JP2022058096A - 非水性インク組成物、それを用いた記録方法及び記録物の製造方法 - Google Patents

非水性インク組成物、それを用いた記録方法及び記録物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の基材に対して使用することのできる非水性インク組成物であって、例えば片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制し、記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制できる非水性インク組成物を提供する。【解決手段】有機溶剤と、樹脂と、を含有する非水性インク組成物であって、前記有機溶剤は、下記有機溶剤(a)を含有し、樹脂の重量平均絶対分子量は15000以上80000以下である非水性インク組成物である。有機溶剤(a):アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ【選択図】なし

Description

本発明は、非水性インク組成物、それを用いた記録方法及び記録物の製造方法に関する。
インク組成物として、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物や水を含有しない有機溶剤に色材を溶解又は分散させた非水性インク組成物が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、色材と、所定のグリコールエーテルと、5員環ラクトン系溶剤を含有する非水性インク組成物が記載されている。特許文献1には、この非水性インク組成物は、基材への印字に適し、印字品質、記録安定性、インクの保存安定性等が優れるものであることが記載されている。
また、この特許文献1に記載の非水性インク組成物には、バインダー樹脂を含むことが好ましいと記載され、バインダー樹脂を含むことにより、非水性インク組成物の粘度を調整することや、ポリ塩化ビニル基材への定着性を向上させることが記載されている。
WO2004/007626
さて、5員環ラクトン系溶剤は樹脂基材に浸透しやすい溶剤であり、5員環ラクトン系溶剤を含有する非水性インク組成物は印字品質に優れてはいるものの、樹脂基材に対して浸透性が高いものである。
ここで、非水性インク組成物に使用される基材(記録媒体)として例えば、片面に粘着層を備えた樹脂基材が挙げられる。そして、このような片面に粘着層を備えた樹脂基材を用いて、樹脂基材の粘着層を備えていない側に非水性インク組成物を記録し、粘着層側を他の被体に接着させることが行われることがある。
ところが、5員環ラクトン系溶剤を含有する非水性インク組成物では、非水性インク組成物の5員環ラクトン系溶剤が加飾層から裏側の粘着層まで浸透して、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)が悪化することが本発明者らの研究により明らかとなった。
また、樹脂基材に非水性インク組成物を記録した記録物を延伸させると、非水性インク組成物の加飾層が白化してしまい、所望の色柄の加飾層とならないことが本発明者らの研究により明らかとなった。
本発明は、種々の基材に対して使用することのできる非水性インク組成物であって、例えば片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制し、記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制できる非水性インク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討をした結果、所定の有機溶剤と、及び所定の重量平均絶対分子量を有する樹脂と、を含有する非水性インク組成物であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1)有機溶剤と、樹脂と、を含有する非水性インク組成物であって、前記有機溶剤は、下記有機溶剤(a)を含有し、前記樹脂の重量平均絶対分子量は15000以上80000以下である非水性インク組成物。
有機溶剤(a):アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ
(2)前記有機溶剤(a)は、アルキルアミド系溶剤(a1)である(1)に記載の非水性インク組成物。
(3)前記アルキルアミド系溶剤(a1)は、下記一般式(1)で表される(2)に記載の非水性インク組成物。
Figure 2022058096000001
(式(1)中、Rは、水素若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基であり、Rは、炭素数2以上4以下のアルキル基を表す。)
(4)前記アルキルアミド系溶剤(a1)は、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド及びN,N-ジエチルアセトアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含有する(3)に記載の非水性インク組成物。
(5)前記有機溶剤(a)は、環状アミド系溶剤(a2)である(1)に記載の非水性インク組成物。
(6)前記環状アミド系溶剤(a2)は、下記一般式(2)で表される(5)に記載の非水性インク組成物。
Figure 2022058096000002
(式(2)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
(7)前記環状アミド系溶剤(a2)は、ε-カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、及びN-ビニルカプロラクタムからなる群より選択される少なくとも1つを含有する(6)に記載の非水性インク組成物。
(8)前記有機溶剤(a)は、6員環以上のラクトン系溶剤(a3)である(1)に記載の非水性インク組成物。
(9)前記6員環以上のラクトン系溶剤(a3)は、下記一般式(3)で表される(8)に記載の非水性インク組成物。
Figure 2022058096000003
(式(3)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
(10)前記6員環以上のラクトン系溶剤(a3)は、δ-バレロラクトン、δ-ヘキサノラクトン、及びε-カプロラクトンからなる群より選択される少なくとも1つを含有する(9)に記載の非水性インク組成物。
(11)前記樹脂は、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、及びセルロース系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種以上を含む(1)から(10)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(12)水分の含有量が非水性インク組成物全量中1.0質量%以下である(1)から(11)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(13)前記有機溶剤(a)に由来する不純物の含有量が有機溶剤(a)全量中0.5質量%以下である(1)から(12)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(14)樹脂基材に用いられる
(1)から(13)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(15)(1)から(14)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法。
(16)(1)から(14)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録物の製造方法。
本発明の非水性インク組成物は、樹脂基材や金属板ガラスなどの非吸収性基材、紙や布帛などの吸収性基材、表面塗工が施された基材を含む種々の基材(記録媒体)に対して使用することができる。例えば片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に本発明の非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制するとともに、記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施をすることができる。
<非水性インク組成物>
