JP2007073337A - 直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池 - Google Patents

直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】アノードの触媒層におけるメタノールの拡散性を向上させることが可能な直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を提供する。
【解決手段】炭素材料と触媒金属と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層を陽イオン交換膜の両面に配した直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、アノード触媒層が複数層からなり、前記複数のアノード触媒層のうち陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さく、前記アノード触媒層に含まれる合計触媒量が1.0〜5.0mg/cmの範囲にあることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池に関するものである。
近年、環境問題や資源問題への対策が重要になっており、その対策の一つとして直接形燃料電池の開発が活発におこなわれている。特に直接メタノール形燃料電池(以降、「DMFC」と略す)は、固体高分子形燃料電池(以降、「PEFC」と略す)と比較して、燃料を改質、ガス化することなく直接発電に利用することができるために、システム構造がシンプルになるので、小形、かつ軽量化が容易である。
DMFCでは、アノードに燃料としてメタノール水溶液を、カソードに酸化剤として酸素を供給することによって電力が得られる。アノードおよびカソードでは、次のような電気化学反応がそれぞれ進行する。
アノード:CHOH+HO→CO+6H+6e
カソード:3/2O+6H+6e→3H
全反応:CHOH+3/2O→CO+2H
このようなDMFCでは、Nafion(DuPont社の登録商標)に代表されるパーフルオロスルホン酸を主体とする陽イオン交換膜が用いられてきた。また、アノードにはアセチレンブラック等の高比表面積の炭素粉末上にナノサイズの白金とルテニウムとを担持させた電極触媒を用い、撥水性を付与するためにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を混合し、プロトン伝導性を付与し、かつ結着剤として作用するパーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換樹脂を混合している。カソードも基本的にアノードと同じ構成であるが、カソードではCO被毒が生じにくいために、電極触媒として高比表面積の炭素粉末上に白金を担持したものを用いている。
アノードやカソードの外側には、PTFEにより撥水性を付与したカーボンペーパーやカーボンクロスを集電体兼用のガス拡散層として配置している。アノードやカソードの触媒層をガス拡散層上に形成して、Nafionなどの陽イオン交換膜と接合したものを5層膜/電極接合体(以降、「膜/電極接合体」を「MEA」と略す)と称しており、陽イオン交換膜の両面にカソードとアノードのみを形成して、ガス拡散層は別途に設けたものを3層MEAと称している。
PEFCにおいて、複数の触媒層を用いる技術が特許文献1および特許文献2で開示されている。特許文献1には、活性層(触媒層)が少なくとも2層からなり、それぞれの層中のイオノマーの平均当量重量が少なくとも50異なり、かつ固体ポリマー電解質膜に最も近い位置にある活性層が平均当量重量の低い方のイオノマーを含有することが記載され、固体ポリマー電解質膜に隣接する低い当量重量イオノマーは低電流密度でよりすぐれた性能のために高い水含量をもつ領域を提供し、一方、より少ない親水性高当量重量イオノマーは高い電流密度で膜からの水の移動を助けるものである。
なお、特許文献1では、活性層中の触媒的に活性な粒子の量は、正極(カソード)側では0.05〜0.45mg/cmの範囲、負極(アノード)側では0.01〜0.15mg/cmの範囲が好ましいことが記載されている。
また特許文献2には、PEFCにおいて、カソードがガス拡散層と、ガス拡散層と高分子電解質膜との間に配置される複数の触媒層を備え、高分子電解質膜に接する最内部の触媒層に含有されているイオン交換樹脂のイオン交換容量X(ミリ当量/g乾燥樹脂)およびガス拡散層に接する最外部の触媒層に含有されているイオン交換樹脂のイオン交換容量Yとの間に0.18≦(X−Y)≦0.70の関係を満たす技術が開示され、起動初期において大電流を流す場合であってもフラッディングの発生を十分に防止するものである。
さらに特許文献3には、触媒粉末およびEW(イオン交換基の当量重量)の異なる少なくとも2種類のイオン交換樹脂を含む触媒層を構成し、この触媒層内におけるイオン交換樹脂のEWを、触媒層の厚さ方向に沿って変化させ、触媒層の厚さ方向のEWを、ガス拡散層側を大、固体高分子電解質膜側を小とすることが記載され、触媒層中にイオン交換樹脂を含むPEFCにおいて、電解質中水分の過不足とガス拡散阻害の発生の防止を図るものである。しかし、特許文献2や特許文献3には、触媒層中の触媒粒子の最適重量の範囲については記載されていない。
なお、特許文献1〜特許文献3とも、触媒層をDMFCのアノードに用いることは記載されていない。
特開2001−185158号公報 特開2001−338654号公報 特開2002−164057号公報
DMFCにおいては、アノードでのメタノールの酸化反応速度が非常に遅いので、それを補うためにアノードの触媒量を多くすることによって反応表面積を増加させる必要がある。DMFCのアノードの触媒量を上記特許文献1に記載された範囲とした場合、優れた特性は得られず、もっと多量の触媒を用いる必要がある。
