JP2012061062A - 自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】 病変部に自己拡張型プロテーゼを配置する際に、アウターシャフトを引くことで自己拡張プロテーゼを解放することができる搬送用カテーテルにおいて、操作抵抗を少なくすることにより、容易に自己拡張プロテーゼを留置することが可能な自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供する。
【解決手段】 脈管内に留置される自己拡張型プロテーゼを送達する搬送用カテーテルであって、アウターシャフトと、アウターシャフトに対し軸方向に移動可能なインナーシャフトで構成され、アウターシャフトの内面の一部は、インナーシャフトが容易に軸方向に移動することが可能な低い滑り抵抗を持つことを特徴とする自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は一般に管状の自己拡張型プロテーゼを血管内に配置するための自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルに関する。
プロテーゼは一般に、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その管腔サイズを維持するためにそこに留置する医療用具として用いられている。自己拡張型プロテーゼには、1本の線状の金属もしくは高分子材料からなるコイル状のもの、金属チューブをレーザーによって切り抜いて加工したもの、線状の部材をレーザーによって溶接して組み立てたもの、複数の線状金属を織って作ったもののようなステントや、さらにステントに樹脂繊維や金属細線が織られた布またメッシュを組み合わせたステントグラフト等がある。
また、これらのものはプロテーゼをマウントしたバルーンによって拡張されるもの(バルーンエクスパンダブルタイプ)と、外部からの拡張を抑制する部材を取り除くことによって自ら拡張していくもの(セルフエクスパンダブルタイプ)とに分類することが出来る。
この内、セルフエクスパンダブルタイプは、一般に、管内カテーテルの先端付近に取り付けられ、その上からプロテーゼ保持部を持つアウターシャフト等を被せられて使用に供され、カテーテルを患者の体管腔内の治療部位へ進め、治療部位にてアウターシャフト等を取り除き、これに伴ってプロテーゼが自己拡張することで留置する方法で用いられる。近年、尿管や胆管、下肢動脈の形成術に対してこれらのプロテーゼが多く用いられるようになってきている。
自己拡張型プロテーゼを目標とする病変部まで搬送する際に、一般的には、自己拡張型プロテーゼを搬送用カテーテルの中に挿入するが、挿入の際には自己拡張型プロテーゼを搬送用カテーテルのホルダー部の内径以下に縮径(クリンピング)する。自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルで病変部まで搬送後、術者が手元側からアウターシャフトを引くことでカテーテル内の自己拡張型プロテーゼを配置するが、この際に手元側からアウターシャフトを引く力が非常に大きくなることから、今までアウターシャフト及びインナーシャフトが操作荷重に耐えられるように太く、剛直な構造となっていた。そのため、血管内への挿入が容易ではなく、シャフトの剛性が高すぎるために屈曲した血管に沿わず、血管を無理に伸ばしてしまうというような問題点があった。そのため、搬送用カテーテルのシャフトはできるだけ細く、血管に追従するような柔軟な素材、構造でなおかつ自己拡張型プロテーゼ留置時の操作荷重が低い搬送用カテーテルが求められていた。
特許文献1に記述されているような、熱分解炭素を内層としたシャフトでは、シャフト剛性が高くなってしまい、屈曲した血管内に自己拡張プロテーゼを送達することが非常に困難である。
また、特許文献2に記述されているような、第1、第2の管状要素を組み合わせた構造でも柔軟性を欠き、屈曲した血管内に自己拡張プロテーゼを送達できないし、シャフトの寸法が大きくなってしまう。
また、特許文献3に記述されているような、カテーテル内面に親水性被覆を塗布する場合、インナーシャフトが移動する際に、外側カテーテル内面とインナーシャフト外面での接触で親水性ポリマーを剥がし、体内に剥がれたポリマーが残留してしまう可能性が否定できない。
特開2003−265619号公報 特表2006−519654号公報 特表2003−510134号公報
自己拡張型プロテーゼを病変部まで挿入する際に、血管に無理な力が加わらないように柔軟な搬送用カテーテルを提供するためには、カテーテルシャフトの外径を可能な限り細くし、より柔軟な材料で構成される自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルであって、シャフトの剛性が低くなっても自己拡張型プロテーゼを留置できる低い操作荷重であることが必要である。
これらの状況を鑑み本発明が解決しようとするところは、アウターシャフトを引く力が低減され、低い操作荷重で自己拡張型プロテーゼを留置可能な自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供することである。
