JP2009155287A - アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物及びシラノール基含有籠型シロキサン化合物並びにこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式[R1SiO3/2]n 〔但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、nは8〜14の整数〕で表される籠型シロキサン化合物に、一般式R1R2Si(OR3) 2 〔但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、R3はメチル基又はエチル基である〕で表されるジアルコキシシランを非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させて得られるアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物であり、また、これを酸又は塩基性触媒の存在下で加水分解して得られるシラノール基含有籠型シロキサン化合物である。
【選択図】なし
Description
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物に、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランを非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させて得られることを特徴とするアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物である。
[(HO)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2H]b (4)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1又はR2において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。また、a及びbは0〜3の数であって1≦a + b≦4の関係を満たす。更にnは8〜14の整数である。)で表せるシラノール基含有籠型シロキサン化合物である。
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物と、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランとを[R1SiO3/2]n:R1R2Si(OR3) 2 =1モル:0.5〜2モルの範囲で混合し、非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させることで、数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、かつ、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0であるアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物を得ることを特徴とするアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物の製造方法である。
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物と、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランとを[R1SiO3/2]n:R1R2Si(OR3) 2 =1モル:0.5〜2モルの範囲で混合し、 非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させて得られる数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、かつ、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0のアルコキシル基含有籠型シロキサン樹脂を、酸または塩基触媒の存在下で加水分解することで、数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0であるシラノール基含有籠型シロキサン化合物を得ることを特徴とするシラノール基含有籠型シロキサン化合物の製造方法である。
[(R3O)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2R3]b (3)
ここで、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。また、a及びbは0〜3の数であって1≦a + b≦4の関係を満たす。更にnは8〜14の整数である。
[(R3O)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2R3]b (3)
はa+b=2の、籠構造単位に2個アルコキシル基を含有する籠型シロキサン化合物が混合物として得られる。また用いる籠型シロキサン化合物が混合物である場合、nの平均値に対してジアルコキシシランの添加量を調整することで籠構造単位当りのアルコキシル基の含有量を調整することができる。一方ジアルコキシシランの添加量が籠型シロキサン化合物1モルに対して0.5〜2.0モルの範囲より多いと、籠構造を形成するシロキサン結合がより多く切断し、アルコキシル基の付加が起こるため籠構造が分解されてしまう。
[(HO)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2H]b (4)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1又はR2において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。またa及びbは0〜3の数であり、1≦ a + b ≦4を満たし、更にnは8〜14の整数である。)で表すことができる。
[籠型フェニルシロキサン化合物の合成]
本合成例は特公昭40−15989号公報に記載された方法を使用して構造式 (C6 H5 SiO3/2 )8 を有する籠型オクタフェニルシルセスキオキサンの製造例を示す。反応容器にトルエン500mlとフェニルトリクロロシラン105gを装入し、0℃に冷却した。水を滴下し、加水分解が完了するまで撹拌した。加水分解生成物を水洗後市販の30%ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド溶液16.6mlを加え、この混合物を4時間還流温度に加熱した。次いで全体を冷却し、約96時間放置した。この時間経過後得られたスラリーを再び24時間還流温度に加熱し次いで冷却し濾過を行い、白色の粉末を75g得た。得られた白色粉末の質量分析を行い籠型オクタフェニルシルセスキオキサンであることを確認した。
ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器にトルエン100ml、水酸化テトラメチルアンモニウム123mg(1.35mmol、25%のメタノール溶液として0.49g)、参考例1で得たオクタフェニルシルセスキオキサン20.29g(19.7mmol)、及び3-メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン5.12g(19.7mmol)を入れ、80℃で1時間加熱しメタノールを留去した。次いで100℃に加熱し2時間後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液はオクタフェニルシルセスキオキサンの白色粉末が消え、完全に反応が進行したと判断できた。反応溶液を10%クエン酸水溶液で中和した後、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物A を無色透明の粘性液体として19.7g、収率78%で得た。
[(EtO)MeRSiO1/2]a − [PhSiO3/2]8 − [O1/2Et]b (3A)
