JP2010091051A - 冷媒輸送用ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】新冷媒での使用環境に対する耐久性が改善された冷媒輸送用ホースを提供する。
【解決手段】ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層2を有する冷媒輸送用ホース1。ポリアミド樹脂組成物がヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上含有する。ヨウ素含有化合物としてはヨウ化銅及び/又はヨウ化カリウムが好適である。ポリアミド樹脂組成物にオレフィン系エラストマーを配合して柔軟性、耐久性を高めるようにしてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒輸送用ホースに係り、特に、ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層を有した冷媒輸送用ホースに関する。
従来、自動車用エアコンには冷媒としてHFC−134a(R−134a)などのフロンガスが用いられている。
この自動車用エアコンの配管には乗り心地改善の観点から、振動吸収性能に優れているゴムホースが用いられている。
このゴムホースの構造としては、冷媒の漏洩を防止する為に、最内層にガスバリア性に優れ、かつ耐インパルス性能など振動耐久性にも優れるナイロン系樹脂層を配し、その上に内管ゴム層を設け、その上にPET等の有機繊維よりなる補強糸層を設け、更にその上に耐候性を有するEPDMゴム層を配した構造が用いられている(特許文献1)。
昨今、自動車用エアコンに冷媒として用いられているフロンガスR−134aの地球温暖化係数が問題視されつつある。現行のフロンガスR−134aは、オゾン層破壊係数はゼロであるものの地球温暖化係数が1500近くあり、次世代の冷媒には、地球温暖化係数が150以下であることが求められている。この数値を満たす代替冷媒としては、フレオン系では、R−152a,Fluid−Hなどが候補として挙がっており、天然系としてCOなども注目されている。
特開2007−15245号公報
自動車用エアコンホースには、冷媒として使用されるフロンに対する低透過性が要求され、現在はナイロン系樹脂が主に使用されているが、代表候補として挙がっている冷媒では、環境温度の上昇が予想され、十分な耐久性を発見しない可能性がある。また、新たな極圧剤に対して十分な耐久性を有しない事も考えられる。
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、新冷媒での併用環境に対する耐久性が改善された冷媒輸送用ホースを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の冷媒輸送用ホースは、ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層を有する冷媒輸送用ホースにおいて、該ポリアミド樹脂組成物が、ヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上含有することを特徴とするものである。
請求項2の冷媒輸送用ホースは、請求項1において、該ポリアミド樹脂組成物が、ヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1〜15重量%含有することを特徴とするものである。
請求項3の冷媒輸送用ホースは、請求項1又は2において、ヨウ素含有化合物がヨウ化銅及び/又はヨウ化カリウムであることを特徴とするものである。
請求項4の冷媒輸送用ホースは、請求項3において、ヨウ素化合物がヨウ化銅及びヨウ化カリウムであり、ポリアミド樹脂組成物中のヨウ化銅とヨウ化カリウムとの重量比が、1/0.5〜1/10であることを特徴とするものである。
請求項5の冷媒輸送用ホースは、請求項1ないし4のいずれか1項において、ポリアミド樹脂組成物がポリオレフィン系エラストマーを含有することを特徴とするものである。
請求項6の冷媒輸送用ホースは、請求項5において、該ポリオレフィン系エラストマーの少なくとも一部が酸変性されていることを特徴とするものである。
請求項7の冷媒輸送用ホースは、請求項5又は6において、ポリアミド樹脂組成物のポリオレフィン系エラストマーの含有量がポリアミド樹脂組成物の総重量に対して10〜45重量%であることを特徴とするものである。
請求項8の冷媒輸送用ホースは、請求項1ないし7のいずれか1項において、前記ガスバリア層の外周側に、補強糸よりなる補強層と外被ゴム層とが設けられていることを特徴とするものである。
