JP2009174444A - Egr装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGR通路を流通するEGRガスと吸気通路を流通する吸入新気とが合流したとき又はインタクーラにおける結露の発生を回避すること。
【解決手段】内燃機関14の排気管34から排ガスの一部である低圧EGRガスを取り込み吸気管22へ前記低圧EGRガスを再循環させる低圧EGR通路44に配設され、前記低圧EGRガスを冷却する低圧EGRクーラ48と、冷却されて発生した凝縮水をトラップする凝縮水トラップ手段50と、前記低圧EGR通路44中であって前記凝縮水トラップ手段50の下流側に配設され、前記低圧EGRクーラ48によって冷却された低圧EGRガスを所定温度に加熱するEGRヒータ52とを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排ガスを再循環させるEGR装置に関する。
従来から、例えば、自動車用ディーゼル機関等においては、排気系から排ガスの一部をEGRガスとして取り出して吸気系へ戻し、前記吸気系に戻されたEGRガスを混合気に付加してエンジン内での燃料の燃焼を抑制して燃焼温度を低減させることによりNOx(窒素酸化物)の発生を抑制するようにした、いわゆる排ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が知られている。
このEGRとしては、例えば、過給機(ターボチャージャ)を備えたディーゼル機関において、過給機のタービン上流の排気マニホールドから排ガスの一部を抜き出して前記過給機のコンプレッサ下流の吸気マニホールドへ再循環させる高圧EGRと、前記過給機のタービン下流の排気通路から排ガスの一部を抜き出して前記過給機のコンプレッサ上流の吸気通路へ再循環させる低圧EGRとを用いる場合がある。
この場合、低圧EGRを有するエンジンでは、再循環する排ガス中に含まれる水分がインタクーラ等で凝縮されて液化し、金属部品を浸食するために凝縮水対策が提案されている。例えば、特許文献1には、ディーゼルエンジンの吸気通路と排気通路との間に連結されたEGR管に冷却フィンを設けると共に、前記EGR管に対して排水バルブ付きの凝縮水受けを装着することが開示され、また、特許文献2には、EGRガスを冷却媒体と熱交換して冷却するEGRガス冷却装置とエンジンの吸気弁との間にミストセパレータ又は防滴装置を配設することが開示されている。
また、特許文献3には、外気温度(大気温度)に対応して、インタクーラで冷却されるEGRガスで凝縮水が発生することを回避するように、低圧EGR通路を流通するEGRガス量と高圧EGR通路を流通するEGRガス量とを調整する排気還流装置が開示されている。
特開平8−246964号公報 特開平9−324707号公報 特開2007−211595号公報
しかしながら、EGRガスを冷却する低圧EGRクーラを用いて排ガスの水分をトラップする特許文献1及び特許文献2に開示された技術的思想では、低圧EGR通路と吸入新気とが合流したときに発生する結露、及びインタクーラで冷却されたときに発生する結露を回避することが困難である。この結果、前記結露によって発生する凝縮水により過給機やインタクーラ等に不具合が生じるおそれがある。
また、特許文献3では、インタクーラにおける凝縮を回避するために、低圧EGRの作動量が減少することにより高圧EGRの作動量が増加する。一般的に、高圧EGRでは、インタクーラよりも温度が高くなっていると共に、インタクーラを通過しないために、吸気温度が上昇してNOx排出量が増加するおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、EGR通路を流通するEGRガスと吸気通路を流通する吸入新気とが合流したとき又はインタクーラにおける結露の発生を回避して凝縮水が生ずることを好適に抑制することが可能なEGR装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路と、前記EGR通路に配設され前記排ガスを冷却する冷却手段と、前記冷却手段の冷却作用によって生じた凝縮水をトラップして排水する水分捕集手段と、前記EGR通路中であって前記冷却手段の下流側に配設され、前記冷却手段によって冷却された排ガスを所定温度に加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、EGR通路の上流側に設けられた冷却手段によって前記EGR通路を流通する排ガス(EGRガス)が冷却され、前記冷却作用によって発生した凝縮水が水分捕集手段を介して除水及び排水され、さらに、前記EGR通路を流通する排ガス(EGRガス)は、前記EGR通路の下流側に設けられた加熱手段によって所定温度に加熱されて湿度が低い状態となるので、吸気通路に沿って吸入される高湿度、低温度の吸入新気と合流点で混合された場合であっても、EGR通路の冷却手段によって冷却されたEGRガスの温度よりも高い温度とすることにより、合流点以降における吸気通路内で結露の発生を好適に抑制することができる。この結果、本発明では、例えば、過給機やインタクーラ等を含む吸気系の要素が凝縮水によって浸食される不具合を好適に回避することができる。
この場合、EGR通路は、排気通路における過給機のタービンの下流側から排ガスの一部を取り込んで吸気通路における前記過給機のコンプレッサの上流側へ前記排ガス(低圧EGRガス)を再循環させる低圧EGR通路とするとよい。
