JP2009170073A - 光ピックアップ光学系、これを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ光学系、これを用いた光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光記録媒体に対して情報の記録・再生・消去を行うために用いられ、シンプルな構成を有する光ピックアップ光学系を提供する。
【解決手段】光ピックアップ光学系は、コリメータレンズ系23と、ビームエクスパンダー33と、SIL素子35bを含む対物レンズ系35とから構成される。ビームエクスパンダー33は、3枚のレンズ素子33a〜33cから構成されている。ビームエクスパンダー33に含まれるレンズ素子33a及び33bの一方または両方を、光軸方向に移動させることによって、光記録媒体内部に形成されるスポットの合焦位置を調整すると共に、記録層の深さの相異に起因する球面収差を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光記録媒体に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行うために用いられる光ピックアップ光学系及びこれを用いた光ピックアップ装置に関するものである。
CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタルヴァーサタイルディスク)に代表される光記録媒体は、映像や音声を初めとする各種の情報を記録するために広く用いられている。近年では、情報処理機器の高性能化や映像機器の高精細化に伴って、記録媒体の更なる大容量化が要望されている。
光記録媒体からの情報の読み出しや、光記録媒体への情報の記録は、光ピックアップ装置が光記録媒体の記録層上にレーザ光を照射することによって行われる。したがって、光記録媒体の大容量化は、光ピックアップにより照射された光のスポット径を小さくして記録密度を向上することで実現できる。スポット径は、使用する光の波長と対物レンズのNA(開口数)とに依存して変化する。具体的には、使用する光の波長を短くすることによって、あるいは、対物レンズのNAを大きくすることによって、スポット径を小さくすることが可能となる。
近年、対物レンズのNAを大きくした光記録再生手法として、SIL(ソリッドイマージョンレンズ)を用いた近接場光記録再生法が知られており、この手法では、SILの利用により、NAが1を超える対物レンズが実現されている。ただし、対物レンズのNAが1を超える場合には、収束光ビームは、対物レンズの出射面において全反射されるため、通常の光線としてではなく、エバネッセント波として出射される。したがって、近接場光記録再生法では、エバネッセント波を伝搬できるように、対物レンズの出射面と光記録媒体表面とのエアギャップを、エバネッセント波の減衰距離より短く維持する必要がある。
従来、SILを用いた近接場光記録再生法では、光記録媒体の表面近くに設けられる1層の記録層にのみ情報を記録することが通常であったが、記録容量の更なる増大を図るため、多層に情報を記録する方法も報告されつつある。しかしながら、近接場光記録再生法で多層記録を実現するためには、先に説明したエアギャップを一定に保つことに加えて、深さの異なる記録層の各々に焦点を合わせること、かつ、各焦点位置で発生する収差を補正することが重要となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−263770号公報
従来の多層光記録再生法(近接場光記録再生法ではない方法)において、各記録層に情報の記録・再生を行う場合には、焦点位置の調整は、対物レンズと光記録媒体との距離、すなわち、作動距離を変えることによって達成できた。
これに対し、近接場光記録再生法においては、対物レンズと光記録媒体との距離、すなわち、エアギャップを一定に維持する必要があるので、作動距離の変更によって焦点位置を調整することはできず、別途の焦点合わせ機構が必要となる。更に、対物レンズのNAが従来の値より非常に大きいため、光記録媒体表面からの深さが異なる各記録層に焦点を合わせる場合、各焦点位置で発生する球面収差もまた非常に大きなものとなる。それ故、焦点位置毎の収差を補正する必要もある。
上記の特許文献1では、光源と対物レンズとの間に、焦点位置を調整するためのビームエクスパンダーと、球面収差を補正するための液晶素子とを設けることによって、近接場光記録再生法による多層記録を実現している。しかしながら、ビームエクスパンダーと液晶素子とを用いる結果、光学系が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、光記録媒体に対して情報の記録・再生・消去を行うために用いられ、シンプルな構成を有する光ピックアップ光学系と、当該光ピックアップ光学系を用いた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光ピックアップ光学系は、光記録媒体の内部にある記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置に用いられるものであって、少なくとも1つのレンズ素子を含み、外部に配置された光源から出射された光束の波面を変換する波面変換光学系と、波面変換光学系から出射された光束を集光し、記録層上にスポットを形成する対物光学系とを備える。対物光学系は、集光した光をエバネッセント光として記録層に照射することにより、記録層上にスポットを形成するソリッドイマージョンレンズ素子を含む。当該ソリッドイマージョンレンズ素子は、入射側面に対して光束が法線方向から入射するように配置され、入射した光束を屈折することなく出射面に集光するレンズ素子である。波面変換光学系は、光源と波面変換光学系に含まれるレンズ素子との光軸方向における相対的な間隔を変化させることにより、光記録媒体の表面と当該表面に最も近い対物光学系のレンズ素子との間隔を一定に維持した状態で、記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、光記録媒体の内部にある記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行うものであって、光源と、上述の波面変換光学系及び対物光学系を含む上記の光ピックアップ光学系と、光記録媒体によって反射された光を、光源から光記録媒体に至る光路から分離する分離部と、分離部によって分離された光を検出する検出部とを備える。
上記のように光ピックアップ光学系及び光ピックアップ装置を構成すれば、波面変換光学系に含まれるレンズ素子と光源との間隔を制御することにより、収束光の合焦位置の調整と同時に球面収差が補正される。
尚、本明細書において、「合焦位置と球面収差とを補正する」とは、合焦位置及び球面収差を、いずれも光ピックアップ装置として使用可能な許容範囲内にすることを意味しており、必ずしも両方が光学特性上の最良状態に一致することを意味しているわけではない。
本発明によれば、波面変換光学系のレンズ素子のみによって、合焦位置の調整と球面収差の補正とが可能となる。したがって、球面収差補正用の素子を別途必要とせず、構成がシンプルな光ピックアップ光学系及びこれを用いた光ピックアップ装置を実現できる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光ピックアップ光学系を有する光ピックアップ装置の構成を示す模式図であり、図2は、図1に示される対物レンズ系及び光記録媒体の詳細を示す模式図である。
