JP2009154260A - マーキング機能付きトルクレンチ - Google Patents

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Abstract

【課題】市販されている汎用のトルク検査器での検査が可能なマーキング機能付きトルクレンチを提供する。
【解決手段】締付力を加えるトルクレンチ本体2、トグル機構10を介してトルクレンチ本体2と連結される接続部(ドライブ部3a)、接続部に着脱自在に取り付けられ、ボルト等の締め付けを行うソケット5が連結されるエクステンション筒体4、エクステンション筒体に内蔵されたスタンプ機構(マーキングスタンプ6)を備え、接続部に、トルクレンチ本体2側からスタンプ機構にスタンプ動作を行わせるスタンプ作動機構の一部(スタンプ押し付けロッド8)が内蔵され、スタンプ作動機構とスタンプ機構とは、接続部に対するエクステンション筒体の着脱に従って離接可能になっており、スタンプ作動機構は、少なくとも未作動状態では、接続部からエクステンション筒体取付側に延出していないものとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作するとともに、前記トグル機構の動作に伴う変位と連動してスタンプ機構が動作して自動的にマーキングを行うマーキング機能付きトルクレンチに関するものである。
ボルトやナットの締め付けに際し使用されるトルクレンチでは、締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作して締付力を一定にして締め付け力の過不足が生じないようにしたプリセット型のものが広く使用されている。このトルクレンチを適正に使用することで、締付力を一定にしたボルト締め作業等を行うことができる。
一方で、生産ライン等における組立て工程内でのボルト締め付け忘れ防止策として、ボルト締め付け完了マーキングを実施している事例が多く見受けられる。最近では締め付け完了時のマーキングを自動で行うことができるマーキング機能付きトルクレンチがトルクレンチメーカーより市販されている。
現在提供されているマーキング機能付きトルクレンチ機構としては、ボルト締め付けトルクに達した際、レンチトグル動作によるラチェット部及びハンドル部の首振りの変位を利用し、機械的なリンクを介しマーキングスタンプを作動させるものである(例えば特許文献1参照)。
上記構成の概略を図6、7に示し、以下で説明する。
トルクレンチ本体31には、トグル機構32を内装したチューブ33と、このチューブ33の先端部に取り付けた支軸に軸支されるヘッド35と、チューブ33の尾端部に取り付けられている柄36を有している。このトルクレンチ本体31には、前記トグル機構32の動作でマーカーを連動させるためのマーカー駆動機構37が設けられている。マーカー駆動機構37は、チューブ33の外側に固定されている支軸ピンに軸支されているL字形のリンク39を有し、このリンク39の一端は、調整ネジを介してヘッド35の側面に当接され、またリンク39の他端は、レバー41側に当接されている。レバー41の一端は、レバー支点65によってチューブ33に軸支され、他端は、マーカー機構43のマーカーヘッド44に係合されている。ヘッド35には、前記トルクレンチ本体31と直交する方向にラチェット筒46が固定されており、該ラチェット筒46の先端部に筒状アダプタ49が着脱可能に取り付けられ、該筒状アダプタ49の先端部にソケット51が着脱可能に取り付けられている。前記マーカー機構43は、図7に示すように、前記マーカーヘッド44に連結されたマーカーロッド54が上記ラチェット筒46および筒状アダプタ49内を軸方向に延伸している。マーカーロッド54は筒状アダプタ49の先端側に至り、その先端にマーカー55が取り付けられている。
トグル機構32の動作に連動して動作するリンク39により、一端部がレバー支点65に支持されているレバー41は、その他端部が押し下げられ、レバー41の先端に係合されているマーカーヘッド44が押し下げられる。マーカーヘッド44が押し下げられることで、マーカーロッド54がスプリング60の弾圧力に抗して押し下げられて、マーカーロッド54の先端に取付けられているマーカー55がソケット51内に嵌め込んだナット63が螺合されているボルト64の先端に押し当てられてねじ締めが完了されたことを印すマーキングが自動的になされる。
ところで、トルクレンチでは、経時的に設定トルクの実際の締め付けトルクとに誤差が生じる場合があり、トルク検査器を用いて日常的または定期的に締め付けトルクを測定している。
