JP2005513693A6 - 光学走査デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】走査される記録キャリア上に入射する収束ビーム内の波面変形を補正するための、従来の波面変形装置に代わる波面変形装置を含んだ光学走査デバイスを提供すること。
【解決手段】本発明は、放射ビーム (4) によって情報レイヤ (2) を走査するための光学走査デバイス (1) に関する。このデバイスは、当該放射ビームを供給するための放射源 (6) と、当該放射ビームを収束ビーム (16) に変換するためのレンズシステム (7) と、非球面表面を各々有し、かつ当該収束ビーム内に波面変形 (W1) を導入するために、当該レンズシステムの光軸 (12) と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一要素 (301) と第二要素 (302) を含む波面変形装置と、を含む。本発明によると、当該第一要素の非球面表面と当該第二要素の非球面表面は、これらの要素が、当該光軸 (12) に平行な回転軸 (ZA) 周りに相互に回転変位することによって当該波面変形 (W1) が生成されるように、成形される。

Description

本発明は、放射ビームによって光学記録キャリアの情報レイヤを走査するための光学走査デバイスであって、
(a) 当該放射ビームを供給するための放射源と、
(b) 当該放射ビームを収束放射ビームに変換して、前記情報レイヤの位置内に走査箇所 を形成するための、光軸を有する第一対物レンズを含むレンズシステムと、
(c) 当該収束ビーム内に変形を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素とを含む、当該放射源と当該走査箇所の位置との間に配置された波面変形装置と、
を含む光学走査デバイスに関する。
本発明は、
光軸を有し、かつ、
当該第二放射ビーム内に波面変形を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素と、を含む、
第一放射ビームを第二放射ビームに変換するための波面変形装置にも関する。
「波面変形装置 (wavefront modifier)」は、放射ビームの断面内の位置に依存して経路長の相違を導入することにより、「波面変形 (wavefront modification)」を導入する(すなわち、放射ビームの波面形状を変形させる)ために用いられる。波面変形を記述する数学関数が、半径の三次、四次等の次数を有する場合には、この波面変形を、放射ビーム断面内の半径の一次、二次等の次数を、各々、有するものとしても良い。波面の傾斜または歪みは、一次の波面変形の例である。フィールドの非点収差と湾曲、および焦点ずれは、二次の波面変形の2つの例である。コマ (coma) は、三次の波面変形の例である。球面収差は、四次の波面変形の例である。波面傾斜、非点収差、およびコマなどの幾つかの波面変形は、この断面内での放射ビームの方向に依存することに留意されたい。焦点ずれと球面収差などの幾つかの波面変形は、この断面内での放射ビームの方向には依存しない。上述の波面変形を記述した数学的関数のさらなる情報に関しては、例えば、M. BornとE. Wolfによる、「光学の原理 (Principles of Optics)」(pp.464-470, Pergamon Press 6th Ed., ISBN 0-08-026482-4) を参照されたい。
波面変形装置は、ビームの波面内に焦点湾曲を導入することにより放射ビームのベンジェンス (vengeance) などの放射ビームの属性を変化させたり、または傾斜を導入することによりビームの方向を変化させるために用いることができる。波面変形装置を、放射ビームの波面の望ましくない形状を補償するための波面補償装置としても動作させて、例えば、放射ビームの波面からの球面収差またはコマなどの光学収差を除去してもよい。
「情報レイヤを走査する」とは、放射ビームにより走査を行って、情報レイヤから情報を読み取ること(「読み取りモード」)、情報レイヤに情報を書き込むこと(「書き込みモード」)、および/または、情報レイヤから情報を消去すること(「消去モード」)を指す。「情報密度」とは、情報レイヤの単位領域ごとに格納されている情報量を指す。この情報量は、とりわけ、走査される情報レイヤ上の、走査デバイスにより形成される走査箇所のサイズにより決定される。走査箇所のサイズを減少させることにより、情報密度を増加させてもよい。走査箇所のサイズは、とりわけ、走査箇所を形成する放射ビームの、波長λと開口数NAとに依存するので、NAを増加させること、および/または、λを減少させることにより、走査箇所のサイズを縮小させることができる。
第一段落で説明したタイプの光学走査デバイスによって、ディスク形状を有する光学記録キャリアを走査する際の問題は、ディスクの放射方向におけるディスクの反りにより、収束ビーム内にコマが生成されてしまうことである。このような反りにより、対物レンズの光軸とディスクの正規方向との間に傾斜が存在してしまう。記録キャリアの情報密度が高くて、この記録キャリア上に入射する放射ビームの開口数が相対的に高い場合、この問題はより深刻なものとなってしまう。このことは、例えば、入射ビームの開口数が0.65にほぼ等しい、いわゆるDVD+RW形式の記録キャリアの場合にあてはまる。
コマが生成されてしまう当該問題の解決策として、放射源と走査箇所の位置との間の光路内に配置された、各々が平坦表面と非球面表面とを有する一対のプレートを有する波面変形装置を用いることが挙げられる。このような変形装置は、I. Palusinski 外による論文、「横方向シフトによる可変収差生成器 (Lateral shift variable aberration generators)」(Applied Optics Vol. 38, 1999, pp. 86-90) により知られている。これらのプレートは、嵌合された際に光学パワーのない平面プレートを形成するように相補性を有している。これら2枚のプレートを、レンズシステムの光軸と直角を成す一方向に、相互に線形変位させることにより、この線形変位と非球面表面の形状とに応じた波面変形が生成される。
「光学の原理 (Principles of Optics)」(M. BornとE. Wolf, pp.464-470, Pergamon Press 6th Ed., ISBN 0-08-026482-4) 「横方向シフトによる可変収差生成器 (Lateral shift variable aberration generators)」(I. Palusinski外, Applied Optics Vol. 38, 1999, pp.86-90) 「光学記録のための広視野な高NA対物レンズの設計と製造 (Designs and manufacturing of far-field high NA objective lenses for optical recording)」(B.H.W Hendriks と P.G.J.M. Nuyens, pp.413-414, SPIE 3749, 1999) 「光ディスクシステムの原理 (Principles of Optical Disc Systems)」(G. Bouwhuis, J. Braat, A. Huijser外, pp.75-80, Adam Hilger 1985, ISBN 0-85274-785-3) 「現代の光学エンジニアリング (Modern Optical Engineering)」 (W. J. Smith, pp.257-258, McGrraw-Hill, 2d Ed, ISBN 0-07-059174-1)
