JP4147705B2 - ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法 - Google Patents

ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4147705B2
JP4147705B2 JP30266699A JP30266699A JP4147705B2 JP 4147705 B2 JP4147705 B2 JP 4147705B2 JP 30266699 A JP30266699 A JP 30266699A JP 30266699 A JP30266699 A JP 30266699A JP 4147705 B2 JP4147705 B2 JP 4147705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
carbon atoms
represented
organotrichlorosilane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30266699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001122965A (ja
Inventor
裕一 磯田
功三郎 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP30266699A priority Critical patent/JP4147705B2/ja
Publication of JP2001122965A publication Critical patent/JP2001122965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4147705B2 publication Critical patent/JP4147705B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ケイ素原子1に対して酸素原子が1.5となるような割合で構成されるポリオルガノシロキサンは一般にポリシルセスキオキサンと呼ばれ、その優れた耐熱性、耐候性を利用し半導体絶縁保護膜や難燃剤、あるいは塗料添加剤といった材料としての利用が期待されている。これらのポリシルセスキオキサンを有機樹脂中に組み込む目的で官能基を導入する試みは以前から行われている。特にヒドロシリル基を持つポリシルセスキオキサンは、オレフィン類とのヒドロシリル化反応により容易に種々の官能基を導入することができる中間原料として有用である。
【0003】
特開昭60―86017号公報には、トリクロロシランを加水分解縮合することによるヒドロシリル基を導入したポリシルセスキオキサンの製造方法が開示されている。この方法ではトリクロロシランを水で飽和した溶媒中に溶解して、水蒸気を同伴する不活性ガスをバブリングすることによりヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサンを得ているが、水が系内に過剰に添加されて分離した場合、脱水素反応を起こしてゲル化すること、および反応時間が長いことなど、反応条件の制約が大きく、またH当量のコントロールに関しては言及されていない。
【0004】
特開平4―353521号公報、特開平10―237173号公報または特開平10―237174号公報等には、オルガノトリクロロシランの加水分解縮合によりポリシルセスキオキサンを製造し、この分子中に残存するシラノール基をジシラザン、あるいはモノクロロシラン等でシリル化することにより、ヒドロシリル基を導入する方法が開示されている。しかしながらこのような方法では、残存するシラノール基を任意にコントロールすることは実質的に不可能であり、従ってH当量をコントロールすることは難しく、またシラノール基自体が非常に不安定であるために、それらの間での縮合反応が進行して分子量が経時的に変化してしまう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ヒドロシリル基をポリシルセスキオキサンに簡便に導入でき、さらにポリシルセスキオキサンの性能を左右する分子量、およびH当量を任意にコントロールすることは重要な技術であり、そのようなポリシルセスキオキサン、及びその製造方法の確立が望まれている。
本発明の課題は、分子量並びにH当量の制御されたヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、原料となるオルガノトリクロロシラン、オルガノモノクロロシラン及びアルコール等の分子内に活性水素を有する化合物の使用量と、この系中のSiCl基を加水分解縮合するのに必要な水の量を制御することにより、得られるポリシルセスキオキサンの分子量、及びH当量が任意にコントロール可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記の式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランの(3+n)/2倍モル量の水を反応させて製造することを特徴とする、分子内に式(3)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜1500のポリシルセスキオキサン化合物、およびその製造方法である。
1SiCl3 (1)
23HSiCl (2)
1Si(R23HSiO)n(3-n)/2 (3)
(ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、nは0.1〜2.0の範囲の値である。)
【0008】
また更に本発明では、加水分解縮合反応を行う前に分子内に活性水素を持つ化合物と反応させることにより、加水分解性基を導入した化合物およびそれを製造する方法も提供する。すなわち、下記の式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランのm倍モル量の式(4)で示される化合物の少なくとも1種を反応させた後、オルガノトリクロロシランの(3+n−m)/2倍モル量の水を反応させて製造することを特徴とする、分子内に式(5)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜5000のポリシルセスキオキサン化合物、およびその製造方法である。
【0009】
1SiCl3 (1)
23HSiCl (2)
4OH (4)
1Si(R23HSiO)n(R4O)m(3-n-m)/2 (5)
(ここで、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、R4は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の飽和炭化水素基、CH3CO基,CH2=CHCO基、またはCH2=CCH3CO基を示し、mおよびnはそれぞれ独立して0.05〜2.0の範囲の値であるが、m+nは0.1〜3.0の範囲の値である。)
【0010】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサンを製造するには、まず、前記の式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の前記の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランを混合する。このとき、nは0.1〜2.0の範囲内とすることが好ましい。ここで、前記の式(1)または(2)中のR1、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基であるが、具体例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ビニル基、アリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基、エチルフェニル基などが挙げられる。