また、本発明では、内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路を有し、前記EGR通路と合流する前記吸気通路の上流側に、前記吸気通路によって吸入される吸気ガスを加熱する第2加熱手段が設けられるとよい。
本発明によれば、吸気通路の上流側にEGRガスと合流前の吸入新気を加熱する第2加熱手段を設けることにより、吸入新気の温度を上昇させて、EGRガスと合流したときの温度が、第2加熱手段で加熱しない場合と比較して高温とすることができる。この結果、本発明では、吸入新気とEGRガス(低圧EGRガス)とが合流した混合ガスの温度が高く、湿度が低い状態となり、結露の発生をより一層抑制することができる。
さらに、本発明は、内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路と、前記EGR通路に配設され前記排ガスを冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラの冷却作用によって生じた凝縮水をトラップして排水する水分捕集手段と、前記吸気通路の吸気マニホールドの上流側に配設され前記吸気通路によって吸入される吸気ガスと排ガスとの混合ガスを冷却するインタクーラとを備え、前記EGRクーラと前記インタクーラとを共通の作動媒体とし、前記EGRクーラで前記作動媒体が作動した後、前記インタクーラで前記作動媒体が作動する冷却回路が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、共通の作動媒体(冷媒)がEGRクーラで作動(熱交換)した後、温度上昇した前記作動媒体がインタクーラで作動(熱交換)することにより、前記インタクーラでの冷却温度をEGRクーラでの冷却温度よりも高い温度に維持しやすくなる。この結果、本発明では、インタクーラの冷却温度をEGRクーラの冷却温度よりも高くすることによりインタクーラにおける結露の発生を抑制し、前記インタクーラや吸気系の要素が凝縮水によって浸食される可能性をより一層低減することができる。なお、EGR通路を流通する排ガスは、EGRクーラで冷却され、前記冷却作用によって発生した凝縮水が水分捕集手段を介して除水及び排水された後、吸気通路によって吸入される吸気ガスと混合される。
さらにまた、本発明は、前記冷却回路が、前記EGRクーラと前記インタクーラとを接続する往路及び復路を有し、前記往路と前記復路とを連通させるバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉制御することにより前記インタクーラに送給される作動媒体量を調整するバイパス弁が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、バイパス弁の弁開度を小さくしてインタクーラへ供給される作動媒体量を減少させることにより、インタクーラにおける冷却温度が高くなり、一方、バイパス弁の弁開度を大きくしてインタクーラへ供給される作動媒体量を増大させることにより、インタクーラにおける冷却温度が低くなる。このようにして、本発明では、冷却回路に設けられたバイパス弁を介してインタクーラでの冷却温度を好適に制御することができる。
本発明では、EGR通路を流通するEGRガスと吸気通路を流通する吸入新気とが合流したとき又はインタクーラにおける結露の発生を回避して凝縮水が生ずることを好適に抑制することが可能なEGR装置を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。
この第1実施形態に係るEGR装置10は、例えば、4つの気筒(燃焼室)12を有する水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンからなる車両駆動用の内燃機関14と、内燃機関14に接続される吸気系16及び排気系18とを含む。
内燃機関14には、吸気マニホールド20が接続され、前記吸気マニホールド20には、大気に連通して大気を取り込む吸気通路を内部に有する吸気管22が接続される。前記吸気管22の上流側には、該吸気管22内の吸気通路を開閉制御する第1スロットル弁24aが設けられ、前記第1スロットル弁24aの下流側には過給機26を構成するコンプレッサ26aが設けられている。なお、前記第1スロットル弁24aとコンプレッサ26aとの間には、後記するように、吸入新気と低圧EGRガスとが合流する合流点(J)が設けられる。
また、前記吸気管22には、コンプレッサ26aの下流側に配置され吸気管22内を流通する吸気ガスと排ガスとの混合ガス(コンプレッサ26aの圧縮作用によってガス温度が上昇している)を冷却するインタクーラ28が設けられ、前記インタクーラ28の下流側には、吸気管22内の吸気通路を開閉制御する第2スロットル弁24bが設けられる。なお、前記第1スロットル弁24a及び前記第2スロットル弁24bは、後記するECU30からの制御信号に基づいて付勢・滅勢される図示しない電動アクチュエータによって弁開度が制御される。
