JP5196129B2 - トルクレンチのマーキング機構 - Google Patents

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Description

この発明は、トルクレンチによるボルト又はナットの締め付けに際し、締付力が所定の値に達した際に締付完了に伴ってボルトやナットなどに自動的にマーキングすることができる、トルクレンチのマーキング機構に関するものである。
ボルトやナットの締め付けに際し使用されるトルクレンチでは、締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作して締付力を一定にして締め付け力の過不足が生じないようにしたプレセット型のものが広く使用されている。このトルクレンチを適正に使用することで、締付力を一定にしたボルト締作業等を行うことができる。
なお、生産ライン等における組立て工程内でのボルト締め付け忘れ防止策として、ボルト締め付け完了マーキングを実施している事例が多く見受けられる。最近では締め付け完了時のマーキングを自動で行うことのできるマーキング機能付きトルクレンチが開発され(特許文献1参照)、トルクレンチメーカーより市販されている。現在提供されているマーキング機能付きトルクレンチ機構としては、ボルト締め付けトルクに達した際、レンチトグル動作によるラチェット部及びハンドル部の首振りの変位を利用し、機械的なリンクを介しマーキングスタンプを作動させるものである。
上記構成の概略を図6、7に示し、以下で説明する。
トルクレンチ本体31には、トグル機構を内装したチューブ33と、このチューブ33の先端部に取付けた支軸に軸支されるヘッド35と、チューブ33の尾端部に取付けられている柄36を有している。このトルクレンチ本体31には、前記トグル機構の動作でマーカーを連動させるためのマーカー駆動機構37が設けられている。マーカー駆動機構37は、チューブ33の外側に固定されている支軸ピンに軸支されているL字形のリンク39を有し、このリンク39の一端は、調整ねじを介してヘッド35の側面に当接され、またリンク39の他端は、レバー41に球体を介して当接されている。レバー41の一端は、チューブ33に軸支され、他端は、マーカー機構43のマーカーヘッド44に係合されている。リンク39の動作により、一端部がレバー支点65に支持されているレバー41は、その他端部が押し下げられ、レバー41の先端に係合されているマーカーヘッド44が押し下げられる。マーカーヘッド44が押し下げられることで、マーカーロッド54がスプリング60の弾圧力に抗して押し下げられて、マーカーロッド54の下端に取付けられているマーカー55がナット63が締め付けられたボルト64の先端に押し当てられてねじ締めが完了されたことを印すマーキングがなされる。
また、マーキングトルクレンチによりボルト及びナットに自動マーキングを施す際、ボルト種類によりマーキング用スタンプとボルト頭頂部の位置関係(ボルト−スタンプ間の隙間)が異なる場合、正常にマーキングが実施されないことが問題となる。そこで、特許文献1においてもボルト−スタンプ間の隙間を調整する手段として、マーキングトルクレンチ本体にマーキングスタンプ位置調整機構を付与する手法が用いられている。
すなわち、図6、7に示すように、マーカー機構43のソケット51は、筒状アダプタ49にスプリング61の弾圧力を介して軸方向に摺動可能に保持されており、ソケット51内にナット63を嵌入したとき、ボルト64の先端面がその筒状アダプタ49の下端面にスプリング61の弾圧力で当接するものであり、さらにトグル動作時以外のときのマーカー55の下端面と前記アダプタ下端面との間には一定の間隙が保たれている。またソケット51の内側にはナット63の上面と当接される当接面を形成している。
特開平6−297352号公報
