JP2009140656A - 直接酸化型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた発電特性および耐久性を有する直接酸化型燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明の直接酸化型燃料電池は、電解質膜とその両側にそれぞれ配置されたアノードおよびカソードとを含む膜−電極接合体、アノードに接するアノード側セパレータ、およびカソードに接するカソード側セパレータを備える少なくとも1つの単位セルを有する。アノードは、アノード触媒層およびアノード拡散層を含み、アノード触媒層はアノード触媒を含む。カソードは、カソード触媒層およびカソード拡散層を含み、カソード触媒層はカソード触媒を含む。アノード側セパレータは、アノードに燃料を供給するための燃料流路を有する。カソード触媒層の燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積が、カソード触媒層の燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料を水素に改質せずに直接用いる直接酸化型燃料電池に関し、具体的には、直接酸化型燃料電池の電極の改善に関する。
ユビキタスネットワーク社会の進展に伴い、携帯電話、ノートパソコン、ディジタルスチルカメラ等のモバイル機器の需要が大きく伸びている。そのモバイル機器の電源として、充電が不要であり、燃料を補給すれば機器を継続して利用することができる燃料電池の早期実用化が期待されている。
燃料電池の中でも、メタノール、ジメチルエーテル等の有機燃料を、水素に改質せずにアノードに直接供給して酸化し発電するタイプの直接酸化型燃料電池が注目され、活発な研究開発が行われている。有機燃料は、理論エネルギー密度が高く、貯蔵が容易であるとともに、有機燃料を用いることにより燃料電池システムを簡素化できるからである。
直接酸化型燃料電池は、膜−電極接合体(以下、MEAと称す)をセパレータで挟み込んだ単位セルを有している。この直接酸化型燃料電池は、アノードに燃料と水を供給し、カソードに酸化剤(例えば酸素)を供給することで発電する。一般的に、MEAは、固体高分子電解質膜と、その両面にそれぞれ配置されたアノードおよびカソードを含む。アノードおよびカソードは、それぞれ触媒層と拡散層を含む。
例えば、燃料としてメタノールを用いる直接メタノール型燃料電池(以下、DMFCと称す)の電極反応は、以下の通りである。
アノード:CH3OH+H2O → CO2+6H++6e-
カソード:3/2O2+6H++6e- → 3H2
すなわち、アノードでは、メタノールと水が反応して、二酸化炭素、プロトンおよび電子が生成される。アノードで生成されたプロトンは電解質膜を通ってカソードに到達し、電子は外部回路を経由してカソードに到達する。カソードでは酸素、プロトンおよび外部回路を経由した電子が結合して、水が生成される。
ところで、このDMFCの実用化には、いくつかの問題点が存在している。
その一つは、耐久性に関する問題である。カソード触媒層内部および/またはカソード触媒層とカソード拡散層との界面部分には、発電時間の経過とともに、反応生成水および/またはアノードから移動してきた水が液体状態で蓄積する。この水により、カソード内における酸化剤の拡散性が低下して、カソードの濃度過電圧が増加する。このことが主原因となって、DMFCの発電性能の初期劣化が生じると考えられている。
さらに、この初期劣化は、メタノールが未反応のまま電解質膜を通過しカソードに達する現象であるメタノールクロスオーバー(以下、MCOと称す)の影響を強く受ける。すなわち、カソード触媒層では、本来のカソード電極反応である酸化剤の還元反応以外に、クロスオーバーしたメタノールの酸化反応が同時に起こる。よって、特に、高濃度メタノールを燃料として用いる場合には、発電時間の経過とともにMCO量が増加するため、カソード活性化過電圧が著しく増大することになる。しかも、発生した二酸化炭素により、酸化剤の拡散性がさらに低下し、発電性能が大幅に低下する。
上記した初期劣化は、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域で生じやすい。この初期劣化は、この発電領域において、電極反応場である触媒/電解質/酸素の三相が共有する三相界面が少ない場合に顕著となる。
これらの問題に対処するために、DMFCにおいて、固体高分子型燃料電池(PEFC)に比べて多量の触媒を使用することで、触媒層の投影単位面積あたりの触媒表面積を増加させることが提案されている。しかしながら、触媒層全体にわたる触媒量の増加は、触媒層自体の厚みの増大を招き、酸化剤を触媒層内部の反応場まで到達させることが困難となる。よって、却って発電特性を低下させる結果となる。
そこで、上記問題を解決するために、カソード触媒層自体の構造を改良する数多くの提案がなされている。
例えば、特許文献1および2には、カソード触媒層に複数個の貫通孔または竪孔を設けることが開示されている。特許文献1および2においては、複数個の貫通孔または竪孔を設けることにより、カソード触媒層の厚さを厚くした場合でも、触媒層深部までの酸化剤の供給および触媒層深部からの水の排出を円滑に行わせることを意図している。
特許文献3には、アノード触媒層の厚さおよびカソード触媒層の厚さを20μm以上とするとともに、少なくとも一方の触媒層に細孔径0.3〜2.0μmの細孔を設け、その細孔容積を全細孔容積の4%以上とすることが開示されている。特許文献3においては、これにより、電子伝導性およびプロトン伝導性を低下させることなく、液体燃料および酸化剤が、各電極内部の反応場へ到達しやすくすることを意図している。
特開2005−353541号公報 特開2006−107877号公報 特開2005−183368号公報