本発明の冷媒輸送用ホースは、ガスバリア層を構成するポリアミド樹脂組成物にヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上、例えば1〜15重量%配合したものである。このようにポリアミド樹脂組成物にヨウ素化合物を所定量以上配合することにより、このポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層の耐久性が向上する。
ヨウ素化合物としてはヨウ化銅及び/又はヨウ化カリウムが好適である。特にヨウ化銅とヨウ化カリウムとを1/0.5〜1/10(重量比)の割合で併用することにより、ガスバリア層の耐久性が向上する。
本発明では、ガスバリア層を構成するポリアミド樹脂組成物にポリオレフィン系エラストマーを10〜45重量%配合してもよく、これによりガスバリア層の柔軟性、耐久性が向上する。
このポリオレフィン系エラストマーとして少なくとも一部が酸変性されていてもよく、これによりポリアミド樹脂との相溶性が向上する。
以下に本発明の冷媒輸送用ホースの実施の形態を詳細に説明する。
第1図は実施の形態に係る冷媒輸送用ホース1の層構成を説明する斜視図である。この冷媒輸送用ホース1の最内層はポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層2で構成され、その外周に内層ゴム層3が形成され、以下、順次に、第1補強糸層4、中間ゴム層5、第2補強糸層6及び外被ゴム層7が形成されている。ホース1の内径は、通常6〜20mm特に8〜19mm程度である。
以下、各層2〜7の材料等について説明する。
<ガスバリア層>
ガスバリア層2は、ヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上配合したポリアミド樹脂組成物よりなる。
なお、ここで、ポリアミド樹脂組成物中のポリマー成分とは、ポリアミド樹脂、或いはポリアミド樹脂と後述のポリオレフィン系エラストマー、その他の樹脂等の高分子成分の合計をさす。
本発明で用いられるポリアミド樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミド樹脂である。これらの構成成分の具体例を挙げるとε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタン、ビス−p−アミノシクロヘキシルプロパン、イソホロンジアミンなどのジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ゼバシン酸、ドデカン2酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸などのジカルボン酸がある。これらの構成成分は単独あるいは2種以上の混合物の形で重合に供され、得られるポアミド樹脂はホモポリマー、コポリマーのいずれであっても良い。
特に本発明で有効に用いられるポリアミド樹脂としては、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体(ナイロン66/6T)、ポリカプラミド/ポリヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン6/66)が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
ポリアミドの重合度については特に制限はなく、1重量%濃度の硫酸溶液の25℃における相対粘度(以下、単に「相対粘度」と称す場合がある。)が1.5〜5.0の範囲内にあるものを任意に用いることができる。また、ポリアミド樹脂は、その末端基がモノカルボン酸化合物および/またはジカルボン酸化合物あるいはモノアミン化合物および/またはジアミン化合物の1種以上を任意の段階でポリアミドに添加することにより末端基濃度が調節されていてもよい。
ヨウ素化合物としてはヨウ化銅及び/又はヨウ化カリウムが好適である。
ヨウ素化合物のポリアミド樹脂組成物中の含有量は、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上、好ましくは1〜15重量%特に1〜5重量%である。ヨウ素化合物の配合量が1重量%よりも少ないと当該ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層の耐久性の改良が十分ではない。また、15重量%を超えて配合しても、効果はそれ以上向上せず、コスト高となる。
ヨウ素化合物としては、ヨウ化銅とヨウ化カリウムとを併用し、この際、[ヨウ化銅]/[ヨウ化カリウム]の重量比を1/0.5〜1/10特に1/1〜1/8とりわけ1/2〜1/6とするのが好ましい。このようにヨウ化銅とヨウ化カリウムとを併用することにより、当該ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層の耐久性が向上する。