本発明者は、上記課題を鑑み鋭意検討した結果、脈管内に留置される自己拡張型プロテーゼを送達する為の、アウターシャフトと、該アウターシャフトの内部に配置され、アウターシャフトに対して軸方向に相対的に移動可能なインナーシャフトを含んで構成される自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルであって、前記アウターシャフトは、遠位端と近位端を有する環状部材と、該環状部材の遠位側に接続され、自己拡張型プロテーゼを収納することができるホルダーとを備えており、前記インナーシャフトは、ガイドワイヤールーメンチューブと、前記環状部材の内部を貫通し、前記ガイドワイヤールーメンチューブと前記ホルダー内で接続されたプッシングシャフトを備えており、前記プッシングシャフトが滑らかに軸方向へ移動するように、前記環状部材の内面の一部は、低い滑り抵抗を持つことを特徴とする自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供した。これによれば、病変部に自己拡張型プロテーゼを配置する際に、屈曲した脈管でも目的の位置に配置しやすく、アウターシャフトを引く力が低い操作性の優れた自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供することができる。
本発明によれば、病変部に自己拡張型プロテーゼを配置するためアウターシャフトを操作する際に、過剰な力を必要とせず、安定して、操作することができる。また、自己拡張型プロテーゼを留置する際の自己拡張型プロテーゼがアウターシャフトから押し出される時の抵抗感を術者が認識しやすく、術者が意図した操作が行えるようになり、安全に手技を行うことができる。また、従来の様に操作荷重に耐えられる様にアウターシャフトやインナーシャフトを太く、剛直な構造とする必要がなく、屈曲した血管にも容易に挿入することが可能となる。
本発明の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルで搬送可能な自己拡張型プロテーゼの一例の斜視図である。 本発明の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルの一例の全体図(一部断面図)である。 本発明の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルの別の一例の全体図(一部断面図)である。 図2,図3で示される自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルの環状部材の断面図である。 プロテーゼ放出荷重評価の概略図である。
以下に、本発明に係る自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルの実施形態について図面を示して説明するが、本発明はこれら図面の特定の構造に制限されるものではない。
図1は本発明の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを使用して搬送可能な自己拡張型プロテーゼの一例である自己拡張型ステントを示したものである。この自己拡張型ステントとしては、Ni−Ti製の金属パイプをレーザ加工機等で意図したデザインに切り取り、拡径して熱処理するなど形状記憶熱処理を行い、電解研磨等で表面を滑らかにしたものが好ましく使用できる。また、この自己拡張型ステントに、生体適合性の樹脂繊維製の布や金属メッシュを巻き付けることで自己拡張型ステントグラフトを作製することも可能である。
図2は、本発明に係る自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルの一例の全体図を示したものである。カテーテル本体1は、アウターシャフトとインナーシャフトを有して構成され、またアウターシャフトは、近位から遠位に延びる環状部材5と、環状部材5の遠位側に接続されたホルダー2により構成されている。ホルダー2には、自己拡張型プロテーゼ4が格納されている。一方、インナーシャフトは、ガイドワイヤールーメンチューブ9とプッシングシャフト10がホルダー内の接続部11で接続されて構成されている。以下、これらの各構成要素について順次説明する。
自己拡張型プロテーゼ4はホルダー2に縮径状態で収納される。自己拡張型プロテーゼ4は血管の狭窄部を拡張させて治療する自己拡張型プロテーゼであり、ホルダー2による規制が解除されることで、その内径がホルダー部4の外径以上となるように拡径し、拡張後の外径203を形成する。自己拡張型プロテーゼ4は略波形構成要素204が軸方向に連結されることによって構成され、略波形構成要素204はストラット201によって構成される。自己拡張型プロテーゼ4の外径203、及び軸方向長さ202は、病変部管腔の内径及び長さに合わせて選択されるもので、治療目的とする管腔により全く異なるが、例えば浅大腿動脈用の自己拡張プロテーゼを例に挙げると、外径203は6.0mm〜10.0mm、軸方向長さ202は30〜200mm程度に設定されていることが好ましい。
ホルダー2は挿入する管腔に追従する程度の柔軟性、及び耐キンク性、カテーテルを手技中に引っ張った際に伸びない程度の引っ張り強度を有していることが好ましい。また、ホルダー2の内側の層は、ホルダー2をインナーシャフトに対して相対的に移動させるときに、その内周面に接触している自己拡張プロテーゼ4との摺動抵抗が減少し、ホルダー2の移動操作を容易に行うことができるよう、低摩擦性を有していることが望ましい。