本発明の目的は、走査される記録キャリア上に入射する収束ビーム内の波面変形を補正するための、Palusinskiによる当該論文で解説されている波面変形装置に代わる波面変形装置を含んだ光学走査デバイスを提供することである。
この目的は、第一段落内で説明した光学走査デバイスにより達成される。この光学走査デバイスの場合、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面は、本発明により、当該光軸に平行な回転軸周りの回転角に渡って当該第一要素と当該第二要素が相互に回転変位することによって当該波面変形が生成されるように、成形される。
これらの要素の回転変位によって第二波面変形を生成する利点は、波面変形装置の構成が、簡素、堅固、かつ安価となることである。参照方向に沿った線形変位を実現しなければならない公知の波面変形装置とは対照的に、1つの回転軸周りの回転変位を構成するために、例えば、1枚の弾性フォイル、1個の磁石、および1個のコイルしか必要とならない。
光学走査デバイスの好ましい実施例の場合、当該第一非球面表面の形状は、関数Sにより定義される。関数Sは、
当該収束放射ビーム (16) 内に、XO軸に沿ったコマを導入するための項
「(y + R)(x2 + (y + R)2 - yR)」と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、YO軸に沿ったコマを導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、XO軸に沿った傾斜を導入するための項「y+R」と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、YO軸に沿った傾斜を導入するための項「x」と、
当該収束放射ビーム (16) 内に焦点ずれ収差を導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、XO軸に沿った非点収差を導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、YO軸に沿った非点収差を導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に球面収差を導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、YO軸に沿ったラインコマ (line coma) を導入するための項
と、
当該収束放射ビーム (16) 内に、XO軸に沿ったラインコマを導入するための項
と、
を含み、式中、
「(x, y)」は、
当該参照平面 (XAYA) 内にあり、かつ、
当該光軸 (12) と当該参照平面との第二交点 (O) 上にその基点を有し、
YO軸が当該第一交点 (A) を通過する、直交系XOYO
におけるデカルト座標であり、かつ、
「R」は、当該第一交点 (A) と当該第二交点 (O) との間の距離である。

を関数Sに設ける利点は、YO軸内にコマを生成して、このコマを例えば、記録キャリアの正規方向と対物レンズの光軸との間の傾斜によって放射方向に沿って生成されたコマを補償するために用いることができることである。このことにより、ディスクの傾斜に対する光学デバイスの許容範囲がより広くなる。

を用いて関数Sを成形する利点は、球面収差を生成して、これを例えば、いわゆるDVR形式の二重レイヤシステム用の透過レイヤ間の厚みの相違により生成されてしまった球面収差を補償するために用いることができることである。このことにより、球面収差に対する光学デバイスの許容範囲がより広くなる。
本発明の別の目的は、波面変形装置から現れる放射ビーム内に波面変形を導入するための、Palusinskiによる当該論文内で解説されている波面変形装置に代わる波面変形装置を提供することである。
この目的は、第一段落で説明した波面変形装置により達成される。この波面変形装置の場合、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面は、本発明によって、当該光軸に平行な回転軸周りに当該第一要素と第二要素が相互に回転変位することによって当該変形が生成されるように成形される、
本発明のこれらの目的、利点、および特徴は、添付の図面に示されている、本発明の以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
図1は、第一光学記録キャリア3の第一情報レイヤ2を、第一放射ビーム4により走査するために用いられる、本発明の光学走査デバイス1を示している。
記録キャリア3は透過レイヤ5を有し、透過レイヤ5の一方には情報レイヤ2が設けられている。情報レイヤ2の、透過レイヤ5の反対側を向いている側は、保護レイヤによって環境の影響から保護してもよい。透過レイヤ5は、情報レイヤ2に対する機械的な支持部となることにより、記録キャリア3のための基板として作用する。これに代えて、透過レイヤ5が情報レイヤ2を保護する機能のみを有して、この機械的な支持部を、情報レイヤ2の反対側のレイヤ(例えば、この保護レイヤ、または情報レイヤ2に結合されたさらなる情報レイヤと透過レイヤ)により設けてもよい。情報レイヤ2は、トラックを含んだ記録キャリア3の表面である。トラックとは、焦点を結んだ放射ビームつまり収束放射ビームにより追従される経路のことである。この経路上には、情報を表す光学的に読み取り可能なマークが配置されている。以下、参照符号「T」は、このようなトラックを示す。これらのマークは、例えば、周囲と異なる反射率または磁性方向を有するピットまたは領域の形態にしてもよい。図1以下を参照すると、かつ記録キャリア3が中心Cを有するディスクの形状を有し、かつこの中心Cに対して実質的に環状のトラックを含んでいる場合、「Y」は、「放射方向」、つまり中心Cと走査されるトラックの点との間の方向に平行な参照軸であり、かつ「X」は、「接線方向」、つまりトラックに正接し、かつディスク平面の「放射方向」の直角方向に平行な参照軸である。同様に図1以下を参照すると、「Z」は、光学走査デバイス1の光軸12の参照軸である。ディスク3が平面XYに平行な場合、(X, Y, Z) は直交座標系となることに留意されたい。
光学記録キャリア3が、単なる一例である、いわゆるDVR形式のディスクの場合、透過レイヤ5の厚みは、0.1 mmにほぼ等しい。これに代えて、記録キャリア4が、いわゆるDVD形式のディスクの場合、透過レイヤ5の厚みは、0.6 mmにほぼ等しい。
光学走査デバイス1は、放射源6、光軸12を有するレンズシステム7、および波面変形装置30を含んでいる。デバイス1は、さらに、ビームスプリッタ 8、コリメータレンズ (collimator lens) 9、検出システム 10、サーボシステム 11、焦点アクチュエータ(図1には図示せず)、放射アクチュエータ(図1には図示せず)、およびエラー補正用の情報処理ユニット 14を含んでいる。
放射源 6は、記録キャリア3の情報レイヤ2を走査するための放射ビーム4を供給するように配置されている。放射源 6は、選択された波長λで放射ビーム4を放出する少なくとも1つの半導体レーザを含んでいることが好ましい。単なる一例としては、波長λが、記録キャリア3がDVR形式のディスクの場合は405 nmに等しく、かつ記録キャリア3がDVD形式ディスクの場合は660 nmに等しいことが好ましい。さらに、放射源6に格子構造(図1に図示せず)を設けて、第一衛星放射ビームと第二衛星放射ビーム(図1に図示せず)を、中心放射ビーム4からの -1次と +1次の回析放射ビームとして形成してもよい。
ビームスプリッタ8は、放射ビーム4をコリメータレンズ9の方向へ反射させる。ビームスプリッタ8は、光軸12に対して傾斜した、平行な平面のプレートにより形成することが好ましい。
コリメータレンズ9は、放射ビーム4を、コリメート (collimate) された放射ビーム14に変換する。
