JPH10331098A - おしぼり用原紙 - Google Patents

おしぼり用原紙

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JPH10331098A
JPH10331098A JP14184497A JP14184497A JPH10331098A JP H10331098 A JPH10331098 A JP H10331098A JP 14184497 A JP14184497 A JP 14184497A JP 14184497 A JP14184497 A JP 14184497A JP H10331098 A JPH10331098 A JP H10331098A
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JP
Japan
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paper
embossing
weight
raw paper
base paper
Prior art date
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Pending
Application number
JP14184497A
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English (en)
Inventor
Akira Mishina
彰 三品
Takayuki Nagano
孝幸 長野
Mikio Hikita
幹雄 引田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高速下でのエンボス加工適性、言い
換えれば、より低温でのエンボス加工でエンボス保持性
が発現し、エンボス加工時の破れ、穴開き等がない強度
の優れたおしぼり用原紙を提供することを目的とする。 【解決手段】セルロースパルプ50〜90重量%と合成
繊維10〜50重量%とからなる混抄紙にクレープ加工
を施すことにより紙の伸びを10〜50%としたおしぼ
り用原紙とする。また、前記合成繊維の50〜100重
量%が、60〜130℃の融点を有する合成繊維とした
おしぼり用原紙とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨てのおしぼ
り用原紙に関し、更に詳しくはセルロースパルプと合成
繊維とからなる混抄紙をクレープ加工することにより、
高速熱エンボス加工適性が良好なおしぼり用原紙に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ホテル、レストラン、喫茶店などで、布
製のおしぼりの代わりに使用されている使い捨ておしぼ
り用原紙としては、乾式不織布を熱エンボス加工したも
のや、不織布とティッシュペーパーを積層し、熱エンボ
ス加工したものが高級品として使用されているが、触感
に優れているものの価格が高い点が使い捨て用品として
大きな難点となっている。
【0003】また、二枚のティッシュペーパーの間に、
ポリエチレンフィルムを挟んで積層し、熱エンボス加工
したものが低価格である点を評価されて、広く使用され
ている。同様に、実開昭62−198297号公報には
多数のクレープを形成した吸湿紙を、例えば3枚等複数
枚を積層し、さらに1〜3mmの巾で接着剤による接着
部をピッチ10〜20mmで設けることによる紙おしぼ
りが提案されている。しかし、これらの場合三層の積層
構造なので製造工程が複雑なものとなる。
【0004】使い捨ておしぼり用原紙に要求される品質
特性としては、布製のおしぼりに近似した特性を有する
ことが必要であり、湿潤強度、柔軟性、手肉感、吸水性
などが重要な品質である。特に、手肉感を出すために嵩
高にする必要があり、そのために熱エンボス加工が行わ
れるのが一般的であるが、とりわけ熱エンボス加工時に
紙が破れて穴があかないこと、また、熱エンボス加工し
た後の形状をそのまま保持する特性(これをエンボス保
持性と言う)の高いことが要求される。
【0005】これらの要求を満たすため発明者らは、特
開平5−98594号公報にてセルロースパルプと合成
繊維の配合比を規定した混抄紙を原紙として、エンボス
保持性が15〜30g/cm2となるように熱エンボス
加工することを特徴とするおしぼり用原紙を提案し、更
に特開平8−176998号公報では、セルロース繊維
からなる層と、セルロース繊維および合成繊維からなる
層の2層抄合わせ紙にクレープ加工することを特徴とす
るおしぼり用原紙を提案した。
【0006】しかしながら、近年、おしぼり加工機にお
いても、ユーザーからのコストダウン要請に応えるべく
加工生産性を上げるため、従来の150ショット(本)
/分の加工速度から、300〜400ショット(本)/
分で生産するようになってきた。このため、おしぼり用
原紙としては、高速下でのエンボス加工適性、言い換え
れば、更に低温でのエンボス保持性を発現すること、お
よびエンボス加工時の強度を求められるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、高速
下でのエンボス加工適性、言い換えれば、より低温での
エンボス加工でエンボス保持性が発現し、エンボス加工
時の破れ、穴開き等がない強度の優れたおしぼり用原紙
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
に鑑み、鋭意研究の結果、原材料としてセルロースパル
プと合成繊維を使用し、セルロースパルプと合成繊維の
配合率を特定し、かつ合成繊維中の低融点合成繊維の配
合を特定し、更に紙の伸びが特定範囲に入るようにクレ
ープ加工を施すことによって、優れたおしぼり用原紙が