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、有機溶剤を含有する非水性インク組成物であって、有機溶剤としてアルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つの(有機溶剤(a))と、重量平均絶対分子量は15000以上80000以下の樹脂と、を含有することを特徴としている。
このような非水性インク組成物であれば、種々の基材に対して使用することができる。例えば片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に本発明の非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制するとともに、記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制することができる。
さらに、重量平均絶対分子量は15000以上80000以下の樹脂は、重量平均絶対分子量が高く、有機溶剤に対する溶解性は低いものであり、非水性インク組成物に樹脂を溶かすことが難しく、仮に一度溶解しても析出しやすい。このため、例えば、非水性インク組成物がインクジェット方式にて基材の表面に吐出する非水性インクジェットインク組成物である場合に、インクジェットのノズル内に樹脂の析出物が付着してノズル欠けや曲がりが発生することで吐出安定性が低下して正常な印字ができなくなることがある。アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つの有機溶剤(a)を含有する本実施の形態に係る非水性インク組成物であれば、重量平均絶対分子量の高い樹脂を溶解することが可能となり、吐出安定性を維持することが可能となる。
ここで、「非水性インク組成物」とは、水を含有しないインク組成物(油性インク組成物)であることを意味し、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物とは異なる。
水分の含有量は、非水性インク組成物全量中1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量以下であることがより好ましい。例えば、非水性インク組成物がインクジェット方式にて基材の表面に吐出する非水性インクジェットインク組成物である場合に、ノズル内でインク組成物がつまる等の不具合がなくなり、吐出安定性や保存安定性を維持することが可能となる。
特に、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、非水性インク組成物の吐出安定性や保存安定性を低下させ得る重量平均絶対分子量の大きい樹脂を含有しているが、後述する有機溶剤(a)を含有しており、さらに水分の含有量が非水性インク組成物全量中1.0質量%以下であることで、吐出安定性や保存安定性を維持することが可能となる。
以下、本実施の形態に係る非水性インク組成物に含まれる各成分について説明する。
[有機溶剤]
有機溶媒は、有機溶剤(a)を含有する。
有機溶剤(a):アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ
以下、有機溶剤(a)及び有機溶剤に含まれるその他の有機溶剤についてそれぞれより具体的に説明する。
(有機溶剤(a))
有機溶剤(a)は、アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つである。この有機溶剤(a)は、5員環ラクトン系溶剤を含有する非水性インク組成物と比べて基材への浸透性は低いものである。このため、非水性インク組成物が樹脂基材から粘着層まで浸透することによる、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を効果的に抑制することができる。
また、この有機溶剤(a)は、基材に対してある程度は浸透する溶剤であって、基材面上の乾燥性も早いものである。このため、有機溶剤(a)を含有するインク組成物は、5員環ラクトン系溶剤を含有する非水性インク組成物と同様に記録乾燥性が高いものとなるとともに、印刷(記録)することで印字の滲みが少ないことから印字が鮮明となる。このような印字の滲みが少ないという効果は、単純に乾燥性を向上させるために沸点の低い溶剤を選択したのでは達成することができない。
さらに、アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つの有機溶剤(a)を含有することにより、高分子量の樹脂を非水性インク組成物中に効果的に溶解させることが可能となる。
以下、有機溶剤(a)に含有されるアルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)についてそれぞれ説明する。
(1)アルキルアミド系溶剤
アルキルアミド系溶剤とは、アルキル基(C2n+1-)と-C(=O)-N-基(アミド結合)を有する化合物であって、水素若しくはアルキル基と-C(=O)-N-基から構成された化合物からなる溶剤である。アルキルアミド系溶剤は、例えば以下の構造を有するものを好ましく用いることができる。
Figure 2022058096000004
(式(1)中、Rは、水素若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基であり、Rは、炭素数2以上4以下のアルキル基を表す。)
アルキルアミド系溶剤としては、具体的には、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジプロピルホルムアミド、N,N-ジブチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド、N,N-ジプロピルプロパンアミド等が挙げられる。この中でも、本発明の効果を特に奏するという観点から、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド及びN,N-ジエチルアセトアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
なお、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドは、含有してもよいが、本発明の効果を特に奏するという観点から、含有しないことが好ましい。
(2)環状アミド系溶剤
環状アミド系溶剤とは、環状構造を有し、その環状構造に-C(=O)-N-基を有する溶剤である。環状アミド系溶剤は、例えば以下の構造を有するものを好ましく用いることができる。
Figure 2022058096000005
(式(2)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
環状アミド系溶剤としては、具体的には、3-メチル-2-オキサゾリジノン、3-エチル-2-オキサゾリジノン、N-ビニルメチルオキサゾリジノン、N-メチルカプロラクタム、N-アセチルカプロラクタム、ε-カプロラクタム、N-ビニルカプロラクタム等が挙げられる。その中でも、ε-カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、及びN-ビニルカプロラクタムからなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
なお、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルオキサゾリジノンは、含有してもよいが、本発明の効果を特に奏するという観点から、含有しないことが好ましい。
(3)6員環以上のラクトン系溶剤
6員環以上のラクトン系溶剤とは、6員環以上の環状エステル構造を有する溶剤である。6員環以上のラクトン系溶剤は、例えば以下の構造を有するものを好ましく用いることができる。
Figure 2022058096000006
(式(3)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
6員環以上のラクトン系溶剤としては、δ-バレロラクトン、δ-ヘキサノラクトン、ε-カプロラクトン等が挙げられる。
上述した有機溶剤(a)としてアルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つを含有する非水性インク組成物であれば、本発明の効果を奏する非水性インク組成物となる。その中でも、本発明の効果を特に奏するという観点から、有機溶剤(a)としてアルキルアミド系溶剤(a1)及び環状アミド系溶剤(a2)の少なくとも1つを含有することが好ましく、有機溶剤(a)としてアルキルアミド系溶剤(a1)を含有することが特に好ましい。
