JP5382368B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、過給機によって加圧された吸気を冷却するためのインタークーラを備えたエンジンの制御装置に関する。
過給機(ターボチャージャ等)を備えたエンジンは、一般的に、過給機によって加圧された吸気を冷却するためのインタークーラを吸気通路に備えている。また過給機を備えたエンジンには、排ガスの一部を吸気通路に環流させて新気と共に再燃焼させる排気再循環(EGR)装置を備えたものがある。
このような構成のエンジンでは、インタークーラ内において吸気を冷却する際に水分が凝縮されて凝縮水が生成される。排気再循環により吸気通路に供給されるEGRガスは温度が比較的高いこともあり水分が水蒸気として比較的多く含まれている。このためEGRガスを含む吸気の場合、特に、インタークーラ内において凝縮水が生成され易い。そして、この凝縮水が燃焼室内に一気に流れ込むと、いわゆるウォータハンマ現象等の発生によってエンジンが損傷してしまう虞がある。このため、インタークーラ内で凝縮水の生成量は、極力少ないことが好ましい。
凝縮水の生成を抑制するために、例えば、排ガスの一部を環流させるためのEGR通路にEGRクーラを設けてEGRガスを冷却し、EGRクーラを通過するEGRガス中の水分量が、水蒸気の状態で存在可能な最大量がインタークーラを通過するEGRガス中の水分が水蒸気の状態で存在可能な最大量よりも小さくなるように、EGRクーラから流出するEGRガスの温度や量を調整するようにしたものがある(特許文献1参照)。
ところで、理論上はインタークーラ出口での吸気の相対湿度が1.0を超えると凝縮水が生成され始めることになる。したがって、インタークーラ内で凝縮水が生成されないようにするためには、理論上、インタークーラ出口での吸気の相対湿度が1.0未満となるようにする必要がある。例えば、特許文献1に係る発明においても、インタークーラ出口での吸気の相対湿度が1.0未満となるようにEGRガスの温度や量が制御されていると考えられる。このようにEGRガスの温度や量を制御すれば凝縮水の生成を防止することはできる。
特開2009−52486号公報
上述のように吸気の相対湿度が1.0未満となるようにするために、例えば、EGRガスの量を大幅に減らすことが考えられる。これにより凝縮水の生成を防止することはできる。しかしながら、それに伴いNOxの排出量が増加してしまうため、EGRガスの制限は最小限に抑えることが望ましい。また、例えば、インタークーラの冷却効率を大幅に低減することによっても、吸気の相対湿度を抑えることはできる。しかしながら、吸気マニホールド内の温度上昇による排ガスの悪化や、インタークーラの容量低減による出力の低下等の問題が生じる虞がある。
したがって、インタークーラ出口での吸気の相対湿度は、凝縮水が生成されない程度に可及的に大きい値に維持されていることが好ましい。
ここで、本願発明者は、インタークーラにおける凝縮水の生成について誠意研究を重ねた結果、インタークーラ出口での吸気の相対湿度が1.0を超えても所定範囲内であれば、凝縮水が水滴としては生成されないことを知見した。すなわち相対湿度が1.0を超えても所定範囲内であれば、凝縮水は生成されないか、生成されていたとしても水滴にはならない程度(インタークーラ内に溜まることがない程度)の微量であることを知見した。さらに本願発明者は、凝縮水が水滴として生成されない上記所定範囲が、インタークーラ内を通過する際の吸気の流量(流速)に応じて変化することを知見した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、排ガスの悪化等の問題を抑制しつつインタークーラ内で生成される凝縮水によるエンジンの損傷を防止することができるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、吸気を過給する過給機よりも下流側の吸気通路に設けられるインタークーラを備えるエンジンを制御するエンジンの制御装置であって、前記インタークーラ出口における吸気の水蒸気圧に基