JP2019040705A - 燃料電池用触媒層および電解質膜−電極接合体および燃料電池 - Google Patents

燃料電池用触媒層および電解質膜−電極接合体および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高加湿環境下でもガス拡散性の低下を抑制しつつ、カソード触媒層のプロトン抵抗を低くくし、高い発電効率を得られる燃料電池用触媒層を提供する。【解決手段】カソード触媒層10は、担体11にPt触媒微粒子12を担持した触媒13と触媒13を被覆する第1のアイオノマー14とからなる触媒部材15と、触媒微粒子を担持していない導電性微粒子16と導電性微粒子16を被覆する第2のアイオノマー17とからなるプロトン伝導部材18とが混在していて、第1のアイオノマー14および第2のアイオノマー17はパーフルオロスルフォン酸であり、第1のアイオノマー14は側鎖の炭素の数が4以上であり、第2のアイオノマー17の側鎖の炭素の数は3以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に電極として形成される触媒層と、この触媒層を電極として電解質膜両面に接合した電解質膜−電極接合体と、この電解質膜−電極接合体を用いた燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤、例えば、水素と酸素の電気化学反応によって発電する。この燃料電池では、プロトン伝導性を有する電解質膜(例えば、固体高分子膜)の両膜面に形成したアノードとカソードの両電極に、ガス拡散層を経て燃料ガスと酸化ガス、例えば水素ガスと空気を供給する。
これら電極は、カーボン粒子等の導電性の担体に触媒を担持させた担体粒子を用いて触媒層から形成されており、この触媒を介して電気化学反応を起こしている。
→2H+2e ・・・式(1)
1/2O+2H+2e→HO ・・・式(2)
式(1)はアノードでの水素酸化反応であり、式(2)はカソードでの酸素還元反応である。アノードで生成したプロトン(H)は電解質膜からカソードの電解質を移動し触媒に到達し、カソード触媒上で式(2)の反応が起こる。
式(2)の反応効率を高くするためには触媒層のプロトン抵抗を低くすることが重要である。
例えば、特許文献1には、燃料電池用触媒層であって、高分子電解質が通過可能な細孔を有するカーボン担体に触媒微粒子を担持した触媒と高分子電解質とが混合した電極反応部材と、カーボン担体と、電極反応部材の高分子電解質と同一の材料である高分子電解質とが混合されたプロトン伝導部材とが混合されており、プロトン伝導部材の高分子電解質の存在割合が、電極反応部材の高分子電解質の存在割合よりも大きいという構成が開示されている。
特開2011−81977号公報
しかしながら、特許文献1で提案された燃料電池用触媒層は、電極反応部材とプロトン伝導部材の高分子電解質が同一の材料で、プロトン伝導部材の高分子電解質の存在割合が電極反応部材の高分子電解質の存在割合よりも大きいので、高い効率を得るために高加湿環境下で運転すると、プロトン伝導部材の高分子電解質が膨潤して、空隙を閉塞するなどして触媒層のガス拡散性が低下し、高い電池性能が得られないという課題を有していた。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、高加湿環境下でも触媒層のプロトン抵抗を低下させつつ、ガス拡散性の低下を抑制することを実現した燃料電池用触媒層を提供することを目的とする。
上述した従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池用触媒層は、担体に触媒微粒子を担持した触媒と触媒を被覆する第1のアイオノマーとからなる触媒部材と、触媒微粒子を担持していない導電性微粒子と導電性微粒子を被覆する第2のアイオノマーとからなるプロトン伝導部材とが混在している燃料電池用触媒層であって、第1のアイオノマーおよび第2のアイオノマーはパーフルオロスルフォン酸であり、第1のアイオノマーは側鎖の炭素の数が4以上であり、第2のアイオノマーは側鎖の炭素の数が3以下である、ことを特徴とする。
