JP2009173561A - エアゾール組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚などに吐出すると発泡してフォームを形成し、このフォームの内部に保持される液化ガスによりフォーム自身が冷却されてアイスクリーム状となり、適度な冷却効果が得られ、かつ、冷却時間が持続する発泡性エアゾール組成物を開発する。
【解決手段】界面活性剤を含有する水性原液と液化ガスとからなる発泡性エアゾール組成物であって、前記界面活性剤のHLBが12〜20であり、前記液化ガスが、ジメチルエーテルと親油性液化ガスとからなり、前記ジメチルエーテルの配合量が、エアゾール組成物中25〜55重量%であり、前記親油性液化ガスの配合量が、エアゾール組成物中2〜35重量%であって、吐出したとき、前記液化ガスの一部が気化し、フォームを形成した後、フォーム内部に保持された液化ガスによりフォームが凍ってアイスクリーム状に変化する。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡性エアゾール組成物に関する。さらに詳しくは、界面活性剤を含有する水性原液と、液化ガスとからなるエアゾール組成物であって、吐出した時、フォームを形成し、その後、フォームが凍ってアイスクリーム状に変化することを特徴とする発泡性エアゾール組成物に関する。
特許文献1には、アルコール、界面活性剤を含有する水性原液と、液化石油ガス、ジメチルエーテルの混合物ガスを噴射剤とするエアゾール組成物の技術が開示されている。また、特許文献2には、アルコール、ラノリン誘導体を含有する水性原液と、液化石油ガス、ジメチルエーテルの混合物ガスを噴射剤とするエアゾール組成物の技術が開示されている。さらに、特許文献3には、界面活性剤、低級アルコール、油剤を含有する水性原液と、液化石油ガス、ジメチルエーテルの混合ガスを噴射剤とするエアゾール組成物の技術が開示されている。特許文献1〜3記載のエアゾール組成物は、霧状に噴射され、塗布面で発泡する。
また、特許文献4には、水性原体15〜45重量%および沸点が0℃以下の液化ガス55〜85重量%を含有してなり、前記水性原体が水溶性高分子、低級アルコールおよび非イオン界面活性剤を含有し、かつ前記沸点が0℃以下の液化ガスがジメチルエーテル、プロパン、イソブタンおよびノルマルブタンから選ばれる1種または2種以上を組み合わせたもので、前記水性原体と前記液化ガスの混合物がゲル状となり、内容物を泡沫状に噴射したとき発泡した水性原体が液化ガスの気化熱で冷却されることにより、冷感を有した泡沫となることを特徴とした冷感泡沫化粧料の技術が開示されている。
特許第3477632号公報 特開平10−182363号公報 特開平11−222417号公報 特開2007−131539号公報
しかし、特許文献1〜3のエアゾール組成物は、霧状に噴射され塗布面で発泡するが、その吐出物は広範囲で発泡するため消泡が早く、泡に噴射剤が保持されない。その結果、吐出した泡はアイスクリーム状にはならず、また冷却感も持続されないという問題がある。
また、特許文献4の冷感泡沫化粧料は、冷感を有し、液だれの少ない泡沫が得られるものの、その吐出された泡沫はアイスクリーム状にはならず、保持時間が短いという問題がある。また、内容物のゲル化も同時に起こることから、皮膚等へのべたつきが少なからず生じ、必ずしも使用感のよいものではないという問題がある。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、皮膚などに吐出すると発泡してフォームを形成し、このフォームの内部に保持される液化ガスによりフォーム自身が冷却されてアイスクリーム状となり、適度な冷却効果が得られ、かつ、冷却時間が持続する発泡性エアゾール組成物を得ることを目的とする。
本発明にかかわる発泡性エアゾール組成物は、界面活性剤を含有する水性原液と液化ガスとからなる発泡性エアゾール組成物であって、前記界面活性剤のHLBが12〜20であり、前記液化ガスが、ジメチルエーテルと親油性液化ガスとからなり、前記ジメチルエーテルの配合量が、エアゾール組成物中25〜55重量%であり、前記親油性液化ガスの配合量が、エアゾール組成物中2〜35重量%であって、吐出したとき、前記液化ガスの一部が気化し、フォームを形成した後、フォーム内部に保持された液化ガスによりフォームが凍ってアイスクリーム状に変化することを特徴とする。
前記界面活性剤がエーテル型非イオン界面活性剤であることが好ましい。
前記エーテル型非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルであることが好ましい。
前記水性原液と液化ガスの配合比が30/70〜65/35(重量比)であることが好ましい。
前記親油性液化ガスの20℃における蒸気圧が、0.1〜0.5MPaであり、炭素数が3〜5個の脂肪族炭化水素であることが好ましい。
本発明にかかわる発泡性エアゾール組成物により、皮膚などに吐出すると発泡してフォームを形成し、フォーム内部に保持される液化ガスによりフォーム自身が冷却されてアイスクリーム状に変化することにより、適度な冷却効果が得られ、かつ、冷却時間が持続する発泡性エアゾール組成物を得ることができる。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、界面活性剤を含有する水性原液と液化ガスとからなる発泡性エアゾール組成物であって、前記界面活性剤のHLBが12〜20であり、前記液化ガスが、ジメチルエーテルと親油性液化ガスとからなり、前記ジメチルエーテルの配合量が、エアゾール組成物中25〜55重量%であり、前記親油性液化ガスの配合量が、エアゾール組成物中2〜35重量%であって、吐出したとき、前記液化ガスの一部が気化し、フォームを形成した後、フォーム内部に保持された液化ガスによりフォームが凍ってアイスクリーム状に変化することを特徴とする。
前記界面活性剤は、吐出物を発泡させてフォームを形成する、フォーム中に液化ガスを保持し、液化ガスが気化する時間を調整してフォームをアイスクリーム状にする、などの目的で配合される。