前記内燃機関14には、排気マニホールド32が接続され、前記排気マニホールド32には、内部に排気通路を有する排気管34が接続される。前記排気管34には、その上流側から下流側に向かって、順に、排気エネルギを駆動源として作動する過給機26のタービン26bと、ディーゼル用酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)36と、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)38と、マフラー40と、排気絞り弁42とがそれぞれ設けられる。なお、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ38には、吸蔵還元型NOx触媒が担持され、排ガス中の粒子状物質が捕集される。
また、前記内燃機関14は、排気管34の途中から分岐して吸気管22の途中に接続される低圧EGR通路44を有し、排気管34を流通する排ガスの一部である低圧EGRガスを低圧で吸気管22に戻して再循環させる低圧EGR(LP EGR)46が設けられる。なお、低圧EGR通路44では、排気管34側を上流とし、吸気管22側を下流として以下説明する。
この低圧EGR46は、低圧EGR通路44の上流側に配設され空冷式クーラからなる低圧EGRクーラ48と、前記低圧EGRクーラ48の下流側に配置され凝縮水をトラップする凝縮水トラップ手段(水分捕集手段)50と、前記凝縮水トラップ手段50の下流側に配置される熱交換器からなるEGRヒータ(第1加熱手段)52と、低圧EGR通路44を流通する低圧EGRガスの流量を調整する低圧EGR弁54とを備えて構成される。
なお、前記凝縮水トラップ手段50は、例えば、周知のミストセパレータ等によって構成され、前記凝縮水トラップ手段でトラップした凝縮水をドレンとして排気管34側に排出するドレン通路56が設けられている。また、EGRヒータ52は、従来においてエンジン冷却機構を構成するエンジン冷却水を作動媒体として利用してもよい。
前記低圧EGR通路44は、排気管34の途中に配設されたディーゼルパティキュレートフィルタ38の下流側と、吸気管22の途中に配設されたコンプレッサ26aよりも上流側で且つ第1スロットル弁24aの下流側とを連通接続するものである。この場合、低圧EGR通路44に沿って再循環される排ガスを低圧EGRガスといい、低圧EGR通路44が吸気管22に接続されて前記低圧EGRガスと吸気新気とが合流する部位を合流点(J)という。
さらに、前記内燃機関14には、排気マニホールド32の下流(排気管34の上流であってもよい)から分岐して吸気マニホールド20の上流に接続される高圧EGR通路58を有し、排気マニホールド32から排気管34に排気される排ガスの一部を高圧で吸気マニホールド20へ戻して再循環させる高圧EGR(HP EGR)60が設けられる。
この高圧EGR60は、並列に分岐して配置された一方の高圧EGR通路58中に配設された高圧EGRクーラ62と、並列に分岐して配置された一方の高圧EGR通路58と他方の高圧EGR通路58とが接続する部位に配設され高圧EGR通路58を流通する高圧EGRガスの流量を調整する高圧EGR弁64とを有する。
さらにまた、前記内燃機関14には、内燃機関14の運転条件や運転者の要求に対応して該内燃機関14の運転状態を制御する電子制御ユニットからなるECU30が設けられる。前記ECU30には、第1スロットル弁24a、第2スロットル弁24b、低圧EGR弁54、高圧EGR弁64、及び排気絞り弁42がそれぞれ電気配線を介して電気的に接続され、ECU30から導出される制御信号に基づいてこれらの制御要素が制御される。
第1実施形態に係るEGR装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
低圧EGR通路44を用いて低圧EGR46を作動させる場合、ECU30は、第1スロットル弁24a又は排気絞り弁42のいずれか一方に制御信号を導出して前記第1スロットル弁24a又は排気絞り弁42を閉弁方向に向かって制御すると共に、低圧EGR弁54に制御信号を導出して前記低圧EGR弁54を開弁状態とする。その際、低圧EGR弁54の弁開度を所定値に制御することにより、低圧EGR通路44を通って内燃機関14に再循環される低圧EGRガスの流量を調整することができる。
ところで、低圧EGR通路44には、低圧EGRクーラ48が配設され、前記低圧EGRクーラ48によって低圧EGRガスが外気温度(大気温度)と同等の約40度に冷却(飽和・凝縮)される。続いて、凝縮水トラップ手段50によって凝縮水がトラップされた後、EGRヒータ52によって低圧EGRガスが約80度に加熱される(図2(a)参照)。
後記する第1比較例に係るEGR装置(図2(b)参照)のようにEGRヒータ52がない場合、低圧EGR通路44を通って流通する低圧EGRガスと、低圧EGRクーラ48によって冷却された低圧EGRガスよりも低温で吸気管22に沿って流通する吸入新気とが合流点(J)で合流することにより、結露が発生するおそれがある。
しかしながら、第1実施形態では、低圧EGR通路44の下流側に設けられたEGRヒータ52によって低圧EGRガスが所定温度(本実験では約80℃)に加熱され、高湿度、低温度の吸入新気(温度20℃、湿度100%)と混合された場合であっても、低圧EGRクーラ48によって冷却された低圧EGRガスの温度よりも高い温度とすることにより、合流点(J)以降における吸気管22内で結露の発生を好適に抑制することができる。
