JP2009136365A - ウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパー - Google Patents

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Abstract

【課題】対人用のウェットワイパー用の基材シートを提供する。
【解決手段】米坪が35〜70g/m2の範囲にあり、紙厚が300〜1,000μmの範囲にあり、表裏面層が、パルプと熱融着バインダー繊維を含み、レーヨン繊維は含まず、前記パルプと熱融着バインダー繊維の重量比が、7.5:2.5〜6.0:4.0である化繊混抄紙層であり、これら表裏面層の間に介在される中間層の少なくも一層が繊維がパルプのみからなる紙層であるウェットワイパー用基材シートにより解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパーに関する。特に、レーヨン繊維を含まないウェットワイパー用基材シート及びこれを用いたウェットワイパーに関する。
水やアルコールなどの薬液を浸漬した拭取り用のウェットワイパーはよく知られる。このウェットワイパーの中でも、お手ふき、お尻拭きなど人体の清拭に使用されるものに関しては、特に柔らかさが重要視される。
このため、対人用途のウェットワイパーは、基材として柔らかさと親水性に優れるレーヨン繊維を含むスパンレース不織布が主に利用されてきた。
また、お手ふき用途に特化したものとして、セルロース繊維からな層とセルロール繊維及び合成繊維からなる層を多層抄き合わせた後にクレープ加工した基材シートも知られる。
特開2004−190163 特開平10−331098
しかし、レーヨン繊維を含むスパンレース不織布は、表面強度が弱く、拭取り作業時に毛羽立ち、毛玉が発生しやすい。
また、拭き取った汚れが反対面に抜ける所謂裏抜けも生じやすい。
さらに、使い捨て物品であるウェットワイパーはコストが重視されるもののレーヨン繊維は高価なため、そのコストダウンの妨げとなっている。
他方、セルロース繊維からな層とセルロール繊維及び合成繊維からなる層を多層抄き合わせたものは、セルロース繊維のみからなる層の表面強度が弱く、また、拭き取った汚れが反対面に抜ける所謂裏抜けが生じやすい。
そこで、本発明の課題は、レーヨン繊維を使用せずに、十分な親水性及び柔らかさを確保し、さらに拭取り操作にともなう表面の毛羽立ち、毛玉の発生がないウェットワイパー用基材シート及びそのウェットワイパー用の基材シートを用いたウェットワイパーを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、米坪が35〜70g/m2の範囲にあり、紙厚が300〜1,000μmの範囲にあり、
表裏面層が、パルプと熱融着バインダー繊維を含み、レーヨン繊維は含まず、前記パルプと熱融着バインダー繊維の重量比が、7.5:2.5〜6.0:4.0である化繊混抄紙層であり、
これら表裏面層の間に介在される中間層の少なくも一層が繊維がパルプのみからなる紙層であることを特徴とするウェットワイパー用基材シートである。
前記ウェットワイパー用基材は、水を自重の250重量%含浸させた状態で測定した、JIS L 1096Eのハンドルオメーター法によるソフトネスが60g以下であるのが望ましい。
また、水を自重の250重量%含んだ状態での学振型摩擦試験機を用いた表面摩耗試験の結果が7回以上であるのが望ましい。
前記熱融着バインダー繊維は芯鞘構造であるのがよく、その融着温度が100〜160℃であるのが望ましい。
前記パルプ、針葉樹晒クラフトパルプを含むのがよく、この場合において熱融着バインダー繊維がPET/PE芯鞘構造の熱融着バインダー繊維を含むのが望ましい。
また、前記ウェットワイパー用基材シートは、表裏面層及び中間層を積層状態で熱カレンダー処理し、さらにヒートスチールエンボス加工されたものであるのがよい。
前記ウェットワイパー用基材シートは、薬液を含浸させてウェットワイパーとするのが望ましい。
以上の本発明によれば、レーヨン繊維を使用せずに、十分な親水性及び柔らかさを確保し、そのうえ拭取り操作にともなう表面の毛羽立ち、毛玉の発生がないウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパーが提供される。
次いで、本発明を実施するための最良の形態を以下に詳述する。
本発明のウェットワイパー用基材シート(以下、単に基材シートともいう)は、米坪が35〜80g/m2、好適には40〜70g/m2、紙厚が300〜1,000μmの範囲にあるものである。
米坪は、JIS P 8124に基づいて測定する。米坪が35g/m2未満であると薄く汚れを拭き取った際にたよりない感じとなり、70g/m2を超えると硬く拭き取り面に添いにくく使いにくい紙となる。紙厚は、300〜1,000μm、好適には500〜900μmとする。紙厚が300μm未満であると薄く汚れが裏に抜けやすくなり、1,000μmを超えると厚く拭き取り面に添いにくく使いにくい紙となる。