上記のように、従来のトルクレンチでは、レンチ本体側に付加された調整部品によりスタンプ押付けロッド位置が変化し、スタンプマーカーとボルト頭頂部の隙間を調整する構造となる。しかし、この構造は複雑であり、各部品及びこれに付随する部品の小型化も困難であり、結果的に装置全体が大型となり、重量増が避けられない。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、簡易構造の位置調整機構を持たせたマーキング用のスタンプ機構を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明のトルクレンチのマーキング機構のうち、第1の本発明は、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際に動作をする、トルクレンチのスタンプ機構において、ーキングを行うスタンプ本体と、該スタンプ本体をマーキング時に前進させるマーキングロッドと、前記マーキングロッドおよび前記スタンプ本体を前後進駆動するマーキング駆動部とを備え、前記マーキングロッドの前方または後方もしくは中途に固定長さの調整が可能なマーキング位置調整部材を介在させ
前記マーキング駆動部は、トルクレンチのトグル機構の動作に伴う変位を利用して移動する起動マグネットと、前記マーキングロッド側に取り付けられ、前記起動マグネットが前記移動をすることによって互いの磁力が作用し合うスタンプ押付けマグネットとを有し、前記起動マグネットの前記移動によって前記起動マグネットと前記スタンプ押付けマグネットとの間に作用する磁力で前記スタンプ押付けマグネットが移動して少なくとも前記マーキングロッドが前進するように構成されていることを特徴とする。
第2の本発明のトルクレンチのマーキング機構は、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際に動作をする、トルクレンチのスタンプ機構において、インクを収納し、マーキングを行うスタンプ本体と、該スタンプ本体をマーキング時に前進させるマーキングロッドと、前記マーキングロッドおよび前記スタンプ本体を前後進駆動するマーキング駆動部とを備え、前記マーキングロッドの前方または後方もしくは中途に、固定長さの調整が可能なマーキング位置調整部材を前記スタンプ本体内へ挿入可能に介在させたことを特徴とする。
第3の本発明のトルクレンチのマーキング機構は、前記第1または第2の本発明において、前記マーキング位置調整部材は、マーキング機構の他部材へのネジ込み、ネジ戻しによって突出長さの調整が可能な調整ネジにより構成されていることを特徴とする。
第4の本発明のトルクレンチのマーキング機構は、前記第3の本発明において、前記スタンプ本体は、スタンプインクを収容したインクカートリッジを備えており、該インクカートリッジは、前記マーキングロッドの前後方向に沿って配置されているとともに、その一端外側に前記調整ネジが螺合されていることを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、マーキング機構に備えるマーキング位置調整部材の固定長さを調整することができ、これにより、スタンプ機構の全長を変更してマーキングロッドによって前進させるスタンプ本体の初期位置をマーキング用スタンプ部とボルト頭頂部の位置関係に基づいて適正に調整することができる。
なお、マーキング位置調整部材は、固定長さを調整できるものであればよく、例えばネジ構造の部品若しくはネジ・ボルトそのものなどの調整ネジを用い、他部材へのねじ込み、ねじ戻しによって長さ調整できるものが好適例として挙げられる。他部材としては、前記マーキング駆動部または前記マーキングロッドもしくは前記スタンプ本体が挙げられる。また、他部材としてスペーサを介在させて、該スペーサに調整ネジをねじ込んで長さ調整を行うことも可能である。
ただし、本発明としてはマーキング位置調整部材が上記調整ネジに限定されるものではなく、例えば、部分的にスライドすることで固定長さを調整できるもの等を用いることも可能である。
また、本発明のマーキング機構においては、自動的なマーキングを行えるように、マーキングロッドを駆動するマーキング駆動部を備えるものであるが、該マーキングロッド駆動部の構成が特定のものに限定されるものではない。好適例としては、上記第4の本発明に示すように、マグネット間に作用する磁力を利用してマーキングロッドの前進駆動を行うものが挙げられる。
なお、マーキングロッドの後進に際しては、上記磁力による移動作用が消失した際に弾性部材の弾性力を利用して駆動するものや、上記磁力による作用を吸引から反発または反発から吸引に変わるようにすることで後進の駆動力を得ることもできる。この反転は、起動マグネットとスタンプ押付けマグネットの着磁面における着磁分布を調整して、トルク機構の動作に伴って起動マグネットが移動する際に、吸引と反発とが変わるようにすることで行うことができる。
