JP2009174555A - ダストシールシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】シール性に悪影響を及ぼすことなく、ダストシールを圧入して構成すること。
【解決手段】先端部を外部に突出した状態でロッド12をチューブ11に収容し、これらロッド12およびチューブ11を相対的に移動させる直動装置に適用され、チューブ11の開口端部においてロッド12の周囲を囲繞するスペーサ23と、単一のダストリップ部24bをロッド12の外周面に摺接させる態様で基部24aを介してスペーサ23の内周面に保持されるダストシール24とを備えたダストシールシステム20において、スペーサ23は、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、少なくともダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分までの外周面23gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、油圧シリンダなどの直動装置に適用されるダストシールシステムに関するものである。
例えば、油圧シリンダなどの直動装置には、チューブとロッドとの間にダストシールシステムが用いられている。このダストシールシステムは、チューブの開口部に取り付けた保持部材にダストシールを備えている。ダストシールは、基部の内周側に唯一のダストリップ部を有した環状の部材であり、このダストリップ部をロッドの外周面に接触させた状態で基部を介して保持部材に形成した装着孔に保持されている。
このダストシールシステムを用いた油圧シリンダによれば、チューブとロッドとの間に異物が侵入する事態を阻止することができる。したがって、油圧シリンダの内部への異物侵入に起因する油漏れ等の問題を防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
実開昭59−22360号公報
ところで、ホイールローダなどの建設機械に適用される油圧シリンダは、砂塵地などの環境下で用いられる場合が多い。しかも、ブームを動作させるための油圧シリンダにあっては、ロッドの先端を上向きにした状態でホイールローダに適用される場合があり、保持部材の先端面に砂塵などの異物が堆積し易くなる。保持部材の先端面に砂塵などの異物が堆積した状態においては、ダストシールのダストリップ部が常に異物と接触することになり、そのまま油圧シリンダが動作した場合、ダストシールのシール性に悪影響を及ぼす虞があった。そのため、ダストシールシステムに適用する保持部材としては、その外形寸法をできるだけ小さく構成したものを適用することが好ましい。
一方、昨今のダストシールシステムでは、ダストシールの脱落を防止するなどの理由から、保持部材の装着孔に対してダストシールの基部を圧入保持させるものが多く適用されている。ダストシールを圧入保持させるようにした保持部材としては、ダストシールの圧入に必要な強度を確保することのできる外形寸法を有している必要がある。したがって、このような油圧シリンダに用いられるダストシールシステムでは、保持部材の外形寸法を小さくすることが困難であり、保持部材の先端面に砂塵が堆積し易い状況を改善することも難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シール性に悪影響を及ぼすことなく、ダストシールを圧入して構成することのできるダストシールシステムの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかるダストシールシステムは、先端部を外部に突出した状態でロッドをチューブに収容し、これらロッドおよびチューブを相対的に移動させる直動装置に適用され、前記チューブの開口端部において前記ロッドの周囲を囲繞する保持部材と、単一のダストリップ部を前記ロッドの外周面に摺接させる態様で基部を介して前記保持部材の内周面に保持されるダストシールとを備えたダストシールシステムにおいて、前記保持部材は、前記ロッドの先端部側に位置する先端面から、少なくとも前記ダストシールにおける基部の外周域に対応する部分までの外周面を漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2にかかるダストシールシステムは、前述した請求項1において、前記保持部材は、前記チューブの開口端部に装着するシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドにおいて前記ロッドの先端部側に位置する部位に取り付けたスペーサとを備え、前記スペーサの内周面に前記ダストシールを装着するとともに、このスペーサの外周面を傾斜状に構成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項3にかかるダストシールシステムは、前述した請求項1において、前記保持部材において前記ダストシールと前記チューブとの間に位置する部位にサブダストシールを配設したことを特徴とする。
また、本発明の請求項4にかかるダストシールシステムは、前述した請求項1において、前記ダストシールは、基部を囲繞する態様で設けた円筒状の外環部と、前記外環部の一端部に径外方向に向けて屈曲した屈曲部とを有した外環部材をさらに備え、前記保持部材は、前記ダストシールの外環部を圧入保持する第1収容孔と、前記第1収容孔における前記ロッドの先端部側に位置する部位に形成し、前記ダストシールの屈曲部を収容する第2収容孔とを有するものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項5にかかるダストシールシステムは、前述した請求項3において、前記ダストシールおよび前記サブダストシールは、基部を囲繞する態様で設けた円筒状の外環部と、前記外環部の一端部に径外方向に向けて屈曲した屈曲部とを有した外環部材をそれぞれ備えたものであり、前記保持部材は、前記ダストシールおよび前記サブダストシールのそれぞれに個別となるスペーサを備えて構成し、各スペーサが前記ダストシールの外環部を圧入保持する第1収容孔と、前記第1収容孔における前記ロッドの先端部側に位置する部位に形成し、前記ダストシールの屈曲部を収容する第2収容孔とを有することを特徴とする。