そして、本発明の基材シートは、特徴的に、複数の層構造をなし、その表裏面層が、パルプと熱融着バインダー繊維を含み、レーヨン繊維は含まない化繊混抄紙層であり、
これら表裏面層の間に介在される中間層の少なくも一層が繊維がパルプのみからなる紙層である。なお、本形態の好ましい例は、中間層が一層のものであるが二層以上であってもよい。もちろん、中間層に化繊混抄紙層があってもよい。
この基材シートは、各層を構成するための抄紙原料を、例えば、公知の抄紙工程、具体的には、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、クレープ加工パート、サイズプレス、カレンダパート等を経るなどして抄紙して湿潤状態又は乾燥状態のシート態様にし、この状態で適宜積層して各層を一体化すればよい。
抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
他方、前記化繊混抄紙層に用いうるパルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどが挙げられる。より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチドケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
好ましくは、パルプは、バージンパルプである。また、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)が50〜100%含まれているがよく、特には100%で針葉樹晒クラフトパルプであるのがよい。針葉樹晒クラフトパルプは長く太い繊維であることから、強度が強い紙となるので望ましい。
他方、前記化繊混抄紙層に用いうる熱融着バインダー繊維としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレンとαオレフィンとからなる結晶性プロピレン共重合体等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ジオールとテレフタル酸/イソフタル酸等を共重合した低融点ポリエステル、ポリエステルエラストマー等のポリエステル樹脂;フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂から構成される熱可塑性繊維などから一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
前記熱融着バインダー繊維は、単一成分の繊維でもよいが複数の樹脂を適宜組み合わせて構成される複合繊維、例えば並列型、鞘芯型、偏心鞘芯型、三層以上の多層型、中空並列型、中鞘芯型、異形鞘芯型、海島型等で且つ低融点樹脂が繊維表面の少なくとも一部を形成した構造の複合繊維とすることもできる。
熱融着バインダー繊維として特に適するのは、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE(ポリエチレン)芯鞘構造の熱融着バインダー繊維を含むものである。特にこれを100%含むのがよい。
熱融着バインダー繊維の繊維長は限定されないが、繊維長は3mm以上100mm以下であることが好ましい。更に好ましくは3mm以上10mm以下である。3mm以下であると、シート形成時に歩留まりが下がり、熱融着繊維の配合率が変わるおそれがあるという製造上の問題が生じやすい。従って、製造困難でありコストが高くなる。反対に10mm以上であっても抄紙機のスクリーンに詰まりやすくなり、化繊が分散不良をおこし、フロック状に固まる可能性が高まり、地合の悪いシート地をなるおそれが高まるので望ましくない。
また、熱融着バインダー繊維の融着温度は100〜160℃であると、抄紙機のドライヤーで熱融着繊維をドライヤーに張り付かない程度に溶融し、化繊混抄紙層の強度が向上し、さらに熱カレンダー処理、ヒートスチールマッチエンボス加工を行い濡らした状態での強度が向上される。
用いる繊維の繊維太さは、0.2〜6.0dtex、好適には1.0〜3.0dtexである。繊維の太さが0.2dtex未満であると、乾燥時および湿潤時の引張強度が不足する。反対に6.0dtexを超えると剛性が高くなり、柔らかさに劣るようになる。
他方、前記本発明の化繊混抄紙層は、特徴的に、パルプと熱融着バインダー繊維の重量比が、7.5:2.5〜6.0:4.0である。パルプの比率が7.5を超え、熱融着バインダー繊維の比率が2.5未満となると、濡れた状態での表面強度が弱くなる。反対にパルプの比率が6.0未満で、熱融着バインダー繊維の比率が4.0を越えると、剛性が高くなり、柔らかさに劣るようになる。