ここで、側鎖の炭素の数が3以下の第2のアイオノマーは、非晶質な傾向のある側鎖の炭素の数が4以上の第1のアイオノマーよりも結晶性が高いため、燃料電池用触媒層の含水率を低くでき、燃料電池用触媒層の空隙の閉塞が抑制できる。
これによって、燃料電池用触媒層のプロトン抵抗を低くしつつ、ガス拡散性の低下を抑制できるため、発電効率が高くなる。
本発明の燃料電池用触媒層は、高い触媒活性を有し、高加湿環境下でも良好なガス拡散性を確保しつつ、触媒層のプロトン抵抗を低下できるので、本発明の燃料電池用触媒層を電解質膜の少なくとも一方の主面に配置した電解質膜−電極接合体を用いて燃料電池を構成すると、高効率な運転ができる良好な電池特性を得ることができる。さらに、この燃料電池を用いることで、高性能な発電デバイスや発電システムを提供できる。
本発明の実施の形態1および実施の形態2におけるカソード触媒層の拡大模式図 本発明の実施の形態2における電解質膜−電極接合体の拡大模式図 本発明の実施の形態2における燃料電池単セルの断面模式図 本発明の実施の形態2におけるカソード触媒層の製造方法の主要な製造工程を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における電解質膜−電極接合体の製造方法の主要な製造工程を示すフローチャート
第1の発明は、担体に触媒微粒子を担持した触媒と触媒を被覆する第1のアイオノマーとからなる触媒部材と、触媒微粒子を担持していない導電性微粒子と導電性微粒子を被覆する第2のアイオノマーとからなるプロトン伝導部材とが混在していて、第1のアイオノマーおよび第2のアイオノマーはパーフルオロスルフォン酸であり、第1のアイオノマーは側鎖の炭素の数が4以上であり、第2のアイオノマーは側鎖の炭素の数が3以下である燃料電池用触媒層である。
これにより、高加湿環境下において第2のアイオノマーの膨潤が抑制され、プロトン伝導部材の空隙を閉塞することが抑制されるので、ガス拡散性を保ちつつ、低いプロトン抵抗の触媒層を実現することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、第2のアイオノマーのEWを第1のアイオノマーのEWよりも小さくしたものである。
これにより、プロトン伝導部材のプロトン伝導性がさらに高くなるので、触媒層のプロトン抵抗をより低下させることができる。ここで、EWとは、イオン交換基等量のことであり、イオン交換基1モル当たりのアイオノマーの質量である。
第3の発明は、特に、第1の発明または第2の発明において、第1のアイオノマーと担体の重量比を、第2のアイオノマーと導電性微粒子の重量比以下としたものである。
これにより、触媒部材よりもプロトン伝導部材の方がアイオノマーの存在割合が高くなるので、触媒部材は触媒反応に最適な第1のアイオノマーの割合とすることで高い触媒活性を得られ、プロトン伝導部材のプロトン伝導性はより高くなるので、プロトン抵抗が低く、高活性の触媒層を実現することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明から第3の発明のいずれか1つの発明において、導電性微粒子はカーボン微粒子からなり、カーボン微粒子のBET比表面積を900m/g以下とするものである。
これにより、第2のアイオノマーが導電性微粒子を被覆しやすくなり、プロトン伝導部材のプロトン伝導性が向上する。そのため、実質的に第2のアイオノマーの存在割合を下げても十分なプロトン伝導性を得ることができ、それによってプロトン伝導部材の含水率が抑えられるので、ガス拡散性と低いプロトン抵抗のバランスの優れた触媒層を実現することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明から第4の発明のいずれか1つの発明において、担体がカーボン担体からなり、カーボン担体のBET比表面積を700m/g以上とするものである。
これにより、触媒の比表面積が大きくなり、高い触媒活性を得ることができる。
第6の発明は、特に第1の発明から第5の発明のいずれか1つの発明の触媒層を、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に配置される触媒層の少なくとも一方の主面に配置した電解質膜−電極接合体である。
これにより、低いプロトン抵抗の触媒層を有する電解質膜−電極接合体を実現できる。
