JP2009143003A - ホース内管用積層樹脂管状体及び冷媒輸送用ホース - Google Patents

ホース内管用積層樹脂管状体及び冷媒輸送用ホース Download PDF

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Abstract

【課題】ガスバリア性(耐冷媒透過性)、動的耐久性(振動耐久性)、柔軟性に優れ、且つ、耐湿性(耐水分透過性)、耐水性に優れたホース内管用積層樹脂管状体を提供する。
【解決手段】エチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとを含むEVOH系複合樹脂よりなる層の内周側及び/又は外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層が積層されてなるホース内管用積層樹脂管状体。ガスバリア性に優れるエチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとを含むEVOH系複合樹脂よりなる層の内周側及び/又は外周側に、耐湿性、耐水性の高いポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層を積層することにより、ガスバリア性に優れ、且つ耐湿性、耐水性に優れたホース内管用積層樹脂管状体が実現される。
【選択図】図1

Description

本発明は、柔軟性、ガスバリア性及び耐湿性に優れ、これを冷媒輸送用ホースの最内層として用いることにより、ガスバリア性(耐冷媒透過性)、動的耐久性(振動耐久性)、柔軟性及び耐湿性に優れた冷媒輸送用ホースを提供し得るホース内管用積層樹脂管状体と、このホース内管用積層樹脂管状体を有する冷媒輸送用ホースに関する。
従来、自動車用エアコンには冷媒としてHFC−134a(R−134a)などのフロンガスが用いられている。
この自動車用エアコンの配管には乗り心地改善の観点から、振動吸収性能に優れているゴムホースが用いられている。
このゴムホースの構造としては、冷媒の漏洩を防止する為に、最内層にガスバリア性に優れ、かつ耐インパルス性能など振動耐久性にも優れるナイロン系樹脂層を配し、その上に内管ゴム層を設け、その上にPET等の有機繊維よりなる補強糸層を設け、更にその上に耐候性を有するEPDMゴム層を配した構造が用いられている。
昨今、環境問題が大きく取り沙汰されるようになってきており、自動車用エアコンに冷媒として用いられているフロンガスR−134aの地球温暖化係数が問題視されつつある。現行のフロンガスR−134aは、オゾン層破壊係数はゼロであるものの地球温暖化係数が1500近くあり、漏洩量の大幅な低減が求められるようになってきた。
この流れを受け、2003年中ごろにEUにて新しいフッ化ガスの排出規制案が採択され、自動車OE各社において、冷媒の漏洩量の大幅な削減が大きな関心事となった。
次世代の冷媒には、地球温暖化係数が150以下であることが求められている。この数値を満たす代替冷媒としては、フレオン系が考えられ、R−152aや、Fluid−Hなどの新たに開発された混合冷媒が有望視されている。R−152aは、R−134a対比で同じ条件下でのホース透過量が4倍程度と高いため、ホースに対してより高い耐透過性が求められる。またFluid−Hなどの混合冷媒は、共沸性を示すといわれているが、各成分毎のホースに対する透過係数が大きく異なり、使用中に冷媒の組成が大きく変化してしまう、いわゆる選択透過の問題がある。現状では、選択透過性自体を抑制するのは困難であるため、総透過量を抑制する事で残存冷媒の組成変化を低減させるアプローチが有効と考えられる。即ち、いずれのフレオン系新冷媒においても、共通して、耐透過性に優れたホースが要求される。
一方、究極の冷媒として地球温暖化係数=1.0の炭酸ガス冷媒がある。但し炭酸ガスが冷媒として機能するためには、超臨界状態が必要であり、より厳しい高耐熱/高耐圧性がホースに求められる。またガスの透過量は、温度及び圧力の増大により顕著に増大するため、炭酸ガス冷媒においても、フレオン系冷媒と同様にガスバリア性の大幅な向上が求められるようになる。
そこで、この問題を解決するために、本出願人は、先に、ガスバリア性と柔軟性に優れたEVOH系複合樹脂及び冷媒輸送用ホースを提案した(特開2007−9171号公報)。この冷媒輸送用ホースは、ガスバリア性に優れるエチレン・ビニルアルコール共重合体にエラストマーをブレンドする事で柔軟化した複合樹脂層とポリアミド樹脂層との多層構造にすることで、ホースの柔軟性や耐繰り返し加圧性(インパルス性)を維持しつつ大幅にガスバリア性を向上させたものである。
特開2007−9171号公報
特開2007−9171号公報に記載される冷媒輸送用ホースは、ガスバリア性と柔軟性、耐久性に優れるが、更なる改善が望まれる。
即ち、冷媒輸送用ホースの内部流体は冷媒とコンプレッサーの潤滑油であるが、現行のフロンガスR−134aとコンプレッサー潤滑油であるポリアルキレングリコール(PAG)は共に親水性が高いため、水分を吸収しやすい。これらの内部流体が水分を吸収し、エアコンシステム内の水分率が上がるとエキスパンションバルブで凍結し、配管の詰まりを発生させることがある。そのため冷媒輸送用ホースは、柔軟性や耐久性、ガスバリア性に加えて、耐透湿性に優れることが望まれている。
また、従来のフロンガスの代替材料としてのフレオン、二酸化炭素は、フロンに比べて親水性が高いため、これらの代替材料用のホースについても、従来にない高い耐湿性、耐水性が求められる。