レンズシステム7は、コリメートされたビーム14を収束放射ビーム16に変換して、情報レイヤ2の位置内に走査箇所17を形成する。収束ビーム16は、開口数NAを有する。単なる一例としては、光学記録キャリア3がいわゆるDVR形式のディスクの場合、収束ビーム16の開口数NAは、読み取りモードと書き込みモードの両方の場合とも、0.85にほぼ等しくなる。光学記録キャリア3が、いわゆるDVD形式のディスクの場合、収束ビーム16の開口数NAは、読み取りモードの場合は0.60にほぼ等しく、かつ書き込みモードの場合は0.65にほぼ等しくなる。
レンズシステム7は、入口表面18aと出口表面18bとを有する第一対物レンズ18を含んでいる。開口数NAが0.85にほぼ等しい場合、レンズシステム7は、(図1に示されていない)第二対物レンズをさらに含んでもよいことが好ましい。この第二対物レンズは、対物レンズ18と共に二重レンズシステムを形成する。この二重レンズシステムは、これらの光学要素の相互位置内の許容範囲が、対物レンズ18のみにより形成されている単一レンズシステムよりも広い。第二対物レンズは、対物レンズ18に対向する凸面と、情報レイヤ2の位置に対向する平坦表面とを有する平凸レンズにより形成される。さらに、第一対物レンズおよび/または第二対物レンズの入口表面および/または出口表面は、例えばB.H.W Hendriks と P.G.J.M. Nuyens による論文「光学記録のための広視野な高NA対物レンズの設計と製造 (Designs and manufacturing of far-field high NA objective lenses for optical recording)」(pp.413-414, SPIE 3749, 1999)により知られている処理を用いて例えば、球面収差を補償するように、非球面状に湾曲していることが好ましい。非球面レンズを設計することにより、他の種類の波面変形の補正が可能となることに留意されたい。しかしながら、波面変形装置30により導かれるサーボ補正(下記参照)とは対照的に、このような補正は、レンズ設計時に予め決定されたパラメータに依存するので、光学走査デバイス1の構成要素の実際の設定に関わりなく、同じままとなる。
走査の間、前進方向の収束放射ビーム16が情報レイヤ2上で反射することにより、前進方向の収束放射ビーム16の光路上へ戻る、後進方向の発散放射ビーム21が形成される。レンズシステム7は、後進方向の放射ビーム21を、後進方向のコリメートされた放射ビーム22に変換する。コリメータレンズ9は、このような後進方向のコリメートされた放射ビームを、後進方向のコリメートされていない放射ビーム23に変換する。ビームスプリッタ8は、少なくとも後進方向の放射ビーム23部分を検出システム10の方向へ伝送することにより、後進方向の放射ビーム23から前進方向の放射ビーム4を分離させる。
検出システム10は、当該後進方向の放射ビーム23部分を捕え、かつこれを一つ以上の電気信号に変換するように配置されている。これらの信号の1つは情報信号Sdataであり、この値は情報レイヤ2から走査された情報を表している。この情報信号Sdataを情報処理ユニット 13 により処理して、情報レイヤ2から抽出された情報のエラー補正を行ってもよい。検出システム10からの他の信号は、焦点エラー信号 Sfocus と、放射トラッキングエラー信号 Sradial である。信号 Sfocus の値は、走査箇所12と情報レイヤ2との間の、光軸12に沿った軸高さの相違を表している。信号 Sfocus は、とりわけ、G. Bouwhuis, J. Braat, A. Huijser外による著書、「光ディスクシステムの原理 (Principles of Optical Disc Systems)」(pp. 75-80, Adam Hilger 1985, ISBN 0-85274-785-3)により知られている、一般に用いられている「非点収差補正方法 (astigmatic method)」によって形成される。信号 Sfocus は、情報レイヤ2内の走査箇所17に焦点が合った状態を維持させるために用いられる。信号 Sradial の値は、この走査箇所により追従される、走査箇所17とこの情報レイヤ内のトラックの中心との間の、情報レイヤ2の平面内の距離を表す。信号 Sradial は、とりわけG.Bouwhuis外による当該著書 (pp. 70-73) により知られている、一般に用いられている「ラジアルプッシュプル方法 (radial push-pull method)」により形成される。信号 Sradial は、情報レイヤ2内のトラック上に走査箇所17を維持させるために用いられる。
サーボシステム11は、信号 Sfocus と Sradial に応答して焦点アクチュエータと放射アクチュエータを各々制御するための制御信号 Scontrol を供給するように配置されている。焦点アクチュエータは、光軸12(Z軸)の平行方向25にレンズシステム7の位置を制御することにより、走査箇所17の位置が情報レイヤ2の平面と実質的に合致するように、走査箇所17の位置を制御する。放射アクチュエータは、放射方向(Y軸)の平行方向26にレンズシステム7の位置を制御することにより、走査箇所17の放射位置が情報レイヤ2内の追従されるトラックの中心線と実質的に合致するように、走査箇所17の放射位置を制御する。
波面変形装置30は、収束ビーム16内に変形W1を導入するために、放射源6と記録キャリア3の位置との間に配置されている。波面変形装置30は、第一要素と第二要素により形成されている一対の要素(図1には示されていないが、図2以下には示されている)を含んでいる。第一要素と第二要素は、第一非球面表面要素と第二非球面表面要素(図1には示されていないが、図4と図5には示されている)を有する。第一要素と第二要素は、収束ビーム16内に波面変形W1を導入するために、光軸12と直角を成す平面内で相互に移動することができる。
本発明の第一態様によると、第一非球面表面と第二非球面表面は、光軸12と平行な回転軸ZA(図1には示されていないが、図2には示されている)の周りに第一要素と第二要素が相互に回転変位することによって波面変形W1が生成されるように成形されている。さらに、
第一非球面表面の形状は、関数 Sa (r, θ) により定義され、かつ、
第二非球面表面の形状は、関数 Sb (r, θ) により定義され
関数 Sa (r, θ) と関数 Sb (r, θ) は、
により決定され、式中、
「(r, θ)」は、交軸12と直角を成す参照平面XAYA内の極座標であり、
これらの座標の中心は、回転軸ZAと参照平面XAYAとの第一交点Aであり、
「W1(r, θ)」は、極座標 (r, θ) で表された波面変形であり、
「na」は、第一要素の屈折率であり、かつ「nb」は、第二要素の屈折率であり、
は、第一要素の回転角であり、かつ
は、第二要素の回転角であり、かつ、
「Sa(r, θ)」は、第一非球面表面の形状を表し、かつ「Sb(r, θ)」は、第二非球面表面の形状を表す。
本発明の別の態様によると、第一非球面表面と第二非球面表面は、光軸12に平行な回転軸ZA(図1には示されていないが、図2には示されている)の周りに第一要素と第二要素が相互に回転変位することによって波面変形W1が生成されるように成形される。さらに、
第一非球面表面の形状と第二非球面表面の形状は、実質的に同一であり、かつ、
第一非球面表面の形状は、
により決定される関数 S(r, θ) により定義され、
式中、
「(r, θ)」は、光軸12と直角を成す参照平面 XAYA 内の極座標であり、
これらの座標は、回転軸 ZA と参照平面 XAYA との第一交点 A を中心にし、かつ、
「W1(r, θ)」は、極座標 (r, θ) で表された波面変形であり、
「n」は、第一要素と第二要素の屈折率であり、