有機溶剤(a)(アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ)の含有量の上限は、特に制限されるものではないが、非水性インク組成物全量中30.0質量%以下含有されていることが好ましく、25.0質量%以下含有されていることがより好ましく、20.0質量%以下含有されていることがさらに好ましく、15.0質量%以下含有されていることがさらになお好ましい。
有機溶剤(a)(アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ)の含有量の下限は、特に制限されるものではないが、インク組成物全量中3.0質量%以上含有されていることが好ましく、5.0質量%以上含有されていることがより好ましい。
なお、上記の有機溶剤(a)の含有量の上限及び下限の数値は、アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、6員環以上のラクトン系溶剤(a3)全てにおいて共通する。特に、有機溶剤(a)が6員環以上のラクトン系溶剤(a3)である場合には、非水性インク組成物全量中5.0質量%以上15.0質量%以下含有されていることが最も好ましい。
なお、有機溶剤(a)(アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ)他の構成成分と混合する前に有機溶剤(a)を予め有機溶剤(a)に由来する不純物の含有量が有機溶剤(a)全量中0.5質量%以下になるようにすることが好ましい。例えば片面に粘着層を備える樹脂基材に非水性インク組成物を記録した場合に、有機溶剤(a)に含まれる低沸点の不純物などが加飾層から裏側の粘着層まで浸透して、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)が悪化することがある。また、有機溶剤(a)に含まれる低沸点の不純物などによって、インクジェットヘッド等のプリンター部材に使用されているプラスチックや接着剤に対して溶解や膨潤等の不具合が発生する場合がある。他の構成成分と混合する前に有機溶剤(a)を予め有機溶剤(a)に由来する不純物の含有量が有機溶剤(a)全量中0.5質量%以下になるようにすることで、上記の問題を解決できるようになるので、本発明の効果をさらに奏する非水性インク組成物となる。
有機溶剤(a)を精製する方法としては、有機溶剤(a)について蒸留を繰り返し行ったり、極力不純物が含有されないように蒸留の温度の刻み幅を小さくしたり、抽出を繰り返す等によって、又、工業的製造工程においては、上述の工程に加えて、更にコンタミネーションを抑制する処置を施す等によって、実現することができる。
(その他の有機溶剤)
有機溶媒には、上記の有機溶剤(a)以外の有機溶剤を含有していてもよい。具体的には、グリコールの両末端のOH基がアルキル置換されたグリコールエーテルジアルキルやグリコールの片方のOH基がアルキル置換されたグリコールエーテルモノアルキルや炭酸エステルなどが挙げられる。
グリコールエーテルジアルキルは、例えば、下記式(4)で表されるグリコールエーテルジアルキルを挙げることができる。
Figure 2022058096000007
(式(4)中、Rは、アルキル基であり、Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。nは2~4の整数を表す。)
グリコールエーテルジアルキルとしては、具体的には、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
グリコールエーテルジアルキルの中でも式(4)中のR及びRに含まれる炭素数の合計が2以上8以下であるグリコールエーテルジアルキルが好ましく、2以上6以下であるグリコールエーテルジアルキルがより好ましく、式(4)中のRがメチル基又はエチル基であってRがエチル基であるグリコールエーテルジアルキルか、及び/又は式(1)中のR及びRがメチル基であってRがプロピレン基であるグリコールエーテルジアルキルがさらに好ましい。
及びRに含まれる炭素数の合計が2以上6以下であるグリコールエーテルジアルキルは、例えば、ジエチレングリコールジブチルエーテル(R及びRに含まれる炭素数の合計が8)と比較して揮発性が高いため、記録乾燥性に優れる非水性インク組成物となる。
このようなR及びRに含まれる炭素数の合計が2以上6以下であるグリコールエーテルジアルキルとしては、具体的には、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
そして、式(4)中のRがメチル基又はエチル基であってRがエチル基であるグリコールエーテルジアルキルか、及び/又は式(4)中のR及びRがメチル基であってRがプロピレン基であるグリコールエーテルジアルキルは、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル(R及びRがメチル基、Rがエチレン基)と比較しても浸透性がさらに低い。このため、例えば、片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化をより効果的に抑制することができる。
このような式(4)中のRがメチル基又はエチル基であってRがエチル基であるグリコールエーテルジアルキルとしては、具体的には、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。式(4)中のR及びRがメチル基であってRがプロピレン基であるグリコールエーテルジアルキルとしてはジプロピレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。
また、グリコールエーテルジアルキルは、製造の過程で多量体や副反応物、分解物等の不純物が発生しやすく、例えば市販品のグリコールエーテルジアルキルに含まれる不純物の含有量はグリコールエーテルジアルキル全量中10質量%程度となっていることもある。そこで、他の構成成分と混合する前にグリコールエーテルジアルキルを予めグリコールエーテルジアルキルに由来する不純物の含有量がグリコールエーテルジアルキル全量中0.5質量%以下になるようにすることが好ましい。グリコールエーテルジアルキルに含まれる低沸点の不純物によって臭気が悪化することがある。また、例えば片面に粘着層を備える樹脂基材に非水性インク組成物を記録した場合に、グリコールエーテルジアルキルに含まれる低沸点の不純物などが加飾層から裏側の粘着層まで浸透して、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)が悪化することがある。また、グリコールエーテルジアルキルに含まれる低沸点の不純物などによって、インクジェットヘッド等のプリンター部材に使用されているプラスチックや接着剤に対して溶解や膨潤等の不具合が発生する場合がある。また、グリコールエーテルジアルキルに含まれる不純物が高沸点である場合には、非水性インク組成物の記録乾燥性が低下することにより印字の滲みが発生することがある。他の構成成分と混合する前にグリコールエーテルジアルキルを予めグリコールエーテルジアルキルに由来する不純物の含有量がグリコールエーテルジアルキル全量中0.5質量%以下になるようにすることで、上記の問題を解決できるようになるので、本発明の効果をさらに奏する非水性インク組成物となる。
グリコールエーテルジアルキルに含まれる不純物としては、トリエチレングリコール(沸点285℃)、テトラエチレングリコール(沸点327℃)、ポリエチレングリコール(沸点330℃以上)、エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点135℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃)、エチレングリコールジエチルエーテル(沸点121℃)、エチレングリコールジメチルエーテル(沸点98℃)、ジエチルエーテル(沸点35℃)、エチルメチルエーテル(沸点12℃)、ジエチルケトン(沸点101℃)、ジメチルケトン(沸点57℃)、エチルメチルケトン(沸点80℃)、エトキシエタノール(沸点135℃)、エタノール(沸点78℃)、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
グリコールエーテルジアルキルを精製する方法としては、グリコールエーテルジアルキルについて蒸留を繰り返し行ったり、極力不純物が含有されないように蒸留の温度の刻み幅を小さくしたり、抽出を繰り返す等によって、又、工業的製造工程においては、上述の工程に加えて、更にコンタミネーションを抑制する処置を施す等によって、実現することができる。