しかしながら、上記のような従来技術を用いたとしても、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域において、電極反応場である三相界面を十分に確保することはできない。さらに、MCO量が少なくなる燃料流路の中流部および下流部に対向しているカソード側の発電領域において、触媒層内部への酸化剤の供給および触媒層深部からの水の排出を円滑に保つことはできない。このため、上記のような従来技術を用いて、カソード過電圧の小さい触媒層を得ることは困難である。
具体的に、特許文献1および2に代表される技術の場合には、複数個の貫通孔または竪孔が設けられているため、つまりMCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域に大型の欠陥が存在しているため、電極反応場である三相界面の量が不足し、この領域でのカソード過電圧が増加する。MCO量が少なくなる燃料流路の中流部および下流部に対向しているカソード側の発電領域においては、触媒層内部に存在している複数個の貫通孔または竪孔を介して酸素が電極反応場である三相界面に到達しやすいために、カソード凝縮水が少ない発電初期段階では、発電特性は比較的良好となる。しかし、発電時間の経過とともに、貫通孔または竪孔内部に凝縮水が多量に蓄積され、カソード触媒層の深部にまで酸化剤を確実に供給することが困難となる。このため、発電特性が急激に低下することが想定される。
特許文献3に開示される技術は、触媒層の厚さの下限値、ならびに細孔径および細孔容積を単に規定するのみである。よって、触媒層全体において、燃料または酸化剤の拡散性、反応生成物である二酸化炭素または水の排出性、電子伝導性、およびプロトン伝導性のすべてを兼ね備えた最適な細孔構造を形成させているとは言い難い。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、発電特性および耐久性に優れた直接酸化型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の直接酸化型燃料電池は、電解質膜とその両側にそれぞれ配置されたアノードおよびカソードとを含む膜−電極接合体、アノードに接するアノード側セパレータ、およびカソードに接するカソード側セパレータを備える少なくとも1つの単位セルを有する。アノードは、アノード触媒層およびアノード拡散層を含み、アノード触媒層はアノード触媒を含む。カソードは、カソード触媒層およびカソード拡散層を含み、カソード触媒層は、カソード触媒を含む。アノード側セパレータは、アノードに燃料を供給するための燃料流路を有し、カソード側セパレータは、カソードに酸化剤を供給するための酸化剤流路を有する。カソード触媒層の燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積は、カソード触媒層の燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積よりも大きい。前記単位面積あたりの有効反応面積は、前記燃料流路の上流部から下流部に向かって徐々に減少していることが好ましい。
カソード触媒層の燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりのカソード触媒の量は、カソード触媒層の燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりのカソード触媒の量よりも多いことが好ましい。前記単位面積あたりのカソード触媒の量は、燃料流路の上流部から下流部に向かって徐々に減少していることがさらに好ましい。
本発明によれば、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域において、電極反応場である三相界面を確保することができる。また、MCO量が少なくなる燃料流路の下流部に対向しているカソード側の発電領域においては、触媒層内部への酸素の供給や触媒層深部からの水の排出を円滑に保つことができる。よって、カソードの過電圧を小さくすることができる。すなわち、本発明により、優れた発電特性および耐久性を有する直接酸化型燃料電池を提供することができる。
本発明の直接酸化型燃料電池は、電解質膜とその両側にそれぞれ配置された、触媒層と拡散層とを含むアノードおよびカソードとを備える膜−電極接合体、アノードに燃料を供給するための燃料流路を有するアノード側セパレータ、ならびにカソードに酸化剤を供給するための酸化剤流路を有するカソード側セパレータを具備した少なくとも1つの単位セルを有する。カソード触媒層の燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積が、カソード触媒層の燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積よりも大きい。
図1に、本発明の一実施形態に係る燃料電池に含まれる単位セルの縦断面図を示す。
図1の単位セル1は、電解質膜10と、電解質膜10を挟むアノード11およびカソード12とからなる膜−電極接合体(MEA)13、並びにMEA13を挟むアノード側セパレータ14およびカソード側セパレータ15を備える。
アノード11は、電解質膜10に接するアノード触媒層16とアノード側セパレータ14に接するアノード拡散層17を含む。カソード12は、電解質膜10に接するカソード触媒層18とカソード側セパレータ15に接するカソード拡散層19を含む。
アノード側セパレータ14は、アノード11と対向する面に、燃料を供給し、未使用燃料および反応生成物を排出する流路20を有する。カソード側セパレータ15は、カソードと対向する面に、酸化剤を供給し、未使用酸化剤および反応生成物を排出する流路21を有する。