づいて当該吸気の相対湿度を算出する相対湿度算出手段と、前記インタークーラを通過する吸気の流量に基づいて、当該インタークーラ内に凝縮水の液滴が生成され始める値である前記相対湿度の限界値を設定する限界値設定手段と、前記相対湿度算出手段によって算出された相対湿度が前記限界値設定手段によって設定された相対湿度の限界値を超えないように前記インタークーラに吸気を流入させる吸気制御手段と、を備え、前記相対湿度の限界値は、1.0よりも大きく、且つ、前記インタークーラを通過する吸気の流量が増加するに伴って大きくなる値であることを特徴とするエンジンの制御装置にある。
かかる第1の態様では、吸気の相対湿度を1.0よりも大きい値としても、インタークーラ内における凝縮水の生成を実質的に防止できる。したがって、排ガスの悪化等の問題を抑制しつつ凝縮水によるエンジンの損傷を防止することができる。
本発明の第2の態様は、前記過給機よりも下流側の排気通路と前記過給機よりも上流側の前記吸気通路とを接続するEGR流路を備え、前記吸気制御手段は、前記相対湿度が前記限界値を超えない程度に前記EGR流路から前記吸気通路に供給されるEGRガス量を変化させることを特徴とする第1の態様のエンジンの制御装置にある。
かかる第2の態様では、EGRガス量を変化させること、インタークーラでの凝縮水の生成をより確実に効率的に抑制することができる。
本発明の第3の態様は、前記吸気制御手段は、前記相対湿度が前記限界値を超えない程度に前記インタークーラの冷却効率を変化させることを特徴とする第1又は2の態様のエンジンの制御装置にある。
かかる第3の態様では、インタークーラの冷却効率を変化させることで、インタークーラでの凝縮水の生成をより確実に効率的に抑制することができる。
かかる本発明では、インタークーラ出口における吸気の相対湿度を1.0よりも大きい値としても、インタークーラにおける凝縮水の生成を実質的に防止できる。すなわち、従来に比べて吸気の相対湿度を高く維持しつつ、凝縮水の生成を実質的に防止できる。したがって、排ガスの悪化等の問題を抑制しつつ凝縮水によるエンジンの損傷を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンシステムの概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置の概略構成を示すブロック図である。 吸気の流量と飽和水蒸気圧との関係を規定するマップの一例を示す図である。 吸気の流量と凝縮水の水滴が生成され始める相対湿度との関係を規定したマップの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る凝縮水抑制制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジンシステム10は、直列に配置された4つの気筒(燃焼室)11を備える直列4気筒のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という)12を備える。各気筒11の吸気ポート(図示なし)には、吸気マニホールド13が接続され、吸気マニホールド13には吸気管(吸気通路)14が接続されている。一方、各気筒11の排気ポート(図示なし)には、排気マニホールド15が接続され、排気マニホールド15には排気管(排気通路)16が接続されている。
また各気筒11に対応して燃料を噴射するためのインジェクタ(燃料噴射弁)17が設けられており、各インジェクタ17はそれぞれコモンレール18に接続されている。なおコモンレール18には、図示しないがサプライポンプ(高圧ポンプ)を介して燃料タンクに接続されている。このサプライポンプによって燃料タンクから燃料が圧送され、コモンレール18内の高圧の燃料がインジェクタ17から各気筒11内に噴射されるようになっている。
吸気管14及び排気管16の途中には、ターボチャージャ(過給機)19が設けられている。ターボチャージャ19は、エンジン12から排ガスが流れ込むと、排ガスの流れによってタービンが回転し、このタービンの回転に伴ってコンプレッサが回転して吸気管14からターボチャージャ19内に空気が吸い込まれて加圧されるようになっている。
