JP2009132490A - 移動棚設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、シートレール状の被検出体を使用せずに、移動棚の幅ずれ制御を実行できる移動棚設備を提供することを目的とする。
【解決手段】床面の各移動棚の停止位置に、被検出体としてマグネットを設け、各移動棚に、前記マグネットを検出する磁気センサを設け、移動棚11が走行を停止すると磁気センサによりマグネットを検出し、検出した磁気感度が、前回の走行停止時に検出した磁気感度より所定値以上変化していると、すなわち所定値より大きい幅ずれを検出すると、この幅ずれを解消する移動棚の走行軌跡を求め、次の走行時に、前記走行軌跡に沿うように各駆動モータの回転速度を制御する構成とする。
【選択図】図17

Description

本発明は、たとえば倉庫内の狭いスペース内に設置される移動棚設備、すなわち車輪を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備、特にレールに案内されることなく、レール無し(無軌条)で往復走行自在とした移動棚設備に関するものである。
従来の無軌条で往復走行自在とした移動棚設備の一例が、特許文献1に開示されている。
すなわち、固定棚間に、車輪を介して走行経路(無軌条)上で往復走行自在な移動棚が複数配設され、これら移動棚を走行させることにより、隣接する固定棚−移動棚間、または隣接する移動棚間に通路を開放し、この通路を介して通路に面した固定棚または移動棚に対して物品の入出庫を行う設備が開示されている。
また前記各移動棚の走行経路方向とは直角な左右方向の両側部分に位置された車輪は、それぞれ駆動モータが設けられて駆動車輪に構成され、さらに前記両側部分にそれぞれパルスエンコーダが配置され、また両駆動モータの駆動回転量をそれぞれ制御する移動棚コントローラが設けられている。
この移動棚コントローラは、各パルスエンコーダのパルスをカウントすることにより両側部分の各駆動車輪による走行距離を求め、これら走行距離の偏差と走行距離の変化を求め、これら走行距離の偏差および走行距離の変化から予測される予測走行距離の偏差を無くすように各駆動モータの速度(駆動回転量)を制御して、移動棚が走行中に傾くことがないように姿勢を維持している(姿勢制御を行っている)。
このように、移動棚コントローラにより走行経路に沿って往復走行されるときに姿勢制御が実行され、無軌条であっても、移動棚が走行中に傾き、形成される通路が狭くなり、物品の入出庫に支障がでないようにしている。
また床面にシートレール状の被検出体を走行経路に沿って敷設し、この被検出体を検出することにより、移動棚の前記左右方向のずれ(幅ずれ)を検出する幅ずれ検出手段を設け、前記移動棚コントローラは、検出された幅ずれが所定値を越えると、前記幅ずれを無くすように各駆動モータの速度(駆動回転量)を制御して、移動棚が左右方向へずれないようにしている(幅ずれ制御を行っている)。
特許3804462号公報
しかし、従来の移動棚設備では、幅ずれを解消するためにシートレール状の被検出体を使用しているが、このようなシートレール状の被検出体を一定経路に沿って、しかも床面に水平で敷設することは困難であった。またシートレール状の被検出体は通路が形成されている箇所では通路に現れることにより、被検出体上を、作業者が踏んでも、また物品の入出庫を行う荷役車両が通過しても破損しないようにする必要があるが、このように強固に敷設することは困難であった。
そこで、本発明は、シートレール状の被検出体を使用せずに、移動棚の幅ずれ制御を実行できる移動棚設備を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、車輪を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設され、前記走行経路の幅方向の両側部分に位置された車輪は、それぞれ駆動モータが設けられて駆動車輪に構成され、前記移動棚の各駆動モータを駆動して移動棚の走行を制御する制御手段を設けた移動棚設備であって、
床面の前記各移動棚の停止位置に被検出体を設け、前記各移動棚に、前記被検出体の検出により、前記走行経路とは直角な左右方向への移動棚の走行経路よりの幅ずれを検出する幅ずれ検出手段を設け、前記制御手段は、走行を停止すると、前記幅ずれ検出手段により前記幅ずれを検出し、所定値より大きい幅ずれを検出すると前記幅ずれを少なくする移動棚の走行軌跡を求め、次の走行時に、前記走行軌跡に沿うように各駆動モータの回転速度を制御することを特徴とするものである。
上記構成によれば、移動棚が走行を停止したときに、被検出体が検出され、検出された幅ずれが所定値を超えると、幅ずれを少なくする移動棚の走行軌跡が求められ、次の走行時に走行軌跡に沿うように各駆動モータの回転速度が制御され、移動棚の幅ずれが補正される。このとき、走行経路に沿って従来のように光反射テープや磁気テープ等が無いので、幅ずれを少なくする走行軌跡を求め、その軌跡を追従するように両駆動モータの回転速度が制御される。このように、シートレール状の被検出体を使用せずに、移動棚の幅ずれ制御が実行され、シートレール状の被検出体を敷設する必要がなくなる。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記制御手段は、一の移動棚を、前記幅ずれを少なくする軌跡に基づいて走行するとき、他の移動棚を一定時間遅らせて走行を開始することを特徴とするものである。
上記構成によれば、一の移動棚が幅ずれ解消の走行を実行するとき、他の移動棚は一定時間遅らせて走行を開始する。これにより、幅ずれ解消の走行のために一旦、一の移動棚が幅ずれを解消する向きに曲がり傾くとき、傾いた移動棚の後端が後続の移動棚に接触することが回避される。
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記走行軌跡は、前記両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、所定距離を移動して幅ずれを解消する軌跡であることを特徴とするものである。