前記界面活性剤としては、例えば、POE(9)ラウリルエーテル、POE(21)ラウリルエーテル、POE(25)ラウリルエーテル、POE(15)セチルエーテル、POE(20)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(15)オレイルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(25)オクチルドデシルエーテル、POE(20)イソセチルエーテル、POE(20)イソステアリルエーテル、などのポリオキシエチレンアルキルエーテル;POE(20)POP(4)セチルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;モノオレイン酸POE(15)グリセリル、モノステアリン酸POE(15)グリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;POE(10)ラノリンアルコール、POE(20)ラノリンアルコール、などのポリオキシエチレンラノリンアルコール;POE(50)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油、POE(100)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグルセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラステアリン酸POE(60)ソルビット、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビットなどのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;ジメチルシリコーン・ポリオキシアルキレン共重合体などのHLBが12〜20、好ましくは12.5〜19.5である非イオン界面活性剤・シリコーン系界面活性剤があげられる。HLBが12よりも小さい場合は吐出時に発泡しにくく、フォームを形成しにくくなる傾向がある。
前記界面活性剤の中でも、発泡性に優れ吐出時にフォーム状になりやすく、また液化ガスの保持力に優れフォームが冷却されてアイスクリーム状になるときの表面状態の変化が認識しやすい、フォーム全体をアイスクリーム状にしやすい点から、エーテル型非イオン界面活性剤が好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
前記界面活性剤の配合量は、原液中0.1〜10重量%、さらには0.5〜8重量%であることが好ましい。界面活性剤の配合量が0.1重量%よりも少ない場合は、フォームを形成しにくく、また液化ガスの保持力が弱くなるためアイスクリーム状にしにくくなり、10重量%よりも多い場合は皮膚上で残りやすくなり使用感が低下する。
なお前記界面活性剤と共に、発泡状態を調整するなどの目的で他の界面活性剤を配合しても良い。前記他の界面活性剤としては、例えば、HLBが12未満である非イオン型界面活性剤;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸石鹸、α−オレフィンスルホン酸塩などのアニオン型界面活性剤;アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩などのカチオン型界面活性剤;酢酸ベタイン、レシチンなどの両性型界面活性剤;ポリアルキルビニルピリジニウム、アルキルフェノールポリマー誘導体、スチレン・マレイン酸重合物誘導体、アルキルビニルエーテルとマレイン酸の共重合物などの高分子型界面活性剤;N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸系界面活性剤;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などのシリコーン系界面活性剤;などがあげられる。
前記水性原液には、前記界面活性剤や後述する有効成分などを配合するための溶媒として、また吐出したときにフォームを作るために水を配合している。前記水としては、例えば、精製水、イオン交換水、生理食塩水、海洋深層水などがあげられる。前記水の配合量は、水性原液中60〜99.9重量%、さらには70〜99.5重量%であることが好ましい。水の配合量が60重量%よりも少ない場合は発泡しにくく、99.9重量%よりも多い場合は有効成分などの添加剤の配合量が少なくなり、有効成分などの効果が得られにくくなる傾向がある。
本発明に用いられる水性原液は、用途や目的などに応じて有効成分、アルコール類、油成分、水溶性高分子、粉体などを配合することができる。
前記有効成分としては、例えば、クロタミトン、d−カンフルなどの鎮痒剤、サリチル酸メチル、インドメタシン、ピロキシカム、フェルビナク、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛剤;オキシコナゾール、クロトリマゾール、スルコナゾール、ビフォナゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、エコナゾール、チオコナゾール、ブテナフィン、およびこれらの塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩などの塩、などの抗真菌剤;酸化亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン酸、クエン酸、乳酸などの収斂剤;アラントイン、グリシルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、リドカイン、塩酸リドカインなどの局所麻酔剤;ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌消毒剤;l−メントール、カンフルなどの清涼剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、コラーゲン、キシリトール、ソルビトール、ヒアルロン酸、カロニン酸、乳酸ナトリウム、dl−ピロリドンカルボン酸塩、ケラチン、カゼイン、レシチン、尿素などの保湿剤;ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジルなどの消臭剤;N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミドなどの害虫忌避剤;グリシン、アラニン、ロイシン、セリン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニンなどのアミノ酸;ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤;酸化亜鉛、酸化チタン、オクチルトリメトキシシラン被覆酸化チタンなどの紫外線散乱剤;レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、ジベンゾイルチアミン、リボフラビンおよびこれらの混合物などのビタミン類;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどの酸化防止剤;シャクヤクエキス、ヘチマエキス、バラエキス、レモンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタエキス、シルク抽出液などの抽出液;アルブチン、コウジ酸などの美白剤;天然香料、合成香料などの各種香料;などがあげられる。