このトルク検査器の概要を図8に示す。トルク検査器70では、一般的なトルクレンチ100のヘッド101に備える六角柱形状のソケット取付け用ドライブ部102を嵌合可能な取付穴72を取付部71に設け、該取付穴72を介した回転動作によって取付部71に対するトルクの測定が可能になっている。該取付部71に対し、上記取付穴72を介してトルクレンチ100でトルクを加えると、トルクが測定されてデジタル表示などによって確認できるようになっている。これによりトルクレンチ100でプリセットされたトルクが正確であるか否か、実際の締め付けトルクと差があるか否かの確認を行うことができる。操作者は、トルク検査器の確認結果によってトルクレンチ100の設定を適宜調整することができる。
特開平6−297352号公報
しかし、前記特許文献1に示されるように、自動マーキング機構を付加させたトルクレンチでは、上記したように、マーキング機構を内蔵させるために長尺なラチェット筒や筒状アダプタなどを要し、その接続にも、標準形状の角ドライブ〔□9.5mm,12.7mmなど)を使用せず、マーキングレンチ専用形状のものを用いている。このため以下の問題が発生している。
i.標準形状の角ドライブではない為一般に市販されているトルク精度管理用の検査器にトルクレンチを取り付けできない。
ii.角ドライブ下端よりマーキングスタンプ作動用のロッドなどが突き出している為、干渉等の問題によりトルク検査器に取り付けできない。
iii.標準角ドライブに比べ大型となる為これに付随する部品の大型化が避けられず、検査装置の大型化、重量増加を招くなどが挙げられる。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、汎用的なトルク検査器によってもトルクの測定を確実に行うことが可能なマーキング機能付きトルクレンチを提供することを目的とする。
すなわち、本発明のマーキング機能付きトルクレンチは、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作するとともに、前記トグル機構の動作に伴う変位と連動してスタンプ機構が動作して自動的にマーキングを行うマーキング機能付きトルクレンチにおいて、
前記締付力を加えるトルクレンチ本体と、前記トグル機構を介して前記トルクレンチ本体と連結される接続部と、該接続部に着脱自在に取り付けられ、ボルトまたはナットの締め付けを行うソケットが連結されるエクステンション筒体と、該エクステンション筒体に内蔵されたスタンプ機構とを備え、前記接続部には、前記トルクレンチ本体側から前記スタンプ機構にスタンプ動作を行わせるスタンプ作動機構の一部が内蔵されており、該スタンプ作動機構と前記スタンプ機構とは、前記接続部に対する前記エクステンション筒体の着脱に従って離接可能になっており、前記スタンプ作動機構は、少なくとも未作動状態では、前記接続部から前記エクステンション筒体取付側に延出していないことを特徴とする。
第2の本発明のマーキング機能付きトルクレンチは、前記第1の本発明において、前記スタンプ作動機構が、前記スタンプ機構の動作時においても前記接続部から前記エクステンション筒体取付側に延出しないように構成されていることを特徴とする。
第3の本発明のマーキング機能付きトルクレンチは、前記第1の本発明において、前記スタンプ作動機構が、少なくとも前記スタンプ機構の動作時に、前記スタンプ作動機構による作動方向とは逆方向への負荷によって、前記ヘッド部内で前記エクステンション筒体取付側と逆の方向に後退可能であることを特徴とする。
第4の本発明のマーキング機能付きトルクレンチは、前記第1の本発明において、前記スタンプ作動機構が、前記トグル機構の変位に連動して移動する起動マグネットと、前記起動マグネットが前記移動をすることによって前記起動マグネットとの間で互いに同極の着磁面が対向して磁力で反発し合うスタンプ押し付けマグネットと、該スタンプ押し付けマグネットに連結されたスタンプ押し付けロッドとを有し、前記スタンプ押し付けマグネットは、前記磁力によって前記起動マグネットから離れるように移動をして前記押し付けロッドを介して前記スタンプ機構を前進させるものであることを特徴とする。
第4の本発明のマーキング機能付きトルクレンチは、前記第1の本発明において、前記スタンプ作動機構は、前記トグル機構の変位に連動するリンク機構と、該リンク機構に連結されたスタンプ押し付けロッドとを有し、前記リンク機構の動作によって前記押し付けロッドを介して前記スタンプ機構を前進させるものであることを特徴とする。
本発明によれば、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作するとともに、前記トグル機構の動作に伴う変位と連動してスタンプ機構が動作して自動的にマーキングを行うマーキング機能付きトルクレンチにおいて、