上記構成によれば、両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、所定距離を移動する間に、移動棚の幅ずれは解消される。起動時に両駆動モータの回転速度が所定回転速度以上とされることにより、一方の車輪を停止し、中心として他方の車輪を動かすと、一方の車輪がひきずられて勝手に動いてしまうという現象が発生することが解消される。
また請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記走行軌跡は、前記両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、複数回の移動により幅ずれを解消する軌跡であることを特徴とするものである。
上記構成によれば、両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、所定距離を複数回移動する間に、移動棚の幅ずれは解消される。
また請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明であって、前記制御手段は、幅ずれを少なくする走行が実行された頻度または回数を求め、頻度が所定の頻度より大きくなると、または回数が所定の回数より大きくなると、警報を発することを特徴とするものである。
上記構成によれば、移動棚の幅ずれの頻度または回数が増加したとき、警報が発せられ、移動棚に幅ずれが発生していることが報知される。
また請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、前記被検出体として、前記各移動棚が走行経路に沿って移動し停止する前後の各停止位置にそれぞれ、マグネットを配置し、前記幅ずれ検出手段して、前記マグネットに対向して磁気センサを設け、前記制御手段は、走行を停止すると、前回の前記磁気センサによって検出された磁気強度と今回の磁気センサによって検出された磁気強度との変化により移動棚の幅ずれを検出し、前記移動棚の幅ずれを少なくする移動棚の走行制御を実行することを特徴とするものである。
上記構成によれば、前後の各停止位置にそれぞれ配置されたマグネットを磁気センサにより検出した磁気感度を比較することによって移動棚の幅ずれを検出し、検出した移動棚の幅ずれを少なくするよう移動棚の走行制御が実行される。このように、各移動棚の停止位置にマグネットを配置さればよく、シートレール状の被検出体を敷設する必要がなくなる。
また請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、前記各移動棚に、前記両側部分の各駆動車輪の走行量をそれぞれ検出する走行量検出手段を設け、前記制御手段は、前記各走行量検出手段により検出される駆動車輪の走行量に基づいて前記両駆動車輪の走行量の偏差を無くすように各駆動モータによる駆動回転量を補正制御する移動棚姿勢補正制御を行うことを特徴とするものである。
上記構成によれば、移動棚の制御手段は、移動棚の走行時に、両側の2つの走行量検出手段により検出される駆動車輪の走行量に基づいて前記両駆動車輪の走行量の偏差を無くすように各駆動モータによる駆動回転量が補正制御され、移動棚の姿勢が傾くことがないように走行制御が実行される。
本発明の移動棚設備は、移動棚が走行を停止したときに幅ずれが所定値を超えると、幅ずれを解消する移動棚の走行軌跡を求められ、次の走行時にこの走行軌跡に沿うように各駆動モータの回転速度が制御されることにより、移動棚の幅ずれを補正でき、したがって走行経路に沿って途中に光反射テープや磁気テープ等の敷設を不要にでき、敷設に伴う不具合を解消できる、という効果を有している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1および図3に示すように、実施の形態における移動棚設備は、6台(複数台の一例)の移動棚11と、これら移動棚11群の走行経路10の両端外方位置に配設された固定棚3から形成され、これら一対の固定棚3間に、前記6台の移動棚11が走行経路方向Aに往復走行自在に配設され、移動棚11または固定棚3に対して荷の受け渡しを行うために、移動棚11間または移動棚11と固定棚3との間に作業用通路Sが形成される。作業用通路Sの走行経路方向Aの幅は、本実施の形態では、移動棚11の走行経路方向Aの幅としている。
なお以下、移動棚11の走行経路方向(前後方向)Aに対して直角な方向を幅方向(左右方向)Bと称す。また移動棚11の制御盤20(詳細は後述する)を設けた面を正面として、右方向を前方向(FW)で、移動する方向を前進方向とし、左方向を後方向(RE)で、移動する方向を後進方向とする。また移動棚11の幅方向(左右方向)Bの一方の側(奥側)をHP側、幅方向Bの他方の側(正面側)をOP側と称す。また移動棚11が前記作業用通路Sを形成するために走行して停止する位置で後進側をRV停止位置、前進側をFW停止位置とする。
[固定棚]
固定棚3は、床面1a上に載置され固定される下部フレーム体4と、この下部フレーム体4上に据付けられる棚部5などにより構成されている。この棚部5には、上下方向ならびに水平方向に複数の区画収納空間5aが形成されている。
そして両固定棚5の下部間には障害物検出用の光電センサ6が設けられている。この光電センサ6は、幅方向Bに適当間隔置きに複数が併設されている。ここで光電センサ6は、投光器7と受光器8とが対向して配置された透過形の光電スイッチであって、各投光器7からの検出用光線7aが、移動棚11群における下部フレーム体12(後述する)の底面と床面1aとの間の空間を通過して、対向位置にある受光器8に受け入れられるように構成されている。
このように一対の固定棚3が設けられることで、設置スペースを有効に利用した荷の保管を可能にし得る。また、光電センサ6の採用によって、万一、作業用通路Sに作業員が入っている状態で移動棚11を移動させようとしても、作業用通路Sを横切る検出用光線7aによって検出し得、以て移動棚11の移動を停止させるなどの制御を行える。なお、検出用光線7aが床面1aから低レベルで設定されていることで、作業員だけでなく、固定棚3の棚部5または移動棚11の棚部13(後述する)から作業用通路S内に落下した小型の異物も、非接触式で検出可能となる。