なお、高圧EGR通路58を用いて高圧EGR60を作動させる場合、ECU30は、高圧EGR弁64に対して制御信号を導出して高圧EGR弁64の弁開度を所定値に制御することにより、排気マニホールド32から高圧EGR通路58を介して吸気マニホールド20に再循環される高圧EGRガスの流量を調整することができる。この結果、気筒12内に供給される高圧EGRガスの流量は、前記高圧EGR弁64によって調整されるため、NOx発生を抑制することができる。
次に、第1実施形態に係るEGR装置10を用いて行った実験結果を図2(a)に示す。この第1実施形態に係るEGR装置10を用いた場合、低圧EGRクーラ48で冷却された低圧EGRガスの温度が約40℃で湿度が100%であったが、この冷却除湿された低圧EGRガスが下流側のEGRヒータ52で加熱されることにより、温度が約80℃で湿度が約13%となった。そこで、このような温度が約80℃で湿度が約13%の低圧EGRガスと、温度が約20℃で湿度が100%の吸入新気とが1対1の割合(EGR率50%)で合流して混合された場合、合流点(J)以降では、温度が約50℃で湿度が約38%(=[0.14+0.47]/1.59×100)の混合ガスとなり、合流点(J)以降における吸気管内での結露量が零であることがわかった。
これに対して、第1実施形態に係るEGR装置10で低圧EGR通路44中にEGRヒータ52が設けられていない(EGRヒータ52のみを取り除いた)第1比較例に係るEGR装置(図示せず)を用いて行った実験では、図2(b)に示されるように、吸入新気と低圧EGRガスとの合流点(J)以降の混合ガスの温度が約30℃で湿度が100%となり、合流点(J)以降における吸気管22内で約0.08g/s(=[0.14+0.47]−0.53)の結露が発生した。これは、低圧EGRクーラ48の温度(40℃)よりも低温の吸入新気と1対1の割合(EGR率50%)で合流したときの温度が30℃で、低圧EGRクーラ48で冷却除湿後の温度(40℃)よりも低くなったために結露が発生したものと推定される。
このように、第1実施形態に係るEGR装置10では、第1比較例と比較して低圧EGR通路44の下流側に低圧EGRガスを加熱するEGRヒータ52を設けることにより、吸入新気との合流点(J)以降における結露の発生を回避して、凝縮水が生じることを好適に抑制することができた。この結果、第1実施形態では、過給機26やインタクーラ28が凝縮水によって浸食される不具合を好適に回避することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るEGR装置70を図3に示す。なお、第2実施形態以降において、第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2実施形態に係るEGR装置70では、第1スロットル弁24aが配設された吸気管22の上流側に、吸入新気を加熱する吸気ヒータ(第2加熱手段)72を設けた点で第1実施形態と相違している。
第2実施形態では、吸入新気と低圧EGRガスとが合流した際、より一層結露の発生を抑制するために、合流前の吸入新気を加熱する吸気ヒータ72を設けることにより、吸入新気の温度を上昇させて、低圧EGRガスと合流したときの温度が、吸気ヒータ72で加熱しない場合と比較して高温とすることができる。
この結果、第2実施形態では、吸入新気と低圧EGRガスとが合流した混合ガスの温度が高く、湿度が低い状態となり、結露の発生をより一層抑制することができる。また、特許文献3に示されるように低圧EGR46の作動量を減少させることがなく、高いNOx低減効果が得られる。
次に、第2実施形態に係るEGR装置70を用いて行った実験結果を図4(a)に示す。この第2実施形態に係るEGR装置70を用いた場合、低圧EGRクーラ48で冷却された低圧EGRガスの温度が約40℃で湿度が100%であったが、この冷却除湿された低圧EGRガスが下流側のEGRヒータ52で加熱されることにより、温度が約80℃で湿度が約13%となった。一方、温度が0℃で湿度が100%の吸入新気が吸気ヒータ72で加熱されることにより、前記吸入新気の温度が約40℃で湿度が約6%となった。
そこで、このような温度が約80℃で湿度が約13%の低圧EGRガスと、温度が約40℃で湿度が約6%の吸入新気とが合流して混合された場合、合流点(J)以降では、温度が約60℃で湿度が約19%の混合ガスとなり、合流点(J)以降における吸気管22内での結露量が零であることがわかった。
これに対して、第2実施形態に係るEGR装置70で低圧EGR通路44中のEGRヒータ52と吸気管22の吸気ヒータ72との両方が設けられていない(EGRヒータ52及び吸気ヒータ72のみを取り除いた)第2比較例に係るEGR装置(図示せず)を用いて行った実験では、図4(b)に示されるように、吸入新気と低圧EGRガスとの合流点(J)以降の混合ガスの温度が約20℃で湿度が100%となり、合流点(J)以降における吸気管22内で約0.36g/sの結露が発生した。これは、低圧EGRクーラ48の温度(40℃)よりも低温の吸入新気と合流したときの温度が約20℃で、低圧EGRクーラ48で冷却除湿後の温度(40℃)よりも低くなったために結露が発生したものと推定される。
このように、第2実施形態に係るEGR装置70では、第2比較例と比較して吸気管22の上流側に吸気新気を加熱する吸気ヒータ72を設けることにより、吸入新気との合流点(J)以降における結露の発生をより一層回避して、凝縮水が生じることを好適に抑制することができた。この結果、第2実施形態では、過給機26やインタクーラ28が凝縮水によって浸食される不具合を好適に回避することができる。