ターボチャージャ19の上流側の吸気管14には、エアクリーナ20と、第1のスロットルバルブ21と、が設けられている。エアクリーナ20には吸気の湿度を検出する湿度センサ22が設けられている。なお第1のスロットルバルブ21は、エアクリーナ20を通過した新気の量(新気量)を調整すると共に、この調整によって、後述する低圧EGR管を介して吸気管14に導入される排ガス量(低圧EGRガス量)を間接的に調整する。またエアクリーナ20の下流側には、吸気流量を検出するエアフローセンサ23が設けられている。このエアフローセンサ23は、本実施形態では温度検出機能を備えており、吸気流量と共に吸気温度を検出する。
ターボチャージャ19の下流側の吸気管14には、ターボチャージャ19での加圧により温度が上昇した吸気を冷却するインタークーラ24が配されている。インタークーラ24の出口付近には、吸気の温度を検出する温度検出手段である温度センサ25が設けられている。インタークーラ24の下流側の吸気管14には、電動アクチュエータの駆動により吸気管14を開閉する第2のスロットルバルブ26が設けられている。
第2のスロットルバルブ26は、インタークーラ24を通過した吸気量(新気量+低圧EGRガス量)を調整するとともに、この調整によって、後述する高圧EGR管を介して吸気管14に導入される排ガス量(高圧EGRガス量)を間接的に調整する。
吸気管14の第2のスロットルバルブ26よりも下流側には、高圧の排ガス(高圧EGRガス)が環流する高圧EGR管27の一端が接続されている。高圧EGR管27の他端は、排気管16のターボチャージャ19よりも上流側に接続されている。高圧EGR管27には高圧EGRクーラ28が設けられ、高圧EGR管27の吸気管14との接続部分には高圧EGR弁29が設けられている。この高圧EGR弁29が開弁することで、排気管16のターボチャージャ19よりも上流側を流れる高圧の排ガスの一部が高圧EGR管27に流れ込み、高圧EGRクーラ28によって冷却された後、吸気管14に供給されるようになっている。
なお吸気管14の高圧EGR管27よりも下流側には、吸気の空燃比を検出する空燃比検出手段であるリニア空燃比センサ(LAFS)30が設けられている。吸気マニホールド13には、その内部の圧力を検出する圧力検出手段であるブースト圧センサ31が設けられている。
また排気管16のターボチャージャ19よりも下流側には、排気浄化用触媒であるディーゼル酸化触媒(以下、単に「酸化触媒」という)32と、排気浄化用フィルタであるディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter:以下、「DPF」と称する)33とが上流側から順に配されている。
排気管16のターボチャージャ19よりも下流側、本実施形態ではDPF33の下流側には、低圧の排ガスの一部(低圧EGRガス)が環流する低圧EGR管34の一端が接続されている。低圧EGR管34の他端は、ターボチャージャ19とスロットルバルブ21との間で、吸気管14に接続されている。この低圧EGR管34には、高圧EGR管27の場合と同様に、低圧EGRクーラ35及び低圧EGR弁36が設けられている。そして低圧EGR弁36が開弁することで、排気管16のターボチャージャ19よりも下流側を流れる低圧の排ガスの一部(低圧EGRガス)が低圧EGRクーラ35によって冷却されて吸気管14に供給されるようになっている。
また低圧EGR管34の両端部には、差圧検出手段である差圧センサ37が設けられている。この差圧センサ37は、吸気管14のターボチャージャ19よりも上流側の圧力と、排気管16のターボチャージャ19よりも下流側の圧力との差圧を検出する。すなわち差圧センサ37の検出結果から低圧EGR管34を流れる低圧EGRガスの流速や流量等が求められる。