なお他物検出方式としては、光電センサを移動棚11の前後面において、その検出用光線を幅方向Bとして配設した形式でもよく、さらには、移動棚11の前後面の下部に接触式のバンパーを配設した形式でもよい。
[移動棚]
図1〜図7に示すように、移動棚11は、走行車輪(走行支持装置;車輪の一例)14を介して走行経路10上において往復走行自在に複数が配設されている。これら移動棚11は、下部フレーム体12と、この下部フレーム体12上に据え付けられた棚部13などにより構成されている。
前記下部フレーム体12は、幅方向(左右方向)Bの両側に位置される側下部フレーム12aと、内側の5箇所(複数箇所)に位置される中間下部フレーム12bと、これら側下部フレーム12aと中間下部フレーム12bとの間に連結される幅方向(左右方向)Bの連結材12cと、連結材12c間の複数箇所に配設される前後方向の渡し材12dと、複数本のブレース12eなどにより、矩形枠状に形成されている。
なお、側下部フレーム12aや中間下部フレーム12bは、それぞれ、一対の側板部と、両側板部の上端間に連設される上板部とにより、下面開放の門形型材状に形成されている。また連結材12cや渡し材12dは、断面が矩形の筒形型材状に形成されている。
前記棚部13は、側下部フレーム12aや中間下部フレーム12bから立設されたトラス13a、ビーム13b、サブビーム13c、ブレース13dなどにより枠組状に形成され、以て走行経路方向Aで開放された区画収納空間13eが、上下方向ならびに幅方向Bに複数、形成されている。なお、最上段の区画収納空間13eは上方にも開放されている。
<車輪>
側下部フレーム12aおよび中間下部フレーム12b内には、それぞれ前後一対の前記走行車輪14が車輪軸15を介して設けられている。これら走行車輪14は、金属からなる内側輪体14aと、硬質ウレタンゴムからなる外側輪体14bとにより構成され、外側輪体14bを介して、たとえばコンクリート製の床1の床面1a上で転動自在に構成されている。すなわち走行車輪14は、走行経路10の幅方向Bの7箇所(複数箇所)でかつ走行経路方向Aの2箇所(複数箇所)にそれぞれ設けられている。
そして、走行経路10の幅方向Bの両側部分に位置された走行車輪14は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動車輪(駆動式走行支持装置)14Aに構成されている。すなわち、走行経路10の幅方向Bの両側部分である側下部フレーム12aに支持された走行車輪14群のうち、走行経路方向Aの一方端側(少なくとも1個)の走行車輪は、駆動車輪軸15Aを介して設けられることで駆動車輪14Aに構成されている。
その際に、幅方向Bの両側部分に設けられる駆動車輪14Aは、矩形枠状の下部フレーム体12に対して幅方向Bに対向した直線状位置の2箇所に配設されている。さらに、駆動車輪軸15Aは幅方向Bにおいて内側に伸び、その内端部分に、隣接した中間下部フレーム12bに支持された走行車輪が取り付けられることで、この走行車輪も駆動車輪14Aに構成されている。そして両駆動車輪軸15Aには、それぞれ減速機付きで誘導電動型の駆動モータ(回転駆動手段の一例)16が連動連結され、これら駆動モータ16は前記中間下部フレーム12bに取り付けられている。
なお、前記側下部フレーム12aにおける前後端の上部には、ゴム製で円柱状のストッパ体17が設けられている。
以上の12〜17などにより走行経路10上において往復走行自在な移動棚11の一例が構成される。
[パルスエンコーダ]
また移動棚11には、幅方向Bの両側部分である内側の駆動車輪(駆動式走行支持装置)14Aの近くにそれぞれパルスエンコーダ(走行量検出手段の一例)21が設けられ、これらパルスエンコーダ21は、移動棚11の側面に設けた制御盤20に接続されている。
すなわちパルスエンコーダ21は、下部フレーム体12側からのブラケット22に、幅方向Bに沿った横軸23を介して上下揺動自在に設けられた支持枠体24と、この支持枠体24に軸受25を介して輪体軸26が遊転自在に支持された検知用輪体27と、前記輪体軸26に取り付けられた回転体28と、この回転体28に形成されたスリット部28a,28bに対向されて前記支持枠体24側に設けられた光電スイッチ29などにより構成されている。
ここで回転体28には、凹入状の外側スリット部28aと角孔状の内側スリット部28bとが、それぞれ設定角度置きに形成され、その際に外側スリット部28aと内側スリット部28bとは、設定角度の半分の角度で周方向において相対的にずらしている。また光電スイッチ29は、外側スリット部28aに対向される外側光電スイッチ29aと、内側スリット部28bに対向される内側光電スイッチ29bとからなる。そして両光電スイッチ29a,29bは前記制御盤20に接続されている。
なお、検知用輪体27の床面1aへの圧接は、自重により支持枠体24側が下降されることにより行われているが、これは付勢体(圧縮コイルばねや板ばねなど)により支持枠体24を下降付勢させてもよい。
以上の22〜29などによりパルスエンコーダ21の一例が構成される。
[幅ずれ検出]
床1には各移動棚11毎に、HP側とOP側の2箇所にRV停止位置を示す円形状のマグネット(被検出体の一例)31が埋め込みにて配置され、さらに走行経路方向(前後方向)Aに位置を換えてHP側とOP側の2箇所にFW停止位置を示す円形のマグネット(被検出体の一例)31が埋め込みにて配置されている。各移動棚11には、HP位置とOP位置でこれらマグネット31を検出し、移動棚11の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段として使用される磁気センサ35が設けられている。すなわち、中央部の一対の連結材12Cに、幅方向Bで、床1まで接近するブラケット36が取り付けされ、このブラケット36に、幅方向(左右方向)Bに3つの磁気センサ35a(HP側),35b(中央),35c(OP側)が併設されている。これら磁気センサ35a,35b,35cのうち中央の磁気センサ35bが、移動棚11が幅方向Bにずれていないときにマグネット31の上方で対向するように配置されている。これら2組の磁気センサ35a,35b,35cは、上記制御盤20に接続されている。