以上説明したように、本発明のトルクレンチのマーキング機構によれば、ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際に動作をする、トルクレンチのスタンプ機構において、ーキングを行うスタンプ本体と、該スタンプ本体をマーキング時に前進させるマーキングロッドと、前記マーキングロッドおよび前記スタンプ本体を前後進駆動するマーキング駆動部とを備え、前記マーキングロッドの前方または後方もしくは中途に固定長さの調整が可能なマーキング位置調整部材を介在させ
前記マーキング駆動部は、トルクレンチのトグル機構の動作に伴う変位を利用して移動する起動マグネットと、前記マーキングロッド側に取り付けられ、前記起動マグネットが前記移動をすることによって互いの磁力が作用し合うスタンプ押付けマグネットとを有し、前記起動マグネットの前記移動によって前記起動マグネットと前記スタンプ押付けマグネットとの間に作用する磁力で前記スタンプ押付けマグネットが移動して少なくとも前記マーキングロッドが前進するように構成されているので、マーキング用スタンプとボルト頭頂部の位置関係が異なる場合にも、複雑な機構を要することなく前記マーキング位置調整部材による固定長さの調整によってスタンプ位置を調整して正常にマーキングを実施することが可能になる効果がある。
すなわち、スタンプ本体に調整機構を設けることによりレンチ本体構造を著しく簡略化できる。これによりトルクレンチの小型化、軽量化を図ることができる。また、非常に安価な部品のみで従来品同等の機能を持つことができ、大幅なコスト削減が可能である。
以下に、本発明のマーキング機構の一実施形態を説明する。
図1は、該マーキングレンチ1の全体を示す一部断面図であり、筒状としたトルクレンチ本体2の先端側にヘッド部材3が回転可能に取り付けられている。ヘッド部材3の一部はトルクレンチ本体2内に伸張し、トルクレンチ本体2に設けたトグル機構10の一方側に連結されている。トグル機構10の他方側はトルクレンチ本体2側に連結されている。
トグル機構10は、規定トルク締め付け時に、トグル動作によってトルクレンチ本体2側とヘッド部材3側の固定状態が解かれ、トルクレンチ本体2に加わる締め付け力に対し、ヘッド部材3が追従せず、トルクレンチ本体2に対しヘッド部材3側が所定角度で首振り動作をすることになる。この際に、ヘッド部材3の一部がトルクレンチ本体2に当たるなどして音を発することで作業者は規定トルク締め付けに達したことを知ることができる。なお、トグル機構10の構成は本発明としては特定のものに限定をされるものではなく、既知のものを用いることができる。
また、ヘッド部材3には、ドライブ部材3aが固定されており、該ドライブ部材3aに、前記トルクレンチ本体2と交差するようにエクステンション筒体4が装着され、該エクステンション筒体4の先端にボルト締め付け用のソケット5が装着されている。なお、ドライブ部材3aには、ラチェット機構を設けることができる。
エクステンション筒体4内には、軸方向に沿ったマーキングスタンプ本体6が軸方向に移動可能に配置されており、該マーキングスタンプ本体6の先端側のスタンプ部6aは、ソケット5に設けた貫通孔5aを通してソケット5内に突き出してスタンプが可能になっている。なお、マーキングスタンプ本体6の央部には、段部6bが設けられており、該段部6bとエクステンション筒体4に設けた段部4bとの間にスタンプ押し戻しバネ7が弾性材として配置されている。スタンプ押し戻しバネ7は、マーキングスタンプ本体6が通常の位置(初期位置)にある場合、マーキングスタンプ本体6等の自重のみがかかり、これを弾性力によって支持しており、マーキングスタンプ本体6が前進(図では下方移動)すると、該スタンプ押し戻しバネ7が圧縮されてマーキングスタンプ本体6を初期位置に押し戻す弾性力が発生する。マーキングスタンプ本体6は、インクを収容したインクカートリッジにより主要部を構成することができる。
また、マーキングスタンプ本体6の基端側(図では上端側)には、樹脂製のスタンプキャップ部6cが設けられており、該スタンプキャップ部6c上に、軸方向に沿ってマーキング位置調整部材に相当する調整ネジ12が螺合されている。この調整ネジ12を固定するために、図4(a)に示すように、ロックナット13などを用いることもできる。この場合、ロックナット13は、調整ネジ12に螺合され、前記スタンプキャップ部6cに当接して調整ネジ12の緩み止めを行う。
