JP2009144138A - インクジェット用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドのダメージやインク中の含有濃度を向上させたインクジェット用インクが求められている。
【解決手段】モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得られる化合物(A)と、溶媒(B)とを含む、インクジェット用インク。
【選択図】 なし

Description

本発明はインクジェット用インクに関し、例えば電子部品製作において絶縁膜層を形成するためのアミド酸化合物、該化合物を用いて形成されるイミド膜、および該イミド膜を形成したフィルム基板、該フィルム基板を有する電子部品に関する。
イミド結合を有する化合物(イミド系化合物)の1種であるポリイミドは耐熱性、電気絶縁性に優れるため、電子通信分野で広く用いられている材料である(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照。)。
しかしながら、ポリイミドを所望のパターン膜として使用する場合、従来はエッチングや感光性ポリイミドを用いてパターンを形成することが一般的であったが、フォトレジスト、現像液、エッチング液、剥離液等の多種大量の薬液が必要であり、さらに煩雑な工程を要するものであった。
そこで、近年、インクジェットにより所望のパターン膜を形成する方法が検討されている。インクジェット用インクは各種提案されているが(例えば、特許文献4、特許文献5を参照。)、ポリイミド系のインクジェット用インクを調製しようとすると、インク組成物に含まれる溶媒がN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒に限定されてしまうため、インクジェットヘッドの耐久性低下やジェッティングの精度低下を招く。
また、ポリアミド酸が比較的高分子であるため、インクジェット用インクとして最適な粘度のインクを調製するためには、溶媒の割合を増やしてインク中のポリアミド酸含有量を少なくする必要がある。これによって、1回のインクジェッティングで得られる膜の厚さが薄くなってしまうという問題があった。
特開2000−039714号公報 特開2003−238683号公報 特開2004−094118号公報 特開2003−213165号公報 特開2006−131730号公報
上述する状況の下、インクジェットヘッドの耐久性を低下させない溶媒を使用できるイミド系の化合物を含むインクジェット用インクが求められていた。また、インク中にイミド系の化合物を高濃度で含有し、1回のジェッティングで比較的厚い(1μm以上の)膜を形成できる、インクジェット用インクが求められてきた。
本発明者等は、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得られる化合物(A)、好ましくは両化合物を反応させて得られるアミド酸化合物(A)と、溶媒(B)とを含む、インクジェット用インクとすることにより、ヘッドのダメージやインク中の含有濃度を向上させたインクジェット用インクが得られることを見出し、本発明を完成させた。本発明は以下のようなインクジェット用インク等を提供する。
[1] モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得られる化合物(A)と、溶媒(B)とを含む、インクジェット用インク。
[2] 化合物(A)が、一般式(1)で表されるアミド酸化合物(A)である、上記[1]に記載のインクジェット用インク。
Figure 2009144138
式(1)中、R1とR2はそれぞれ独立して炭素数1〜100の有機基である。
[3] モノアミン(a1)が、一般式(2)で表され、酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、一般式(3)で表される、上記[1]又は[2]に記載のインクジェット用インク。
Figure 2009144138
式(2)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜100の有機基であり、Yは炭素数1〜20の有機基であり、式(3)中、Xは炭素数1〜100の有機基である。
[4] 化合物(A)が、インクジェット用インク全重量に対して5〜80重量%を含まれる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[5] モノアミン(a1)が、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジメトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシランおよびm−アミノフェニルメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる1以上であり、
酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、3−フルオロフタル酸無水物、4−フルオロフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、こはく酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン1,2−ジカルボン酸無水物、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、アリルこはく酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アリルナジック酸無水物、ブチルこはく酸無水物、n−オクチルこはく酸無水物、デシルこはく酸無水物、ドデシルこはく酸無水物、テトラデシルこはく酸無水物、ヘキサデシルこはく酸無水物、オクタデシルこはく酸無水物、2−ブテン−1−イルこはく酸無水物、2−ヘキセン−1−イルこはく酸無水物、n−オクテニルこはく酸無水物、n−デセニルこはく酸無水物、2−ドデセン−1−イルこはく酸無水物、テトラデセニルこはく酸無水物、ヘキサデセニルこはく酸無水物、オクタデセニルこはく酸無水物、p−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、p−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、トリメトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリドおよびトリエトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリドからなる群から選ばれる1以上である、上記[3]に記載のインクジェット用インク。
[6] 溶媒(B)が、乳酸エチル、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1以上である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[7] 溶媒(B)全重量に対して、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタムおよびカルバミド酸エステルからなる群から選ばれる1以上の溶媒が0〜20重量%である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[8] 溶媒(B)全重量に対して、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタムおよびカルバミド酸エステルからなる群から選ばれる1以上の溶媒の含有量が0重量%である、上記[7]に記載のインクジェット用インク。
[9] モノアミン(a1)が、3−アミノプロピルトリエトキシシランであり、
酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、無水フタル酸、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、イタコン酸無水物、テトラデセニルこはく酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、テトラフルオロフタル酸無水物、シトラコン酸無水物、オクタデセニルこはく酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、およびアリルナジック酸無水物からなる群から選ばれる1以上であり、
化合物(A)が、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)との反応により得られたアミド酸化合物(A)であり、
溶媒(B)が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、上記[1]に記載のインクジェット用インク。
[10] さらに、高分子化合物、アルケニル置換ナジイミド化合物、シリコン化合物、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、及びエポキシ硬化剤からなる群から選ばれる1以上を含む、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[11] 上記[1]〜[10]のいずれかに記載のインクジェット用インクから得られる、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜。