前記締付力を加えるトルクレンチ本体と、前記トグル機構を介して前記トルクレンチ本体と連結される接続部と、該接続部に着脱自在に取り付けられ、ボルトまたはナットの締め付けを行うソケットが連結されるエクステンション筒体と、該エクステンション筒体に内蔵されたスタンプ機構とを備え、前記接続部には、前記トルクレンチ本体側から前記スタンプ機構にスタンプ動作を行わせるスタンプ作動機構の一部が内蔵されており、該スタンプ作動機構と前記スタンプ機構とは、前記接続部に対する前記エクステンション筒体の着脱に従って離接可能になっており、前記スタンプ作動機構は少なくとも未作動状態では、前記接続部から前記エクステンション筒体取付側に延出していないので、前記エクステンション筒体を取り外すことで、トルク検査器と干渉することなく検査に供することができ、小型で汎用的なトルク検査器によるトルク検査が可能になる。
したがって、一般に市販されているトルクレンチ用トルク検査器の使用が可能となる為、ユーザーによる日々のトルク精度管理が可能となり、市販トルクレンチ同様に生産ライン内での使用が可能となる。また、標準形状角ドライブの使用が可能となることで、付随する部品の小型化を図ることができ、出来装置全体の小型化、軽量化が可能となる。
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態のマーキング機能付きトルクレンチについて、図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、該マーキングレンチ1の全体を示す一部断面図であり、筒状としたトルクレンチ本体2の先端側にヘッド3が回転可能に取り付けられている。ヘッド3の一部はトルクレンチ本体2内に伸張し、トルクレンチ本体2に設けたトグル機構10の一方側に連結されている。トグル機構10の他方側はトルクレンチ本体2側に連結されている。
トグル機構10は、規定トルク締め付け時に、トグル動作によってトルクレンチ本体2側とヘッド3側の固定状態が解かれ、トルクレンチ本体2に加わる締め付け力に対し、ヘッド3が追従せず、ヘッド3側が所定角度で首振り動作をすることになる。この際に、ヘッド3の一部がトルクレンチ本体2に当たるなどして音を発することで作業者は規定トルク締め付けに達したことを知ることができる。なお、トグル機構10の構成は本発明としては特定のものに限定をされるものではなく、既知のものを用いることができる。なお、ヘッド3には、ラチェット機構を設けることができる。
また、ヘッド3には、本発明の接続部として六角筒状のドライブ部3aが固定されており、該ドライブ部3aに、前記トルクレンチ本体2と交差するようにエクステンション筒体4の基端側が着脱自在に連結され、該エクステンション筒体4の先端側にボルト締め付け用のソケット5が着脱自在に取り付けられている。上記エクステンション筒体4やソケット5の着脱に際しては、脱落防止のためにボールプランジャなどを用いることができる。ドライブ部3aにスペース上、ボールプランジャを設けることが難しい場合には、エクステンション筒体4の内面側にボールプランジャを設ける。なお、上記説明では、エクステンション筒体に直接ソケットを取り付けるものとして説明をしたが、その間に筒状アダプタなどを介在させることも可能である。
エクステンション筒体4内には、軸方向に沿ったマーキングスタンプ6がスタンプ機構として軸方向に移動可能に配置されており、該マーキングスタンプ6の先端側は、ソケット5に設けた貫通孔5aを通してソケット5内に突き出して先端側でのスタンプが可能になっている。なお、マーキングスタンプ6の央部には、段部6aが設けられており、該段部6aとエクステンション筒体4に設けた段部4aとの間にスタンプ押し戻しバネ7が配置されている。スタンプ押し戻しバネ7は、マーキングスタンプ6が通常の位置(初期位置)にある場合、マーキングスタンプ6等の自重のみがかかり、これを付勢力によって支持しており、マーキングスタンプ6が前進(図では下方移動)すると、該スタンプ押し戻しバネ7が圧縮されてマーキングスタンプ6を初期位置に押し戻す付勢力が発生する。
また、マーキングスタンプ本体6の基端側(図では上端側)には、樹脂製のスタンプキャップ部6cが設けられており、該スタンプキャップ部6c上に、調整ネジ12が螺合されている。スタンプキャップ部6cに対する調整ネジ12のねじ込み量を調整することで、スタンプ機構のストローク量を調整することができる。
調整ネジ12の頭部には、同じくエクステンション筒体4内に軸方向に沿って配置されたスタンプ押し付けロッド8の先端側が位置して当接している。該押し付けロッド8の先端側は、初期位置では前記ドライブ部3aの下端よりも僅かに内側に位置しており、ドライブ3aよりも延出しないようにされている。また、スタンプ押し付けロッド8の先端にはEリング8bなどを嵌めてドライブ部3aに対する位置決めおよび上方移動を規制している。