グリコールエーテルジアルキルを含有する場合、グリコールエーテルジアルキルの含有量の下限は、特に制限されるものではないが、非水性インク組成物全量中30.0質量%以上含有されていることが好ましく、40.0質量%以上含有されていることがより好ましく、50.0質量%以上含有されていることがさらに好ましい。
グリコールエーテルジアルキルの含有量の上限は、特に制限されるものではないが、非水性インク組成物全量中90.0質量%以下含有されていることが好ましく、80.0質量%以下含有されていることがより好ましい。
グリコールエーテルモノアルキルとしては、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
また、上記の有機溶剤以外の有機溶剤を含有していてもよい。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル-n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル-n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ-n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル等の酢酸エステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2-メチルブチルアセテート、3-メトキシブチルエーテルアセテート、シクロヘキシルアセテート等のアセテート類、n-ヘキサン、イソヘキサン、n-ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7-シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-ホルミルモルホリンなどのモルホリン類、テルペン系溶剤、およびエーテル系溶剤など、一般的な有機溶剤を挙げることができる。
また、5員環ラクトン系溶剤は含有してもよいが、5員環ラクトン系溶剤は含有しないことが好ましい。5員環ラクトン系溶剤を含有する場合、5員環ラクトン系溶剤の含有量は、非水性インク組成物全量中5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましく、含有しないことがさらになお好ましい。
5員環ラクトン系溶剤としては、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、γ-ヘキサノラクトン、γ-ヘプタノラクトン等を挙げることができる。
[色材]
本実施の形態に係るの非水性インク組成物に含有される色材は、特に限定されるものではなく、染料系であってもよいし、顔料系であってもよいが、記録物の耐水性や耐光性等の耐性が良好であるという観点から顔料(顔料系色材)を使用することが好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる顔料は特に限定されず、従来のインク組成物に使用されている有機顔料又は無機顔料等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
具体的な有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、染料からの誘導体、フタロシアニン系有機顔料、キナクリドン系有機顔料、ペリレン系有機顔料、ペリノン系有機顔料、アゾメチン系有機顔料、アントラキノン系有機顔料(アントロン系有機顔料)、キサンテン系有機顔料、ジケトピロロピロール系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、ニッケルアゾ系顔料、イソインドリノン系有機顔料、ピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料、キナクリドン系固溶体顔料、ペリレン系固溶体顔料等の有機固溶体顔料、その他の顔料として、レーキ顔料やカーボンブラック等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、20、24、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、117、120、125、128、129、130、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、213、214、C.I.ピグメントレッド5、7、9、12、48、49、52、53、57:1、97、112、122、123、146、149、150、168、177、180、184、192、202、206、208、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、269、291、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、64、71、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63、C.I.ピグメントブラウン23、25、26、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる染料の具体例としては、アゾ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、メロシアニン系染料、スチルベン系染料、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、フルオラン系染料、スピロピラン系染料、フタロシアニン系染料、インジゴイド等のインジゴ系染料、フルギド系染料、ニッケル錯体系染料、及びアズレン系染料が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる無機顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、合成マイカ、アルミナ、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、アルミニウム、チタン、インジウム、合成鉄黒、無機固溶体顔料等を挙げることができる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、含有することのできる顔料の平均分散粒径は、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されない。用いる顔料の種類によっても異なるが、顔料の分散性及び分散安定性が良好で、充分な着色力を得る点から、体積平均粒子径が5nm以上の範囲内であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、30nm以上であることが更に好ましい。体積平均粒子径が上記の下限値以上であることで、非水性インク組成物の耐光性を向上させることができる。体積平均粒子径が300nm以下の範囲内であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが更に好ましい。体積平均粒子径が上記の上限値以下であることで、インクジェットの吐出安定性を向上させることができる。なお、本実施形態において、顔料の体積平均粒子径は、粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル(株)製粒度分析計NANOTRACWAVE)を用いて25℃の条件下で測定した平均粒子径(D50)である。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、顔料の含有量としては、所望の画像を形成可能であれば特に限定されるものではなく適宜調整されるものである。具体的には、顔料の種類によっても異なるが、非水性インク組成物全量中0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。非水性インク組成物全量中20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。顔料の含有量が0.05質量%以上、又は20質量%以下の範囲内であることにより、顔料の分散安定性と着色力のバランスに優れたものとすることができる。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物は記録(印刷)する色は特に制限はされず、目的に色に応じて色材を選択し、組み合わせて使用してもよい。色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができる。