また、図2又は3に示した例の通り、環状部材5は、ホルダー2に接続され一体化されていることが好ましい。また、環状部材5は、挿入する管腔に追従する程度の柔軟性、及び耐キンク性、カテーテルを手技中に引っ張った際に伸びない程度の引っ張り強度を有していることが好ましい。更に、環状部材5の内側の層は、インナーシャフトに対してアウターシャフトを相対的に移動させるときに、その内周面に接触するプッシングシャフト10との摺動抵抗を低くし、アウターシャフトの移動操作を容易に行うことができるよう、低摩擦性を有していることが好ましい。
また、環状部材5は上記の特性を満たす観点から、図4に示すように外層301、内層303が樹脂材料で形成されており、強度を向上させるために外層301、内層303の間に金属素線302(補強層)を埋め込んだ3層の樹脂−金属複合チューブで形成されていることも可能である。外層301の構成材料として、例えばポリアミド、ポリアミド系エラストマー、ポリエステルなどが挙げられる。内層303の構成材料として、例えばポリエチレン、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、等)、ポリイミド等の各種低抵抗樹脂材料が挙げられる。
また、補強に用いられる金属素線302の構成材料として、例えばステンレス鋼、ニッケルチタン合金、タングステン、金、白金等の各種金属材料が挙げられる。金属素線は編組構造若しくはコイル構造でステント保持部3の近位端から遠位端まで形成されていることが好ましい。
ガイドワイヤールーメンチューブ9は、カテーテル本体1の遠位端からホルダー部2もしくは近位端まで延び、ガイドワイヤーを連通させることができる。ガイドワイヤールーメンチューブは、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンまたはそれらのうちいずれかを用いた複合チューブで構成されている。
ガイドワイヤールーメンチューブ9の先端部には先端チップ7が接着、若しくは溶着されて配置されていることが好ましい。先端チップ7を設けることによって、病変部(狭窄部)をカテーテル本体1が通過し易くなる。また、先端チップ7は造影性を有していることが好ましい。これによって、カテーテル本体1の先端部を把握することができ、また操作部8の操作により、ホルダー部2に対する自己拡張型プロテーゼ4の相対的な位置を把握することができる。尚、先端チップ7は挿入する管腔に追従する程度の柔軟性、狭窄部を通過できる程度の長軸方向の剛性を有していることが好ましい。この様な観点から、先端チップ7の構成材料として、例えばポリエチレン、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、等)、ポリアミド、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン等の各種弾性樹脂材料が挙げられる。また、更に造影性を付加する観点より、硫酸バリウム、ビスマス化合物、タングステン化合物等が含有していることが好ましい。
一方、プッシングシャフト10は、ガイドワイヤールーメンチューブ9とホルダー部2の内腔で接続部材11によって接続されており、プッシングシャフト10とガイドワイヤールーメン9は一体として機能する構造であることが好ましい。プッシングシャフトは、ステンレス鋼もしくはNi−Ti等の真直性と柔軟性を持ったワイヤーもしくはチューブを使用し(特に、超弾性ワイヤで構成することが好ましい。)、アウターシャフトの柔軟性とプッシングシャフトの剛性を組み合わせることで、カテーテル本体1の剛性を設計することができる。
また、プッシングシャフトの表面の少なくとも一部には、潤滑性のコーティングが施されていることが好ましく、具体的にはフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、等)や親水性ポリマーコートを施すことも可能である。
また、近位部ストッパー6は、ガイドワイヤールーメン9に接着若しくは溶着されていることが好ましい。
また、近位部ストッパー6の外径は、ホルダー部2の内径より小さく、クリンプされ、ホルダー部2内に保持されている前記自己拡張型プロテーゼ4の内径より大きいことが好ましい。これによって、ステントの近位端の壁面を全周に渡って抑えることができるため、アウターシャフトをスライドさせた時に、より効率的に自己拡張型プロテーゼを放出することが可能な自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供することができる。
近位部ストッパー6の構成材料としては、金属、樹脂材料等が好適であり、例えばステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等の金属材料、ポリエチレン、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、等)、ポリアミド、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン等の各種弾性樹脂材料が好ましい。