光ピックアップ装置1は、半導体レーザ21と、コリメータレンズ系23と、ビームスプリッタ25と、ビームエクスパンダー33と、対物レンズ系34と、検出レンズ31と、受光素子32とを備えている。これらのうち、コリメータレンズ系23とビームエクスパンダー33とは、光源側からこの順に並べられ、半導体レーザ21から出射された光束の波面を変換する波面変換光学系を構成している。
半導体レーザ21は、所定の波長(例えば、405nm)の拡散光22を出射する。コリメータレンズ系23は、半導体レーザ21から出射された拡散光22を平行光24に変換する。平行光24は、ビームスプリッタ25を透過してビームエクスパンダー33に入射する。
ビームエクスパンダー33は、コリメータレンズ系23から出射された平行光24の光路中に配置され、入射した平行光24を僅かに発散光あるいは収束光に変換し、変換した光を対物レンズ系34に入射させる光学系である。より詳細には、ビームエクスパンダー33は、3枚のレンズ素子、すなわち、負レンズ素子33a、負レンズ素子33b及び正レンズ素子33c(以下、単に「レンズ素子」という)から構成されている。更に、本実施形態では、3枚のうち2枚のレンズ素子33a及び33bは、光軸と平行な方向に移動自在となるように支持され、残りの1枚のレンズ素子33cは、光軸と直交する方向に移動自在となるように支持されている。そして、これらのレンズ素子33a〜33cの移動は、図示しないアクチュエータ等によって制御されている。尚、レンズ素子33a〜33cの機能については後述する。
対物レンズ系34は、1を超えるNA(開口数)を有するレンズであり、入射光を集光し、光記録媒体28の内部でスポットを形成する。より詳細には、対物レンズ系34は、ビームエクスパンダー33から出射された光束を収束させる正レンズ素子34a(以下、単に「レンズ素子」という)と、レンズ素子34aによって収束された光を更に集光し、その出射面からエバネッセント光を出射するS−SIL(スーパーソリッドイマージョンレンズ)素子34bとから構成されている。S−SIL素子34bは、超半球形状を有し、その入射側の面から入射した光束を屈折させて出射面に集光する。S−SIL素子34bは入射側の面での屈折作用を利用するため、対物レンズ系34を構成するためにS−SIL素子34bと組み合わせるレンズ素子34aのNAを小さく抑えることができる。
尚、光学系をシンプルにするために、レンズ素子34a及びS−SIL素子34bは、1つの鏡筒(図示せず)に固定されていても良い。
図2に示されるように、光記録媒体28には、所定の深さに形成された複数の記録層30(点線)と、記録層30の表面を覆う保護層29とが設けられている。各記録層30は、光の一部を透過させ、他の一部を反射する特性を有している。各記録層30は、等間隔で積層されても良いし、等間隔ではない所定の間隔で積層されても良い。また、保護層29は、使用時に対物レンズ系34と光記録媒体28とが衝突した場合でも、記録層30に記録された情報を保護できるように設けられているものである。
このような光記録媒体28に対し、S−SIL素子34bは、その出射面と保護層29との間に20nm程度のエアギャップが生じるように配置される。このエアギャップにより、S−SIL素子34bと光記録媒体28とが接触せず、かつ、S−SIL素子34bが出射するエバネッセント光が減衰することなく光記録媒体28に伝達される状態となる。尚、エアギャップの制御方法は、特に限定されず、様々な方法を利用できる。例えば、S−SIL素子34bの出射面に導電性薄膜を形成し、当該導電性薄膜及びこれに対向する保護層29との間の静電容量の測定値に基づいて制御することができる。
再度図1を参照して、S−SIL素子34bから出射された収束光は、光記録媒体28の保護層29を透過し、所望の記録層30上にフォーカスされる。フォーカスされたビームの一部は、所望の記録層30によって反射され、対物レンズ系34、ビームエクスパンダー33を透過してビームスプリッタ25に入射する。
ビームスプリッタ25は、光記録媒体28によって反射された光を、半導体レーザ21から光記録媒体28に至る光路から分離する。ビームスプリッタ25によって分離された光は、検出レンズ31によって集光されて受光素子32に入射し、その強度に応じた電気信号に変換される。受光素子32から出力される電気的な信号に基づいて、光記録媒体28に記録された情報の読み出しや、トラッキング制御等の処理が行われる。
ここで、本実施形態に係る光ピックアップ光学系の機能について説明する。
本実施形態に係る光ピックアップ装置1では、ビームエクスパンダー33を構成する3枚のレンズ素子のうち2枚、すなわち、レンズ素子33a及び33bが互いの間隔を変化させながら光軸方向に移動すると、対物レンズ系34に向けて出射される光が僅かに発散または収束するので、記録層30内部におけるビームの合焦位置も変化する。したがって、レンズ素子33a及び33bの間隔と、対物レンズ系34からの距離を調整することによって、光記録媒体28の表面(つまり、保護層29の表面)と当該表面の最も近くに配置されるS−SIL素子34bとの間隔を一定に維持した状態で、所望の記録層30に焦点を結ばせることが可能となる。
ただし、一般には、対物レンズ系によって集光されたビームの合焦位置をビームエクスパンダーで調整したとしても、各記録層の深さが異なることに起因して、残存する球面収差が大きすぎるという問題がある。そこで、上記の特許文献1では、ビームエクスパンダーとは別に液晶素子を設け、球面収差を液晶素子で独立して補正する構成が採用されている。
これに対して、本実施形態に係るビームエクスパンダー33では、レンズ素子33a及び33bが互いの間隔を変えながら光軸方向に移動することによって、光記録媒体28内における合焦位置の調整と同時に球面収差を補正することができる。したがって、本実施形態によれば、記録層の深さの違いに起因する球面収差や、対物レンズ系が有する球面収差を補正するために液晶素子のような別途の光学素子を設ける必要がなく、シンプルな光学系及び光ピックアップ装置を実現できる。
また、光ピックアップ装置では、光記録媒体や光学系の傾きに起因するコマ収差の発生が問題となるが、本実施形態に係る光ピックアップ光学系では、更にコマ収差も補正できる。具体的には、ビームエクスパンダー33を構成する残りの1枚のレンズ33cが光軸と直交する方向にシフトして、光源との位置関係を変化させることによって、保護層29の表面と当該表面の最も近くに配置されるS−SIL素子34bとの間隔を一定に維持した状態で、各記録層上のスポットのコマ収差を補正する。
以上説明したように、本実施形態に係るビームエクスパンダー33においては、2枚のレンズ素子33a及び33bをそれぞれ光軸方向に移動させることによって、記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することが可能となる。また、残りの1枚のレンズ素子33cを光軸と直交する方向に移動させることによって、発生したコマ収差を補正することもできる。よって、本実施形態によれば、光記録媒体28に対する対物レンズ系34の作動距離を変えることなく、かつ、収差補正用の別段の素子を用いることなく、シンプルな光ピックアップ光学系を実現することができる。このような光ピックアップ光学系は、近接場光記録再生方式のように、対物レンズ系34の作動距離を一定の範囲内に厳密に維持する必要がある場合に特に有用である。
尚、本実施形態のように、2枚のレンズ素子33a及び33bを合焦位置・球面収差補正に利用できる場合には、当該2枚のレンズ素子33a及び33bに異なる機能を割り当てても良い。