[接近検出]
移動棚11の下部フレーム体12の前後面にはそれぞれ、前側の隣接する移動棚11が接近したことを検出する接近センサ37aと、後側の隣接する移動棚11が接近したことを検出する接近センサ37bが設けられており、これら接近センサ37a,37bは、上記制御盤20に接続されている。接近センサ37a,37bは磁気センサや反射式の光電スイッチや超音波センサなどにより形成される。
[メイン制御盤]
上記各移動棚11に設けられた制御盤20はメイン制御盤38に接続されている。このメイン制御盤38は、移動棚設備の全体を制御するもので、たとえば移動棚設備のオンオフスイッチや、各移動棚11の走行操作部(釦)などが設けられている。そして走行操作部の操作によって、移動させる移動棚11の制御盤20に対して、走行指令として走行方向信号を与える。例えば、図1〜図3の停止位置(ホ)に停止している移動棚11を、走行経路10上で走行させたのち停止位置(ヘ)に停止させるとき、まずメイン制御盤40を操作すると、停止位置(ホ)に停止している移動棚11の制御盤20に対して、前記走行指令信号(走行方向信号)が与えられる。
またメイン制御盤38は、複数台の移動棚11を同時状に走行させるとき、設定時間(2ないし3秒)をおいて順次起動(スタート)させる制御も行うように構成されている。また前記走行方向信号を与えるとき、走行する向きに、後述する幅ずれ制御を行う移動棚11があるとき、幅ずれ制御を行う移動棚があることを示す幅ずれ制御有り信号を与えている。
[移動棚の制御盤]
各移動棚11の制御盤20の内部には、図11に示すように、操作パネル40(図9)と、コンピュータからなる移動棚コントローラ(制御手段の一例)41と、この移動棚コントローラ41から出力される速度指令値に応じて幅方向B(左右方向)に設けられた各駆動モータ16をそれぞれトルクベクトル制御するベクトル制御インバータ42a,42bが設けられ、各移動棚11の制御盤20の表面に、自動により幅方向Bへのずれ(幅ずれと称す)を解消できなかったときに点灯する警報ランプ43と、移動棚11に幅ずれが頻繁に発生しているときに点灯する注意ランプ44が設けられている。前記ベクトル制御インバータ42a,42bはそれぞれ、高速演算器(CPU)により負荷の状態に応じた出力を高速・演算し、電圧・電流ベクトルを最適に制御し、また始動トルクをアップさせるように構成されており、これらベクトル制御インバータ42a,42bを使用してトルクベクトル制御を行うことにより、負荷変動に対して影響の少ない回転駆動が行え、移動棚11内に収納された荷の荷重分布のアンバランスによる斜行が最小限に抑えられる。
<操作パネル>
移載棚コントローラ41により、幅方向Bに移動棚11が幅ずれした場合。この幅ずれを解消する補正制御(幅ずれ制御)が自動で実行される(詳細は後述する)が、この補正が掛からなかった場合に備え、手動操作を行う操作パネル40が設けられている。この操作パネル40には、図9に示すように、
移動棚11を自動運転するのか、後述するスイッチにより強制移動をさせるのか選択する自動−強制選択スイッチ51と、
HP側の駆動車輪14Aに連結された駆動モータ16に対してスイッチを倒した側へ駆動車輪14Aを駆動するHP回動スイッチ(手動で一方の駆動車輪14Aを操作するスイッチ)52と、
OP側の駆動車輪14Aに連結された駆動モータ16に対してスイッチを倒した側へ駆動車輪14Aを駆動するOP回動スイッチ(手動で他方の駆動車輪14Aを操作するスイッチ)53と、
移動棚11をHP側の幅方向(左右方向)に予め設定された幅(例えば、10mm)、移動を指令するHP移動押釦スイッチ(半自動でHP側に一定距離、補正をかける第1スイッチの一例)54と、
移動棚11をOP側の幅方向(左右方向)に予め設定された幅(例えば、10mm)、移動を指令するOP移動押釦スイッチ(半自動でOP側に一定距離、補正をかける第2スイッチの一例)55
が設けられている。
<移動棚コントローラ41>
図11に示すように、移動棚コントローラ41には、メイン制御盤38、操作パネル40、HP,OPのパルスエンコーダ21(光電スイッチ29a,29b)、HP,OPの磁気センサ35a,35b,35c、さらに前後の接近センサ37a,37b、HP,OPのベクトル制御インバータ42a,42b、警報ランプ43、および注意ランプ44が接続されている。そして、移動棚コントローラ41は、以下のように構成されている。すなわち、
強制走行制御部61(詳細は後述する)と、
HPの各磁気センサ35a,35b,35cにより検出される磁気感度を加算してHP位置の磁気感度を求め、さらにHP側の磁気センサ35aとOP側の磁気センサ35cの磁気感度を比較することにより、移動棚11の幅ずれの方向(HP側へずれているのか、OP側にずれているのか)を検出するHP感度検出部62aと、
OPの各磁気センサ35a,35b,35cにより検出される磁気感度を加算してOP位置の磁気感度を求めるOP感度検出部62bと、
自動走行判断部63(詳細は後述する)と、
自動走行判断部63より出力された走行指令が、前進指令または後進指令に切り替わったときに走行スタート信号を1パルス出力する走行リセット部64と、
後述するリセット信号を入力し、且つ自動走行判断部63より前進指令が出力されたときにリセットされ、左のパルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントし、1パルス当たりの移動量(予め学習する)を乗算して、左の駆動車輪14Aの走行距離(走行量の一例)を測定する第1カウンタ65と、
後述するリセット信号を入力し、且つ自動走行判断部63より前進指令が出力されたときにリセットされ、右のパルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントし、1パルス当たりの移動量(予め学習する)を乗算して、右の駆動車輪14Aの走行距離(走行量の一例)を測定する第2カウンタ66と、
