JP2004042495A - ガソリン燃料ホース - Google Patents
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Abstract
【課題】特に接着剤を用いることなく、層間接着力が高く、シール性に優れたガソリン燃料ホースを提供する。
【解決手段】ガソリン燃料と接する最内層がゴム層1で形成され、このゴム層1の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層2が形成されたガソリン燃料ホースであって、上記ゴム層1が、下記の(A)および(B)〜(D)を用いて形成されているガソリン燃料ホースである。
(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよび水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの少なくとも一方。
(B)過酸化物加硫剤。
(C)レゾルシノール系化合物。
(D)メラミン樹脂。
【選択図】図1
【解決手段】ガソリン燃料と接する最内層がゴム層1で形成され、このゴム層1の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層2が形成されたガソリン燃料ホースであって、上記ゴム層1が、下記の(A)および(B)〜(D)を用いて形成されているガソリン燃料ホースである。
(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよび水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの少なくとも一方。
(B)過酸化物加硫剤。
(C)レゾルシノール系化合物。
(D)メラミン樹脂。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリンやアルコール混合ガソリン(ガソホール)等の輸送に用いられるガソリン燃料ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、温暖化防止や大気汚染等の環境問題より、自動車を取り巻く燃料ガスの蒸散規制は厳しくなってきており、これに対応する低透過なガソリン燃料ホースが各種検討されている。このようなガソリン燃料ホースは、一般に、種々のゴム層や樹脂層を組み合わせた多層構造となっている。この多層構造のガソリン燃料ホースのなかでも、フッ素樹脂製内層の外周面に、ポリアミド樹脂等を用いてなる熱可塑性樹脂製外層が形成された2層構造の燃料ホースが商用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、今後燃料等の透過規制はさらなる強化が予想され、極めて高度の燃料不透過性を期待できる金属層(金属ラミネート層)をバリア層とするホースが考えられており、ゴム層とバリア層との接着には一般的に接着剤が用いられる。そのため、接着剤の塗布むら等により、ゴム層と金属ラミネート層との接着力が不充分で、層間剥離やシール性に劣るという難点がある。また、接着剤の塗布工程が必要であるため、製造工程が複雑でコストも高くなるとともに、接着剤のポットライフの心配や濃度管理等が必要になり、安定生産性に劣るという難点もある。さらには、接着剤の希釈溶媒としてトルエン等の有機溶媒を使用するため、環境汚染等の問題もある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、特に接着剤を用いることなく、層間接着力が高く、シール性に優れたガソリン燃料ホースの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のガソリン燃料ホースは、ガソリン燃料と接する最内層がゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたガソリン燃料ホースであって、上記ゴム層が、下記の(A)および(B)〜(D)を用いて形成されているという構成をとる。
(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよび水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの少なくとも一方。
(B)過酸化物加硫剤。
(C)レゾルシノール系化合物。
(D)メラミン樹脂。
【0006】
すなわち、本発明者は、接着剤を用いることなく、層間接着力が高く、シール性に優れたガソリン燃料ホースを得るべく鋭意研究を重ねた。そして、まず、従来の樹脂ホースに代えて、ホース構成層の少なくとも一部に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層を介在させると、シール性が向上するのではないかと想起し、このラミネート層との接着性に優れたゴム層について研究を重ねた。その結果、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方の極性ゴムを用い、これに接着剤成分(レゾルシノール系化合物およびメラミン樹脂)を練り込み、これらを過酸化物加硫剤を用いて加硫すると、ゴム層とラミネート層との接着力が向上することを見いだし、本発明に到達した。この理由は、明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、NBRやH−NBRのエチレン基が、パーオキサイド加硫に利用される結果、NBRやH−NBRの極性ゴムと、ラミネート層との接着力が向上するものと思われる。また、上記極性ゴムに練り込んだレゾルシノール系化合物が、主に接着剤として作用するとともに、上記極性ゴムに練り込んだメラミン樹脂が、主に接着助剤として作用し、上記レゾルシノール系化合物がメラミン樹脂からCH2 Oを供与され、これがラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と共有結合等の化学的結合により、接着力が向上するものと思われる。例えば、下記の一般式(C)で表されるレゾルシノール系化合物が、メラミン樹脂からCH2 Oを供与され、下記の一般式(C′)で表される構造となり、これがラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と共有結合して強固に接着するものと思われる。なお、上記レゾルシノール系化合物の水酸基の一部は、ラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と水素結合しており、この水素結合も接着効果の向上に補助的に関与しているものと思われる。このため、本発明では、ゴム層とラミネート層との接着に、特に接着剤を用いる必要がなくなる。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0011】
本発明のガソリン燃料ホースは、ガソリン燃料と接する最内層が特定のゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたものであれば特に限定するものではなく、例えば、特定のゴム層(内側ゴム層)とラミネート層と特定のゴム層(外側ゴム層)とからなる3層構造(内側ゴム層/ラミネート層/外側ゴム層)のホース等があげられる。
【0012】