より詳細には、当該2枚のうち一方のレンズ素子(例えば、33b)を、光軸方向への移動によって球面収差のみを補正できるように設計し、他方のレンズ素子(例えば、33a)を、光軸方向への移動によってスポットの合焦位置と球面収差の両方を補正できるように設計することができる。このようなレンズ素子33a及び33bで光ピックアップ光学系を構成した場合、当該一方のレンズ素子33bによる球面収差の補正と、当該他方のレンズ素子33aによる合焦位置・球面収差の補正とを、同時に行っても良いし、順にあるいは段階的に行っても良い。
例えば、製造段階にレンズ素子33bの位置調整を行って、光ピックアップ光学系に存在する球面収差(例えば、各光学素子が初期に有している球面収差や、製造段階に生じる光ピックアップ光学系の組立誤差に起因する球面収差など)をある程度補正しておく。そして、光ピックアップ装置の作動中に、当該他方のレンズ素子33aを駆動して、スポットの合焦位置を調整すると共に、光学系に残存する収差と記録層の深さに応じた球面収差とを補正する。この場合、装置の作動中に1枚のレンズ素子33aの位置を調整するだけで良いので、焦点・収差補正用レンズ素子の移動機構を1つのアクチュエータを用いて容易に構成することができるというメリットがある。
ただし、光軸方向に移動する各レンズ素子の機能は、上記の例のように必ずしも明確に区別されている必要はない。対物光学系に対する各レンズ素子の位置関係に基づいて、合焦位置及び球面収差をそれぞれ別けることなく(つまり、同時に)補正しても良い。この場合においても、光軸方向に移動自在なレンズ素子の位置調整を同時に行っても良いし、順次あるいは段階的に行っても良い。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る光ピックアップ光学系の一部分を示す模式図であり、図4は、図3に示される対物レンズ系及び光記録媒体の詳細を示す模式図である。
本実施形態に係る光ピックアップ光学系は、第1の実施形態に係るものと同様の波面変換光学系(コリメータレンズ系(図示せず)及びビームエクスパンダー33)を備える。ただし、本実施形態は、第1の実施形態に係る対物レンズ系34に換えて対物レンズ系35が用いられる点で、第1の実施形態とは相違する。以下、本実施形態と第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
対物レンズ系35は、ビームエクスパンダー33から出射された光束を集光する正レンズ素子35a(以下、単に「レンズ素子」という)と、レンズ素子35aによって集光された光を更に集光し、その出射面からエバネッセント光を出射するSIL(ソリッドイマージョンレンズ)素子35bとから構成されている。SIL素子35bは、略半球形状を有し、その入射側の面から入射した光束を屈折させることなく出射面に集光する。
本実施形態においても、ビームエクスパンダー33を構成する2枚のレンズ素子33a及び33bをそれぞれ光軸方向に移動させることによって、光記録媒体表面とSIL素子35bとの距離を一定に維持した状態で、記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することができる。また、残り1枚のレンズ素子33cを光軸と直交する方向に移動させることによって、光記録媒体表面とSIL素子35bとの距離を一定に維持した状態で、発生したコマ収差を補正することができる。
したがって、本実施形態によっても、対物レンズ系35の作動距離を変えることなく、かつ、収差補正用の別段の素子を用いることなく、シンプルな構成の光ピックアップ光学系を実現することができる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る光ピックアップ光学系を有する光ピックアップ装置の構成を示す模式図である。
本実施形態に係る光ピックアップ装置2の基本的な構成は、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置1(図1)と同様であるが、ビームエクスパンダー26が2枚のレンズ素子によって構成されている点で、第1の実施形態に係るものとは相違する。以下、本実施形態と第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
ビームエクスパンダー26は、2枚のレンズ素子、すなわち、負レンズ素子26a及び正レンズ素子26b(以下、単に「レンズ素子」という)から構成されている。本実施形態では、一方のレンズ素子26aは、光軸と平行な方向に移動自在となるように支持され、他方のレンズ素子26bは、光軸と直交する方向に移動自在となるように支持されている。尚、これらのレンズ素子26a及び26bの移動は、図示しないアクチュエータ等によって制御されている。
本実施形態に係る光ピックアップ装置2の動作時に、一方のレンズ素子26aが光軸と平行な方向に移動して、ビームエクスパンダー26を構成する2枚のレンズ素子26a及び26b間の間隔を変化させると、対物レンズ系34に向けて出射される光が僅かに発散または収束するので、記録層30内部におけるビームの合焦位置も変化する。したがって、レンズ素子26a及び26bの間隔を調整することによって、光記録媒体28の表面(つまり、保護層29の表面)と当該表面の最も近くに配置されるS−SIL素子34bとの間隔を一定に維持した状態で、所望の記録層に焦点を結ばせることが可能となる。
また、本実施形態に係るビームエクスパンダー26は、レンズ素子26a及び26bの間隔を変えることによって、光記録媒体28内での合焦位置の調整と同時に、球面収差を補正することも可能となる。したがって、本実施形態によれば、記録層の深さの違いに起因する球面収差や、対物レンズ系が有する球面収差を補正するために液晶素子のような別途の光学素子を設ける必要がなく、シンプルな光学系及び光ピックアップ装置を実現できる。
更に、他方のレンズ素子26bが光軸と直交する方向にシフトすると、光源との位置関係が変化するので、保護層29の表面と当該表面の最も近くに配置されるS−SIL素子34bとの間隔を一定に維持した状態で、各記録層上のスポットのコマ収差を補正することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るビームエクスパンダー33は、一方のレンズ素子26aを光軸方向に移動させることによって、記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することができ、他方のレンズ素子26bを光軸と直交する方向に移動させることによって、発生したコマ収差を補正することができる。よって、本実施形態によれば、光記録媒体28に対する対物レンズ系34の作動距離を変えることなく、かつ、収差補正用の別段の素子を用いることなく、シンプルな光ピックアップ光学系を実現することができる。
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る光ピックアップ光学系の一部分を示す模式図である。
本実施形態に係る光ピックアップ光学系は、第3の実施形態に係るものと同様の波面変換光学系(コリメータレンズ系(図示せず)及びビームエクスパンダー26)を備える。ただし、本実施形態は、対物レンズ系34に代えて、対物レンズ系35が用いられる点で、第3の実施形態とは異なっている。
上述したように、対物レンズ系35は、ビームエクスパンダー26から出射された光束を集光する正レンズ素子35a(以下、単に「レンズ素子」という)と、レンズ素子35aによって集光された光を更に集光し、その出射面からエバネッセント光を出射するSIL(ソリッドイマージョンレンズ)素子35bとから構成されている。また、SIL素子35bは、略半球形状を有し、その入射側の面から入射した光束を屈折させることなく出射面に集光する。