は、回転角であり、かつ、
「S(r, θ)」は、第一非球面表面の形状を表す。
以下、与えられた表面の形状が関数Sによって「実質的に定義される」とは、この表面の実際の形状 Sactual が、次の条件を満たすという意味であることに留意されたい。
0.9S < Sactual < 1.1S
表面の実際の形状 Sactual は、次の条件を満たしていることが好ましい。
0.95S < Sactual < 1.05S
表面の実際の形状 Sactual は、次の条件を満たしていることがより好ましい。
0.99S < Sactual < 1.01S
図1に示されている光学走査デバイス1の実施例の場合、波面変形装置30は、単なる一例としては、コリメートされたビーム14内に波面変形W1を導いて、記録キャリア3の傾斜によって収束ビーム16内に存在するコマW2の量を補償するために用いられる。収束ビーム内にコマが存在するということは、記録キャリア3の表面5aから走査箇所17に至る、透過レイヤ5を横切る放射ビーム内にコマが存在することを意味する点に留意されたい。したがって、本実施例の場合、光学走査デバイス1は、コマ検出器33と制御回路31と波面変形装置30とを含むコマ補償装置19を含んでいる。
コマ検出器33は、コマW2の量を表す検出信号35を供給する。この本実施例の場合、コマ検出器33は傾斜検出器33であり、かつ検出信号35は傾斜信号である。傾斜検出器33は、記録キャリア3の方向へ放射ビーム34を放出し、かつ記録キャリア3により反射された放射ビームの角度を検出する。この反射されたビーム箇所の平面内での位置は、この角度の測定値であり、かつしたがって、記録キャリア3の傾斜の測定値である。傾斜の測定値は、コマW2の量に正比例する。傾斜検出器33は、この測定値を傾斜信号35に変換する。傾斜検出器33は、いかなるタイプのものでもよい点に留意されたい。図1に示されている傾斜検出器33の代替例は、制御回路31の一部として形成された傾斜検出器である。この傾斜検出器の場合、検出システム10の出力信号の組み合わせから、傾斜信号が導出される。
制御回路31は、波面変形装置30を制御するための制御信号32を、傾斜信号35に応答して供給するように配置されている。
本実施例の場合、波面変形装置30は、コリメータレンズ9とレンズシステム7との間の、コリメートされたビーム14の光路内に配置されている。こうして、波面変形装置30は、傾斜信号35に応答して波面変形W1を導入することにより、コリメートされたビーム14を放射ビーム15に変換して、コマW2の量を補償する。換言すると、波面変形装置30は、次式のようになるように配置されている。
W1+W2=0 (2)
図2と図3は、コリメータレンズ9の側から見た、図1に示されている波面変形装置30の実施例の第一上面図と第二上面図を示している。図4は、図2に示されているI-I線に沿って見た、波面変形装置30の第一断面図を示している。図5は、図3に示されているII-II線に沿って見た、波面変形装置30の第二断面図を示している。
図2〜図5に示されているように、本実施例の場合、波面変形装置30は、第一プレート301により形成された第一要素と、第二プレート302により形成された第二要素とを含んでいる。波面変形装置30は、プレート301と302を支えるためのボディ50も含んでいる。図2に示されているように、波面変形装置30は、本実施例の場合はボディ50とプレート301との間の軸ZA周りの回転変位を制御手段52によって可能にするための、ヒンジ51もさらに含んでいる。
図2と図4の場合、プレート301と302が相互に嵌合して、平行平面のプレートが形成されていることに留意されたい。図3と図5の場合、これら2枚のプレート間には、回転軸ZA周りの回転変位が存在する。すなわち、本実施例の場合、プレート301は軸ZA周りに回転し、かつプレート302は静止している。
プレート301は、コリメータレンズ9に対向した入口表面301aと、プレート302に対向した出口表面301bを有する。出口表面301bは、(後述するように)非球面状に湾曲している。入口表面301aは、本実施例の場合、実質的に平面である。本実施例の場合、入口表面301aの平面は参照平面XAYAとして定められており、かつ「A」は、回転軸ZAと平面の入口表面301aとの交点であることに留意されたい。また、(A, XA, YA, ZA) は、2つの直交するベースであることにも留意されたい。
プレート302(図3に点線で示されている)は、プレート301の出口表面301bに対向する入口表面302aと、対物レンズ18に対向する出口表面302bを有する。入口表面302aは、(後述するように)非球面状に湾曲している。本実施例の場合、出口表面302bは、XA軸とYA軸に実質的に平行な平面である。
本実施例の場合、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面は、出口表面301bと入口表面302aとにより形成されている点に留意されたい。非球面表面301bと302aは、極座標 (r, θ) のいかなる値に対しても、形状が同じである点にも留意されたい。
単なる一例としては、プレート301と302は、プラスチック(例えば、光学指数が、例えば1.5066に等しい、業界で一般にPMMAの呼称で知られている材料)から作ることが可能である。
ボディ50は、ボディ50を通り抜ける開口部を形成するように配置された4つの内壁50a〜50dを有し、この開口部内には、プレート301と302が後述するように設けられている。ボディ50は、例えば、アルミニウムでできている。
図6は、本実施例の場合は、フォイル53と、プレート301に固定された第一支持部54と、ボディ50(図2と図3に示されている実施例の場合は壁50aの上)に固定された第二支持部55とを含むヒンジ51の詳細図である。フォイル53は、支持部54に係合した第一部分53a、支持部55に係合した第二部分53b、および軸ZA周りを旋回可能な第三部分53cを有する。第三部分53cがプレート301と共に軸ZAの周りを旋回または回転できるように、フォイル53は弾性属性を有する材料(例えば、鋼鉄)でできている。図2と図3に示されているように、回転軸ZAは、光軸12と中心が異なることが好ましい。図2と図3にさらに示されているように、回転軸ZAは、プレート301の入口表面301a上に入射するコリメートされたビーム14の断面140の位置の外側にあることが、より好ましい。単なる一例としては、点Aと中心Oとの間の距離Rは、3.6 mmに等しい。
図2と図3に示されている実施例の場合、制御手段52は、(壁50aの反対側の壁50c内の)プレート301に設けられたコイル60と、ボディ50に設けられた電磁石61とにより形成され、かつ制御回路31の制御信号32により制御される。
図2と図4に示されているプレート301と302の設定の場合、プレート301と302は、相互に嵌合されている。図4に示されているように、プレート301とボディ50の間には、実質的に一定の高さ「d」を有する第一隙間が存在する。単なる一例としては、高さdは一般に0.3 mmに等しい。この設定の場合、総厚D(すなわち、ZA軸に沿った、プレート301の厚み、第一隙間、およびプレート302の厚みの合計)が、実質的に一定であることに留意されたい。単なる一例としては、総厚Dは約2 mmに等しい。ZA軸沿いの高さ「h」を有する、プレート301とプレート302間の第二隙間も存在する。この高さ「h」は、この設定の場合、一定値h0に実質的に等しい。高さhの値は、後述するように選択される。この設定の場合、(図2に示されている)ベース (A, XA, YA, ZA) における非球面表面302aと301bの位置は、各々、S1(x, y) と h+ S1(x, y) により与えられることに留意されたい。
図3と図5に示されているプレート設定の場合、図3に示されている軸ZAの周りの角度