上記特定のゴム層は、特定のゴム(A成分)と、過酸化物加硫剤(B成分)と、レゾルシノール系化合物(C成分)と、メラミン樹脂(D成分)とを用いて形成することができる。
【0013】
上記特定のゴム(A成分)としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方が用いられる。このなかでも、接着性に優れる点で、H−NBRが好適に用いられる。
【0014】
上記NBRは、結合アクリルニトリル量(AC量)が15〜50重量%の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは30〜43重量%の範囲内である。
【0015】
また、上記H−NBRは、結合アクリルニトリル量(AC量)が15〜50重量%の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは30〜43重量%の範囲内である。
【0016】
上記特定のゴム(A成分)とともに用いられる過酸化物加硫剤(B成分)としては、例えば、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、臭気が問題ない点で、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好適に用いられる。
【0017】
上記過酸化物加硫剤(B成分)の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、1.5〜20部の範囲が好ましい。すなわち、B成分が1.5部未満であると、架橋が不充分で、ホースの強度に劣り、逆にB成分が20部を超えると、硬くなりすぎ、ホースの柔軟性に劣る傾向がみられるからである。
【0018】
上記A成分およびB成分とともに用いられるレゾルシノール系化合物(C成分)としては、主に接着剤として作用するものであれば特に限定はなく、例えば、変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン、レゾルシン・ホルムアルデヒド(RF)樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、蒸散性、吸湿性、ゴムとの相溶性の点で、変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂が好適に用いられる。
【0019】
上記変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂としては、例えば、下記の一般式(1)〜(3)で表されるものがあげられる。このなかでも、下記の一般式(1)で表されるものが特に好ましい。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
上記一般式(1)〜(3)において、nは0もしくは正数を示すが、好ましくはn=0〜3である。
【0024】
上記レゾルシノール系化合物(C成分)の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、0.5〜10部の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜5部である。すなわち、C成分が0.5部未満であると、ラミネート層との接着性に劣り、逆にC成分が10部を超えると、コストアップにつながるからである。
【0025】
上記A〜C成分とともに用いられるメラミン樹脂(D成分)としては、主に接着助剤として作用するものであれば特に限定はなく、例えば、ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物、ヘキサメチレンテトラミン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、蒸散性、吸湿性、ゴムとの相溶性の点で、ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物が好適に用いられる。
【0026】
上記ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物としては、例えば、下記の一般式(4)で表されるものが好適に用いられる。
【0027】
【化7】
【0028】
上記一般式(4)において、nは正数を示すが、好ましくはn=1〜3である。
【0029】
上記メラミン樹脂(D成分)としては、上記一般式(4)で表される化合物の混合物が好ましく、n=1の化合物が43〜44重量%、n=2の化合物が27〜30重量%、n=3の化合物が26〜30重量%の混合物が特に好ましい。
【0030】
また、上記レゾルシノール系化合物(C成分)と、メラミン樹脂(D成分)との配合比は、重量比で、C成分/D成分=1/0.5〜1/2の範囲が好ましく、特に好ましくはC成分/D成分=1/0.77〜1/1.5である。すなわち、D成分の重量比が0.5未満であると、ゴム層の引張強さ(TB)や伸び(EB)等の常態物性が若干悪くなる傾向がみられ、逆にD成分の重量比が2を超えると、接着性が飽和し接着力が安定するため、それ以上D成分の重量比を高くしても、コストアップにつながるのみで、それ以上の効果は期待できないからである。
【0031】
なお、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料としては、上記A〜D成分に加えて、エポキシ樹脂を配合することが好ましい。このようにエポキシ樹脂を用いると、ヌレ性がよくなり、ラミネート層との接着力が向上するため好ましい。
【0032】
上記エポキシ樹脂としては、特に限定はなく、例えば、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジアミドジフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0033】
上記エポキシ樹脂の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内に設定することが好ましく、特に好ましくは3〜10部の範囲内である。すなわち、上記エポキシ樹脂が1部未満であると、特定のゴム層とラミネート層との接着性向上効果が乏しく、逆に20部を超えると、耐熱性が悪くなったり、高温シール性が悪くなる傾向がみられるからである。
【0034】
また、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料には、上記各成分に加えて、カーボンブラック、プロセスオイル、老化防止剤、加工助剤、架橋促進剤、白色充填剤、反応性モノマー、発泡剤等を必要に応じて適宜配合しても差し支えない。
【0035】
上記特定のゴム層用材料は、上記A〜D成分および必要に応じてその他の成分を配合し、これをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより調製することができる。
【0036】
上記ラミネート層2の形成に用いる樹脂フィルム用材料としては、特に限定はなく、例えば、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0037】