次に、前記EGR装置70に設けられたEGRヒータ52と吸気ヒータ72とを効率的に作動させるヒータ作動条件判定方法を説明する。
EGRヒータ52及び吸気ヒータ72の作動条件を判定するためには、EGRヒータ52の作動温度、吸気ヒータ72の作動温度、吸気温度及び外気湿度を図示しない各種センサを用いて検出しておく。EGRヒータ52の作動温度は、EGRヒータ52の作動媒体が液体であれば、媒体温度を図示しない温度センサによって検出する。また、電気的に加熱される電気ヒータであれば、印加電圧と外気温度、排気温度等によって作動温度を推定することができる。また、ヒータ本体の温度を測定することにより、EGRヒータ52の作動温度及び吸気ヒータ72の作動温度をそれぞれ高精度に求めることができる。
各測定項目によって、低圧EGRガスと吸入新気とが合流したとき、最も効率良く凝縮水を抑制する手法を導出することができる。凝縮水の発生は、ガスの温度より求められる飽和水蒸気圧と各ガスの湿度より求めることができる。低圧EGRガスの湿度は、EGR率と吸入新気の湿度からも求めることができる。なお、作動条件の判定は、吸入新気の湿度が100%、低圧EGRクーラ48による冷却後の低圧EGRガスの湿度を100%と仮定することにより、簡便に算出することができる。
最も効率がよい方法は、凝縮水を発生させることがなく、且つEGRヒータ52及び吸気ヒータ72の作動によって燃料消費量を最も減少させることができる手法である。また、EGRヒータ52及び吸気ヒータ72をそれぞれ作動させて凝縮水の発生を回避することができない場合には、低圧EGR46を作動させることがなく、高圧EGR60を作動させるとよい。
この作動条件判定により、EGRヒータ52及び吸気ヒータ72を作動させる頻度を低下させることができ、EGRヒータ52及び吸気ヒータ72の作動による燃料消費量を節減することができる。また、この作動条件判定により、内燃機関14の始動直後等において、EGRヒータ52の加熱温度が所定温度に到達していない場合でも、予め吸気ヒータ72を作動させておくことにより、結露の発生を回避することができ、低圧EGR46の作動時期を早期に実施することができ、高いNOx低減効果を得ることができる。
ここで、上記したヒータ作動条件判定方法の一例を図5に基づいて説明する。
先ず、ECU30は、低圧EGR46を作動させるか否かを以下に基づいて確認する(A0参照)。
図示しない温度センサからの検出信号によって外気(大気)の温度を確認すると共に、図示しない湿度センサからの検出信号によって外気の湿度を確認する(A1参照)。続いて、ECU30は、吸気管22に沿って吸入される吸入新気の流量と前記吸入新気中に含有される水分を算出する(A2参照)。
次に、ECU30は、吸気ヒータ72の作動媒体の温度を確認すると共に、吸気ヒータ72のヒータ本体の温度を確認し(A3参照)、前記確認された作動媒体温度及びヒータ本体温度に基づいて、吸気ヒータ72の作動時における吸入新気の温度、蒸気状態、及び燃料消費量を算出する(A4参照)。一方、ECU30は、吸気ヒータ72の非作動時における吸入新気の温度、蒸気状態、及び燃料消費量を算出する(A5参照)。
また、ECU30は、EGR系におけるEGR率(再循環率)を確認すると共に(A6参照)、内燃機関14のシリンダ(燃焼室)内に投入される燃料量を確認する(A7参照)。さらに、ECU30は、低圧EGRガスのガス流量及び前記低圧EGRガス中に含有される水分を算出する(A8参照)。
続いて、ECU30は、低圧EGRクーラ48において冷却作用を営む作動媒体の温度を確認すると共に、低圧EGRクーラ48のクーラ本体の温度を確認する(A9参照)。また、ECU30は、低圧EGRクーラ48での除湿量を算出すると共に、前記低圧EGRクーラ48によって冷却された後の低圧EGRガスの温度を算出する(A10参照)。さらに、ECU30は、EGRヒータ52において加熱作用を営む作動媒体の温度を確認すると共に、前記EGRヒータ52のヒータ本体の温度を確認する(A11参照)。
さらにまた、ECU30は、EGRヒータ52の非作動時における低圧EGRガスの温度、蒸気状態、及び燃料消費量をそれぞれ算出すると共に(A12参照)、EGRヒータ52の作動時における低圧EGRガスの温度、蒸気状態、及び燃料消費量をそれぞれ算出する(A13参照)。
そこで、ECU30は、ブロックA4、A5、A12、A13でそれぞれ算出された各種データに基づいて、吸入新気と低圧EGRガスとが合流したときの混合ガスの温度を算出すると共に、前記合流したときの混合ガスの温度と湿度を基にして、結露発生の有無を算出する(A14参照)。さらに、ECU30は、結露発生の有無を判定すると共に、燃料消費量が最小となるヒータの組み合わせを抽出する(A15参照)。
この結果、ECU30は、結露が発生しないと判定したとき、前記抽出されたヒータの組み合わせ(EGRヒータ52単独、吸気ヒータ72単独、EGRヒータ52及び吸気ヒータ72の両方)を作動させてブロックA0に戻って低圧EGR46を作動させる(A16参照)。一方、ECU30は、EGRヒータ52及び吸気ヒータ72のいずれのヒータを作動させても結露が発生すると判定したとき、低圧EGR46を作動させることがなく、高圧EGR60を作動させる(A17参照)。