アノード11およびカソード12の周囲には、それぞれ、燃料、酸化剤、および反応生成物の外部への漏洩を防止するために、電解質膜10を挟んでガスケット22および23が配置されている。さらに、図1の単位セル1は、セパレータ14および15の両側に、それぞれ、集電板24および25、シート状のヒータ26および27、絶縁板28および29、並びに端板30および31を有する。単位セル1は、締結手段(図示せず)により一体化されている。
カソード触媒層18は、触媒金属微粒子を担持した導電性炭素粒子または触媒金属微粒子と、高分子電解質とを主成分とする。カソード触媒層18に含まれる触媒金属には、例えばPt微粒子を用いることができる。カソード触媒層18に含まれる高分子電解質は、電解質膜10を構成する材料と同一であることが好ましい。
次に、カソード触媒層18の構成を、図面を用いて説明する。図2に、本発明の一実施形態に係る燃料電池に含まれるカソード触媒層を概略的に示す正面図を示し、図3に、III−III線における断面図を示す。図2および3においては、カソード触媒層18と、それを担持する高分子電解質膜10を図示している。なお、図2には、カソード触媒層が対向するサーペンダイン型の燃料流路42も点線で示す。
本発明において、カソード触媒層18の燃料流路の上流部に対向している部分40(燃料流路の上流側の全発電領域の1/4の面積を占める領域)の単位面積あたりの有効反応面積(上流側有効反応面積)が、燃料流路の下流部に対向している部分41(燃料流路の下流側の全発電領域の1/4の面積を占める領域)の単位面積あたりの有効反応面積(下流側有効反応面積)よりも大きい。
ここで、図2に示されるように、燃料流路の上流側から下流側に向かう平均的な方向Aに平行なカソード触媒層18の辺の長さをLとした場合、カソード触媒層18の燃料流路の上流部に対向している部分(上流部分)40とは、燃料流路の上流部に対向するように位置し、かつ方向Aにおける長さがL/4のカソード触媒層の領域(カソード触媒層の1/4の面積を占める領域)のことをいう。カソード触媒層18の燃料流路の下流部に対向している部分(下流部分)41とは、燃料流路の下流部に対向するように位置し、かつ方向Aにおける長さがL/4のカソード触媒層の領域(カソード触媒層の1/4の面積を占める領域)のことをいう。
また、カソード触媒層の所定部分の単位面積あたりの有効反応面積は、以下の式:
(カソード触媒層の所定部分の有効反応面積)/(カソード触媒層の所定部分の面積)
により求めることができる。
上記式において、カソード触媒層の所定部分の有効反応面積は、以下のようにして求めることができる。カソードに加湿された窒素ガスを流し、アノードに加湿された水素ガスを流した状態で、サイクリックボルタンメトリー(CV)を用い、0.07〜0.6V間を10mV・s-1で電位走査して、電流−電位曲線を得る。得られた電流−電位曲線から、水素ガスの吸脱着電気量を求める。この値を触媒1cm2あたりの水素の吸脱着電気量で除することにより、カソード触媒層の所定部分の有効反応面積を求めることができる。なお、前記水素の吸脱着電気量は、触媒固有の値であり、例えば、白金(Pt)1cm2あたりの水素の吸脱着電気量は210μC/cm2である。
カソード触媒層の所定部分の面積とは、カソード触媒層の主面の法線方向から見たときの、その所定部分の輪郭の形状を用いて計算される面積(投影面積)のことである。例えば、前記法線方向から見たときのカソード触媒層の所定部分の形状が矩形である場合、カソード触媒層の所定部分の面積は、(縦の長さ)×(横の長さ)により計算することができる。
本発明においては、カソード触媒層全領域で、触媒/電解質の二相を少なくとも共有している触媒反応サイトを均一に増加させるのではなく、上記のように、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域(燃料流路の上流部に対向しているカソード触媒層の部分)において、燃料流路の下流部に対向しているカソード触媒層の部分と比較して、単位面積あたりの有効反応面積を大きくしている。これにより、カソード触媒層において、酸素還元反応と、クロスオーバーしたメタノールの酸化反応とを同時に行うために必要とされる触媒反応サイトの数が確保される。さらに、MCO量が少なくなる燃料流路の下流部に対向しているカソード側の発電領域において、酸素の供給および触媒層深部からの水の排出が阻害されないように、触媒反応サイトの数が適正化された触媒層構造が形成される。その結果、カソード過電圧の低減化が図られ、燃料電池の耐久性を向上させることができる。
本発明においては、上流部分40に含まれる単位面積あたりのカソード触媒の量を、下流部分41に含まれる単位面積あたりのカソード触媒の量より多くすることにより、上流側有効反応面積を、下流側有効反応面積より大きくすることができる。図3に示されるように、カソード触媒層18において、上流部分40の厚さを、下流部分41の厚さより厚くすることにより、カソード触媒の量を、上流部分40において、多くすることができる。
ここで、カソード触媒層の所定部分(例えば、上流部分)に含まれる単位面積あたりのカソード触媒の量とは、カソード触媒層の所定部分に含まれる、その所定部分の投影単位面積あたりのカソード触媒の量のことである。
このように、カソード触媒の量をカソード触媒層全領域で増やすのではなく、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード触媒層の部分において増やすことで、過剰の触媒量の使用を回避できるとともに、効果的な触媒反応サイトの確保が可能となる。
上流側有効反応面積が、下流側有効反応面積より大きければ、カソード触媒層は、図2および3に示されるような構成に限定されない。