本発明で用いるポリアミド樹脂としては、ポリアミド樹脂の他、共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂の混合物等も使用できる。上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、芳香族ナイロン、非晶質ナイロン等があげられる。これらのなかでも、剛性および耐熱性が特に良好な点で、ナイロン6、ナイロン66が好ましい。
【0038】
上記EVOHとしては、特に限定はなく、通常、ASTM D 1238、190℃、2.16kgにおけるメルトフローレート〔MFR〕(日本名称:メルトインデックス)が1〜10g/10分、好ましくは1〜6g/10分の範囲のものが用いられる。
【0039】
また、上記ラミネート層の形成に用いる金属箔としては、特に限定はなく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金(SUS等)、銅、チタン、銀、ニッケル、ニッケル合金等からなる金属箔があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、耐ガソリン性に優れる点で、SUS箔が好適に用いられる。
【0040】
上記ラミネート層は、金属箔と樹脂フィルムとを接着剤等を用いて積層したものであれば特に限定はなく、例えば、金属箔と樹脂フィルムとの2層構造フィルム(金属箔/樹脂フィルム)、金属箔を芯材としその両面を樹脂フィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(樹脂フィルム/金属箔/樹脂フィルム)等があげられる。なお、上記接着剤としては、通常のラミネート工法に用いられるものであれば、特に限定はない。
【0041】
上記ラミネート層の具体例としては、SUS箔を芯材としその両面をポリアミド(PA)樹脂フィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(PA樹脂フィルム/SUS箔/PA樹脂フィルム)、SUS箔を芯材としその両面をEVOHフィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(EVOHフィルム/SUS箔/EVOHフィルム)、SUS箔を芯材としその両面をEVOHフィルムでサンドイッチし、さらにその両面をPA樹脂フィルムでサンドイッチした5層構造フィルム(PA樹脂フィルム/EVOHフィルム/SUS箔/EVOHフィルム/PA樹脂フィルム)等があげられる。
【0042】
つぎに、本発明のガソリン燃料ホースの製法について、図1に示すガソリン燃料ホースを用いて具体的に説明する。すなわち、まず、上記A〜D成分および必要に応じてその他の成分を配合し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料を調製する。そして、このゴム層用材料を押出成形した後、この表面に、接着剤を塗布することなしに(接着剤レスで)、直接、上記金属箔芯材の両面に樹脂フィルムが積層された3層構造フィルムを巻き付けてラミネート層2を形成する。ついで、このラミネート層2の外周面に、接着剤レスで、上記ゴム層用材料を押出成形した後、これらを所定の条件で加熱することにより、内側ゴム層1の外周面にラミネート層2が形成され、このラミネート層2の外周面に外側ゴム層3が一体形成されてなる3層構造(内側ゴム層1/ラミネート層2/外側ゴム層3)のガソリン燃料ホース(図1参照)を得ることができる。なお、上述の説明では、ラミネート層2の形成に3層構造フィルムを用いているが、金属箔と樹脂フィルムとからなる2層構造フィルムを用いることも可能である。この場合、内側ゴム層1と、ラミネート層2中の樹脂フィルムとは、接着剤レスで接着することができ、ラミネート層2中の金属箔と、外側ゴム層3との接着は、通常用いられているゴム系接着剤等を用いて行うことができる。
【0043】
また、上記ラミネート層2は、上述のように、金属箔と樹脂フィルムとが予め積層一体化されたものを用いる必要はなく、例えば、内側ゴム層1の外周面に、第1の樹脂フィルムを積層した後、通常用いられる接着剤(ポリエステル系接着剤)を塗布し、その表面に金属箔を積層した後、さらに接着剤を塗布し、ついで第2の樹脂フィルムを積層してラミネート層2を形成しても差し支えない。この場合でも、内側ゴム層1と、ラミネート層2中の第1の樹脂フィルムとの接着は、接着剤レスで行うことができるとともに、上記ラミネート層2中の第2の樹脂フィルムと、外側ゴム層3との接着も接着剤レスで行うことができるようになる。
【0044】
このようにして得られるガソリン燃料ホースの寸法は、特に限定されるものではなく、外径は、通常、8〜50mm程度であり、ホースの総厚み(ホース壁厚)は、通常、1.8〜6mm程度である。また、ガソリン燃料ホースを構成する各層の厚みも、各層の目的とする機能が充分に達成され得るような範囲内であれば特に限定はなく、例えば、内側ゴム層1の厚みは、通常、1〜4mm程度であり、外側ゴム層3の厚みは、通常、0.8〜2mm程度である。また、上記ラミネート層2の総厚みは、8μm〜0.4mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは、15μm〜0.3mmの範囲内である。
【0045】
本発明のガソリン燃料ホースは、前述のように、ガソリン燃料と接する最内層が特定のゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたものであれば、上記図1に示したような構造に限定されるものではなく、例えば、外側ゴム層3の外周面に補強糸層を形成し、さらにその外周面に汎用ゴム層を形成しても差し支えない。
【0046】
上記補強糸層を形成する補強糸としては、例えば、ビニロン(ポリビニルアルコール)糸、ポリアミド糸(ナイロン)糸、アラミド糸、ポリエチレンテレフタレート(PET)糸、ワイヤー等があげられる。
【0047】
また、上記補強糸層の外周面に形成する汎用ゴム層用材料としては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Cl−IIR,Br−IIR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、フッ素ゴム等の汎用ゴムがあげられる。これらのなかでも、比較的安価である点で、EPDMが好適に用いられる。
【0048】
なお、本発明において、ガソリン燃料とは、通常のガソリンの他、アルコール混合ガソリン等の第三成分との混合ガソリンも含む趣旨である。
【0049】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0050】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を調製した。
【0051】
〔NBR(A成分)〕
日本ゼオン社製、Nipol DN101(ACN量:42.5重量%)
【0052】
〔H−NBR(A成分)〕
日本ゼオン社製、Zetpol 1020(ACN量:44.2重量%)
【0053】
〔エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)〕
住友化学工業社製、エスプレン501A〔ヨウ素価:12、エチレン比率:50重量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃):43〕
【0054】
〔過酸化物加硫剤(B成分)〕
ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン(日本油脂社製、ペロキシモンF−40)
【0055】
〔レゾルシノール系化合物(C成分)〕
前記一般式(1)で表される変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂(住友化学工業社製、スミカノール620)
【0056】
〔メラミン樹脂(D成分)〕
ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物(住友化学工業社製、スミカノール507A)
【0057】
〔エポキシ樹脂〕
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート828)
【0058】
〔カーボンブラック〕
東海カーボン社製、シーストSO
【0059】
〔可塑剤〕
旭電化工業社製、アデカサイザーRS−107
【0060】
〔プロセスオイル〕
出光興産社製、ダイアナプロセスPW−380
【0061】
〔加硫促進剤▲1▼〕
テトラメチルチウラムジスルフィド(三新化学社製、サンセラーTT)
【0062】
〔加硫促進剤▲2▼〕
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(三新化学社製、サンセラーPZ)
【0063】
〔加硫促進剤▲3▼〕
メルカプトベンゾチアゾール(三新化学社製、サンセラーM)
【0064】
〔加硫剤〕
硫黄
【0065】
【実施例1】
まず、後記の表1に示す各成分を同表に示す割合で配合し、ロールを用いて混練して、ゴム層用材料を調製した。そして、このゴム層用材料を押出成形した後、その表面に総厚み70μmのラミネート箔(PA6フィルム/SUS箔/PA6フィルム)を巻き付けラミネート層を形成した。ついで、上記ラミネート層の表面に上記ゴム層用材料を押出成形し、これら全体を160℃で45分間加硫した。このようにして、内側ゴム層(厚み2mm)の外周面にラミネート層(厚み70μm)が一体形成され、さらにその外周面に外側ゴム層(厚み2mm)が一体形成されてなる燃料ホース(内径:30mm)を作製した。
【0066】
【実施例2〜12、比較例1〜3】
ゴム層用材料あるいはラミネート層用材料を後記の表1〜表3に示す材料に変更する以外は、実施例1と同様にして燃料ホースを製造した。
【0067】
このようにして得られた実施例品および比較例品の燃料ホースを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表3に併せて示した。
【0068】
〔引張強さ(TB)、伸び(EB)〕
上記ゴム層用材料を160℃で45分間プレス加硫して、厚み2mmの加硫ゴムシートを作製した。ついで、JIS 5号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251に準じて、引張強さ(TB)および伸び(EB)を評価した。
【0069】
〔接着性〕
上記燃料ホースから接着評価用試料(幅20mm、長さ100mm)を切り出し、これを引張試験機(JIS B 7721)に取り付けて、ゴム層側を固定してラミネート層側を毎分50mmの速度で引張り、接着力(kg/25mm)を評価した。また、その際にゴム層とラミネート層の剥離状態も目視により観察し、ゴム層が破壊したものを○、界面が剥離したものを×として評価した。
【0070】
〔燃料透過量〕
各燃料ホースにFuel C/E10(Fuel C/エタノール=90容量%:10容量%)を封入して40℃で168時間放置後、これを排出して新規なFuel C/E10を再度封入した後、40℃で72時間放置した。そして、この更新燃料封入体の72時間放置の前後における重量変化から、ホース1m、1日当たりの燃料透過量(mg)を算出した。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
上記結果より、実施例品の燃料ホースは、ゴム層破壊が生じることから、接着力が極めて高く、また燃料透過量も小さいことからシール性に優れていることがわかる。また、実施例品のゴム層の引張強さ(TB)および伸び(EB)は、接着剤成分(レゾルシノール系化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂)を配合していない比較例1品のゴム層の物性〔引張強さ(TB)および伸び(EB)〕と略同等であることから、接着剤成分を配合してもゴム本来の物性を損なわないことがわかる。
【0075】
これに対して、比較例1品の燃料ホースのゴム層は、接着剤成分(レゾルシノール系化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂)を含有しないため、接着力が極めて低く、シール性に劣ることがわかる。比較例2品の燃料ホースのゴム層は、過酸化物加硫剤ではなく硫黄系加硫剤を用いているため、接着力が低く、界面剥離が生じ、シール性に劣ることがわかる。この理由は、硫黄系加硫剤は過酸化物加硫剤に比べて加硫速度が速く、ラミネート層と接着する前にゴム層自身が加硫するため、接着力に劣るものと推測される。比較例3品の燃料ホースのゴム層は、NBRやH−NBRではなくEPDMを用いているため、ガソリンによる膨潤が大きくシール性に劣ることがわかる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガソリン燃料ホースは、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方の極性ゴムに、接着剤成分(レゾルシノール系化合物およびメラミン樹脂)を練り込み、これらを過酸化物加硫剤を用いて加硫しているため、特に接着剤を塗布することなく、ゴム層とラミネート層との接着性に優れるとともに、シール性が格段に向上するという優れた効果を奏する。
【0077】
また、本発明のガソリン燃料ホースは、接着剤の塗布工程を不要とすることが可能であるため、接着剤のポットライフの心配や濃度管理等も不要となり、安定生産性に優れるとともに、接着剤の希釈溶媒である有機溶媒を使用することもなく、環境汚染等の問題も生じない。
【0078】
そして、上記A〜D成分とともに、エポキシ樹脂を用いてゴム層を形成すると、ゴム層とラミネート層との接着力が一層向上する。このエポキシ樹脂の配合割合を、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。
【0079】
なお、上記レゾルシノール系化合物とメラミン樹脂との配合比を、所定の範囲に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。そして、上記レゾルシノール系化合物の特定のゴムに対する配合割合を所定の範囲に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガソリン燃料ホースの一例を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 内側ゴム層
2 ラミネート層
3 外側ゴム層
