JP2009149049A - 既設管の更生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲り部や段差のある既設管や施工距離が長い既設管であっても、既設管との間に隙間のほとんど無い管径の螺旋管をスムーズに製管し、既設管を更生する。
【解決手段】両側縁部に接合部が形成された螺旋状の帯状体を地上側からマンホール内に引き入れて、互いに隣接する帯状体の接合部同士を接合する接合機構を有する製管機によって接合部同士を接合して螺旋管を製管する。そして、マンホール内において製管機を既設管の軸心回りに公転させて螺旋管を形成するとともに、螺旋管を牽引して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入して敷設し、既設管を更生する。
【選択図】図8

Description

本発明は、老朽化した下水道管、上水道管、農業用水管、ガス管などの既設管の更生方法に関する。
従来より、両側縁部に接合部が形成された帯状体をマンホール内に設置した製管機に供給し、供給された帯状体を製管機によって螺旋状に巻き回して、互いに隣接する接合部同士を接合して螺旋管を製管し、製管された螺旋管を回転させながら既設管内に挿入する既設管の更生方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この更生方法で用いる製管機は、既に形成された螺旋管と新たに供給される帯状体とを接合させる製管ローラが定位置に配置されており、製管された螺旋管は回転しながら既設管内に挿入される。
また、アウターローラとインナーローラとを有する接合機構が取付フレームに設けられた製管機を用い、製管機が既設管内を公転しつつ軸芯方向に移動することにより、接合機構が帯状体を挟着して螺旋管を形成し、製管された螺旋管を既設管内に残置させる既設管の更生方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平6−190922号公報 特開平8−200547号公報
上記の特許文献1の製管方法によると、製管された螺旋管が回転しながら既設管内に挿入されることにより、既設管の曲り部に達したり、ある程度の奥行きまで挿入して螺旋管が自重で既設管の内面と摩擦した場合には、回転によって螺旋管における隣合う帯状体同士の接合部が相互に滑るため、螺旋管が拡径して既設管の内周面に押し付けられて、それ以上挿入できなくなることがある。
また、特許文献2の製管方法においては、製管機自体が既設管内を公転しながら進入していくが、既設管の管径が800mmより小さい場合には、作業者が入ることは危険かつ困難とされており、既設管の途中で製管機が故障した場合には修理することが非常に困難である。また、アウターローラが、製管された螺旋管の外径方向に突出するので、螺旋管と既設管の内周面との間にはアウターローラの可動用の隙間が必要であり、製管できる螺旋管の管径が既設管に比べて小さくならざるを得ないものである。
そこで、本発明は、曲り部や段差のある既設管や施工距離が長い既設管であっても、既設管との間に隙間のほとんど無い螺旋管をスムーズに製管できる既設管の更生方法を提供することを目的とする。
また、製管機が故障しても修理のために既設管内に入る必要がなく、小口径の既設管でも安心して施工できる既設管の更生方法を提供することを本発明の他の目的とする。
本発明の既設管の更生方法は、両側縁部に接合部が形成された螺旋状の帯状体を地上側からマンホール内に引き入れ、互いに隣接する帯状体の接合部同士を接合する接合機構を有する製管機によって接合部同士を接合して螺旋管を製管し、既設管を更生する方法であって、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入することを特徴とするものである。
本発明によれば、螺旋状の帯状体をマンホール内の製管機に導き、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入する。
これにより、螺旋管が既設管の内周面と接触しても周方向への回転力を受けることがないため、螺旋管が拡径するのを防止でき、曲り部や段差部がある既設管や、施工距離が長い既設管であっても、螺旋管を既設管内にスムーズに製管して挿入できる。また、製管機はマンホール内で製管を行うので、作業中に製管機が故障してもマンホール内にて容易に修理作業を行うことができる。
本発明の既設管の更生方法は、両側縁部に接合部が形成された螺旋状の帯状体を地上側からマンホール内に引き入れ、互いに隣接する帯状体の接合部同士を接合する接合機構を有する製管機によって接合部同士を接合して螺旋管を製管し、既設管を更生する方法であって、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機から螺旋管を取り外さない状態で製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入することを特徴とするものである。
本発明によれば、螺旋状の帯状体をマンホール内の製管機に導き、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機から螺旋管を取り外さない状態で製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入する。
これにより、螺旋管が既設管の内周面と接触しても周方向への回転力を受けることがないため、螺旋管が拡径するのを防止でき、曲り部や段差部がある既設管や、施工距離が長い既設管であっても、螺旋管を既設管内にスムーズに製管して挿入できる。また、製管機はマンホール内で製管を行うので、作業中に製管機が故障してもマンホール内にて容易に修理作業を行うことができる。さらに、螺旋管は連続的に製管されることにより、接合部同士の止水性を確保することができる。