[12] 上記[1]〜[10]のいずれかに記載のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって塗布して化合物(A)の膜を形成した後、化合物(A)の膜を硬化処理して得られる、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜。
[13] 上記[1]〜[10]のいずれかに記載のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって塗布して化合物(A)の膜を形成する工程、及び、化合物(A)の膜を硬化処理する工程を含む、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜の形成方法。
[14] 基板上に上記[11]又は[12]に記載のイミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜が形成されたフィルム基板。
[15] 上記[14]に記載のフィルム基板を有する電子部品。
本発明の好ましい態様に係るインクジェット用インクによれば、例えば、インクジェットヘッドへのダメージを抑えることができる。また、本発明の好ましい態様に係るインクジェット用インクに用いられるアミド酸化合物を用いると、インク中に高濃度で含有させることができるため、1回のジェッティングで比較的厚い膜厚を有するアミド酸化合物の膜、さらにイミド化合物の膜を形成することができる。
また、パターン状のイミド化合物の膜の形成のために、本発明の好ましい態様に係るインクジェット用インクを用いる場合、インクジェット印刷により必要な部分のみに描画すればよいため、エッチング等の他の方法に比べて材料使用量は圧倒的に少なく、フォトマスクを使用する必要等がないので多品種大量生産が可能であり、また、製造に要する工程数が少ないものとすることができる。また、本発明のイミド化合物の膜又はパターン状のイミド化合物の膜から形成された絶縁膜は、例えば、耐熱性、電気絶縁性が高く、電子部品の信頼性、歩留まりを向上させることができる。
本発明は、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得られる化合物(A)、好ましくは両化合物を反応させて得られるアミド酸化合物(A)と、溶媒(B)とを含むインクジェット用インク、当該インクを用いたイミド化合物の膜の形成方法等を提供する。なお、本発明のインクジェット用インクは、無色であっても有色であってもよい。
1 化合物(A)およびアミド酸化合物(A)
化合物(A)は、少なくとも、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得ることができるが、例えば、これらを反応させて得られる生成物(アミド酸化合物(A))であってもよいし、例えば、これらが塩を形成している化合物であってもよく、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得ることができる化合物であれば、これらに限定されない。
本発明のインクジェット用インクに含まれるアミド酸化合物(A)は、少なくとも、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とからなる群から選ばれる1以上を反応させる工程を用いて得ることができるが、当該製法で得られたアミド酸化合物に限定されるものではない。
アミド酸化合物(A)としては、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。一般式(1)におけるR1は酸無水物基を1つ有する化合物(a2)の反応残基であり、R2はモノアミン(a1)の反応残基である。反応残基とは、モノアミン(a1)又は酸無水物基を1つ有する化合物(a2)において、一般式(1)に含まれるアミド結合を構成する部位以外の基を意味する。
一般式(1)におけるR1とR2はそれぞれ独立して炭素数1〜100の有機基であれば特に限定されるものではない。「炭素数1〜100の有機基」は、好ましくは炭素数2〜70の有機基であり、より好ましくは炭素数4〜50の有機基である。
上記「有機基」としては、具体的には、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシ、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ、置換基を有していてもよいアミノ、置換基を有していてもよいシリル、置換基を有していてもよいアルキルチオ(−SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキルを示す。)、置換基を有していてもよいアリールチオ(−SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル(−SO23、式中、Y3は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキルを示す。)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(−SO24、式中、Y4は置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)が挙げられる。
「炭素数1〜20の炭化水素」の炭化水素は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。炭素数1〜20の炭化水素が非環式の場合には、直鎖状でもよいし、枝分かれでもよい。「炭素数1〜20の炭化水素」には、炭素数1〜20のアルキル、炭素数2〜20のアルケニル、炭素数2〜20のアルキニル、炭素数4〜20のアルキルジエニル、炭素数6〜18のアリール、炭素数7〜20のアルキルアリール、炭素数7〜20のアリールアルキル、炭素数3〜20のシクロアルキル、及び炭素数3〜20のシクロアルケニル等が含まれる。
「炭素数1〜20のアルキル」は、炭素数2〜10のアルキルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキルであることが更に好ましい。アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びドデシル等が挙げられる。
「炭素数2〜20のアルケニル」は、炭素数2〜10のアルケニルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルケニルであることが更に好ましい。アルケニルの例としては、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルアリル、及び2−ブテニル等が挙げられる。
「炭素数2〜20のアルキニル」は、炭素数2〜10のアルキニルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキニルであることが更に好ましい。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、及びブチニル等が挙げられる。
「炭素数4〜20のアルキルジエニル」は、炭素数4〜10のアルキルジエニルであることが好ましく、炭素数4〜6のアルキルジエニルであることが更に好ましい。アルキルジエニルの例としては、1,3−ブタジエニル等が挙げられる。
「炭素数6〜18のアリール」は、炭素数6〜10のアリールであることが好ましい。アリールの例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、及びフェナントリル等が挙げられる。
「炭素数7〜20のアルキルアリール」は、炭素数7〜12のアルキルアリールであることが好ましい。アルキルアリールの例としては、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、及びメシチル等が挙げられる。
「炭素数7〜20のアリールアルキル」は、炭素数7〜12のアリールアルキルであることが好ましい。アリールアルキルの例としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、及び5−フェニルペンチル等が挙げられる。
「炭素数3〜20のシクロアルキル」は、炭素数3〜10のシクロアルキルであることが好ましい。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル等が挙げられる。
「炭素数3〜20のシクロアルケニル」は、炭素数3〜10のシクロアルケニルであることが好ましい。シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、及びシクロヘキセニル等が挙げられる。
「炭素数2〜20のアルコキシ」は、炭素数2〜10のアルコキシであることが好ましく、炭素数2〜6のアルコキシであることが更に好ましい。アルコキシの例としては、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びペンチルオキシ等がある。
「炭素数6〜20のアリールオキシ」は、炭素数6〜10のアリールオキシであることが好ましい。アリールオキシの例としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、及びビフェニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルチオ(−SY1、式中、Y1は置換を有してもよい炭素数2〜20のアルキルを示す。)」及び「アルキルスルホニル(−SO23、式中、Y3は置換を有してもよい炭素数1〜20のアルキルを示す。)」において、Y1及びY3は、炭素数2〜10のアルキルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキルであることが更に好ましい。アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びドデシル等が挙げられる。