本発明にかかるダストシールシステムによれば、ダストシールを保持する保持部材が、ロッドの先端部側に位置する先端面から、少なくともダストシールにおける基部の外周域に対応する部分まで外周部を漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。このため、ダストシールを圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、保持部材の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、保持部材の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなり、例えば、砂塵地において直動装置を動作した場合にもダストシールのシール性に悪影響を及ぼす虞がない。
以下に、本発明にかかるダストシールシステムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態であるダストシールシステムを適用した油圧シリンダを示す縦断面図である。ここで例示する油圧シリンダ10は、図2に示すようなホイールローダ50においてブーム用の油圧シリンダ10として適用されるものである。ブーム用の油圧シリンダ10は、車両本体51の上方部に水平軸回りに揺動可能に支持させたブーム52を動作させるためのものである。この油圧シリンダ10は、チューブ11の下端部が車両本体51の前方下端部に接続してある一方、チューブ11の外部に突出するロッド12の先端部がブーム52に接続してあり、チューブ11の開口端部が常に上方となる姿勢で用いられる。なお、以下の説明においては便宜上、チューブ11の開口端部側を上方としてダストシールシステム20の説明を行う。
本実施の形態のダストシールシステム20は、図1に示すように、油圧シリンダ10において、チューブ11の開口端部とロッド12との間に設けられたシリンダヘッド21に構成されるものである。
シリンダヘッド21は、ロッド12の外周を囲繞する態様で設けられたもので、円筒状を成す基部21aの上端部にフランジ部21bを有している。このシリンダヘッド21は、基部21aの下端部をチューブ11の内部に嵌合させた状態でフランジ部21bの挿通孔21fを介してボルト31を締結させることにより、チューブ11の開口端部に取り付けてある。シリンダヘッド21の中心孔は、ロッド12を嵌合することのできる内径に形成してある。図3に示すように、シリンダヘッド21は、その内周面にブッシュ38を備えており、チューブ11の開口端部においてロッド12を摺動可能に支持している。なお、図3中の符号36は、ロッド12の外周面とシリンダヘッド21との間をオイルシールするためのロッドパッキンである。また、符号37は、チューブ11内においてシリンダヘッド21とピストン13との間に構成されるヘッド室16の油圧が所定の値を超えた場合にのみ、作動油をロッドパッキン36側に流通させるためのバッファリングである。ロッドパッキン36は、ブッシュ38よりも上端側となる部位に配設してあり、バッファリング37は、ブッシュ38とロッドパッキン36との間となる部位に配設してある。
また、シリンダヘッド21には、図2および図3に示すように、基部21aの内周面に第1収容孔21dおよび第2収容孔21eが設けてある。
第1収容孔21dは、基部21aの内周面において上端となる部位に形成した環状の凹所であり、基部21aの内周面よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔21eは、第1収容孔21dよりもさらに上方となる部位に形成した環状の凹所であり、第1収容孔21dの内径よりも大きい内径を有し、シリンダヘッド21の上端面に開口している。
シリンダヘッド21の第1収容孔21dには、ロッド12との間にダブルリップダストシール22が配設してあるとともに、第2収容孔21eには、スペーサ(保持部材)23が配設してある。
ダブルリップダストシール22は、合成樹脂材料によって構成した環状部材である。このダブルリップダストシール22は、図3に示すように、円環状を成す基部22aの内周面にオイルリップ部22bおよびダストリップ部22cを有している。オイルリップ部22bは、基部22aの一端部内周面から中心軸側に向かうに従って漸次基部22aの他端部側に向けて傾斜するように延在した部分であり、延在端部の内径がロッド12の外径よりも小さくなるように構成してある。ダストリップ部22cは、基部22aの一端部内周面から中心軸側に向かうに従って漸次基部22aの一端部側に向けて傾斜するように延在した部分であり、延在端部の内径がロッド12の外径よりも小さくなるように構成してある。
また、ダブルリップダストシール22の基部22aには、図3に示すように、その外周面に外環部材25が接着してある。外環部材25は、金属材料によって成形したもので、シリンダヘッド21に形成した第1収容孔21dの内径よりも僅かに大きな外径を有した円筒状を成している。
上述したダブルリップダストシール22は、オイルリップ部22bをシリンダヘッド21に向けた状態で、外環部材25をシリンダヘッド21における第1収容孔21dの内周面に圧入することによって保持させてある。
スペーサ23は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、図3に示すように、基部23a、突出部23bおよびテーパ部23cを有している。基部23aは、シリンダヘッド21における第1収容孔21dの内径よりも小さい内径を有した円筒状の部分である。この基部23aは、外径をシリンダヘッド21の第1収容孔21dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔21eの内径よりも小さくなるように構成してある。また、この基部23aは、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつダブルリップダストシール22の基部22aの外径よりも小さくなるように構成してある。突出部23bは、基部23aの下端から突出した円筒状の部分である。この突出部23bは、外径を基部23aの外径よりも小さく、かつ第1収容孔21dの内径よりも小さくなるように構成してある。一方、この突出部23bは、内径を基部23aの内径と略同一となるように構成してある。テーパ部23cは、基部23a上端から突設した部分である。このテーパ部23cは、上端部に向けて漸次外径が小さくなる円錐状の外周面23gを有しており、その上端が最も小さい外径を有するように構成してある。