例えば、カソード触媒層は、図4に示されるような構成であってもよい。図4は、本発明の別の実施形態に係る燃料電池に含まれるカソード触媒層を概略的に示す縦断面図である。なお、図4において、図2〜3と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図4のカソード触媒層50においては、上流部分40および燃料流路の中流部に対向している部分(中流部分)51の厚さを、下流部分41の厚さより厚くしている。つまり、上流部分40および中流部分51に含まれる触媒の量を、下流部分41に含まれる触媒の量より多くしている。これにより、上流側有効反応面積およびカソード触媒層の燃料流路の中流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積(中流側有効反応面積)を、下流側有効反応面積よりも大きくすることができる。
本発明のさらに別の実施形態において、カソード触媒層の有効反応面積は、燃料流路の上流側から下流側に向かって徐々に減少していてもよい。
図5に、本発明のさらに別の実施形態に係る燃料電池に含まれるカソード触媒層を概略的に示す縦断面図を示す。図5においても、図2〜3と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図5においては、燃料流路の上流側から下流側に向かって、カソード触媒層60の厚さが、徐々に減少している。具体的に、カソード触媒層60の中流部分を、第1中流部分61と第2中流部分62の2つに分割し、矢印Aの方向に向かって、上流部分40、第1中流部分61、第2中流部分62、下流部分41の順番に、その厚さを薄くしている。つまり、燃料流路の上流側から下流側に向かって、カソード触媒層に含まれる触媒の量を、徐々に減少させている。このように、カソード触媒層の厚さ(つまり、カソード触媒の量)を、燃料流路の上流側から下流側に向かって徐々に減少させることにより、カソード触媒層の単位面積あたりの有効反応面積を、燃料流路の上流部から下流部に向かって徐々に減少させることができる。なお、第1中流部分61および第2中流部分62の矢印Aに平行な長さは、同じであってもよいし、異なってもよい。
なお、カソード触媒層の厚さを、燃料流路の上流側から下流側に向かって連続的に減少させることにより、カソード触媒層における触媒有効反応面積を、燃料流路の上流側から下流側に向かって連続的に減少させてもよい。
なかでも、カソード触媒層における触媒有効反応面積を、燃料流路の上流側から下流側に向かって、徐々にあるいは連続的に減少させることが好ましい。このような構成とすることにより、MCO量に応じたカソード触媒層内の触媒量(つまり、触媒反応サイトの存在量)が適切となり、特に、燃料流路の中流部に対向しているカソード側の発電領域において、酸素の供給および/または触媒層深部からの水の排出を改善させることができる。このため、カソード過電圧を低電位に維持することができる。
下流側有効反応面積に対する上流側有効反応面積の比は、1.3〜3.0であることが好ましい。これにより、酸素還元反応と、クロスオーバーしたメタノールの酸化反応とを同時に行うために必要とされる触媒反応サイトの数を確保しつつ、酸素の供給および水の排出を円滑に保つことが可能となる。前記比が1.3より小さい場合には、酸素還元反応と、クロスオーバーしたメタノールの酸化反応とを同時に行うために必要とされる触媒反応サイトの数を確保することが困難となる。前記比が3.0より大きい場合には、触媒層内部への酸素の供給および触媒層深部からの水の排出を円滑に保つことが困難となる。
また、カソード触媒層の下流部分に含まれる単位面積あたりの触媒量に対する、カソード触媒層の上流部分に含まれる単位面積あたりの触媒量の比は、例えば、1.3〜3.0であることが好ましい。
カソード触媒層において、燃料流路の上流側から下流側に向かって、単位面積あたりの触媒量が、徐々にまたは連続的に減少している場合、燃料流路の上流側から下流側に向かって、触媒量(単位面積あたり)の減少率は、0.1〜0.3mg/cmであることが好ましい。
図2〜5に示されるようなカソード触媒層は、例えば、図6に示されるようなスプレー式塗布装置70を用いて作製することができる。図6は、カソード触媒層を形成するためのスプレー式塗布装置の構成を示す概略図である。
スプレー式塗布装置70は、カソード触媒インク72を収容したタンク71およびスプレーガン73を備える。
タンク71内において、カソード触媒インク72は、攪拌機74により撹拌されて、常時流動状態にある。カソード触媒インク72は、開閉バルブ75を介して、スプレーガン73に供給され、噴出ガスとともに、スプレーガン73から吐出される。噴出ガスは、ガス圧力調整器76およびガス流量調整器77を介して、スプレーガン73に供給される。噴出ガスとしては、例えば、窒素ガスを用いることができる。
図7の装置70において、スプレーガン73は、アクチュエータ78により、紙面に垂直な面内において、矢印Xに平行なX軸およびX軸に垂直なY軸の2方向に任意の位置から任意の速度で移動することが可能である。
スプレーガン73の下方には、電解質膜10が配置されており、スプレーガン73を、カソード触媒インク72を吐出させながら移動させることにより、電解質膜10上に、カソード触媒層を形成させることができる。電解質膜10におけるカソード触媒インク72の塗布領域は、マスク79を用いて調節することができる。
カソード触媒層を形成する際、電解質膜10の表面温度を制御することが好ましい。塗布装置70では、電解質膜10と接するように配置されたヒータ80により、電解質膜10の表面温度が制御されている。
上記のように、塗布装置70においては、スプレーガン73を、任意の位置に移動させながらカソード触媒インク72を吐出させることができる。つまり、カソード触媒層の任意の位置において、その厚さおよび/または触媒の量を変化させることができる。よって、塗布装置70を用いることにより、図3〜5に示されるカソード触媒層を任意にかつ容易に作製することができる。