一方、調整ボルト取付部相手側にナイロン樹脂などを用いることで適度な摩擦と拘束力を得ることができ、ロックナットを省略することも可能である。マーキングスタンプ本体などに樹脂部品を用いている場合、位置調整用に付加する部品はタッピングスクリューなどのネジ部品1点で済む。また取付時樹脂部分に穴あけ、ネジきりする必要も無く、更に特殊な工具、加工工具を用いることなく、セルフタッピングによりネジを取付けする事も可能であり、容易に取付できる特徴もある。
この実施形態では、図4(b)に示すように、調整ネジ12はスタッピングスクリューにより構成し、スタンプキャップ部6cをセルフタッピングが可能な樹脂により構成する。調整ネジ12は、スタンプキャップ部6cへのねじ込み量を調整することによってスタンプキャップ部6cからの突出量が変わり、軸方向での固定長さを調整することができる。
上記調整ネジ12の頭部には、同じくエクステンション筒体4内に軸方向に沿って配置されたスタンプ押し付けロッド8の先端側が位置して当接しており、スタンプ押し付けロッド8の基端側は、ヘッド部材3に設けられた貫通孔3bを通してヘッド部材3の上方側に突き出している。該スタンプ押し付けロッド8が本発明のマーキングロッドに相当する。該スタンプ押し付けロッド8の突き出し側端部には、表面(図示上面)に磁極を有するスタンプ押し付けマグネット9が取り付けられている。
また、上記ヘッド部材3には、トルクレンチ本体2の上方側で該トルクレンチ本体2の長手方向に沿って伸張する延長プレート20が固定されている。該延長プレート20の上方側には、トルクレンチ本体2の長手方向に沿って配置された起動アーム21が位置している。該起動アーム21は、その後方側が、前記延長プレート20の後端部にピン25によって回転可能に軸止されている。起動アーム21は、軸止部から後方に伸張して、トルクレンチ本体1に設けられたピン26に回転可能に軸止されている。これら起動アーム21等は、延長プレート20に取り付けたカバー28で覆われている。
起動アーム21の先端側は、前記したスタンプ押し付けロッド8の位置に到達可能に伸張しており、その先端側に、スタンプ押し付けマグネット9側に向けて、表面(図示下面)に磁極が設けられた起動マグネット22が取り付けられている。前記スタンプ押し付けマグネット9と起動マグネット22とは、上記のように対向する側に磁極を有するように着磁されており、それぞれの磁極は同極にしてある。
なお、起動マグネット22は、スタンプ押し付けマグネット9から離れる側ほどスタンプ押し付けマグネット9との距離が小さくなるように着磁表面を傾斜させたテーパ形状を有している。
上記起動アーム21は、図2に示すように、トグル機構10の動作が開放された状態では、前記起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9の対向位置から離れた初期位置にあるように、前記ピン25が幅方向に偏位した位置に設けられ、よって起動アーム21は、トルクレンチ本体2の長手方向に対し、傾きを有して位置している。
一方、規定トルク締め付け時、トグル機構10が動作してヘッド部材3の首振り動作が行われると、前記起動アーム21はピン26が作用点になって前記ピン25を中心にして所定角度回転する。この結果、起動マグネット22が設けられた先端側は、前記起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9に正に対向するように位置付けられる。トグルが開放されると、起動アーム21は上記初期位置に復帰して、起動マグネット22とスタンプ押し付けマグネット9とは、互いに磁力が作用しない、対向位置から離れた位置関係になる。なお、ピン25、26との間の距離よりも、ピン25と起動マグネット22の取付位置までの距離が大きくされており、上記首振り動作による移動量が増幅されて起動マグネット22が移動する。
上記した、延長板20、起動アーム21、起動マグネット22、ピン25、26およびスタンプ押し付けマグネット9は、マーキングロッドであるマーキング押し付けロッド8を前進させるマーキング駆動部に相当する。
次に、上記マーキングトルクレンチ1の動作について説明する。