このスペーサ23は、突出部23bをシリンダヘッド21の第1収容孔21dに嵌合させるとともに、基部23aを介して第2収容孔21eに配置した状態で挿通孔23hを介してボルト32を締結させることにより、シリンダヘッド21の上端部に取り付けてある。この状態においては、スペーサ23における突出部23bの下端部がダブルリップダストシール22の上方域に位置し、ダブルリップダストシール22の第1収容孔21dからの脱落が阻止されている。
上述したスペーサ23の内周面には、図3に示すように、基部23aの上端部に対応する部位からテーパ部23cの先端面に開口する部位に第1収容孔23d、第2収容孔23eおよび第3収容孔23fが設けてある。第1収容孔23dは、基部23aの内周面において上端部よりも上方となる部位に形成した環状の凹所であり、基部23aの下端部にある中心孔よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔23eは、第1収容孔23dよりも上方となる部分に構成し、かつスペーサ23の上端面に開口する環状の凹所であり、第1収容孔23dよりも大きな内径を有するように構成してある。第3収容孔23fは、第2収容孔23eにおいて軸方向の中間となる部位に形成した環状の凹所であり、第2収容孔23eよりもさらに大きな内径を有して構成してある。
上記のように構成したスペーサ23には、第1収容孔23dにダストシール24が装着してある。
ダストシール24は、合成樹脂材料によって構成した環状部材である。このダストシール24は、図3に示すように、円環状を成す基部24aの内周面に単一のダストリップ部24bを有している。ダストリップ部24bは、基部24aの一端部内周面から中心軸側に向かうに従って漸次基部24aの他端部側に向けて傾斜するように延在した部分であり、延在端部の内径がロッド12の外径よりも小さくなるように構成してある。
また、ダストシール24の基部24aには、図3に示すように、その外周面に外環部材26が接着してある。外環部材26は、金属材料によって成形したもので、スペーサ23に形成した第1収容孔23dの内径よりも僅かに大きな外径を有した円筒状の部分である外環部26aを有している。この外環部26aには、一端部から径外方向に向けて略直角に屈曲した屈曲部26bが設けてある。屈曲部26bは、その屈曲した端部が、スペーサ23に形成した第1収容孔23dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔23eの内径よりも小さな外径を有するように構成してある。
上述したダストシールは、外環部材26における外環部26aの他端部側をスペーサ23に向けた状態で、外環部材26の外環部26aをスペーサ23における第1収容孔23dの内周面に圧入することによって保持させてある。
また、スペーサ23の第3収容孔23fには、図3に示すように、スナップリング27が装着してある。スナップリング27は、ダストシール24が上方に移動することを阻止するためのものである。
なお、図1に示す符号11aは、チューブ11の外周面とヘッド室16とを連通する孔であるシリンダポート、符号14は、ピストン13を固定するための固定手段、符号17は、チューブ11内において、チューブ11とピストン13とで画成されるボトム室である。
上記および図1、図3に示したように構成した油圧シリンダ10では、シリンダポート11aからヘッド室16あるいは図示せぬ孔からボトム室17に作動油を供給すると、その作動油の圧力によって、ロッド12およびピストン13が上下動することになる。この間、ダブルリップダストシール22およびダストシール24は、ダストリップ部22c,24bがロッド12の外周面に摺接することになる。そのため、チューブ11とロッド12との間に塵埃などの異物が侵入する事態を阻止することができる。したがって、油圧シリンダ10のヘッド室16への塵埃などの異物の侵入に起因する油漏れ等の問題を防止することができる。
なお、上述したようにロッド12およびピストン13が上動する間、ダブルリップダストシール22は、オイルリップ部22bがロッド12の外周面に摺接し、ロッド12における外周面の油膜の厚さを略均一にするように作用する。
また、上記のように構成した油圧シリンダ10では、スペーサ23が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面23gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。そのため、スペーサ23の外径寸法を確保しながら、スペーサ23の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、スペーサ23の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなる。
さらに、上記のように構成した油圧シリンダ10では、スペーサ23は、ダストシール24を圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、先端面積をできるだけ小さく構成することができる。したがって、外環部材26の外環部26aを、スペーサ23の第1収容孔23dの内周面に圧入保持させることが可能となる。