「アリールチオ(−SY2、式中、Y2は置換を有してもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)」及び「アリールスルホニル(−SO24、式中、Y4は置換を有してもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)」において、Y2及びY4は、炭素数6〜10のアリールであることが好ましい。アリールの例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、及びフェナントリル等が挙げられる。
「炭素数1〜20の炭化水素」、「炭素数2〜20のアルコキシ」、「炭素数6〜20のアリールオキシ」、「アミノ」、「シリル」、「アルキルチオ」、「アリールチオ」、「アルキルスルホニル」、及び「アリールスルホニル」には、置換基が導入されていてもよい。この置換としては、例えば、エステル、カルボキシル、アミド、アルキン、トリメチルシリル、アミノ、ホスホニル、チオ、カルボニル、ニトロ、スルホ、イミノ、ハロゲノ、及びアルコキシ等が挙げられる。
この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上、置換可能な最大数まで導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
「置換基を有してもよいアミノ」の例としては、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、及びフェニルアミノ等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいシリル」の例としては、ジメチルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、及びメチルメトキシフェニル等が挙げられる。
以上、基本的には有機基を1価の具体例で説明したが、2価の有機基の具体例については、上記で説明した1価の有機基においてさらに価数を1つ増やした基をもって説明することができる。なお、一般式(1)で表される化学式中の有機基の説明は、他の式番号で表される化学式中の「有機基」の説明としても援用することができる。
以下に、アミド酸化合物(A)を得るために用いることができる、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを説明する。
1.1 モノアミン(a1)
モノアミン(a1)としては、一般式(2)で表される化合物が挙げられる。一般式(2)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜100の有機基であり、Yは炭素数1〜20の有機基である。有機基の説明は、一般式(1)における説明を援用することができる。
モノアミン(a1)としては、アミノ基を1つ有していれば特に限定されないが、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジメトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン又はm−アミノフェニルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、例えば得られる膜の耐久性が優れるという点から、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシランが好ましく、3−アミノプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
これらのモノアミンは1種単独でまたは2種以上を組み合わせても使用できる。
1.2 酸無水物基を1つ有する化合物(a2)
酸無水物基を1つ有する化合物(a2)としては、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。一般式(3)中、Xは炭素数1〜100の有機基である。有機基の説明は、一般式(1)における説明を援用することができる。
酸無水物基を1つ有する化合物(a2)としては、酸無水物基を1つ有していれば特に限定されないが、例えば、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、3−フルオロフタル酸無水物、4−フルオロフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、こはく酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン1,2−ジカルボン酸無水物、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、アリルこはく酸無水物、2−ブテン−1−イルこはく酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アリルナジック酸無水物、ブチルこはく酸無水物、n−オクチルこはく酸無水物、ドデシルこはく酸無水物、テトラデセニルこはく酸無水物、オクタデセニルこはく酸無水物、p−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、p−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、トリメトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリド又はトリエトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリド等が挙げられる。
1.3 アミド酸化合物(A)を合成するための反応条件
アミド酸化合物(A)は、少なくとも、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを反応させる工程を用いて得ることができる。
1.3.1 反応原料の仕込量
モノアミン(a1)及び酸無水物基を1つ有する化合物(a2)の仕込量は、1モルのモノアミン(a1)に対して、酸無水物基を1つ有する化合物(a2)を0.5〜2.0モル用いることが好ましく、0.7〜1.5モル用いることがより好ましく、1.0〜1.2モル用いることがさらに好ましい。
1.3.2 反応溶媒
アミド酸化合物(A)を合成するために用いられる反応溶媒は、当該アミド酸化合物(A)が合成できれば特に限定されるものではないが、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、又はN,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
これらの反応溶媒の中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル又はジエチレングリコールジメチルエーテルを用いると、反応後に当該溶媒をそのままインクジェット用溶媒として用いても、インクジェットヘッドへのダメージが少ないインクとすることができるので好ましい。
これらの反応溶媒は単独でも、2種以上の混合溶媒としても使用できる。また、上記反応溶媒以外に他の溶媒を混合して用いることもできる。
反応溶媒は、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)との合計100重量部に対し100重量部以上使用すると、反応がスムーズに進行するので好ましい。反応は0℃〜100℃で、0.2〜20時間反応させるのが好ましい。
1.3.3 反応系への添加順序
反応原料の反応系への添加順序に特に限定されない。すなわち、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを同時に反応溶媒に加える、モノアミン(a1)を反応溶媒中に溶解させた後に酸無水物基を1つ有する化合物(a2)を添加する、酸無水物基を1つ有する化合物(a2)を反応溶媒中に溶解させた後にモノアミン(a1)を添加する等、いずれの方法も用いることができる。
1.4 化合物(A)(好ましくはアミド酸化合物(A))の含有量
化合物(A)(好ましくはアミド酸化合物(A))の含有量は、インクジェット用インク全重量に対して、5〜80重量%とすることが好ましく、30〜70重量%とすることがより好ましく、30〜50重量%とすることがさらに好ましい。5重量%以上では、1回のジェッティングで形成できるイミド化合物の膜が薄くなり過ぎることがなく、80重量%以下では、インクジェット用インクの粘度が大きくなり過ぎず、ジェッティング特性がよい。
2 溶媒(B)
本発明のインクジェット用インクは、例えば、化合物(A)を溶媒(B)に溶解して得ることができる。したがって、本発明のインクジェット用インクに含まれる溶媒は、化合物(A)、好ましくはアミド酸化合物(A)を溶解することができる溶媒であれば特に制限されない。また、単独では化合物(A)、好ましくはアミド酸化合物(A)を溶解しない溶媒であっても、他の溶媒と混合して溶解可能にすることによって、インクジェット用インクに含まれる溶媒(B)として用いることが可能である。なお、インクジェット用インクに含まれる溶媒(B)としては、上述するように、アミド酸化合物(A)の合成で用いた反応溶媒をそのまま用いてもよい。
2.1 溶媒の具体例