なお、図7では、スプレーガン73からカソード触媒インク72を吐出させて、カソード触媒層の、燃料流路の上流部に対向する部分を形成している段階を示している。
以下、カソード触媒層以外の構成要素について、説明する。
カソード拡散層19としては、酸化剤の拡散性、発電により発生した水の排出性および電子伝導性を併せ持つ導電性多孔基材を用いることができる。このような導電性多孔基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス等が挙げられる。また、公知技術に基づいて、この導電性多孔基材に撥水処理を施してもよい。さらには、導電性多孔基材のカソード触媒層18側の表面に撥水性のカーボン層(図示せず)を設けてもよい。
アノード触媒層16は、触媒金属微粒子を担持した導電性炭素粒子または触媒金属微粒子と、高分子電解質とを主成分とする。アノード触媒層16に含まれる触媒金属には、例えば、白金(Pt)−ルテニウム(Ru)合金微粒子を用いることができる。各触媒層に含まれる高分子電解質は、電解質膜10を構成する材料と同一であることが好ましい。
アノード拡散層17としては、燃料の拡散性、発電により発生した二酸化炭素の排出性および電子伝導性を併せ持つ導電性多孔基材を用いることができる。このような導電性多孔基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス等が挙げられる。また、公知技術に基づいて、この導電性多孔基材に撥水処理を施してもよい。さらには、導電性多孔基材のアノード触媒層16側の表面に撥水性のカーボン層(図示せず)を設けてもよい。
電解質膜10は、プロトン伝導性、耐熱性、化学的安定性等に優れていることが好ましい。電解質膜10を構成する材料(高分子電解質)は、電解質膜10が前記特性を有すれば、特に限定されない。
セパレータ14および15は、機密性、電子伝導性および電気化学的安定性を有すればよく、その材質は、特に限定されない。また、流路20および21の形状についても特に限定されない。
集電板24および25、シート状のヒータ26および27、絶縁板28および29、並びに端板30および31の構成材料には、当該分野で公知の材料を用いることができる。
本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
図1に示されるような燃料電池1を作製した。
カソード触媒層を、以下のようにして作製した。
カソード触媒として、平均粒径3nmのPtを担持した平均一次粒子径30nmの導電性炭素粒子を用いた。導電性炭素粒子としては、カーボンブラック(三菱化学(株)製のケッチェンブラックEC)を用いた。導電性炭素粒子とPtとの合計重量に占めるPtの割合は、50重量%とした。
前記カソード触媒をイソプロパノールの水溶液中に超音波分散させた後、この分散液に高分子電解質を5重量%含有した水溶液を添加し、ディスパーで攪拌することで、カソード触媒インクを調製した。この際、カソード触媒インク中のPt触媒粒子と高分子電解質の重量比を3:2とした。高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸イオノマー(旭硝子(株)製のFlemion)を用いた。
次に、図6に示すスプレー式塗布装置を用いて、図2および3に示されるようなカソード触媒層を電解質膜上に6cm×6cmのサイズで形成した。電解質膜10としては、12cm×12cmのパーフルオロアルキルスルホン酸イオン交換膜(DuPont(株)製のNafion112)を用いた。
まず、カソード触媒インクを、発電領域(6cm×6cm)に対応する部分に、20回塗り重ねた。この後、カソード触媒インクを、さらに、燃料流路の上流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)のみに、さらに16回塗り重ねることで、カソード触媒層を形成した。
スプレー塗布条件としては、スプレーガンから放出されるカソード触媒インクの塗布幅の中央部分と隣接するインクの塗布幅の中央部分との間隔を10mmとし、1回塗り重ねるごとに、スプレー塗布開始位置をX軸方向に1mmずらす(オフセット量1mm)方法を用いた。この際、スプレーガン44の移動速度は40mm/秒とした。噴出ガスとしては、窒素ガスを用いた。噴出ガスの噴出圧力を0.20MPaに設定した。
スプレー塗布時の電解質膜10の表面温度は、60℃とした。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は、1.66mg/cm2であり、カソード触媒層の中流部分および下流部分に含まれるPt触媒量は、0.91mg/cm2であった。なお、触媒量は、触媒層の投影単位面積(つまり、主面の法線方向から見たときの触媒層の単位面積)あたりの値である。このことは、以下でも同様である。
アノード触媒層を、以下のようにして作製した。
アノード触媒として、平均粒径3nmのPt−Ru合金微粒子(Pt:Ruの重量比=2:1)を用いた。前記アノード触媒をイソプロパノールの水溶液中に超音波分散させた後、この分散液に高分子電解質を5%含有した水溶液を添加し、ビーズミルで高分散させることにより、アノード触媒インクを調製した。この際、アノード触媒インク中のPt−Ru合金微粒子と高分子電解質の重量比を2:1とした。高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸イオノマー(旭硝子(株)製のFlemion)を用いた。
次に、カソード触媒層が形成されている側とは反対側の電解質膜10上に、カソード触媒層に対向するように、ドクターブレード法を用いて、アノード触媒インクを塗布して、アノード触媒層を形成した。アノード触媒層のサイズは6cm×6cmとした。アノード触媒層に含まれるPt−Ru触媒量は、6.5mg/cm2とした。