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、ガスバリア性(耐冷媒透過性)、動的耐久性(振動耐久性)、柔軟性に優れ、且つ、耐湿性(耐水分透過性)、耐水性に優れたホース内管用積層樹脂管状体及びこのホース内管用積層樹脂管状体を有する冷媒輸送用ホースを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、ガスバリア性及び柔軟性に優れるエチレン・ビニルアルコール共重合体と、エラストマーとを含むEVOH系複合樹脂よりなる層の内周側及び/又は外周側に、耐湿性、耐水性の高いポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層を積層することにより、EVOH系複合樹脂層のガスバリア性及び柔軟性を維持した上で、耐湿性、耐水性を更に改善することができることを見出し、本発明を完成させた。
なお、耐湿層(耐透湿層)に優れた樹脂として、ポリアミド・ポリエーテル共重合体もあるが、本発明で用いるポリエステル・ポリエーテル共重合体は、ポリアミド・ポリエーテル共重合体よりも更に耐湿層(耐透湿層)に優れる。ただし、ポリアミド・ポリエーテル共重合体を用いた場合、EVOH系複合樹脂と共押し出しで良好な接着を得ることができるが、ポリエステル・ポリエーテル共重合体は、共押し出しで十分な接着性を得ることができないため、EVOH系複合樹脂層とポリエステル・ポリエーテル共重合体層との間に接着層を介在させることが必須となる。
本発明(請求項1)のホース内管用積層樹脂管状体は、エチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとを含むEVOH系複合樹脂よりなる層を備えたホース内管用積層樹脂管状体であって、該EVOH系複合樹脂層の内周側及び/又は外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層が積層されていることを特徴とするものである。
請求項2のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1において、該EVOH系複合樹脂の該エラストマー含有率が10〜40重量%であることを特徴とするものである。
請求項3のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項2において、該エラストマーが変性エラストマー、又は変性エラストマーと未変性エラストマーとの混合物であることを特徴とするものである。
請求項4のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし3のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂の該変性エラストマー含有率が5〜20重量%であることを特徴とするものである。
請求項5のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし4のいずれか1項において、該エラストマー全体での平均酸価が1.5〜7.5mg−CHONa/gであることを特徴とするものである。
請求項6のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項3ないし5のいずれか1項において、該変性エラストマーの酸価が3〜15.0mg−CHONa/gであることを特徴とするものである。
請求項7のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし6のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂層は、エチレン・ビニルアルコール共重合体よりなる海相と、エラストマーよりなる島相とを有する海島構造を有し、該エラストマーの島相中にエチレン・ビニルアルコール共重合体が散点状に分散していることを特徴とするものである。
請求項8のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし7のいずれか1項において、該エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量が28〜40モル%であることを特徴とするものである。
請求項9のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし8のいずれか1項において、前記接着層が変性ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とするものである。
請求項10のホース内管用積層樹脂管状体は、請求項1ないし9のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂層の内周側にポリアミドとエラストマーとを含むポリアミド系複合樹脂よりなる層を有し、該EVOH系複合樹脂層の外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体層を有することを特徴とするものである。
本発明(請求項11)の冷媒輸送用ホースは、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のホース内管用積層樹脂管状体を有するものである。
請求項12の冷媒輸送用ホースは、請求項11において、前記ホース内管用積層樹脂管状体の外周側に、補強糸よりなる補強層と外被ゴム層とが設けられていることを特徴とするものである。
本発明のホース内管用積層樹脂管状体は、ガスバリア性、柔軟性、耐繰り返し加圧性に優れる上に、耐透湿性、耐水性にも優れる。このため、このホース内管用積層樹脂管状体を備える本発明の冷媒輸送用ホースは、親水性の高い内部流体にも十分に対応することができ、透湿による問題を発生させることなく、高い信頼性のもとに、長期に亘り使用することができる。
本発明では、前記EVOH系複合樹脂のエラストマー含有率が10〜40重量%であることが好ましい。エラストマー含有率を10〜40重量%とすることにより、ガスバリア性、柔軟性、耐久性に優れるEVOH系複合樹脂層とすることができる。