第7の発明は、特に第6の発明の電解質膜−電極接合体を備える燃料電池である。
これにより、特に高い効率を得るために高加湿環境下で運転すると、フラッディングを抑制しつつ、低いプロトン抵抗の触媒層により、高い電池性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるカソード触媒層の拡大模式図である。
図1に示すように、実施の形態1のカソード触媒層10は、担体11にPt触媒微粒子12を担持した触媒13と触媒13を被覆する第1のアイオノマー14とからなる触媒部材15と、触媒微粒子を担持していない導電性微粒子16と導電性微粒子16を被覆する第2のアイオノマー17とからなるプロトン伝導部材18と、が混在している。
第1のアイオノマー14および第2のアイオノマー17は、パーフルオロスルフォン酸であり、第1のアイオノマー14は、側鎖の炭素の数が4以上であり、第2のアイオノマー17は、側鎖の炭素の数が3以下となっている。
以上のように構成された本実施の形態のカソード触媒層10について、以下その動作、作用を説明する。
まず、第1のアイオノマー14として、(化1)に示す構造式のNafion(登録商標、Chemours、EW1100)を用いる。
Figure 2019040705
Nafionは、ポリテトラフルオロエチレンの骨格を持ち、末端にスルフォン酸を持つパーフルオロエーテルペンダント側鎖からなる。
(化1)が示すとおり、側鎖は枝分かれしており、側鎖全体の炭素の数は5であり、側鎖の主となる骨格の炭素の数は4である。このように側鎖の炭素の数が4以上のアイオノマーを長側鎖アイオノマーという。
次に、第2のアイオノマー17として、(化2)に示す構造式のAquivion(登録商標、Solvay、EW830)を用いる。
Figure 2019040705
Aquivionは、フルオロエーテル基を持たないペンダント側鎖からなり、側鎖の炭素の数は2である。このように側鎖の炭素の数が3以下の構造のアイオノマーを短側鎖アイオノマーという。
ここで、短側鎖アイオノマーは、長側鎖アイオノマーに比べて結晶性が高く、EWに対して含水率が低くなることが知られている。よって、低いEWの短側鎖アイオノマーは、同程度のEWの長側鎖アイオノマーよりも含水率が低いため、高加湿環境下でも、アイオノマーの膨潤を抑制しつつ、高いプロトン伝導度を実現できるので、プロトン伝導部材18を構成する第2のアイオノマー17として好適である。
また、式(2)の反応は、第1のアイオノマー14を酸素が透過してPt触媒微粒子12に到達することにより進行するが、長側鎖アイオノマーは非晶質な傾向であり、短側鎖
アイオノマーより酸素の透過性が高いので、第1のアイオノマー14としては、側鎖の炭素の数が4以上のアイオノマーである長側鎖アイオノマーが好適である。
つまり、第1のアイオノマー14には側鎖の炭素の数が4以上の長側鎖アイオノマーを適用し、第2のアイオノマー17には側鎖の炭素の数が3以下の短側鎖アイオノマーを適用することから、第2のアイオノマー17の方がEWは低く、含水率は同じEWの長側鎖アイオノマーの場合よりも低くなる。それによって、プロトン伝導部材18が形成する空隙を第2のアイオノマー17の膨潤によって閉塞することが抑制される。
以上のように、本実施の形態においては、カソード触媒層10の構成を、触媒部材15とプロトン伝導部材18とが混在していて、触媒部材15の触媒13を被覆する第1のアイオノマー14の側鎖の炭素の数を4以上とし、プロトン伝導部材18の導電性微粒子16を被覆する第2のアイオノマー17の側鎖の炭素の数を3以下とすることにより、カソード触媒層10のプロトン抵抗が低くなり、良好なガス拡散性を有するため、高い発電効率を実現することができる。
なお、本実施の形態のPt触媒以外にもCo、Ni、Mnなど種々金属とのPt合金触媒を用いることができる。
なお、本実施の形態の第1のアイオノマーは、パーフルオロスルフォン酸であり、側鎖の炭素の数が4以上であればよく、特に限定されるものではない。
