JP2009136592A - 車載用ストレッチャー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メインフレームに、前側脚フレームと後側脚フレームをそれぞれ回動自在に支承するとともに、前側脚フレームと後側脚フレームの開閉状態を段階的に保持することによって高さ調節可能に構成する一方、前記前側脚フレームは後方側にも回動可能に構成し車輌のフロア上に押し込むことで前後の脚フレームが後方回動することで車載可能に構成された車載用ストレッチャーにおいて、前記前側脚フレームに第一付勢手段と第二付勢手段による付勢力がそれぞれ作用するよう構成し、前記前側脚フレームが前方回動された状態と後方回動された状態の何れの状態であっても該前側脚フレームがメインフレームを最上位で支持する基準状態に復帰するように第一付勢手段と第二付勢手段を設けた。
【選択図】図1
Description
すなわち、この種のストレッチャーでは前後の脚フレームを開閉することで高さ調節され、車載時には前後の脚フレームが車体に沿って後方回動するように折り畳まれるように構成されています。
これを解消するために、スプリング等の弾性体による付勢力を利用することによって元の状態に復帰するように構成していました(特許文献1参照)。
請求項2の車載用ストレッチャーは、前記第一付勢手段の付勢力よりも前記第二付勢手段の付勢力を大きなものとし、前記前側脚フレームが基準状態から前後の一方側に回動したとき、前記第一付勢手段の付勢力のみが作用して基準状態に復帰するよう構成し、前記前側脚フレームが基準状態から前後の他方側に回動したとき、前記第一付勢手段と第二付勢手段の合成力が前記第一付勢手段の付勢力と逆方向に作用するよう構成することによって、基準状態に復帰するよう構成したことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、前記第一付勢手段の付勢力よりも第二付勢手段の付勢力が大きなものとされています。そして、前記前側脚フレームが基準状態から前後の一方側に回動したとき、前記第一付勢手段の付勢力のみが作用して基準状態に復帰するよう構成されています。また、前記前側脚フレームが基準状態から前後の他方側に回動したときには、前記第一付勢手段と第二付勢手段の合成力が前記第一付勢手段の付勢力と逆方向に作用するよう構成することによって、基準状態に復帰するよう構成されています。すなわち、第二付勢手段は、前述の他方側への回動状態でのみ付勢力が作用するように構成されています。ここで、第一付勢手段の付勢力よりも第二付勢手段の付勢力の方が大きいので、第二付勢手段の付勢力の作用する方向すなわち、基準状態に復帰する方向に前記前側脚フレームは回動されます。このように構成することで、それぞれの付勢手段を簡潔に構成することができます。
なお、この車載ストレッチャー上には担架等を載置して使用しますが、本実施例では、この担架に関する説明は省略します。
以下、図2に基づいて各部について説明します。
また、この枠体の下面側には上記前側脚フレーム3と後側脚フレーム4の取付部となるブラケット16,16,・・・を前記側部パイプ13,13に固着しています。
さらに、前記コ字状パイプ12,12には下方向きに支持部材17,17,・・・を固着して、これら支持部材17,17,・・・に車輪18,18,・・・を転動自在な状態となるように着設しています。
なお、前側のコ字状パイプ12と側部パイプ13との間には補強プレート19,19が固着されるとともに、上記支持部材17,17の後部側に軸受20,20を固着しています。
なお、前記側部パイプ21,21は図2のようにパイプを入れ子状に構成してこの前側脚フレーム3の高さを変えることができるようにしても何ら問題はありません。このように高さ変更ができるように構成すれば、このストレッチャー1を搭載する車輌のフロア面の高さによってストレッチャーの高さを調節することができ、さまざまな車輌で使用できるようになります。
そして、この側部パイプ21,21の上部には軸受26,26が固着されています。
さらに、前記上部パイプ22の中間部には、軸受27が固着された取付プレート28と空孔部29a,29bが穿設されたL字部材29が固着されています。なお、この軸受27及び空孔部29aの軸心は前記軸受26,26と同一軸心となるように配置されています。