走行リセット部64より出力される走行スタートパルス信号によりリセットされ、左右のパルスエンコーダ21からそれぞれ出力されるパルスの数をカウントして、2つのパルス数の差を検出し、その差が設定値(設定変更可能としている)を超えると予測制御実行信号を出力し(オンとし)、パルス数の差がほぼ0に戻ると予測制御実行信号をオフとするパルス誤差判断部67と、
第1カウンタ65により検出された左の駆動車輪14Aの走行距離を微分し、後述する係数を乗算して左の駆動車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を求める第1微分器68と、
第1カウンタ65により検出された左の駆動車輪14Aの走行距離に、第1微分器68により求められた左の駆動車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を加算して一定時間後の予測走行距離(走行距離の予測値)を求める第1加算器69と、
第2カウンタ66により検出された右の駆動車輪14Aの走行距離を微分し、後述する係数を乗算して右の駆動車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を求める第2微分器70と、
第2カウンタ66により検出された右の駆動車輪14Aの走行距離に、第2微分器70により求められた右の駆動車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を加算して一定時間後の予測走行距離(走行距離の予測値)を求める第2加算器71と、
第1カウンタ65により検出された左の駆動車輪14Aの走行距離より、第2カウンタ66により検出された右の駆動車輪14Aの走行距離を減算して左右の駆動車輪14Aの走行距離偏差を求める第1減算器72と、
第1加算器69により求められた左の駆動車輪14Aによる一定時間後の予測走行距離より、第2加算器71により求められた右の駆動車輪14Aによる一定時間後の予測走行距離を減算して左右の駆動車輪14Aの予測走行距離偏差を求める第2減算器73と、
走行リセット部64より出力される走行スタートパルス信号により時間のカウントを開始し、パルス誤差判断部67より出力された予測制御実行信号により時間のカウントを停止して、走行スタートから、設定値を超えるパルス数の差が発生するまでの時間を測定し、この測定時間に反比例した上記係数、すなわちパルス数の差が設定値(走行量の偏差が規定値)を超えるまでの傾向に基づく係数を出力するタイマー74と、
速度制御部75(詳細は後述する)と
から構成されている。
<強制走行制御部61>
図12に示すように、強制走行制御部61には、操作パネル40の各スイッチ51〜55の操作信号と前後の接近センサ37a,37bにより検出される前後の接近信号が入力され、自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき強制選択信号を速度制御部75へ出力し、「自動」が選択されているとき自動選択信号を速度制御部75へ出力している。
また自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、HP回動スイッチ52が前進側(FW側)へに倒される(操作される)と操作されている時間、HPモータ前側駆動信号を速度制御部75へ出力し、後進側(RE側)へに倒される(操作される)と操作されている時間、HPモータ後側駆動信号を速度制御部75へ出力し、またOP回動スイッチ53が前進側(FW側)に倒される(操作される)と操作されている時間、OPモータ前側駆動信号を速度制御部75へ出力し、後進側(RE側)へに倒される(操作される)と操作されている時間、OPモータ後側駆動信号を速度制御部75へ出力している。
また上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、HP移動押釦スイッチ54が押される(操作される)と、前側の接近センサ37aの接近信号がオンのときには、後側へ走行し強制的にHP側へ幅ずれを解消する指令である後側強制HP幅ずれ指令信号をセットして、速度制御部75へ出力し、後側の接近センサ37bの接近信号がオンのときには、前側へ走行し強制的にHP側へ幅ずれを解消する指令である前側強制HP幅ずれ指令信号をセットして、速度制御部75へ出力している。
なお、後述する後側強制OP幅ずれ指令信号または前側強制OP幅ずれ指令信号がセットされていると、HP移動押釦スイッチ54の操作は受け付けられず、先に操作されたOP移動押釦スイッチ55の操作が優先される。
また上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、OP移動押釦スイッチ55が押される(操作される)と、前側の接近センサ37aの接近信号がオンのときには、後側へ走行し強制的にOP側へ幅ずれを解消する指令である後側強制OP幅ずれ指令信号をセットして、速度制御部75へ出力し、後側の接近センサ37bの接近信号がオンのときには、前側へ走行し強制的にOP側へ幅ずれ解消する指令である前側強制OP幅ずれ指令信号をセットして、速度制御部75へ出力している。
また後側強制HP幅ずれ指令信号または前側強制HP幅ずれ指令信号がセットされていると、OP移動押釦スイッチ55の操作は受け付けられず、先に操作されたHP移動押釦スイッチ54の操作が優先される。
また後側強制HP幅ずれ指令信号と後側強制OP幅ずれ指令信号は、後側の接近センサ37bの接近信号がオンとなるとリセットされ、また前側強制HP幅ずれ指令信号と前側強制OP幅ずれ指令信号は、前側の接近センサ37aの接近信号がオンとなるとリセットされる。
<自動走行判断部63>
メイン制御盤38より前記走行方向信号および幅ずれ制御有り信号を入力し、HP感度検出部62aよりHP位置の磁気感度を入力し、OP感度検出部62bよりOP位置の磁気感度を入力し、前後の接近センサ37a,37bの隣接する移動棚11の接近信号を入力しており、前記走行方向信号により移動棚11を前進させるのか後進されるのかを判断し、幅ずれ制御有り信号が有るときは時間を遅らせて前進指令または後進指令を出力し、走行方向の接近センサ37aまたは37bの接近信号またはHP位置の磁気感度検出またはOP位置の磁気感度検出により停止指令を出力する。また図示していないが、光電センサ6が動作すると停止指令を出力する。