前記有効成分の配合量は、水性原液中0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量%配合される。有効成分の配合量が0.05重量%よりも少ない場合は有効成分の効果が充分に発揮できなくなり、20重量%よりも多い場合は有効成分濃度が高くなりすぎ、有効成分によっては人体へ悪影響を及ぼす場合がある。
前記アルコール類は、水に溶解しにくい有効成分などを配合するための溶解補助成分や、吐出時の発泡性や吐出後の凍りやすさを調製するなどの目的で用いられる。
前記アルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコールなどの炭素数が2〜3個の1価の低級アルコール、エチレングリコール、分子量が50,000以下であるポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、マルチトールなどの多価アルコールがあげられる。
前記アルコール類の配合量は、水性原液中に1〜30重量%、さらには3〜20重量%であることが好ましい。アルコール類の配合量が1重量%よりも少ない場合はアルコール類の配合効果が得られにくく、30重量%よりも多くなると発泡しにくくなる傾向がある。
前記油分は、吐出時の発泡性や吐出後の凍りやすさを調製するなどの目的で用いられる。
前記油分としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、乳酸セチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリルなどのエステル油;流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、スクワレン、ミネラルオイルなどの炭化水素;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイル;アボガド油、ツバキ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、大豆油、綿実油、落花生油などの植物油;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコールなどの炭素数が10〜20個の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの炭素数が10〜20個の高級脂肪酸;キャンデリラワックス、ビーズワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポラワックス、合成ワックス、パラフィンワックス、ホホバワックス、ポリエチレンワックス、ラノリン、酢酸ラノリンなどのワックス類;などがあげられる。
前記油分の配合量は、水性原液中に0.1〜10重量%、さらには0.5〜8重量%であることが好ましい。前記油分の配合量が0.1重量%よりも少ない場合は油分を配合する効果が得られにくく、10重量%よりも多くなると吐出時の発泡性が低下しやすい傾向がある。
前記水溶性高分子は、水性原液の粘度を高くして吐出物中に液化ガスを保持しやすくするなどの目的で用いられる。
前記水溶性高分子としては、例えば、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、グアガムなどのガム類;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ニトルセルロース、結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース類;寒天、デキストリン、ペクチン、デンプン、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーなどがあげられる。
前記水溶性高分子の配合量は、水性原液中0.01〜5重量%、さらには0.05〜3重量%であることが好ましい。水溶性高分子の配合量が0.01重量%よりも少ない場合は前述の効果が得られにくく、5重量%よりも多い場合は原液の粘度が高くなりすぎ、液化ガスと混ざりにくくなる傾向がある。
前記粉体は、さらさら感を付与するなど、使用感を向上させるなどの目的で用いられる。また、粉体自体が有効成分として作用したり、他の有効成分を担持する担体、付着剤などとしても用いられる。
前記粉体としては、例えば、タルク、酸化亜鉛、カオリン、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、セラミックパウダー、窒化ホウ素などがあげられる。
前記粉体の配合量は、水性原液中0.1〜5重量%、さらには0.3〜3重量%であることが好ましい。粉体の配合量が0.1重量%よりも少ない場合は、粉体を配合する効果が得られにくく、5重量%よりも多い場合はバルブや吐出部材の吐出孔で詰まりやすくなる。また静置した状態で長期間保存した場合、粉体が容器底部で固まりやすくなり(ケーキング)、均一な組成物を吐出し難くなる。
本発明に用いられる水性原液は、界面活性剤、必要に応じて配合される有効成分などを水に溶解もしくは分散させることにより調製することができる。また、水やアルコール類に溶解しにくい成分を配合する場合は乳化させても良い。