溶媒(B)としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、マロン酸ジエチル、エタノール、2−プロパノール、ジオキサン、又はエチレングリコール等が挙げられる。
これらの溶媒の中でも、例えば、インクジェットヘッドへのダメージを抑える観点から、乳酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、又はγ−ブチロラクトン等を含むことが好ましい。
これらの溶媒は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
2.2 溶媒の含有量
また、溶媒(B)の含有量は、インクジェット用インク全重量に対して、20〜95重量%(固形分濃度が5〜80重量%)とすることが好ましく、30〜70重量%(固形分濃度が30〜70重量%)とすることがより好ましく、50〜70重量%(固形分濃度が30〜50重量%)とすることがさらに好ましい。20重量%以上では、インクジェット用インクの粘度が大きくなり過ぎず、ジェッティング特性は良好であり、95重量%以下では、1回のジェッティングで形成できるイミド化合物の膜が薄くなり過ぎることがない。
2.3 インクの表面張力と溶媒との関係
インクの表面張力は、インクジェット用インクの塗布性に大きく影響するため、インクの表面張力を好ましくは20〜45mN/m、より好ましくは27〜42mN/m、さらに好ましくは30〜40mN/mに調整する。表面張力が20〜45mN/mの範囲であればインク吐出口におけるインクメニスカスが安定になり、インクの吐出は良好となる。
表面張力を20〜45mN/mの範囲に調整するには、溶媒選定が重要である。表面張力が20〜45mN/mの範囲にある1種の溶媒を用いてもよいが、表面張力の大きな溶媒(例えば、γ−ブチロラクトン:43mN/m)および表面張力の小さな溶媒(例えば、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル:24mN/m、あるいはエチレングリコールモノブチルエーテル:32mN/m)を混合して用いると溶媒組成で表面張力を微調整できるので好ましい。
2.4 含有しないことが好ましい溶媒
また、本発明のインクジェット用インクに含まれる溶媒(B)には、インクジェットヘッドを溶解または腐食する溶媒を含有しないことが好ましい。
インクジェットヘッドを溶解または腐食する溶媒としては、例えば、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、又はカルバミド酸エステル等が挙げられる。
インクジェットヘッドを溶解または腐食する溶媒の含有量は、インク中に含まれる溶媒(B)の全重量に対して、0〜20重量%に抑えることが好ましく、0〜10重量%に抑えることがより好ましく、0重量%に抑えることがさらに好ましい。
3 本発明のインクジェット用インクに添加してもよい添加剤
本発明のインクジェット用インクは、例えば、化合物(A)、好ましくはアミド酸化合物(A)と、溶媒(B)とを混合して得られるが、必要により、さらに各種添加剤を含んでもよい。各種添加剤としては、高分子化合物、アルケニル置換ナジイミド化合物、又はシリコン化合物等が挙げられる。
さらに、目的とする特性によっては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、トリメリット酸等のエポキシ硬化剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、顔料、染料等の添加剤を必要により選択して添加してもよい。
3.1 高分子化合物
本発明のインクジェット用インクは、さらに各種高分子化合物を含むことができる。高分子化合物の具体例としては、ポリアミド酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸エステル、ポリエステル、アクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー、ポリビニルアルコール、又はポリオキシエチレン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましくはポリアミド酸または可溶性ポリイミド等のポリイミド系高分子化合物であり、例えば、特願2006-235336号に記載されている、一般式(I-1)で表される構成単位を有し、一般式(I-2)及び一般式(I-3)で表される分子末端基の群から選ばれる1以上の分子末端基を有するポリアミド酸、或いはそのイミド化重合体を好ましく挙げることができる。
Figure 2009144138
式(I-1)中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して炭素数1〜100の有機基である。
3.2 アルケニル置換ナジイミド化合物
本発明のインクジェット用インクは、さらに各種アルケニル置換ナジイミド化合物を含むことができる。アルケニル置換ナジイミド化合物は、分子内に少なくとも1つのアルケニル置換ナジイミド構造を有する化合物である。好ましくは、例えば、特願2006-310370号に記載されている、一般式(II-1)で表されるアルケニル置換ナジイミド化合物等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2009144138
一般式(II-1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリールまたはベンジルのいずれかであり、nは1〜2の整数であり、
n=1のとき、R3は水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のヒドロキシアルキル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−{(Cq2q)Ot(Cr2rO)us2sX}(ここで、q、r、sはそれぞれ独立に選ばれた2〜6の整数、tは0または1の整数及びuは1〜30の整数、Xは水素または水酸基である)で表されるポリオキシアルキレンアルキル、−(R)a−C64−R4(ここで、aは0または1の整数、Rは炭素数1〜4のアルキレン、R4は水素もしくは炭素数1〜4のアルキルを表す)で表される基、−C64−T−C65(ここで、Tは−CH2−、−C(CH32−、−CO−、−S−もしくはSO2−である)で表される基、またはこれらの基の芳香環に直結した1〜3個の水素が水酸基で置換された基であり、
n=2のとき、R3は−Cp2p−(ここで、pは2〜20の整数)で表されるアルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、−{(Cq2qO)t(Cr2rO)us2s}−(ここで、q、r、sはそれぞれ独立に2〜6の整数、tは0または1の整数及びuは1〜30の整数である)で表されるポリオキシアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−(R)a−C64−R5−(ここで、aは0または1の整数、R及びR5は独立に選ばれた炭素数1〜4のアルキレンである)で表される基、−C64−T−C64−(ここで、Tは−CH2−、−C(CH32−、−CO−、−O−、−OC64C(CH3264O−、−S−、−SO2−)で表される基、またはこれらの基の芳香環に直結する1〜3個の水素が水酸基で置換された基である。
また、一般式(II-1)で表されるアルケニル置換ナジイミド化合物の中でも、
1およびR2はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリールまたはベンジルのいずれかであり、
nが2であり、
3が、−Cp2p−(ここで、pは2〜10の整数)で表されるアルキレン、−(R)a−C64−R5−(ここで、aは0または1の整数、R及びR5は独立に選ばれた炭素数1〜4のアルキレンである)で表される基、または−C64−T−C64−(ここで、Tは−CH2−、−C(CH32−、−CO−、−O−、−OC64C(CH3264O−、−S−、−SO2−)で表される基である、アルケニル置換ナジイミド化合物が好ましい。
また、一般式(II-1)で表されるアルケニル置換ナジイミド化合物の中でも、
1およびR2がそれぞれ独立に水素または炭素数1〜6のアルキルであり、
nが2であり、
3が−(CH26−、式(II-2)で表される基または式(II-3)で表される基である、アルケニル置換ナジイミド化合物が好ましい。
Figure 2009144138
3.3 シリコン化合物
本発明のインクジェット用インクは、さらにシリコン化合物を含むことができる。シリコン化合物の具体例としては、分子内にアミド酸構造を有するシリコン化合物であるシリコンアミド酸等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
好ましくは、例えば、特願2007-88359号に記載されている、分子内に少なくとも2つのアミド酸構造を有する、一般式(III)で表されるシリコンアミド酸、又は一般式(IV)で表されるシリコンアミド酸が挙げられる。一般式(III)で表されるシリコンアミド酸の中でも、一般式(III-1)、(III-2)又は(III-3)で表されるシリコンアミド酸が好ましい。また、一般式(IV)で表されるシリコンアミド酸の中でも、一般式(IV-1)、(IV-2)、(IV-3)又は(IV-4)で表されるシリコンアミド酸が好ましい。
Figure 2009144138
一般式(III)中、Xは、炭素数1〜100の四価の有機基であり、R1、R2及びR3は水素、ハロゲンまたは炭素数1〜100の一価の有機基であり、それらは同一または異なっていてもよく、Yは、炭素数1〜20の有機基である。