<速度制御部75>
速度制御部75は、強制走行制御部61の強制走行指令信号等、自動走行判断部63の走行判断信号、第1減算器72により求められた左右の駆動車輪14Aの走行距離偏差、第2減算器73により求められた左右の駆動車輪14Aの予測走行距離偏差、パルス誤差判断部67より出力された予測制御実行信号、HP感度検出部62aにより求められるHP位置の磁気感度と幅ずれ方向、およびOP感度検出部62bにより求められるOP位置の磁気感度に基づいて左右のベクトル制御インバータ42a,42bの速度指令値(回転駆動手段による駆動回転量に相当する)を求めて出力し、さらに警報ランプ43へ警報信号を出力し、注意ランプ44へ注意信号を出力し、メイン制御盤38へ幅ずれ制御実行信号を出力するものであり、図11に示すように、強制駆動部77と、半自動幅ずれ制御部78と、自動姿勢制御部79と、自動幅ずれ制御部80から構成されている。
また図12に示すように、強制走行制御部61から出力された強制選択信号により動作(励磁)されるリレイRY-FORと、強制走行制御部61から出力された自動選択信号により動作されるリレイRY-AUTOが設けられ、さらに図16に示すように、後述する自動幅ずれ制御部80から出力される、リレイRY−W−OPがオンまたはリレイRY−W−HPがオンのときに動作されるリレイRY-Wが設けられている。
「強制駆動部77」
強制駆動部77には、図12に示すように、強制走行制御部61のHPモータ前側駆動信号が入力したときに動作するリレイRY−HP−FWと、強制走行制御部61のHPモータ後側駆動信号が入力したときに動作するリレイRY−HP−REと、強制走行制御部61のOPモータ前側駆動信号が入力したときに動作するリレイRY−OP−FWと、強制走行制御部61のOPモータ後側駆動信号が入力したときに動作するリレイRY−OP−REが設けられている。
また強制駆動部77には、図13に示すように、手動操作時のHPの駆動車輪14Aの速度指令値が設定されたHP速度設定器81と、手動操作時のOPの駆動車輪14Aの速度指令値が設定されたOP速度設定器82が設けられている。
HP速度設定器81に設定されたHPの駆動車輪14Aの速度指令値は、リレイRY−HP−FWの動作により出力され、HPの駆動車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値がリレイRY−HP−REの動作により出力される。
OP速度設定器82に設定されたOPの駆動車輪14Aの速度指令値は、リレイRY−OP−FWの動作により出力され、OPの駆動車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値がリレイRY−OP−REの動作により出力される。
なお、速度指令値はプラスのときに前進の速度指令値を、マイナスのときに後進の速度指令値を示している。
このような強制駆動部77の構成による作用を説明する。
上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、HP回動スイッチ52が前進側(FW側)に倒される(操作される)と、操作されている時間、リレイRY−HP−FWが動作して、HP速度設定器81に設定されたプラスのHPの駆動車輪14Aの速度指令値(前進)が出力され、HP側の駆動モータ16によりHPの駆動車輪14Aが前進側に駆動される。またHP回動スイッチ52が後進側(RE側)に倒される(操作される)と、倒されている間、リレイRY−HP−REが動作して、HP速度設定器81に設定された速度指令値をマイナスとしたHPの駆動車輪14Aの速度指令値(後進)が出力され、HP側の駆動モータ16によりHPの駆動車輪14Aが後進側に駆動される。
また自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、OP回動スイッチ53が前進側(FW側)に倒される(操作される)と、操作されている時間、リレイRY−OP−FWが動作して、OP速度設定器82に設定されたプラスのOPの駆動車輪14Aの速度指令値(前進)が出力され、OP側の駆動モータ16によりOPの駆動車輪14Aが前進側に駆動される。またOP回動スイッチ53が後進側(RE側)に倒される(操作される)と、操作されている時間、リレイRY−OP−REが動作して、OP速度設定器82に設定された速度指令値をマイナスとしたOPの駆動車輪14Aの速度指令値(後進)が出力され、OP側の駆動モータ16によりOPの駆動車輪14Aが後進側に駆動される。
以上のようなHP回動スイッチ52とOP回動スイッチ53の操作により、図10(a)(b)に示すように移動棚11を回動させることができる。すなわち、自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、図10(a)に示すように、HP回動スイッチ52を前進側(FW側)、OP回動スイッチ53を後進側(RE側)に倒す(操作する)と、操作している時間、HP側の駆動モータ16が直接駆動されてHP側の駆動車輪14Aが前進側に駆動され、OP側の駆動モータ16が直接駆動されてOP側の駆動車輪14Aが後進側に駆動されることにより、移動棚11はHP側に傾く。また逆に図10(b)に示すように、HP回動スイッチ52を後進側(RE側)、OP回動スイッチ53を前進側(FW側)に倒す(操作する)と、移動棚11はOP側に傾く。
「半自動幅ずれ制御部78」
半自動幅ずれ制御部78には、図12に示すように、強制走行制御部61の後側強制HP幅ずれ指令信号が入力したときに動作するリレイRY−WS−HP−REと、強制走行制御部61の前側強制HP幅ずれ指令信号が入力したときに動作するリレイRY−WS−HP−FWと、強制走行制御部61の後側強制OP幅ずれ指令信号が入力したときに動作するリレイRY−WS−OP−REと、強制走行制御部61の前側強制OP幅ずれ指令信号が入力したときに動作するリレイRY−WS−OP−FWが設けられている。