また、陽イオン交換膜として、プロトン伝導性固体高分子膜などを用いた場合、メタノールなどの液体燃料が陽イオン交換膜を通して、カソード側に浸透するクロスオーバー現象が生じる。この現象が生じると、カソードの触媒上でメタノールと酸素が直接反応(燃焼)するために、本来の電池反応であるカソードでの酸素の還元反応で使用する触媒表面積が減少することになる。
このクロスオーバーの問題が生じなければ、カソードの触媒量をアノードよりも少なくすることが可能であるが、DMFCのアノードおよびカソードの触媒量は、水素を燃料とするPEFCの場合とくらべてはるかに多くしなければならない。ここで、触媒量を多くするためには、触媒層を厚くすることが不可欠である。しかしながら、厚い触媒層を備えたDMFCの分極特性は、高電流密度領域における出力の低下が大きいという問題があった。
発明者は、DMFCの高電流密度領域における出力低下の原因を鋭意実験によって検討した結果、その主原因はアノードにおける燃料の拡散性に起因することを見出した。すなわち、DMFCの触媒層は、メタノール酸化反応速度が遅いことを補うためにアノードの触媒量を多くしなければならず、そのためアノード触媒層は厚くなり、電流密度が高くなるとメタノールの拡散が律速となる。その結果、メタノールが到達しない反応界面では反応が困難となり、濃度分極が起こり、DMFCの出力が低下する。この高電流密度領域における出力を改善するためには、メタノールの拡散性を向上させることが必要不可欠となる。
そこで本発明の目的は、アノードの触媒層におけるメタノールの拡散性を向上させることが可能な直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体(DMFC用MEA)を提供することにある。
請求項1の発明は、炭素材料と触媒金属と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層を陽イオン交換膜の両面に配した直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、アノード触媒層が複数層からなり、前記複数のアノード触媒層のうち陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さく、前記アノード触媒層に含まれる合計触媒量が1.0〜5.0mg/cmの範囲にあることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体のアノード触媒層において、陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値と他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値との差が100以上、400以下であることを特徴とする。
請求項3の発明は、直接メタノール形燃料電池に、請求項1または2記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を用いることを特徴とする。
本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体では、アノード触媒層が複数層からなり、複数のアノード触媒層のうち陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さく、かつアノード触媒層に含まれる合計触媒量を1.0〜5.0mg/cmの範囲とすることにより、アノード触媒層中のメタノールの拡散性が向上する。
すなわち、セパレータ側から陽イオン交換膜側の方向へ、触媒層の厚み方向へのメタノール水溶液の移動が円滑におこなわれるので、アノード触媒層中におけるメタノール水溶液の拡散性が向上し、さらに、アノード触媒層に含まれる合計触媒量を、PEFCの場合よりもはるかに多い1.0〜5.0mg/cmの範囲とすることにより、DMFCを高電流密度で運転することが可能となる。
このように、アノード触媒層中のメタノールの拡散性の向上によって、DMFCの高電流密度領域における出力の低下を抑制できる。その結果、高電流密度領域における出力が、従来のDMFCにくらべて著しく向上した、高い出力密度のDMFCを提供することが可能となる。
本発明は、炭素材料と触媒金属と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層を陽イオン交換膜の両面に配した直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、アノード触媒層が複数層からなり、複数のアノード触媒層のうち陽イオン交換膜と接する触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さく、アノード触媒層に含まれる合計触媒量が1.0〜5.0mg/cmの範囲とするものである。
ここで、EWとは、プロトン伝導性を有するイオン交換基の当量重量を表している。当量重量は、イオン交換基1当量あたりの陽イオン交換膜、もしくは陽イオン交換樹脂の乾燥重量であり、「g/eq」の単位で表される。このEW値が小さくなるにしたがって、イオン交換基が増加する。つまり、EW値が小さくなるにしたがって、プロトン伝導性が高くなり、かつ親水性も高くなる。
本発明のアノード触媒層は複数層からなり、陽イオン交換膜と接する触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さい。EW値が小さい、つまり親水性が高い陽イオン交換樹脂を陽イオン交換膜に接する触媒層に含み、陽イオン交換膜と接していない他の触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が大きい、つまり親水性が低くすることにより、ガス拡散層側から陽イオン交換膜側の方向へ、触媒層の厚み方向へのメタノール水溶液の移動が円滑におこなわれるので、アノード触媒層中におけるメタノール水溶液の拡散性が向上するものである。