【0011】
オルガノトリクロロシランの具体例としては、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、i−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラン、ペンチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘプチルトリクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、i−オクチルトリクロロシラン、ノニルトリクロロシラン、n−デシルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン等が示される。また、オルガノモノクロロシランの具体例としては、ジメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラン、エチルメチルクロロシラン、ジイソプロピルクロロシラン、ジフェニルクロロシラン等が示される。
【0012】
クロロシラン混合物は溶媒で希釈しても良く、この場合に使用できる溶媒としてはクロロシランに対して不活性なものであれば任意に選択でき、通常はトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類等が用いられる。
つづいてこのクロロシランの混合物に対して所定量の水を添加し、加水分解縮合反応を行うが、本発明では添加する水の量を、SiCl基を加水分解縮合するために必要かつ十分な量である、オルガノトリクロロシランに対するモル比で(3+n)/2倍とすることを特徴としており、下記の代表的な反応式に示すように、目的の構造式を有するポリシルセスキオキサンが得られる。
【0013】
【化1】
Figure 0004147705
【0014】
水の量がオルガノトリクロロシランの(3+n)/2倍モルよりも少ない場合は、得られるポリシルセスキオキサン中にSiCl基が残留し、腐食性の塩酸ガスを生成する原因となり、多い場合は得られるポリシルセスキオキサン中にシラノール基が多く生成して、保存安定性が不良となる。なお、添加する水は溶媒を用いて任意に希釈することもできる。この際に使用できる溶媒はクロロシランに対して不活性なものであれば任意に選択できるが、クロロシラン、水の両者に親和性のある溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類が好適に用いることができるが、その中でもテトラヒドロフランがより好ましい。
【0015】
水の添加方法は、急激な加水分解反応による大量の塩酸の発生を防止し、系内への水の拡散が律速とならないように行うことが好ましく、通常は0.5〜4時間程度で添加するのが好ましい。また同様に、急激な塩酸の発生を防止する目的から反応温度は15℃以下とするのが好ましい。添加終了後は、加水分解縮合反応を終結させるために1時間程度熟成を行なうことが好ましく、この際には反応温度を上げて加水分解縮合反応を促進することも可能である。
【0016】
また、クロロシラン混合物に対して水を添加する前に、分子内に活性水素を有する化合物を反応させることで、加水分解性の置換基を導入することも可能である。すなわち、式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランのm倍モル量の式(4)で示される化合物の少なくとも1種を反応させた後、オルガノトリクロロシランの(3+n−m)/2倍モル量の水を添加して加水分解縮合することによって、下記の代表的な反応式で示すように、目的の構造式を有するポリシルセスキオキサンを得ることができる。このとき、nおよびmはそれぞれ0.05〜2.0の範囲内とし、n+mを0.1〜3.0の範囲内とすることが好ましい。
【0017】
【化2】
Figure 0004147705
(ここで、Xは−SiR23H基または−R4基であり、その比率は−SiR23H:−R4=n:mである。)
【0018】
分子内に活性水素を有する化合物の縮合反応は、任意の温度で速やかに進行するため反応温度に対しては特に配慮する必要はないが、やはり急激な塩酸の発生を防止する目的から安全性を考慮して10℃以下とするのが好ましい。添加の速度についても特別な配慮は必要ないが、上記の理由から0.2〜2時間かけて添加することが好ましい。続いて水を添加し加水分解縮合反応を行うが、この場合についても、添加量を系中のSiCl基を加水分解縮合するのに必要かつ十分な量である、オルガノトリクロロシランの(3+n−m)/2倍モル量とする。ここで導入された加水分解性基は加水分解速度の違いにより分子中に保持され、水に対する反応性のより高いSiCl基が選択的に加水分解される。
【0019】
前記の式(4)中のR4の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、CH3CO基、CH2=CHCO基、CH2=CCH3CO基が挙げられれる。すなわち、分子内に活性水素を有する化合物の具体例として、メタノール、エタノール、1―プロパノール、2―プロパノール、1―ブタノール等のアルコール類、あるいは酢酸、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸類が挙げられ、アルコール類を反応させることでアルコキシシリル基を、カルボン酸類を反応させることでカルボキシシリル基を導入することができる。
【0020】
熟成後、塩基性化合物を添加して加水分解及び縮合反応を促進するとともに、系中に存在する塩化水素を捕捉することが好ましい。塩基性化合物は、アンモニア、1〜3級アミン、金属水酸化物などであり、具体例としてはアンモニアの他にメチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙げられる。更に塩基性化合物を添加した後に水、あるいは分子内に活性水素を有する化合物を添加することにより、系中に残存する痕跡量のSiCl基を反応させて除去することが好ましい。
【0021】
塩基性化合物の添加により発生する塩酸塩は、水洗によって除去することが好ましい。また、このとき、反応系中に残存する過剰の塩基性化合物を除去する目的で酸性化合物の希薄水溶液を用いることが好ましい。用いる酸性化合物はシロキサン化合物の加水分解性基の加水分解を抑えるために弱酸性であることが好ましく、この観点から酢酸、ぎ酸等のカルボン酸の希薄水溶液が好適である。
【0022】
本発明により合成したヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサンの分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値として求めることができるが、この場合の数平均分子量Mnは、下記の計算式によって得られる理論分子量Mと直線相関の関係にあることが実施例のデータから明らかである。またアルカリ分解法によるH当量についても、下記の計算式により求められる理論H当量との間に直線相関の関係があることが、実施例のデータから明らかである。
従って、これらの式を用いて必要な分子量、H当量を得るための仕込み比率を予め求めることができ、無駄な労力や費用を排除することができる。
M=[n/(n+m)×(R2+R3+29.1)+m/(n+m)×R4]×4