トルクレンチ1の使用に際しては、締め付けを行うナット高さや、ナットから突出するボルトの高さを考慮して前記調整ネジ12のスタンプキャップ部6cへのねじ込み量を調整することで、調整ネジ12のスタンプキャップ部6c上での固定長さを調整する。これにより、マーキングスタンプ本体6のスタンプ部6aの位置が変わり、スタンプ対象となるナット、ボルトなどとスタンプ部6aとの間隔を適正値にすることができる。
上記調整後、締め付けのためのトルクをマーキングトルクレンチ1にプレセットし、ソケット5内に、締め付けを行うボルト頭部29を収容する。この際に、トグル機構10は開放されているため、起動アーム21は初期位置にあり、起動マグネット22は、前記スタンプ押し付けマグネット9の対向位置から離れて位置している。このため、両マグネット間では、互いの磁力の影響は殆どなく、互いに作用し合う力は発生していない。また、マーキングスタンプ本体6は、スタンプ押し戻しバネ7で支持されて初期位置にあり、前記スタンプ押し付けマグネット9は、ヘッド部材3から上方に突出した状態にあり、マーキングスタンプ6の先端にあるスタンプ部6aも、ソケット5内には略突出していない状態にある。
上記の状態でトルクレンチ本体2を介して締め付けを行うと、プレセットされたトルクに達するまでボルト頭部29がソケット5によって回転される。締め付け力がプレセットされたトルクに達すると、トグル機構10が動作して、ヘッド部材3が首振り動作をする。この首振り動作に伴って、上記したように起動アーム21がピン25を中心にして回転し、起動マグネット22が前記スタンプ押し付けマグネット9に正対する。なお、起動アーム21が正対位置に納まるように、延長プレート20には、回転した起動アーム21が当接してそれ以上の回転が阻止されるストッパ27が設けられている。
両マグネットは、正対することによって互いの磁力が作用し合って反発力が生じる。起動マグネット22は起動アーム21で支持されているため上下方向の位置が保たれ、一方、前記スタンプ押し付けマグネット9は、起動マグネット22から離れるように移動する。なお、この際に、起動マグネット22の着磁面がテーパ形状とされているため、前記スタンプ押し付けマグネット9が離れる方向に移動しても、十分な磁力を作用させることができる。
スタンプ押し付けマグネット9の移動に伴ってスタンプ押し付けロッド8が移動し、調整ネジ12を介してマーキングスタンプ6をスタンプ押し戻しバネ7の弾性力に抗して前進させる。マーキングスタンプ6の前進によって、スタンプ部6aは、ソケット5の貫通孔5aから突き出され、遂にはボルト頭部29に至り、該ボルト頭部29にスタンプがなされる。この際に、調整ネジ12によってスタンプ部6aと、ボルト頭部29との間隔が適正に調整されているので、確実にボルト頭部29にスタンプが施される。
トルクレンチ本体2を介した締め付けを止めるとトグル機構10が開放されてヘッド部材3の首振りは元に戻る。これにより起動アーム21も初期位置に戻るように回転し、起動マグネット22もスタンプ押し付けマグネット9と対向する位置から離れた位置へと移動する。この結果、マグネット間で作用し合う磁力が消失し、スタンプ押し付けマグネット9を移動させる反発力が失われる。すると、スタンプ押し付けロッド8を介してマーキングスタンプ本体6に加えられていた押し付け力がなくなり、該マーキングスタンプ本体6は、スタンプ押し戻しバネ7の弾性力によって押し戻され(後進し)、初期位置に復帰する。すなわち、この実施形態では、スタンプ押し戻しバネ7が、マーキングロッドに相当するスタンプ押し付けロッド8を後進させるマーキング駆動部として機能する。
上記動作によって、特別な機構を要することなく、起動アームの小さな変位を利用してマーキング機構に大きなストロークを与えて確実にマーキングを行うことができる。
なお、図5は、調整ネジ12の長さ調整によって、スタンプ部6aの位置を調整した例を示すものである。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
図5(a)は、調整ネジ12の長さ(突出長さ)が中程度になるようにして、標準的なボルト頭部290へのスタンプ動作を想定したものである。図5(b)は、高さの低い低ボルト頭部291を想定して、調整ネジ12の長さ(突出長さ)を長く調整したものである。これにより、スタンプ部6aの初期位置が前進側に変わり、低ボルト頭部291とスタンプ部6aとの間隔を、前記した標準的なボルト頭部290が想定される場合と同程度に設定している。さらに図5(c)は、ナット292の締め付けを行う場合に、ナット292上に突き出したボルト293にマーキングを行うものを想定したものである。調整ネジ12の長さ(突出長さ)を短く調整して、スタンプ部6aの初期位置を後進側に移動させている。ボルト293とスタンプ部6aとの間隔は、前記した標準的なボルト頭部290が想定される場合と同程度になる。