本発明において、製管された螺旋管の先頭部に索条体を連結して既設管内に牽引することが好ましい。これにより、マンホール内において、製管機から螺旋管が脱落することを確実に防止して螺旋管を製管しつつ既設管内に挿入することができる。また、螺旋管の先頭部を牽引することにより、既設管の屈曲などに対応し易いものとなる。
本発明において、帯状体には長手方向に連続する金属製の補強材が装着され、補強材を塑性変形させて円弧状の巻き癖をつけながらマンホール内に引き入れることことが好ましい。これにより、補強材が装着されて剛性が大きな補強材付き帯状体であっても、口径の小さなマンホールに容易に引き入れることができるとともに、公転する製管機の軌道に対応してスムーズに接合機構に導いて螺旋管を製管することができる。
本発明において、帯状体を熱変形させて円弧状の巻き癖をつけながらマンホール内に引き入れることが好ましい。これにより、口径の小さなマンホールに帯状体を容易に引き入れることができるとともに、公転する製管機の軌道に対応してスムーズに接合機構に導いて螺旋管を製管することができる。
本発明によれば、製管機で製管した螺旋管を巻き回さない状態で既設管に挿入するため、螺旋管が回転しながら既設管内に挿入される場合と違い、螺旋管が既設管の内面と接触する場合でも周方向への回転力を受けることがない。すなわち、隣合う帯状体同士が接合部において周方向に滑ることがないので、螺旋管が拡径するのを防止でき、曲り部や段差部がある既設管や、施工距離が長い既設管であっても、螺旋管を既設管内にスムーズに挿入して敷設することができる。
また、製管機は既設管内には進入せずにマンホール内で製管を行うので、作業中に製管機が故障してもマンホール内にて容易に修理作業を行うことができる。これに対し、製管機が既設管内に進入しながら螺旋管を残置する方法では、人間が入れないような小口径の既設管の途中で製管機が故障すれば非常に修理作業が難航するが、本発明の更生方法によれば修理し易く、安心して作業を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の既設管の更生方法を説明するのに先立って、更生方法に使用される補強材付き帯状体および補強材付き帯状体から螺旋管を製管する製管装置について説明する。
補強材付き帯状体(プロファイル)100は、図1,図2に示すように、帯状体110と、該帯状体110に装着された補強材120とから構成される。
帯状体110は、可撓性を有する合成樹脂、例えば、硬質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを押出成形して形成され、帯板状の基板111の裏面に複数本(実施例においては2本)の断面T字状の補強リブ112が先端を基板111と平行に位置して設けられている。そして、基板111の一方の側縁部の裏面には接合部としての接合凸部113が立設されている。また、基板111の他方の側縁部は、接合凸部113が設けられた基板111の側縁部が配置されるように、基板111の厚みだけ裏面側に段落ちした段落ち部114に形成されており、その段落ち部114に接合凸部113が嵌入し得る接合部としての接合凹部115が設けられている。接合凹部115には、基板111から離れるにつれて接合凹部115の突出側に位置するように傾斜された傾斜リブ116が形成されており、傾斜リブ116の先端が帯状体110の一方の側縁部を形成している。
補強材120は、長手方向に連続した帯板状の鋼板が断面略W字状に形成されたものであり、帯状体100の複数本の補強リブ112にわたって装着されている。
このような補強材付き帯状体100は、ドラムDに中空円筒状に巻き重ねられ、施工現場に輸送される。そして、施工現場において、補強材付き帯状体100は、ドラムDの内周側から引き出され、後述する巻き癖形成装置3を経て、基板111の裏面側、すなわち、補強リブ112などが立設された側が外周側になるように製管機2に供給され、その接合過程において、図2(a),(b)に示すように、互いに隣接する2つの補強材付き帯状体100,100のうち、一方の補強材付き帯状体100の接合凸部113に、他方の補強材付き帯状体100の接合凹部115を内側(先行する補強材付き帯状体100の内周側)から嵌め込むことにより、互いに隣接する補強材付き帯状体100,100を相互に接合して所定の管径の螺旋管S(図8参照)を製管することができる。
この際、先行する補強材付き帯状体100の接合凸部113が設けられた基板111の側縁部に後続する補強材付き帯状体100の段落ち部114が配置されるとともに、先行する補強材付き帯状体100の接合凸部113が設けられた側の補強リブ112に後続する補強材付き帯状体100の傾斜リブ116が係止される。
一方、製管装置1は、更生対象の既設管Kに連通する一方のマンホールM1に配置された製管機2と、一方のマンホールM1側の地上においてドラムDの近傍に設置された巻き癖形成装置3とから構成されている。
製管機2は、図3および図4に示すように、所要の幅を有して略円環状をなすとともに、剛性を保持する取付フレーム21と、取付フレーム21の外周にかつ円周方向に向けて所定ピッチをもって回転自在に軸支され、螺旋管Sの内面に当接する複数の案内ローラ22と、取付フレーム21を介して設けられ、既に形成された螺旋管Sの接合部と新たに供給される補強材付き帯状体100の接合部との接合箇所に回転自在に軸支されるとともに、補強材付き帯状体100を挟着する外面(アウター)ローラ24および内面(インナー)ローラ25を有する接合機構23とを備える。