+32.0+(104.2+2×R1)×2/(n+m)
理論H当量=(n+m)/n×M/4
(但し、R1、R2、R3およびR4は、それぞれR1、R2、R3およびR4の式量を表す。)
【0023】
本発明のポリシルセスキオキサンは、nおよびmを任意に設定することで、分子量およびH当量のコントロールが可能となったものである。活性水素を有する化合物を用いないポリシルセスキオキサンは、数平均分子量を500〜5000とすることが好ましく、かつH当量を100〜1500とするのが好ましい。活性水素を有する化合物を用いたポリシルセスキオキサンの場合は、数平均分子量を500〜5000、かつH当量を100〜5000とするのが好ましい。数平均分子量が500以下ではポリシロキサン成分に由来する耐熱性、耐候性といった性能を発揮しにくくなり、5000以上では分子量の制御が困難となる。またH当量が100以下のものは分子量が小さくなるためにポリシロキサン成分が少なくなることから耐熱性、耐候性等の性能を発揮しにくい。活性水素を有する化合物を用いないポリシルセスキオキサンのH当量が1500以上のものは、その分子量のコントロールが困難となり、また活性水素を有する化合物を用いた場合は、H当量が5000以上になると分子中に官能基を有しない成分が増加する傾向にあるために、このようなポリシルセスキオキサンは有機樹脂中に組み込まれにくくなる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の例によって何ら限定されるものではない。
本発明により合成されるポリシルセスキオキサン化合物の同定は、赤外吸収スペクトル法、1H−NMR法により行った。測定条件は以下の通り。
赤外吸収スペクトル法:日本分光(株)製 IR―700、液膜法
1H−NMR法:日本電子工業(株)製 FX−90Q、溶媒 CDCl3
また、ポリスチレン換算数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定した。測定条件は以下の通り。
カラム:東ソー製カラムG4000X、G3000XおよびG2000Xの3本をこの順序に接続して使用
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1ml/min
ポンプ:日本分光製PU−980
検出器:日本分光製830−RI
【0025】
実施例1
窒素気流下で十分に乾燥した500ml四ツ口フラスコに、滴下漏斗、冷却管、サンプリング管、温度計を取り付け、n−プロピルトリクロロシラン177.5g(1.00mol)、ジメチルクロロシラン47.3g(0.5mol)、トルエン46.1gを混合し、系内を十分に窒素置換した。この混合液をマグネティックスターラーで攪拌しながら氷浴上で5℃以下に保ち、滴下漏斗よりTHF63g、水31.5g(1.75mol)の混合液を約4時間かけて滴下した。滴下終了後、オイルバスで80℃まで加熱し1時間熟成した。トリエチルアミン20.2gを添加し反応液を塩基性として1時間加熱撹拌後、痕跡量のSiCl基を除去するために水4.5gを加えて、2時間熟成した。得られたスラリーを酢酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、純水の順で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し103gの無色透明の液体を得た。この液体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析を実施したところ、ポリスチレン換算で数平均分子量1110、重量平均分子量1340のが生成していることが判った。アルカリ分解法によるH当量分析を行ったところ320という値を得た。なお、前記の計算式による理論分子量Mは1030、理論H当量は260である。この重合物のIRスペクトルチャートを図1に、1H−NMRスペクトルチャートを図2に示す。
【0026】
実施例2−5
クロロシランの種類および仕込み量、水の仕込み量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。得られた重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析による数平均分子量およびH当量の値を表1に示す。
【表1】
Figure 0004147705
(表中のH当量および分子量Mの理論値は、前記の計算式によるものである。)
【0027】
実施例6
窒素気流下で十分に乾燥した500ml四ツ口フラスコに、滴下漏斗、冷却管、サンプリング管、保護管を取り付け、n−プロピルトリクロロシラン177.5g(1.00mol)、ジメチルクロロシラン23.7g(0.25mol)およびトルエン46.1gを仕込み、系内を十分に窒素置換した。溶液をマグネティックスターラーで攪拌しながら氷浴上で5℃以下に保ち、滴下漏斗よりエタノール11.5g(0.25mol)を約30分かけて滴下した。更に滴下漏斗にTHF54gと水27.0g(1.50mol)の混合液を仕込み、これを約4時間かけて滴下した。滴下終了後、オイルバスで80℃まで加熱し1時間熟成した。トリエチルアミン20.2gを添加し反応液を塩基性として1時間加熱撹拌後、痕跡量のSiCl基を除去するためエタノール9.2gを加えて2時間熟成した。得られたスラリーを酢酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、純水の順で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し92.9gの無色透明のポリシルセスキオキサンを得た。この液体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析を実施したところポリスチレン換算で数平均分子量1150、重量平均分子量1530のポリシルセスキオキサンが生成していることが判った。アルカリ分解法によるH当量分析を行ったところ640という値を得た。なお、前記の計算式による理論分子量Mは970、理論H当量は490である。この重合物のIRスペクトルチャートを図3に、1H−NMRスペクトルチャートを図4に示す。
【0028】
実施例7
ジメチルクロロシランの仕込量を9.5g(0.10mol)、エタノールの仕込量を4.6g(0.10mol)に変更した以外は、実施例6と同様にして反応を行った。その結果、得られた重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析による数平均分子量は2270、またH当量の値は1370であった。なお、前記の計算式による理論分子量Mは2110、理論H当量は1060である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、分子量及びヒドロシリル基含有量の制御されたポリシルセスキオキサン化合物の製造が可能となる。
本願発明により合成されるヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサンは、各種のオレフィン類とヒドロシリル化反応することにより任意に官能基を導入できるため、反応中間原料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によって得られたポリシルセスキオキサン化合物の赤外吸収スペクトルチャートである。
【図2】実施例1によって得られたポリシルセスキオキサン化合物の1H−NMRスペクトルチャートである。
【図3】実施例6によって得られたポリシルセスキオキサン化合物の赤外吸収スペクトルチャートである。
【図4】実施例6によって得られたポリシルセスキオキサン化合物の1H−NMRスペクトルチャートである。