また、スタンプ押し付けロッド8の基端側は、ドライブ部3aに設けられた貫通孔を通してヘッド3の上方側に突き出している。該スタンプ押し付けロッド8の突き出し側端部と前記ドライブ部3a上部との間には、ロッド戻しバネ8aが配置されており、スタンプ押し付けロッド8をドライブ部3aから離れる方向に付勢力を与えている。これによりスタンプ押し付けロッド8は、スタンプ動作がなされていないときには、ドライブ部3aの下端側から突き出すことなくドライブ部3a内に常に引き込まれている。該スタンプ押し付けロッド8の突き出し側端部には、表面(図示上面)に磁極を有するスタンプ押し付けマグネット9が取り付けられている。
また、上記ヘッド3には、トルクレンチ本体2の上方側で該トルクレンチ本体2の長手方向に沿って伸張する延長プレート20が固定されている。該延長プレート20の上方側には、トルクレンチ本体2の長手方向に沿って配置された起動アーム21が位置している。該起動アーム21は、その後方側が、前記延長プレート20の後端部にピン25によって回転可能に軸止されている。起動アーム21は、軸止部から後方に伸張して、トルクレンチ本体2に設けられたピン26に回転可能に軸止されている。これら起動アーム21等は、延長プレート20に取り付けたカバー28で覆われている。
起動アーム21の先端側は、前記したスタンプ押し付けロッド8の位置に到達可能に伸張しており、その先端側に、スタンプ押し付けマグネット9側に向けて、表面に磁極が設けられた起動マグネット22が取り付けられている。
前記スタンプ押し付けマグネット9と起動マグネット22とは、上記のように対向する側に同極の磁極を有するように着磁されている。上記起動アーム21は、図2に示すように、トグル機構10の動作が開放された状態では、前記起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9の対向位置から離れた初期位置にあるように、前記ピン25が幅方向に偏位した位置に設けられ、よって起動アーム21は、トルクレンチ本体2の長手方向に対し、水平方向で傾きを有して位置している。
一方、規定トルク締め付け時、トグル機構10が動作してヘッド3の首振り動作が行われると、前記起動アーム21はピン26が作用点になって前記ピン25を中心にして所定角度回転する。この結果、起動マグネット22が設けられた先端側は、前記起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9に正に対向するように位置付けられる。トグルが開放されると、起動アーム21は上記初期位置に復帰して、起動マグネット22とスタンプ押し付けマグネット9とは、互いに磁力が作用しない、対向位置から離れた位置関係になる。なお、ピン25、26との間の距離よりも、ピン25と起動マグネット22の取付位置までの距離が大きくされており、上記首振り動作による移動量が増幅されて起動マグネット22が移動する。
なお、起動マグネット22は表面がテーパ形状を有しており、スタンプ押し付けマグネット9から離れる側ほどスタンプ押し付けマグネット9との距離が小さくなるように着磁表面を傾斜させている。起動マグネット22によれば、起動マグネット22が正対位置に移動するに連れて磁力によってスタンプ押し付けマグネット9が交差方向に移動する際にも、起動マグネット22とスタンプ押し付けマグネット9のクリアランスの拡大を小さくして強い磁力の作用を得ることが可能になる。
上記延長板20、ピン25、26、起動アーム21、起動マグネット22、スタンプ押し付けマグネット9、スタンプ押し付けロッド8によって本発明のスタンプ作動機構が構成されている。
次に、上記マーキングトルクレンチ1の動作について説明する。
締め付けのためのトルクをマーキングトルクレンチ1にプリセットし、ソケット5内に、締め付けを行うボルト頭部29を収容する。この際に、トグル機構10は開放されているため、起動アーム21は初期位置にあり、起動マグネット22は、前記スタンプ押し付けマグネット9の対向位置から離れて位置している。このため、両マグネット間では、互いの磁力の影響は殆どなく、互いに作用し合う力は発生していない。スタンプ押し付けロッド8は、Eリング8bで規制された状態でロッド戻しバネ8aで付勢されてドライブ部3aから最も突き出した状態になっており、その下端は前記したように、ドライブ部3a内に引き込まれている。また、マーキングスタンプ6は、スタンプ押し戻しバネ7で支持されて初期位置にあり、調整ネジ12の頭部がスタンプ押し付けロッド8の下端に接している。