なお、本実施の形態の第2のアイオノマーは、パーフルオロスルフォン酸であり、側鎖の炭素の数が3以下であればよく、特に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、第2のアイオノマー17のEWは830のものを用いたが、これ以外に700以上1000以下が好適であり、さらには700以上900以下がより好適である。第1のアイオノマー14よりEWが50以上小さいとさらに好適である。この範囲にすることで、第2のアイオノマーの過剰な膨潤によるガス拡散性の低下が抑制され、カソード触媒層10のプロトン抵抗を低くすることができる。
また、本実施の形態では、第1のアイオノマー14として、EWが1100のものを用いたが、これ以外に800以上1200以下が好適であり、さらにはEWが870以上1100以下だとより好適である。この範囲のEWであるとプロトン伝導度が十分高く、含水率が高すぎないので、カソード触媒層10のガス拡散性の低下を抑制できる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のカソード触媒層の拡大模式図は、図1に示す実施の形態1のカソード触媒層の拡大模式図と同じである。
図2は、本発明の実施の形態2における電解質膜−電極接合体の拡大模式図である。
図3は、本発明の実施の形態2における燃料電池単セルの断面模式図である。
図4は、本発明の実施の形態2におけるカソード触媒層の製造方法の主要な製造工程を示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施の形態2における電解質膜−電極接合体の製造方法の主要な製造工程を示すフローチャートである。
図2に示すように、実施の形態2の電解質膜−電極接合体20は、電解質膜21の両主面にカソード触媒層10とアノード触媒層22とが形成されたものである。アノード触媒層22は、図示しないが、Pt触媒微粒子を担持した触媒担持カーボンとアイオノマーとからなる。
図3に示すように、実施の形態2の燃料電池単セル23は、電解質膜21と、電解質膜21の両主面に形成されたアノード触媒層22およびカソード触媒層10と、アノード触媒層22およびカソード触媒層10を形成した電解質膜21を両側から挟持するアノードガス拡散層24およびカソードガス拡散層25と、アノードガス拡散層24およびカソードガス拡散層25のさらに外側に配設されたアノードガスセパレータ26およびカソードガスセパレータ27とを備えている。
アノードガス拡散層24およびカソードガス拡散層25は、ガス透過性を有する導電性部材であるカーボンペーパーによって形成されている。このようなアノードガス拡散層24およびカソードガス拡散層25は、電気化学反応に供されるガスをアノード触媒層22およびカソード触媒層10に導くと共に、集電を行う。
アノードガスセパレータ26およびカソードガスセパレータ27は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって形成される。アノードガスセパレータ26およびカソードガスセパレータ27は、それぞれ所定の凹凸形状を有している。この凹凸形状によって、アノードガスセパレータ26とアノードガス拡散層24との間には、水素を含有する燃料ガスが流れる燃料ガス流路28が形成される。
また、上記凹凸形状によって、カソードガスセパレータ27とカソードガス拡散層25との間には、酸素を含有する酸化ガスが流れる酸化ガス流路29が形成される。
次に、カソード触媒層10の製造方法を、図4を用いて説明する。
図4に示すように、まず、担体11(BET比表面積が800m/gのカーボンブラック)にPt触媒微粒子12を担持した触媒13(TEC10E50E、田中貴金属工業株式会社)をアルコール水溶液に分散させ、第1のアイオノマー14(Nafion 分散液、EW1100、和光純薬株式会社)を混合し第1インクを得る(ステップS101)。
このとき、第1インクの固形分濃度は8重量%となるようにし、第1のアイオノマー14の固形分重量と担体11の重量比が0.7になるように調製する。ここで、BET比表面積は窒素吸着法により測定される値である。
次に、導電性微粒子16(BET比表面積が800m/gのカーボンブラック)をアルコール水溶液に分散させ、第2のアイオノマー17(Aquivion分散液、EW830、Sigma−Aldrich)を混合して、第2インクを得る(ステップS102)。