ここで、外面ローラ24は、その外周面が補強材付き帯状体100の隣接する補強リブ112,112間において、その裏面、すなわち、螺旋管Sの外周面となる側の面に接して回転する。この際、外面ローラ24の外周面にはローレット加工が施されており、補強材付き帯状体100を滑ることなく送り出すことができる。また、内面ローラ25は、例えば、鉄やプラスチックなどの比較的硬い素材によって円筒状に形成され、その外周面が補強材付き帯状体100の平坦な内面、すなわち、螺旋管Sの内周面となる側の面に接触して回転する。
この製管機2は、特許文献2で説明する所謂自走式に対応するものであり、マンホールM1内において接合機構23が公転することで螺旋状の補強材付き帯状体100から螺旋管Sを製管し、螺旋管SをマンホールM1内に残置するものである。
なお、接合機構23は図4の実施例に限定されず、外面ローラ24を備えずに、内面ローラ25と、取付フレーム21に取り付けられて補強材付き帯状体100を送る押し込みローラ(図示せず)とを備えるものであってもよい。
巻き癖形成装置3は、図5および図6に示すように、螺旋状に成形された鋼板製の巻き癖ガイド31と、巻き癖ガイド31の上流側に配置された第1送りローラ32と、巻き癖ガイド31の下流側に配置された第2送りローラ33とからなり、支持フレーム34に回転自在に設けられている。具体的には、支持フレーム34に複数個の支持ローラ35を介してリング状の回転フレーム36が回転自在に支持されており、この回転フレーム36に取付ブラケット37を介して第1送りローラ32および第2送りローラ33が設けられるとともに、これらの第1送りローラ32および第2送りローラ33にわたって巻き癖ガイド31が配設されており、支持フレーム34に設けられた駆動ローラ38および駆動モータ39を介して回転フレーム36を回転駆動させることができる。
巻き癖ガイド31は、補強材付き帯状体100によって製管される螺旋管Sの外径と略同等の曲率半径を有して断面略半円状に成形された螺旋板であって、連続的に供給された補強材付き帯状体100を略半周にわたって螺旋板の内周面に沿わせることにより、補強材付き帯状体100に巻き癖ガイド31の曲率半径に相当する曲率半径の巻き癖を形成して螺旋状に塑性変形させるものである。すなわち、補強材付き帯状体100の補強材120が、巻き癖ガイド31の曲率半径に相当する曲率半径に塑性変形される。
この場合、巻き癖ガイド31の曲率半径としては、製管される螺旋管Sの外径と同等以下の曲率半径であってもかまわない。
第1送りローラ32は、第1内面ローラ322および第1外面ローラ323が組になった第1ピンチローラ321と、取付ブラケット37に固定された歯車箱の歯車(図示せず)を介して第1ピンチローラ321を回転させる第1油圧モータ325とからなり、第1内面ローラ322の回転軸および第1外面ローラ323の回転軸は、補強材付き帯状体100を螺旋状に供給するように、補強材付き帯状体100を供給しようとするリード角に対して軸線方向が直交するように配置されて、第1油圧モータ325の出力軸とともにそれぞれ歯車箱324に回転自在に軸支されている。そして、第1油圧モータ325を回転駆動することにより、その出力軸、第1内面ローラ322の回転軸および第1外面ローラ323の回転軸にそれぞれ固定されて互いに噛み合う歯車を介して第1内面ローラ322および第1外面ローラ323を互いに逆方向に回転させ、第1内面ローラ322および第1外面ローラ323の間に補強材付き帯状体100を挟み込んで巻き癖ガイド31に向かって押し込むように送り出す。
ここで、第1内面ローラ322は、補強材付き帯状体100の幅に略相当する幅を有して鉄やプラスチックなどの比較的硬い素材によって円筒状に形成され、その外周面が補強材付き帯状体100の平坦な内面、すなわち、螺旋管Sの内周面となる側の面に接触して回転するように外径が設定されている。
また、第1外面ローラ323は、その外周面が補強材付き帯状体100の隣接する補強リブ112,112間において、その裏面、すなわち、螺旋管Sの外周面となる側の面に接して回転する。
なお、第1外面ローラ323の外周面にはローレット加工が施されており、補強材付き帯状体100を滑ることなく送り出す。
第2送りローラ33は、第1送りローラ32と同一の構造を有して巻き癖ガイド31の下流側に配置されており、第2内面ローラ332および第2外面ローラ333が組になった第2ピンチローラ331と、第2ピンチローラ331を回転させる第2油圧モータ335とからなり、第2内面ローラ332の回転軸および第2外面ローラ333の回転軸は帯状体10を螺旋状に巻回して供給するように、供給しようとするリード角に対して軸線方向が直交するように配置されて、第2油圧モータ335の出力軸とともにそれぞれ歯車箱に回転自在に軸支されている。そして、第2油圧モータ335を回転駆動することにより、その出力軸、第2内面ローラ332の回転軸および第2外面ローラ333の回転軸にそれぞれ固定されて互いに噛み合う歯車を介して第2内面ローラ332および第2外面ローラ333を互いに逆方向に回転させ、第2内面ローラ332および第2外面ローラ333の間に帯状体10を挟み込んで巻き癖ガイド31から引き取るように送り出す。
ここで、第2内面ローラ332は、第1内面ローラ322と同じ構成であり、第2外面ローラ333は、上記第1外面ローラ323と同じ形状および構成であり、第2外面ローラ333の外周面は、螺旋管Sの外周面となる側の面に接して回転する。
したがって、補強材付き帯状体100を第1送りローラ32を介して巻き癖ガイド31に押し込んで、または、補強材付き帯状体100を第2送りローラ33を介して巻き癖ガイド31から引き取って、巻き癖ガイド31に沿って移動する補強材付き帯状体100に巻き癖ガイド31の曲率半径、すなわち、螺旋管Sの曲率半径と略同等の曲率半径の円弧状の巻き癖を連続的に形成して螺旋状に塑性変形させることができる。