本実施形態においても、ビームエクスパンダー26を構成する一方のレンズ素子26aを光軸方向に移動させることによって、記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することができ、他方のレンズ素子26bを光軸と直交する方向に移動させることによって、発生したコマ収差を補正することができる。よって、本実施形態によっても、光記録媒体28に対する対物レンズ系35の作動距離を変えることなく、かつ、収差補正用の別段の素子を用いることなく、シンプルな光ピックアップ光学系を実現することができる。
(条件)
ここで、上述の第1〜第4の実施形態に係る光ピックアップ光学系において、ビームエクスパンダーが満足すべき条件を述べる。
ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子の移動によって生じるデフォーカス成分をDF、3次球面収差成分をS3、5次球面収差補正成分をそれぞれS5としたとき、上述の第1〜第4の実施形態に係る光ピックアップ光学系は、以下の条件(1)及び(2)のうち、少なくとも一方、望ましくは両方を満足することが好ましい。
0.05<|S3/DF|<0.20 ・・・(1)
0.10<|S5/S3|<0.50 ・・・(2)
条件(1)の範囲を満足しない場合、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子を移動させる際に、当該レンズ素子の移動により発生する3次球面収差の感度が適正でなくなるため、レンズ素子の移動によって記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することが不可能になる。
条件(2)の範囲を満足しない場合、3次球面収差と5次球面収差とのバランスが悪化し、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子を移動させても適正に収差を補正することができない。したがって、レンズ素子の移動によって記録層上のスポットの合焦位置及び球面収差を同時に補正することが不可能になる。
(その他の変形例)
尚、上記の第1及び第2の各実施形態では、ビームエクスパンダーが、光源側から順に並んだ2枚の負レンズ素子及び1枚の正レンズ素子よりなる例について説明したが、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子のパワー及び配置の組み合わせは、この例以外のものであっても良い。
また、上記の第1及び第2の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する光源側の2枚のレンズ素子が光軸方向に移動自在である例を説明したが、他の2枚の組み合わせ(すなわち、対物レンズ系側の2枚のレンズ素子、または、光源側の1枚のレンズ素子と対物レンズ系側の1枚のレンズ素子)が光軸方向に移動自在であっても良い。
更に、上記の第1及び第2の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する3枚のレンズ素子のうち2枚が光軸方向に移動自在である例を説明したが、1枚のレンズ素子のみ、あるいは、3枚のレンズ素子全てが光軸方向に移動自在であっても良い。
更に、上記の第1及び第2の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する3枚のレンズ素子のうち1枚が光軸と直交する方向に移動自在となるように支持されているが、ビームエクスパンダーでのコマ補正の必要がない場合には、光軸方向に移動しないレンズ素子は、光軸と直交する方向にも移動しないように固定されていれば良い。
更に、上記の第1及び第2の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する3枚のレンズ素子のうち、最も対物光学系側に配置される1枚のレンズが光軸と直交する方向に移動自在となるように支持されているが、他の2枚のうち一方のレンズ素子が光軸と直交する方向に移動してコマ収差を補正しても良い。
更に、上記の第3及び第4の各実施形態では、ビームエクスパンダーが、光源側の負レンズ素子及び対物レンズ側の正レンズ素子よりなる例について説明したが、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子のパワー及び配置の組み合わせは、この例以外のものであっても良い。
更に、上記の第3及び第4の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する2枚のレンズ素子のうち光源側に配置される1枚が光軸方向に移動自在である例を説明したが、他の1枚のレンズ素子のみ、あるいは、2枚のレンズ素子の両方が光軸方向に移動自在であっても良い。
更に、上記の第3及び第4の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する2枚のレンズ素子のうち1枚が光軸と直交する方向に移動自在となるように支持されているが、ビームエクスパンダーでのコマ補正の必要がない場合には、光軸方向に移動しないレンズは、光軸と直交する方向にも移動しないように固定されていれば良い。
更に、上記の第3及び第4の各実施形態では、ビームエクスパンダーを構成する2枚のレンズ素子のうち、最も対物光学系側に配置される1枚のレンズ素子が光軸と直行する方向に移動自在となるように支持されているが、他の一方のレンズ素子が光軸と直交する方向に移動してコマ収差を補正しても良い。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、波面変換光学系がコリメータレンズ系とビームエクスパンダーとから構成される例について説明したが、当該光学系は必ずしもこれらの組み合わせである必要はなく、光軸方向に移動することによって、スポットの合焦位置及び球面収差を補正することができるレンズ素子、または、光軸と直交する方向に移動することによって、コマ収差を補正することができるレンズ素子の一方または両方を含むものであれば良い。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、波面変換光学系に含まれるビームエクスパンダーが複数のレンズ素子により構成される例について説明したが、少なくとも一つのレンズ素子の機能をコリメータレンズ系で代用しても良い。例えば、コリメータレンズ系からの出射光を完全な平行光ではなく略発散光とし、正レンズ素子で平行光に変換する光学系を構成しても良い。この場合、コリメータレンズ系あるいは正レンズ素子を光軸方向に移動させることによって、対物レンズの出射光の合焦位置と球面収差とを補正することが可能である。また、コマ収差を補正するために、コリメータレンズ系を光軸と直交する方向に移動させても良い。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、SIL素子及びS−SIL素子の形状を特定しているが、他の形状を有するSIL素子及びS−SIL素子も同様に利用することができる。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、対物光学系としてSIL素子またはS−SIL素子を含む対物レンズ系が用いられているが、対物レンズ系に換えて、少なくとも1つの反射面を有し、光記録媒体に向けてエバネッセント光を照射するSIM(ソリッドイマージョンミラー)素子を用いても良い。SIM及びこれを含む対物光学系には、例えば、特許第3436175号公報に記載される構成を利用することができる。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、対物光学系が2枚のレンズ素子よりなる例を説明したが、3以上のレンズ素子によって構成しても良いし、上記のSIM等の反射面と、1つのレンズ素子とで構成しても良い。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態では、コリメータレンズ系に含まれる光学素子を特定していないが、コリメータレンズ系全体として光源から出射された拡散光を平行光に変換することができれば、その構成素子の数や種類は特に限定されない。