また、このようなエンジンシステム10をエンジン12は、ECU(電子コントロールユニット)40によって制御されている。ECU40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等で構成され、上記の各種センサからの信号に基づいてエンジン12の総合的な制御を行う。すなわち本実施形態に係るエンジン12の制御装置は、このようなECU40と各種センサ類とによって構成されている。
ECU40の入力側には、上述したエアフローセンサ23、LAFS30、ブースト圧センサ31、湿度センサ22、温度センサ25、差圧センサ37の他、エンジン12のクランク角を検出するクランク角センサ等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。一方、ECU40の出力側には、インジェクタ17、第1及び第2のスロットルバルブ21,26、高圧EGR弁29及び低圧EGR弁36等の各種出力デバイスが接続されている。これら各種出力デバイスには、上記のような各種センサ類によって検出された検出情報に基づきECU40で演算された燃料噴射量、バルブ開度等の各種情報がそれぞれ出力される。
そして、このようなECU40と各種センサ類とで構成される本実施形態に係るエンジンの制御装置では、エンジン12の運転状態に応じた所望の空燃比となるようにインジェクタ17の開弁時期等を制御すると共に、以下に詳述するように、第1及び第2のスロットルバルブ21,26や、高圧及び低圧EGR弁29,36等の作動を適宜制御することで、インタークーラ24における凝縮水の生成を効率的に抑制している。
以下、本実施形態に係るエンジンの制御装置によるインタークーラにおける凝縮水の生成を抑制する制御(凝縮水抑制制御)について説明する。図2に示すように、ECU40は、空燃比制御手段41と、相対湿度算出手段42と、限界値設定手段43と、吸気制御手段44とを備えている。
空燃比制御手段41は、吸気の空燃比が所定値になるように燃料噴射弁量を制御する。本実施形態では、空燃比制御手段41は、エンジン12の運転状態に応じた吸気の目標空燃比を設定し、LAFS30の検出結果に基づいて、実際の吸気の空燃比が目標空燃比となるようにインジェクタ17から噴射される燃料の量を適宜制御する。
相対湿度算出手段42は、インタークーラ24の出口付近における吸気の相対湿度を算出する。吸気の相対湿度とは、インタークーラ24の出口付近における吸気に含まれる水蒸気圧(Y)と、飽和水蒸気圧(X)との比(Y/X)で表される値である。
ここで、吸気の相対湿度(Y/X)の算出方法の一例について説明する。
まず飽和水蒸気圧(X)は、温度センサ25の検出結果に基づいて、例えば、図3に示すような温度と飽和水蒸気圧との関係を規定した所定のマップから求められる。
一方、水蒸気圧(Y=PH2O_IC)は、インタークーラ通過水分量(MH2O_IC[mg/st])と、インタークーラガス量(MIC[mg/st])と、吸気マニホールド圧(PIM[kPa])とから、下記式(1)によって算出される。なお本実施形態では、水のモル質量(GH2O)は18[g/mol]とし、外気(空気)のモル質量(GAIR)は28.8[g/mol]としている。
H2O_IC=(MH2O_IC/18)/(MIC/28.8)×PIM (1)
ここで、吸気マニホールド圧(PIM)は、ブースト圧センサ31によって検出される。またインタークーラ通過水分量(MH2O_IC[mg/st])は、外気(空気)の水分量(MH2O_AIR[mg/st])と低圧EGRガスの水分量(M(n)H2O_EGR[mg/st]とから、下記式(2)によって算出される。
H2O_IC=MH2O_AIR+M(n)H2O_EGR (2)
外気の水分量(MH2O_AIR)は、空気(外気)の密度(ρa [kg/m])と、飽和水蒸気の密度(ρws [kg/m])と、外気相対湿度(RH[%])と、吸入空気量(MAIR[mg/st])とから、下記式(3)によって算出される。
H2O_AIR=(ρws/ρa)×(RH/100)×MAIR (3)
飽和水蒸気の密度(ρws)は、エアフローセンサ23の検出結果(外気温)に基づいて所定のマップ等から算出される。また外気相対湿度(RH)は、湿度センサ22によって検出され、吸入空気量(MAIR)はエアフローセンサ23によって検出される。