(但しRは3-メタクリロキシプロピル基である)におけるa=0.95及びb=0.95で表せられることが分った。更に、液体クロマトグラフィ大気圧イオン化分析計(LC/APCI-MS)による質量分析を行った結果、式(3A)のa=1,b=1のアンモニウムイオンが付加したスペクトルm/z1311.9が検出された。これらのことからアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Aは籠型オクタフェニルシルセスキオキサン一分子にメトキシ基が2つ付加したアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物といえる。
滴下ロートを備えた反応容器に2-プロパノール10ml、トルエン7ml、及び実施例1で得たアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物A 1.23g(式3Aのa=1,b=1の分子量1292として計算 0.95mmol)を装入した。反応溶液に2%塩酸38mg(HCl:0.02mmol,H2O:2.09mmol)を室温で滴下し、室温で24時間撹拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液で中和、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のシラノール基含有籠型シロキサン化合物A-OH を無色透明の粘性液体として1.07g、収率91%で得た。
[(HO)MeRSiO1/2]a − [PhSiO3/2]8 − [O1/2H]b (4A)
(但しRはメタクリロキシプロピル基である。)のa=1,b=1のプロトンイオンが付加したスペクトルm/z1238.8質量が検出された。これらのことからシラノール基含有籠型シロキサン化合物A-OHは籠型オクタフェニルシルセスキオキサン一分子にシラノール基が2つ付加したシラノール基含有籠型シロキサン化合物といえる。
実施例1と同様な操作をトルエン50ml、水酸化テトラメチルアンモニウム60mg(0.66 mmol、25%のメタノール溶液として0.24g)、参考例1で得たオクタフェニルシルセスキオキサン10.00g(9.69mmol)、及びビニルメチルジメトキシシラン1.55g(9.69mmol)の仕込み量に変更して行い、アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物B を無色透明の粘性液体として8.87g、収率77%で得た。
[(EtO)MeRSiO1/2]a − [PhSiO3/2]8 − [O1/2Et]b (3B)
(但しRはビニル基でありa=0.97、b=0.95)で表されることが分かった。
実施例2と同様な操作をアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Aの代わりにアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物B 1.13g(式3Aのa=1,b=1の分子量1192として計算 0.95mmol)を用いて行ない、シラノール基含有籠型シロキサン化合物B-OHを無色透明の粘性液体として1.07g、収率91%で得た。得られたシラノール基含有籠型シロキサン化合物B-OHのGPCを測定した結果、数平均分子量(Mn)=1147、重量平均分子量(Mw)=1255、Mw/Mn=1.094であった。また1H-NMRよりエトキシ基に帰属されるシグナルは無く、IRからシラノールに帰属される3310cm-1付近のブロードのピークが観測された。これらのことからシラノール基含有籠型シロキサン化合物B-OHはアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Bのアルコキシル基がシラノール基に変換されたシラノール基含有籠型シロキサン化合物といえる。
[籠型ビニルシロキサン化合物の合成]
本合成例は先に出願した特開2004-143449号公報に記載された方法を参考に使用して構造式 (H2C=CH-SiO3/2 )n を有する籠型ポリビニルシルセスキオキサンの製造例を示す。
反応容器に、トルエン150ml、2-プロパノール85ml、及び5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)37.2gを装入した。トルエン25mlとビニルトリメトキシシラン50.3gの溶液を室温で反応容器へ撹拌しながら、3時間かけ滴下した。滴下終了後、室温で2時間撹拌後に攪拌を停止して1日静置した。反応溶液を10%クエン酸水溶液23.0gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水、濃縮することでビニルトリメトキシシランの加水分解重縮合物を20.6g得た。
実施例1と同様な操作をトルエン50ml、水酸化テトラメチルアンモニウム78mg(0.86 mmol、25%のメタノール溶液として0.31g)、参考例2で得た籠型ビニルシロキサン混合物(H2C=CH-SiO3/2 )n(但しn=8,10,12,14を主に含み平均してn=10)10.00g(n=10として12.7mmol)、及びジメチルジメトキシシラン1.88g(12.7mmol)の仕込み量に変更して行い、アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Cを無色透明の粘性液体として10.01g、回収率84%で得た。
におけるn=10、a=1.00、及びb=0.95で表されることが分かった。
滴下ロートを備えた反応容器に2-プロパノール10ml、トルエン7ml、及びアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物C 1.0g(式3Cのa=1,b=1の分子量734として計算 1.36mmol)を装入し、反応溶液に水酸化テトラメチルアンモニウム260mg(2.86mmol、25%のメタノール溶液として1.04g)、イオン交換水59mg(3.27mmol)及び2-プロパノール6mlの混合溶液を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応溶液にトルエン20mlを加え、撹拌し、続けて10%クエン酸水溶液で中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水、濃縮することでシラノール基含有籠型シロキサン化合物C-OHを6.2g、収率92%で得た。
実施例1と同様な操作をトルエン50ml、水酸化テトラメチルアンモニウム78mg(0.86 mmol、25%のメタノール溶液として0.31g)、参考例2で得た籠型ビニルシロキサン混合物(H2C=CH-SiO3/2 )n(但しn=8,10,12,14を主に含み平均してn=10)10.00g(n=10として12.7mmol)、及び3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン3.30g(12.7mmol)の仕込み量に変更して行い、アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Dを無色透明の粘性液体として11.84g、回収率89%で得た。
[(EtO)RMeSiO1/2]a − [H2C=CH-SiO3/2]n − [O1/2Et]b (3D)
(但しRはメタクリロキシプロピル基である。)におけるn=10、a=0.89、b=1.01で表されることが分った。
アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物C 1.0gの代わりに実施例7で合成したアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物D 1.43g(式3Dのa=1,b=1の分子量1050として計算 1.36mmol)を用い実施例6と同様の操作を行い、シラノール基含有籠型シロキサン化合物D-OHを0.91g、収率92%で得た。
実施例1と同様な操作をトルエン50ml、水酸化テトラメチルアンモニウム78mg(0.86 mmol、25%のメタノール溶液として0.31g)、参考例2で得た籠型ビニルシロキサン混合物(H2C=CH-SiO3/2 )n(但しn=8,10,12,14を主に含み平均してn=10)10.00g(n=10として12.7mmol)、及び3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン3.15g(12.7mmol) の仕込み量に変更して行い、アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Dを無色透明の粘性液体として11.17g、回収率85%で得た。