また、本発明では、前記エラストマーを変性エラストマー又は変性エラストマーと未変性エラストマーとの混合物とすることが好ましく、特にEVOH系複合樹脂が変性エラストマーを5〜20重量%含有していることが好ましい。EVOH系複合樹脂の変性エラストマー含有率が5〜20重量%であると、変性エラストマーを配合したことによる混練性、アロイ構造の改善効果を得た上で、押出し時、肌荒れ等の外観不良(フィッシュアイ)を防止することができる。
この変性エラストマーとしては、酸価が3〜15mg−CHONa/gであるものを用い、且つ、エラストマー全体での平均酸価が1.5〜7.5mg−CHONa/gとすることが好ましい。このような配合にすると、エチレン・ビニルアルコール共重合体と、エラストマーの相溶状態が良好になり、また粘度の増大も抑えられるため、成形加工性も良好になる。
以下に本発明のホース内管用積層樹脂管状体及び冷媒輸送用ホースの実施の形態を詳細に説明する。
本発明のホース内管用積層樹脂管状体は、EVOH系複合樹脂よりなる層の内周側及び/又は外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層が積層されてなるものである。
まず、本発明に用いるEVOH系複合樹脂について説明する。
本発明に用いるEVOH系複合樹脂は、エチレン・ビニルアルコール共重合体に柔軟性付与剤としてのエラストマーを添加してポリマーアロイとしたものである。
エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン/ビニルアルコール組成割合としては、エチレンが多く、ビニルアルコールが少ないとその性状はポリエチレンに近くなり、柔軟性は向上するものの、融点が下がり、更にガスバリア性が損なわれる。逆にエチレンが少なく、ビニルアルコールが多いと柔軟性は損なわれるが、融点が上昇し、ガスバリア性が大きく向上する。よってエチレン含量は、28〜40モル%程度であることが好ましい。
エチレン・ビニルアルコール共重合体としては、1種を単独で用いても良く、分子量、組成比等の異なるものの2種以上を組み合わせて用いても良い。
エラストマーとしては、α−オレフィン系エラストマーが好ましく、例えば、エチレン・ブテン共重合体、EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、変性エチレン・ブテン共重合体、EEA(エチレン−エチルアクリレート共重合体)、変性EEA、変性EPR、変性EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、アイオノマー、α−オレフィン共重合体、変性IR(イソプレンゴム)、変性SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体)、ハロゲン化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、エチレン−アクリル酸変性体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びその酸変性物、及びそれらを主成分とする混合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
エラストマーとしては、特に、無水マレイン酸などの酸無水物、グリシジルメタクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル、エポキシ及びその変性体などで変性したものが、エチレン・ビニルアルコール共重合体をベースポリマーとする微細なアロイ構造を得ることができ、好ましい。
本発明に用いるEVOH系複合樹脂中のエラストマー含有量は、少な過ぎるとエラストマーを配合したことによる柔軟性、耐久性の改善効果を十分に得ることができず、多過ぎるとガスバリア性が低下するため、EVOH系複合樹脂中の含有率で10〜40重量%、特に10〜35重量%、とりわけ20〜30重量%であることが好ましい。EVOH系複合樹脂中のエラストマーの含有量が多過ぎると、後述の海島構造において海相と島相とが逆転し、ガスバリア性が著しく低下するため、好ましくない。
なお、エラストマーとして酸変性エラストマー等の変性エラストマーを用いた場合、混練り(分散)時に少ない比エネルギー及び高い混練り技術を必要としないという効果が得られるが、その配合量が多いと樹脂のゲル化を引き起こし、押出し時、肌荒れ等の外観不良(フィッシュアイ)を引き起こすため、エラストマーとして変性エラストマーを用いる場合、EVOH系複合樹脂中の変性エラストマーの含有量は20重量%以下、例えば5〜20重量%、とりわけ10〜20重量%とすることが好ましい。
特に、本発明では、EVOH系複合樹脂中のエラストマーのうちの40〜100重量%を酸変性エラストマーとしたものが好ましい。
ところで、元来、エチレン・ビニルアルコール共重合体と前述のエチレン系エラストマー等の各種エラストマーとは相溶しない。本発明では、このような非相溶系において相溶状態、即ち、良好な分散状態を形成することにより、本発明の目的を達成する。しかして、この相溶状態の形成には、エラストマーの少なくとも一部が無水マレイン酸等により変性されていることが重要であり、良好な分散形態を得るために用いるエラストマーの全体の平均の酸価(酸変性率)は1.5mg−CHONa/g以上であることが好ましい。
エラストマーの酸価は高いほど、分散形態は良好となるが、酸価の増大に伴って得られるEVOH系複合樹脂の粘度が増大し、成形加工性が損なわれる。このため、この酸価の増大による粘度増加を低減するために、エラストマーの酸価は、良好な分散状態が得られる範囲において低い方が好ましく、用いるエラストマーの全体での平均酸価は7.5mg−CHONa/g以下であることが好ましい。