また半自動幅ずれ制御部78には、図14に示すように、リレイRY−WS−HP−REが動作したとき、またはリレイRY−WS−HP−FWが動作したとき、またはリレイRY−WS−OP−REが動作したとき、またはリレイRY−WS−OP−FWが動作したときに、動作するリレイRY−WSが設けられている。また半自動幅ずれ制御部78には、リレイRY−WSが動作したときに実行が開始され、予め設定された一方の駆動車輪14Aの速度指令値が出力される第1速度指令部83と、リレイRY−WSが動作したときに実行が開始され、予め設定された他方の駆動車輪14Aの速度指令値が出力される第2速度指令部84が設けられている。
HPのベクトル制御インバータ42aへは、リレイRY−WS−OP−FWがオンのとき第1速度指令部83から出力される速度指令値、リレイRY−WS−HP−FWがオンのとき第2速度指令部84から出力される速度指令値、リレイRY−WS−OP−REがオンのとき第1速度指令部83から出力されるマイナスの速度指令値、リレイRY−WS−HP−REがオンのとき第2速度指令部84から出力されるマイナスの速度指令値が出力される。
OPのベクトル制御インバータ42bへは、リレイRY−WS−OP−FWがオンのとき第2速度指令部84から出力される速度指令値、リレイRY−WS−HP−FWがオンのとき第1速度指令部83から出力される速度指令値、リレイRY−WS−OP−REがオンのとき第2速度指令部84から出力されるマイナスの速度指令値、リレイRY−WS−HP−REがオンのとき第1速度指令部83から出力されるマイナスの速度指令値が出力される。
なお、速度指令値はプラスのときに前進の速度指令値を、マイナスのときに後進の速度指令値を示している。
上記第1速度指令部83と第2速度指令部84から出力される速度指令値について説明する。
図17(a)に示すように、移動棚11xに幅ずれが発生したとすると、図17(b)に示すように、作業用通路Sの幅(前後方向)、例えば2mを移動する間に、予め設定された幅の幅ずれを解消する(幅ずれを少なくする一例)移動棚11の走行軌跡(軌道修正軌跡)を設定し、図17(d)に示すように、この走行軌跡を実現するHP側の駆動モータ16とOP側の駆動モータ16の時間毎の回転速度(速度指令値)を演算し、第1速度指令部83に、一方側(実施の形態ではHP側)の駆動モータ16の時間毎の回転速度(速度指令値)に設定し、第2速度指令部84に、他方側(実施の形態ではOP側)の駆動モータ16の時間毎の回転速度(速度指令値)に設定している。前記予め設定された幅は、移動棚11が作業用通路Sの幅を移動するときに、駆動モータ16が出力可能な回転速度と加減速度により物理的に補正可能な幅以下とされる。
前記走行軌跡は、最初は、平行に移動棚11を移動させ、すなわち両駆動モータ16を同時に同じ所定回転速度(HPとOPの駆動車輪14Aが共に滑ることがない回転速度)以上の回転速度で起動させてから、図17(c)に示す傾き角度のように、移動棚11を移動しながら幅ずれを無くす方向へ曲がるように傾け、すなわち両駆動モータ16の回転速度に差を設けて駆動し、続いて移動棚11を移動しながら傾き角度を“0”とするように(姿勢を戻すように)傾け、すなわち両駆動モータ16の回転速度に“逆”に差を設けて駆動し、最後は平行に移動棚11を移動させ、すなわち両駆動モータ16を同時に同じ回転速度で移動させて終了する軌跡としている。
このように、走行を開始してから、速度指令値を時間につれて変化させることにより、予め設定された移動棚11の走行軌跡を実現している。なお、本実施の形態では、HP移動押釦スイッチ54とOP移動押釦スイッチ55の1回の操作により、解消できる幅ずれは、1回の移動、すなわち作業用通路Sの幅を移動するときに補正できる幅(最大幅)の半分に設定され、2回の操作で最大幅を解消できるようにしている。
このような半自動幅ずれ制御部78の構成による作用を説明する。
上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、HP移動押釦スイッチ54が押される(操作される)と、図12に示すように接近センサ37a,37bにより検出されている接近信号により、移動棚11が開放されている側(作業用通路Sが形成され、移動棚11が単独で移動可能な側)が判断されて前側または後側の強制HP幅ずれ指令が形成され、リレイRY−WS−HP−FWまたはリレイRY−WS−HP−REが動作される。
リレイRY−WS−HP−FWが動作すると、HPのベクトル制御インバータ42aへ第2速度指令部84から走行軌跡に合わせて速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第1速度指令部83から走行軌跡に合わせて速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は前進しながら、図10(c)に示すように走行軌跡に沿って移動し、移動棚11はHP側の方向に予め設定された幅、移動する。
またリレイRY−WS−HP−REが動作すると、HPのベクトル制御インバータ42aへ第2速度指令部83から走行軌跡に合わせてマイナス(逆方向)の速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第2速度指令部84から走行軌跡に合わせてマイナス(逆方向)の速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は後進しながら、図10(c)に示す走行軌跡とは前後方向Aが逆の方向に走行軌跡に沿って、移動棚11はHP側の方向に予め設定された幅、移動する。
このように自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、HP移動押釦スイッチ54が押されると、移動棚11は、作業用通路S側に走行しながら、HP側に予め設定された幅、移動する。