前記液化ガスは、エアゾール容器内では液体であり大気中に吐出されると気化するが、本発明のエアゾール組成物は吐出されると液化ガスの一部が気化して原液を発泡させ、残りの液化ガスは吐出物中に保持され、しばらくすると気化してその気化熱により吐出物を冷却しアイスクリーム状にする。なお吐出物(フォーム)中に保持されていた液化ガスが気化するときフォームの表面状態がフォームをそのまま凍らせたようなアイスクリーム状に変化するため、使用者は変化したことを認識できる。
前記液化ガスとしては、親水性のジメチルエーテルと新油性液化ガスがあげられる。前記新油性液化ガスとしては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物である炭素数3〜5の脂肪族炭化水素、メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテルなどのハイドロフルオロエーテル、前記脂肪族炭化水素とハイドロフルオロエーテルの混合物などがあげられる。なお、親油性液化ガスは、発泡性に優れフォームの状態で吐出しやすい点から20℃での蒸気圧が0.1〜0.5MPaである脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。
本発明のエアゾール組成物は、親水性のジメチルエーテルと新油性液化ガスをそれぞれ特定量配合する点に特徴がある。
前記ジメチルエーテルは吐出物中に保持され、しばらくしてから気化し吐出物を冷却してアイスクリーム状にするなどの目的で用いられ、その配合量はエアゾール組成物中25〜55重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。ジメチルエーテルの配合量が25重量%よりも少ない場合は吐出物を冷却する能力が弱くアイスクリーム状になりにくく、55重量%を超えると発泡しにくくなる傾向がある。
前記新油性液化ガスは吐出時に水性原液から放出されて気化し吐出物を発泡させるなどの目的で用いられ、その配合量はエアゾール組成物中2〜35重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。新油性液化ガスの配合量が2重量%よりも少ない場合は起泡力が弱く発泡しにくく、35重量%を超えると吐出時に吐出物を冷却し、発泡せずに凍りやすくなる傾向がある。
前記ジメチルエーテルと新油性液化ガスの配合比(重量比)は40/60〜95/5であることが好ましく、さらには50/50〜93/7であることが好ましい。配合比が40/60よりも小さい場合は、すなわち、新油性液化ガスの配合割合が液化ガス中60重量%よりも多い場合はアイスクリーム状になりにくく、95/5よりも大きい場合、すなわち、新油性液化ガスの配合割合が液化ガス中5重量%よりも少ない場合は発泡しにくくなる傾向がある。
本発明のエアゾール組成物は、例えば、耐圧容器に水性原液を充填し、次いで液化ガスをアンダーカップ充填などで充填したのちバルブを固着し、両者を混合することにより調製することができる。
前記水性原液と液化ガスの配合比(重量比)は30/70〜65/35であることが好ましく、さらには35/65〜60/40であることが好ましい。配合比が30/75よりも小さい場合は、すなわち、液化ガスの配合量がエアゾール組成物中70重量%よりも多い場合は発泡する前に凍りやすく、65/35よりも大きい場合、すなわち、液化ガスの配合量が35重量%よりも少ない場合は冷却能力が低くアイスクリーム状になりにくい傾向がある。
本発明の発泡性エアゾール組成物は、吐出後に発泡してフォームを形成し、あるいは発泡した状態で吐出され、しばらくするとフォーム中に含まれていた液化ガスが気化しフォーム自身を冷却してアイスクリーム状となる。吐出したフォームには液化ガスが長く保持され、発泡した状態で凍るため適度な冷却効果が得られ、かつ冷却時間が持続する効果が得られる。そのため、例えば、日焼け防止、ほてり止め、収斂剤、消炎鎮痛剤、鎮痒剤、抗真菌剤、やけど治療薬などの人体用品に好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
評価方法を以下に示す。
<発泡性>
得られたエアゾール組成物を25℃に調整し、0.5gをシャーレに吐出し、吐出物の発泡状態を評価した。
◎:発泡した状態で吐出した。
○:液状で吐出され、その後発泡した。
×:液状で吐出され、その後も発泡しなかった。
<状態変化>
得られたエアゾール組成物を25℃に調整し、0.5gをシャーレに吐出し、吐出物の状態変化を評価した。
◎:フォームの表面が凍っていく様子を明確に確認できた。
○:フォームの表面が凍っていく様子を一部確認できた。
×:変化を確認することができなかった。
−:フォームにならなかったため評価しなかった。
<吐出物の状態>
得られたエアゾール組成物を25℃に調整し、0.5gをシャーレに吐出し、吐出物の状態を評価した。
◎:フォーム全体が凍り、アイスクリーム状になった。
○1:凍り具合がやや不十分で、やわらかいアイスクリーム状になった。
○2:フォームが小さく、固いアイスクリーム状になった。
×1:フォームのまま。
×2:ほとんど発泡せず、そのまま凍結した。
<冷却効果>
得られたエアゾール組成物を25℃に調整し、0.5gを手のひらに吐出して冷却感を評価した。
◎:適度な冷却感が得られ、持続する。
○1:冷却感がやや弱いが、持続する。
○2:冷却感がやや強いが、持続する。
×1:冷却感を感じにくい。
×2:冷却感が強すぎ、痛みを感じる。
実施例1
下記の水性原液を調製し、水性原液50gをアルミニウム製耐圧容器に充填した。アンダーカップ充填により液化ガス(ジメチルエーテルと液化石油ガス(*1)の混合物)50gを充填し、耐圧容器の開口部にエアゾールバルブをクリンプした。次いでエアゾール容器を上下に振り、水性原液と液化ガスとを混合してエアゾール組成物を製造した。
<水性原液>
POE(21)ラウリルエーテル(*2) 1.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.1
精製水 96.9
合 計 100.0(重量%)
<エアゾール組成物>
水性原液 50.0
ジメチルエーテル 40.0
液化石油ガス(*1) 10.0
合計 100.0(重量%)
*1:ノルマルブタンとイソブタンの混合物 20℃での蒸気圧が0.15(MPa)
*2:NIKKOL BL−21(商品名)、HLB19.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例2