さらに、アノード触媒層に含まれる合計触媒量を、PEFCの場合よりもはるかに多い1.0〜5.0mg/cmの範囲とすることにより、燃料に酸化反応速度の遅いメタノールを用いた場合においても、高電流密度での運転が可能となるものである。
なお、アノード触媒層に含まれる合計触媒量が1.0mg/cmよりも少ない場合には、メタノールに酸化反応面積が小さくなるために出力が低下し、5.0mg/cmよりも多い場合には、触媒層が厚くなりすぎるために、メタノールの拡散性が低下し、高電流密度における出力が低下する。
さらに本発明は、複数層からなるアノード触媒層において、陽イオン交換膜と接する触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値と他の触媒層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値の差が100以上、400以下であることを特徴とするものである。
EW値の差が100以上であれば、本発明の効果を示すことができる。EW値の差の上限が400を越えると陽イオン交換樹脂の親水性の違いが大きくなりすぎるために、陽イオン交換膜と接する触媒層と他の触媒層との界面での水の円滑な移動が困難になり、本発明の効果を示すことができない。
本発明のアノードの触媒層がN層(Nは正の整数)からなる場合、陽イオン交換膜と接する層を「第1層」、第1層に接する層を「第2層」、以下「第3層」〜「第N層」とし、第N層はガス拡散層と接するものとする。すなわち、アノードの触媒層は、第1層〜第N層を積層した複数層からなっている。ただし、第2層〜第N層は何層にすることも可能であるが、実用上は1層で十分に本発明の効果が得られる。したがって、以下では、陽イオン交換膜と接する層を「第1層」、第2層〜第N層を合わせて単に「第2層」とする。
陽イオン交換樹脂のEW値は、以下の方法によって測定することができる。陽イオン交換樹脂溶液を用いて、キャスト膜を製作したのちに、一定量を切り出し、HCl水溶液中に浸し、この液を何回か取りかえて、陽イオン交換樹脂をプロトン型にする。つぎに、このキャスト膜を蒸留水中に入れ、HClの浸出が認められなくなるまで充分に洗浄下のちに、2NのNaCl水溶液中に繰り返し浸し、HとNaとを交換させ、溶液中に出たHの全量を標準苛性ソーダ溶液で滴定する。つぎに、Na型になったキャスト膜をClの浸出が認められなくなるまで蒸留水で洗い、取り出して膜表面の余分な水分を拭き取ったのちに、170℃で真空乾燥する。充分水分を除いたのちに、このキャスト膜を密閉容器に手早く移し、膜の乾燥重量を秤量する。この膜の乾燥重量(g)をHの滴定で得られた当量(eq)で除することによって、EW値を算出する。
また、テトラフルオロエチレン(TFE)とスルホニルフルオライド基含有パーフルオロビニルエーテル(PSVE)を重合させ、加水分解したのち酸型化することによって、プロトン型の陽イオン交換樹脂を製造することができる。この製造方法において、PSVEにおけるスルホニルフルオライド基を含有する側鎖の長さを変化させること、またはTFEとPSVEの重合割合を変化させることによって、EW値の異なるイオン交換樹脂を製造することが可能である。
本発明に使用できる陽イオン交換樹脂および陽イオン交換膜としては、パーフルオロカーボンスルホン酸形、スチレン−ジビニルベンゼン系のスルホン酸形陽イオン交換樹脂、またはイオン交換基としてカルボン酸基、ホスホン酸基およびリン酸基を備えた陽イオン交換樹脂が好ましい。また、ポリオレフィンやポリイミドのような炭化水素を骨格とするものも使用することができる。
また、本発明に使用する陽イオン交換樹脂のEW値は、700以上、1500以下であることが好ましい。EW値が700以下では親水性が高すぎるために、水の円滑な移動が困難になり、1500以下ではプロトン伝導性が低すぎるために、本発明の効果を示すことができない。
本発明に使用できるアノードおよびカソード触媒層の触媒金属材料としては、メタノールの酸化反応および酸素の還元反応に触媒作用を有するものが好ましく、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウムなどの白金族金属、またはそれらの合金から選択することができる。
本発明の触媒層は、触媒金属材料、陽イオン交換樹脂、炭素材料などから構成されるものであり、必要に応じてPTFEやFEP(フルオロエチレンプロピレン)などの撥水性材料や結着剤を使用することもできる。陽イオン交換樹脂を触媒層内に分散させる方法としては、上記触媒層の構成材料を混合、成形する方法やあらかじめ陽イオン交換樹脂以外の構成材料を混合、成形したのちに、陽イオン交換樹脂を含浸する方法などが挙げられる。
炭素材料としては、電子伝導性が高いものが好ましく、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック以外に、気相成長炭素、活性炭や黒鉛などが使用できる。
本発明で得られたDMFC用MEAをDMFCで使用する場合には、MEAのアノードおよびカソードの外側にカーボンペーパーやカーボンクロスのような導電性多孔質基材からなるガス拡散層を配置することが好ましい。MEAのカソードおよびアノードには、それぞれ、酸素を含むガスおよびメタノール水溶液が供給される。
具体的には、ガスや水溶液の流路となる溝が形成されたセパレータをMEAの両電極の外側に配置して、流路にガスや水溶液を流すことにより、MEAに燃料となるガスや水溶液を供給する。
以下、好適な実施例を用いて、本発明を説明する。
[実施例1〜6および比較例1、2]
[実施例1]