本発明では、このポリアミド樹脂組成物にポリオレフィン系エラストマーを配合してもよい。ポリオレフィン系エラストマーを配合することにより、このポリアミド樹脂組成物で構成されるガスバリア層の柔軟性、耐久性を付与することができる。
オレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン・ブテン共重合体、EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、変性エチレン・ブテン共重合体、EEA(エチレン−エチルアクリレート共重合体)、変性EEA、変性EPR、変性EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、アイオノマー、α−オレフィン共重合体、変性IR(イソプレンゴム)、変性SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体)、ハロゲン化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、エチレン−アクリル酸変性体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びその酸変性物、及びそれらを主成分とする混合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
エラストマーとしては、特に、無水マレイン酸などの酸無水物、グリシジルメタクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル、エポキシ及びその変性体などで変性したものが、ポリアミド樹脂をベースポリマーとする微細なアロイ構造を得ることができ、好ましい。
本発明に係るポリアミド樹脂組成物中のエラストマー含有量は、少な過ぎるとエラストマーを配合したことによる柔軟性、耐久性の改善効果を十分に得ることができず、多過ぎるとガスバリア性が低下するため、ポリアミド樹脂組成物中の含有率で10〜45重量%、特に20〜40重量%であることが好ましい。ポリアミド樹脂組成物中のエラストマーの含有量が多過ぎると、後述の海島構造において海相と島相とが逆転し、ガスバリア性が著しく低下するため、好ましくない。
なお、エラストマーとして酸変性エラストマー等の変性エラストマーを用いた場合、混練り(分散)時に少ない比エネルギー及び高い混練り技術を必要としないという効果が得られるが、その配合量が多いと樹脂のゲル化を引き起こし、押出し時、肌荒れ等の外観不良(フィッシュアイ)を引き起こすため、エラストマーとして変性エラストマーを用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中の変性エラストマーの含有量は20重量%以下、例えば5〜20重量%とすることが好ましい。
特に、本発明では、ポリアミド樹脂組成物中のエラストマーのうちの40〜100重量%を酸変性エラストマーとしたものが好ましい。
ポリアミド樹脂組成物とエラストマーとを相溶状態、即ち、良好な分散状態とするために、エラストマーの少なくとも一部が無水マレイン酸等により変性されていることが好ましく、良好な分散形態を得るために用いるエラストマーの全体の平均の酸価(酸変性率)は0.8mg−CHONa/g以上であることが好ましい。
エラストマーの酸価は高いほど、分散形態は良好となるが、酸価の増大に伴って得られるポリアミド樹脂組成物の粘度が増大し、成形加工性が損なわれる。このため、この酸価の増大による粘度増加を低減するために、エラストマーの酸価は、良好な分散状態が得られる範囲において低い方が好ましく、用いるエラストマーの全体での平均酸価は7.5mg−CHONa/g以下であることが好ましい。
また、同じ平均酸価であっても、用いるエラストマー中に含まれる変性エラストマーの酸価が高い場合、このような変性エラストマーを未変性エラストマーと混合することにより、平均酸価を下げても、押し出し時に局部的な過反応によると思われるゲル状の異物が発生してしまう。従って、用いる変性エラストマーの酸価は、15.0mg−CHONa/g以下であることが好ましい。
このようにポリアミド樹脂組成物にエラストマーを配合することにより、柔軟性、耐久性は改善されるものの、ガスバリア性の低下は避けられない。しかしながら、ポリアミド樹脂とエラストマーとの微細なアロイ構造をとることにより、特に、ポリアミド樹脂の海相内にエラストマーの島相が分散すると共に、このエラストマーの島相内にポリアミド樹脂が散点状に分散した構造であることにより、エラストマーを配合したことによるガスバリア性の低下を抑制することができ、好ましい。