他方、中間層は、その繊維がパルプ100%からなる。そのパルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどが挙げられる。より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチドケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
好ましくは、パルプは、バージンパルプである。また、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)が50〜100%含まれているがよく、特には100%で針葉樹晒クラフトパルプであるのがよい。
他方、本発明の基材シートは、好ましくは、熱融着バインダー繊維が溶融する温度範囲で熱カレンダー処理をし、さらにヒートスチールマッチエンボス加工するのがよい。
なお、ヒートスチールマッチエンボス加工は、一方の金属ロールのエンボス付与凸部が、他方のロールのエンボス付与凹部に嵌るように構成されている一対の熱した金属ロール間にシートを通して当該シートにエンボスを付与するする方法である。
従って、シート表面の凸エンボスが、シート裏面の凹エンボスになる態様となるとともに熱融着バインダー繊維が融着する。
このように熱カレンダー処理したのちヒートスチールマッチエンボス加工を行う利点として、まず、熱カレンダー処理により熱融着バインダー繊維が溶融して化繊混抄紙層中の各繊維同士の結合が強まるとともに表面が平滑される。すなわち、表面強度と滑らかさが発現する。それとともに、化繊混抄紙層とパルプ層との間では熱カレンダー処理において各層の接着も強固となり層間剥離のおそれが格段に小さくなる。
そして、エンボス加工によって、基材シートは、柔らかさを維持しつつ厚みが発現し、手肉感と薬液保持性が向上するとともに、エンボスによる表面の凹凸により拭き性能も向上する。特に本発明における化繊混抄紙では、熱融着バインダー繊維を含むことで、熱融着バインダー繊維の溶融変形によって、付与されたエンボスの凹凸に弾力があり、拭取り操作をしても極めて潰れ難い。
さらに、熱カレンダー処理の後段にヒートスチールマッチエンボスを行うので、予めカレンダー処理の際に熱融着バインダー繊維が溶融されているので、エンボス加工時に金属ロールにシートが付着する事故がなく、また、ヒートスチールマッチエンボス加工のスピードを100〜200m/minまで高速にできるという製造上の利点も得られる。
なお、エンボス一つの具体的形状は、適宜の設計事項である。例えば、多数の正方形又は楕円形が例示できる。なお、エンボスの天部は各層の接着が確実になることから平坦とするのが好ましい。天部の面積は、0.1〜40mm2、より好ましくは0.25〜4.0mm2、特に好ましくは0.5〜2.0mm2である。天部の面積が狭すぎる、シート相互の十分な接着強度を得ることができなくなる。他方、天部の面積が広すぎると、エンボスによる吸収空間の容積が小さくなるため、十分な吸収能力を得ることができなくなる。
エンボスの深さも適宜の設計事項であるが、概ね0.1mm以上、好適には0.5mm以上、さらに望ましくは1.3mm以上2.5mm以下とするのがよい。
多数の単位エンボスにより形成されるエンボスパターンもまた適宜の設計事項であり、審美性、機能性を考慮して従来既知のエンボスパターンを適宜採用できる。
以上の本発明の基材シートは、ウェットワイパーにしたときに特に表裏面において化繊混抄紙の優れた液透過性と毛羽立ちの少なさが発現され、中間層において紙層が有する優れた薬液保持性と湿潤時の柔らかさが発現され、これらの利点があいまって、特に、レーヨン繊維を用いなくとも極めて柔らかで液保持性に優れたものとなる。しかも、レーヨン繊維を用いないので原料コストが安くでき、また抄紙機で製造できるので製造コストも安くできる。
他方、このウェット基材シートは、水を自重の250重量%含浸させた状態で測定した、JIS L 1096Eのハンドルオメーター法によるソフトネスが60g以下であるのが望ましい。60g以上であると硬くなり、拭き取りにくいものとなる。
さらに このウェット基材用シートは、水を250重量%含んだ状態での学振型摩擦試験機による表面摩耗試験の結果が7回以上で、好適には7〜11回であるのが良い。
この表面摩耗試験は、詳細には学振型摩擦堅牢度試験機(例えば、テスター産業株式会社、AB 301 COLOR FASTNESS RUBBING TESTER)を用い、その固定面側に30mm幅の人工皮革を固定し、水を自重の250重量%含浸させた測定試料(幅25mm長さ80mm)を移動摩擦子側に取り付け、200g荷重下で前記測定試料を往復移動させて人工皮革上を摺動させる。往復移動は120mmのストロークを30回/分の速度で行い、1往復を1回とカウントする。そして、表面に毛玉が発生したことが目視にて確認できたときの回数を計測し、結果とする。