[樹脂]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、重量平均絶対分子量が15000以上80000以下である樹脂を含有することを特徴としている。これにより記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制することができる。このような重量平均絶対分子量が高い樹脂は、有機溶剤に対する溶解性は低いものであるが、アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つの有機溶剤(a)を含有する本実施の形態に係る非水性インク組成物であれば、重量平均絶対分子量の高い樹脂を溶解することが可能となり、保存安定性や吐出安定性を維持した状態にしつつ、加飾層の白化を効果的に抑制することができる効果を享受することが可能となる。
ここで、重量平均絶対分子量とは、ゲルパーミッションクロマトグラフィー・マルチアングルライトスカッターリング(以降GPC-MALS)法で求められる重量平均絶対分子量を意味する。重量平均絶対分子量の測定は、TSKgelカラム(東ソー社製)、及び多角度光散乱検出器(Wyatt社製、miniDawn TREOS)を装備したGPC(Waters社製、Alliance GPC)を使用し、展開溶媒にTHFを用いることで測定することができる。この重量平均絶対分子量は、従来のGPC法で得られるポリスチレン換算値(相対値)により求められる重量平均相対分子量とは異なるものである。
ポリスチレン換算値(相対値)により求められる重量平均相対分子量は、測定対象の樹脂と標準物質であるポリスチレンとの間には分子構造に差があることや、カラム吸着の影響当によって、測定対象である樹脂中の分子量やゲル成分の量を必ずしも正確に測定することができない。そこで、所定のカラムと多角度光散乱検出器を装備したGPCにより測定された重量平均絶対分子量であれば、樹脂本来の重量平均分子量の指針となり得るものとなる。
樹脂の重量平均絶対分子量は、15000以上80000以下の範囲であれば特に制限はされないが、樹脂の重量平均絶対分子量の下限は、25000以上であることが好ましく、32500以上であることがより好ましい。これにより、加飾層の延伸性をより向上させることが可能となり、加飾層の白化を効果的に抑制することができる。
樹脂の重量平均絶対分子量の上限は、70000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。非水性インク組成物の吐出安定性が向上するので、例えば、非水性インク組成物がインクジェット方式にて基材の表面に吐出する非水性インクジェットインク組成物である場合に、印字品質をより優れたものとすることができる。
樹脂としては、特に限定はなく、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、ロジン変性樹脂、フエノール樹脂、テルペン系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン-α-メチルスチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル系共重合体、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シリコーン(シリコン)樹脂、アクリルアミド樹脂、エポキシ樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂や混合物を用いることができる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物においては、中でも、耐水性、耐溶剤性並びに延伸性を向上させることができることからアクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、及びセルロース系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種以上を含むものであることが好ましい。さらに、インクジェット用のインクとして用いたときに高速記録時の吐出応答性、及び、吐出安定性を向上させることができる。
アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成するモノマーの主成分として含むものであれば特に限定されるものではなく、上述の水性インクジェット記録用インク組成物と同様のものを例示することができる。アクリル樹脂は、1種のラジカル重合性モノマーの単独重合体であってもよいし、ラジカル重合性モノマーを2種以上選択して用いた共重合体のいずれであってもよく、特に、本実施形態の油性インクジェット記録用インク組成物として好ましいアクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単独の重合体、或いは、メタクリル酸メチルと、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エトキシエチル、及びメタクリル酸ベンジルよりなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の化合物との共重合体である。
塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂としては、例えば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシアルキルアクリレート共重合体など、及びそれらの混合物が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物全量中に含まれる樹脂の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、非水性インク組成物全量中に0.05質量%以上であることが好ましく、中でも、0.1質量%以上であることが好ましく、更に0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。非水性インク組成物全量中に含まれる樹脂の質量%は、特に限定されるものではないが、例えば、非水性インク組成物中に20質量%以下であることが好ましく、中でも、15質量%以下であることがより好ましい。
[分散剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物において必要に応じて分散剤を用いてもよい。分散剤としては、非水性インク組成物において用いられている任意の分散剤を用いることができる。分散剤としては、高分子分散剤を用いるとよい。こうした分散剤としては、主鎖がポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系などからなり、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基などの極性基を有するものである。ポリアクリル系分散剤では、例えば、Disperbyk-2000、2001、2008、2009、2010、2020、2020N、2022、2025、2050、2070、2095、2150、2151、2155、2163、2164、BYKJET-9130、9131,9132,9133,9151(ビック・ケミー社製)が用いられる。ポリカプロラクトン系分散剤では、例えば、アジスパーPB821、PB822、PB881(味の素ファインテクノ(株)製)が用いられる。好ましい分散剤としては、ポリエステル系分散剤であり、例えばヒノアクトKF-1000、T-6000、T-7000、T-8000、T-8000E、T-9050(川研ファインケミカル(株)製)、Solsperse20000、24000、32000、32500、32550、32600、33000、33500、34000、35200、36000、37500、39000、71000、76400、76500、86000、88000、J180、J200(ルーブリゾール社製)、フローレンDOPA-15BHFS、17HF、22、G-700、900、NC-500、GW-1500(共栄社化学(株)製)、EfkaPX4310、PX4320、PX4330、PA4401、4402、PA4403、4570、7411、7477、PX4700、PX4701(BASF社製)、TEGO Dispers652、TEGO Dispers65」5、TEGO Dispers685、TEGO Dispers688、TEGO Dispers690(エボニック・ジャパン社製)、TREPLUS D-1200、D-1410、D-1420、MD-1000(大塚化学)の単独、又はそれらの混合物を用いることができる。