得られることを見い出し本発明を完成させるに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、セルロースパルプ50
〜90重量%と、合成繊維10〜50重量%からなる原
料を用いて混抄し、さらに紙の伸びを10〜50%にな
るようにクレープ加工することを特徴とするおしぼり用
原紙である。
【0010】さらに本発明は、前記の合成繊維の50〜
100重量%が、60〜130℃の融点を有する合成繊
維としたことを特徴とするおしぼり用原紙である。
【0011】本発明で使用されるセルロース繊維として
は、針葉樹、広葉樹などの木材繊維、マニラ麻、ケナ
フ、バガスなどの非木材繊維、レーヨンなどの再生繊維
が用いられ、これら繊維は単独あるいは数種混合して使
用される。セルロース繊維のパルプ化には、クラフトパ
ルプ法、亜硫酸パルプ法等の化学パルプ、セミ化学パル
プ、機械パルプなどの方法が使用でき、それらを通常採
用される方法で晒、または半晒したもの、あるいは未晒
のものが採用でき、あるいはこれらの混合物のいずれで
も用いることができる。
【0012】本発明で使用される合成繊維は、ポリエス
テル、ビニロン、ナイロン等の単体繊維、芯がポリエチ
レン、あるいはポリエステルで鞘がポリエステル、エチ
レン・酢ビのようないわゆる芯−鞘型の複合繊維、ある
いはこれらの混合物が挙げられ、適宜選択して用いられ
る。
【0013】本発明におけるセルロースパルプと合成繊
維の配合比率は、セルロースパルプが50〜90重量
%、好ましくは70〜85重量%、合成繊維が10〜5
0重量%、好ましくは15〜30重量%である。合成繊
維が10重量%未満ではおしぼりとしての紙力が不足
し、一方、50重量%より多いとおしぼりとしての柔軟
性が失われる上、コストの増加を招くので適していな
い。
【0014】さらに柔軟性とエンボス特性保持のために
合成繊維の一部または全部を60〜130℃の融点を有
し、この温度域で溶融軟化し、セルロース繊維と接着す
る合成繊維を使用する。このような融点の合成繊維を用
いることにより、原紙の紙力やエンボス形状の保持性を
向上することができる。また、このような融点の合成繊
維の使用比率は合成繊維全量の50重量%から合成繊維
全量までである。使用比率が50重量%未満では紙力が
出ずらくなり、エンボス保持性も劣るので好ましくな
い。なお、本発明における合成繊維の融点の測定法は示
差熱分析により求めることができる。
【0015】おしぼり加工機は、原紙巻取りをエンボス
加工し、折り畳み、薬液の入った水シャワーをかけ、カ
ッターにて所定の大きさに切断し、丸折りではロール状
とし、平折りでは更に二つ折りにしてフイルムに袋詰め
する工程からなっている。このおしぼり加工機におい
て、エンボス加工は深さ3〜5mmの凹凸(リブ)のつ
いた2本のエンボスロールを110〜160℃に加熱
し、このロールの間に原紙を通すことによって行われ
る。
【0016】本発明においてクレープ加工は、シートに
伸びと柔軟性を持たせるために行うもので、エンボス加
工時の穴あき防止、出来上がったおしぼりの手肉感を良
好にするために行う。クレープ加工はシートを乾燥した
後に、ドライヤーやキャレンダーで行うドライクレー
プ、あるいは湿紙の状態で、プレスロールなどで行うウ
ェットクレープの何れの方法でも良い。しかし、ドライ
クレープでは、後工程で張力がかかるとシートが伸び
て、クレープ率が低下し、柔軟性が損なわれる可能性が
あるので、望ましくは、シート水分が60〜70%の状
態でウェットクレープをかける方がより好ましい。
【0017】クレープ加工は紙の伸びが10〜50%、
好ましくは12〜40%になるようにクレーピングロー
ルとリールの速度差(ドロー)を調整して処理する。1
0%未満だと紙の伸びが小さく、おしぼり加工機のエン
ボス処理で紙に穴があいてしまう。また、紙の伸びが5
0%を越えるクレープをかけるとおしぼり加工機にて紙
のダブリが生じ、加工適性が悪化する。ここで言う紙の
伸びは、後述する風乾状態で測定した伸びを意味する。
なお、適性ドローについては、クレーピングロール上の
湿紙水分、原料配合からくるロールに対する付着性、抄
速、クレーピングドクターの当て方等で変化するため、
一般的数値で表現することは困難である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、下記の実施例は本発明を制限するものではな
い。
【0019】実施例1〜5 表1に示される配合比率の原料を用いて、傾斜ワイヤー
で湿式抄紙し、得られたシートを抄紙機のプレスパート
でプレスロール面にドクターを当ててドロー調整しなが
らクレープ加工し、次いでエァースルー式ドライヤーで
乾燥し、坪量55g/m2のおしぼり用原紙を抄造し
た。得られた原紙の風乾引張り強度、紙の伸び、湿潤引
張り強度を測定し、おりぼり加工機にてエンボス加工を
行ない、エンボス保持性、エンボス加工時の穴あき性の
評価を行った。
【0020】なおこれらの測定法は次の通りである。 1)風乾引っ張り強度および紙の伸び:JIS P 8
113に従い測定。 2)湿潤引っ張り強度:試料を熱風循環式オーブンにお
いて105℃で10分間加熱後、20℃の水に10分間
浸漬し、引き上げで表面付着水を拭き取り、JIS P
8113に従い測定。 3)エンボス保持性:おしぼり用原紙をおしぼり加工機
のエンボスロールにてエンボスロール温度140℃に設
定し、400ショット/分(加工速度として80m/分
に相当)の速度でエンボス加工を施し、その後20mm
×75mmの大きさに切り取り、これを試料とする。こ
の試料に水を加え、水分が70重量%になるように調整
する。次いで、試料と同じ大きさの重量既知のガラス板
を試料の上に乗せ、更にその上におもりを乗せて行き、
エンボス形状がなくなるまで継続する。エンボス保持性