に渡って、プレート301と302との相互の回転変位が存在する。本実施例の場合、プレート301は角度
だけ回転し、かつプレート302は静止している(つまり、図2に示されている設定と比べると、同じ位置に留まったままである)。角度
の値は、後述するように選択される。この設定の場合、出口表面301bと入口表面302aが非球面になっているので、プレート301と302間の高さhは、もはや実質的に一定ではないことに留意されたい。このことにより、プレート301の出口表面301bから現れる放射ビームの光路は、異なったものとなる。この結果、本実施例の場合、波面変形W1が放射ビーム15内に導かれて、収束ビーム16内のコマが補正される。
記録キャリア3のトラックTを走査している間、かつ図2を参照すると、トラックTの放射方向 (Y) がYA軸に平行となり、かつトラックTの接線方向 (X) がXA軸に平行となるように、光学走査デバイス1を記録キャリア3に適応させることが可能となる。したがって、図1に示されている実施例の場合、波面変形装置30は、トラックTの放射方向 (Y) または接線方向 (X) に、コマW2の量を導入することが可能となる。次に、非球面表面301bと302aの設計を、トラックTの接線方向 (X) におけるコマW2の量を補償するための光学走査デバイス1の実施例に関連付けながら、単なる一例として説明する。この例の場合、関数Sは、参照符「S1」により明示されている。
接線方向 (X) 沿いのコマW2の量は、次のように表すことができる。
W2(x, y) = A1x(x2+y2) (3)
式中、「(x, y)」は、参照平面XAYA内にありかつ光軸12と参照平面XAYAとの第二交点O上にその原点を有し、YO軸が第一交点Aを通過する、直交系XOYOにおけるデカルト座標であり、かつ、
「A1」は、
(x, y) に対して一定で、かつディスク形状の記録キャリア3の傾斜角の値に依存する、
パラメータである。(O, XO, YO, ZO) は、2つの直交するベースであることにも留意されたい。
方程式 (3) を方程式 (2) に代入すると、(O, XO, YO, ZO) のベースにおいて、
W1(x, y) = - A1x(x2+y2) (4)
となることが分かる。
方程式 (1b) を方程式 (4) に代入後、非球面表面301bに関連付けられている関数S1が、
により与えられることが分かる。式中、「B1」は、
により定義される一定のパラメータである。「f1(r)」は、ZA軸に対して対称な極座標rの関数であり、かつ「R」は、交点Aと交点Oとの間の距離であり、かつ以下により決定される符号を有する。
または、
。式中、
は、YO軸の単位ベクトルである。
方程式 (5) の極座標 (r, q) に表されているように、関数S1は、次式のように、(O, XO, YO, ZO) に対するデカルト座標 (x, y) で表すことも可能なことが分かる。
したがって、この例の場合、非球面表面301bと302aの形状は、方程式 (7) を理解し、かつパラメータB1と距離Rの値を選択することにより、設計可能となる。
距離Rの選択は、コリメートされたビーム14の幾何形状に依存する。距離
は、単なる一例として3 mm〜6 mmの間で選択してもよい。
パラメータB1の値の選択は、パラメータA, (n-1) と、方程式 (6) による角度
とに依存する。したがって、補償されるべきコマの量(つまり、パラメータAの値)を考慮すると、パラメータB1の値の選択と、角度
の値の選択との間には、トレードオフがあることに留意されたい。例えば、パラメータB1に大きな値が選択された場合、非球面表面301bの高さは、相対的に大きなpp値によって設計される。この結果、表面301aの湾曲が大きくなってしまい、プレート301が回転しにくくなってしまう。これとは対称的に、角度
に大きな値を選択するためには、プレート301がボディ50内で大きな振幅で回転変位する必要があるので、波面変形装置30はこの大きな振幅を作りにくくなってしまう。単なる一例としては、角度
の値は -3 〜 +3度である。
非球面表面301bと302aの相互の位置付けに関しては、(図4に示されている)高さhの値は、h0に選択されなければならない。h0という値の選択は、プレート301が角度
に渡って回転することと、パラメータB1とに依存することに留意されたい。したがって、h0の値を大きくすることにより、プレート301は静止プレート302と接触せずに回転することができる。しかしながら、プレート301が角度
に渡って回転することにより、プレート301と302との間の隙間の高さに依存する、ある量の非点収差W3も生成されることに留意されたい。複数の異なるh0の値を用いた方程式 (7) から、光線追跡法によるシミュレーションが行われてきた。これらのシミュレーションの結果を、以下の表1に示す。表1は、非球面表面301bと302aの形状が、方程式 (5) による関数S1と、条件;
度; R = 3.6 mm; B1 = 0.004 mm-2; φ = 3 mm; and λ = 405 mm(ここで、φとλは、各々、コリメートされたビーム14の直径と波長である)の下で定義される場合に、コマW1の量と非点収差W3の量の、平方二乗平均値W1, rmsとW3, rmsを、異なるh0の値ごとに示したものである。コマと非点収差は、例えば、M. Bornによる当該著書 (pp. 469-470) により知られているゼルニケ係数の形態で表されていることに留意されたい。
したがって、プレート301が静止プレート302と接触せずに回転できるように、h0の値を十分に高く選択しなければならない。さらに、プレート301の回転によって小量の非点収差W3が生成されるように、h0の値を十分に低くしなければならない。プレート301と302は回転するので、h0の高さを0.6 μmmより高くしなければならないことが判明している。
認識すべき点は、添付の請求の範囲に定義されている本発明の範囲内で、多数の変形例と変更例を上述した実施例に関連付けて用いてもよいことである。
特に、図1〜図6に示されている波面変形装置30を、接線方向 (X) のコマ以外の波面変形を行うように適合化してもよい。例えば、図2に示されている光学走査デバイスの代替例として、非球面表面301bと302bは、YO軸(放射方向)沿いのコマ収差 W2(x, y) (=A2y(x2+y2)) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。これらの非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S2により実質的に定義される。
式中、「B2」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f2」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、XO軸(接線方向)沿いの、傾斜による収差 W2(x, y) (=A3x) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。これらの非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S3により実質的に定義される。
式中、「B3」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f3」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、YO軸(放射方向)沿いの、傾斜による収差 W2(x, y) (=A4y) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。これらの非球面表面の形状は、実質的に、下式により与えられる関数S4により定義される。