また、前記側部パイプ21,21には車輌のフロアFでの滑りを良くするための滑動部材30,30が止着されています。
そして、前後の脚フレーム3,4の取付プレート28,28とL字部材29,29との間に補助フレーム5を通し、軸受27,27と取付部材35,35及び空孔部29a,29aをそれぞれピン(図示省略)で支承します。
このように取り付けられた前後の脚フレーム3,4は、メインフレーム2に対してそれぞれ前後に回動自在な状態となっています。また、前記補助フレーム5はメインフレーム2のブラケット16,16,・・・とそれぞれ同一軸心となる状態で取り付けられているので、前後の脚フレーム3,4をそれぞれ回動させたときにもメインフレーム2に対しては一定位置に保持されています。
まず、前側脚フレーム3の姿勢変更手段6について説明します。
前側脚フレーム3の取付プレート28には、扇状金具41が止着されています。この扇状金具41の弧状外縁部には複数の掛止歯41a,41a,・・・が設けられています。なお、該前側脚フレーム3が起立時に掛止する歯は、他の掛止歯41aよりも深い掛止深歯41bとしています。
このように前記前側脚フレーム3には扇状金具41を止着する一方、前記補助フレーム5の前側の筒状メタル36には、前側ロック爪42が軸着されます。この前側ロック爪42は側面視において略L字状に形成されたもので、基部側に取付軸43と操作軸44とがそれぞれ固着されています。なお、この操作軸44と補助フレーム5のピン37との間にはスプリング45を掛止することで、該前側ロック爪42が前記掛止歯41aに掛止する方向に回動するよう付勢しています。
前記前側ロック爪42の操作軸44にロッド46の一端を支承します。このロッド46の他端はメインフレーム2のブラケット14に支承されている操作レバー47に支承されます。
このように構成された操作手段8によれば、操作レバー47を引くことで、ロッド46を介して前記前側ロック爪42がスプリング45の付勢力に抗して掛止状態を解除する方向に回動します。この掛止状態が解除されることで前側脚フレーム3は回動自在な状態となるので、メインフレーム2を支持しながら上げ下げすることでメインフレーム2の高さ調節を行うことができます。
後側脚フレーム4の取付プレート28にも、扇状金具48が止着されています。この扇状金具48の弧状外縁部には複数の掛止歯48a48a,・・・が設けられています。
このように後側脚フレーム4の扇状金具48を止着する一方、補助フレーム5の後側の筒状メタル36には、後側ロック爪49が軸着されます。この後側ロック爪49は側面視において略L字状に形成されたもので、基部側に取付軸50と操作軸51とがそれぞれ固着されています。なお、この操作軸51と補助フレーム5の掛止部材40間にはスプリング52を掛止することで、該後側ロック爪49が前記掛止歯48aに掛止する方向に回動するよう付勢しています。
前記後側ロック爪49の操作軸51にロッド53の一端を支承します。このロッド53の他端はメインフレーム2のブラケット14に支承されている操作レバー54に支承されます。
このように構成された操作手段9によれば、操作レバー54を引くことで、ロッド53を介して前記後側ロック爪49がスプリング52の付勢力に抗して掛止状態を解除する方向に回動します。この掛止状態が解除されることで後側脚フレーム4は回動自在な状態となるので、メインフレーム2を支持しながら上げ下げすることでメインフレーム2の高さ調節を行うことができます。
この自動ロック解除手段55は、フロア感知部56の回動に連動して前記前側ロック爪42を作動させるものです。該フロア感知部56は、前記メインフレーム2の前部に設けられた軸受20,20に回動自在に枢着される回動部材57を備えています。そして、この回動部材57の少なくとも左右の何れか一方に支持部材58を固着するとともに、該支持部材58にパイロット車輪59を支承して構成しています。なお、このパイロット車輪59は側面視においてメインフレーム2の前側の車輪18の接地点よりも下方に位置するとともに、前記車輪18が車輌のフロアFに接した後、このパイロット車輪59がフロアFに接することによって前記回動部材57が反時計周り(図4参照)に回動するように配置されています。