特に、エラストマーの平均酸価を2.0〜5.0mg−CHONa/gとすることにより、柔軟性、ガスバリア性、耐久性及び耐湿性に優れたものが得られることから好ましい。
また、同じ平均酸価であっても、用いるエラストマー中に含まれる変性エラストマーの酸価が高い場合、このような変性エラストマーを未変性エラストマーと混合することにより、平均酸価を下げても、押し出し時に局部的な過反応によると思われるゲル状の異物が発生してしまう。従って、用いる変性エラストマーの酸価は、15.0mg−CHONa/g以下であることが好ましい。
即ち、例えば、酸価30mg−CHONa/gの酸変性エラストマーと未変性エラストマーを17:83の重量比で混合して、エラストマー全体の平均酸価を約5(=30×17÷100)とした混合エラストマーAと、酸価10の酸変性エラストマーと未変性エラストマーを50:50の重量比で混合してエラストマー全体の平均酸価を5とした混合エラストマーBとでは、これを用いて得られるEVOH系複合樹脂の見掛けの粘度と分散粒径は同等でも加工安定性が大きく異なるものとなり、混合エラストマーAでは押出し時にゲル状の異物が散見されるが、混合エラストマーBでは良好な安定性を得ることができる。従って、用いる変性エラストマーの酸価は15.0mg−CHONa/g以下であることが好ましい。なお、変性エラストマーの酸価の下限は3mg−CHONa/gとなる。
特に、用いる酸変性エラストマーの酸価を3.0〜8.0mg−CHONa/gとすることにより、柔軟性、ガスバリア性、耐久性及び耐湿性に優れたものが得られることから好ましい。
このようにエチレン・ビニルアルコール共重合体にエラストマーを配合することにより、柔軟性、耐久性は改善されるものの、ガスバリア性の低下は避けられない。しかしながら、エチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとの微細なアロイ構造をとることにより、特に、エチレン・ビニルアルコール共重合体の海相内にエラストマーの島相が分散すると共に、このエラストマーの島相内にエチレン・ビニルアルコール共重合体が散点状に分散した構造であることにより、エラストマーを配合したことによるガスバリア性の低下を抑制することができ、好ましい。
特に、エチレン・ビニルアルコール共重合体(海相を構成するエチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーの島相内に散点状に存在するエチレン・ビニルアルコール共重合体相との合計)に対するエラストマーの島相内に散点状に存在するエチレン・ビニルアルコール共重合体相の割合(以下、その割合を「散点状分散率」と称す。)が5〜40重量%程度であることが好ましい。この割合が5重量%未満では、エラストマーの島相内にエチレン・ビニルアルコール共重合体相を散点状に存在させることによる効果を十分に得ることができず、逆に40重量%を超えると、海相としてのエチレン・ビニルアルコール共重合体相が少なくなり過ぎてガスバリア性が低下するおそれがある。
また、エラストマーの島相の大きさ及びこのエラストマー島相内のエチレン・ビニルアルコール共重合体相の大きさは、エラストマー島相の大きさがほぼ0.4〜1.5μm、エチレン・ビニルアルコール共重合体相の大きさが0.05〜0.5μm程度であることが好ましい。
なお、本発明に用いるEVOH系複合樹脂は、樹脂成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体以外の樹脂成分を含んでいても良いが、その場合において、EVOH系複合樹脂中の全樹脂成分のうちの70重量%以上がエチレン・ビニルアルコール共重合体であることが、ガスバリア性の確保のために好ましい。
この場合の他の樹脂成分としては、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上が挙げられる。
また、本発明に用いるEVOH系複合樹脂には、必要に応じて老化防止剤、酸化劣化剤等の添加剤を加えても良い。
ところで、EVOH系複合樹脂の成形加工性、特に薄膜での押出し安定性を勘案すると、EVOH系複合樹脂の流動性が重要であり、ASTM D 1238に準拠して250℃,荷重5005gにて測定されたMFR値(以下「MFR(250℃/5005g)」と称す。)は3.0以上であることが好ましい。このEVOH系複合樹脂のMFR(250℃/5005g)の上限については特に制限はないが、通常20以下である。
本発明に用いるEVOH系複合樹脂、特に前述のような海島構造のモルフォロジーを有するEVOH系複合樹脂は、例えば、次の(1)又は(2)の方法で製造することができる。
(1) エチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとを所定の配合比にして混練りし、マスターバッチを作った後、そのマスターバッチとエチレン・ビニルアルコール共重合体を混練りする方法。
(2) エチレン・ビニルアルコール共重合体及びエラストマーブレンド物を高剪断により溶融混練りする方法。
次に、本発明に用いるポリエステル・ポリエーテル共重合体について説明する。
本発明に用いるポリエステル・ポリエーテル共重合体は、一般的にホース内管用積層樹脂に用いられるものであればどのようなものでもよく、市販品を用いることもでき、例えば東レ・デュポン社製「Hytrel4047」等を用いることができる。
ポリエステル・ポリエーテル共重合体は、1種を単独で用いてもよく、芳香族ポリエステルやポリアルキレングリコールの種類、その含有割合等の異なるものの2種以上を混合して用いてもよい。
前述の如く、EVOH系複合樹脂とポリエステル・ポリエーテル共重合体とは接着性が低いためにEVOH系複合樹脂層とポリエステル・ポリエーテル共重合体層との間には接着層を介在させる必要がある。
