JP2009177017A - 積層型ptcサーミスタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層型PTCサーミスタ1は、半導体セラミック層2と内部電極3とが積層されている本体4と、内部電極3と電気的に接続され、本体4の両端面4a,4bにそれぞれ設けられる外部電極5a,5bと、を備える。半導体セラミック層2は、一般式(1)のチタン酸バリウム系化合物を主成分とする空隙率が5〜25%の焼結体で構成され、チタン酸バリウム系化合物全体に対してアルカリ金属換算で0.01〜0.09質量%のアルカリ金属化合物を含有する。
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
[REはY,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Er、TMはV,Nb,Taから選択される元素、w,x,y,z,β,αは所定範囲の数値をそれぞれ示す。]
【選択図】図1
Description
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
上記一般式(1)において、REは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びErからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、TMは、V、Nb及びTaからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、w、x、y、z、β(いずれもmol)、及びα(Baサイト/Tiサイトのmol比)は、下記式(2)〜(8)を満足し、上記焼結体は、上記チタン酸バリウム系化合物全体に対して、アルカリ金属換算で0.01〜0.09質量%のアルカリ金属化合物を含有する積層型PTCサーミスタを提供する。
0≦w≦0.3 (2)
0.001≦x+y≦0.005 (3)
0.2≦y/(x+y)≦0.8 (4)
0≦z≦0.0015 (5)
0.99≦α≦1.1 (6)
1.02≦α≦1.1の場合、
2.35α−2.39<β<2.35α−2.32 (7)
0.99≦α<1.02の場合、
0≦β<2.35α−2.32 (8)
0.002≦x+y≦0.005 (9)
0.3≦y/(x+y)≦0.7 (10)
1.02≦α≦1.08 (11)
2.35α−2.37≦β≦2.35α−2.34 (12)
0.05≦w≦0.3 (13)
0.0002≦z≦0.0013 (14)
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
上記一般式(1)において、REは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びErからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、TMは、V、Nb及びTaからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、w、x、y、z、β(いずれもmol)、及びα(Baサイト/Tiサイトのmol比)は、下記式(2)〜(8)を満足し、上記焼結体は、上記チタン酸バリウム系化合物全体に対して、アルカリ金属換算で0.01〜0.09質量%のアルカリ金属化合物を含有する積層型PTCサーミスタの製造方法を提供する。
0≦w≦0.3 (2)
0.001≦x+y≦0.005 (3)
0.2≦y/(x+y)≦0.8 (4)
0≦z≦0.0015 (5)
0.99≦α≦1.1 (6)
1.02≦α≦1.1の場合、
2.35α−2.39<β<2.35α−2.32 (7)
0.99≦α<1.02の場合、
0≦β<2.35α−2.32 (8)
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
一般式(1)において、REは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びErからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。また、TMは、V、Nb及びTaからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。
PTCジャンプ=Log10(RT℃/R25℃) (15)
RT℃:T℃における抵抗率(高温抵抗率)
R25℃:25℃における抵抗率(室温抵抗率)
0≦w≦0.3 (2)
0.001≦x+y≦0.005 (3)