また、巻き癖形成装置3は、駆動モータ39が回転駆動すると、駆動ローラ38が回転駆動し、回転フレーム36は、支持ローラ35に支持されて駆動ローラ38の回転方向とは逆方向に回転する。これにより、回転フレーム36に取付ブラケット37を介して設けられた巻き癖ガイド31、第1送りローラ32および第2送りローラ33も同方向に回転する。この場合、回転フレーム36を補強材付き帯状体100の供給方向とは反対方向に、かつ、供給速度と同速度で回転させることにより、公転する製管機2によって巻き回されることなく残置されて製管される螺旋管Sに対する螺旋状の補強材付き帯状体100の送り出しに相対的な過不足がなくなり、補強材付き帯状体100にねじれが発生することを防止できる。
すなわち、製管機2によって螺旋管Sを製管する際、回転フレーム36が回転しないことによって、または、回転が遅すぎることによって、巻き回されることなく残置されて製管される螺旋管Sに対して螺旋状の補強材付き帯状体100が過剰に送り出され、補強材付き帯状体100にねじれが発生して巻き癖が裏返ったり、逆に回転フレーム36の回転が早すぎることによって、巻き回されることなく残置されて製管される螺旋管Sに対して螺旋状の補強材付き帯状体100の送り出しが少なくなり、螺旋状の補強材付き帯状体100の巻き癖径が次第に小さくなって補強材付き帯状体100が変形することを防止できる。
ここで、ドラムDの内周側から補強材付き帯状体100を引き出す際、ドラムDの配置に伴う回転方向によって補強材付き帯状体100の供給方向(螺旋方向)が異なるため、ドラムDから引き出される補強材付き帯状体100は、一方の送りローラに導かれる。したがって、補強材付き帯状体100が導かれた入口側となる送りローラが第1送りローラとなる。すなわち、実施例においては、図5、図6の右側の送りローラに補強材付き帯状体100が導かれることにより、入口側の送りローラ、すなわち、第1送りローラ32となっている。
なお、このような巻き癖形成装置3において、一方を送りローラ、すなわち、ピンチローラおよびピンチローラを駆動させる油圧モータで構成すれば、他方はピンチローラで対応できる。すなわち、第1ピンチローラ321を油圧モータおよび歯車を介して回転駆動させる場合は、第1ピンチローラ321に補強材付き帯状体100を挟み込んで巻き癖ガイド31に押し込み、また、第2ピンチローラ331を油圧モータおよび歯車を介して回転駆動させる場合は、第2ピンチローラ331に補強材付き帯状体100を挟み込んで巻き癖ガイド31から引き取るものである。これにより、巻き癖ガイド31に押し込まれた後、第2ピンチローラ331を経て巻き癖形成装置3を通過した補強材付き帯状体100、あるいは、第1ピンチローラ321および巻き癖ガイド31を経て巻き癖ガイド31から引き取られた補強材付き帯状体100は、巻き癖ガイド31の曲率半径、すなわち、螺旋管Sの曲率半径と略同等の曲率半径の円弧状の巻き癖が連続的に形成されて螺旋状に塑性変形される。
また、巻き癖形成装置3の油圧モータ325,335への油圧配管は、ドラムDの中空円筒部を経てスイベルジョイントを介して接続される。これにより、回転フレーム36の回転による油圧配管の絡みつきを防止することができる。また、油圧モータに代えて電動モータを利用することもできるが、この場合も、給電ケーブルの絡みつきを防止するため、ドラムDを中空円筒部を経た後、スイベルジョイントを介して接続される。一方、バッテリ内蔵のモータやパワーユニット付き油圧モータを採用すれば、配線や配管の絡みつきを防止することができる。
このような巻き癖形成装置3によって予め巻き癖をつけておくことにより、製管機2による製管作業がきわめてスムーズとなる。
次に、このように構成された製管装置1を用いて既設管Kを更生する施工手順について説明する。
施工対象の既設管Kには、所定スパン毎にマンホールが設けられており、施工対象領域の一端に連通する一方のマンホール(以下、発進側マンホールM1という。)から他端に連通する他方のマンホール(以下、到達側マンホールM2という。)にかけて既設管Kに螺旋管Sを製管して敷設し、更生するものとする。
更生作業の前作業として、先ず既設管K内に付着した塊物や取付管の突出部などを除去し、浸入水の仮止水を行う。また、製管機2を公転させるに際して、接合機構23が接触しないように、発進側マンホールM1内をはつる作業も行っておく。
発進側マンホールM1側の地上には、補強材付き帯状体100が中空円筒状に巻き重ねられたドラムD(回転台付き)が配置されるとともに、ドラムDの近傍に巻き癖形成装置3が設置され、さらに、図示しない発電機および油圧ユニットからなる動力ユニットが設置される。また、製管機2が発進側マンホール内にクレーンなどを利用して搬入された後、動力ユニットからの油圧配管を巻き癖形成装置3の各油圧モータ325,335,39および製管機2における接合機構23を駆動する油圧モータにそれぞれ接続する。
一方、到達側マンホールM2側の地上には、後述するように、螺旋管Sを既設管K内に牽引するためのウインチ4が設置されており、ウインチドラムに巻き取られたワイヤやロープなどの索条体41が、発進側マンホールM1から到達側マンホールM2にかけて挿通された通線材r(図7参照)を利用して発進側マンホールM1側に引き込まれている。
準備作業が終了すれば、ドラムDを軸心回りに回転させながら、補強材付き帯状体100をその内周側から引き出し、巻き癖形成装置3の第1送りローラ32、巻き癖ガイド31、第2送りローラ33を通して介して巻き癖をつけた後、塑性変形された補強材付き帯状体100を発進側マンホールM1内に引き入れる。次いで、発進側マンホールM1の下部において、補強材付き帯状体100の先端を製管機2の接合機構23に導入する。