特に、ポリアミド樹脂(海相を構成するポリアミド樹脂とエラストマーの島相内に散点状に存在するポリアミド樹脂相との合計)に対するエラストマーの島相内に散点状に存在するポリアミド樹脂相の割合(以下、その割合を「散点状分散率」と称す。)が5〜40重量%程度であることが好ましい。この割合が5重量%未満では、エラストマーの島相内にポリアミド樹脂相を散点状に存在させることによる効果を十分に得ることができず、逆に40重量%を超えると、海相としてのポリアミド樹脂相が少なくなり過ぎてガスバリア性が低下するおそれがある。
また、エラストマーの島相の大きさ及びこのエラストマー島相内のポリアミド樹脂相の大きさは、エラストマー島相の大きさがほぼ0.1〜3.0μm、ポリアミド樹脂相の大きさが0.5〜2.0μm程度であることが好ましい。
なお、本発明に用いるポリアミド樹脂組成物は、樹脂成分としてポリアミド樹脂以外の樹脂成分を含んでいても良いが、その場合において、冷媒輸送用ホース中の全ポリマー成分のうちの70重量%以上がポリアミド樹脂であることが、ガスバリア性の確保のために好ましい。
この場合の他の樹脂成分としては、エチレン・ビニルアルコール樹脂等が挙げられる。
また、本発明に係るポリアミド樹脂組成物には、他の添加剤、すなわち滑剤、帯電防止剤、老化防止剤、酸化防止剤、着色剤、結晶核剤、充填剤、補強材、耐熱剤、耐光剤なども添加することができる。
このようなポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層1の膜厚は、ガスバリア性の点より、厚い方が好ましいが、膜厚が厚くなるとホースとしての柔軟性が低下する。
従ってガスバリア層2の膜厚は、50〜400μm、特に100〜300μmであることが好ましい。
本発明の冷媒輸送用ホースは、図1の冷媒輸送用ホース10において、ガスバリア層2の内層に更に内側ゴム層が最内層として形成されてもよい。
本発明の冷媒輸送用ホースのその他の構成については、特に制限はなく、次のように通常の冷媒輸送用ホースの構成を採用することができる。
<内層ゴム層3、外被ゴム層7及び中間ゴム層5>
内層ゴム層3及び外被ゴム層7を構成するゴムとしては、一般にブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(C1−IIR)、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、イソブチレン−ブロモパラメチルスチレン共重合体、EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム(AEM)、これらのゴムの2種以上のブレンド物、或いは、これらのゴムを主成分とするポリマーとのブレンド物、好ましくはブチル系ゴム、EPDM系ゴムが用いられる。これらのゴムには、通常用いられる充填剤、加工助剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等の配合処方を適用できる。
なお、内層ゴム層3のゴム種と外被ゴム層7のゴム種は同種のものであっても、異種のものであっても良い。
また、中間ゴム層5のゴムは、内層ゴム層2及び外被ゴム層7との接着性が良いものであれば良く、特に制限はない。
内層ゴム層3の厚さは、柔軟性の面から0.5〜4mm程度とするのが好ましい。中間ゴム層5の厚さは0.1〜0.6mm程度、外被ゴム層7の厚さは0.5〜2mm程度とするのが好ましい。
<補強糸層4,6>
第1補強糸層4は、補強糸をスパイラル状に巻き付けたものであり、第2補強糸層6は、この第1補強糸層4とは逆方向にスパイラル状に補強糸を巻き付けたものである。
補強糸の材料についても、通常用いられるものであれば特に制限はない。一般的には、ポリエステル、全芳香族ポリエステル、ナイロン、ビニロン、レーヨン、アラミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの混撚り糸が用いられる。
<冷媒輸送用ホースの製造方法>
このような本発明の冷媒輸送用ホースは、常法に従って、マンドレル上にガスバリア層2と内層ゴム層3の材料を所定の厚さに押し出して積層し、補強糸層4を巻き付け、中間ゴム層5を押し出して積層し、補強糸層6を巻きつけ、次いで外被ゴム層7を押し出して積層し、その後140〜170℃で30〜120分間加硫することにより製造することができる。
以下に、ポリアミド系樹脂片について行った、実施例及び比較例に相当する試験例について説明する。
表1に示す配合にて各材料を混練して試験用ポリアミド系樹脂片を製造した。なお、混練に際しては、東洋精機社製二軸混練り機を用い、ポリアミド樹脂の融点以上の温度230℃にて混練りを行った。
試験用ポリアミド系樹脂片の製造に用いた材料は次の通りであり、材料の配合は、表1、表2に示す通りである。
ポリアミド6:宇部興産社製 6ナイロン「1022B」