上記の状態でトルクレンチ本体2を介して締め付けを行うと、プリセットされたトルクに達するまでボルト頭部29がソケット5によって回転される。締め付け力がプリセットされたトルクに達すると、トグル機構10が動作して、トルクレンチ本体2に対し相対的にヘッド3が首振り動作をする。この首振り動作に伴って、上記したように起動アーム21がピン25を中心にして回転し、起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9に正対する。なお、起動アーム21が正対位置に納まるように、延長プレート20には、回転した起動アーム21が当接してアーム21が安定して動作する為のガイド27が設けられている。
両マグネットは、上記したように同極の磁極を有しており、正対することによって互いの磁力が作用し合って反発力が生じる。起動マグネット22は起動アーム21で支持されているため上下方向の位置が保たれ、一方、前記スタンプ押し付けマグネット9は、起動マグネット22から離れるように移動する。
このスタンプ押し付けマグネット9の移動に伴ってスタンプ押し付けロッド8がロッド戻しバネ8aの付勢力に抗して移動し、その先端がドライブ部3aから突き出してマーキングスタンプ6をスタンプ押し戻しバネ7の付勢力に抗して前進させる。マーキングスタンプ6の前進によって、その先端は、ソケット5の貫通孔5aから突き出され、遂にはボルト頭部29に至り、該ボルト頭部29にスタンプがなされる。トルクレンチ本体2を介した締め付けを止めるとトグル機構10が開放されてヘッド3の首振りは元に戻る。これにより起動アーム21も初期位置に戻るように回転し、起動マグネット22もスタンプ押し付けマグネット9と対向する位置から離れた位置へと移動する。この結果、マグネット間で作用し合う磁力が消失し、スタンプ押し付けマグネット9を移動させる反発力が失われる。すると、スタンプ押し付けロッド8を介してマーキングスタンプ6に加えられていた押し付け力がなくなり、該マーキングスタンプ6は、スタンプ押し戻しバネ7の付勢力によって押し戻され、スタンプ押し付けロッド8はロッド戻しバネ8aの付勢力によって初期位置に復帰する。上記動作によって、特別な機構を要することなく、起動アームの小さな変位を利用してマーキング機構に大きなストロークを与えることができる。
上記マーキング機構付きトルクレンチ1をトルク検査器70で検査する場合について説明する。ドライブ部3aからエクステンション筒体4を取り外すと、スタンプ押し付けロッド8と、調整ネジ12付きのマーキングスタンプ6とが離脱し、ドライブ部3aには、スタンプ押し付けロッド8のみが残る。該スタンプ押し付けロッド8は、ロッド戻しバネ8aで支持されており、ドライブ部3aから突き出すことなく引き込まれている。なお、スタンプ押し付けロッド8をロッド戻しバネ8aで支持しない形態も可能であり、この形態では、調整ネジ12およびマーキングスタンプ6の支持がないと、移動可能範囲においてドライブ部3a内で下降可能になる。ただし、他の部材によって拘束されていないため、容易に初期位置に押し戻すことができる。
上記ドライブ部3aを、図4に示すようにトルク検査器70の取付穴72に嵌合する際に、スタンプ押し付けロッド8はトルク検査器70に干渉することなくドライブ部3a内に引き込まれている。上記嵌合状態でトルク検査を行うと、上記のようにトグル機構10が動作して、起動アーム21とともに起動マグネット22が移動し、スタンプ押し付けロッド8を前進させる駆動力が発生する。ただし、スタンプ押し付けロッド8は、磁力によって駆動力を得ており、機械的な押し戻しに対しては、磁力に抗して後退することができる。したがって、スタンプ押し付けロッド8がスタンプ駆動力を出現させる際にも、問題なくトルク測定を行うことができる。ここで、仮にスタンプ押し付けロッド8が機械的な機構によって前進をしてロッド部3aから突き出すと、スタンプ動作に伴って、スタンプ駆動側やトルク検査器側が損傷してしまうため実際にはトルク測定は困難である。上記ドライブ部3aを汎用のトルクレンチにおけるドライブ部と同一の形状とすることで汎用の取付穴を有するトルク検査器を使用することができ、装置の大型化を招くことなくトルク測定が可能になる。
(実施形態2)
なお、上記実施形態では、スタンプ作動機構としてマグネットの磁力を利用したものについて説明をしたが、トグル機構に連動して動作するリンク機構によってスタンプ機構にスタンプ動作をさせるものであってもよい。該実施形態を図5に基づいて説明する。