また、近位部ストッパー6はX線不透過性の材料から構成され、X線不透過性マーカーとして機能することが好ましい。これによって、X線透視下で体内管腔内の病変部までカテーテル本体1を進めることができ、また、自己拡張型プロテーゼ配置のときに自己拡張型プロテーゼ4とカテーテル本体1の位置関係を確認することができるため、より安全で効率的に自己拡張型プロテーゼを搬送、放出することが可能な自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを提供することができる。
X線不透過性マーカーとしては、X線造影性物質、超音波造影性物質などの造影性物質などの造影性物質により形成される。マーカーの構成材料としては、例えば、金、白金、タングステン、タンタル、イリジウム、パラジウムあるいはそれらの合金、あるいは金−パラジウム合金、白金−イリジウム、NiTiPd、NiTiAu等が好適である。
次にカテーテル本体1を血管の病変部(狭窄部)の治療に用いた場合の作用について説明する。
以下に、本発明に係る自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを、実験例を示して説明するが、本発明はこれら特定の構造に限定されない。
(比較例1)
全体の構造が図2となる自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを作成した。環状部材5は、外層301にポリアミドエラストマー、内層303にポリアミドエラストマー、補強層302にステンレス鋼を用いた編組構造とした。ガイドワイヤールーメンチューブ9の構成材料にはポリイミド樹脂、先端チップ7の構成材料にはポリアミドエラストマーに造影性を持たせるためのビスマス化合物である硫酸バリウムを35%添加した材料を用いた。プッシングシャフト10の構成材料には外径0.5mmのステンレス鋼線を用いた。
また、自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルに収納する自己拡張型プロテーゼ4には、セルフエクスパンダブルタイプのステントを用いた。このステントはφ2.2mmのNi−Tiのパイプをレーザーカットし、φ8mmまで拡張させて熱処理を施したものである。ステントの外径203がφ8mmで、軸方向の長さ202は30mmと80mmの2種類を作成した。
(比較例2)
全体の構造が図2となる自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを作成した。環状部材5の構成材料は、外層301にはポリアミドエラストマー、内層303にもポリアミドエラストマー、補強層302にはステンレス鋼を用いた編組構造とした。ガイドワイヤールーメンチューブ9の構成材料にはポリイミド樹脂、先端チップ7の構成材料にはポリアミドエラストマーに、造影性を持たせるためのビスマス化合物である硫酸バリウムを35%添加した材料を用いた。プッシングシャフト10の構成材料には外径0.5mmのステンレス鋼線を用い、プッシングシャフト10の表面にポリテトラフルオロエチレン樹脂のコーティングを施した。
また、自己拡張型プロテーゼ4には、比較例1で作成したものと同じ2種類のものを用いた。
(実施例1)
全体の構造が図2となる自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを作成した。環状部材5の構成材料は、外層301にはポリアミドエラストマー、内層303にポリエチレンを用い、編組のない構造とした。ガイドワイヤールーメンチューブ9の構成材料にはポリイミド樹脂、先端チップ7の構成材料にはポリアミドエラストマーに、造影性を持たせるためのビスマス化合物である硫酸バリウムを35%添加した材料を用いた。プッシングシャフト10の構成材料には外径0.5mmのステンレス鋼線を用いた。
また、自己拡張型プロテーゼ4には、比較例1で作成したものと同じ2種類のものを用いた。
(実施例2)
全体の構造が図2となる自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを作成した。環状部材5の構成材料は、外層301にはポリアミドエラストマー、内層303にポリエチレン、補強層302にはステンレス鋼を用いた編組構造とした。ガイドワイヤールーメンチューブ9の構成材料にはポリイミド樹脂、先端チップ7の構成材料にはポリアミドエラストマーに、造影性を持たせるためのビスマス化合物である硫酸バリウムを35%添加した材料を用いた。プッシングシャフト10の構成材料には外径0.5mmのステンレス鋼線を用いた。
また、自己拡張型プロテーゼ4には、比較例1で作成したものと同じ2種類のものを用いた。
(実施例3)
全体の構造が図2となる自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルを作成した。環状部材5の構成材料は、外層301にはポリアミドエラストマー、内層303にポリエチレンを用い、編組のない構造とした。ガイドワイヤールーメンチューブ9の構成材料にはポリイミド樹脂、先端チップ7の構成材料にはポリアミドエラストマーに、造影性を持たせるためのビスマス化合物である硫酸バリウムを35%添加した材料を用いた。プッシングシャフト10の構成材料には外径0.5mmのステンレス鋼線を用い、プッシングシャフト10の表面にポリテトラフルオロエチレン樹脂のコーティングを施した。