0.2≦y/(x+y)≦0.8 (4)
Baの一部をSrで置換することによりキュリー温度を変動させることができる。但し、xが増加するにつれてキュリー温度が低下し、xが0.3を超えるとキュリー温度と室温との差が小さくなるため、xの上限は0.3とすることが好ましい。なお、本発明においては、抵抗率が室温抵抗率R25℃の2倍になる温度をキュリー温度とする。キュリー温度は、PTCサーミスタの用途に応じて調整する必要がある。例えば、電池パック内にPTCサーミスタを入れて電池セルの温度を検出する場合があるが、電池パックに要求されるキュリー温度は80〜90℃である。よって、本発明のPTCサーミスタを電池パック用に用いる場合には、wを0.05≦w≦0.075の範囲とすればよい。また後述する実施例で示すように、所定量のSrでBaサイトの一部を置換することにより、Srで置換しない場合よりもPTC特性を向上させることができる。高いキュリー温度を得たい場合には、wは、0≦w≦0.25の範囲とすることが好ましく、さらには0.05≦w≦0.15とすることが好ましい。PTC特性を重視する場合には、wは、0.05≦w≦0.3の範囲とすることが好ましく、さらには0.1≦w≦0.3とすることが好ましい。
BaサイトのREによる置換量及びTiサイトのTMによる置換量の合計を示すx+yが少なくなると室温抵抗率が高く、かつPTCジャンプが小さくなる傾向にある。また、x+yが多くなるとPTCジャンプが小さくなる傾向がある。そこで本発明では、0.001≦x+y≦0.005とする。好ましいx+yは0.002≦x+y≦0.005、さらに好ましいx+yは0.002≦x+y≦0.004である。
本実施形態において、MnOは、PTC特性を向上させるのに有効である。ただし、MnO量を示すzが過剰に大きくなると室温抵抗率が高くなりすぎて良好なPTC特性が得られず、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(Negative Temperature coefficient)特性を示す傾向にある。そこで、本実施形態では、一般式(1)において、MnO量を示すzは、下記式(5)を満足する。zの範囲は、0.0002≦z≦0.0013とすることが好ましく、さらには0.0005≦z≦0.0012とすることが好ましい。なお、半導体セラミック層の焼結体がMnOを含有する場合は、MnOを含有しない場合(z=0の場合)に比べて、PTCジャンプが大きくなる傾向にあるものの、条件によっては室温抵抗率が高くなる場合がある。したがって、室温抵抗率を十分低減するためには、半導体セラミック層を構成する焼結体がMnOを含有しないこと(すなわち、z=0とすること)が好ましい。
0≦z≦0.0015 (5)
BaサイトとTiサイトのmol比を示すαが0.99未満又はαが1.1を超えると、室温抵抗率が高くなり、PTCジャンプが小さくなる。したがって、本実施形態のαは下記式(6)を満足する。また、αの範囲は、1.02≦α≦1.08とすることが好ましく、さらには1.02≦α≦1.05とすることが好ましい。
0.99≦α≦1.1 (6)
SiO2は焼結助剤として機能するが、このSiO2の量βは、BaサイトとTiサイトとのmol比αと相関があり、両者が特定の関係にあるときに、低抵抗率と高いPTC特性を兼備することができる。そこで、本実施形態では、SiO2量βが、上述したαの数値範囲(0.99≦α≦1.1)内で、αの値に対して特定の関係を満たすようにする。具体的には、1.02≦α≦1.1の場合、下記式(7)を満たすように制御し、また、0.99≦α<1.02の場合、下記式(8)を満たすように制御する。これにより、室温抵抗率及びPTCジャンプを積層型PTCサーミスタ1として好ましい値とすることができる。なお、MnOの場合と同様、半導体セラミック層がSiO2を含有する場合は、SiO2を含有しない場合(β=0の場合)に比べて、PTCジャンプが大きくなるものの、条件によっては室温抵抗率が高くなる場合がある。したがって、室温抵抗率を一層低減するためには、半導体セラミック層を構成する焼結体がSiO2を含有しないこと(すなわち、β=0とすること)が好ましい。
2.35α−2.39<β<2.35α−2.32 (7)
0≦β<2.35α−2.32 (8)
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3 (16)