[界面活性剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物においては、ノズル部やチューブ内等の機器内でのインク組成物の揮発抑制、固化防止、又、固化した際の再溶解性を目的として、又、表面張力を低下させ記録媒体(基材)との濡れ性を向上させる目的で、界面活性剤を添加してもよい。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類であるノニオンP-208、P-210、P-213、E-202S、E-205S、E-215、K-204、K-220、S-207、S-215、A-10R、A-13P、NC-203、NC-207(日本油脂(株)製)、エマルゲン106、108、707、709、A-90、A-60(花王(株)製)、フローレンG-70、D-90、TG-740W(共栄社化学(株)製)、ポエムJ-0081HV(理研ビタミン(株)製)、アデカトールNP-620、NP-650、NP-660、NP-675、NP-683、NP-686、アデカコールCS-141E、TS-230E((株)アデカ製)等、ソルゲン30V、40、TW-20、TW-80、ノイゲンCX-100(第一工業製薬(株)製)等、フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-340(ビックケミー・ジャパン社製)等、シリコン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコンやポリエーテル変性シリコンを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-315N、331、347、348、BYK-UV3500、3510、3530、3570(いずれもビックケミー・ジャパン社製)等、アセチレングリコール系界面活性剤としては、具体例として、サーフィノール(登録商標)82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィン(登録商標)STG、E1010(いずれも日信化学株式会社製)等が例示される。
界面活性剤としては、上記に限られずアニオン系、カチオン系、両性又は非イオン系のいずれの界面活性剤も用いることができ、添加目的に合わせて適宜選択されればよい。
[その他の成分]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、エポキシ化物等、多価カルボン酸、表面調整剤、レベリング剤(アクリル系やシリコン系等)、消泡剤、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤等の公知の添加剤を任意成分として含んでもよい。酸化防止剤の具体例としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤等が挙げられる。具体的には、BHA(2,3-ブチル-4-オキシアニソール)、BHT(2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール)等が例示される。また、紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系化合物、又はベンゾトリアゾール系化合物を用いることができる。また、エポキシ化物の具体例としては、エポキシグリセリド、エポキシ脂肪酸モノエステル、およびエポキシヘキサヒドロフタレートなどが例示され、具体的にはアデカサイザーO-130P、アデカサイザーO-180A(ADEKA社製)等が例示される。多価カルボン酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸などが例示される。
[基材]
本実施の形態に係る非水性インク組成物に使用できる基材(記録媒体)としては、特に限定はされず、紙や布帛などの吸収性基材であっても、樹脂基材、金属板ガラスなどの非吸収性基材であっても、受容層を備える基材のような表面塗工が施された基材であってもよく、種々の基材を使用することができる。その中でも、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、水を含有しない非水性インク組成物であるため樹脂基材が好適に用いられる。樹脂としては、ポリ塩化ビニル系重合体やアクリル、PET、ポリカーボネート、PE、PP等が用いられる。特に、表面が硬質又は軟質ポリ塩化ビニル系重合体からなる基材(記録媒体)が好ましい。表面がポリ塩化ビニル重合体からなる基材(記録媒体)としては、ポリ塩化ビニル基材(フィルム又はシート)等が例示できる。
そして、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、片面に粘着層を備えた樹脂基材(ラミネート用の樹脂基材)に用いることにより、フィルムが剥離することや粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化をより効果的に抑制することができる。このため、本実施の形態に係る非水性インク組成物に用いられる基材(記録媒体)は特に限定されるものではないが、片面に粘着層を備えた樹脂基材に用いることが好ましく、片面に粘着層を備えたポリ塩化ビニル基材に用いることが特に好ましい。
<インク組成物を用いた記録方法>
本実施の形態に係る非水性インク組成物を用いて基材(記録媒体)の表面に記録する記録方法は、特に限定されるものではない。例えば、スプレー方式、コーター方式、インクジェット方式、グラビア方式、フレキソ方式等を挙げることができる。
中でもインクジェット方式により基材の表面に吐出されることが好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物はプラスチック部材や接着剤への溶解や膨潤なども少ないため、インクジェット用の非水性インク組成物において課題となり得るインクジェットヘッド等への部材適性も良好である。
インクジェット方式で使用されるインクジェットプリンターは従来公知のものを使用することができる。例えば、VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製のようなインクジェットプリンターなどを使用することができる。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができ、印刷する色の順序やヘッドの位置や構成は特に制限されない。また、インクジェットプリンターは、記録媒体(基材)の巻き取り機構や基材表面を乾燥させる乾燥機構、インクの循環機構を備えていても備えていなくともよい。
<記録物及び記録物の製造方法>
本実施の形態に係る非水性インク組成物を用いて記録物を製造することもできる。記録物の製造方法は特に限定されるものではなく、上記のインク組成物を用いた記録方法で例示した方法により製造することができる。中でも、インクジェット方式にて基材の表面に吐出することが好ましい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物は樹脂基材に対して浸透性が高いものではないので、例えば片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に本実施の形態に係る非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制することができる。
さらに、アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つの有機溶剤(a)を含有する本実施の形態に係る非水性インク組成物であれば、重量平均絶対分子量の高い樹脂を溶解することが可能となるので、インクジェットインク組成物で課題となり得る保存安定性や吐出安定性を維持しつつ、重量平均絶対分子量の高い樹脂を含有することで記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制することが可能となる。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
1.樹脂の作製
(1)アクリル系樹脂
100℃に保たれたジエチレングリコールジエチルエーテル300g中に、メタクリル酸メチル150g及びメタクリル酸ブチル50gと所定量のt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤)との混合物を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で2時間反応させた後冷却して、無色透明のメタクリル酸メチルの重合体溶液(固形分39.5%)を得た。このとき重合開始剤であるt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートの量を変更して、メタクリル酸メチル(アクリル系樹脂)の重合平均絶対分子量を制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。なお、重量平均絶対分子量は、TSKgelカラム(東ソー社製)、及び多角度光散乱検出器(Wyatt社製、miniDawn TREOS)を装備したGPCにより測定した。展開溶媒はTHFを用いた。