以上のようにして、ECU30は、各種ヒータの中から最も効率の良いヒータ作動条件を判定することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るEGR装置74を図6に示す。この第3実施形態以降では、インタクーラ28における結露の発生を回避する点に特徴がある。例えば、特許文献1及び特許文献2に開示された低圧EGRクーラで低圧EGRガス中の水分を結露・トラップする手法では、インタクーラで吸入新気と低圧EGRガスとの混合ガスが冷却されて結露が発生し、インタクーラ等の吸気系要素が凝縮水によって浸食されるおそれがあるからである。
第3実施形態に係るEGR装置74では、第1実施形態及び第2実施形態に係るEGR装置10、70と異なってEGRヒータ52及び吸気ヒータ72を設けることがなく、インタクーラ28における混合ガスの冷却温度を低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも高く設定している点に特徴がある。
すなわち、外気温度と同様の温度まで低圧EGRクーラ48で冷却し、水分を除去する。そこで、インタクーラ28の冷却温度を前記低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも高く設定することにより、インタクーラ28での結露の発生を低減することができる。低圧EGRクーラ48で冷却除湿された湿度100%の低圧EGRガスがインタクーラ28で、前記冷却温度よりも低い温度まで冷却されないため、結露が発生する可能性を低減することができる。
ここで、第3実施形態に係るEGR装置74を用い、インタクーラ28の冷却温度を30℃と50℃とにそれぞれ切り換えて結露の発生の有無を確認した実験結果を図7に示す。
低圧EGRガスを冷却する低圧EGRクーラ48の冷却温度が、約40℃に設定されている場合において、インタクーラ28(図7中おいて、I/Cで示している)を流通する混合ガスの冷却温度を低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも低い約30℃にしたとき、約0.42g/s(=0.94−0.52)の結露量が発生したが、前記インタクーラ28での冷却温度を低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも高い約50℃に切り換えたとき、結露量が零となることがわかった。
このように、第3実施形態では、混合ガスを冷却するインタクーラ28の冷却温度が、低圧EGRガスを冷却する低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも高く設定されることにより、インタクーラ28における結露の発生を回避して、凝縮水による浸食を好適に防止することができる。
次に、第4実施形態に係るEGR装置80を図8に示す。
この第4実施形態に係るEGR装置80では、インタクーラ28の冷却温度を低圧EGRクーラ48の冷却温度よりも高く設定するため、インタクーラ28及び低圧EGRクーラ48の作動媒体が液体である場合、共通の作動媒体(冷媒)によって低圧EGRクーラ48を冷却した後にインタクーラ28を冷却するように構成している。
すなわち、冷媒が低圧EGRクーラ48で作動(熱交換)した後、温度上昇した前記冷媒がインタクーラ28で作動(熱交換)させることにより、前記インタクーラ28での冷却温度(約35℃)を低圧EGRクーラ48での冷却温度(約30℃)よりも高い温度に維持しやすくなる。この結果、第4実施形態に係るEGR装置80では、インタクーラ28や吸気系16の要素が凝縮水によって浸食される可能性をより一層低減することができる。
換言すると、冷媒が低圧EGRクーラ48で熱交換して暖められることにより、低圧EGRクーラ48の後段に配置されたインタクーラ28での冷却温度が低圧EGRクーラ48での冷却温度よりも高く設定することができ、インタクーラ28における結露の発生を抑制することができる。
なお、第4実施形態に係るEGR装置80では、第3実施形態に係るEGR装置74に冷媒冷却用ラジエータ82を追加し、前記冷媒冷却用ラジエータ82を用いて、先ず、低圧EGRクーラ48で作動させた後、続いてインタクーラ28で作動させ、その後、冷媒が前記冷媒冷却用ラジエータ82に戻って再度循環する冷却回路84が設けられている。
次に、第5実施形態に係るEGR装置90を図9に示す。この第5実施形態に係るEGR装置90では、図8に示される冷却回路84中に低圧EGRクーラ48からインタクーラ28へ流通する往路84aと前記インタクーラ28から冷媒冷却用ラジエータ82に戻る復路84bとを連通させるバイパス通路92を設けると共に、前記バイパス通路92を開閉制御するバイパス弁94を配設している点で前記第4実施形態に係るEGR装置80と異なっている。
低圧EGRクーラ48及びインタクーラ28の作動媒体が液体で、前記作動媒体(冷媒)が低圧EGRクーラ48の後にインタクーラ28を冷却する冷却回路84を設けた場合、低圧EGRクーラ48及びインタクーラ28での冷却温度をそれぞれ推定し、インタクーラ28の作動媒体量を調整することにより、凝縮水が発生するときに低圧EGR46の作動を回避することができる。
低圧EGRクーラ48及びインタクーラ28における各冷却温度は、冷媒作動温度、クーラ本体温度に基づいて推定することができる。この場合、インタクーラ28に供給される作動媒体量を前記バイパス弁94によって調整することにより、インタクーラ28における冷却温度を制御することができる。