このようにして得られた膜−触媒層接合体(CCM)において、カソード触媒層の上に、カソード拡散層を積層し、アノード触媒層の上に、アノード拡散層を積層した。カソード拡散層およびアノード拡散層のサイズは、それぞれ6cm×6cmとした。アノード拡散層としては、カーボンペーパー(東レ(株)製TGP−H090)の片面に撥水性のカーボン層(PTFE40%含有)を約30μmの厚さで設けたものを用いた。カソード拡散層としては、片面に撥水性のカーボン層が付与されたカーボンクロス(E−TEK(株)製のLT2500W)を用いた。アノード拡散層およびカソード拡散層は、それぞれカーボン層が触媒層に接するように配置した。
得られた積層体を、ホットプレス法(130℃、4MPa、3分間)に供して、触媒層と拡散層とを接合して、アノード11およびカソード12を得た。
次いで、アノード11およびカソード12の周囲に、電解質膜10を挟んでガスケット22および23を熱溶着(130℃、4MPa、5分間)して、膜−電極接合体(MEA)13を作製した。ガスケットとしては、ポリエーテルイミド層を中間層として、その両側にシリコーンゴム層を設けた3層構造体を用いた。
得られたMEA13を、それぞれ外寸が12cm×12cmの、セパレータ14および15、集電板24および25、シート状のヒータ26および27、絶縁板28および29、ならびに端板30および31で両側から挟み込み、締結ロッドで固定した。締結圧は、セパレータの面積あたりで12kgf/cm2とした。
セパレータ14および15は、厚さが4mmの樹脂含浸黒鉛材(東海カーボン(株)製のG347B)を用い、それぞれ幅1.5mm、深さ1mmのサーペンタイン型流路20および21を形成されている。集電板24および25としては、金メッキ処理を施したステンレス鋼板を使用した。シート状のヒータ26および27には、サミコンヒータ(坂口電熱(株)製)を用いた。
以上のような方法で得られた直接酸化型燃料電池を、燃料電池Aとした。
(実施例2)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に対して厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の上流部および中流部に対向させる部分にさらに16回塗り重ねることにより、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、燃料電池Bを作製した。
カソード触媒層の上流部分および中流部分に含まれるPt触媒量は、1.66mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は、0.91mg/cm2であった。
(実施例3)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に対して厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の上流部および中流部に対向させる部分(6cm×4.5cm)に、8回塗り重ねた。さらに、燃料流路の上流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)に、カソード触媒インクを8回塗り重ねて、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、燃料電池Cを作製した。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は1.66mg/cm2であり、燃料流路の中流部分に含まれるPt触媒量は1.29mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は0.91mg/cm2であった。
(実施例4)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の上流部および中流部に対向する部分(6cm×4.5cm)に、カソード触媒インクを厚さ方向に8回塗り重ねた。次に、燃料流路の上流部に対向させる部分および燃料流路の中流部の上流側半分に対向させる部分(第1中流部分)に対向する部分(6cm×3cm)に、カソード触媒インクを、厚さ方向に4回塗り重ねた。さらに、燃料流路の上流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)のみに、カソード触媒インクを厚さ方向に4回塗り重ねて、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、燃料電池Dを作製した。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は、1.66mg/cm2であり、第1中流部分に含まれるPt触媒量は1.48mg/cm2であり、第2中流部分に含まれるPt触媒量は1.29mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は0.91mg/cm2であった。
(比較例1)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に36回塗り重ねることにより、カソード触媒層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較燃料電池1を作製した。カソード触媒層に含まれるPt触媒量は、1.66mg/cm2であった。
(比較例2)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の下流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)に、厚さ方向に16回塗り重ねることにより、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、比較燃料電池2を作製した。