また、自己拡張型プロテーゼ4には、比較例1で作成したものと同じ2種類のものを用いた。
(評価)
上記比較例1、2、および実施例1、2、3に関して、以下の評価を実施した。
(1)プロテーゼ(ステント)放出荷重評価
ステントをカテーテルから放出するときの操作部材にかかる荷重評価を実施した。作成した自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル(カテーテル本体)の操作部材602を、図5に示すように、引張圧縮試験機 ストログラフ(東洋精機製)の下チャック604と上チャック603の間に挟み、上チャック603で操作部材602を圧縮してステントを放出した。圧縮速度は200mm/minとした。尚、カテーテル本体は37℃±2℃の温浴605に漬けた。評価は比較例1、2、実施例1、2、3のそれぞれにおいて、サンプル数を3本とし、ステントがホルダー部2から放出されるまでの最大荷重値の平均を評価した。
(評価結果)
Figure 2012061062
評価結果(ステント放出荷重)を表1に示した。表1に示した様に、比較例1、2に対して、実施例1、2、3は、何れもステント放出荷重が低い結果であった。また、比較例1と比較例2を比較すると、プッシングシャフト10に潤滑性を持たせることで、放出荷重がわずかに低減することが確認された。これに対し、実施例1,2,3の様に環状部材の摩擦抵抗を下げた場合、より顕著に放出荷重が低減されることが確認された。
1,101 カテーテル本体
2,102 ホルダー
3,103 管状部材内層
4,104 自己拡張型プロテーゼ
5,105 環状部材
6,106 近位ストッパー
7,107 先端チップ
8,108 操作部材
9,109 ガイドワイヤールーメンチューブ
10,110 プッシングシャフト
11,111 接続部
201 ストラット
202 自己拡張型プロテーゼの軸方向長さ
203 自己拡張型プロテーゼの拡張後の外径
204 略波形構成要素
205 略波形構成要素の軸方向長さ
301 外層
302 補強層
303 内層
601 カテーテル本体
602 操作部材
603 上チャック
604 下チャック
605 温浴

Claims (9)

  1. 脈管内に留置される自己拡張型プロテーゼを送達する為の、アウターシャフトと、該アウターシャフトの内部に配置され、アウターシャフトに対して軸方向に相対的に移動可能なインナーシャフトを含んで構成される自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテルであって、
    前記アウターシャフトは、遠位端と近位端を有する環状部材と、該環状部材の遠位側に接続され、自己拡張型プロテーゼを収納することができるホルダーとを備えており、
    前記インナーシャフトは、ガイドワイヤールーメンチューブと、前記環状部材の内部を貫通し、前記ガイドワイヤールーメンチューブと前記ホルダー内で接続されたプッシングシャフトを備えており、
    前記プッシングシャフトが滑らかに軸方向へ移動するように、前記環状部材の内面の一部は、低い滑り抵抗を持つことを特徴とする自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  2. 前記アウターシャフトの内面の一部が高密度ポリエチレンである請求項1に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  3. 前記アウターシャフトの内面の一部がフッ素を含む樹脂で構成されている請求項1に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  4. 前記アウターシャフトの内面の一部がポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体のうちいずれかの樹脂で構成されている請求項3に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  5. 前記アウターシャフトが外層と内層を有し、更にその間に金属ブレードを配置した構造を有している請求項1から4の何れか1項に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  6. 前記プッシングシャフトがステンレスワイヤで構成されている請求項1から5の何れか1項に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  7. 前記プッシングシャフトが超弾性ワイヤで構成されている請求項第1から5の何れか1項に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  8. 前記プッシングシャフトの表面の少なくとも一部に潤滑性のコーティングが施されている請求項1から7の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
  9. 前記アウターシャフトの一部の外側樹脂がナイロンまたはポリアミドエラストマーである請求項1から8の何れか1項に記載の自己拡張型プロテーゼ搬送用カテーテル。
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