また、上記のように構成した油圧シリンダ10では、外環部材26に屈曲部26bを設けるとともに、スペーサ23において第1収容孔23dの上端部側に第2収容孔23eを設けてある。そのため、外環部材26の外環部26aをスペーサ23における第1収容孔23dの内周面に圧入する場合に、屈曲部26bをスペーサ23に向けて圧入しようとしても、屈曲部26bが第1収容孔23dの上端面に当接することになる。したがって、ダストシール24を圧入する際に、ダストシール24の向きを間違える事態を確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、スペーサ23を保持部材として構成しているが、シリンダヘッド21を保持部材として構成しても良い。シリンダヘッド21を保持部材として構成する場合には、スペーサ23を設ける必要はなく、シリンダヘッド21の内周面にダストシール24の外環部材26を圧入することによって保持させる。そして、このシリンダヘッド21において、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面を漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成すれば良い。この場合、ダストシール24は、ダブルリップダストシール22よりも上方に配置することが望ましい。また、ダストシール24は、シリンダヘッド21の内周面に複数圧入保持させるように構成しても良い。
なお、本実施の形態では、スペーサ23が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面23gを傾斜状に構成しているが、例えば、スペーサ23が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、スペーサ23の基部23aまで外周面23gを連続するように傾斜状に構成しても良い。
図4は、上述したダストシールシステムの変形例1を示したものである。この変形例1のダストシールシステム120は、上述した実施の形態と同様に、ブーム用の油圧シリンダ10に用いられるもので、スペーサおよびダストシールの構成のみが異なっている。なお、変形例1において実施の形態と同様の構成に関しては同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
スペーサ(保持部材)123は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、基部123a、突出部123bおよびテーパ部123cを有している。基部123aは、シリンダヘッド21における第1収容孔21dの内径よりも小さい内径を有した円筒状の部分である。この基部123aは、外径をシリンダヘッド21の第1収容孔21dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔21eの内径よりも小さくなるように構成してある。また、この基部123aは、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつシリンダヘッド21の第1収容孔21dよりも小さくなるように構成してある。突出部123bは、基部123aの下端から突出した円筒状の部分である。この突出部123bは、外径を第1収容孔21dに嵌合することができるように構成してある。一方、突出部123bは、内径を基部123aの内径と略同一となるように構成してある。テーパ部123cは、基部123aの上端から突設した部分である。このテーパ部123cは、上端部に向けて漸次外径が小さくなる円錐状の外周面123gを有しており、その上端が最も小さい外径を有するように構成してある。
このスペーサ123は、突出部123bをシリンダヘッド21の第1収容孔21dに嵌合させるとともに、基部123aを介して第2収容孔21eに配置した状態で挿通孔123hを介してボルト32を締結させることにより、シリンダヘッド21の上端部に取り付けてある。この状態においては、スペーサ123における突出部123bの下端部がダブルリップダストシール22の上方域に位置し、ダブルリップダストシール22の第1収容孔21dからの脱落が阻止されている。
上述したスペーサ123の内周面には、図4に示すように、基部123aの上端部に対応する部位からテーパ部123cの先端面に開口する部位に収容孔123dが設けてある。収容孔123dは、基部123aの内周面において上端部よりも上方となる部分に構成し、かつスペーサ123の上端面に開口する環状の凹所であり、基部123aの下端部にある中心孔よりも大きな内径を有して構成してある。
上記のように構成したスペーサ123には、収容孔123dにダストシール124が装着してある。ダストシール124は、合成樹脂材料によって構成した環状部材である。このダストシール124は、図4に示すように、円環状を成す基部124aの内周面に単一のダストリップ部124bを有している。ダストリップ部124bは、基部124aの一端部内周面から中心軸側に向かうに従って漸次基部124aの一端部側に向けて傾斜するように延在した部分であり、延在端部の内径がロッド12の外径よりも小さくなるように構成してある。
また、ダストシール124の基部124aには、図4に示すように、その外周面に外環部材126が接着してある。外環部材126は、金属材料によって成形したもので、スペーサ23に形成した収容孔123dの内径よりも僅かに大きな外径を有した円筒状を成している。
上述したダストシール124は、基部124aの他端部側をスペーサ123の上端面に向けた状態で、外環部材126をスペーサ123における収容孔123dの内周面に圧入することによって保持させてある。
また、図4からも明らかなように、ダストシール124は、外環部材126をスペーサ123における収容孔123dの内周面に圧入した状態で、ダストリップ部124bがスペーサ123の上端面よりも上方に向けて延在している。
この変形例1においても、シリンダポート11aからヘッド室16あるいは図示せぬ孔からボトム室17に作動油を供給すると、その作動油の圧力によって、ロッド12およびピストン13が上下動することになる。この間、ダブルリップダストシール22およびダストシール124は、ダストリップ部22c,124bがロッド12の外周面に摺接することになる。そのため、チューブ11とロッド12との間に塵埃などの異物が侵入する事態を阻止することができる。したがって、油圧シリンダ10のヘッド室16への塵埃などの異物の侵入に起因する油漏れ等の問題を防止することができる。