また、回動部材57の中間部にはプレート60が固着され、このプレート60の先端と前記前側の姿勢変更手段6の前側ロック爪42の操作軸44との間にロッド61を取り付けています。
この状態から、このストレッチャー1を車輌側に押し込むと、自動的に前側脚フレーム3が後方回動され、車輌のフロアFにストレッチャー1を搭載することができます。然る後、後側脚フレーム4が車体に接触する前にレバー54を操作して、後側の姿勢変更手段7のロックを解除した状態で押し込むと後側脚フレーム4も後方回動され、車内にストレッチャー1を搭載できます。
そのため、このストレッチャー1では、第一付勢手段10と第二付勢手段11を具備して、前側脚フレーム3が基準の状態に復帰するように構成されています。
まず、前記第一付勢手段10は、上記前側脚フレーム3に固着されたL字部材29の空孔部29bと上記補助フレーム5の掛止プレート39にスプリング62を掛止することによって、前記前側脚フレーム3が前方回動する方向、すなわち、図7の符号(イ)で示す方向に付勢しています。
なお、本実施例では第一付勢手段10として安価に構成できるようスプリングを使用していますが、これはスプリングに限定するものではありません。例えば、ゴム等の弾性体を用いてもよく、さらに、ガスシリンダー等のように伸縮自在であるとともに一方側に付勢力が作用するものであれば何ら問題ありません。
なお、前記ガスダンパー64は前記前側脚フレーム3が基準状態(図5(a)参照)にあるとき、ガイド筒63に固着されたガイド軸63aに伸びきった状態のガスダンパー64の自由端側が接するように調整されています。そして、前記前側脚フレーム3を基準状態から前方回動した際に該ガスダンパー64が縮むよう構成され該前側脚フレーム3を後方回動する側に付勢力が作用する一方、前側脚フレーム3を後方回動した時は、前記ガイド軸63aとガスダンパー64の自由端側が互いに離間し、ガスダンパー64による付勢力は発生しないように構成されています。
なお、本実施例では第一付勢手段10のスプリング62の付勢力を第二付勢手段11のガスダンパー64よりも小さくしています。
また、上述した実施例で第二付勢手段の付勢力をより大きなものとすることで、ストレッチャー上に患者等が載った状態であっても、ストレッチャーの高さを上げる際のアシストとして機能する効果もあります。
2 メインフレーム
3 前側脚フレーム
4 後側脚フレーム
5 補助フレーム
6 姿勢変更手段(前側脚フレーム)
7 姿勢変更手段(後側脚フレーム)
8 操作手段(前側脚フレーム)
9 操作手段(後側脚フレーム)
10 第一付勢手段
11 第二付勢手段
55 自動ロック解除手段
Claims (2)
- 略矩形状に構成されたメインフレームに、前側脚フレームと後側脚フレームをそれぞれ回動自在に支承するとともに、前記前側脚フレームと後側脚フレームにはそれぞれ姿勢変更手段と操作手段を具備し、これら前側脚フレームと後側脚フレームの開閉状態を段階的に保持することによって高さ調節可能に構成する一方、前記前側脚フレームは姿勢変更手段のロック状態を解除することによって後方側にも回動自在な状態となるよう構成されており、車輌のフロア上に押し込むことで前後の脚フレームが後方回動しながら車載されるよう構成された車載用ストレッチャーにおいて、前記前側脚フレームに第一付勢手段と第二付勢手段による付勢力がそれぞれ作用するよう構成し、前記前側脚フレームが前方回動された状態と後方回動された状態の何れの状態であっても該前側脚フレームがメインフレームを最上位で支持する基準状態に復帰するように前記第一付勢手段と第二付勢手段を設けたことを特徴とした車載用ストレッチャー。
- 前記第一付勢手段の付勢力よりも前記第二付勢手段の付勢力を大きなものとし、前記前側脚フレームが基準状態から前後の一方側に回動したとき、前記第一付勢手段の付勢力のみが作用して基準状態に復帰するよう構成し、前記前側脚フレームが基準状態から前後の他方側に回動したとき、前記第一付勢手段と第二付勢手段の合成力が前記第一付勢手段の付勢力と逆方向に作用するよう構成することによって、基準状態に復帰するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の車載用ストレッチャー。
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