更に、上記の第1〜第4の各実施形態に係る光ピックアップ光学系及びこれを用いた光ピックアップ装置は、多層の記録層を有する光記録媒体のみならず、単層の記録層を有する光記録媒体の読み出し・書き込み・消去にも利用できることは言うまでもない。
更に、多層の記録層を有する光記録媒体は、書き換え可能な相変化型光ディスク、再生専用光ディスク(ROM)、光磁気ディスク(MO)等、情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つにおいて光が照射されるものであれば良く、様々な規格の媒体が利用できる。
更に、多層光記録媒体は、ディスク形状のものに限られず、他の形状であっても良い。例えば、カード形状や固体(バルク)形状の多層光記録媒体に近接場光記録再生法を適用する場合にも、本発明を同様に適用することができる。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係るパーソナルコンピュータシステムを示す模式図である。
本実施形態に係るパーソナルコンピュータシステムは、コンピュータ本体100と、液晶ディスプレイ装置(出力装置)110と、キーボード装置(入力装置)120とを含む。コンピュータ本体100は、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置130を内蔵した光ディスク装置140を備えている。本実施形態に係るパーソナルコンピュータシステムは、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置130を内蔵しているので、従来にない大容量の光記録媒体にデータを読み書きすることが可能である。
尚、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置130に代えて、第2〜第4の実施形態に係る光学系を備えた光ピックアップ装置を用いても良い。
(第6の実施形態)
図8は、第6の実施形態に係る映像出力装置を示す模式図である。
本実施形態に係る映像出力装置は、本体200と、本体に内蔵された第1の実施形態に係る光ピックアップ装置210とを含む。本実施形態に係る映像出力装置は、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置210を内蔵しているので、従来にない大容量の光記録媒体にデータを読み書きすることが可能である。
尚、第1の実施形態に係る光ピックアップ装置210に代えて、第2〜第4の実施形態に係る光学系を備えた光ピックアップ装置を用いても良い。
(数値実施例)
以下、第1〜第4の実施の形態に係る光ピックアップ光学系に関して、具体的な数値実施例を説明する。各実施例においては、光記録媒体28の保護層29の厚みを2.5μmとし、更に、3層の記録層30が保護層29との境界からの深さ0μm、4μm及び8μmの位置にそれぞれ設けられている場合を想定する。
また、非球面形状は、次の数1によって定義される。
Figure 2009170073
ただし、数式中の各項によって表される事項は以下の通りである。
Z:光軸からの高さがhの非球面上の点から、非球面頂点の接平面までの距離
h:光軸からの高さ
r:頂点曲率半径
k:円錐定数
An:n次の非球面係数
実施例1では、光源波長を405nm、対物レンズ系のNAを1.7、対物レンズ系の焦点距離を1.676mmとして、光ピックアップ光学系を設計した。本実施例に係る光ピックアップ光学系は、3枚のレンズ素子からなるビームエクスパンダーと、S−SIL素子を含む対物レンズ系を備えるものである。
表1は、実施例1に係る光ピックアップ光学系(ただし、コリメータレンズ系を除く)のレンズデータであり、表2は、表1に示されるレンズ素子の第1面及び第3〜8面の非球面データである。
Figure 2009170073
Figure 2009170073
また、図9は、実施例1に係る光ピックアップ光学系の光路図であり、図10は、実施例1に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフである。図9及び10において、(a)は、深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(b)は、深さ8μmの記録層に合焦した状態に対応し、(c)は、深さ0μmの記録層に合焦した状態に対応する。また、(d)は、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間距離が設計値より10μmだけ大きい場合に深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(e)は、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間距離が設計値より10μmだけ小さい場合に深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応する。
更に、表3は、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子L1〜L3の位置関係と、レンズ素子L4−L5間の距離と、合焦すべき記録層の深さとの対応関係を示している。尚、表3の最後の2行は、図9及び10の(d)及び(e)に対応する。
Figure 2009170073
表3に示されるように、光源側の2枚のレンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、光記録媒体内のスポットを所望の記録層に形成することができる。また、図10(a)〜(c)に示されるように、レンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、合焦位置の調整と同時に球面収差も補正することができる。
更に、図9(d)及び(e)は、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間の距離が製造時の組立誤差等によって設計値からずれた状態を示している。L4−L5間の距離がずれることで対物レンズ系の球面収差は変化する。この場合でも、表3(最後2行)並びに図10(d)及び(e)に示されるように、レンズ素子L1−L2間の距離を変えながら光軸と平行に移動させることによって、スポットの合焦位置と球面収差とを同時に補正することが可能となる。
図11(a)及び(b)は、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に5μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L3の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図12は、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L3を光軸と直交する方向に1μm移動させた場合には、18mλの3次コマ収差が発生し、5μm移動させた場合には、92mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L3の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L3を5μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に移動させた場合、3次コマ収差の変化量は、他の収差の変化量に比べて十分に大きいことが把握される。したがって、光記録媒体やレンズの傾き等によって3次コマ収差が発生した場合、発生した3次コマ収差が相殺されるようにレンズ素子L3の移動量を制御することによって、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することが可能となる。