カソード触媒層の上流部分および中流部分に含まれるPt触媒量は0.91mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は1.66mg/cm2であった。
(比較例3)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の中流部および下流部に対向させる部分(6cm×4.5cm)に、厚さ方向に16回塗り重ねることにより、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、比較燃料電池3を作製した。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は0.91mg/cm2であり、中流部分および下流部分に含まれるPt触媒量は1.66mg/cm2であった。
(比較例4)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の中流部および下流部に対向させる部分(6cm×4.5cm)に、厚さ方向に8回塗り重ねた。さらに、燃料流路の下流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)に、カソード触媒インクを、厚さ方向に8回塗り重ねることにより、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、比較燃料電池4を作製した。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は、0.91mg/cm2であり、中流部分に含まれるPt触媒量は1.29mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は1.66mg/cm2であった。
(比較例5)
図6のスプレー式塗布装置を用いて、カソード触媒インクを、全発電領域(6cm×6cm)に、厚さ方向に20回塗り重ねた後、燃料流路の中流部および下流部に対向させる部分(6cm×4.5cm)に、厚さ方向に8回塗り重ねた。次に、燃料流路の中流部の下流側半分および下流部に対向させる部分(6cm×3cm)に、カソード触媒インクを厚さ方向に4回塗り重ねた。さらに、燃料流路の下流部に対向させる部分(6cm×1.5cm)に、カソード触媒インクを、厚さ方向に4回塗り重ねて、カソード触媒層を形成した。
前記以外は、実施例1と同様にして、比較燃料電池5を作製した。
カソード触媒層の上流部分に含まれるPt触媒量は0.91mg/cm2であり、第1中流部分に含まれるPt触媒量は1.29mg/cm2であり、第2中流部分に含まれるPt触媒量は1.48mg/cm2であり、下流部分に含まれるPt触媒量は1.66mg/cm2であった。
[評価]
(カソード触媒層の所定部分の単位面積あたりの有効反応面積)
実施例1〜4および比較例1〜5で作製した燃料電池に用いたカソード触媒層の所定部分の単位面積あたりの有効反応面積を、以下の方法で測定を行った。
まず、各実施例および比較例における、カソード触媒層の上流部分、中流部分または下流部分を作製する場合と同一条件で、3cm×3cmのサイズの触媒層サンプルをそれぞれ作製した。つまり、カソード触媒の上流部分、中流部分(あるいは第1中流部分もしくは第2中流部分)、または下流部分のみからなる触媒層サンプルを作製した。
次に、前記触媒層サンプルを用いてMEAサンプルを作製した。このMEAを用い、実施例1と同様にして、燃料電池サンプルを作製した。
前記燃料電池サンプルを用いて、サイクリックボルタンメトリー(CV)により、カソード触媒層の各部分における単位面積あたりの有効反応面積を算出した。具体的には、カソードに加湿された窒素ガスを0.04L/minで流し、アノードに加湿された水素ガスを0.01L/minで流した状態で、0.07〜0.6V間を10mV・s-1で電位走査して、電流−電位曲線を得た。得られた電流−電位曲線から水素の吸脱着電気量を求め、この値を白金(Pt)1cm2あたりの水素の吸脱着電気量である210μC/cm2で除した。得られた値を、さらに電極面積(9cm2)で除すことにより、各部分における単位面積あたりの有効反応面積を得た。結果を表1に示す。表1には、各実施例および比較例の燃料電池のカソード触媒において、上流部分、中流部分(第1中流部分および第2中流部分)、ならびに下流部分の投影単位面積あたりに含まれるPt触媒量の値も示す。
次に、実施例1〜4で作製した燃料電池A〜Dおよび比較例1〜5で作製した比較燃料電池1〜5について、耐久特性を評価した。評価方法を以下に示す。
(耐久特性)
4Mメタノール水溶液を流量0.27cc/minでアノードに供給し、空気を流量0.26L/minでカソードに供給し、0.4Vの定電圧で、各燃料電池を連続発電させた。発電時の電池温度は60℃とした。
発電開始から4時間経過した時点の電流密度値から電力密度値を算出した。得られた値を初期電力密度とした。その後、2000時間経過した時点の電流密度値から電力密度値を算出した。
初期電力密度に対する2000時間経過したときの電力密度の比率を電力密度維持率とした。得られた結果を表1に示す。表1において、電力密度維持率は百分率値で表現している。
Figure 2009140656
表1に示されるように、燃料電池A〜Dの電力密度維持率は、非常に高い値を示した。本発明においては、カソード触媒層の全領域で触媒/電解質の二相を少なくとも共有している触媒反応サイトを均一に増加させるのではなく、カソード触媒層の上流側有効反応面積を下流側有効反応面積と比べて増加させている。つまり、MCO量の多い燃料流路の上流部に対向しているカソード側の発電領域において、酸素還元反応とクロスオーバーしたメタノールの酸化反応を同時に行うために必要とされる触媒反応サイトの数を確保するとともに、MCO量が少なくなる燃料流路の下流部に対向しているカソード側の発電領域においては、酸素の供給および触媒層深部からの水の排出が阻害されないように触媒反応サイトの数が適正化されている。このため、カソード過電圧の低減化が図られ、燃料電池の耐久性を向上させることができたと考えられる。