そして、発進側マンホールM1内において、製管機2をクレーンなどを利用して吊り上げた状態で、補強材付き帯状体100を接合機構23を正回転させて送り出し、約2周巻回した後、製管された螺旋管Sの管径を調整するため、補強材付き帯状体100を絞り込んで案内ローラ22に抱きつかせる。具体的には、詳細には図示しないが、補強材付き帯状体100の先端に釘を打ち込んでストッパとし、釘を接合機構23に当接させて接合機構23を逆回転させ、製管機2に巻き回した補強材付き帯状体100を引き絞り、製管機2の取付フレーム21の外周に対応する内径、すなわち、既設管Kの内径よりも若干小径に形成する。次いで、補強材付き帯状体100をさらに4〜7周ほど製管機2の取付フレーム21の回りに巻き回して、既設管Kの内径よりも僅かに小径の短い螺旋管Sを製管する。
また、発進側マンホールM1に引き込まれた索条体41の先端を螺旋管Sの先頭部あるいは先頭部の内周面に固定する。例えば、螺旋管Sの内周面に2つ以上の玉掛け部材を離間して固定した後、複数本の玉掛け部材を束ねて索条体41の先端に取り付けたシャックルなどを利用して接続すればよい。この際、螺旋管Sの先端に、先端側の外面が球面、円錐面あるいは円錐台面などの曲面に形成された先端キャップ(図示せず)を設けることが好ましい。このような先端キャップを設けることにより、後述するウインチ4による螺旋管Sの牽引時において、既設管Kに段差などがあっても、先端キャップの先端側外面が既設管Kの段差などを乗り越えることができ、螺旋管Sを円滑に牽引することができる。
なお、これらの作業は、必ずしも発進側マンホールM1内で行う必要はなく、発進側マンホールM1の口径によっては、地上で行うこともできる。
次いで、製管機2に巻き回した補強材付き帯状体100(短い螺旋管S)の先頭部に索条体41を連結したならば、短い螺旋管Sの先端部を発進側マンホールM1内の既設管口に吊り下ろした後(図7参照)、発進側マンホールM1内で製管機2の接合機構23を正回転させる。これにより、製管機2の接合機構23は、既設管Kに支持された短い螺旋管Sに対して補強材付き帯状体100の相対的な送り出し方向となる逆方向に螺旋管Sの軸心回りに回転(公転)し、螺旋管Sを製管する。この場合、製管機2が螺旋管Sを製管する(進行しようとする)方向は、更生対象の既設管Kとは反対方向となる。
この製管作業と同時進行にてウインチ4を駆動させ、螺旋管Sの軸心方向への形成速さとほぼ同じ速さで、索条体41により螺旋管Sを既設管K内に牽引する。これにより、製管機2が螺旋管Sを取り外さない状態で、かつ、発進側マンホールM1内の定位置から移動しないまま、製管された螺旋管Sが巻き回されることなく既設管K内に挿入される(図8参照)。特許文献1について上述したように、螺旋管Sが回転しながら既設管K内に挿入されると、既設管K内面との接触により接合部同士がずれて拡径してしまい、既設管Kの曲り部や段差部などがある場合、あるいは、長い既設管Kの更生は困難であるが、螺旋管Sは巻き回されることなく既設管K内に挿入されることにより、この欠点は解消され、例えば、50m以上の既設管K内にも螺旋管Sを製管して挿入することができる。
また、製管機2が既設管S内に進入せずに螺旋管Sを既設管K内に挿入できるので、接合機構23の外面ローラ24が既設管Kの内径よりも突出していても、既設管Kに対しほとんど隙間の無い螺旋管Sを製管して挿入できる。
しかも、帯状体110に長手方向に連続する補強材120が装着された補強材付き帯状体100を用いる場合にであっても、補強材120に円弧状の巻き癖をつけながらマンホールM1内に引き入れるため、口径の小さなマンホールM1にも容易に引き入れることができるとともに、公転する製管機2の接合機構23の軌道に対応させることができ、製管作業をスムーズに行うことができる。また、補強材120によって剛性の大きな螺旋管Sを製管できる。
なお、製管機2が螺旋管Sを製管する場所である「発進側マンホールM1内」とは、製管機2の全体がマンホールM1内に配置される場合の他、製管機2が既設管K内とマンホールM1内の両方にわたって配置される場合も含むものとする。
製管機2の接合機構23が外面ローラ24を備えていない構造であれば、外径方向に突出する部位がないため、製管する螺旋管Sが既設管Kとの間にほとんど隙間がなくても、製管機2が既設管K内に進入することも可能である。
そして、図8の状態からさらに螺旋管Sを製管して既設管K内に挿入し、到達側マンホールM2内に達したならば、補強材付き帯状体100を製管機2の前段側で切断し、その端部処理を行って製管機2を螺旋管Sから取り外すとともに、索条体41を螺旋管Sから取り外した後、図9に示すように、既設管Kと螺旋管Sの両端部との隙間にシール部材11を巻設して隙間に下水などが浸入しないように密封し、かつ、シール部材11,11の夫々にパイプ12を取り付けて、既設管K内とマンホールM1,M2とを連通する。一方のパイプ12は、裏込め材(自立モルタル)を注入するプラント車からの供給配管が接続されて隙間に裏込め材を流入させるためのものであり、他方のパイプ12は、隙間内の空気抜きをしつつ供給された裏込め材を溢れ出させるためのものである。
次いで、図10に示すように、螺旋管Sが裏込め材による浮力で浮き上がるのを防止するため、螺旋管Sにウエイト13を挿通する。例えば、螺旋管S内にチェーンを挿入する。さらに、螺旋管S内に流水を貯えて浮力に抗するため、螺旋管Sの下流端には、止水栓14を装着することが好ましい。この場合、流水が得られない場合には、螺旋管Sの両端部に止水栓14を装着して螺旋管Sの内部に流水を貯留するようにすればよい。