(2)塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂
撹拌装置を備えたオートクレーブに、窒素置換後、脱イオン水100部、メタノール40部、塩化ビニル32部、酢酸ビニル5部、グリシジルメタクリレート0.2部、ヒドロキシプロピルアクリレート3.55部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(懸濁剤)を0.1部、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート(重合開始剤)を0.026部、ジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイド(重合開始剤)を所定量仕込み、窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら63℃に昇温し、63℃に到達直後に塩化ビニル48部を6時間で、グリシジルメタクリレート0.6部、ヒドロキシプロピルアクリレート10.65部を混合したものを5.4時間で連続圧入し、共重合反応させた。オートクレーブ内圧が0.3MPaになった時点で残圧を抜き、冷却して樹脂スラリーを取り出し、ろ過、乾燥して塩化ビニル系共重合樹脂を得た。このとき重合開始剤であるジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイドの量を変更して、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂の重合平均絶対分子量を制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。なお、重量平均絶対分子量は、TSKgelカラム(東ソー社製)、及び多角度光散乱検出器(Wyatt社製、miniDawn TREOS)を装備したGPCにより測定した。展開溶媒はTHFを用いた。
(3)セルロース系樹脂
市販品のセルロース系樹脂(EASTMAN CHEMICAL社のCAP-482-0.5、CAB553-0.4、CAB551-0.01)を用いた。
表1に各樹脂(ポリエステル系高分子分散剤、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂)の重量平均絶対分子量を示す。
Figure 2022058096000008
2.非水性インク組成物の調製
下記表1の割合になるように各成分のように実施例及び比較例の非水性インク組成物を調製した。具体的には、ペイントシェイカーを用いてジルコニアビーズにて各成分を分散させて非水性インク組成物を調製した。単位は質量部である。なお、例1~69に使用した有機溶剤(a)及びグリコールエーテルジアルキルについては混合する前にガスクロマトグラフィーにて不純物濃度を求めた。
[評価]
(記録乾燥性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について乾燥性を評価した。具体的には、実施例及び比較例の非水性インク組成物をインクジェットプリンター(商品名 VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製)を使用)を用いたインクジェット方式にて記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)でベタ画像の印刷を行い、40℃で乾燥するまでの時間を計測した(表中、「記録乾燥性」と表記)。
評価基準
評価5:2分未満で乾燥する。
評価4:2分以上4分未満で乾燥する。
評価3:4分以上6分未満で乾燥する。
評価2:6分以上8分未満で乾燥する。
評価1:8分以上で乾燥する。
(原反糊剤接着強度)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について被体接着性を評価した。具体的には、上記記録乾燥性評価と同様に記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(3MコントロールタックグラフィックフィルムIJ180:3M社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)、基材表面温度40℃で印刷したベタ画像をアルミ板(被体)に貼り、1時間放置後に株式会社エーアンドディ製引張試験機 TSNSILON RTG1250を用いて、剥離強度試験を行った。50Nのロードセルを用い、5mm/sの速度で試験を行った。以下の評価基準により評価した結果を下記表1に示す(表1中、「原反糊剤接着強度」と表記)。
評価5:5N/20mm以上
評価4:4N/20mm以上5N/20mm未満
評価3:3N/20mm以上4N/20mm未満
評価2:2N/20mm以上3N/20mm未満
評価1:2N/20mm以下
(臭気試験)
上記記録乾燥性評価と同様に記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)、基材表面温度40℃で印刷した直後の記録物について、被験者6人に臭いを嗅いでもらい、最も多い評価をその非水性インク組成物の評価とした(表中、「臭気」と表記)。
評価5 :不快な臭気がしない。
評価4 :わずかに臭気がある。
評価3 :臭気を感じる。
評価2 :やや不快な臭気がある。
評価1 :不快な臭気がある。
(保存安定性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について保存安定性を評価した。具体的には、実施例及び比較例の非水性インク組成物を60℃で1ヶ月間保存し、試験前後の粘度及び顔料の平均粒子径(D50)の変化を観察し、下記の基準で、保存安定性を評価した。なお、なお、インクの粘度は、落球式粘度計(アントンパール社製AMVn)を用いて、20℃の条件下で測定され、顔料の体積平均粒子径は、粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル(株)製粒度分析計NANOTRACWAVE)を用いて25℃の条件下で体積平均粒子径(D50)を測定した。なお、下記の評価は「粘度」及び「顔料の体積平均粒子径」のうち、変化率が大きかった方をその非水性インク組成物の評価とした。
評価基準
評価5:粘度及び顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれも3%未満である。
評価4:粘度及び顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれかが3%以上5%未満である。
評価3:粘度及び顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれかが5%以上8%未満である。
評価2:粘度及び顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれかが8%以上10%未満である。
評価1:粘度及び顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれかが10%以上である。
(延伸性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について保存安定性を評価した。具体的には、ポリ塩化ビニル基材にインクジェットプリンターにて印刷(記録)を行って記録物を作成し、上記の記録乾燥性評価と同様に記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)、基材表面温度40℃で印刷した直後の記録物について、記録物のマゼンタ100%濃度のベタ印刷(記録)部分を室温下で200%に延伸させて、延伸前後の加飾層についてエックスライト社製x-rite eXactを用い、D65光源、2°視野角の条件によってLを測定した。試験前後のLの差をΔL、試験前後のaの差をΔa、試験前後のbの差をΔb、とした時、ΔE=〔(ΔL+(Δa+(Δb1/2により算出されるΔEにより評価をした。
評価基準
評価5:ΔEが7.5未満である。
評価4:ΔEが7.5以上10未満である。
評価3:ΔEが10以上12.5未満である。
評価2:ΔEが12.5以上15未満である。