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリンやアルコール混合ガソリン(ガソホール)等の輸送に用いられるガソリン燃料ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、温暖化防止や大気汚染等の環境問題より、自動車を取り巻く燃料ガスの蒸散規制は厳しくなってきており、これに対応する低透過なガソリン燃料ホースが各種検討されている。このようなガソリン燃料ホースは、一般に、種々のゴム層や樹脂層を組み合わせた多層構造となっている。この多層構造のガソリン燃料ホースのなかでも、フッ素樹脂製内層の外周面に、ポリアミド樹脂等を用いてなる熱可塑性樹脂製外層が形成された2層構造の燃料ホースが商用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、今後燃料等の透過規制はさらなる強化が予想され、極めて高度の燃料不透過性を期待できる金属層(金属ラミネート層)をバリア層とするホースが考えられており、ゴム層とバリア層との接着には一般的に接着剤が用いられる。そのため、接着剤の塗布むら等により、ゴム層と金属ラミネート層との接着力が不充分で、層間剥離やシール性に劣るという難点がある。また、接着剤の塗布工程が必要であるため、製造工程が複雑でコストも高くなるとともに、接着剤のポットライフの心配や濃度管理等が必要になり、安定生産性に劣るという難点もある。さらには、接着剤の希釈溶媒としてトルエン等の有機溶媒を使用するため、環境汚染等の問題もある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、特に接着剤を用いることなく、層間接着力が高く、シール性に優れたガソリン燃料ホースの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のガソリン燃料ホースは、ガソリン燃料と接する最内層がゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたガソリン燃料ホースであって、上記ゴム層が、下記の(A)および(B)〜(D)を用いて形成されているという構成をとる。
(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよび水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの少なくとも一方。
(B)過酸化物加硫剤。
(C)レゾルシノール系化合物。
(D)メラミン樹脂。
【0006】
すなわち、本発明者は、接着剤を用いることなく、層間接着力が高く、シール性に優れたガソリン燃料ホースを得るべく鋭意研究を重ねた。そして、まず、従来の樹脂ホースに代えて、ホース構成層の少なくとも一部に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層を介在させると、シール性が向上するのではないかと想起し、このラミネート層との接着性に優れたゴム層について研究を重ねた。その結果、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方の極性ゴムを用い、これに接着剤成分(レゾルシノール系化合物およびメラミン樹脂)を練り込み、これらを過酸化物加硫剤を用いて加硫すると、ゴム層とラミネート層との接着力が向上することを見いだし、本発明に到達した。この理由は、明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、NBRやH−NBRのエチレン基が、パーオキサイド加硫に利用される結果、NBRやH−NBRの極性ゴムと、ラミネート層との接着力が向上するものと思われる。また、上記極性ゴムに練り込んだレゾルシノール系化合物が、主に接着剤として作用するとともに、上記極性ゴムに練り込んだメラミン樹脂が、主に接着助剤として作用し、上記レゾルシノール系化合物がメラミン樹脂からCH2 Oを供与され、これがラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と共有結合等の化学的結合により、接着力が向上するものと思われる。例えば、下記の一般式(C)で表されるレゾルシノール系化合物が、メラミン樹脂からCH2 Oを供与され、下記の一般式(C′)で表される構造となり、これがラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と共有結合して強固に接着するものと思われる。なお、上記レゾルシノール系化合物の水酸基の一部は、ラミネート層中の樹脂成分(例えば、ポリアミド樹脂)と水素結合しており、この水素結合も接着効果の向上に補助的に関与しているものと思われる。このため、本発明では、ゴム層とラミネート層との接着に、特に接着剤を用いる必要がなくなる。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0011】
本発明のガソリン燃料ホースは、ガソリン燃料と接する最内層が特定のゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたものであれば特に限定するものではなく、例えば、特定のゴム層(内側ゴム層)とラミネート層と特定のゴム層(外側ゴム層)とからなる3層構造(内側ゴム層/ラミネート層/外側ゴム層)のホース等があげられる。
【0012】
上記特定のゴム層は、特定のゴム(A成分)と、過酸化物加硫剤(B成分)と、レゾルシノール系化合物(C成分)と、メラミン樹脂(D成分)とを用いて形成することができる。
【0013】
上記特定のゴム(A成分)としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方が用いられる。このなかでも、接着性に優れる点で、H−NBRが好適に用いられる。
【0014】
上記NBRは、結合アクリルニトリル量(AC量)が15〜50重量%の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは30〜43重量%の範囲内である。
【0015】
また、上記H−NBRは、結合アクリルニトリル量(AC量)が15〜50重量%の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは30〜43重量%の範囲内である。
【0016】
上記特定のゴム(A成分)とともに用いられる過酸化物加硫剤(B成分)としては、例えば、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、臭気が問題ない点で、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好適に用いられる。
【0017】
上記過酸化物加硫剤(B成分)の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、1.5〜20部の範囲が好ましい。すなわち、B成分が1.5部未満であると、架橋が不充分で、ホースの強度に劣り、逆にB成分が20部を超えると、硬くなりすぎ、ホースの柔軟性に劣る傾向がみられるからである。
【0018】
上記A成分およびB成分とともに用いられるレゾルシノール系化合物(C成分)としては、主に接着剤として作用するものであれば特に限定はなく、例えば、変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン、レゾルシン・ホルムアルデヒド(RF)樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、蒸散性、吸湿性、ゴムとの相溶性の点で、変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂が好適に用いられる。