この接着層としては、接着樹脂として変性ポリオレフィン系樹脂を含む層が好ましい。変性ポリオレフィン系樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、三菱化学社製「Modic−AP」等を用いることができる。
変性ポリオレフィン系樹脂としては、1種を単独で用いてもよく、ポリオレフィン系樹脂或いはその変性に用いた不飽和カルボン酸若しくはその誘導体などが異なるものの2種以上を混合して用いてもよい。
このような接着層の厚さは薄過ぎると十分な層間接着性を得ることができず、厚過ぎでもそれ以上の効果は望めず不経済であると共に、樹脂管状体の肉厚が増すことから、3〜20μm程度であることが好ましい。
次に、このような樹脂よりなる本発明のホース内管用積層樹脂管状体及びこのホース内管用積層樹脂管状体を有する本発明の冷媒輸送用ホースについて、図面を参照して説明する。なお、以下においてEVOH系複合樹脂層とポリエステル・ポリエーテル共重合体層との間の接着層は、図示を省略してある。また、接着層は積層数に数えないものとする。
図1(a)〜(e)は、本発明の積層樹脂管状体の実施の形態を示す斜視図であり、図2,3は、本発明の冷媒輸送用ホースの実施の形態を示す斜視図である。
図1(a)の積層樹脂管状体1Aは、内側から、第2の樹脂層1b、接着層(図示せず)、第1の樹脂層1aの順で積層された2層の積層構造であり、また、図1(b)の積層樹脂管状体1Bは、内側から、第1の樹脂層1a、接着層(図示せず)、第2の樹脂層1bの順で積層された2層の積層構造である。
図1(c)の積層樹脂管状体1Cは、内側から、第1の樹脂層1a−1、接着層(図示せず)、第2の樹脂層1b、接着層(図示せず)、第1の樹脂層1a−2の順で積層された3層の交互積層構造であり、また、図1(d)の積層樹脂管状体1Dは、内側から、第1の樹脂層1a−1、接着層(図示せず)、第2の樹脂層1b−1、接着層(図示せず)、第1の樹脂層1a−2、接着層(図示せず)、第2の樹脂層1b−2、接着層(図示せず)、第1の樹脂層1a−3の順で積層された5層の交互積層構造である。図1(e)の積層樹脂管状体1Eは、内側から、第3の樹脂層1c、第2の樹脂層1b、接着層(図示せず)、第1の樹脂層1aの順で積層された3層の構造である。
ここで、第1の樹脂層1a,1a−1,1a−2,1a−3は、主として耐湿性と柔軟性を担う層であり、上述のポリエステル・ポリエーテル共重合体で構成される。
この第1の樹脂層1a,1a−1,1a−2,1a−3の膜厚は、ホースの耐湿性の点より、厚い方が好ましいが、膜厚が厚くなるとホースとしての柔軟性を犠牲にする。
従って第1の樹脂層の膜厚は、10〜400μm、特に15〜100μmであることが好ましい。
第2の樹脂層1b,1b−1,1b−2は、主としてガスバリア性を担う層であり、上述したEVOH系複合樹脂で構成される。この第2の樹脂層1b,1b−1,1b−2の膜厚は、ホースのガスバリア性、耐久性能上は厚ければ厚いほど好ましいが、一方で膜厚が厚くなると、ホースとしての柔軟性を犠牲にする。従って、第2の樹脂層1b,1b−1,1b−2の膜厚は20〜300μm、特に50〜100μmであることが好ましい。
図1(e)の第3の樹脂層1cは、主として耐久性と柔軟性を担う層であり、好ましくはポリアミド6:58〜72重量部及びエラストマー:42〜28重量部を含み(ただし、ポリアミド6とエラストマーとの合計で100重量部とする。)、ポリアミド6の海相内にエラストマーの島相が分散すると共に、このエラストマーの島相内にポリアミド6が散点状に分散した構造のポリアミド6−エラストマー系複合樹脂よりなる。ここで、ポリアミド6−エラストマー系複合樹脂のポリアミド6が58重量部より少ないと、たとえ上記特定の海島構造のモルフォロジーであってもガスバリア性が劣るものとなる。逆に、ポリアミド6が72重量部よりも多いと、たとえ上記特定の海島構造のモルフォロジーであっても柔軟性に劣るものとなる。
また、ポリアミド6−エラストマー系複合樹脂が上記特定のポリアミド6−エラストマーの組成範囲であっても、上記特定の海島構造のモルフォロジーを示さない場合には、良好なガスバリア性及び柔軟性を得ることができない。このガスバリア性及び柔軟性を共に最良なものとするためには、特に、ポリアミド6(海相を構成するポリアミド6とエラストマーの島相内に散点状に存在するポリアミド6相との合計)に対するエラストマーの島相内に散点状に存在するポリアミド6相の割合(以下、その割合を「散点状分散率」と称す。)が2.5〜30重量%程度であることが好ましい。この割合が2.5重量%未満では、エラストマーの島相内にポリアミド6相を散点状に存在させることによる前述の効果を十分に得ることができず、逆に30重量%を超えると、海相としてのポリアミド6相が少なくなり過ぎてガスバリア性が低下するおそれがある。
また、エラストマーの島相の大きさ及びこのエラストマー島相内のポリアミド6相の大きさは、エラストマー島相の大きさがほぼ0.4〜1.5μm、ポリアミド6相の大きさが0.05〜0.5μm程度であることが好ましい。
エラストマーとしては、エチレン・ブテン共重合体、変性エチレン・ブテン共重合体、EEA(エチレン−エチルアクリレート共重合体)、変性EEA、変性EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、変性EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、アイオノマー、α−オレフィン共重合体、変性IR(イソプレンゴム)、変性SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体)、ハロゲン化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、エチレン−アクリル酸変性体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びその酸変性物、及びそれらを主成分とする混合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