はエンボス形状が完全になくなった時のガラス板とおも
りの合計重量で算出される単位面積当りの重量(g/c
2)で示される。
【0021】比較例1〜4 実施例1〜5と同様に表1に示される配合比率の原料を
用いて、傾斜ワイヤーで湿式抄紙し、クレープ加工なし
のものはそのまま、クレープ加工有りのものは実施例と
同様の方法でクレープ加工し、エァースルードライヤー
で乾燥し、坪量55g/m2のおしぼり原紙を抄造し
た。得られた原紙の風乾引張り強度、湿潤引張り強度を
測定し、おしぼり加工機にてエンボス加工を行ない、エ
ンボス保持性、エンボス加工時の穴あき性の評価を行っ
た。
【0022】
【表1】 註)合成繊維A:1.5デニール、長さ5mm、ポリエステル複合繊維 芯の融点220℃、鞘の融点110℃ 商品名:テイジンテピルス TJ04CNSD (帝人社製) 合成繊維B:2デニール、長さ5mm、PP/EVA複合繊維 芯の融点165℃、鞘の融点98℃ 商品名: NBF(E)(ダイワボウ社製) 合成繊維C:1.5デニール、長さ5mm、ポリエステル繊維 融点220℃ 商品名:テイジンテピルス TA04N (帝人社製)
【0023】表1からわかるように、比較例1〜4に比
べて本発明のおしぼり用原紙は原料配合を特定範囲に収
め、かつ紙の伸びを制御することにより、また合成繊維
の融点が低いものを導入することにより、紙力があり、
エンボス加工時の穴あきがなく、エンボス保持性に優れ
たものになっている。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明のおしぼり用
原紙は、柔軟性とエンボス加工適性とをバランス良く具
備したものであるため、おしぼりに要求される諸品質、
特に厚みと柔らかさを代表する手肉感を好ましく保持さ
せることができる。また、柔軟性についても、セルロー
ス繊維と合成繊維の配合比率を適宜変更することによ
り、種々の要求に迅速に対応することが可能である。更
に、本発明のおしぼり用原紙を製造するに際しては、セ
ルロース繊維と合成繊維を通常の湿式抄紙機を用いて製
造できるので、製造工程が簡単であり、製造コストも低
くできると言う利点がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロースパルプ50〜90重量%と合成
    繊維10〜50重量%とからなる混抄紙にクレープ加工
    を施すことにより紙の伸びを10〜50%とすることを
    特徴とするおしぼり用原紙。
  2. 【請求項2】前記合成繊維の50〜100重量%が、6
    0〜130℃の融点を有する合成繊維としたことを特徴
    とする請求項1記載のおしぼり用原紙。
JP14184497A 1997-05-30 1997-05-30 おしぼり用原紙 Pending JPH10331098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14184497A JPH10331098A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 おしぼり用原紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14184497A JPH10331098A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 おしぼり用原紙

Publications (1)

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JPH10331098A true JPH10331098A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15301480

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JP14184497A Pending JPH10331098A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 おしぼり用原紙

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JP (1) JPH10331098A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009133040A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Daio Paper Corp 化繊混抄紙及びウェットワイパー
JP2009136365A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Daio Paper Corp ウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパー
JP2019065417A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 大王製紙株式会社 吸液紙及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009133040A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Daio Paper Corp 化繊混抄紙及びウェットワイパー
JP2009136365A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Daio Paper Corp ウェットワイパー用基材シート及びウェットワイパー
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