このとき、第2インクの固形分濃度は5重量%になるようにし、第2のアイオノマー17の固形分重量と導電性微粒子16の重量比が1になるように調製する。
次に、ステップS101で作製した第1インクと、ステップS102で作製した第2インクとを混合してカソードインクを得る(ステップS103)。このとき、導電性微粒子16の重量と、導電性微粒子16と担体11の重量の和の比が0.3となるように調製する。
次に、ステップS103で作製したカソードインクを基材(電解質膜21)に塗布し(ステップS104)、乾燥させる(ステップS105)ことによってカソード触媒層10が完成する。
次に、電解質膜−電極接合体20の製造方法を、図5を用いて説明する。
図5に示すように、まず、アノードインクの作製として、触媒担持カーボンをアルコール水溶液に分散させ、アイオノマーを混合する(ステップS106)。このとき、アノードインクの固形分濃度が8重量%になるように調製する。
次いで、ステップS105を経て得たカソード触媒層10を形成した電解質膜21のカソード触媒層10とは逆の面に、アノードインクを塗布する(ステップS107)。そして乾燥し(ステップS108)、電解質膜−電極接合体20が完成する。
以上のように構成された本実施の形態のカソード触媒層10を含む、電解質膜−電極接合体20および燃料電池単セル23について、以下その動作、作用について説明する。
まず、カソード触媒層10を含む電解質膜−電極接合体20を燃料電池単セル23に組み、水素ガスを燃料ガス流路28に供給し、空気を酸化ガス流路29に供給する。
その際、燃料電池単セル23を高効率で運転するために、水素ガスおよび空気を相対湿度80%以上になるように加湿する。好ましくは相対湿度90%以上とし、より好ましくは相対湿度95%以上に加湿する。
以下、相対湿度80%以上に加湿することを、高加湿と定義する。水素ガス及び空気を高加湿にすることによって、電解質膜21およびアノード触媒層22およびカソード触媒層10のアイオノマーが十分含水するので、プロトンが移動しやすくなり、式(1)と式(2)の反応が円滑に進み、高効率の運転ができる。
また、カソード触媒層10は、触媒部材15と、プロトン伝導部材18とが混在していて、第1のアイオノマー14は側鎖の炭素の数が4以上の長側鎖アイオノマーであり、第2のアイオノマー17は側鎖の炭素の数が3以下の短側鎖アイオノマーという構成にしていて、触媒部材15を構成する第1のアイオノマー14と触媒13の組成比は高加湿環境下で発電効率が高くなるように調整されている。
さらに、プロトン伝導部材18を構成する第2のアイオノマー17は側鎖の炭素の数が3以下の短側鎖アイオノマーであるので、長側鎖アイオノマーよりもEWを低くでき、かつ含水率を低く抑えることができるので、高加湿環境下でも第2のアイオノマー17が過剰に膨潤することを抑制することができる。
また、触媒部材15よりもプロトン伝導部材18の方が、アイオノマーの存在割合を高くしており、さらに、第2のアイオノマー17のEWが低いので、プロトン伝導部材18が高いプロトン伝導度を有する。
それによって、カソード触媒層10のプロトン抵抗は低下するので、低いプロトン抵抗の電解質膜−電極接合体20および燃料電池単セル23となる。
以上のように、本実施の形態においては、燃料電池単セル23を構成する電解質膜−電極接合体20のカソード触媒層10を、触媒部材15と、プロトン伝導部材18とが混在
していて、触媒部材15の触媒13を被覆する第1のアイオノマー14は側鎖の炭素の数が4以上の長側鎖アイオノマーとし、プロトン伝導部材18の導電性微粒子16を被覆する第2のアイオノマー17の側鎖の炭素の数は3以下の短側鎖アイオノマーとして、第1のアイオノマー14と触媒13の組成は高加湿環境下で発電効率が高くなるように調整されており、触媒部材15よりプロトン伝導部材18のアイオノマーの存在割合を高くしている。
こうすることにより、高加湿環境下でもカソード触媒層10の空隙の閉塞を抑制し、カソード触媒層10のガス拡散性の低下を抑えつつ、カソード触媒層10のプロトン抵抗が低くなる。よって、電解質膜−電極接合体20のプロトン抵抗も低下するので、燃料電池単セル23は高効率の運転ができる。