【0019】
上記変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂としては、例えば、下記の一般式(1)〜(3)で表されるものがあげられる。このなかでも、下記の一般式(1)で表されるものが特に好ましい。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
上記一般式(1)〜(3)において、nは0もしくは正数を示すが、好ましくはn=0〜3である。
【0024】
上記レゾルシノール系化合物(C成分)の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、0.5〜10部の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜5部である。すなわち、C成分が0.5部未満であると、ラミネート層との接着性に劣り、逆にC成分が10部を超えると、コストアップにつながるからである。
【0025】
上記A〜C成分とともに用いられるメラミン樹脂(D成分)としては、主に接着助剤として作用するものであれば特に限定はなく、例えば、ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物、ヘキサメチレンテトラミン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、蒸散性、吸湿性、ゴムとの相溶性の点で、ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物が好適に用いられる。
【0026】
上記ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物としては、例えば、下記の一般式(4)で表されるものが好適に用いられる。
【0027】
【化7】
【0028】
上記一般式(4)において、nは正数を示すが、好ましくはn=1〜3である。
【0029】
上記メラミン樹脂(D成分)としては、上記一般式(4)で表される化合物の混合物が好ましく、n=1の化合物が43〜44重量%、n=2の化合物が27〜30重量%、n=3の化合物が26〜30重量%の混合物が特に好ましい。
【0030】
また、上記レゾルシノール系化合物(C成分)と、メラミン樹脂(D成分)との配合比は、重量比で、C成分/D成分=1/0.5〜1/2の範囲が好ましく、特に好ましくはC成分/D成分=1/0.77〜1/1.5である。すなわち、D成分の重量比が0.5未満であると、ゴム層の引張強さ(TB)や伸び(EB)等の常態物性が若干悪くなる傾向がみられ、逆にD成分の重量比が2を超えると、接着性が飽和し接着力が安定するため、それ以上D成分の重量比を高くしても、コストアップにつながるのみで、それ以上の効果は期待できないからである。
【0031】
なお、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料としては、上記A〜D成分に加えて、エポキシ樹脂を配合することが好ましい。このようにエポキシ樹脂を用いると、ヌレ性がよくなり、ラミネート層との接着力が向上するため好ましい。
【0032】
上記エポキシ樹脂としては、特に限定はなく、例えば、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジアミドジフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0033】
上記エポキシ樹脂の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内に設定することが好ましく、特に好ましくは3〜10部の範囲内である。すなわち、上記エポキシ樹脂が1部未満であると、特定のゴム層とラミネート層との接着性向上効果が乏しく、逆に20部を超えると、耐熱性が悪くなったり、高温シール性が悪くなる傾向がみられるからである。
【0034】
また、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料には、上記各成分に加えて、カーボンブラック、プロセスオイル、老化防止剤、加工助剤、架橋促進剤、白色充填剤、反応性モノマー、発泡剤等を必要に応じて適宜配合しても差し支えない。
【0035】
上記特定のゴム層用材料は、上記A〜D成分および必要に応じてその他の成分を配合し、これをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより調製することができる。
【0036】
上記ラミネート層2の形成に用いる樹脂フィルム用材料としては、特に限定はなく、例えば、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0037】
本発明で用いるポリアミド樹脂としては、ポリアミド樹脂の他、共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂の混合物等も使用できる。上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、芳香族ナイロン、非晶質ナイロン等があげられる。これらのなかでも、剛性および耐熱性が特に良好な点で、ナイロン6、ナイロン66が好ましい。
【0038】
上記EVOHとしては、特に限定はなく、通常、ASTM D 1238、190℃、2.16kgにおけるメルトフローレート〔MFR〕(日本名称:メルトインデックス)が1〜10g/10分、好ましくは1〜6g/10分の範囲のものが用いられる。
【0039】
また、上記ラミネート層の形成に用いる金属箔としては、特に限定はなく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金(SUS等)、銅、チタン、銀、ニッケル、ニッケル合金等からなる金属箔があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、耐ガソリン性に優れる点で、SUS箔が好適に用いられる。
【0040】
上記ラミネート層は、金属箔と樹脂フィルムとを接着剤等を用いて積層したものであれば特に限定はなく、例えば、金属箔と樹脂フィルムとの2層構造フィルム(金属箔/樹脂フィルム)、金属箔を芯材としその両面を樹脂フィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(樹脂フィルム/金属箔/樹脂フィルム)等があげられる。なお、上記接着剤としては、通常のラミネート工法に用いられるものであれば、特に限定はない。
【0041】
上記ラミネート層の具体例としては、SUS箔を芯材としその両面をポリアミド(PA)樹脂フィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(PA樹脂フィルム/SUS箔/PA樹脂フィルム)、SUS箔を芯材としその両面をEVOHフィルムでサンドイッチした3層構造フィルム(EVOHフィルム/SUS箔/EVOHフィルム)、SUS箔を芯材としその両面をEVOHフィルムでサンドイッチし、さらにその両面をPA樹脂フィルムでサンドイッチした5層構造フィルム(PA樹脂フィルム/EVOHフィルム/SUS箔/EVOHフィルム/PA樹脂フィルム)等があげられる。