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(A)の組成になるように、BaCO3、TiO2、SrCO3、RE酸化物、TM酸化物、SiO2及びMn(NO3)2・6H2Oをそれぞれ秤量した後、純水ならびに粉砕用ボールとともにナイロン製ポット内に入れて6時間混合し、乾燥させて混合粉末を得た。なお、RE酸化物、TM酸化物は以下の通りである。下記式(A)における、上記一般式(1)の「2.35α−2.39」及び「2.35α−2.32」の値は、それぞれ0.007、0.077となり、β=0.05である。したがって、下記式(A)のチタン酸バリウム系化合物は、上記式(7)を満足する。
(Ba0.772Sr0.223REx)1.02(Ti1−yTMy)O3+0.05SiO2+0.001Mn・・・(A)
RE(x)、TM(y):表1及び表2を参照
RE酸化物:Y2O3、Gd2O3、La2O3、Ce2O3、Pr2O3、Sm2O3、Dy2O3、Er2O3、Nd2O3
TM酸化物:Nb2O5、V2O5、Ta2O5
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(B)の組成となるように原料粉末を秤量したこと以外は、試料No.1〜62と同様にして、試料1a〜62aの積層型PTCサーミスタをそれぞれ作製した。
(Ba0.772Sr0.223REx)0.99(Ti1−yTMy)O3 ・・・(B)
RE(x)、TM(y):表1a、表2a
RE酸化物:Y2O3、Gd2O3、La2O3、Ce2O3、Pr2O3、Sm2O3、Dy2O3、Er2O3、Nd2O3
TM酸化物:Nb2O5、V2O5、Ta2O5
なお、上記組成では、上記一般式(1)におけるα=0.99であるから、上記式(B)の「2.35α−2.32」は、0.0065となる。上記式(B)における、上記一般式(1)のSiO2の量を示すβは0であるから、上記式(B)のチタン酸バリウム系化合物は、上記式(8)を満足する。なお、上記式(B)の組成では、MnOの量を示す上記一般式(1)におけるzは0である。
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(C)の組成となるように原料粉末を秤量したこと以外は、製造例1と同様にして表3に示す試料No.131〜140及び70〜95の積層型PTCサーミスタを作製した。なお、式(C)中のα及びβは、表3に示す通りである。
(Ba0.772Sr0.223REx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+0.001MnO ・・・(C)
なお、上記式(C)において、x=0.0015、y=0.0015、x+y=0.0030、y/(x+y)=0.5である。
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(D)の組成となるように原料粉末を秤量したこと以外は、製造例1と同様にして表4に示す試料No.100〜103の積層型PTCサーミスタを作製した。なお、wは表4に示す通りとした。得られた積層型PTCサーミスタについて、製造例1と同様に、25℃及び250℃における抵抗率を測定し、PTCジャンプ[log10(R250℃/R25℃)]を求めた。また、半導体セラミック層2を構成する焼結体の空隙率をポロシメータにより測定した。その結果を表4に示す。
(Ba0.995−x−wSrwYx)1.02(Ti1−yNby)O3+0.05SiO2+0.001MnO ・・・(D)
上記式(D)では、x=0.0015、y=0.0015、x+y=0.0030、y/(x+y)=0.5である。
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(E)の組成となるように原料粉末を秤量したこと以外は、製造例1と同様にして表5に示す試料No.110〜113の積層型PTCサーミスタを作製した。なお、下記式(E)におけるzは表5に示す通りとした。得られた積層型PTCサーミスタについて、製造例1と同様に、25℃及び250℃における抵抗率を測定し、PTCジャンプ[log10(R250℃/R25℃)]を求めた。また、半導体セラミック層2を構成する焼結体の空隙率をポロシメータにより測定した。その結果を表5に示す。
(Ba0.772Sr0.223Yx)1.02(Ti1−yNby)O3+0.05SiO2+zMnO ・・・(E)
なお、上記式(E)において、x=0.0015、y=0.0015、x+y=0.0030、y/(x+y)=0.5である。
BaCO3、TiO2、Gd2O3、Nb2O5を、得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(G)の組成になるようにそれぞれ秤量した後、純水ならびに粉砕用ボールとともにナイロン製ポット内に入れて6時間混合した後、乾燥させ混合粉末を得た。