なお、本実施の形態の第1のアイオノマー14と担体11の重量比は、0.5以上1.5以下が好適であるが、高効率で運転できる組成であれば、これに限定されるものではない。
なお、本実施の形態の第2のアイオノマー17と導電性微粒子16の重量比は、0.5以上2.0以下が好適であるが、高効率で運転できる組成であれば、これに限定されるものではない。
なお、本実施の形態の、アノード触媒としてPt以外にもPtRuなどのPt合金を用いることができる。また、カソード触媒としてはPt以外にもCo、Ni、Mnなど種々金属とのPt合金触媒を用いることができる。
なお、本実施の形態の、導電性微粒子16の重量と、導電性微粒子16と担体11の重量の和の比は、0.01以上0.7以下が好適であり、触媒層の抵抗が低くなれば、これに限定されるものではない。
なお、本実施の形態の燃料電池単セル23は低加湿環境下においてもカソード触媒層10の組成を最適になるように調整すればよく、高効率の運転をすることができるので、高加湿環境下に限定されるものではない。
なお、本実施の形態の電解質膜−電極接合体20の製造方法は、従来公知の方法で製造することも可能で、限定されるものではない。
なお、本実施の形態の燃料電池単セル23は複数セルを積層したスタック構造とすることもできる。
なお、本実施の形態の燃料電池単セルは燃料電池の一実施の形態であり、限定されるものではない。
以上のように、本発明にかかる燃料電池用触媒層、電解質膜−電極接合体および燃料電池は、ガス拡散性の低下を抑制しつつ、発電効率の高い触媒層を得ることが可能となるので、固体高分子形電解質を用いた燃料電池および水電解の電極等の用途にも適用できる。
10 カソード触媒層
11 担体
12 Pt触媒微粒子
13 触媒
14 第1のアイオノマー
15 触媒部材
16 導電性微粒子
17 第2のアイオノマー
18 プロトン伝導部材
20 電解質膜−電極接合体
21 電解質膜
22 アノード触媒層
23 燃料電池単セル
24 アノードガス拡散層
25 カソードガス拡散層
26 アノードガスセパレータ
27 カソードガスセパレータ
28 燃料ガス流路
29 酸化ガス流路

Claims (7)

  1. 担体に触媒微粒子を担持した触媒と前記触媒を被覆する第1のアイオノマーとからなる触媒部材と、触媒微粒子を担持していない導電性微粒子と前記導電性微粒子を被覆する第2のアイオノマーとからなるプロトン伝導部材とが混在していて、
    前記第1のアイオノマーおよび前記第2のアイオノマーはパーフルオロスルフォン酸であり、
    前記第1のアイオノマーは側鎖の炭素の数が4以上であり、前記第2のアイオノマーは側鎖の炭素の数が3以下である、ことを特徴とする、燃料電池用触媒層。
  2. 前記第2のアイオノマーのEWは、前期第1のアイオノマーのEWより小さい、ことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用触媒層。
  3. 前記第1のアイオノマーと前記担体の重量比が、前記第2のアイオノマーと前記導電性微粒子の重量比以下である、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の燃料電池用触媒層。
  4. 前記導電性微粒子はカーボン微粒子からなり、前記カーボン微粒子のBET比表面積が900m/g以下である、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池用触媒層。
  5. 前記担体がカーボン担体からなり、前記カーボン担体のBET比表面積が700m/g以上である、ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池用触媒層。
  6. プロトン伝導性を有する電解質膜と、前記電解質膜の両主面に配置される触媒層と、を有する電解質膜−電極接合体であって、前記電解質膜の少なくとも一方の主面に配置される前記触媒層が、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池用触媒層である、電解質膜−電極接合体。
  7. 請求項6に記載の電解質膜−電極接合体を備える、燃料電池。
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