【0042】
つぎに、本発明のガソリン燃料ホースの製法について、図1に示すガソリン燃料ホースを用いて具体的に説明する。すなわち、まず、上記A〜D成分および必要に応じてその他の成分を配合し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、上記特定のゴム層を形成するゴム層用材料を調製する。そして、このゴム層用材料を押出成形した後、この表面に、接着剤を塗布することなしに(接着剤レスで)、直接、上記金属箔芯材の両面に樹脂フィルムが積層された3層構造フィルムを巻き付けてラミネート層2を形成する。ついで、このラミネート層2の外周面に、接着剤レスで、上記ゴム層用材料を押出成形した後、これらを所定の条件で加熱することにより、内側ゴム層1の外周面にラミネート層2が形成され、このラミネート層2の外周面に外側ゴム層3が一体形成されてなる3層構造(内側ゴム層1/ラミネート層2/外側ゴム層3)のガソリン燃料ホース(図1参照)を得ることができる。なお、上述の説明では、ラミネート層2の形成に3層構造フィルムを用いているが、金属箔と樹脂フィルムとからなる2層構造フィルムを用いることも可能である。この場合、内側ゴム層1と、ラミネート層2中の樹脂フィルムとは、接着剤レスで接着することができ、ラミネート層2中の金属箔と、外側ゴム層3との接着は、通常用いられているゴム系接着剤等を用いて行うことができる。
【0043】
また、上記ラミネート層2は、上述のように、金属箔と樹脂フィルムとが予め積層一体化されたものを用いる必要はなく、例えば、内側ゴム層1の外周面に、第1の樹脂フィルムを積層した後、通常用いられる接着剤(ポリエステル系接着剤)を塗布し、その表面に金属箔を積層した後、さらに接着剤を塗布し、ついで第2の樹脂フィルムを積層してラミネート層2を形成しても差し支えない。この場合でも、内側ゴム層1と、ラミネート層2中の第1の樹脂フィルムとの接着は、接着剤レスで行うことができるとともに、上記ラミネート層2中の第2の樹脂フィルムと、外側ゴム層3との接着も接着剤レスで行うことができるようになる。
【0044】
このようにして得られるガソリン燃料ホースの寸法は、特に限定されるものではなく、外径は、通常、8〜50mm程度であり、ホースの総厚み(ホース壁厚)は、通常、1.8〜6mm程度である。また、ガソリン燃料ホースを構成する各層の厚みも、各層の目的とする機能が充分に達成され得るような範囲内であれば特に限定はなく、例えば、内側ゴム層1の厚みは、通常、1〜4mm程度であり、外側ゴム層3の厚みは、通常、0.8〜2mm程度である。また、上記ラミネート層2の総厚みは、8μm〜0.4mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは、15μm〜0.3mmの範囲内である。
【0045】
本発明のガソリン燃料ホースは、前述のように、ガソリン燃料と接する最内層が特定のゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたものであれば、上記図1に示したような構造に限定されるものではなく、例えば、外側ゴム層3の外周面に補強糸層を形成し、さらにその外周面に汎用ゴム層を形成しても差し支えない。
【0046】
上記補強糸層を形成する補強糸としては、例えば、ビニロン(ポリビニルアルコール)糸、ポリアミド糸(ナイロン)糸、アラミド糸、ポリエチレンテレフタレート(PET)糸、ワイヤー等があげられる。
【0047】
また、上記補強糸層の外周面に形成する汎用ゴム層用材料としては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Cl−IIR,Br−IIR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、フッ素ゴム等の汎用ゴムがあげられる。これらのなかでも、比較的安価である点で、EPDMが好適に用いられる。
【0048】
なお、本発明において、ガソリン燃料とは、通常のガソリンの他、アルコール混合ガソリン等の第三成分との混合ガソリンも含む趣旨である。
【0049】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0050】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を調製した。
【0051】
〔NBR(A成分)〕
日本ゼオン社製、Nipol DN101(ACN量:42.5重量%)
【0052】
〔H−NBR(A成分)〕
日本ゼオン社製、Zetpol 1020(ACN量:44.2重量%)
【0053】
〔エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)〕
住友化学工業社製、エスプレン501A〔ヨウ素価:12、エチレン比率:50重量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃):43〕
【0054】
〔過酸化物加硫剤(B成分)〕
ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン(日本油脂社製、ペロキシモンF−40)
【0055】
〔レゾルシノール系化合物(C成分)〕
前記一般式(1)で表される変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂(住友化学工業社製、スミカノール620)
【0056】
〔メラミン樹脂(D成分)〕
ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物(住友化学工業社製、スミカノール507A)
【0057】
〔エポキシ樹脂〕
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート828)
【0058】
〔カーボンブラック〕
東海カーボン社製、シーストSO
【0059】
〔可塑剤〕
旭電化工業社製、アデカサイザーRS−107
【0060】
〔プロセスオイル〕
出光興産社製、ダイアナプロセスPW−380
【0061】
〔加硫促進剤▲1▼〕
テトラメチルチウラムジスルフィド(三新化学社製、サンセラーTT)
【0062】
〔加硫促進剤▲2▼〕
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(三新化学社製、サンセラーPZ)
【0063】
〔加硫促進剤▲3▼〕
メルカプトベンゾチアゾール(三新化学社製、サンセラーM)
【0064】
〔加硫剤〕
硫黄
【0065】
【実施例1】
まず、後記の表1に示す各成分を同表に示す割合で配合し、ロールを用いて混練して、ゴム層用材料を調製した。そして、このゴム層用材料を押出成形した後、その表面に総厚み70μmのラミネート箔(PA6フィルム/SUS箔/PA6フィルム)を巻き付けラミネート層を形成した。ついで、上記ラミネート層の表面に上記ゴム層用材料を押出成形し、これら全体を160℃で45分間加硫した。このようにして、内側ゴム層(厚み2mm)の外周面にラミネート層(厚み70μm)が一体形成され、さらにその外周面に外側ゴム層(厚み2mm)が一体形成されてなる燃料ホース(内径:30mm)を作製した。
【0066】