低圧EGRガスの水分量(M(n)H2O_EGR[mg/st])は、排ガス中の水分質量割合(RH2O_EX)と、全低圧EGRガス質量(MEGR[mg/st])とから、下記式(4)によって算出される。
M(n)H2O_EGR=RH2O_EX×MEGR (4)
また排ガス中の水分質量割合(RH2O_EX)は、排ガスの水分量(MH2O_EX[mg/st])と排ガスの質量(MEX[mg/st])とから、下記式(5)によって算出される。
H2O_EX=MH2O_EX/MEX (5)
排ガスの水分量(MH2O_EX)は、前回算出された低圧EGRガスの水分量(M(n−1)H2O_EGR)と、外気の水分量(MH2O_AIR)と、筒内における燃焼時に生成される水分量(燃焼生成水分量:MH2O_BURN)とを合計した値であり、下記式(6)で表される。
H2O_EX=M(n−1)H2O_EGR+MH2O_AIR+MH2O_BURN (6)
排ガスの質量(MEX)は、吸入空気量(MAIR)と、インジェクタ17から各筒内に投入される投入燃料量(MFUEL)と、低圧EGRガスの質量(MEGR)とを合計した値であり、下記式(7)で表される。
EX=MAIR+MFUEL+MEGR (7)
なお吸入空気量(MAIR)は、エアフローセンサ23によって検出され、投入燃料量(MFUEL)は、空燃比制御手段41によって設定される目標燃料噴射量であり、低圧EGRガスの質量(MEGR)は、下記式(8)によって算出される。
EGR=[S×(2×ΔP×ρa)^0.5]/(2×Ne) (8)
(S:低圧EGR弁開度に応じた等価開口面積、ΔP:差圧(差圧センサの検出結果)、ρa:空気密度、Ne:エンジン回転数)
そして上記式(4)〜(7)より、低圧EGRガスの水分量(M(n)H2O_EGR)は、下記式(9)で表されることになる。
M(n)H2O_EGR=[(MH2O_AIR+MH2O_BURN)/(MAIR+MFUEL)]×MEGR (9)
また燃焼生成水分量(MH2O_BURN)は、使用燃料をCH比1.875のC1630と仮定して、下記式(10)によって算出する。なお使用燃料のモル質量(GC16H30)を222[g/mol]とし、水のモル質量(GH2O)を18[g/mol]とする。この値は、使用する燃料性状に応じて適宜変化させてもよい。
H2O_BURN=15×(GH2O/GC16H30)×MFUEL (10)
そして、上記式(1)〜式(10)によって、インタークーラ24の出口付近における吸気に含まれる水蒸気圧(Y=PH2O_IC)が算出され、算出された上記水蒸気圧(Y)と、飽和水蒸気圧(X)とから、インタークーラ24の出口付近における相対湿度(Y/X)が算出される。
限界値設定手段43は、インタークーラ24を通過する吸気の流量に基づいて、インタークーラ24内に凝縮水の水滴が生成され始める相対湿度(Y/X)の限界値を設定する。換言すれば、限界値設定手段43は、凝縮水の水滴が生成されない範囲の上限値を設定する。なお凝縮水の水滴が生成されないとは、凝縮水が生成されないか、生成されていたとしても水滴にはならない程度(インタークーラ内に溜まることがない程度)の微量であることを言う。
さらに限界値設定手段43が設定する相対湿度の限界値は、1.0よりも大きく、且つ、インタークーラ24を通過する吸気の流量が増加するに伴って大きくなる値である。
ここで、理論上は吸気の相対湿度が1.0よりも大きくなると凝縮水が生成されるはずであるが、本願発明者は、インタークーラ24出口での吸気の相対湿度が1.0を超えても所定範囲内であれば、凝縮水が水滴としては生成されないことを知見した。本願発明は、このような知見に基づくものであり、従来技術とは相違する全く新規なものである。
なお、相対湿度の限界値の設定は、エアフローセンサ23の検出結果と、例えば、図4に示すようなインタークーラ24を通過する吸気の流量とインタークーラ24内に凝縮水の水滴が生成され始める相対湿度との関係を規定した所定のマップとに基づいて行われる。