式中、「B4」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f4」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、焦点ずれによる収差 W2(x, y) (=A5(x2+y2)) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。これらの非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S5により実質的に定義される。
式中、「B5」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f5」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、XO軸(接線方向)沿いの非点収差 W2(x, y) (=A6x2) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。これらの非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S6により実質的に定義される。
式中、「B6」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f6」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、YO軸(放射方向)沿いの非点収差 W2(x, y) (=A7y2) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S7により実質的に定義される。
式中、「B7」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f7」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、球面収差 W2(x, y) (=A8(x2+y2)2) を補償するための波面変形 W1 を生成するように成形される。非球面表面の形状は、下式により与えられる関数 S8 により実質的に定義される。
式中、「B8」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f8」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、YO軸(放射方向)沿いのラインコマ収差 W2(x, y) (=A9y3) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S9により実質的に定義される。
式中、「B9」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f9」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
図2に示されている光学走査デバイスの別の代替例として、非球面表面301bと302bは、XO軸(接線方向)沿いのラインコマ収差 W2(x, y) (=A10x3) を補償するための波面変形W1を生成するように成形される。非球面表面の形状は、下式により与えられる関数S10により実質的に定義される。
式中、「B10」は、(O, XO, YO, ZO) をデカルト座標 (x, y) に換算した一定のパラメータであり、かつ「f10」は、ZA軸に対して対称の (O, XO, YO, ZO) に対する、デカルト座標 (x, y) の関数である。
関数S1〜S10は、Palusinskiによる当該論文内には開示されていないことに留意されたい。
図3と図5に示されている波面変形装置30の代替例は、プレート302が軸ZAの周りの角度
だけ回転し、かつプレート301が静止状態となるように配置される。
図3と図5に示されている波面変形装置30の別の代替例は、図6を参照して説明したヒンジと同様の、プレート302が設けられたさらなるヒンジによって、プレート302が軸ZA周りの角度
だけ回転し、かつプレート301が、回転軸ZA周りの角度
だけ回転するように、配置される。
図3と図5に示されている波面変形装置30の別の代替例は、非球面表面301bおよび/または非球面表面302aが、少なくとも1つの階段関数 Q(r, θ) を含んだものである。この階段関数は、対応する非球面表面の部分に対しては、ゼロ以外の一定のパラメータ「q」に等しく、かつこの表面の残り部分に対しては、ゼロに等しくなる。パラメータ「q」は、実質的に mλ/(n-1) に等しい。ここで、「λ」はコリメートされたビーム14の波長であり、「m」は整数値であり、かつ「n」は対応するプレートの屈折率である。したがって、対応するプレートは、例えばW. J. Smithによる著書、「現代の光学エンジニアリング (Modern Optical Engineering)」(pp. 257-258, McGrraw-Hill, 2d Ed, ISBN 0-07-059174-1) により知られているフレネルレンズ (Fresnel lens) と同様の方法で変形される。関数 Sa(r, θ) と Sb(r, θ) は、このような階段関数Qを含んでもよいことに留意されたい。
図2と図3に示されているボディ50の代替例の場合、交点Aがボディ50の内壁50b, 50cまたは50dに近接して位置するように、プレート301と302は設けられる。非球面表面301bと302aの形状を定義する関数をより簡素化するために、点Aの位置を選択することができる。
図1に示されている光学走査デバイスの代替例の場合、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面を各々有する当該第一要素と当該第二要素によって対物レンズ18を形成してもよい。
図1に示されている光学走査デバイスの別の代替例の場合、波面変形装置30を、放射源と走査箇所の位置との間の光の光路内であって、コリメートされたビーム14の光路内以外の位置に配置してもよい。プレート301と302の形状を、波面変形装置がその一部として配置されている光路内の放射ビームの寸法に適合化しなければならない点に留意されたい。図7は、図4に示されているプレート301と302の代替例を、単なる一例として、プレート301'と302'の形態で示している。図7に示されているように、プレート301'と302' は、発散する放射ビームの光路内に配置されており、かつ表面302a'、301b'、301a'、302b'は、放射ビームの伸張軸に沿った、放射ビームの可変寸法に適合化されている。
図1に示されている波面変形装置の改良例として、PHN 17.844により知られており、かつ本明細書に参照として取り入れられている位置検出器を、波面変形装置に設けることができる。留意すべき点は、波面変形W1が対物レンズ18の光軸12に正確に中心合わせされている場合しか、波面変形W1が波面歪みW2を補償しないことである。波面変形W1がコリメートされたビーム14の軸の中心に合わせられている場合、および放射方向のトラッキングのため対物レンズ18が放射方向 (Y) に変位する場合、補償は正確にはならない。
さらに、図1に示されている光学走査デバイス1以外の光学デバイスで波面変形を行うために、図1〜図6に示されている波面変形装置30を用いてもよい。例えば、この波面変形装置は、ズームレンズに適している。すなわち、この波面変形装置は、波面変形を焦点ずれの形態で生成して、ズームレンズの焦点距離を変化させることにより、焦点距離を調節可能にする。