Claims (4)

  1. 式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランの(3+n)/2倍モル量の水を反応させて製造することを特徴とする、分子内に式(3)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜1500のポリシルセスキオキサン化合物。
    1SiCl3 (1)
    23HSiCl (2)
    1Si(R23HSiO)n(3-n)/2 (3)
    (ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、nは0.1〜2.0の範囲の値である。)
  2. 式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランの(3+n)/2倍モル量の水を反応させることを特徴とする、分子内に式(3)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜1500のポリシルセスキオキサン化合物の製造方法。
    1SiCl3 (1)
    23HSiCl (2)
    1Si(R23HSiO)n(3-n)/2 (3)
    (ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、nは0.1〜2.0の範囲の値である。)
  3. 式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランのm倍モル量の式(4)で示される化合物の少なくとも1種を反応させた後、オルガノトリクロロシランの(3+n−m)/2倍モル量の水を反応させて製造することを特徴とする、分子内に式(5)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜5000のポリシルセスキオキサン化合物。
    1SiCl3 (1)
    23HSiCl (2)
    4OH (4)
    1Si(R23HSiO)n(R4O)m(3-n-m)/2 (5)
    (ここで、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、R4は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の飽和炭化水素基、CH3CO基,CH2=CHCO基、またはCH2=CCH3CO基を示し、mおよびnはそれぞれ独立して0.05〜2.0の範囲の値であるが、m+nは0.1〜3.0の範囲の値である。)
  4. 式(1)で示されるオルガノトリクロロシランと、これのn倍モル量の式(2)で示されるオルガノモノクロロシランとの混合物に、オルガノトリクロロシランのm倍モル量の式(4)で示される化合物の少なくとも1種を反応させた後、オルガノトリクロロシランの(3+n−m)/2倍モル量の水を反応させることを特徴とする、分子内に式(5)で示される繰り返し単位を有する、数平均分子量が500〜5000、かつH当量が100〜5000のポリシルセスキオキサン化合物の製造方法。
    1SiCl3 (1)
    23HSiCl (2)
    4OH (4)
    1Si(R23HSiO)n(R4O)m(3-n-m)/2 (5)
    (ここで、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和炭化水素基、または炭素数10以下のアリール基を示し、R4は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の飽和炭化水素基、CH3CO基,CH2=CHCO基、またはCH2=CCH3CO基を示し、mおよびnはそれぞれ独立して0.05〜2.0の範囲の値であるが、m+nは0.1〜3.0の範囲の値である。)
JP30266699A 1999-10-25 1999-10-25 ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4147705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30266699A JP4147705B2 (ja) 1999-10-25 1999-10-25 ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30266699A JP4147705B2 (ja) 1999-10-25 1999-10-25 ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001122965A JP2001122965A (ja) 2001-05-08
JP4147705B2 true JP4147705B2 (ja) 2008-09-10