また、この変形例1においても、スペーサ123が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面123gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。そのため、スペーサ123の外径寸法を確保しながら、スペーサ123の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、スペーサ123の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなる。
さらに、この変形例1においても、スペーサ123は、ダストシール124を圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、先端面積をできるだけ小さく構成することができる。したがって、外環部材126を、スペーサ123の収容孔123dの内周面に圧入保持させることが可能となる。
図5および図6は、上述したダストシールシステムの変形例2を示したものである。この変形例2のダストシールシステム220は、上述した実施の形態と同様に、ブーム用の油圧シリンダ10に用いられるもので、スペーサの構成のみが異なっている。なお、変形例2において実施の形態と同様の構成に関しては同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
スペーサ(保持部材)223は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、基部223a、突出部223bおよびテーパ部223cを有している。基部223aは、シリンダヘッド21における第1収容孔21dの内径よりも小さい内径を有した円筒状の部分である。この基部223aは、外径をシリンダヘッド21の第1収容孔21dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔21eの内径よりも小さくなるように構成してある。また、この基部223aは、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつダブルリップダストシール22の基部22aの外径よりも小さくなるように構成してある。突出部223bは、基部223aの下端から突出した円筒状の部分である。この突出部223bは、外径を基部223aの外径よりも小さく、かつ第1収容孔21dの内径よりも小さく構成してある。一方、この突出部223bは、内径を基部223aの内径と略同一の内径となるように構成してある。テーパ部223cは、基部223aの上端から突設した部分である。このテーパ部223cは、上端部に向けて漸次外径が小さくなる円錐状の外周面223gを有しており、その上端が最も小さい外径を有するように構成してある。
上述したスペーサ223の内周面には、図5に示すように、基部223aの上端部に対応する部位からテーパ部223cの先端面に開口する部位に第1収容孔223dおよび第2収容孔223eが設けてある。第1収容孔223dは、基部223aの内周面において上端部よりも上方となる部位に形成した環状の凹所であり、基部223aの下端部にある中心孔よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔223eは、第1収容孔223dよりも上方となる部分に構成し、かつスペーサ223の上端面に開口する環状の凹所であり、第1収容孔223dよりも大きな内径を有するように構成してある。
この第1収容孔223dおよび第2収容孔223eには、実施の形態と同様の構成を有したダストシール24が圧入保持させてある。
上述したスペーサ223は、突出部223bをシリンダヘッド21の第1収容孔21dに嵌合させるとともに、基部223aを介して第2収容孔21eに配置した状態で挿通孔223hおよびワッシャ233を介してボルト232を締結させることにより、シリンダヘッド21の上端部に取り付けてある。ワッシャ233は、図6に示すように、円環状の部材であり、その中心孔はボルト232が貫通することのできる内径に形成してある。図5および図6からも明らかなように、このワッシャ233は、スペーサ223をシリンダヘッド21の上端部に取り付けた状態で、ワッシャ233の周端部がダストシール24の外環部材26における屈曲部26bの上端に位置するような外径を有して構成してある。
上記のようにして構成された変形例2においては、スペーサ223における突出部223bの下端部がダブルリップダストシール22の上方域に位置し、ダブルリップダストシール22の第1収容孔21dからの脱落が阻止されている。
この変形例2においても、シリンダポート11aからヘッド室16あるいは図示せぬ孔からボトム室17に作動油を供給すると、その作動油の圧力によって、ロッド12およびピストン13が上下動することになる。この間、ダブルリップダストシール22およびダストシール24は、ダストリップ部22c,24bがロッド12の外周面に摺接することになる。そのため、チューブ11とロッド12との間に塵埃などの異物が侵入する事態を阻止することができる。したがって、油圧シリンダ10のヘッド室16への塵埃などの異物の侵入に起因する油漏れ等の問題を防止することができる。
また、この変形例2においても、スペーサ223が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面223gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。そのため、スペーサ223の外径寸法を確保しながら、スペーサ223の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、スペーサ223の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなる。
さらに、この変形例2においても、スペーサ223は、ダストシール24を圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、先端面積をできるだけ小さく構成することができる。したがって、外環部材26の外環部26aを、スペーサ223の第1収容孔223dの内周面に圧入保持させることが可能となる。