Figure 2009144138
一般式(III-1)、(III-2)又は(III-3)中、R1、R2及びR3の内の少なくとも一つは、炭素数1〜20のアルコキシ基を含み、aは、1〜20の整数である。
Figure 2009144138
一般式(IV)中、R1、R2及びR3は水素、ハロゲンまたは炭素数1〜100の一価の有機基であり、それらは同一または異なっていてもよく、Y’は、炭素数1〜20の有機基であり、X’は炭素数1〜100の有機基である。
Figure 2009144138
一般式(IV-1)、(IV-2)、(IV-3)又は(IV-4)中、R1、R2及びR3の内の少なくとも一つは、炭素数1〜20のアルコキシ基を含み、一般式(IV-3)のRは炭素数2〜30の有機基であり、一般式(IV-4)のRは水素又は炭素数1〜20のアルキルであり、aは、1〜20の整数である。
3.4 エポキシ樹脂
本発明のインクジェット用インクは、エポキシ樹脂をさらに含んでもよい。インクジェット用インクに含まれるエポキシ樹脂は、オキシランやオキセタンを有すれば特に限定されないが、オキシランを2つ以上有する化合物が好ましい。
インクジェット用インク中のエポキシ樹脂の濃度は特に限定されないが、インクジェット用インク全重量に対して、0.1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がさらに好ましい。この濃度範囲であると、インクジェット用インクから形成された塗膜の耐熱性、耐薬品性、平坦性が良好である。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、オキシランを有するモノマーの重合体、又はオキシランを有するモノマーと他のモノマーとの共重合体等が挙げられる。
オキシランを有するモノマーの具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、又はメチルグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、オキシランを有するモノマーと共重合を行う他のモノマーとの具体例としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、又はN−フェニルマレイミド等が挙げられる。
オキシランを有するモノマーの重合体及びオキシランを有するモノマーと他のモノマーとの共重合体の好ましい具体例としては、ポリグリシジルメタクリレート、メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ベンジルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、n−ブチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、又はスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
エポキシ樹脂の具体例としては、商品名「jER807」、「jER815」、「jER825」、「jER827」、「jER828」、「jER190P」、「jER191P」、「jER1004」、「jER1256」(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、商品名「AER」(旭化成エポキシ(株)製)、商品名「セロキサイド2021P」、「セロキサイド3000」、「EHPE−3150」(ダイセル化学工業(株)製)、商品名「テクモアVG3101L」(三井化学(株)製)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、又はN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
これらの中でも、商品名「AER」、商品名「セロキサイド2021P」、商品名「テクモアVG3101L」、商品名「jER828」は、得られるイミド化合物の膜の平坦性が特に良好であるため好ましい。
エポキシ樹脂は1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
インクジェット用インクがこれらのエポキシ樹脂を含有すると、インクジェット用インクから形成された塗膜の耐熱性が良好となるため好ましい。
3.5 アクリル樹脂
本発明のインクジェット用インクは、アクリル樹脂をさらに含んでもよい。インクジェット用インクに含まれるアクリル樹脂は、アクリル基やメタクリル基を有すれば特に限定されない。
インクジェット用インク中のアクリル樹脂の濃度は特に限定されないが、インクジェット用インク全重量に対して、0.1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がさらに好ましい。この濃度範囲であると、インクジェット用インクから形成された塗膜の耐熱性、耐薬品性、平坦性が良好である。
アクリル樹脂としては、例えば、ヒドロキシルを有する単官能重合性モノマー、ヒドロキシルを有しない単官能重合性モノマー、二官能(メタ)アクリレート、又は三官能以上の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシルを有する単官能重合性モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、または1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも形成される膜が柔軟である点から、4−ヒドロキシブチルアクリレート、又は1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートが特に好ましい。
ヒドロキシルを有しない単官能重合性モノマーの具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、p−ビニルフェニル−3−エチルオキセタ−3−イルメチルエーテル、2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、2−トリフロロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、4−トリフロロメチル−2−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ビニルトルエン、(メタ)アクリルアミド、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、N−アクリロイルモルホリン、5−テトラヒドロフルフリルオキシカルボニルペンチル(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、マレイン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、又はシクロヘキセン−3,4−ジカルボン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]等が挙げられる。
二官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノールFエチレンオキシド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、又はジペンタエリスリトールジアクリレート等が挙げられる。
三官能以上の多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、又はウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのアクリル樹脂は1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
3.6 界面活性剤
本発明のインクジェット用インクの塗布性の向上を望むときには、かかる目的に沿った界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤の具体例としては、商品名「Byk−300」、「Byk−306」、「Byk−335」、「Byk−310」、「Byk−341」、「Byk−344」、「Byk−370」(ビックケミージャパン(株)製)等のシリコン系界面活性剤;商品名「Byk−354」、「ByK−358」、「Byk−361」(ビックケミージャパン(株)製)等のアクリル系界面活性剤、商品名「DFX−18」、「フタージェント250」、又は「フタージェント251」((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
界面活性剤は、例えば、下地基板への濡れ性、レベリング性、又は塗布性を向上させるために使用するものであり、インクジェット用インク全重量に対して、0.01〜1重量%添加して用いることが好ましい。
3.7 帯電防止剤
帯電防止剤は、特に限定されるものではなく、公知の帯電防止剤を用いることができる。具体的には、酸化錫、酸化錫・酸化アンチモン複合酸化物、酸化錫・酸化インジウム複合酸化物等の金属酸化物や四級アンモニウム塩等が挙げられる。
これらの帯電防止剤は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
帯電防止剤は、例えば、帯電を防止するために使用するものであり、インクジェット用インク全重量に対して、0.01〜1重量%添加して用いることが好ましい。
3.8 カップリング剤