液化石油ガス(*3)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*3:プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物
20℃での蒸気圧が0.25(MPa)
実施例3
水性原液の充填量を50重量%、ジメチルエーテルの充填量を45重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例4
水性原液の充填量を50重量%、ジメチルエーテルの充填量を35重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を15重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例5
水性原液の充填量を50重量%、ジメチルエーテルの充填量を30重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を20重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例6
水性原液の充填量を50重量%、ジメチルエーテルの充填量を25重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を25重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例7
水性原液の配合量を40重量%、ジメチルエーテルの配合量を48重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を12重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例8
水性原液の充填量を40重量%、ジメチルエーテルの充填量を36重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を24重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例9
水性原液の充填量を55重量%、ジメチルエーテルの充填量を36重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を9重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例10
水性原液の充填量を60重量%、ジメチルエーテルの充填量を28重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を12重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例11
水性原液の充填量を60重量%、ジメチルエーテルの充填量を36重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を4重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例12
水性原液の充填量を30重量%、ジメチルエーテルの充填量を42重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を28重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
実施例13
水性原液の充填量を30重量%、ジメチルエーテルの充填量を35重量%、液化石油ガス(*1)の充填量を35重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例1
水性原液の配合量を70重量%、ジメチルエーテルの配合量を24重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を6重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例2
水性原液の配合量を60重量%、ジメチルエーテルの配合量を20重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を20重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例3
水性原液の配合量を30重量%、ジメチルエーテルの配合量を28重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を42重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例4
水性原液の配合量を30重量%、ジメチルエーテルの配合量を63重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を7重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例5
水性原液の配合量を50重量%、ジメチルエーテルの配合量を49重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を1重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
比較例6
水性原液の配合量を25重量%、ジメチルエーテルの配合量を60重量%、液化石油ガス(*1)の配合量を15重量%にしたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
Figure 2009173561
実施例14
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(25)ラウリルエーテル(*4)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*4:NIKKOL BL−25(商品名)、HLB19.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例15
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(9)ラウリルエーテル(*5)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*5:NIKKOL BL−9EX(商品名)、HLB14.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例16