すなわち、ECU30からの制御信号に基づいてバイパス弁94の弁開度を小さくしてインタクーラ28へ供給される作動冷媒量を減少させることにより、インタクーラ28における冷却温度が高くなる。一方、バイパス弁94の弁開度を大きくしてインタクーラ28へ供給される作動冷媒量を増大させることにより、インタクーラ28における冷却温度が低くなる。このようにしてインタクーラ28での冷却温度を好適に制御することができる。なお、図9中において、参照数字96は、作動冷媒を加圧して冷却回路84内を循環させる冷却水ポンプを示している。
なお、インタクーラ28における目標冷却温度が高すぎると、エンジン吸入空気温度が高いため、吸入空気量が減少する。また、インタクーラ28のクーラ本体温度が冷媒の温度よりも一定以上低い場合、例えば、エンジンの始動直後のとき、低温度のインタクーラ28の熱容量で吸気ガスが想定以上に冷却されて結露が発生する場合がある。正確なインタクーラ28での目標冷却温度は、外気温度及び外気湿度、吸入新気量、低圧EGRガスの温度及び湿度、EGR量に基づいて結露しないインタクーラ冷却温度を算出することによって不必要に高い目標冷却温度を設定しないことが可能となる。
仮に、インタクーラ28の目標冷却温度が実際に得られる温度よりも高い場合、低圧EGR46から高圧EGR60に切り換えることも可能である。このようにしてインタクーラ28や吸気系16の要素が凝縮水に浸食される可能性をより一層低減することができる。
ここで、インタクーラ28の冷却温度制御方法の一例を図10に基づいて説明する。
先ず、ECU30は、インタクーラ28のクーラ本体温度、インタクーラ28の冷媒温度、低圧EGRガスのガス量、低圧EGRガスの温度、低圧EGRガスの湿度、吸入新気の流量、吸入新気の温度、吸入新気の湿度をそれぞれ確認する(B1〜B3参照)。
続いて、ECU30は、ブロックB1〜B3によって確認された各種データに基づいてインタクーラ28で冷却されるインタクーラ冷却温度を算出する(B4参照)。また、ECU30は、ブロックB2、B3で確認されたデータ(低圧EGRガス温度、吸入新気温度、吸入新気湿度等)から結露温度を算出し(B5参照)、結露温度に到達しない(結露しない)インタクーラ目標冷却温度を算出する(B6参照)。
次に、ECU30は、前記インタクーラ冷却温度及びインタクーラ目標冷却温度に基づいて、インタクーラ28の作動冷媒量が適正であるか否かを判定する(B7参照)。この場合、インタクーラ冷却温度がインタクーラ目標冷却温度よりも低い場合には、例えば、バイパス弁94の弁開度を小さくしてインタクーラ28の作動媒体量(冷媒量)を減少させる(B8参照)。これとは反対に、インタクーラ冷却温度がインタクーラ目標冷却温度よりも高い場合には、例えば、バイパス弁94の弁開度を大きくしてインタクーラ28の作動媒体量(冷媒量)を増大させる(B9参照)。
このようにして、インタクーラ28の作動媒体量を適宜調整することにより、インタクーラ28の冷却温度を好適に制御することができる。
次に、インタクーラ28での目標冷却温度とその達成の可否を判定し、低圧EGR46の作動可否を決定する低圧EGR作動可否制御方法の一例を図11に基づいて説明する。なお、図11中におけるブロックC1〜C6は、図10中のブロックB1〜B6と同一内容であるため、その詳細な説明を省略する。
ECU30は、ブロックC4で算出したインタクーラ冷却温度に対し、例えば、バイパス弁94の弁開度を増減させてインタクーラ作動冷媒量を調整することにより、ブロックC6で算出したインタクーラ目標冷却温度を達成することが可能かどうか、その達成の可否について判定する(C7参照)。
そこで、ECU30は、インタクーラ作動冷媒量の調整によってインタクーラ目標冷却温度の実現が可能であると判定したとき、低圧EGR46を作動させる(C8参照)。これとは反対に、ECU30は、インタクーラ作動冷媒量の調整によってインタクーラ目標冷却温度の実現が不可能であると判定したとき、高圧EGR60を作動させる(C9参照)。
なお、ブロックC6において、インタクーラ目標冷却温度を算出する際、予め設定された所定インタクーラ温度リミットよりも高い場合には、前記不可能であると判定したときと同様に、高圧EGR60を作動させる。
次に、低圧EGRクーラ48及びインタクーラ28のエンジンルーム内での配置について説明する。
低圧EGRクーラ48及びインタクーラ28がそれぞれ空冷式である場合、図12に示されるように、車両進行方向に対して低圧EGRクーラ48の略水平方向に沿った後方にインタクーラ28が設置されるとよい。
例えば、車両の図示しないフロントグリルから送入された冷却風(又は図示しないラジエータのファンによる冷却風)が低圧EGRクーラ48を冷却した後、熱交換によって温度が上昇した冷却風が後方に配置されたインタクーラ28を好適に冷却することにより、インタクーラ28の冷却温度(例えば、約25℃)を低圧EGRクーラ48の冷却温度(約20℃)よりも高く設定することができる。これにより、低圧EGRクーラ48での冷却温度をインタクーラ28よりも低くしやすくなり、インタクーラ28及び吸気系16の要素が凝縮水に浸食される可能性を低減させることができる。
空冷式のインタクーラ28を空冷式の低圧EGRクーラ48の後方に配置する場合、それぞれのクーラ本体の温度を図示しない温度センサ等によって検出し、その検出信号がECUに導入されるようにするとよい。この場合の低圧EGR作動可否確認方法の一例を図13に示す。