まず、白金−ルテニウム触媒担持カーボン(田中貴金属工業社製、白金30.5質量%、ルテニウム23.5質量%)1.0gとスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなるEW=910の陽イオン交換樹脂(旭化成社製、10質量%溶液)3.3gと撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、60質量%分散液)0.5gと精製水8.0gとを秤量したのちに攪拌棒で混合し、さらに、遊星ボールミルを用いて混練することによって、アノード触媒層用スラリーAを調製した。
つぎに、EW=1100の陽イオン交換樹脂(旭化成社製、10質量%溶液)を用いたこと以外はアノード触媒層用スラリーAと同様にして、アノード触媒層用スラリーBを調製した。
一辺5cmの正方形に切り出したカーボンペーパー(東レ社製、厚さ300μm)を撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、5質量%分散液)に含浸し、乾燥した後、360℃で焼成することによって、撥水性を施したカーボンペーパーを得た。
このカーボンペーパーの片面に上記アノード触媒層用スラリーBをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、アノード第2層を形成した。このアノード第2層の触媒担持量は、1.0mg(Pt−Ru)/cmであった。さらに、このアノード第2層の上に、上記アノード触媒層用スラリーAをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、アノード第1層を形成した。このアノード第1層の触媒担持量は、1.0mg(Pt−Ru)/cmであった。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
カソードの触媒層は、以下の手順で製作した。白金触媒担持カーボン(田中貴金属工業社製、白金50質量%)1.0gと陽イオン交換樹脂(旭化成社製、EW=1100、10質量%溶液)3.6gと撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、60質量%分散液)0.5gと精製水8.0gとを秤量したのちに攪拌棒で混合し、さらに、遊星ボールミルを用いて混練することによって、カソード触媒層用スラリーを調製した。
上記と同様の手順で撥水性を施したカーボンペーパーの片面に上記カソード触媒層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、カソード触媒層を形成した。このカソード触媒層の触媒担持量は、1.2mg(Pt)/cmであった。
MEAは、以下の手順で製作した。スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜(DuPont社製、厚さ175μm)の両面にアノード触媒層およびカソード触媒層を配したのちに、10MPa、150℃の条件でホットプレスすることによって、本発明の触媒層を備えたMEAを得た。
図1は得られた膜/電極接合体(MEA)の断面構造を示す模式図である。図1において、記号1は陽イオン交換膜、2はカソード触媒層、3はアノード触媒層の第1層、4はアノード触媒層の第2層、5はガス拡散層である。
最後に、このMEAを一対の導電性フロープレートで挟持し、さらに、一対の集電板で挟持することによって、DMFCを製作し、これを実施例1のDMFCとした。
[実施例2]
まず、EW=700の陽イオン交換樹脂(旭化成社製、10質量%溶液)3.3gを用いたこと以外はアノード触媒層用スラリーAと同様にして、アノード触媒層用スラリーCを調製した。
そして、実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーCを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例2のDMFCとした。
[実施例3]
まず、EW=1250の陽イオン交換樹脂(Aldrich社製、5質量%溶液)6.7gを用いたこと以外はアノード触媒層用スラリーAと同様にして、アノード触媒層用スラリーDを調製した。
そして、実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーDを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例3のDMFCとした。
[実施例4]
まず、EW=1000の陽イオン交換樹脂(Aldrich社製、5質量%溶液)6.7gを用いたこと以外はアノード触媒層用スラリーAと同様にして、アノード触媒層用スラリーEを調製した。
そして、実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーEを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例4のDMFCとした。
[実施例5]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーEを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例5のDMFCとした。
[実施例6]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーDを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーCを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例6のDMFCとした。
[比較例1]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを比較例1のDMFCとした。
[比較例2]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が2.0mg(Pt−Ru)/cmの一層のみのアノード触媒層を形成した。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを比較例2のDMFCとした。