なお、水分を自重の250%重量%含浸させることとしたのは、一般的な対人用ウェットペーパーの水分率がこの程度であることにより、荷重200gとしたのは汚れを拭き取る操作をしたときに皮膚に加わる荷重が概ねこの程度であることによる。また、移動摩擦子側に測定試料、固定面側に人工皮革を固定したのは、通常拭き取り操作はワイパーで皮膚上を摺るように拭き取ることからである。さらに、7回を境として良否の判定を行うようにしたのは、皮膚の汚れを拭き取る際に、7回程度往復移動させて拭き取ることが多いことによる。
他方、以上詳述の本発明の基材シートをウェットワイパーとするにあたっては、適宜に大きさとして、既知の薬液を含浸させればよい。この薬液は本発明では限定されるものではない。既知の薬液が利用できる。例えば、メタノール、エタノール、グリセリン等のアルコール、水、メントール等の冷涼剤、香料などを適宜の配合割合で含む既知の薬液を用いることができる。
この本発明のウェットワイパーは、特に表裏面において化繊混抄紙の優れた液透過性と毛羽立ちの少なさが発現され、中間層において紙層が有する優れた薬液保持性と湿潤時の柔らかさが発現され、これらの利点があいまって、特に、レーヨン繊維を用いなくとも極めて柔らかで液保持性に優れたものとなる。しかも、レーヨン繊維を用いないので原料コストが安くでき、また抄紙機で製造できるので製造コストも安くできる。
次いで、本発明の実施例、比較例及び従来例について湿潤状態でのソフトネス、耐摩耗を試験し評価したので各例の各物性とともに結果を表1に示す。なお、熱融着バインダー芯鞘繊維は、PET/PE芯鞘繊、太さ2.2dtex、繊維長5mm、融点110℃のもの(帝人ファイバー(株)芯鞘複合型TJ04CN)を使用した。倦縮繊維は、太さ2.2dtex、繊維長5mmのものを使用した、アクリル繊維は、太さ0.6dtex、繊維長10mmのものを使用した。
表中250%含浸時とは、試料に水を試料の自重の250重量%含浸させた状態で測定したことを意味する。
また、実施例及び比較例については、すべて積層したシートを熱カレンダー処理した後、ヒートスチールマッチエンボス加工を行った。
乾燥引張り強度及び湿潤引張強度についてはJIS P 8113に基づいて測定し、米坪についてはJIS P 8124に基づいて測定し、紙厚についてはマイクロゲージ法により測定した。また、密度については米坪及び紙厚から算出した。
乾燥時及び時のソフトネスについてはJIS L 1096Eのハンドルオメーター法に準じて測定した。乾燥時のソフトネスについては、JIS規定の隙間5mmを20mmに変更して測定し、250%含浸時のソフトネスは、JIS規定の隙間5mmで測定した。
表面摩耗試験における人工皮革は、出光テクノファイン株式会社製「サプラーレ」(型番:PBZ13001、色:ブラック)を用いた。
Figure 2009136365
表1の結果のとおり、本発明の実施例は、比較例よりも水含浸時における対摩耗性及びソフトネスにおいて良好な結果となった。また、湿潤及び乾燥時の引張強度も使用するに十分である。このことから、本願発明のウェットワイパー用基材シートは、高価なレーヨン繊維を使用せずに、すなわち安価であり、しかも十分な親水性及び柔らかさを有し、拭取り操作にともなう表面の毛羽立ち、毛玉の発生がないウェットワイパー用基材シートであると認められる。
本発明は、ウェットワイパー用の基材シートに利用できる。

Claims (7)

  1. 米坪が35〜70g/m2の範囲にあり、紙厚が300〜1,000μmの範囲にあり、
    表裏面層が、パルプと熱融着バインダー繊維を含み、レーヨン繊維は含まず、前記パルプと熱融着バインダー繊維の重量比が、7.5:2.5〜6.0:4.0である化繊混抄紙層であり、
    これら表裏面層の間に介在される中間層の少なくも一層が繊維がパルプのみからなる紙層であることを特徴とするウェットワイパー用基材シート。
  2. 水を自重の250重量%含浸させた状態で測定した、JIS L 1096Eのハンドルオメーター法によるソフトネスが60g以下である請求項1記載のウェットワイパー用基材シート。
  3. 水を自重の250重量%含んだ状態での学振型摩擦試験機を用いた表面摩耗試験の結果が7回以上である請求項1又は2記載のウェットワイパー用基材シート。
  4. 熱融着バインダー繊維が、芯鞘構造を有し、融着温度が100〜160℃である請求項1〜3の何れか1項に記載のウェットワイパー用基材シート。
  5. パルプが針葉樹晒クラフトパルプを含み、熱融着バインダー繊維がPET/PE芯鞘構造の熱融着バインダー繊維を含む請求項1〜4の何れか1項に記載のウェットワイパー用基材シート。
  6. 表裏面層及び中間層を積層状態で熱カレンダー処理し、さらにヒートスチールエンボス加工された請求項1〜5の何れか1項に記載のウェットワイパー用基材シート。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のウェットワイパー用基材シートに薬液が含浸されていることを特徴とするウェットワイパー。
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