エラストマー:三井化学社製 α−オレフィンポリマー(エチレン・ブテン共重合体
)「タフマーA−1050S」
マレイン酸変性エラストマー:三井化学社製マレイン酸変性α−オレフィンポリマー
(エチレン・ブテン共重合体)「タフマーMH7010」
〈評価方法〉
各ポリアミド系樹脂片について、下記の方法で老化させると共に、老化前後の引張物性及びガス透過性を評価し、結果を表1,2に示した。
1 耐圧容器に水分有りの場合は、容器の1%の水を入れる。
2 巾10×長さ50mm×厚み0.1mmサイズのポリアミド系樹脂片を入れる。
3 ポリアルキレングリコールオイルを100cc入れる。
4 耐圧容器を15分冷凍した後、5分間耐圧容器を真空引きする、
5 冷媒としてR−134aを100cc入れる
6 高温槽に150℃で4週間放置する。
7 容器からポリアミド系樹脂片を取出し、引張り物性(4%伸長弾性率指数)、強力保持率、破断伸び
保持率及びガス透過性を測定する。
表1,2において、分散性は、電子顕微鏡(SEM)を用い、リンタングステン酸で表面処理した試料を観察した結果であり、エラストマーの分散粒径3μm以下をOK、3μmを超えるものをNGとした。
4%伸長弾性率指数は、東洋精機社製引張り試験機を用い、引張り速度50mm/minで伸長し弾性率を測定し、比較例1(100)に対する指数で表記した。
ガス透過性指数は、GTRテック社製ガス透過試験機を用い、100℃絶対差圧226cmHgでHeガス透過係数を測定し、比較例1(100)に対する指数で表記した。
老化後強力保持率は、東洋精機社製引張り試験機を用い、引張り速度50mm/minで伸長して破断強力を測定し、老化前に対する百分率で表記した。
老化後破断伸び保持率は、東洋精機社製引張り試験機を用い、引張り速度50mm/minで伸長して破断伸びを測定し、老化前に対する百分率で表記した。
Figure 2010091051
Figure 2010091051
表1の通り、ヨウ化銅及びヨウ化カリウムをポリマー成分との合計に対して1重量%以上配合すると共に、ヨウ化銅/ヨウ化カリウムの重量比を1/1.5とした実施例1〜6によると、老化後強力保持率及び老化後破断伸び保持率が高いものとなる。
本発明の冷媒輸送用ホースの実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 冷媒輸送用ホース
2 ガスバリア層
3 内層ゴム層
4,6 補強糸層
5 中間ゴム層
7 外被ゴム層

Claims (8)

  1. ポリアミド樹脂組成物よりなるガスバリア層を有する冷媒輸送用ホースにおいて、
    該ポリアミド樹脂組成物が、ヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1重量%以上含有することを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  2. 請求項1において、該ポリアミド樹脂組成物が、ヨウ素化合物を、ヨウ素化合物とポリマー成分との合計に対して1〜15重量%含有することを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  3. 請求項1又は2において、ヨウ素含有化合物がヨウ化銅及び/又はヨウ化カリウムであることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  4. 請求項3において、ヨウ素化合物がヨウ化銅及びヨウ化カリウムであり、ポリアミド樹脂組成物中のヨウ化銅とヨウ化カリウムとの重量比が、1/0.5〜1/10であることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、ポリアミド樹脂組成物がポリオレフィン系エラストマーを含有することを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  6. 請求項5において、該ポリオレフィン系エラストマーの少なくとも一部が酸変性されていることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  7. 請求項5又は6において、ポリアミド樹脂組成物のポリオレフィン系エラストマーの含有量がポリアミド樹脂組成物の総重量に対して10〜45重量%であることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記ガスバリア層の外周側に、補強糸よりなる補強層と外被ゴム層とが設けられていることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
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