実施例1〜6および比較例1、2のDMFCを、セル温度が70℃、アノード燃料1mol/lメタノール水溶液、アノード燃料流量が4ml/min、カソードガスが空気、カソードガス流量が500ml/minの条件下で、30mA/cmと300mA/cmの電流密度で運転した際のセル電圧を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2007073337
表1から明らかなように、実施例1〜6における本発明のMEAを備えたDMFCは、比較例1、2のDMFCと比べて、30mA/cmの低電流密度領域におけるセル電圧はほぼ同等であるにもかかわらず、300mA/cmの高電流密度領域におけるセル電圧は著しく改善されていることがわかった。
このことは、以下に示すことが原因であると考えられる。本発明のMEAにおけるアノードの触媒層は2層からなり、陽イオン交換膜に接する第1層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値は、第2層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さい。EW値が小さい、つまり親水性が高い陽イオン交換樹脂を陽イオン交換膜に接する第1層に含むことによって、触媒層の厚み方向へのメタノール水溶液の移動が円滑におこなわれるので、アノード触媒層中でのメタノール水溶液の拡散性が向上し、高電流密度領域におけるセル電圧が改善される。
さらに、本発明のMEAのアノード触媒層において、陽イオン交換膜に接する第1層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値と第2層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値の差が100以上、400以下である実施例1〜4のDMFCでは、EW値の差が90である実施例5のDMFCやEW値の差が550である実施例6のDMFCと比べて、300mA/cmの高電流密度領域におけるセル電圧が優れていることがわかった。
このように、EW値の差が100以上であれば、触媒層の厚み方向へのメタノール水溶液の移動が円滑におこなわれるので、アノード触媒層中でのメタノール水溶液の拡散性が向上し、高電流密度領域におけるセル電圧が改善される。しかし、EW値の差の上限が400を越えると陽イオン交換樹脂の親水性の違いが大きくなりすぎるために、第1層と第2層との界面での水の円滑な移動が困難になるので、アノード触媒層中におけるメタノール水溶液の拡散性が低下し、高電流密度領域におけるセル電圧が低下するものと考えられる。
したがって、アノードの触媒層を2層とした場合、陽イオン交換膜に接する第1層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値は、第2層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さくすることが好適であり、さらに、第1層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値と第2層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値の差は、100以上、400以下とすることが好適であることがわかった。
[実施例7〜9]
[実施例7]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーDを用いて触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第3層を形成し、つぎに、このアノード第3層の上にアノード触媒層用スラリーBを用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーA用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例7のDMFCとした。
[実施例8]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第3層を形成し、つぎに、このアノード第3層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーC用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例8のDMFCとした。
[実施例9]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーDを用いて触媒担持量が1.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第3層を形成し、つぎに、このアノード第3層の上にアノード触媒層用スラリーBを用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーCを用いて触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は2.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例9のDMFCとした。
実施例7〜9のDMFCを、実施例1と同様の条件下で、30mA/cmと300mA/cmの電流密度で運転した際のセル電圧を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2007073337

表2から明らかなように、実施例7〜9における本発明のMEAを備えたDMFCは、30mA/cmの低電流密度領域におけるセル電圧および300mA/cmの高電流密度領域におけるセル電圧とも、実施例1の場合とほぼ同じであった。このことから、アノードの触媒層を2層とした場合も3層とした場合も、特性は変らないことがわかった。