[(EtO)RMeSiO1/2]a − [H2C=CH-SiO3/2]n − [O1/2Et]b (3E)
(但しRは3-グリシドキシプロピル基である。)におけるn=10、a=1.00、b=1.00で表されることが分った。
アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物C 1.0gの代わりに実施例9で合成したアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物D1.41g(式3Eのa=1,b=1の分子量1038として計算 1.36mmol)を用い実施例6と同様の操作を行い、シラノール基含有籠型シロキサン化合物E-OHを0.86g、収率88%で得た。
参考例2と同様な操作をトリメトキシビニルシラン(50.3g:0.34mol)の代わりに、トリメトキシエチルシラン(25.2g:0.17mol)とトリメトキシビニルシラン((25.5g:0.17mol)を混合して用い行い、籠型ポリ(ビニル‐エチル)シルセスキオキサンを得た。参考例2と同様の分析から、構造式 [R1SiO3/2]nのn=8,10,12,14を主に含み、R1がビニル基とエチル基からなる平均してn=10の籠型ポリ(ビニルーエチル)シロキサン混合物であることが分った。
実施例1と同様な操作をトルエン50ml、水酸化テトラメチルアンモニウム78mg(0.86 mmol、25%のメタノール溶液として0.31g)、参考例3で合成した籠型ポリ(ビニルーエチル)シロキサン混合物[R1SiO3/2]n(但しn=8,10,12,14を主に含み平均してn=10の籠型ビニルシロキサン混合物)10.00g(n=10でR1にビニル基とエチル基が同数含まれるとして12.7mmol)、及び3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン3.30g(12.7mmol)の仕込み量に変更して行い、アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物Fを無色透明の粘性液体として12.64g、回収率95%で得た。
[(EtO)RMeSiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2Et]b (3F)
(但しRはメタクリロキシプロピル基であり、R1は同数のビニル基とエチル基である。)におけるn=10、a=1.01、b=0.99で表されることが分った。
アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物C 1.0gの代わりに実施例11で合成したアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物F1.42g(式3FのRはメタクリロキシプロピル基でR1が同数のビニル基とエチル基でありa=1,b=1の分子量1045として計算 1.36mmol)を用い実施例6と同様の操作を行い、シラノール基含有籠型シロキサン化合物F-OHを0.89g、収率90%で得た。
Claims (7)
- 下記一般式(1)
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物に、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランを非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させて得られることを特徴とするアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物。 - アルコキシル基含有籠型シロキサン化合物が、下記一般式(3)
[(R3O)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2R3]b (3)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。また、a及びbは0〜3の数であって1≦a + b≦4の関係を満たす。更にnは8〜14の整数である。)で表される請求項1記載のアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物。 - 数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0である請求項1又は2記載のアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物を酸または塩基性触媒の存在下で加水分解して得られる下記一般式(4)
[(HO)R1R2SiO1/2]a − [R1SiO3/2]n − [O1/2H]b (4)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1又はR2において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。また、a及びbは0〜3の数であって1≦a + b≦4の関係を満たす。更にnは8〜14の整数である。)で表せるシラノール基含有籠型シロキサン化合物。 - 数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0である請求項4記載のシラノール基含有籠型シロキサン化合物。
- 下記一般式(1)
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物と、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランとを[R1SiO3/2]n:R1R2Si(OR3) 2 =1モル:0.5〜2モルの範囲で混合し、非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させることで、数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、かつ、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0であるアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物を得ることを特徴とするアルコキシル基含有籠型シロキサン化合物の製造方法。 - 下記一般式(1)
[R1SiO3/2]n (1)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R1は互いに同じか異なるものであってもよく、nは8〜14の整数である。)で表される籠型シロキサン化合物と、
下記一般式(2)
R1R2Si(OR3) 2 (2)
(但し、R1及びR2はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれ、R3はメチル基またはエチル基から選ばれ、R1、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよい。)で表されるジアルコキシシランとを[R1SiO3/2]n:R1R2Si(OR3) 2 =1モル:0.5〜2モルの範囲で混合し、 非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で付加させて得られる数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、かつ、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0のアルコキシル基含有籠型シロキサン樹脂を、酸または塩基触媒の存在下で加水分解することで、数平均分子量Mnが500〜2000の範囲であり、分子量分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0〜2.0であるシラノール基含有籠型シロキサン化合物を得ることを特徴とするシラノール基含有籠型シロキサン化合物の製造方法。
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