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(25)セチルエーテル(*6)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*6:NIKKOL BC−25(商品名)、HLB18.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例17
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(15)セチルエーテル(*7)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*7:NIKKOL BC−15(商品名)、HLB15.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例18
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(20)ステアリルエーテル(*8)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*8:NIKKOL BS−20(商品名)、HLB18.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例19
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(50)オレイルエーテル(*9)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*9:NIKKOL BO−50V(商品名)、HLB18.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例20
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(20)POP(4)セチルエーテル(*10)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*10:NIKKOL PBC−34(商品名)、HLB16.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例21
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにモノラウリン酸デカグリセリル(*11)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*11:NIKKOL Decaglyn 1−L(商品名)、HLB15.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例22
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにモノステアリン酸デカグリセリル(*12)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*12:NIKKOL Decaglyn 1−50SV(商品名)、HLB15.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例23
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにモノオレイン酸POE(15)グリセリル(*13)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*13:NIKKOL TMGO−15(商品名)、HLB14.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例24
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにモノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン(*14)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*14:NIKKOL TL−10(商品名)、HLB16.9、日光ケミカルズ(株)製
実施例25
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(40)ラノリンアルコール(*15)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*15:NIKKOL BWA−40(商品名)、HLB17.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例26
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(60)硬化ヒマシ油(*16)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*16:NIKKOL HCO−60(商品名)、HLB14.0、日光ケミカルズ(株)製
実施例27
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにPOE(100)硬化ヒマシ油(*17)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*17:NIKKOL HC−100(商品名)、HLB16.5、日光ケミカルズ(株)製
実施例28
界面活性剤としてPOE(21)ラウリルエーテル(*2)の代わりにジメチルシリコーン・ポリオキシアルキレン共重合体(*18)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*18:SH3771M(商品名)、HLB13.0、東レダウコーニング社製
比較例7
POE(21)ラウリルエーテル(*4)の代わりにPOE(4.2)ラウリルエーテル(*19)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*19:NIKKOL BL−4.2(商品名)、HLB11.5、日光ケミカルズ(株)製