[実施例10〜12および比較例3、4]
[実施例10]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が0.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は1.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例10のDMFCとした。
[実施例11]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が2.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が2.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は4.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例11のDMFCとした。
[実施例12]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が2.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が2.5mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は5.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを実施例12のDMFCとした。
[比較例3]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が0.3mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が0.3mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は0.6mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを比較例3のDMFCとした。
[比較例4]
実施例1で用いたのと同じカーボンペーパーを用い、実施例1と同様にして、このカーボンペーパーの片面に、アノード触媒層用スラリーBを用いて、触媒担持量が3.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第2層を形成し、さらに、このアノード第2層の上にアノード触媒層用スラリーAを用いて、触媒担持量が3.0mg(Pt−Ru)/cmのアノード第1層を形成した。したがって、アノードの触媒層に含まれる触媒量の合計は6.0mg/cmであった。
得られた触媒層を用いて、実施例1と同様の手順でMEAおよびDMFCを製作し、これを比較例4のDMFCとした。
実施例10〜12および比較例3、4のDMFCを、実施例1と同様の条件下で、30mA/cmと300mA/cmの電流密度で運転した際のセル電圧を測定した。その結果を表3に示す。なお、表3には、比較のため、実施例1の結果も示した。
Figure 2007073337
表3から、アノードの触媒層に含まれる合計触媒量を1.0〜5.0mg/cmの範囲とした実施例1、10〜12のDMFCの場合に、高電流密度で運転した場合でも優れた特性が得られることが示された。
触媒層が厚くなりすぎるために、メタノールの拡散性が低下し、高電流密度における出力が低下する。
なお、アノードの触媒層に含まれる合計触媒量が0.6mg/cmである比較例3のDMFCでは、メタノールに酸化反応面積が小さくなるために出力が低下し、5.0mg/cmである比較例4のDMFCでは、触媒層が厚くなりすぎるために、メタノールの拡散性が低下し、高電流密度における出力が低下した。
この結果から、本発明のアノードの触媒層においては、アノードの触媒層に含まれる合計触媒量を1.0〜5.0mg/cmの範囲とした場合に、DMFCを高電流密度で運転した場合でも優れた特性がえられることがわかった。
膜/電極接合体の断面構造を示す模式図。
符号の説明
1 陽イオン交換膜
2 カソード触媒層
3 アノード触媒層の第1層
4 アノード触媒層の第2層
5 ガス拡散層

Claims (3)

  1. 炭素材料と触媒金属と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層を陽イオン交換膜の両面に配した直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、アノード触媒層が複数層からなり、前記複数のアノード触媒層のうち陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値が他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値よりも小さく、前記アノード触媒層に含まれる合計触媒量が1.0〜5.0mg/cmの範囲にあることを特徴とする直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体。
  2. アノード触媒層において、陽イオン交換膜と接する層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値と他の層に含まれる陽イオン交換樹脂のEW値との差が100以上、400以下であることを特徴とする請求項1に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体。
  3. 請求項1または2記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を用いることを特徴とする直接メタノール形燃料電池。
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