燃料電池A〜Dの中でも、燃料電池CおよびDでは、耐久特性が顕著に向上している。燃料電池CおよびDの場合には、MCO量に応じてカソード触媒層内の触媒量の分布が最適化されており、特に、カソード触媒層の中流部分において、酸素の供給および触媒層深部からの水の排出を改善させることができる。このため、カソード過電圧が低く維持されていると考えられる。
これに対して、比較燃料電池1〜5の電力密度維持率は、燃料電池A〜Dの電力密度維持率と比較して著しく低い値を示した。比較燃料電池の場合には、燃料流路の下流部に対向しているカソード触媒層の下流部分に、触媒が過剰に存在するため、カソード触媒層内部の空隙率は小さい。このため、カソード触媒層の下流部分に発電時間とともに凝縮水が蓄積され、触媒層の深部にまで酸素を確実に供給することが困難となり、その結果、耐久特性が低下したと推察される。
さらに、比較燃料電池2〜5の場合には、初期電力密度も低い値を示した。比較燃料電池2〜5の場合には、燃料流路の上流部に対向しているカソード触媒層の上流部分において、単位面積あたりの有効反応面積が小さい。このため、カソード触媒層の上流部分において、酸素還元反応とクロスオーバーしたメタノールの酸化反応を同時に行うために必要とされる触媒反応サイトの数が不足している。よって、これらの比較燃料電池では、カソード過電圧が著しく増加し、電流を取り出せないと推察される。
本発明の直接酸化型燃料電池は、優れた発電特性および耐久性を有するため、例えば、携帯電話、ノートパソコン、ディジタルスチルカメラ等の携帯用小型電子機器用の電源として有用である。さらに、本発明の直接酸化型燃料電池は、例えば、電動スクータ、自動車等の電源としても用いることができる。
本発明の一実施形態に係る直接酸化型燃料電池に含まれる単位セルの構造を模式的に示す縦断面略図である。 本発明の一実施形態にかかる直接酸化型燃料電池に含まれるカソード触媒層を模式的に示す正面図である。 図2に示されるカソード触媒層のIII−III線における断面図である。 本発明の別の実施形態に係る直接酸化型燃料電池に含まれるカソード触媒層の構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る直接酸化型燃料電池に含まれるカソード触媒層の構造を模式的に示す縦断面図である。 カソード触媒層を形成するために用いられるスプレー式塗布装置の構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 単位セル
10 電解質膜
11 アノード
12 カソード
13 膜−電極接合体(MEA)
14 アノード側セパレータ
15 カソード側セパレータ
16 アノード触媒層
17 アノード拡散層
18、50、60 カソード触媒層
19 カソード拡散層
20、21 流路
22、23 ガスケット
24、25 集電板
26、27 面状のヒータ
28、29 絶縁板
30、31 端板
40 カソード触媒層の燃料流路の上流部に対向している部分(上流部分)
41 カソード触媒層の燃料流路の下流部に対向している部分(下流部分)
51 カソード触媒層の燃料流路の中流部に対向している部分(中流部分)
61 中流部分のうちの、燃料流路の上流側の領域(第1中流部分)
62 中流部分のうちの、燃料流路の下流側の領域(第2中流部分)
70 スプレー式塗布装置
71 タンク
72 カソード触媒インク
73 スプレーガン
74 撹拌機
75 開閉バルブ
76 ガス圧力調整器
77 ガス流量調整器
78 アクチュエータ
79 マスク
80 ヒータ

Claims (4)

  1. 電解質膜と前記電解質膜の両側にそれぞれ配置されたアノードおよびカソードとを含む膜−電極接合体、前記アノードに接するアノード側セパレータ、ならびに前記カソードに接するカソード側セパレータを備える少なくとも1つの単位セルを有し、
    前記アノードは、アノード触媒層およびアノード拡散層を含み、前記アノード触媒層は、アノード触媒を含み、
    前記カソードは、カソード触媒層およびカソード拡散層を含み、前記カソード触媒層は、カソード触媒を含み、
    前記アノード側セパレータは、前記アノードに燃料を供給するための燃料流路を有し、
    前記カソード側セパレータは、前記カソードに酸化剤を供給するための酸化剤流路を有し、
    前記カソード触媒層の前記燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積が、前記カソード触媒層の前記燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりの有効反応面積よりも大きい、直接酸化型燃料電池。
  2. 前記単位面積あたりの有効反応面積が、前記燃料流路の上流部から下流部に向かって徐々に減少している、請求項1記載の直接酸化型燃料電池。
  3. 前記カソード触媒層の前記燃料流路の上流部に対向する部分の単位面積あたりのカソード触媒の量が、前記カソード触媒層の前記燃料流路の下流部に対向する部分の単位面積あたりのカソード触媒の量よりも多い、請求項1または2記載の直接酸化型燃料電池。
  4. 前記単位面積あたりのカソード触媒の量が、前記燃料流路の上流部から下流部に向かって徐々に減少している、請求項3記載の直接酸化型燃料電池。
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