(Ba0.9985Gd0.0015)0.995(Ti0.9985Nb0.0015)O3・・・(G)
得られた積層型PTCサーミスタについて、25℃における抵抗率(室温抵抗率(R25℃)、単位:Ωcm)、及び200℃における抵抗率(高温抵抗率(R200℃)、単位:Ωcm)、をそれぞれ測定した。更に、室温抵抗率(R25℃)、高温抵抗率(R200℃)の各測定値から、PTCジャンプ[log10(R200℃/R25℃)]を求めた。結果は表6に示すとおりであった。なお、上記製造例1〜4では、PTCジャンプを25℃の抵抗率と250℃の抵抗率とから求めたが、本実施例では、25℃の抵抗率と200℃の抵抗率とから求めた。
アルカリ金属塩溶液として、NaNO3の8質量%水溶液の代わりに、表6に示すアルカリ金属塩溶液をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例2〜25の各積層型PTCサーミスタを作製した。そして、実施例1と同様にして、室温抵抗率(R25℃)、高温抵抗率(R200℃)を測定し、PTCジャンプ[log10(R200℃/R25℃)]を求めた。結果は表6に示すとおりであった。
アルカリ金属塩溶液に含浸しなかったこと以外は実施例1と同様にして積層型PTCサーミスタを作製した。そして、実施例1と同様にして、室温抵抗率(R25℃)、高温抵抗率(R200℃)を測定し、PTCジャンプ[log10(R200℃/R25℃)]を求めた。結果は表6に示すとおりであった。
アルカリ金属塩溶液として、NaNO3の8質量%水溶液の代わりに、NaNO3の0.5質量%水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の方法で、積層型PTCサーミスタを作製した。そして、実施例1と同様にして、室温抵抗率(R25℃)、高温抵抗率(R200℃)を測定し、PTCジャンプ[log10(R200℃/R25℃)]を求めた。結果は表6に示すとおりであった。
上記式(G)の比率になるように秤量したBaCO3粉体、TiO2粉体、Gd2O3粉体、及びNb2O5粉体と、NaNO3粉体とを、純水ならびに粉砕用ボールとともにナイロン製ポット内に入れて6時間混合した後、乾燥させ混合粉末を得た。なお、NaNO3粉体は、焼結体に含まれる上記式(G)の化合物全体に対して、アルカリ金属換算で0.005質量%となるように配合した。原料として上記混合粉末を用いたこと、及びアルカリ金属塩溶液に含浸しなかったこと以外は実施例1と同様にして積層型PTCサーミスタを作製した。そして、実施例1と同様にして、室温抵抗率(R25℃)、高温抵抗率(R200℃)を測定し、PTCジャンプ[log10(R200℃/R25℃)]を求めた。結果は表6に示すとおりであった。
得られるチタン酸バリウム系化合物が下記式(H)の組成になるように、BaCO3、TiO2、Gd2O3、Nb2O5、MnOをそれぞれ秤量した後、純水ならびに粉砕用ボールとともにナイロン製ポット内に入れて6時間混合した後、乾燥させ混合粉末を得た。
(Ba0.9985Gd0.0015)0.995(Ti0.9985Nb0.0015)O3+0.002MnO・・・(H)
Claims (11)
- 半導体セラミック層と内部電極とが交互に積層されている本体と、前記内部電極と電気的に接続され、前記本体の両端面にそれぞれ設けられている外部電極と、を備える積層型PTCサーミスタであって、
前記半導体セラミック層は、下記一般式(1)で示されるチタン酸バリウム系化合物を主成分とする空隙率が5〜25%の焼結体で構成されており、
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
前記一般式(1)において、
前記REは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びErからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、
前記TMは、V、Nb及びTaからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、
w、x、y、z、β(いずれもmol)、及びα(Baサイト/Tiサイトのmol比)は、下記式(2)〜(8)を満足し、
0≦w≦0.3 (2)
0.001≦x+y≦0.005 (3)
0.2≦y/(x+y)≦0.8 (4)
0≦z≦0.0015 (5)
0.99≦α≦1.1 (6)
1.02≦α≦1.1の場合、
2.35α−2.39<β<2.35α−2.32 (7)
0.99≦α<1.02の場合、
0≦β<2.35α−2.32 (8)