また、3次コマ収差の補正は、レンズ素子L3の代わりにレンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させることでも実現できる。この例について、以下説明する。
図13(a)及び(b)は、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に5μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L1の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図14は、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L1を光軸と直交する方向に1μm移動させた場合には、4.3mλの3次コマ収差が発生し、5μm移動させた場合には、22mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L1の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L1を5μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させた場合でも、3次コマ収差の変化量は、他の収差の変化量に比べて十分に大きいことが把握される。したがって、レンズ素子L1の移動量に対する3次コマ収差の変化量は、レンズ素子L3の移動量に対する3次コマ収差よりやや小さいが、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させることによっても、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することができる。
実施例2では、光源波長を405nm、対物レンズ系のNAを1.7、対物レンズ系の焦点距離を1.9mmとして、光ピックアップ光学系を設計した。本実施例に係る光ピックアップ光学系は、3枚のレンズ素子からなるビームエクスパンダーと、SIL素子を含む対物レンズ系を備えるものである。
表4は、実施例2に係る光ピックアップ光学系(ただし、コリメータレンズ系を除く)のレンズデータであり、表5は、表4に示されるレンズ素子の第1面、第3〜4面及び第6〜8面の非球面データである。
Figure 2009170073
Figure 2009170073
また、図15は、実施例2に係る光ピックアップ光学系の光路図であり、図16は、実施例2に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフである。図15及び16において、(a)は、深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(b)は、深さ8μmの記録層に合焦した状態に対応し、(c)は、深さ0μmの記録層に合焦した状態に対応する。また、(d)は、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間距離が設計値より10μmだけ大きい場合に深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(e)は、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間距離が設計値より10μmだけ小さい場合に深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応する。
更に、表6は、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子L1〜L3の位置関係と、レンズ素子L4−L5間の距離と、合焦すべき記録層の深さとの対応関係を示している。尚、表6の最後の2行は、図15及び16の(d)及び(e)に対応する。
Figure 2009170073
表6に示されるように、光源側の2枚のレンズ素子L1及びL2の間隔を変えることによって、光記録媒体内のスポットを所望の記録層に形成することができる。また、図16(a)〜(c)に示されるように、レンズ素子L1及びL2の間隔を変更することによって、合焦位置の調整と同時に球面収差を補正することができる。
更に、図15(d)及び(e)、図16(d)及び(e)並びに表6(最後2行)に示されるように、対物レンズ系を構成するレンズ素子L4−L5間の距離が設計値からずれた場合であっても、レンズ素子L1及びL2を光軸方向に移動させることによって、光記録媒体内のスポットの合焦位置と球面収差とを同時に補正することが可能となる。
図17(a)及び(b)は、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に10μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L3の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図18は、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L3を光軸と直交する方向に5μm移動させた場合には、15mλの3次コマ収差が発生し、10μm移動させた場合には、30mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L3の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L3を10μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L3を光軸と直交する方向に移動させた場合、3次コマ収差の変化量は、他の収差の変化量に比べて十分に大きいことが把握される。したがって、光記録媒体やレンズの傾き等によって3次コマ収差が発生した場合、発生した3次コマ収差が相殺されるようにレンズ素子L3の移動量を制御することによって、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することが可能となる。
また、3次コマ収差の補正は、レンズ素子L3の代わりにレンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させることでも実現できる。この例について、以下説明する。