吸気制御手段44は、相対湿度算出手段42によって算出された相対湿度(Y/X)が、限界値設定手段43によって設定された限界値を超えないようにインタークーラ24に吸気を流入させる。例えば、本実施形態に係る吸気制御手段44は、低圧EGR管34を介して吸気管14に環流される低圧EGRガス量を変化させる制御を行うことで、相対湿度(Y/X)が限界値を超えないようにインタークーラ24に吸気を流入させている。
このように相対湿度の限界値を超えないようにインタークーラ24に吸気を流入させることにより、インタークーラにおける凝縮水の生成を効率的に防止することができる。すなわち相対湿度の限界値に応じてインタークーラ24に流入させる吸気の流量(流速)を適宜調整することにより、インタークーラ24出口における吸気の相対湿度を1.0よりも大きい値としても、インタークーラにおける凝縮水の生成を実質的に防止することができる。したがって、排ガスの悪化等の問題を抑制しつつ凝縮水によるエンジンの損傷を防止することができる。
なお吸気制御手段44は、低圧EGRガス量の制御に加えて、或いは低圧EGRガス量の制御に代えて、インタークーラ24の冷却効率を変化させる制御を行うことようにしてもよい。すなわち吸気制御手段44は、相対湿度が限界値を超えない程度にインタークーラ24の冷却効率を高めるようにしてもよい。なおインタークーラ24の冷却効率を変化させる方法は、特に限定されないが、例えば、インタークーラ24に熱交換器の面積を変化させるためのシャッタを設けておき、このシャッタの開閉により冷却効率を変化させることができる。
以下、図5のフローチャートを参照して本実施形態に係るインタークーラにおける凝縮水抑制制御についてさらに説明する。
図5に示すように、まずエンジン12が始動されると、ステップS1でエアクリーナ20に設けられている湿度センサ22によって外気湿度が検出される。ステップS2では、吸気温度が検出され、ステップS3では新気流量が検出される。本実施形態では、エアフローセンサ23が温度検出機能を備えているため、エアフローセンサ23によって吸気温度及び新気流量が検出される。
次いでステップS4で吸気の水分量(MH2O_AIR)が算出される。具体的には、まずはステップS2で検出された吸気温度から、上述したように図3に示すようなマップに基づいて飽和水蒸気圧MST_AIRが算出される。そしてこの飽和水蒸気圧MST_AIRと、ステップS3で検出された吸気流量MAIRと、ステップS1で検出された外気湿度RHとから、上記式(3)によって吸気の水分量(MH2O_AIR)が算出される。
ステップS5では、燃料噴射量が検出される。ここで検出される燃料噴射量は、上述のように空燃比制御手段41によって設定される目標燃料噴射量である。インジェクタ17から噴射される燃料噴射量は、エンジン12の運転状態に応じてフィードバック制御されており、目標燃料噴射量とは、このフィードバック制御において設定される値である。
ステップS6では、低圧EGRガス量が上記式(8)によって算出される。ステップS7では、温度センサ25によってインタークーラ24の出口付近における吸気の温度が検出される。またステップS8では、ブースト圧センサ31によって吸気マニホールド13内の圧力(インマニ圧)が検出される。なお吸気温の検出方法は、温度センサ25によって直接検出する方法に限定されず、例えば、外気の温度や、排ガスの温度等に基づいて推定する方法であってもよい。
ステップS9では、インタークーラ24の出口付近における吸気の飽和水蒸気圧(X)が算出され、ステップS10ではインタークーラ24の出口付近における吸気の水蒸気圧(Y)が算出される。そしてステップS11では、ステップS9及びステップS10の算出結果に基づいて、インタークーラ24の出口付近における吸気の相対湿度(Y/X)が算出される。なお飽和水蒸気圧(X)は、上述のように温度センサ25の検出結果(インタークーラ24の出口付近における吸気温度)から所定のマップに基づいて求められ、水蒸気圧(Y)は上述した計算式に基づいて算出される。
次いでステップS12で、インタークーラ24を通過する吸気の流量(流速)に基づいて、インタークーラ24内に凝縮水の水滴が生成され始める相対湿度(Y/X)の限界値が設定される。この限界値は、上述のように図4に示すマップ等に基づいて設定される。