Family

ID=17911736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30266699A Expired - Lifetime JP4147705B2 (ja) 1999-10-25 1999-10-25 ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4147705B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4665376B2 (ja) * 2002-02-13 2011-04-06 チッソ株式会社 有機ケイ素化合物
ATE371691T1 (de) * 2004-04-12 2007-09-15 Dow Corning Silsesquioxanharzwachs
DE102006030003A1 (de) * 2006-05-11 2007-11-15 Wacker Chemie Ag Siliconharzbeschichtung für elektronische Bauteile
KR101266135B1 (ko) * 2008-06-03 2013-05-27 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 실리콘 함유 막의 저온 증착

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001122965A (ja) 2001-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1208105B1 (en) Process for the formation of polyhedral oligomeric silsesquioxanes
US7776990B1 (en) Method for preparing polysilazane solution with reducing ammonia substitution of Si-H bond
JP5115729B2 (ja) トリアルキルシリル基で保護されたアセト酢酸エステル基含有有機ケイ素化合物及びその製造方法
JPH04353521A (ja) オルガノポリシルセスキオキサンおよびその製造方法
JPH11246662A (ja) ポリオルガノシロキサンの製造方法
JP4147705B2 (ja) ヒドロシリル基含有ポリシルセスキオキサン化合物、及びその製造方法
JP2875735B2 (ja) ケチミン構造含有有機けい素化合物の製造方法
JP4655790B2 (ja) ケイ素化合物
US8461368B2 (en) Process for preparing organic silane compounds having beta-cyano ester group
US7402648B2 (en) Method for producing cyclic organic silicon compound and organic silicon resin having alcoholic hydroxyl group
JP2004352695A (ja) ビスシリルアミノ基を有するクロロシラン化合物及びその製造方法、並びにビスシリルアミノ基を有するオルガノオキシシラン化合物の製造方法
US7432387B2 (en) Process for producing organosilicon compound
JP5861618B2 (ja) オルガノポリシロキサン及びその製造方法
JP2002265607A (ja) 官能基含有ポリシルセスキオキサン及びその製造方法
US7365213B2 (en) Organosilicon compound, organosilicon resin having diol, and processes for producing these
KR20080087741A (ko) 신규 실리콘 화합물 및 그 원료 및 신규 실리콘 화합물의제조방법
JP4276805B2 (ja) 新規シラザン化合物及びその製造方法、並びに新規シラザン化合物重合体及びその製造方法
KR101064063B1 (ko) 알코올성 수산기를 갖는 규소계 수지 및 그의 제조 방법
JP3856087B2 (ja) 3―アミノプロピルモノオルガノジオルガノオキシシランの製造方法
JP2000264967A (ja) ポリオルガノシロキサン化合物の製造方法
JP4603636B2 (ja) モノハロシランからオルガノシロキサンを製造する方法
JP4096669B2 (ja) 有機金属触媒およびこれを用いたフェニルシランの製造方法
JP2009173637A (ja) 有機ケイ素化合物およびその製造方法
JPH11152337A (ja) ヒドロキシル基含有シロキサン化合物の製造方法
JP4891536B2 (ja) アミノアリール基含有有機ケイ素化合物の製造方法、並びに、その中間体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080603

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080616

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4147705

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term