カップリング剤は、特に限定されるものではなく、公知のカップリング剤を用いることができる。添加されるカップリング剤はシランカップリング剤が好ましく、具体的には、トリアルコキシシラン化合物又はジアルコキシシラン化合物等が挙げられる。好ましくは、例えば、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−ビニルプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルトジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジエトキシシラン、又はγ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、又はγ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランがさらに好ましい。
これらのカップリング剤は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
カップリング剤は、インクジェット用インク全重量に対して、0.01〜3重量%添加して用いることが好ましい。
3.9 エポキシ硬化剤
エポキシ硬化剤は、特に限定されるものではなく、公知のエポキシ硬化剤を用いることができる。具体的には、有機酸ジヒドラジド化合物、イミダゾール及びその誘導体、ジシアンジアミド、芳香族アミン、多価カルボン酸、又は多価カルボン酸無水物等が挙げられる。さらに具体的には、ジシアンジアミド等のジシアンジアミド類、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン等の有機酸ジヒドラジド、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチルイミダゾリル−(1')]−エチルトリアジン、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物等の酸無水物等が挙げられる。
これらの中でも透明性が良好なトリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物が好ましい。
これらのエポキシ硬化剤は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
エポキシ硬化剤は、インクジェット用インク全重量に対して、0.2〜5重量%添加して用いることが好ましい。
4 インクジェット用インクの粘度
インクジェット用インクの粘度は特に限定されないが、常温(25℃)でジェッティングを行う場合は、その粘度が1〜50mPa・sであると、インクジェット塗布方法によるジェッティング精度が向上する点で好ましい。また、25℃におけるインクジェット用インクの粘度は、より好ましくは5〜30mPa・s、さらに好ましくは8〜20mPa・s(25℃)である。
インクヘッドを加熱してジェッティングを行う場合は、加熱温度(好ましくは40〜120℃)におけるインクジェット用インクの粘度は1〜50mPa・sが好ましく、5〜30mPa・sであればさらに好ましく、8〜20mPa・sが特に好ましい。
5 イミド化合物の膜
本発明のイミド化合物の膜は、本発明のインクジェット用インクを、例えば、基板表面にインクジェットにより塗布し、ホットプレート、またはオーブン等で加熱処理することにより、全面または所定のパターン状(たとえばライン状)のイミド化合物の膜として得ることができる。また、本発明のイミド化合物の膜の形成は、加熱処理に限定されず、UV処理やイオンビーム、電子線、ガンマ線等の処理でもよい。
5.1 インクジェット方法によるインクジェット用インクの塗布
インクジェット塗布方法には、インクの吐出方法により各種のタイプがある。吐出方法としては、例えば、圧電素子型、バブルジェット(登録商標)型、又は連続噴射型、静電誘導型等が挙げられる。本発明にかかるインクは、インクに含まれる各成分を適正に選択することにより、様々な方法でジェッティングが可能であり、インクジェット用インクを予め定められたパターン状に塗布することができる。
本発明にかかるインクを用いて塗布を行うのに好ましい吐出方法は、圧電素子型である。この圧電素子型のヘッドは、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクとを備えた、オンデマンドインクジェット塗布ヘッドであり、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させる。
インクジェット塗布装置は、塗布ヘッドとインク収容部とが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。また、インク収容部は塗布ヘッドに対し分離可能または分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介して塗布ヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
また、塗布ヘッドに対し好ましい負圧を作用させるための構成をインクタンクに設ける場合には、インクタンクのインク収納部に吸収体を配置した形態、あるいは可撓性のインク収容袋とこれに対しその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態等を採用することができる。塗布装置は、上述のようにシリアル塗布方式を採るもののほか、塗布媒体の全幅に対応した範囲にわたって塗布素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
5.2 アミド酸化合物の膜の形成
インクジェット塗布方法を用いて、基板上に、本発明のインクジェット用インクをインクジェットによって塗布した後、ホットプレート、またはオーブン等での加熱により溶媒を気化等させて除去する、すなわち乾燥することによってアミド酸化合物の膜を形成することができる。
加熱条件は各成分の種類および配合割合によって異なるが、通常70〜120℃で、オーブンを用いた場合5〜15分間、ホットプレートを用いた場合1〜5分間でアミド酸化合物の膜が形成される。
5.3 イミド化合物の膜の形成
アミド酸化合物の膜を形成後、アミド酸をイミド化させるために、180〜350℃、好ましくは200〜300℃で、オーブンを用いた場合30〜90分間、ホットプレートを用いた場合5〜30分間加熱処理することによってイミド化合物の膜を得ることができる。アミド酸化合物の膜がパターン状に形成されている場合には、パターン状のイミド化合物の膜が形成される。本明細書では、特に言及のない限り、イミド化合物の膜は、パターン状のイミド化合物の膜を含むものとする。
6 フィルム基板
本発明のフィルム基板は、例えば、インクジェット等の方法により配線が形成されたポリイミドフィルム等の基板上に、本発明のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって全面または所定のパターン状(ライン状等)に塗布し、その後、当該基板を乾燥し、さらに加熱処理などしてポリイミド膜を形成することにより、得られる。
本発明で用いることができるポリイミド膜は、好ましくは上述したポリイミドフィルム等の基板上に形成されるが、特にこれに限定されるものではなく公知の基板上に形成することができる。
本発明に適用可能な基板としては、例えば、FR−1、FR−3、FR−4、CEM−3、又はE668等の各種規格に適合する、ガラスエポキシ基板、ガラスコンポジット基板、紙フェノール基板、紙エポキシ基板、グリーンエポキシ基板、又はBTレジン基板等のプリント配線板が挙げられる。
また、本発明に適用可能な他の基板としては、銅、黄銅、リン青銅、ベリリウム銅、アルミニウム、金、銀、ニッケル、スズ、クロム、又はステンレス等の金属からなる基板(それらの金属の表面を有する基板であってもよい)や;酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、ジルコニウムのケイ酸塩(ジルコン)、酸化マグネシウム(マグネシア)、チタン酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛(PT)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、硫化カドニウム、硫化モリブデン、酸化ベリリウム(ベリリア)、酸化ケイ素(シリカ)、炭化ケイ素(シリコンカーバイト)、窒化ケイ素(シリコンナイトライド)、窒化ホウ素(ボロンナイトライド)、酸化亜鉛、ムライト、フェライト、ステアタイト、ホルステライト、スピネル、又はスポジュメン等のセラミックスからなる基板(それらのセラミックスの表面を有する基板であってもよい)や;PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、PCT(ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、テフロン(登録商標)、熱可塑性エラストマー、又は液晶ポリマー等の樹脂からなる基板(それらの樹脂の表面を有する基板であってもよい)や;シリコン、ゲルマニウム、又はガリウム砒素等の半導体基板や;ガラス基板や;あるいは酸化スズ、酸化亜鉛、ITO、又はATO等の電極材料が表面に形成された基板や;αGEL(アルファゲル)、βGEL(ベータゲル)、θGEL(シータゲル)、γGEL(ガンマゲル)、ΣGEL(シグマゲル)又はλGEL(ラムダゲル)(以上、株式会社タイカの登録商標)等のゲルシートなどが挙げられる。
7 電子部品