従来では、例えば、螺旋管Sの中間部位を穿孔し、螺旋管Sの内部を通るような支持棒を孔に差し込んで既設管Kに支持して浮上防止を行っていたが、小口径の螺旋管Sの場合は内部に入ることができない。これに対し、このウエイト13は螺旋管Sの端部から挿入し、取り外すことを容易に行うことができ、しかも、穿孔作業などが不要であり作業性がよい。
次に、図11に示すように、プラント車から注入配管と注入用のパイプ12を介して既設管Kと螺旋管Sの隙間に裏込め材を注入し、充填し終えたらパイプ12を取り外す。そして、裏込め材が固化して形成された充填体15により螺旋管Sが既設管K内で固定されたならば、螺旋管Sのうち,マンホールM1,M2内への突出部分を切除して作業完了となる(図12参照)。
前述した実施形態においては、ウインチ4を利用して螺旋管Sを索条体41で牽引し、既設管K内に挿入する場合を例示したが、設計変更自由である。
例えば、発進側マンホールM1内に、製管中の製管機2を更生対象の既設管Kの方向へ押圧する装置を設置する。そして、製管機2が公転しながら螺旋管Sを形成する間中この製管機2を既設管K内へと押圧することで、製管機2はマンホールM1内の定位置を動かずに、形成された螺旋管Sのみを既設管K内に挿入できる。あるいは、マンホールM1内において、製管機2で形成された螺旋管Sを既設管K内に押圧しながら挿入してもよい。
また、図10で説明した螺旋管Sの浮上防止については、ウエイト13によるものに限定されない。例えば、図13に示すように、螺旋管Sの挿入に先立って施工区間にわたって既設管Kの管頂部に筒状部材16を配置した後、螺旋管Sを製管しつつ挿入し、次いで、筒状部材16にセメント系材料を注入して固化させ、セメント系材料が固化した拡径状態の筒状部材16によって螺旋管Sを既設管Kの管底部に接触するように支持した後、既設管Kと螺旋管Sとの隙間に裏込め材を充填する。この際、裏込め材の充填による螺旋管Sの浮き上がりをセメント系材料が固化した拡径状態の筒状部材16を介して既設管Kに支持することで防止する。裏込め材としての自立モルタルが比重が大きいため、上述したウエイト13としてのチェーンでは浮上を防止できない場合に有効である。
また、製管機2としては、螺旋管Sを既設管Kに支持することで、マンホール内に宙に浮いた状態(マンホールM1内に設置されない状態)で製管する実施例のものに限定されず、接合機構を固定基台に回転可能に枢支した構成として、固定基台をマンホールM1内に設置した状態で製管するのもよい。
巻き癖形成装置3を使用せずに、ドラムDから引き出した補強材付き帯状体100を製管機2に直接送って製管作業を行うことも可能であるが、補強材付き帯状体100には補強材120が装着されており、剛性が大きくマンホールM1内にて製管機2のみで螺旋状に製管するのが困難なので、上述のように、ドラムDから引き出した補強材付き帯状体100に、目標とする管径の螺旋管Sに対応する曲率半径の巻き癖を予め付けることにより、マンホールM1内での製管機2による製管作業をスムーズに行うことができる。
また、補強材付き帯状体100を用いて螺旋管Sを製管する場合を説明したが、補強材120が装着されていない帯状体110のみを用いて螺旋管を製管することもできる。この場合、既設管Kの口径によって巻き癖を形成する必要があるときには、帯状体110を加熱して巻き癖を賦形すればよい。例えば、帯状体110を蒸気などにより加熱して軟化させ、所定の曲率半径の円弧状に変形させた後、冷却することで巻き癖を形成するようにすればよい。
さらに、補強材付き帯状体100の帯状体としては、図1に示したものに限定されない。例えば、図14に示すように、帯状体は、主材(主帯状体)130と嵌合材140との組み合わせよりなり、隣接する主帯状体130,130が嵌合材140を介して接合されるものであってもかまわない。
主帯状体130は複数本の突条131を有し、その両端部には接合部132A,132Bが形成され、該接合部132A,132Bに嵌合溝133が形成されている。また、嵌合材140は主帯状体130の嵌合溝133に嵌まり込む嵌合突条141を有している。そして、接合時において、相並べられた主帯状体130,130の接合部132A,132B間に跨って嵌合材140が接合される。
また、前述した製管装置1に代えて、図15に示す製管装置1を用いて螺旋管Sを製管し、既設管Kを更生するようにしてもよい。具体的には、製管装置1は、支持架台5に巻き癖装置3および製管機6を一体に設けて構成されているものである。
なお、巻き癖形成装置3については、前述したものと同一であり、同一の部材に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
ただし、この場合、巻き癖形成装置3は、製管機6と一体に設けられることから、補強材付き帯状体100を巻き癖ガイド31に向かって押し込む第1送りローラ32、または、補強材付き帯状体100を巻き癖ガイド31から引き取る第2送りローラ33のいずれか一方が設けられればよい。
また、巻き癖ガイド31として、弧状の螺旋板で例示したが、螺旋板に限定するものではなく、例えば、詳細には図示しないが、螺旋管Sの曲率半径と略同等もしくは同等以下の曲率半径の弧状の螺旋面または円筒面に外接する複数個の回転ローラを螺旋方向あるいは円周方向に間隔をおいて回転自在に軸支して巻き癖ガイド31を形成してもよい。
製管機6は、補強材付き帯状体100を軸心が略水平となるように連続的に螺旋状に巻き回すとともに、互いに隣接する補強材付き帯状体100の幅方向の側縁部同士を接合させて、連続的に螺旋管Rを製管するものであり、製管された螺旋管Sは、支持架台5に対し相対的に回転しつつ軸心方向に押し出される。
製管機6は、隣接する螺旋状の補強材付き帯状体100,100を互いに接合する接合機構61と、隣接する螺旋状の補強材付き帯状体100,100が接合機構61によって互いに接合されて製管された螺旋管Sを案内するガイドフレーム62とから構成され、前述した巻き癖形成装置3の後段に配設されている。