【実施例2〜12、比較例1〜3】
ゴム層用材料あるいはラミネート層用材料を後記の表1〜表3に示す材料に変更する以外は、実施例1と同様にして燃料ホースを製造した。
【0067】
このようにして得られた実施例品および比較例品の燃料ホースを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表3に併せて示した。
【0068】
〔引張強さ(TB)、伸び(EB)〕
上記ゴム層用材料を160℃で45分間プレス加硫して、厚み2mmの加硫ゴムシートを作製した。ついで、JIS 5号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251に準じて、引張強さ(TB)および伸び(EB)を評価した。
【0069】
〔接着性〕
上記燃料ホースから接着評価用試料(幅20mm、長さ100mm)を切り出し、これを引張試験機(JIS B 7721)に取り付けて、ゴム層側を固定してラミネート層側を毎分50mmの速度で引張り、接着力(kg/25mm)を評価した。また、その際にゴム層とラミネート層の剥離状態も目視により観察し、ゴム層が破壊したものを○、界面が剥離したものを×として評価した。
【0070】
〔燃料透過量〕
各燃料ホースにFuel C/E10(Fuel C/エタノール=90容量%:10容量%)を封入して40℃で168時間放置後、これを排出して新規なFuel C/E10を再度封入した後、40℃で72時間放置した。そして、この更新燃料封入体の72時間放置の前後における重量変化から、ホース1m、1日当たりの燃料透過量(mg)を算出した。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
上記結果より、実施例品の燃料ホースは、ゴム層破壊が生じることから、接着力が極めて高く、また燃料透過量も小さいことからシール性に優れていることがわかる。また、実施例品のゴム層の引張強さ(TB)および伸び(EB)は、接着剤成分(レゾルシノール系化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂)を配合していない比較例1品のゴム層の物性〔引張強さ(TB)および伸び(EB)〕と略同等であることから、接着剤成分を配合してもゴム本来の物性を損なわないことがわかる。
【0075】
これに対して、比較例1品の燃料ホースのゴム層は、接着剤成分(レゾルシノール系化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂)を含有しないため、接着力が極めて低く、シール性に劣ることがわかる。比較例2品の燃料ホースのゴム層は、過酸化物加硫剤ではなく硫黄系加硫剤を用いているため、接着力が低く、界面剥離が生じ、シール性に劣ることがわかる。この理由は、硫黄系加硫剤は過酸化物加硫剤に比べて加硫速度が速く、ラミネート層と接着する前にゴム層自身が加硫するため、接着力に劣るものと推測される。比較例3品の燃料ホースのゴム層は、NBRやH−NBRではなくEPDMを用いているため、ガソリンによる膨潤が大きくシール性に劣ることがわかる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガソリン燃料ホースは、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)および水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)の少なくとも一方の極性ゴムに、接着剤成分(レゾルシノール系化合物およびメラミン樹脂)を練り込み、これらを過酸化物加硫剤を用いて加硫しているため、特に接着剤を塗布することなく、ゴム層とラミネート層との接着性に優れるとともに、シール性が格段に向上するという優れた効果を奏する。
【0077】
また、本発明のガソリン燃料ホースは、接着剤の塗布工程を不要とすることが可能であるため、接着剤のポットライフの心配や濃度管理等も不要となり、安定生産性に優れるとともに、接着剤の希釈溶媒である有機溶媒を使用することもなく、環境汚染等の問題も生じない。
【0078】
そして、上記A〜D成分とともに、エポキシ樹脂を用いてゴム層を形成すると、ゴム層とラミネート層との接着力が一層向上する。このエポキシ樹脂の配合割合を、上記特定のゴム(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。
【0079】
なお、上記レゾルシノール系化合物とメラミン樹脂との配合比を、所定の範囲に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。そして、上記レゾルシノール系化合物の特定のゴムに対する配合割合を所定の範囲に設定すると、ゴム層とラミネート層との接着力がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガソリン燃料ホースの一例を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 内側ゴム層
2 ラミネート層
3 外側ゴム層
Claims (7)
- ガソリン燃料と接する最内層がゴム層で形成され、このゴム層の外周面に、金属箔と樹脂フィルムとを積層してなるラミネート層が形成されたガソリン燃料ホースであって、上記ゴム層が、下記の(A)および(B)〜(D)を用いて形成されていることを特徴とするガソリン燃料ホース。
(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよび水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの少なくとも一方。
(B)過酸化物加硫剤。
(C)レゾルシノール系化合物。
(D)メラミン樹脂。 - 上記ゴム層が、上記(A)〜(D)とともに、エポキシ樹脂を用いて形成されている請求項1記載のガソリン燃料ホース。
- 上記エポキシ樹脂の配合割合が、上記(A)100重量部に対して、1〜20重量部の範囲内に設定されている請求項2記載のガソリン燃料ホース。
- 上記樹脂フィルムが、ポリアミド樹脂およびエチレン−ビニルアルコール共重合体の少なくとも一方を用いてなるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のガソリン燃料ホース。
- 上記金属箔が、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、銅、チタン、銀およびニッケルからなる群から選ばれた少なくとも一つからなる金属箔である請求項1〜4のいずれか一項に記載のガソリン燃料ホース。
- 上記(C)と(D)との重量混合比が、(C)/(D)=1/0.5〜1/2の範囲に設定されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のガソリン燃料ホース。
- 上記(C)の配合割合が、上記(A)100重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲に設定されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のガソリン燃料ホース。
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