この実施形態では、図示しないトグル機構と連動するリンク機構を有し、該リンク機構の一端にあるレバー21aの端部がドライブ部3a上に位置し、該レバー21aの端部にスタンプ押し付けロッド8が固定されている。該スタンプ押し付けロッド8は、筒状のドライブ部3aの筒穴内に挿入される。押し付けロッド8は、リンク機構21aが動作していない状態でドライブ部3aから延出しないでドライブ部3a内に収まり、さらにリンク機構21aが動作してスタンプ押し付けロッド8が前進した状態でもドライブ部3aの下端から延出しないでドライブ部3a内に収まる長さに設定されている。これにより該スタンプ押し付けロッドがトルク検査器に干渉することなくトグル機構が動作するまでトルクを測定することが可能になる。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の説明に限定をされるものではなく、当然に本発明逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
本発明の一実施形態のトルクレンチを示す正面図である。 同じく、側面断面図である。 同じく、トルクレンチの動作を示すドライブ部の断面図およびドライブ部の底面図である。 同じく、トルク測定器に装着した状態を示す図である。 本発明の他の実施形態のトルクレンチの動作を示す一部断面図である。 従来のマーキング機能付きトルクレンチを示す正面図である。 同じく、側面断面図である。 一般的なトルクレンチを一般的なトルク測定器に装着した状態を示す図である。
符号の説明
1 マーキング機能付きトルクレンチ
2 トルクレンチ本体
3 ヘッド
3a ドライブ部
4 エクステンション筒体
5 ソケット
6 マーキングスタンプ
8 スタンプ押し付けロッド
9 スタンプ押し付けマグネット
10 トグル機構
20 延長プレート
21 起動アーム
21a リンク機構
22 起動マグネット

Claims (5)

  1. ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作するとともに、前記トグル機構の動作に伴う変位と連動してスタンプ機構が動作して自動的にマーキングを行うマーキング機能付きトルクレンチにおいて、
    前記締付力を加えるトルクレンチ本体と、前記トグル機構を介して前記トルクレンチ本体と連結される接続部と、該接続部に着脱自在に取り付けられ、ボルトまたはナットの締め付けを行うソケットが連結されるエクステンション筒体と、該エクステンション筒体に内蔵されたスタンプ機構とを備え、前記接続部には、前記トルクレンチ本体側から前記スタンプ機構にスタンプ動作を行わせるスタンプ作動機構の一部が内蔵されており、該スタンプ作動機構と前記スタンプ機構とは、前記接続部に対する前記エクステンション筒体の着脱に従って離接可能になっており、前記スタンプ作動機構は、少なくとも未作動状態では、前記接続部から前記エクステンション筒体取付側に延出していないことを特徴とするマーキング機能付きトルクレンチ。
  2. 前記スタンプ作動機構は、前記スタンプ機構の動作時においても前記接続部から前記エクステンション筒体取付側に延出しないように構成されていることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きトルクレンチ。
  3. 前記スタンプ作動機構は、少なくとも前記スタンプ機構の動作時に、前記スタンプ作動機構による作動方向とは逆方向への負荷によって、前記ヘッド部内で前記エクステンション筒体取付側と逆の方向に後退可能であることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きトルクレンチ。
  4. 前記スタンプ作動機構は、前記トグル機構の変位に連動して移動する起動マグネットと、前記起動マグネットが前記移動をすることによって前記起動マグネットとの間で互いに同極の着磁面が対向して磁力で反発し合うスタンプ押付けマグネットと、該スタンプ押し付けマグネットに連結されたスタンプ押し付けロッドとを有し、前記スタンプ押し付けマグネットは、前記磁力によって前記起動マグネットから離れるように移動をして前記押し付けロッドを介して前記スタンプ機構を前進させるものであることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きトルクレンチ。
  5. 前記スタンプ作動機構は、前記トグル機構の変位に連動するリンク機構と、該リンク機構に連結されたスタンプ押し付けロッドとを有し、前記リンク機構の動作によって前記押し付けロッドを介して前記スタンプ機構を前進させるものであることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きトルクレンチ。
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