比較例8
POE(21)ラウリルエーテル(*4)の代わりにモノステアリン酸グリセリル(*20)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアゾール組成物を調製した。
*20:NIKKOL MGS−DEXV(商品名)、HLB5.5、日光ケミカルズ(株)製
Figure 2009173561
表1に示されるように、比較例1、比較例2において、ジメチルエーテルの配合量が25重量%を下回る場合、吐出物は発泡した状態で吐出されたが、表面は変化せずアイスクリーム状にならなかった。また、冷却感が感じにくかった。比較例3において、液化石油ガスの配合量が35重量%を上回る場合は、液状で吐出された後でやや発泡したが、吐出物から分離した液化石油ガスにより過剰に冷却され、痛みを感じた。
比較例4、比較例6において、ジメチルエーテルの配合量が55重量%を上回る場合、または比較例5において、液化石油ガスの配合量が2重量%を下回る場合、吐出物は液状で吐出され、ほとんど発泡せず、そのまま凍結した。また、冷却感は痛みを感じるほど強かった。
比較例7、8において、界面活性剤のHLBが12以下である場合は、液状で吐出され、その後も発泡しなかった。
次に処方例を示す。
処方例1(消炎鎮痛剤)
下記の水性原液を調製し、水性原液50gをアルミニウム製耐圧容器に充填した。アンダーカップ充填により液化ガス(ジメチルエーテル/液化石油ガス(*1)=80/20(重量比))50gを充填し、耐圧容器の開口部にエアゾールバルブをクリンプした。次いでエアゾール容器を上下に振り、水性原液と液化ガスとを混合してエアゾール組成物を製造した。
<水性原液>
インドメタシン 1.00
l−メントール 0.50
1.3−ブチレングリコール 2.00
POE(21)ラウリルエーテル(*2) 1.00
メチルパラベン 0.10
エタノール 5.00
精製水 90.40
合 計 100.00(重量%)
処方例2(かゆみ止め)
下記の水性原液を50g、液化ガス(ジメチルエーテル/液化石油ガス(*1)=90/10(重量比))50gを充填した以外は処方例1と同様にして、エアゾール組成物を製造した。
<原液>
ジフェンヒドラミン 1.00
リドカイン 2.00
サリチル酸グリコール 5.00
l−メントール 0.50
グリチルリチン酸ジカリウム 0.50
尿素 10.00
POE(60)硬化ヒマシ油(*16) 1.00
エタノール 5.00
メチルパラベン 0.10
精製水 74.90
合 計 100.00(重量%)
処方例3(収れん剤)
下記の水性原液を50g、液化ガス(ジメチルエーテル/液化石油ガス(*3)=90/10(重量比))50gを充填した以外は処方例1と同様にして、エアゾール組成物を製造した。
<原液>
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
l−メントール 0.05
アロエエキス 0.05
POE(25)セチルエーテル(*6) 1.00
タルク 1.00
エタノール 5.00
メチルパラベン 0.10
精製水 92.80
合 計 100.00(重量%)
処方例4(やけど治療薬)
下記の水性原液を55g、液化ガス(ジメチルエーテル/液化石油ガス(*1)=80/20(重量比))45gを充填した以外は処方例1と同様にして、エアゾール組成物を製造した。
<原液>
ブフェキサマック 0.20
リドカイン 0.10
アクリノール 0.10
POE(21)ラウリルエーテル(*2) 1.00
酸化亜鉛 3.00
エタノール 5.00
メチルパラベン 0.10
精製水 90.50
合 計 100.00(重量%)
処方例5(シェービングフォーム)
下記の水性原液を35g、液化ガス(ジメチルエーテル/液化石油ガス(*1)=50/50(重量比))65gを充填した以外は処方例1と同様にして、エアゾール組成物を製造した。
<原液>
ミリスチン酸 4.0
セタノール 1.0
POE(60)硬化ヒマシ油(*16) 1.0
モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン(*14) 1.0
メチルポリシロキサン(500cs) 2.0
メチルパラベン 0.1
トリエタノールアミン5%水溶液 26.0
精製水 64.9
合 計 100.0(重量%)
以上、本発明の発泡性エアゾール組成物によれば、皮膚などに吐出すると発泡してフォームを形成し、このフォームの内部に保持される液化ガスによりフォーム自身が冷却されてアイスクリーム状となり、適度な冷却効果が得られ、かつ、冷却時間が持続する発泡性エアゾール組成物を得ることができる。

Claims (5)

  1. 界面活性剤を含有する水性原液と液化ガスとからなる発泡性エアゾール組成物であって、
    前記界面活性剤のHLBが12〜20であり、
    前記液化ガスが、ジメチルエーテルと親油性液化ガスとからなり、
    前記ジメチルエーテルの配合量が、エアゾール組成物中25〜55重量%であり、
    前記親油性液化ガスの配合量が、エアゾール組成物中2〜35重量%であって、
    吐出したとき、前記液化ガスの一部が気化し、
    フォームを形成した後、
    フォーム内部に保持された液化ガスによりフォームが凍ってアイスクリーム状に変化することを特徴とする発泡性エアゾール組成物。
  2. 前記界面活性剤がエーテル型非イオン界面活性剤である請求項1記載の発泡性エアゾール組成物。
  3. 前記エーテル型非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである請求項1または2に記載の発泡性エアゾール組成物。
  4. 前記水性原液と液化ガスの配合比が30/70〜65/35(重量比)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
  5. 前記親油性液化ガスの20℃における蒸気圧が、0.1〜0.5MPaであり、炭素数が3〜5個の脂肪族炭化水素である請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性エアゾール組成物。
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