本発明の走査デバイスを示す。 図1に示されている走査デバイスの一構成要素の第一上面図の第一位置を示す。 図1に示されている走査デバイスの一構成要素の第二上面図の第二位置を示す。 図2に示されている線I-Iに沿った、図2に示されている構成要素の第一断面図を示す。 図3に示されている線II-IIに沿った、図3に示されている構成要素の第二断面図を示す。 図2に示されている構成要素の詳細図である。 図4に示されている構成要素の代替例を示す。
符号の説明
1…光学走査デバイス
2…情報レイヤ
3…光学記録キャリア
4…放射ビーム
6…放射源
7…レンズシステム
10…検出システム
11…サーボ回路
12…光軸
13…情報処理ユニット
14…コリメートされたビーム
16…収束放射ビーム
17…走査箇所
18…第一対物レンズ
19…波面補償装置
30…波面変形装置
33…収差検出器
35…検出信号
301…第一プレート
302…第二プレート
301a…入口表面
301b…出口表面
302a…入口表面
302b…出口表面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射ビームによって光学記録キャリアの情報レイヤを走査するための光学走査デバイスであって、
当該放射ビームを供給するための放射源と、
当該放射ビームを収束放射ビームに変換して、前記情報レイヤの位置内に走査箇所を形成するための、光軸を有する第一対物レンズを含むレンズシステムと、
当該収束ビーム内に変形W1を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素と、を含む、当該放射源と当該走査箇所の位置との間に配置された波面変形装置と、
を含む光学走査デバイスにおいて、
当該光軸に平行な回転軸周りの回転角に渡って当該第一要素と当該第二要素とが相互に回転変位することにより当該波面変形W1が生成されるように、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面が成形され、
当該第一非球面表面の形状が、関数 S a (r, θ) により定義され、かつ、
当該第二非球面表面の形状が、関数 S b (r, θ) により定義され
前記関数 S a (r, θ) と前記関数 S b (r, θ) が、
により決定され、式中、
「(r, θ)」が、前記交軸12と直角を成す参照平面X A Y A 内の極座標であり、
これらの座標の中心が、前記回転軸Z A と前記参照平面X A Y A との第一交点Aであり、
「W 1 (r, θ)」が、前記極座標 (r, θ) で表された前記波面変形であり、
「n a 」が、前記第一要素の屈折率であり、かつ「n b 」が、前記第二要素の屈折率であり、
が、前記第一要素の当該回転角であり、かつ
が前記第二要素の当該回転角であり、
が、

との間の差であり、かつ、
「S a (r, θ)」が、前記第一非球面表面の形状を表し、かつ「S b (r, θ)」が、前記第二非球面表面の形状を表す、
ことを特徴とする、光学走査デバイス。
【請求項
前記関数Saにより定義される当該第一非球面表面の前記形状と、前記関数S b により定義される第二非球面表面の前記形状と、が実質的に同一であり、かつ、
当該第一表面の前記形状が、
により決定される関数 S(r, θ) によって定義され、
式中、
「(r, θ)」が、当該光軸と直角を成す参照平面内の極座標であり、
これらの座標の中心が、当該回転軸と当該参照平面との前記第一交点上にあり、
「W i (r, θ)」が、前記極座標( r, θ)で表された当該波面変形であり、
「n」が、当該第一要素と第二要素の前記屈折率であり、
が、当該回転角であり、かつ、
「S(r, θ)」が、当該第一非球面表面の前記形状を表す、
請求項1に記載の光学走査装置。
【請求項
当該関数 Sa(r, θ) および Sb(r, θ) および/または S(r, θ) が、
当該波面変形W1をX軸に沿ったコマの形態で導入するための項
当該波面変形W1をY軸に沿ったコマの形態で導入するための項
当該波面変形W1をX軸に沿った傾斜の形態で導入するための項「y+R」、
当該波面変形W1をY軸に沿った傾斜の形態で導入するための項「x」、
当該波面変形W1を焦点ずれの形態で導入するための項
当該波面変形W1をX軸に沿った非点収差の形態で導入するための項
当該波面変形W1をY軸に沿った非点収差の形態で導入するための項
当該波面変形W1を球面収差の形態で導入するための項
当該波面変形W1をY軸に沿ったラインコマの形態で導入するための項
または、
当該波面変形W1をX軸に沿ったラインコマの形態で導入するための項
を含み、
式中、
「(x, y)」が、
当該参照平面 (XAYA) 内にあり、かつ、
当該光軸と当該参照平面との第二交点上にその基点を有し、
YO軸が当該第一交点(A)を通過する、直交系XOYO
におけるデカルト座標であり、かつ、
「R」が、当該第一交点(A)と当該第二交点との間の距離である、
請求項1または請求項2に記載の光学走査デバイス。
【請求項
当該関数 Sa(r, θ) および当該関数 Sb(r, θ) および/または当該関数 S(r, θ) が、
前記対応する非球面表面の部分に対しては、実質的に mλ/(n-1)(「λ」は、当該波面変形装置がその一部として配置されている前記光路内の前記放射ビームの波長であり、「m」は整数値であり、かつ「n」は、前記対応する要素の前記屈折率である)に等しいゼロ以外の一定のパラメータに等しくなり、かつ、
この表面の残り部分に対してはゼロに等しくなる、少なくとも1つの階段関数 Q(r, θ)、
を含む、請求項1、請求項2、または請求項3に記載の光学走査デバイス。
【請求項
当該回転軸が、当該光軸とは中心が異なる、請求項1に記載の光学走査デバイス。
【請求項
当該回転軸が、当該第一要素と当該第二要素上に入射する前記放射ビームの断面の外側にある、請求項5に記載の光学走査デバイス。
【請求項
当該検出システムが、焦点エラー信号および/または放射トラッキングエラー信号を供給するように配置されており、かつ、
当該検出システムが、
当該情報レイヤの位置および/または走査される当該情報レイヤのトラックの位置に対する当該走査箇所の位置を制御するための、当該焦点エラー信号および/または当該放射トラッキングエラー信号に応答する、サーボ回路とアクチュエータ、
をさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
【請求項
エラー補正用の情報処理ユニットをさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
【請求項
当該収束放射ビーム内に存在する波面歪みW2を表す検出信号を供給するための収差検出器と、
当該検出信号に応答して、W2 + W1 = 0となるように当該波面変形W1 を導入するように配置されている、当該波面変形装置と、
を含む波面補償装置、をさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
【請求項10
光軸を有し、かつ
当該第二放射ビーム内に波面変形W1 を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素と、を含む、
第一放射ビームを第二放射ビームに変換するための波面変形装置であって、
当該光軸に平行な回転軸周りに当該第一要素と当該第二要素が相互に回転変位することにより当該波面変形W1 が生成されるように、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面が成形されることを特徴とする、第一放射ビームを第二放射ビームに変換するための波面変形装置であって、
当該第一非球面表面の形状が、関数 S a (r, θ) により定義され、かつ、
当該第二非球面表面の形状が、関数 S b (r, θ) により定義され
前記関数 S a (r, θ) と前記関数 S b (r, θ) が、
により決定され、式中、