このポリアミド6−エラストマー系複合樹脂には、必要に応じて老化防止剤、酸化劣化剤等の添加剤を加えても良い。
なお、ポリアミド6−エラストマー系複合樹脂の上記特定の海島構造のモルフォロジーを形成する方法としては、
(1) ポリアミド6とエラストマーとを所定の配合比にして混練りし、マスターバッチを作った後、そのマスターバッチとポリアミド6を混練りする方法。
(2) ポリアミド6及びエラストマーブレンド物を高剪断により溶融混練りする方法。
等がある。
図1(a)に示す2層積層構造の積層樹脂管状体1Aでは、第2の樹脂層1bの膜厚を30〜200μmとし、第1の樹脂層1aの膜厚を20〜80μmとすることが好ましい。また、図1(b)に示す2層積層構造の積層樹脂管状体1Bでは、第1の樹脂層1aの膜厚を20〜80μmとし、第2の樹脂層1bの膜厚を30〜200μmとすることが好ましい。
図1(c)に示す3層積層構造の積層樹脂管状体1Cでは、第1の樹脂層1a−1及び1a−2の膜厚を各々30〜200μm、第2の樹脂層1bの膜厚を20〜80μmとすることが好ましい。また、図1(d)に示す5層積層構造の積層樹脂管状体1Dでは、第1の樹脂層1a−1,1a−3の膜厚を各々20〜100μmとし、第1の樹脂層1a−2の膜厚を20〜100μmとし、第2の樹脂層1b−1,1b−2の膜厚を各々20〜80μmとすることが好ましい。
図1(e)に示す3層積層構造の積層樹脂管状体1Eでは、第1の樹脂層1aの膜厚を20〜200μmとし、第2の樹脂層1bの膜厚を20〜50μmとし、第3の樹脂層1cの膜厚を150〜250μmとすることが好ましい。
なお、積層樹脂管状体は、第1の樹脂層/(接着層)/第2の樹脂層/(接着層)/第1の樹脂層/(接着層)/第2の樹脂層の4層積層構造であっても良い。
このような複数積層構造の積層樹脂管状体1A〜1Eは、これらの複数の樹脂層を共押し出し成形することにより、容易に一体成形で製造することができ、この場合において、エチレン・ビニルアルコール共重合体とポリエステル・ポリエーテル共重合体とは接着性が低いため、この共押し出しに際して、EVOH系複合樹脂層とポリエステル・ポリエーテル共重合体層との間に前述の接着層を形成する変性ポリオレフィン系樹脂を押し出して接着層を介在させる。ポリアミドとEVOH系複合樹脂とは比較的接着性に優れるため、共押し出しに際して、前述の第3の樹脂層1cと第2の樹脂層1bとの間には、別途特別な接着のための処理を行う必要はない。
前述の如く、冷媒輸送用ホースでは、ホースの外側から水分が浸入すると、内部流体である冷媒やコンプレッサーの潤滑油の水分率が上昇し、エキスパンションバルブでの凍結、配管の詰まりが生じる。従って、本発明のホース内管用積層樹脂管状体では、耐湿性の高いポリエステル・ポリエーテル共重合体層をEVOH系複合樹脂層の外周側に積層することが好ましい。また、更に、耐インパルス性、耐冷媒性に優れるポリアミド系複合樹脂層をEVOH系複合樹脂層の内周側に積層することが好ましい。
図2の冷媒輸送用ホース10では、内層ゴム層2と外被ゴム5との間に補強糸層3が形成され、内層ゴム層2の内周に、上述のような本発明の積層樹脂管状体1が形成されている。補強糸層3は、補強糸をスパイラル状に巻き付けた第1補強糸層3Aと、この第1補強糸層3Aとは逆方向にスパイラル状に補強糸を巻き付けた第2補強糸層3Bとが中間ゴム層4を介して積層形成されている。なお、必要に応じて、積層樹脂管状体1と内管ゴム層2との間には接着剤層を設けてもよい。
図3の冷媒輸送用ホース10Aは、図2の冷媒輸送用ホース10において、本発明の積層樹脂管状体1の内層に更に内側ゴム層6が最内層として形成されている。この内側ゴム層6と積層樹脂管状体1との間にも必要に応じて接着剤層を設けても良い。
本発明の冷媒輸送用ホースのその他の構成については、特に制限はなく、通常の冷媒輸送用ホースの構成を採用することができる。
例えば、図2,3に示す冷媒輸送用ホース10,10Aにおいて、内層ゴム層2及び外被ゴム5を構成するゴムとしては、一般にブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(C1−IIR)、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、イソブチレン−ブロモパラメチルスチレン共重合体、EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム(AEM)、これらのゴムの2種以上のブレンド物或いは、これらのゴムを主成分とするポリマーとのブレンド物、好ましくはブチル系ゴム、EPDM系ゴムが用いられる。これらのゴムには、通常用いられる充填剤、加工助剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等の配合処方を適用できる。
なお、内層ゴム層2のゴム種と外被ゴム5のゴム種は同種のものであっても、異種のものであっても良い。
また、中間ゴム層4のゴムは、内層ゴム層2及び外被ゴム5との接着性が良いものであれば良く、特に制限はない。
補強糸についても、通常用いられるものであれば特に制限はない。一般的には、ポリエステル、全芳香族ポリエステル、ナイロン、ビニロン、レーヨン、アラミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの混撚り糸が用いられる。