また、この変形例2においても、ダストシール24の外環部材26に屈曲部26bを設けるとともに、スペーサ223において第1収容孔223dよりも上端部側に第2収容孔223eを設けてある。そのため、外環部材26の外環部26aをスペーサ223における第1収容孔223dの内周面に圧入する場合に、屈曲部26bをスペーサ223に向けて圧入しようとしても、屈曲部26bが第1収容孔223dの上端面に当接することになる。したがって、ダストシール24を圧入する際に、ダストシール24の向きを間違える事態を確実に防止することができる。
また、この変形例2においては、図5および図6に示すように、ワッシャ233は、周端部が外環部材26における屈曲部26bの上端に位置するような外径を有して構成してある。したがって、スナップリングを備えることなく、ダストシール24が上方に移動することを阻止することができる。
図7は、上述したダストシールシステムの変形例3を示したものである。この変形例3のダストシールシステム320は、上述した実施の形態と同様に、ブーム用の油圧シリンダ10に用いられるもので、ダストシールを複数備える点およびダストシールが個別のスペーサに装着されている点が異なっている。なお、変形例3において実施の形態と同様の構成に関しては同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
図7に示すように、この変形例3では、シリンダヘッド21の先端部においてロッド12の周囲を囲繞する部位にサブスペーサ323′が取り付けられ、さらにこのサブスペーサ323′の先端部においてロッド12の周囲を囲繞する部位にスペーサ(保持部材)323が取り付けられている。
サブスペーサ323′は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、図7に示すように、基部323a′、突出部323b′および筒部323c′を有している。基部323a′は、シリンダヘッド21における第1収容孔21dの内径よりも小さい内径を有した円筒状の部分である。この基部323a′は、外径をシリンダヘッド21の第1収容孔21dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔21eの内径よりも小さくなるように構成してある。また、この基部323a′は、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつダブルリップダストシール22の基部22aの外径よりも小さくなるように構成してある。突出部323b′は、基部323a′の下端から突出した円筒状の部分である。この突出部323b′は、外径を基部323a′の外径よりも小さく、かつ第1収容孔21dの内径よりも小さくなるように構成してある。一方、この突出部323b′は、内径を基部323a′の内径と略同一となるように構成してある。筒部323c′は、基部323a′の上端から突設した部分である。この筒部323c′は、基部323a′の外径と略同一の外径を有する一方、基部323a′の内径よりも小さな内径を有するように構成してある。
上述したサブスペーサ323′の内周面には、基部323a′の上端部に対応する部位から先端面に開口する部位に第1収容孔323d′および第2収容孔323e′が設けてある。第1収容孔323d′は、基部323a′の内周面において上端部よりも上方となる部位に形成した環状の凹所であり、基部323a′の下端部よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔323e′は、第1収容孔323d′よりも上方となる部分に構成し、かつサブスペーサ323′の上端面に開口する環状の凹所であり、第1収容孔323d′よりも大きな内径を有するように構成してある。
この第1収容孔323d′および第2収容孔323e′には、実施の形態と同様の構成を有したダストシールがサブダストシール24′として圧入保持させてある。この場合、サブダストシール24′に屈曲部26b′が設けてあるため、逆向きに圧入される虞はない。
スペーサ323は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、図7に示すように、基部323aおよびテーパ部323cを有している。基部323aは、サブスペーサ323′における第2収容孔323e′よりも小さい内径を有した円筒状の部分であり、サブスペーサ323′とほぼ同一の外径を有するように構成してある。また、この基部223aは、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつダブルリップダストシール22の基部22aの外径よりも小さくなるように構成してある。テーパ部323cは、基部323aの上端から突設した部分である。このテーパ部323cは、上端部に向けて漸次外径が小さくなる円錐状の外周面323gを有しており、その上端が最も小さい外径を有するように構成してある。
上述したスペーサ323の内周面には、基部323aの上端部に対応する部位から先端面に開口する部位に第1収容孔323d、第2収容孔323eおよび第3収容孔323fが設けてある。第1収容孔323dは、内周面において基部323aの上端部よりも上方となる部位に形成した環状の凹所であり、基部323aの下端部にある中心孔よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔323eは、第1収容孔323dよりも上方となる部分に構成し、かつスペーサ323の上端面に開口する環状の凹所であり、第1収容孔323dよりも大きな内径を有するように構成してある。第3収容孔323fは、第2収容孔323eにおいて軸方向の中間となる部位に形成した環状の凹所であり、第2収容孔323eよりもさらに大きな内径を有して構成してある。
この第1収容孔323dおよび第2収容孔323eには、実施の形態と同様の構成を有したダストシール24が圧入保持させてある。この場合、ダストシール24に屈曲部26bが設けてあるため、逆向きに圧入される虞はない。