ECU30は、外気温度、インタクーラ28のヒータ本体温度、低圧EGR量、吸入新気量をそれぞれ確認する(D1参照)。続いて、ECU30は、前記確認された各種データに基づいて低圧EGR46を作動させるか否かを判断する(D2参照)。
例えば、インタクーラ28のヒータ本体温度が外気温度や予想される低圧EGRガス温度に対して一定温度以上低い場合、具体的にはエンジンの始動直後等でインタクーラ28の熱容量で吸気ガスが想定以上に冷却されて結露する可能性があると判断される場合には、低圧EGR46を作動させることがなく停止状態で保持する(D3参照)。これにより、始動直後等においても、インタクーラ28や吸気系16の要素が凝縮水に浸食される可能性を低減させることができる。なお、ECU30は、結露が発生しないと判断されるとき、低圧EGR46を作動させる(D4参照)。
本発明の第1実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。 (a)は、図1に示す第1実施形態に係るEGR装置を用いて実験した結果を示す説明図、(b)は、第1比較例に係るEGR装置を用いて実験した結果を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。 (a)は、図3に示す第2実施形態に係るEGR装置を用いて実験した結果を示す説明図、(b)は、第2比較例に係るEGR装置を用いて実験した結果を示す説明図である。 低圧EGR作動可否確認方法の一例を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。 図6に示す第3実施形態に係るEGR装置において、インタクーラの冷却温度を切り換えて結露の発生の有無を確認した実験結果を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。 本発明の第5実施形態に係るEGR装置の概略構成図である。 インタクーラの冷却温度制御方法の一例を示すブロック図である。 低圧EGR作動可否制御方法の一例を示すブロック図である。 低圧EGRクーラとインタクーラのエンジンルーム内での配置関係を示す説明図である。 低圧EGR作動可否確認方法の一例を示すブロック図である。
符号の説明
10、70、74、80、90 EGR装置
14 内燃機関
20 吸気マニホールド
22 吸気管(吸気通路)
26 過給機
26a コンプレッサ
26b タービン
28 インタクーラ
34 排気管(排気通路)
44 低圧EGR通路(EGR通路)
48 低圧EGRクーラ(EGRクーラ)
50 凝縮水トラップ手段(水分捕集手段)
52 EGRヒータ(第1加熱手段)
72 吸気ヒータ(第2加熱手段)
84 冷却回路
92 バイパス通路
94 バイパス弁

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路と、
    前記EGR通路に配設され前記排ガスを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段の冷却作用によって生じた凝縮水をトラップして排水する水分捕集手段と、
    前記EGR通路中であって前記冷却手段の下流側に配設され、前記冷却手段によって冷却された排ガスを所定温度に加熱する加熱手段と、
    を備えることを特徴とするEGR装置。
  2. 請求項1記載のEGR装置において、
    前記内燃機関から排出される排ガスにより駆動されて吸入空気を過給する過給機を備え、
    前記EGR通路は、前記排気通路における前記過給機のタービンの下流側から前記排ガスの一部を取り込んで前記吸気通路における前記過給機のコンプレッサの上流側へ前記排ガスを再循環させる低圧EGR通路からなることを特徴とするEGR装置。
  3. 内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路を有し、前記EGR通路と合流する前記吸気通路の上流側に、前記吸気通路によって吸入される吸気ガスを加熱する第2加熱手段が設けられることを特徴とするEGR装置。
  4. 内燃機関の排気通路から排ガスの一部を取り込み前記内燃機関の吸気通路へ前記排ガスを再循環させるEGR通路と、
    前記EGR通路に配設され前記排ガスを冷却するEGRクーラと、
    前記EGRクーラの冷却作用によって生じた凝縮水をトラップして排水する水分捕集手段と、
    前記吸気通路の吸気マニホールドの上流側に配設され前記吸気通路によって吸入される吸気ガスと排ガスとの混合ガスを冷却するインタクーラと、
    を備え、
    前記EGRクーラと前記インタクーラとを共通の作動媒体とし、前記EGRクーラで前記作動媒体が作動した後、前記インタクーラで前記作動媒体が作動する冷却回路が設けられることを特徴とするEGR装置。
  5. 請求項4記載のEGR装置において、
    前記冷却回路は、前記EGRクーラと前記インタクーラとを接続する往路及び復路を有し、前記往路と前記復路とを連通させるバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉制御することにより前記インタクーラに送給される作動媒体量を調整するバイパス弁が設けられることを特徴とするEGR装置。
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