ここで、限界値は1.0よりも大きく、且つ、インタークーラ24を通過する吸気の流速が高くなるに伴って大きくなる値である。例えば、本実施形態では、限界値設定手段43が、インタークーラ24を通過する吸気の流量に応じて限界値を1.3〜1.4程度の値に設定している。
ステップS13では、相対湿度(Y/X)が、設定された限界値よりも小さいか否かが判定される。ここで、相対湿度が限界値に達している場合には(ステップS13:NO)、インタークーラ24内で凝縮水の水滴が生成されていると判断されて、低圧EGRガス量が減少するように低圧EGR弁36が制御される(ステップS14)。すなわち低圧EGR弁36を制御して相対湿度(Y/X)が限界値よりも小さくなるようにする。一方、相対湿度が限界値に達していない場合には(ステップS13:Yes)、インタークーラ24内で凝縮水の水滴が生成されていないと判断されて、低圧EGRガス量を変化させることなく、一連の凝縮水抑制制御を終了する。
なお相対湿度が限界値に達していない場合には、必要に応じて、低圧EGR弁36の開度を制御して相対湿度が限界値を超えない程度に低圧EGRガス量を増加させるようにしてもよい。これにより、インタークーラでの凝縮水の生成をさらに効率的に抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、EGR流路を介してEGRガスを環流させるEGR装置を備えた構成を例示して本発明を説明したが、EGR装置は、必ずしも設けられていなくてもよい。その場合には、インタークーラの冷却効率を変化させることで、吸気の相対湿度が限界値を超えないようにすればよい。
10 エンジンシステム
11 気筒
12 エンジン
13 吸気マニホールド
14 吸気管
15 排気マニホールド
16 排気管
17 インジェクタ
18 コモンレール
19 ターボチャージャ
20 エアクリーナ
21 第1のスロットルバルブ
22 湿度センサ
23 エアフローセンサ
24 インタークーラ
25 温度センサ
26 第2のスロットルバルブ
27 高圧EGR管
28 高圧EGRクーラ
29 高圧EGR弁
31 ブースト圧センサ
34 低圧EGR管
35 低圧EGRクーラ
36 低圧EGR弁
37 差圧センサ

Claims (3)

  1. 吸気を過給する過給機よりも下流側の吸気通路に設けられるインタークーラを備えるエンジンを制御するエンジンの制御装置であって、
    前記インタークーラ出口における吸気の水蒸気圧に基づいて当該吸気の相対湿度を算出する相対湿度算出手段と、
    前記インタークーラを通過する吸気の流量に基づいて、当該インタークーラ内に凝縮水の液滴が生成され始める値である前記相対湿度の限界値を設定する限界値設定手段と、
    前記相対湿度算出手段によって算出された相対湿度が前記限界値設定手段によって設定された相対湿度の限界値を超えないように前記インタークーラに吸気を流入させる吸気制御手段と、
    を備え、
    前記相対湿度の限界値は、1.0よりも大きく、且つ、前記インタークーラを通過する吸気の流量が増加するに伴って大きくなる値であることを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記過給機よりも下流側の排気通路と前記過給機よりも上流側の前記吸気通路とを接続するEGR流路を備え、
    前記吸気制御手段は、前記相対湿度が前記限界値を超えない程度に前記EGR流路から前記吸気通路に供給されるEGRガス量を変化させることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記吸気制御手段は、前記相対湿度が前記限界値を超えない程度に前記インタークーラの冷却効率を変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
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