これらサブスペーサ323′およびスペーサ323は、互いに重ね合わせた状態でサブスペーサ323′の突出部323b′をシリンダヘッド21の第1収容孔21dに嵌合させるとともに、基部323a′を介してシリンダヘッド21の第2収容孔21eに配置した状態で挿通孔323h,323h′を介してボルト332を締結させることにより、シリンダヘッド21の上端部に取り付けてある。この状態においては、サブスペーサ323′における突出部323b′の下端部がダブルリップダストシール22の上方域に位置し、ダブルリップダストシール22の第1収容孔21dからの脱落が阻止されている。また、スペーサ323の下端面がサブスペーサ323′に第2収容孔323e′の外周部を覆っており、サブダストシール24′のサブスペーサ323′からの脱落が阻止されている。
また、スペーサ323の第3収容孔323fには、スナップリング27が装着してある。スナップリング27は、ダストシール24が上方に移動することを阻止するためのものである。
上記のように構成した変形例3においても、最も上端に位置するスペーサ323が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール24における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面323gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。そのため、スペーサ323の外径寸法を確保しながら、スペーサ323の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、スペーサ323の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなる。
さらに、この変形例3においても、スペーサ323は、ダストシール24を圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、先端面積をできるだけ小さく構成することができる。したがって、外環部材26の外環部26aを、スペーサ323の第1収容孔323dの内周面に圧入保持させることが可能となる。
また、この変形例3においては、例えば、ダストシール24が破損した場合にも、下方にもう一つのサブダストシール24′が配置してあるため、ダストシールシステム320の機能に影響を与えることがない。
図8は、上述したダストシールシステムの変形例4を示したものである。この変形例4のダストシールシステム420は、上述した実施の形態と同様に、ブーム用の油圧シリンダ10に用いられるもので、スペーサの構成並びにダストシールを複数備える点のみが異なっている。なお、変形例4において実施の形態と同様の構成に関しては同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
変形例4のスペーサ(保持部材)423は、シリンダヘッド21の上端部においてロッド12の外周部を囲繞する態様で設けられたもので、基部423a、突出部423bおよびテーパ部423cを有している。基部423aは、シリンダヘッド21における第1収容孔21dの内径よりも小さい内径を有した円筒状の部分である。この基部423aは、外径をシリンダヘッド21の第1収容孔21dの内径よりも大きく、かつ第2収容孔21eの内径よりも小さくなるように構成してある。また、この基部423aは、内径をロッド12の外径よりも大きく、かつダブルリップダストシール22の基部22aの外径よりも小さくなるように構成してある。突出部423bは、基部423aの下端から突出した円筒状の部分である。この突出部423bは、外径を基部423aの外径よりも小さく、かつ第1収容孔21dの内径よりも小さくなるように構成してある。一方、この突出部423bは、内径を基部423aの内径と略同一となるように構成してある。図からも明らかなように、この変形例4で適用するスペーサ423では、実施の形態で適用したスペーサ23に比べてロッド12の軸方向に沿った長さが約3倍となるように構成してある。
テーパ部423cは、基部423a上端から突設した部分である。このテーパ部423cは、上端部に向けて漸次外径が小さくなる円錐状の外周面423gを有しており、その上端が最も小さい外径を有するように構成してある。
このスペーサ423は、突出部423bをシリンダヘッド21の第1収容孔21dに嵌合させるとともに、基部423aを介して第2収容孔21eに配置した状態で挿通孔423hを介してボルト432を締結させることにより、シリンダヘッド21の上端部に取り付けてある。この状態においては、スペーサ423における突出部423bの下端部がダブルリップダストシール22の上方域に位置し、ダブルリップダストシール22の第1収容孔21dからの脱落が阻止されている。
上述したスペーサ423の内周面には、基部423aの下端部に対応する部位からテーパ部423cの先端面に開口する部位に第1収容孔423dおよび第2収容孔423fが設けてある。第1収容孔423dは、基部423aの内周面において下端部から上方となる部位に形成した環状の凹所であり、基部423aの下端部にある中心孔よりも大きな内径を有して構成してある。第2収容孔423fは、第1収容孔423dにおいて上方側となる部位に形成した環状の凹所であり、第1収容孔423dよりもさらに大きな内径を有して構成してある。
上記のように構成したスペーサ423の第1収容孔423dには、サブダストシール424,424が2つ圧入保持させてあるとともに、これらのサブダストシール424,424よりもスペーサ423の上端部側となる部位に実施の形態と同様の構成を有したダストシール424が圧入保持させてある。
サブダストシール424は、合成樹脂材料によって構成した環状部材である。このサブダストシール424は、円環状を成す基部424aの内周面に単一のダストリップ部424bを有している。ダストリップ部424bは、基部424aの一端部内周面から中心軸側に向かうに従って漸次基部424aの他端部側に向けて傾斜するように延在した部分であり、延在端部の内径がロッド12の外径よりも小さくなるように構成してある。
また、サブダストシール424の基部424aには、その外周面に外環部材426が接着してある。外環部材426は、金属材料によって成形したもので、スペーサ423に形成した第1収容孔423dの内径よりも僅かに大きな外径を有した円筒状を成すものである。
上述したサブダストシール424は、外環部材426をスペーサ423における第1収容孔423dの内周面に順次圧入することによって保持させてある。