図19(a)及び(b)は、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に10μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L1の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図20は、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L1を光軸と直交する方向に5μm移動させた場合には、24mλの3次コマ収差が発生し、10μm移動させた場合には、47mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L1の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L1を10μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させた場合でも、3次コマ収差の変化量は、他の収差の変化量に比べて十分に大きいことが把握される。したがって、レンズ素子L1の移動量に対する3次コマ収差の変化量は、レンズ素子L3の移動量に対する3次コマ収差よりやや小さいが、レンズ素子L1を光軸と直交する方向に移動させることによっても、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することができる。
実施例3では、光源波長を405nm、対物レンズ系のNAを1.7、対物レンズ系の焦点距離を1.7mmとして、光ピックアップ光学系を設計した。本実施例に係る光ピックアップ光学系は、2枚のレンズ素子からなるビームエクスパンダーと、S−SIL素子を含む対物レンズ系を備えるものである。
表7は、実施例3に係る光ピックアップ光学系(ただし、コリメータレンズ系を除く)のレンズデータであり、表8は、表7に示されるレンズ素子の第1面及び第4〜6面の非球面データである。
Figure 2009170073
Figure 2009170073
また、図21は、実施例3に係る光ピックアップ光学系の光路図であり、図22は、実施例3に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフである。図21及び22において、(a)は、深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(b)は、深さ8μmの記録層に合焦した状態に対応し、(c)は、深さ0μmの記録層に合焦した状態に対応する。
更に、表9は、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子L1及びL2間の距離と、合焦すべき記録層の深さとの対応関係を示している。
Figure 2009170073
表9に示されるように、2枚のレンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、光記録媒体内のスポットを所望の記録層に形成することができる。また、図22(a)〜(c)に示されるように、レンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、合焦位置の調整と同時に球面収差も補正することができる。
図23(a)及び(b)は、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に5μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L2の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図24は、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L2を光軸と直交する方向に1μm移動させた場合には、5mλの3次コマ収差が発生し、5μm移動させた場合には、26mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L2の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L2を5μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に移動させた場合、発生した3次コマ収差が相殺されるようにレンズ素子L2の移動量を制御することによって、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することが可能となる。
実施例4では、光源波長を405nm、対物レンズ系のNAを1.7、対物レンズ系の焦点距離を1.9mmとして、光ピックアップ光学系を設計した。本実施例に係る光ピックアップ光学系は、2枚のレンズ素子からなるビームエクスパンダーと、SIL素子を含む対物レンズ系を備えるものである。
表10は、実施例4に係る光ピックアップ光学系(ただし、コリメータレンズ系を除く)のレンズデータであり、表11は、表10に示されるレンズ素子の第1面及び第4〜6面の非球面データである。
Figure 2009170073
Figure 2009170073
また、図25は、実施例4に係る光ピックアップ光学系の光路図であり、図26は、実施例4に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフである。図25及び26において、(a)は、深さ4μmの記録層に合焦した状態に対応し、(b)は、深さ8μmの記録層に合焦した状態に対応し、(c)は、深さ0μmの記録層に合焦した状態に対応する。
更に、表12は、ビームエクスパンダーを構成するレンズ素子L1及びL2間の距離と、合焦すべき記録層の深さとの対応関係を示している。
Figure 2009170073
表12に示されるように、2枚のレンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、光記録媒体内のスポットを所望の記録層に形成することができる。また、図26(a)〜(c)に示されるように、レンズ素子L1−L2間の距離を変えることによって、合焦位置の調整と同時に球面収差も補正することができる。
図27(a)及び(b)は、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に5μmだけ移動させた場合の収差図(光線収差)であり、それぞれ、レンズ素子L2の移動方向の収差と、当該移動方向と直交する方向の収差とを示す。また、図28は、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に移動させてコマ収差を補正した場合の干渉縞を示す図である。
レンズ素子L2を光軸と直交する方向に5μm移動させた場合には、25mλの3次コマ収差が発生し、10μm移動させた場合には、50mλの3次コマ収差が発生した。尚、発生したコマ収差の値は、レンズ素子L2の移動量に対してほぼ線形に変化している。一方、レンズ素子L2を10μm移動させた場合、3次コマ収差以外の収差は10mλ以下であった。すなわち、レンズ素子L2を光軸と直交する方向に移動させた場合、発生した3次コマ収差が相殺されるようにレンズ素子L2の移動量を制御することによって、他の収差を大きく変化させることなく、3次コマ収差のみを補正することが可能となる。
本発明に係る光ピックアップ光学系及び光ピックアップ装置は、光記録媒体への高密度記録が可能な光記録再生装置等に利用できる。