本発明の冷媒輸送用ホースは、このような補強糸をホース内管用積層樹脂管状体にスパイラル状又はブレード状に巻きつけた補強層を有することが好ましい。
内層ゴム層2の厚さは、柔軟性の面から0.8〜4mm程度とするのが好ましい。更に、補強糸を含む中間ゴム層4の厚さは0.5〜5mm程度、外被ゴム層5の厚さは1〜2mm程度とするのが好ましい。
また、図3に示す冷媒輸送用ホース10Aにおいて、内側ゴム層6を構成するゴムとしては、IIR、塩素化IIR、臭素化IIR、CR、NBR、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム等が挙げられ、その厚さは0.3〜1.5mm程度とするのが好ましい。
このような本発明の冷媒輸送用ホースは、常法に従って、マンドレル上に各構成層の材料を所定の厚さに押し出して積層し、140〜170℃で30〜120分間加硫することにより製造することができる。
以下に、実施例、及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、及び比較例において用いた内層ゴム層、中間ゴム層及び外被ゴム層のゴム割合は下記表1〜3に示す通りである。
Figure 2009143003
Figure 2009143003
Figure 2009143003
また、積層樹脂管状体の製造に用いた材料は次の通りであり、樹脂管状体を構成する各樹脂層の配合は、表4、表5に示す通りである。
以下において、酸価の単位「mg−CHONa/g」は記載を省略する。
なお、樹脂層II−1〜II−10のEVOH系複合樹脂は、エチレン・ビニルアルコール共重合体の海相にエラストマーの島相が分散し、更にこのエラストマーの島相内にエチレン・ビニルアルコール共重合体相が散点状に存在するものである。このエラストマーの島相の分散粒径と、エラストマー成分全体の平均酸価、配合物のMFRを表5に併記する。
ポリアミド6:宇部興産社製 6ナイロン「1022B」
エチレン・ビニルアルコール共重合体:クラレ製「L−101B」
無水マレイン酸変性EPR:JSR株式会社製「T−7761]
(酸価7.4mg−CHONa/g)
ポリアミド・ポリエーテル共重合体:宇部興産社製「XPA9044X2」
α−ポリオレフィン:三井化学社製 α−オレフィンポリマー(エチレン・ブテン共
重合体)「タフマーA−1050」
変性α−ポリオレフィン:三井化学社製 マレイン酸変性α−オレフィンポリマー
(エチレン・ブテン共重合体)「タフマーMH7010」
EPR:JSR製「EP961」
変性EPR−1:JSR製「T7712」(酸価0.9)
変性EPR−2:JSR製「T7741」(酸価4.7)
変性EPR−3:JSR製「T7761」(酸価7.4)
変性EPR−4:Bayer製「KA8962」(酸価18.5)
ポリエステル・ポリエーテル共重合体:東レ・デュポン社製「Hytrel4047」
変性ポリオレフィン系樹脂:三菱化学社製「Modic−AP」
Figure 2009143003
Figure 2009143003
実施例1〜15、比較例1〜7
<冷媒輸送用ホースの製造>
表6,7に示す層構成の1〜3層積層構造の樹脂管状体を用いて、図2に示す構造の冷媒輸送用ホースを製造した。
直径13mmのマンドレル上に、表6,7に示す積層構成で共押し出して総膜厚300μmの積層樹脂管状体1を形成した後、表1に示す内層ゴムを厚み1.6mmに押し出した。この上に、1100dtex/5で拠り回数10回/38mmのポリエステル補強糸を48本引き揃えてスパイラル状に巻き付け、この補強糸層上に表2に示す中間ゴムを厚み0.3mmに押し出し、更に、その上に1100dtex/5で拠り回数10回/38mmのポリエステル補強糸を48本引き揃えて、上記と逆方向にスパイラル状に巻き付けた。次いで、この上に表3に示す外被ゴムを厚み1.2mmに押し出し、150℃で45分間加硫して、内径13mm、外径21mmの冷媒輸送用ホースを得た。
〈評価〉
得られた冷媒輸送用ホースについて、下記の方法で柔軟性、フロンガスバリア性、耐インパルス性、耐湿性、押出成形性、成形時外観、及び接着性を調べ、結果を表6,7に示した。
柔軟性:
3点曲げ試験で測定した。
ローラー間スパン200mmで中心をロードセルにて500mm/minで押し込み、押し込み荷重を測定し、比較例4の値を100とした場合の指数で示した。この数値が小さいほど柔軟性に優れる。
フロンガスバリア性:
ホースにフロンガスを所定量充填し、90℃の恒温槽に放置し、24時間毎に減少重量を測定した。単位時間当たりの重量減少量が安定した後、ホース1m/1日あたりの漏洩量を測定し、比較例4の漏洩量を100とした場合の指数で示した。この数値が低いほどガスバリア性に優れる。
耐インパルス性:
繰り返し加圧試験により調べた。
0〜140℃、0〜3.3MPa、20CPMの条件で、ホース内面にPAGオイルにて繰り返し加圧し、ホース等の割れ、気密性の確保を確認した。表中の数値は気密性の確保が損なわれるまでの繰り返し数(万回)であり、この値が大きい程耐インパルス性に優れる。
耐湿性:
以下の手順1〜5に従って、エチレングリコールの水分率を測定し、ホースの耐湿性を評価した。
手順1 ホースに窒素ガス(純度99.996%以上)を通して乾燥状態にする。
手順2 エチレングリコール(純度99.5%、水分量1000ppm以下)の初期水
分率を測定する。水分率測定は、DIN 51 777に準拠する。
手順3 ホース内にエチレングリコールを満たして封入する。
手順4 ホースをU字状にして水槽に浸漬する。
手順5 水槽を40℃にセットし、500時間浸漬後、ホース内部のエチレングリコー
ルの水分率を測定し、下記基準で評価した。
評価◎ 水分率0.15重量%未満
評価○ 水分率0.15重量%以上0.25重量%未満
評価△ 水分率0.25重量%以上0.45重量%未満
評価× 水分率0.45重量%以上
押出成形性:
押出時に吐出圧力に変動なく、長手方向の厚み変動もなく、薄膜成形性が特に優れるものを、優(◎)、押出時に吐出圧力に変動なく、長手方向の厚み変動もほとんどなく、薄膜成形が可能であるものを、良(○)、薄膜成形は可能であるが、長手方向及び円周方向への厚み変動が若干確認されるものを、若干劣る(△)、薄膜成形が不可能であるものを、劣る(×)として評価した。
成形時外観:
樹脂層押出時の外観を目視観察し、異物、フィッシュアイなどが全くなく、平滑性に優れるものを、優(◎)、異物、フィッシュアイなどが若干確認されるが平滑であるものを良(○)、異物、フィッシュアイなどが目立ち、一部平滑でない所があるものを、若干劣る(△)、全く平滑でないものを否(×)として評価した。
接着性:
上記評価試験等において、内周層、中間層及び外周層間に剥離を生じないものを優(◎)、各層間に剥離がほとんど生じないものを良(○)、各層が剥離するものを劣る(△)として評価した。
Figure 2009143003
Figure 2009143003
表6,7より、EVOH系複合樹脂層の内周側及び/又は外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層が積層されているホース内管用積層樹脂管状体によれば、柔軟性、ガスバリア性、耐久性及び耐湿性、更には成形性、外観、層間接着性に優れた冷媒輸送用ホースが得られることがわかる。
特に、EVOH系複合樹脂層に樹脂層II−1,II−2の樹脂を用いた場合、柔軟性、ガスバリア性、耐久性及び耐湿性に著しく優れた冷媒輸送用ホースが得られる。
これより、本発明に用いるEVOH系複合樹脂の平均酸価及び変性エラストマーの酸価には好適範囲が存在することがわかる。
また、ポリエステル・ポリエーテル共重合体層は、ポリアミド・ポリエーテル共重合体層よりも、耐湿性の向上効果に優れることが分かる。
本発明の積層樹脂管状体の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の冷媒輸送用ホースの実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係る冷媒輸送用ホースの他の実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E 積層樹脂管状体
1a−1,1a−2,1a−3 第1の樹脂層
1b,1b−1,1b−2 第2の樹脂層
1c 第3の樹脂層
2 内層ゴム層
3 補強糸層
3A 第1補強糸層
3B 第2補強糸層
4 中間ゴム層
5 外被ゴム
6 内側ゴム層
10,10A 冷媒輸送用ホース

Claims (12)

  1. エチレン・ビニルアルコール共重合体とエラストマーとを含むEVOH系複合樹脂よりなる層を備えたホース内管用積層樹脂管状体であって、
    該EVOH系複合樹脂層の内周側及び/又は外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体よりなる層が積層されていることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  2. 請求項1において、該EVOH系複合樹脂の該エラストマー含有率が10〜40重量%であることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  3. 請求項2において、該エラストマーが変性エラストマー、又は変性エラストマーと未変性エラストマーとの混合物であることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂の該変性エラストマー含有率が5〜20重量%であることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、該エラストマー全体での平均酸価が1.5〜7.5mg−CHONa/gであることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項において、該変性エラストマーの酸価が3〜15.0mg−CHONa/gであることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂層は、エチレン・ビニルアルコール共重合体よりなる海相と、エラストマーよりなる島相とを有する海島構造を有し、該エラストマーの島相中にエチレン・ビニルアルコール共重合体が散点状に分散していることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、該エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量が28〜40モル%であることを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、前記接着層が変性ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、該EVOH系複合樹脂層の内周側にポリアミドとエラストマーとを含むポリアミド系複合樹脂よりなる層を有し、該EVOH系複合樹脂層の外周側に接着層を介してポリエステル・ポリエーテル共重合体層を有することを特徴とするホース内管用積層樹脂管状体。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のホース内管用積層樹脂管状体を有する冷媒輸送用ホース。
  12. 請求項11において、前記ホース内管用積層樹脂管状体の外周側に、補強糸よりなる補強層と外被ゴム層とが設けられていることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
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