ダストシール424は、上述したサブダストシール424と同一の構成を有するものであり、対応する構成については同一の符号に「′」を付加して詳細説明を省略する。
このダストシール424′は、外環部材426′をスペーサ423における第1収容孔423dの内周面に順次圧入することによって保持させてある。
また、スペーサ423の第2収容孔423fには、スナップリング27が装着してある。スナップリング27は、サブダストシール424,424およびダストシール424′が上方に移動することを阻止するためのものである。
上記のように構成した変形例4においても、スペーサ423が、ロッド12の先端部側に位置する先端面から、ダストシール424′における基部24aの外周域に対応する部分まで外周面423gを漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成してある。そのため、スペーサ423の外径寸法を確保しながら、スペーサ423の先端面積をできるだけ小さく構成することが可能になる。したがって、スペーサ423の先端面に砂塵などの異物が堆積する事態が発生しにくくなる。
さらに、この変形例4においても、スペーサ423は、ダストシール424′を圧入保持させるに十分な強度を確保できる外形寸法を確保した上で、先端面積をできるだけ小さく構成することができる。したがって、外環部材426を、スペーサ423の第1収容孔323dの内周面に圧入保持させることが可能となる。
また、この変形例4においては、例えば、ダストシール424′が破損した場合にも、下方に2つのサブダストシール424が配置してあるため、ダストシールシステム420の機能に影響を与えることがない。
本発明の実施の形態であるダストシールシステムを適用した油圧シリンダを示す縦断面図である。 図1に示した油圧シリンダを適用したホイールローダを示す概念図である。 図1におけるA部詳細図である。 本発明にかかるダストシールシステムの変形例1を示す断面図である。 本発明にかかるダストシールシステムの変形例2を示す断面図である。 図5におけるB矢視図である。 本発明にかかるダストシールシステムの変形例3を示す断面図である。 本発明にかかるダストシールシステムの変形例4を示す断面図である。
符号の説明
10 油圧シリンダ
11 チューブ
12 ロッド
20 ダストシールシステム
21 シリンダヘッド
23 スペーサ(保持部材)
23d 第1収容孔
23e 第2収容孔
23g 外周面
24 ダストシール
24′ サブダストシール
24a 基部
24b ダストリップ部
26 外環部材
26a 外環部
26b 屈曲部
120 ダストシールシステム
123 スペーサ(保持部材)
123d 収容孔
123g 外周面
124 ダストシール
124a 基部
124b ダストリップ部
126 外環部材
220 ダストシールシステム
223 スペーサ(保持部材)
223d 第1収容孔
223e 第2収容孔
223g 外周面
320 ダストシールシステム
323 スペーサ(保持部材)
323′ サブスペーサ
323d 第1収容孔
323e 第2収容孔
323g 外周面
420 ダストシールシステム
423 スペーサ(保持部材)
423d 第1収容孔
423g 外周面
424′ ダストシール
424 サブダストシール
424a 基部
424b ダストリップ部
426 外環部材

Claims (5)

  1. 先端部を外部に突出した状態でロッドをチューブに収容し、これらロッドおよびチューブを相対的に移動させる直動装置に適用され、
    前記チューブの開口端部において前記ロッドの周囲を囲繞する保持部材と、
    単一のダストリップ部を前記ロッドの外周面に摺接させる態様で基部を介して前記保持部材の内周面に保持されるダストシールとを備えたダストシールシステムにおいて、
    前記保持部材は、
    前記ロッドの先端部側に位置する先端面から、少なくとも前記ダストシールにおける基部の外周域に対応する部分までの外周面を漸次外形寸法が大きくなる態様で傾斜状に構成したことを特徴とするダストシールシステム。
  2. 前記保持部材は、
    前記チューブの開口端部に装着するシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドにおいて前記ロッドの先端部側に位置する部位に取り付けたスペーサと
    を備え、前記スペーサの内周面に前記ダストシールを装着するとともに、このスペーサの外周面を傾斜状に構成したことを特徴とする請求項1に記載のダストシールシステム。
  3. 前記保持部材において前記ダストシールと前記チューブとの間に位置する部位にサブダストシールを配設したことを特徴とする請求項1に記載のダストシールシステム。
  4. 前記ダストシールは、
    基部を囲繞する態様で設けた円筒状の外環部と、
    前記外環部の一端部に径外方向に向けて屈曲した屈曲部と
    を有した外環部材をさらに備え、
    前記保持部材は、
    前記ダストシールの外環部を圧入保持する第1収容孔と、
    前記第1収容孔における前記ロッドの先端部側に位置する部位に形成し、前記ダストシールの屈曲部を収容する第2収容孔と
    を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のダストシールシステム。
  5. 前記ダストシールおよび前記サブダストシールは、
    基部を囲繞する態様で設けた円筒状の外環部と、
    前記外環部の一端部に径外方向に向けて屈曲した屈曲部と
    を有した外環部材をそれぞれ備えたものであり、
    前記保持部材は、前記ダストシールおよび前記サブダストシールのそれぞれに個別となるスペーサを備えて構成し、各スペーサが
    前記ダストシールの外環部を圧入保持する第1収容孔と、
    前記第1収容孔における前記ロッドの先端部側に位置する部位に形成し、前記ダストシールの屈曲部を収容する第2収容孔とを有することを特徴とする請求項3に記載のダストシールシステム。
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