接合機構61は、製管ローラ64および駆動ローラ65が組になったピンチローラ63と、支持架台5に固定された歯車箱66の歯車(図示せず)を介してピンチローラ63を回転させる油圧モータ67とからなり、製管ローラ64の回転軸および駆動ローラ65の回転軸は、螺旋管Sのリード角に対して軸線方向が直交するように配置されて、油圧モータ67の出力軸とともにそれぞれ歯車箱66に回転自在に軸支されている。そして、油圧モータ67を回転駆動することにより、その出力軸、製管ローラ64の回転軸および駆動ローラ65の回転軸にそれぞれ固定されて互いに噛み合う歯車を介して製管ローラ64および駆動ローラ65を互いに逆方向に回転させ、製管ローラ64および駆動ローラ65の間に補強材付き帯状体100を挟み込んでガイドフレーム62に向かって送り出す。
なお、駆動ローラ65の外周面には、ローレット加工が施されており、接合された一対の補強材付き帯状体100,100を滑ることなく送り出す。
ガイドフレーム62は、一対のリンク部材が連結軸を介して回動自在に連結された複数個のリンク体68と、各リンク体68の連結軸にそれぞれ回転自在に設けられた案内ローラ69と、からなり、これらの案内ローラ69を設けた複数個のリンク体68が相互に連結されて略環状に形成されている。
次に、この製管装置1を用いた既設管の更生方法について説明する。
発進側マンホールM1の近傍の地上に設置したドラムDから引き出した補強材付き帯状体100をマンホールM1内に引き入れる。そして、マンホールM1の下部に設置した図示省略の回転付与機に製管装置1の支持架台5を据え付け、製管装置1自体を既設管Kの軸心回りに回転可能に保持する。そして、引き入れた補強材付き帯状体100を巻き癖形成装置3を介して巻き癖をつけるとともに、製管機6によって螺旋管Sを形成しつつ順次回転しつつ既設管K内へと挿入する。螺旋管Sの回転は支持架台5に対し相対的な回転である。
この製管作業と同時進行にて、回転付与機によって、製管装置1(支持架台5)を、螺旋管Sの回転方向とは反対向きに,かつ,同じ回転速度で回転するように回転させる。これにより、製管装置1から送り出された螺旋管Sを既設管Kに対して相対的に巻き回さない状態で挿入できる。
以上のように、本発明に係る既設管の更生方法は、両側縁部に接合部が形成された螺旋状の補強材付き帯状体100を地上側から発進側マンホールM1内に引き入れて、補強材付き帯状体100を接合する接合機構23を有する製管機2によって、補強材付き帯状体100の接合部同士を接合させて螺旋管Sを形成する既設管の更生方法であって、マンホールM1内において、製管機2の接合機構23を螺旋管Sの軸心回りに公転させ、螺旋管Sを製管して、製管機2から螺旋管Sを取り外さない状態で、螺旋管Sを牽引して螺旋管Sを巻き回さない状態で既設管K内に挿入するため、螺旋管Sが回転しながら既設管K内に押し出される場合と異なり、螺旋管Sが既設管Kの内周面と接触する場合でも周方向への回転力を受けることがない。すなわち、隣合う補強材付き帯状体100,100同士が接合部において周方向に滑ることがないので、螺旋管Sが拡径するのを防止でき、曲り部や段差部がある既設管Kや、施工距離が長い既設管Kであっても、螺旋管Sをスムーズに製管して既設管K内に挿入できる。
また、製管機2は既設管K内には進入せずに発進側マンホールM1内で製管作業を行うので、作業中に製管機2が故障してもマンホールM1内にて容易に修理作業を行うことができる。これに対し、製管機が既設管K内に進入しながら螺旋管Rを残置する方法では、人間が入れないような小口径の既設管Kの途中で製管機が故障すれば非常に修理作業が難航するが、本発明の更生方法によれば修理し易く、安心して作業を行うことができる。
さらに、製管された螺旋管Sの先頭部に、索条体41を連結して既設管K内に牽引するため、螺旋管Sをスムーズに既設管K内に挿入でき、作業性が非常によい。
さらにまた、補強材付き帯状体100は、長手方向に連続する金属製の補強材120が装着され、補強材120を塑性変形させて円弧状の巻き癖をつけながらマンホールM1内に引き入れるため、剛性が大きな補強材付き帯状体100であっても製管機2による製管作業をスムーズに行うことができるとともに、補強材120によって剛性の大きな螺旋管Sを製管できる。
なお、図16に示すように、製管機2の接合機構23の前方(接合機構23の正回転による補強材付き帯状体100の送り込み方向の上流側)に位置して、補強材付き帯状体100を接合機構23に同一角度で導く入口ガイド26および入口ガイド26に補強材付き帯状体100を案内するガイドローラ27が設けられている。
入口ガイド26は、製管機2の接合機構23に固定された取付材261に、ローラ262aを回転自在に軸支するアーム262が回動自在に連結されて構成され(図17参照)、接合機構23に導かれる直前の補強材付き帯状体100の裏面側を押さえ込むことにより、補強材付き帯状体100を接合機構23に同一の曲率半径で導くことができる。
また、ガイドローラ27は、図18に示すように、接合機構23の前方に周方向に一定間隔(実施例においては、90度の間隔)をおいて製管機2の取付フレーム21に取付ステー271を介して固定された取付材272の上下および左側端(補強材付き帯状体100の送り込み方向の上流側から見て左側)にそれぞれ回転ローラ273を回転自在に軸支して構成され、巻き癖形成装置3を経て導かれる螺旋状の補強材付き帯状体100の外側端縁、表面および裏面をそれぞれ各回転ローラ273によって規制することにより、補強材付き帯状体100を接合機構23の前段に配置された入口ガイド26へと安定した姿勢で導くことができる。