本発明の第1の実施形態に係る光ピックアップ光学系を有する光ピックアップ装置の構成を示す模式図 図1に示される対物レンズ系及び光記録媒体の詳細を示す模式図 本発明の第2の実施形態に係る光ピックアップ光学系の一部分を示す模式図 図3に示される対物レンズ系及び光記録媒体の詳細を示す模式図 本発明の第3の実施形態に係る光ピックアップ光学系を有する光ピックアップ装置の構成を示す模式図 本発明の第4の実施形態に係る光ピックアップ光学系の一部分を示す模式図 本発明の第5の実施形態に係るパーソナルコンピュータシステムを示す模式図 本発明の第6の実施形態に係る映像出力装置を示す模式図 実施例1に係る光ピックアップ光学系の光路図 実施例1に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフ 実施例1に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例1に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図 実施例1に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例1に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図 実施例2に係る光ピックアップ光学系の光路図 実施例2に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフ 実施例2に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例2に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図 実施例2に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例2に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図 実施例3に係る光ピックアップ光学系の光路図 実施例3に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフ 実施例3に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例3に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図 実施例4に係る光ピックアップ光学系の光路図 実施例4に係る光ピックアップ光学系の球面収差を示すグラフ 実施例4に係る光ピックアップ光学系の横収差を示すグラフ 実施例4に係る光ピックアップ光学系のコマ収差補正時の干渉縞を表す図
符号の説明
1、2 光ピックアップ装置
21 半導体レーザ
23 コリメータレンズ系
25 ビームスプリッタ
26 ビームエクスパンダー
26a、26b レンズ素子
28 光記録媒体
30 記録層
31 検出レンズ
32 受光素子
33 ビームエクスパンダー
33a〜33c レンズ素子
34 対物レンズ系
34a レンズ素子
34b S−SIL(スーパーソリッドイマージョンレンズ)素子
35 対物レンズ系
35a レンズ素子
35b SIL(ソリッドイマージョンレンズ)素子

Claims (6)

  1. 光記録媒体の内部にある記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置に用いられる光ピックアップ光学系であって、
    少なくとも1つのレンズ素子を含み、外部に配置された光源から出射された光束の波面を変換する波面変換光学系と、
    前記波面変換光学系から出射された光束を集光し、前記記録層上にスポットを形成する対物光学系とを備え、
    前記対物光学系は、集光した光をエバネッセント光として前記記録層に照射することにより、前記記録層上にスポットを形成するソリッドイマージョンレンズ素子を含み、当該ソリッドイマージョンレンズ素子は、入射側面に対して光束が法線方向から入射するように配置され、入射した光束を屈折することなく出射面に集光するレンズ素子であり、
    前記波面変換光学系は、前記光源と前記波面変換光学系に含まれる前記レンズ素子との光軸方向における相対的な間隔を変化させることにより、前記光記録媒体の表面と当該表面に最も近い前記対物光学系のレンズ素子との間隔を一定に維持した状態で、前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、光ピックアップ光学系。
  2. 前記光ピックアップ装置は、前記光記録媒体の内部にある複数の記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行うものであり、
    前記波面変換光学系は、前記少なくとも1枚のレンズ素子を光軸方向に移動させることによって、前記光記録媒体の表面と当該表面に最も近い前記対物光学系のレンズ素子との間隔を一定に維持した状態で、各前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、請求項1に記載の光ピックアップ光学系。
  3. 前記波面変換光学系は、前記光源側から順に、
    前記光源から出射された拡散光を平行光に変換するコリメータレンズ系と、
    複数のレンズ素子を含み、前記コリメータレンズ系から出射された平行光の光路中に配置され、平行光の光束幅を変換して前記対物光学系に向けて出射するビームエクスパンダーとを有し、
    前記ビームエクスパンダーに含まれる少なくとも1枚のレンズ素子が光軸方向に移動して、前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、請求項1に記載の光ピックアップ光学系。
  4. 光記録媒体の内部にある記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置であって、
    光源と、
    少なくとも1つのレンズ素子を含み、前記光源から出射された光束の波面を変換する波面変換光学系と、
    前記波面変換光学系から出射された光束を集光し、前記記録層上にスポットを形成する対物光学系とを備え、
    前記光記録媒体によって反射された光を、前記光源から前記光記録媒体に至る光路から分離する分離部と、
    前記分離部によって分離された光を検出する検出部とを備え、
    前記対物光学系は、集光した光をエバネッセント光として前記記録層に照射することにより、前記記録層上にスポットを形成するソリッドイマージョンレンズ素子を含み、当該ソリッドイマージョンレンズ素子は、入射側面に対して光束が法線方向から入射するように配置され、入射した光束を屈折することなく出射面に集光するレンズ素子であり、
    前記波面変換光学系は、前記光源と前記波面変換光学系に含まれる前記レンズ素子との光軸方向における相対的な間隔を変化させることにより、前記光記録媒体の表面と当該表面に最も近い前記対物光学系のレンズ素子との間隔を一定に維持した状態で、前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、光ピックアップ装置。
  5. 前記光ピックアップ装置は、前記光記録媒体の内部にある複数の記録層に対して情報の読み出し・書き込み・消去の少なくとも1つを行うものであり、
    前記波面変換光学系は、前記少なくとも1枚のレンズ素子を光軸方向に移動させることによって、前記光記録媒体の表面と当該表面に最も近い前記対物光学系のレンズ素子との間隔を一定に維持した状態で、各前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、請求項4に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記波面変換光学系は、前記光源側から順に、
    前記光源から出射された拡散光を平行光に変換するコリメータレンズ系と、
    複数のレンズ素子を含み、前記コリメータレンズ系から出射された平行光の光路中に配置され、平行光の光束幅を変換して前記対物光学系に向けて出射するビームエクスパンダーとを有し、
    前記ビームエクスパンダーに含まれる少なくとも1枚のレンズ素子が光軸方向に移動して、前記記録層上のスポットの合焦位置と球面収差とを補正する、請求項4に記載の光ピックアップ装置。
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