前記焼結体は、前記チタン酸バリウム系化合物全体に対してアルカリ金属換算で0.01〜0.09質量%のアルカリ金属化合物を含有する積層型PTCサーミスタ。 - 前記アルカリ金属化合物の少なくとも一部が、前記焼結体の粒界に存在する請求項1記載の積層型PTCサーミスタ。
- 前記アルカリ金属化合物は、前記チタン酸バリウム系化合物の粒子に付着したNaNO3、NaOH、Na2CO3、Na2SiO3、Li2O、LiOH、LiNO3、Li2SO4、KOH、KNO3、K2CO3からなる群より選択される少なくとも一つのアルカリ金属塩を、酸化雰囲気中で酸化することによって得られる請求項1又は2記載の積層型PTCサーミスタ。
- 前記一般式(1)において、x及びyが下記式(9)及び(10)を満足する請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層型PTCサーミスタ。
0.002≦x+y≦0.005 (9)
0.3≦y/(x+y)≦0.7 (10) - 前記REがY及びGdの1種又は2種であり、前記TMがNbである請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層型PTCサーミスタ。
- 前記一般式(1)において、α、βが下記式(11)及び(12)を満足する請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層型PTCサーミスタ。
1.02≦α≦1.08 (11)
2.35α−2.37≦β≦2.35α−2.34 (12) - 前記一般式(1)において、wが下記式(13)を満足する請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層型PTCサーミスタ。
0.05≦w≦0.3 (13) - 前記一般式(1)において、zが下記式(14)を満足する請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層型PTCサーミスタ。
0.0002≦z≦0.0013 (14) - 半導体セラミック層と内部電極とが交互に積層されている本体と、前記内部電極と電気的に接続され、前記本体の両端面にそれぞれ設けられている外部電極と、を備える積層型PTCサーミスタの製造方法であって、
チタン酸バリウム系化合物の原料粉末を仮焼した仮焼粉及びバインダを含む、前記半導体セラミック層の前駆体層と、前記内部電極の前駆体層と、が交互に積層された積層体を得る工程と、
前記積層体を還元雰囲気中で焼成して、前記チタン酸バリウム系化合物を得る工程と、前記チタン酸バリウム系化合物の粒子にアルカリ金属塩を付着させて酸化雰囲気中で再酸化する工程と、を有しており、
前記半導体セラミック層は、下記一般式(1)で示される前記チタン酸バリウム系化合物を主成分とする空隙率が5〜25%の焼結体で構成されており、
(Ba1−w−xSrwREx)α(Ti1−yTMy)O3+βSiO2+zMnO
・・・(1)
前記一般式(1)において、
前記REは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びErからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、
前記TMは、V、Nb及びTaからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、
w、x、y、z、β(いずれもmol)、及びα(Baサイト/Tiサイトのmol比)は、下記式(2)〜(8)を満足し、
0≦w≦0.3 (2)
0.001≦x+y≦0.005 (3)
0.2≦y/(x+y)≦0.8 (4)
0≦z≦0.0015 (5)
0.99≦α≦1.1 (6)
1.02≦α≦1.1の場合、
2.35α−2.39<β<2.35α−2.32 (7)
0.99≦α<1.02の場合、
0≦β<2.35α−2.32 (8)
前記焼結体は、前記チタン酸バリウム系化合物全体に対して、アルカリ金属換算で0.01〜0.09質量%のアルカリ金属化合物を含有する積層型PTCサーミスタの製造方法。 - 前記アルカリ金属化合物の少なくとも一部が、前記焼結体の粒界に存在する請求項9記載の積層型PTCサーミスタの製造方法。
- 前記アルカリ金属塩が、NaNO3、NaOH、Na2CO3、Na2SiO3、Li2O、LiOH、LiNO3、Li2SO4、KOH、KNO3、K2CO3からなる群より選択される少なくとも一つである請求項9又は10記載の積層型PTCサーミスタの製造方法。
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