「(r, θ)」が、前記交軸と直角を成す参照平面X A Y A 内の極座標であり、
これらの座標の中心が、前記回転軸Z A と前記参照平面X A Y A との第一交点Aであり、
「W 1 (r, θ)」が、前記極座標 (r, θ) で表された前記波面変形であり、
「n a 」が、前記第一要素の屈折率であり、かつ「n b 」が、前記第二要素の屈折率であり、
が、前記第一要素の当該回転角であり、かつ
が前記第二要素の当該回転角であり、
が、

との間の相違であり、かつ、
「S a (r, θ)」が、前記第一非球面表面の形状を表し、かつ「S b (r, θ)」が、前記第二非球面表面の形状を表す、
ことを特徴とする、波面変形装置。

Claims (11)

  1. 放射ビームによって光学記録キャリアの情報レイヤを走査するための光学走査デバイスであって、
    当該放射ビームを供給するための放射源と、
    当該放射ビームを収束放射ビームに変換して、前記情報レイヤの位置内に走査箇所を形成するための、光軸を有する第一対物レンズを含むレンズシステムと、
    当該収束ビーム内に変形W1を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素と、を含む、当該放射源と当該走査箇所の位置との間に配置された波面変形装置と、
    を含む光学走査デバイスにおいて、
    当該光軸に平行な回転軸周りの回転角に渡って当該第一要素と当該第二要素とが相互に回転変位することにより当該波面変形W1が生成されるように、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面が成形されることを特徴とする、光学走査デバイス。
  2. 当該第一非球面表面の形状が、関数 Sa(r, θ) により定義され、かつ、
    当該第二非球面表面の形状が、関数 Sb(r, θ) により定義され
    前記関数 Sa(r, θ) と前記関数 Sb(r, θ) が、
    により決定され、式中、
    「(r, θ)」が、前記交軸と直角を成す参照平面XAYA内の極座標であり、
    これらの座標の中心が、前記回転軸ZAと前記参照平面XAYAとの第一交点であり、
    「W1(r, θ)」が、前記極座標 (r, θ) で表された前記波面変形であり、
    「na」が、前記第一要素の屈折率であり、かつ「nb」が、前記第二要素の屈折率であり、
    が、前記第一要素の当該回転角であり、かつ
    が前記第二要素の当該回転角であり、かつ、
    「Sa(r, θ)」が、前記第一非球面表面の形状を表し、かつ「Sb(r, θ)」が、前記第二非球面表面の形状を表す、
    請求項1に記載の光学走査デバイス(1)。
  3. 当該第一非球面表面の前記形状と当該第二非球面表面の前記形状が、実質的に同一であり、かつ、
    当該第一表面の前記形状が、
    により決定される関数 S(r, θ) により定義され、
    式中、
    「(r, θ)」が、当該光軸と直角を成す参照平面内の極座標であり、
    これらの座標の中心が、当該回転軸と当該参照平面との前記第一交点であり、かつ、
    「W1(r, θ)」が、前記極座標 (r, θ) で表された当該波面変形であり、
    「n」が、当該第一要素と当該第二要素の前記屈折率であり、
    が、当該回転角であり、かつ、
    「S(r, θ)」が、当該第一非球面表面の前記形状を表す、
    請求項1に記載の光学走査デバイス。
  4. 当該関数 Sa(r, θ) および Sb(r, θ) および/または S(r, θ) が、
    当該波面変形W1をX軸に沿ったコマの形態で導入するための項
    「(y + R)(x2 + (y + R)2 - yR)」、
    当該波面変形W1をY軸に沿ったコマの形態で導入するための項
    当該波面変形W1をX軸に沿った傾斜の形態で導入するための項「y+R」、
    当該波面変形W1をY軸に沿った傾斜の形態で導入するための項「x」、
    当該波面変形W1を焦点ずれの形態で導入するための項
    当該波面変形W1をX軸に沿った非点収差の形態で導入するための項
    当該波面変形W1をY軸に沿った非点収差の形態で導入するための項
    当該波面変形W1を球面収差の形態で導入するための項
    当該波面変形W1をY軸に沿ったラインコマの形態で導入するための項
    または、
    当該波面変形W1をX軸に沿ったラインコマの形態で導入するための項
    を含み、
    式中、
    「(x, y)」が、
    当該参照平面 (XAYA) 内にあり、かつ、
    当該光軸と当該参照平面との第二交点上にその基点を有し、
    YO軸が当該第一交点を通過する、直交系XOYO
    におけるデカルト座標であり、かつ、
    「R」が、当該第一交点と当該第二交点との間の距離である、
    請求項2または請求項3に記載の光学走査デバイス。
  5. 当該関数 Sa(r, θ) および当該関数 Sb(r, θ) および/または当該関数 S(r, θ) が、
    前記対応する非球面表面の部分に対しては、実質的に mλ/(n-1)(「λ」は、当該波面変形装置がその一部として配置されている前記光路内の前記放射ビームの波長であり、「m」は整数値であり、かつ「n」は、前記対応する要素の前記屈折率である)に等しいゼロ以外の一定のパラメータに等しくなり、かつ、
    この表面の残り部分に対してはゼロに等しくなる、少なくとも1つの階段関数 Q(r, θ)、
    を含む、請求項2、請求項3、または請求項4に記載の光学走査デバイス。
  6. 当該回転軸が、当該光軸とは中心が異なる、請求項1に記載の光学走査デバイス。
  7. 当該回転軸が、当該第一要素と当該第二要素上に入射する前記放射ビームの断面の外側にある、請求項6に記載の光学走査デバイス。
  8. 当該検出システムが、焦点エラー信号 (Sfocus) および/または放射トラッキングエラー信号 (Sradial) を供給するように配置されており、かつ、
    当該検出システムが、
    当該情報レイヤの位置および/または走査される当該情報レイヤのトラックの位置に対する当該走査箇所の位置を制御するための、当該焦点エラー信号および/または当該放射トラッキングエラー信号に応答する、サーボ回路とアクチュエータ、
    をさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
  9. エラー補正用の情報処理ユニットをさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
  10. 当該収束放射ビーム内に存在する波面歪みW2を表す検出信号を供給するための収差検出器と、
    当該検出信号に応答して、W2+W1=0となるように当該波面変形W1を導入するように配置されている、当該波面変形装置と、
    を含む波面補償装置、をさらに含む、請求項1に記載の光学走査デバイス。
  11. 光軸を有し、かつ
    当該第二放射ビーム内に波面変形(W1)を導入するために、当該光軸と直角を成す平面内で相互に移動可能な、第一非球面表面を有する第一要素と、第二非球面表面を有する第二要素と、を含む、
    第一放射ビームを第二放射ビームに変換するための波面変形装置であって、
    当該光軸に平行な回転軸周りに当該第一要素と当該第二要素が相互に回転変位することにより当該波面変形(W1)が生成されるように、当該第一非球面表面と当該第二非球面表面が成形されることを特徴とする、第一放射ビームを第二放射ビームに変換するための波面変形装置。
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