このように、本願発明によれば、レンチ本体に付随するマーキング機構の構造に関わらず使用することが可能であり、標準のボルトよりも六角締付け部高さの低い低頭ボルトやネジ部が突出したナットを締め付ける際にスタンプ上部に付加した調整ネジにてスタンプ位置を調整する事でボルト(ナット)−スタンプ隙間を最適化することが可能となる。
なお、上記実施形態では、マーキングロッドの前後進駆動に、マグネットを用いた前進用のマーキング駆動部と、スタンプ押し戻しバネ7による後進用のマーキング駆動部を備えるものとして説明したが、一つのマーキング駆動部がマーキングロッドの前後進を担うものとしてもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明が上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
本発明の一実施形態のマーキング機構を備えるトルクレンチを示す平面図である。 同じく、正面断面図である 同じく、側面断面図である。 同じく、マーキング本体と調整ネジの例を示す図である。 同じく、調整ネジの長さを調整した異なる形態を示す側面断面図である。 従来のマーキング機構を備えるトルクレンチを示す平面図である。 同じく、正面断面図である。
符号の説明
1 トルクレンチ
2 トルクレンチ本体
6 マーキングスタンプ本体
6a スタンプ部
6c スタンプキャップ部
7 スタンプ押し戻しバネ
8 スタンプ押し付けロッド
9 スタンプ押し付けマグネット
10 トグル機構
12 調整ネジ
21 起動アーム
22 起動マグネット

Claims (4)

  1. ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際に動作をする、トルクレンチのスタンプ機構において、ーキングを行うスタンプ本体と、該スタンプ本体をマーキング時に前進させるマーキングロッドと、前記マーキングロッドおよび前記スタンプ本体を前後進駆動するマーキング駆動部とを備え、前記マーキングロッドの前方または後方もしくは中途に固定長さの調整が可能なマーキング位置調整部材を介在させ
    前記マーキング駆動部は、トルクレンチのトグル機構の動作に伴う変位を利用して移動する起動マグネットと、前記マーキングロッド側に取り付けられ、前記起動マグネットが前記移動をすることによって互いの磁力が作用し合うスタンプ押付けマグネットとを有し、前記起動マグネットの前記移動によって前記起動マグネットと前記スタンプ押付けマグネットとの間に作用する磁力で前記スタンプ押付けマグネットが移動して少なくとも前記マーキングロッドが前進するように構成されていることを特徴とするトルクレンチのマーキング機構。
  2. ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際に動作をする、トルクレンチのスタンプ機構において、インクを収納し、マーキングを行うスタンプ本体と、該スタンプ本体をマーキング時に前進させるマーキングロッドと、前記マーキングロッドおよび前記スタンプ本体を前後進駆動するマーキング駆動部とを備え、前記マーキングロッドの前方または後方もしくは中途に固定長さの調整が可能なマーキング位置調整部材を前記スタンプ本体内へ挿入可能に介在させたことを特徴とするトルクレンチのマーキング機構。
  3. 前記マーキング位置調整部材は、マーキング機構の他部材へのネジ込み、ネジ戻しによって突出長さの調整が可能な調整ネジにより構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクレンチのマーキング機構。
  4. 前記スタンプ本体は、スタンプインクを収容したインクカートリッジを備えており、該インクカートリッジは、前記マーキングロッドの前後方向に沿って配置されているとともに、その一端外側に前記調整ネジが螺合されていることを特徴とする請求項記載のトルクレンチのマーキング機構。
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