評価1:ΔEが15以上である。
(吐出安定性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について吐出安定性を評価した。具体的には、上記記録乾燥性評価と同様に記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に双方向の高速印刷モード(360x360dpi)、基材表面温度40℃にて細線を印刷し、目視およびルーペ(5倍)で確認して評価した(表中、「吐出安定性」と表記)。
評価基準
評価4:ルーペで確認しても細線が正しく再現できている。
評価3:目視では判別できないが、ルーペで確認するとわずかに曲がりが認識できる。
評価2:目視でもわずかに曲がりが認識できる。
評価1:目視で明らかに曲がりがみられる。
(滲み性評価)
上記記録乾燥性評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)、基材表面温度40℃で各色のベタ部中にベタ部と異なる色の6ptの文字がある画像を印刷し、得られた印字物を60℃のオーブンで5分間乾燥後、当該印字物の滲みを目視で観察した。
評価基準
評価4:インクの滲みが観察されず、6ptの文字が鮮明である。
評価3:インクの滲みがわずかに観察されたが、意匠性は損なわれない。
評価2:インクの滲みが観察されたが、6ptの文字は識別可能である。
評価1:インクの滲みが顕著に観察され、6ptの文字は視認できなかった。
Figure 2022058096000009
Figure 2022058096000010
表2、3から分かるように有機溶剤(a)と、重量平均絶対分子量は15000以上80000以下の樹脂と、を含有する非水性インク組成物であれば、片面に粘着層を備える樹脂基材を用いて、その粘着層を備えていない側の基材表面に非水性インク組成物を記録(印刷)する場合であっても、粘着層の接着性(記録物と被体との接着性)の悪化を抑制し、記録物を延伸させても加飾層の白化を効果的に抑制できることが分かる。有機溶剤(a)と、重量平均絶対分子量は15000以上80000以下の樹脂と、を含有する非水性インク組成物は、記録乾燥性、臭気、保存安定性、吐出安定性、滲み性についても良好となっていた。そして、例42~56に示すように、種々の色の色材を含有してもカーボンブラックを含有する例3と同等の結果であった。
また、例えば、有機溶剤(a)を非水性インク組成物全量中10.0質量%含有する例3、5、6(アルキルアミド系溶剤(a1)を含有)と、例7,10,11(環状アミド系溶剤(a2)を含有)と、例12,13,16(6員環以上のラクトン系溶剤(a3)を含有)と、を比較すると、例12,13,16と比較して、有機溶剤(a)としてアルキルアミド系溶剤(a1)又は環状アミド系溶剤(a2)を含有する例3、5、6、7、10,11は原反糊剤接着強度に優れていた。
さらに、例えば有機溶剤(a)として、N,N-ジエチルホルムアミド(アルキルアミド系溶剤(a1))を含有する例1~例4を比較すると、有機溶剤(a)を15.0質量%以下の割合で含有する例3、例4は原反糊剤接着強度に優れていた。
さらに、例えば、重量平均絶対分子量の異なる樹脂を含有する以外共通する例3、例17~例19を比較すると、樹脂の重量平均絶対分子量が25000以上である例3、例17、例18は延伸性が優れており、その中でも樹脂の重量平均絶対分子量が32500以上である例3、例17が特に延伸性に優れていた。
なお、例3の非水性インク組成物は、同じ組成比の例37と比較しても、水分含有量が低く、保存安定性と記録乾燥性は良好であった。また、例3の非水性インク組成物は、同じ組成比の例38と比較しても、有機溶剤(a)及びグリコールエーテルジアルキルに由来する不純物濃度が低く、原反糊剤接着強度に優れ、乾燥性、臭気も良好であった。
一方、重量平均絶対分子量が80000を超える樹脂を含有する例61、62、64は、吐出安定性が優れたものとなっていなかった。また、重量平均絶対分子量が15000未満の樹脂を含有する例63、65は、延伸性が低下していた。また、有機溶剤(a)の代わりに5員環ラクトン系溶剤や3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミドを含有する例66~例70の非水性インク組成物は、原反糊剤接着強度が悪化していた。

Claims (16)

  1. 有機溶剤と、樹脂と、を含有する非水性インク組成物であって、
    前記有機溶剤は、下記有機溶剤(a)を含有し、
    前記樹脂の重量平均絶対分子量は15000以上80000以下である
    非水性インク組成物。
    有機溶剤(a):アルキルアミド系溶剤(a1)、環状アミド系溶剤(a2)、及び6員環以上のラクトン系溶剤(a3)からなる群より選択される少なくとも1つ
  2. 前記有機溶剤(a)は、アルキルアミド系溶剤(a1)である
    請求項1に記載の非水性インク組成物。
  3. 前記アルキルアミド系溶剤(a1)は、下記一般式(1)で表される
    請求項2に記載の非水性インク組成物。
    Figure 2022058096000011
    (式(1)中、Rは、水素若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基であり、Rは、炭素数2以上4以下のアルキル基を表す。)
  4. 前記アルキルアミド系溶剤(a1)は、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド及びN,N-ジエチルアセトアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含有する
    請求項3に記載の非水性インク組成物。
  5. 前記有機溶剤(a)は、環状アミド系溶剤(a2)である
    請求項1に記載の非水性インク組成物。
  6. 前記環状アミド系溶剤(a2)は、下記一般式(2)で表される
    請求項5に記載の非水性インク組成物。
    Figure 2022058096000012
    (式(2)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
  7. 前記環状アミド系溶剤(a2)は、ε-カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、及びN-ビニルカプロラクタムからなる群より選択される少なくとも1つを含有する
    請求項6に記載の非水性インク組成物。
  8. 前記有機溶剤(a)は、6員環以上のラクトン系溶剤(a3)である
    請求項1に記載の非水性インク組成物。
  9. 前記6員環以上のラクトン系溶剤(a3)は、下記一般式(3)で表される
    請求項8に記載の非水性インク組成物。
    Figure 2022058096000013
    (式(3)中、Rは、炭素数4以上5以下のアルキレン基であり、Rは、水素若しくは炭素数1以上2以下のアルキル基を表す。)
  10. 前記6員環以上のラクトン系溶剤(a3)は、δ-バレロラクトン、δ-ヘキサノラクトン、及びε-カプロラクトンからなる群より選択される少なくとも1つを含有する
    請求項9に記載の非水性インク組成物。
  11. 前記樹脂は、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、及びセルロース系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種以上を含む
    請求項1から10のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  12. 水分の含有量が非水性インクジェットインク組成物全量中1.0質量%以下である
    請求項1から11のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  13. 前記有機溶剤(a)に由来する不純物の含有量が有機溶剤(a)全量中0.5質量%以下である
    請求項1から12のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  14. 樹脂基材に用いられる
    請求項1から13のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録方法。
  16. 請求項1から14のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録物の製造方法。
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