例えば、予め配線が形成されたポリイミドフィルム等の基板上に、本発明のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって塗布し、その後、当該フィルム基板を乾燥し、さらに加熱することによって、絶縁性を有するイミド化合物の膜で被覆されたフレキシブルな電子部品が得られる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で用いる、モノアミン(a1)、溶媒(B)、及び添加剤の名称を略号で示す。以下の記述にはこの略号を使用する。
モノアミン(a1)
S330:3−アミノプロピルトリエトキシシラン
溶媒(B)
EDM :ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
NMP :N−メチル−2−ピロリドン
添加剤又はその原料
ODPA :3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物
DDS :3,3’−ジアミノジフェニルスルホン
BANI−X:N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド) (丸善石油化学株式会社製)
BANI−M:ビス{4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル}メタン (丸善石油化学株式会社製)
溶液の粘度は、25℃にて、E型粘度計(TOKYO KEIKI製 VISCONIC ELD)で測定した。
[実施例1] インクジェット用インク(1)
反応容器に、無水フタル酸(2.004g)、S330(2.996g)およびEDM(5.00g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は11.4mPa・sであった。
インクジェット用インク(1)をインクジェット用インクとして使用し、インクジェット塗布装置DMP−2831(FUJIFILM Dimatix社製)で1.5mm厚のガラス板上に1ドット幅でドットピッチ25μmに設定し、長さ5cmのライン塗布を常温(25℃)で行った。インクジェットヘッドのヒーターの設定をOFFとし、ピエゾ電圧は16V、駆動周波数は5kHzとした。次に、基板を80℃のホットプレートで5分間乾燥した後、230℃のオーブンで30分間加熱し、ライン状に形成された絶縁性のイミド化合物の膜を得た。
得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性を光学顕微鏡で観察し、さらに膜厚を測定した。膜厚は触針式膜厚計αステップ200(KLA−Tencor Japan株式会社製)を使用し、3箇所の測定値の平均値を膜厚とした。
得られたイミド化合物の膜のライン幅は80μmであり、エッジの直線性はギザギザしておらず良好であった。また、得られたイミド化合物の膜のラインの膜厚は1.4μmであった。
[実施例2] インクジェット用インク(2)
反応容器に、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(2.038g)、S330(2.964g)およびEDM(5.003g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は9.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例3] インクジェット用インク(3)
反応容器に、イタコン酸無水物(1.686g)、S330(3.321g)およびEDM(5.007g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は10.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例4] インクジェット用インク(4)
反応容器に、テトラデセニルこはく酸無水物(2.859g)、S330(2.148g)およびEDM(5.002g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は10.3mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例5] インクジェット用インク(5)
反応容器に、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(2.083g)、S330(2.943g)およびEDM(4.999g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は10.3mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例6] インクジェット用インク(6)
反応容器に、4−メチルフタル酸無水物(2.120g)、S330(2.889g)およびEDM(5.000g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は12.0mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例7] インクジェット用インク(7)
反応容器に、テトラフルオロフタル酸無水物(1.873g)、S330(1.881g)およびEDM(3.753g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は11.1mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例8] インクジェット用インク(8)
反応容器に、シトラコン酸無水物(1.687g)、S330(3.321g)およびEDM(5.001g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は6.9mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例9] インクジェット用インク(9)
反応容器に、オクタデセニルこはく酸無水物(3.068g)、S330(1.937g)およびEDM(5.003g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は11.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例10] インクジェット用インク(10)
反応容器に、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(2.129g)、S330(2.871g)およびEDM(5.000g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は11.4mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例11] インクジェット用インク(11)
反応容器に、アリルナジック酸無水物(1.201g)、S330(1.302g)およびEDM(2.500g)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応後の反応溶液をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は10.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例12] インクジェット用インク(12)
反応容器にS330(2.1422g)、ODPA(1.5016g)およびEDM(3.6438g)を加え室温で3時間攪拌した。さらに、この反応混合物の全量とインクジェット用インク(1)(10.7192g)とEDM(1.9982g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は45重量%であり、インクの粘度は14.7mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例13] インクジェット用インク(13)
反応容器にS330(1.1851g)、ODPA(0.3960g)およびEDM(1.5832g)を加え室温で3時間攪拌した。さらに、この反応混合物の全量とインクジェット用インク(1)(2.8454g)とEDM(3.9966g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は30重量%であり、インクの粘度は5.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例14] インクジェット用インク(14)
反応容器にBANI−X(6.0048g)およびEDM(4.0012g)を加え室温で3時間攪拌することにより中間混合物を得た。さらに、この中間混合物(1.6682g)とインクジェット用インク(1)(8.0004g)とEDM(0.3385g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は11.4mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例15] インクジェット用インク(15)
反応容器に実施例14の中間混合物(3.3331g)とインクジェット用インク(1)(5.9984g)とEDM(0.6689g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は12.2mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例16] インクジェット用インク(16)