一方、巻き癖形成装置3においても、補強材付き帯状体100を第1送りローラ32に円滑に導くため、第1送りローラ32に入口ガイド326が設けられるとともに、第2送りローラ33によって引き取られる補強材付き帯状体100の巻き癖径を調整するため、第2送りローラ33に巻き癖調整機構336が設けられている。具体的には、入口ガイド326は、図18に示すように、第1送りローラ32の入口側において、補強材付き帯状体100を挟み込んでピンチローラ321に導く一対のローラ327が取付板328に回転自在に軸支されて構成され、補強材付き帯状体100は、一対のローラ327を経て第1ピンチローラ321に導かれる。したがって、ドラムDから引き出された補強材付き帯状体100は、入口ガイド326の一対のローラ327を経てピンチローラ321に導かれるため、第1ピンチローラ321の損傷を防止してスムーズに導くことができる。
また、巻き癖調整機構336は、図20に示すように、第2送りローラ32の出口側において、取付材337に連結され、先端に押圧ローラ338aを回転自在に軸支する回動プレート338と、取付材337に設けられ、回動プレート338を押圧して撓ませる調整ボルト339とから構成され、調整ボルト339をねじ込み、あるいは、緩めることにより、取付材337に対して回動プレート338を弾性力に抗して押圧し、押圧ローラ338aの位置を調整することができる。例えば、調整ボルト339をねじ込むことにより、取付材337に対して回動プレート338を弾性力に抗して撓ませることができ、第2送りローラ33により引き取られて巻き癖が形成された補強材付き帯状体100を押圧してスプリングバックを矯正し、補強材付き帯状体100の巻き癖の曲率半径を目標の曲率半径に近づくように調整することができる。同様に、調整ボルト339を緩めることにより、取付材337に対して回動プレート338を弾性力により復元するように立ち上げることができ、第2送りローラ33により引き取られて巻き癖が形成された補強材付き帯状体100に対する押圧を弱めてスプリングバックを矯正し、補強材付き帯状体100の巻き癖の曲率半径を目標の曲率半径に近づくように調整することができる。
本発明の既設管の更生方法に用いられる補強材付き帯状体の一例を示す断面図である。 図1に示す補強材付き帯状体の接合過程を示す断面図である。 本発明の既設管の更生方法に用いる製管装置を構成する製管機の一例を示す平面図である。 図3の製管機の正面図である。 本発明の既設管の更生方法に用いる製管装置を構成する巻き癖形成装置の一例を示す正面図である。 図5の巻き癖形成装置の側面図である。 本発明の既設管の更生方法の一実施形態を示し、補強材付き帯状体を取り付けた製管機をマンホール内に設置した状態を説明する工程図である。 製管された螺旋管を既設管内に挿入している状態を説明する工程図である。 螺旋管を既設管に挿入した状態を説明する工程図である。 螺旋管に止水栓とウエイトを取り付けた状態を説明する工程図である。 既設管と螺旋管との隙間に裏込め材を注入する状態を説明する工程図である。 更生作業完了の状態を示す地中管路の断面図である。 螺旋管の浮上防止の他の例を示す縦断面図である。 帯状体の他の例を示し、(a)は断面図で、(b)は要部斜視図である。 本発明に係る既設管の更生方法に用いる他の製管装置を示す側面図である。 入口ガイドおよびガイドローラを設けた製管機の正面図である。 図16の入口ガイドを一部省略した接合機構とともに示す側面図である。 図16のガイドローラを拡大して示す正面図および平面図である。 入口ガイドを設けた巻き癖形成装置を一部省略して示す平面図および正面図である。 巻き癖調整機構を設けた巻き癖形成装置を一部省略して示す平面図および正面図である。
符号の説明
1 製管装置
2,6 製管機
23,61 接合機構
3 巻き癖形成装置
4 ウインチ
41 索条体
100 補強材付き帯状体
110 帯状体
120 補強材
K 既設管
M1,M2 マンホール
S 螺旋管

Claims (5)

  1. 両側縁部に接合部が形成された螺旋状の帯状体を地上側からマンホール内に引き入れ、互いに隣接する帯状体の接合部同士を接合する接合機構を有する製管機によって接合部同士を接合して螺旋管を製管し、既設管を更生する方法であって、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入することを特徴とする既設管の更生方法。
  2. 両側縁部に接合部が形成された螺旋状の帯状体を地上側からマンホール内に引き入れ、互いに隣接する帯状体の接合部同士を接合する接合機構を有する製管機によって接合部同士を接合して螺旋管を製管し、既設管を更生する方法であって、マンホール内において製管機を螺旋管の軸心回りに公転させて螺旋管を製管するとともに、製管機から螺旋管を取り外さない状態で製管機または螺旋管を牽引または押圧して螺旋管を巻き回さない状態で既設管内に挿入することを特徴とする既設管の更生方法。
  3. 請求項1または2記載の既設管の更生方法において、製管された螺旋管の先頭部に索条体を連結して既設管内に牽引することを特徴とする既設管の更生方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の既設管の更生方法において、帯状体には長手方向に連続する金属製の補強材が装着され、補強材を塑性変形させて円弧状の巻き癖をつけながらマンホール内に引き入れることを特徴とする既設管の更生方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の既設管の更生方法において、帯状体を熱変形させて円弧状の巻き癖をつけながらマンホール内に引き入れることを特徴とする既設管の更生方法。
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