反応容器にBANI−M(5.9985g)およびEDM(3.9990g)を加え室温で3時間攪拌することにより中間混合物を得た。さらに、この中間混合物(1.6669g)とインクジェット用インク(1)(7.9980g)とEDM(0.3346g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は12.6mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[実施例17] インクジェット用インク(17)
反応容器に実施例16の中間混合物(3.3329g)とインクジェット用インク(1)(5.9994g)とEDM(0.6702g)とを混合した。得られた混合物をインクとした。インク中の固形分濃度は50重量%であり、インクの粘度は15.0mPa・sであった。
次に、このインクを用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。評価結果は、ほぼ実施例1と同様であった(表1を参照)。
[比較例1]インクジェット用インク(C1)
500mlの四つ口フラスコに、以下に示すとおりに原料を仕込み、乾燥窒素気流下40℃で10時間攪拌した後、70℃に昇温して8時間攪拌して減粘し、黄色透明なポリアミド酸の8重量%溶液を得た。この溶液をそのままインクジェット用インク(C1)とした。
ODPA 20.0g
DDS 16.0g
NMP 414.0g
このインクジェット用インク(C1)の粘度を実施例1と同じ条件で測定した。その結果、粘度は9.1mPa・s(25℃)であった。また、インクジェット用インク(C1)では、溶媒としてEDMを使用すると反応生成物が析出するため、NMPを使用して、GPCで測定した重量平均分子量は25,000であった。
次に、このインク(C1)を用いて、実施例1と同様の方法で、ライン塗布及びイミド化合物の膜の作製をした後、得られたイミド化合物の膜のライン幅、エッジの直線性及びラインの膜厚の評価を行った。
その結果、イミド化合物の膜のライン幅は610〜680μmとなり、塗布したときの幅より大幅に広がってしまった。また、エッジの直線性も不十分でギザギザがあった。さらに、ラインの膜厚は0.4μmであり、充分な厚さが得られなかった。
Figure 2009144138
本発明の活用法として、例えば、フレキシブル配線基板用絶縁膜、それを用いた電子部品等が挙げられる。

Claims (15)

  1. モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)とを用いて得られる化合物(A)と、溶媒(B)とを含む、インクジェット用インク。
  2. 化合物(A)が、一般式(1)で表されるアミド酸化合物(A)である、請求項1に記載のインクジェット用インク。
    Figure 2009144138
    式(1)中、R1とR2はそれぞれ独立して炭素数1〜100の有機基である。
  3. モノアミン(a1)が、一般式(2)で表され、酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、一般式(3)で表される、請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。
    Figure 2009144138
    式(2)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜100の有機基であり、Yは炭素数1〜20の有機基であり、式(3)中、Xは炭素数1〜100の有機基である。
  4. 化合物(A)が、インクジェット用インク全重量に対して5〜80重量%を含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  5. モノアミン(a1)が、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジメトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシランおよびm−アミノフェニルメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる1以上であり、
    酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、3−フルオロフタル酸無水物、4−フルオロフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、こはく酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン1,2−ジカルボン酸無水物、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、アリルこはく酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アリルナジック酸無水物、ブチルこはく酸無水物、n−オクチルこはく酸無水物、デシルこはく酸無水物、ドデシルこはく酸無水物、テトラデシルこはく酸無水物、ヘキサデシルこはく酸無水物、オクタデシルこはく酸無水物、2−ブテン−1−イルこはく酸無水物、2−ヘキセン−1−イルこはく酸無水物、n−オクテニルこはく酸無水物、n−デセニルこはく酸無水物、2−ドデセン−1−イルこはく酸無水物、テトラデセニルこはく酸無水物、ヘキサデセニルこはく酸無水物、オクタデセニルこはく酸無水物、p−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、p−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリメトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、m−(トリエトキシシリル)フェニルサクシニックアンヒドリド、トリメトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリドおよびトリエトキシシリルプロピルサクシニックアンヒドリドからなる群から選ばれる1以上である、請求項3に記載のインクジェット用インク。
  6. 溶媒(B)が、乳酸エチル、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1以上である、請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  7. 溶媒(B)全重量に対して、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタムおよびカルバミド酸エステルからなる群から選ばれる1以上の溶媒が0〜20重量%である、請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  8. 溶媒(B)全重量に対して、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタムおよびカルバミド酸エステルからなる群から選ばれる1以上の溶媒の含有量が0重量%である、請求項7に記載のインクジェット用インク。
  9. モノアミン(a1)が、3−アミノプロピルトリエトキシシランであり、
    酸無水物基を1つ有する化合物(a2)が、無水フタル酸、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、イタコン酸無水物、テトラデセニルこはく酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、テトラフルオロフタル酸無水物、シトラコン酸無水物、オクタデセニルこはく酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、およびアリルナジック酸無水物からなる群から選ばれる1以上であり、
    化合物(A)が、モノアミン(a1)と酸無水物基を1つ有する化合物(a2)との反応により得られたアミド酸化合物(A)であり、
    溶媒(B)が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、請求項1に記載のインクジェット用インク。
  10. さらに、高分子化合物、アルケニル置換ナジイミド化合物、シリコン化合物、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、及びエポキシ硬化剤からなる群から選ばれる1以上を含む、請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット用インクから得られる、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって塗布して化合物(A)の膜を形成した後、化合物(A)の膜を硬化処理して得られる、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット用インクをインクジェット塗布方法によって塗布して化合物(A)の膜を形成する工程、及び、化合物(A)の膜を硬化処理する工程を含む、イミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜の形成方法。
  14. 基板上に請求項11又は12に記載のイミド化合物の膜またはパターン状のイミド化合物の膜が形成されたフィルム基板。
  15. 請求項14に記載のフィルム基板を有する電子部品。
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