また上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、OP移動押釦スイッチ55が押される(操作される)と、図12に示すように接近センサ37a,37bにより検出されている接近信号により、移動棚11が開放されている側(作業用通路Sが形成され、移動棚11が単独で移動可能な側)が判断されて前側または後側の強制HP幅ずれ指令が形成され、リレイRY−WS−OP−FWまたはリレイRY−WS−OP−REが動作される。
リレイRY−WS−OP−FWが動作すると、HPのベクトル制御インバータ42aへ第1速度指令部83から走行軌跡に合わせて速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第2速度指令部84から走行軌跡に合わせて速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は前進し、図10(d)に示す走行軌跡ように、移動棚11はOP側の方向に予め設定された幅、移動する。
またリレイRY−WS−OP−REが動作すると、HPのベクトル制御インバータ42aへ第1速度指令部83から走行軌跡に合わせてマイナスの速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第2速度指令部84から走行軌跡に合わせてマイナスの速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は後進し、図10(d)に示す走行軌跡とは前後方向Aが逆の方向に走行軌跡に沿って、移動棚11はOP側の方向に予め設定された幅、移動する。
このように自動−強制選択スイッチ51により「強制」が選択されているとき、OP移動押釦スイッチ55が押されると、移動棚11は、作業用通路S側に走行しながら、OP側に予め設定された幅、移動する。
「自動姿勢制御部79」
自動姿勢制御部79には、図15に示すように、自動走行判断部63の走行指令信号が前進指令(幅ずれ制御有り信号が有るときは時間を遅らせて出力される)のときに動作するリレイRY−Fと、後進指令(幅ずれ制御有り信号が有るときは時間を遅らせて出力される)のときに動作するリレイRY−Bと、停止指令のときに動作するリレイRY−Sと、パルス誤差判断部67の予測制御実行信号がオンのときに動作するリレイRY−Mが設けられている。
さらに移動棚11の所定走行速度が設定された速度設定器85が設けられている。またリレイRY−Mの動作により、予測制御実行信号がオンではないとき走行距離偏差が選択され、予測制御実行信号がオンのとき予測走行距離偏差が選択されるように構成され、さらにその選択された偏差によりHPの駆動車輪14Aの速度補正量を求める第1関数部86と、OPの駆動車輪14Aの速度補正量を求める第2関数部87が設けられている。第1関数部86は、偏差がプラスの所定量(デッドバンド)を超えてプラスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力し、第2関数部87は、偏差がマイナスの所定量(デッドバンド)を超えてマイナスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力する。また選択された偏差が、プラスまたはマイナスの所定量(デッドバンド)を超えると、第1関数部86または第2関数部87より速度補正量が出力され、移動棚姿勢補正制御(傾斜補正制御)が実行される。
また速度設定器85において設定された移動棚11の所定走行速度より、上記第1関数部86より出力されたプラスの速度補正量を減算し、HPの駆動車輪14Aの速度指令値を求める第3減算器88と、この第3減算器88より求められたHPの駆動車輪14Aの速度指令値の下限を制限し最低速度を保障する第1下限リミッタ89が設けられ、リレイRY−Fの動作(前進指令でオン)によりこの下限が制限されたHPの駆動車輪14Aの速度指令値が選択され、リレイRY−Bの動作(後進指令でオン)によりこの下限が制限されたHPの駆動車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−Sの動作(停止指令でオン)によりHPの駆動車輪14Aの速度指令値“0”が選択され、HPのベクトル制御インバータ42aへ速度指令値を出力するように構成されている。
また速度設定器85において設定された移動棚11の所定走行速度より、上記第2関数部87より出力された速度補正量を減算し、OPの駆動車輪14Aの速度指令値を求める第4減算器90と、この第4減算器90より求められた右の駆動車輪14Aの速度指令値の下限を制限し最低速度を保障する第2下限リミッタ91が設けられ、リレイRY−Fの動作(前進指令でオン)によりこの下限が制限されたOPの駆動車輪14Aの速度指令値が選択され、リレイRY−Bの動作(後進指令でオン)によりこの下限が制限されたOPの駆動車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−Sの動作(停止指令でオン)によりOPの駆動車輪14Aの速度指令値“0”が選択され、OPのベクトル制御インバータ42bへ速度指令値を出力するように構成されている。
このような自動姿勢制御部79の構成による作用を説明する。
メイン制御盤38から前進指令、または後進指令が入力されると、速度設定器85から出力される、前進時にはプラスの後進時にはマイナスの速度指令値が、HPのベクトル制御インバータ42aとOPのベクトル制御インバータ42bへ出力され、移動棚11は走行される。またメイン制御盤38から停止指令が入力されると、“0”の速度指令値がHPのベクトル制御インバータ42aとOPのベクトル制御インバータ42bへ出力され、移動棚11は停止される。
また移動棚11の走行時に、両側の2つのパルスエンコーダ21によりカウンタ65,66により検出される駆動車輪14Aの走行量に基づいて両駆動車輪14Aの走行量の偏差が求められて入力されており、この偏差を無くすように、速度設定器85から出力される速度指令値が補正され、差をつけた速度指令値が、HPのベクトル制御インバータ42aとOPのベクトル制御インバータ42bへ出力され、各駆動モータ16による駆動回転量が補正制御され、移動棚11の姿勢が制御される。
また両駆動車輪14Aの走行量の偏差が移動開始時より設定値を超えると、走行距離と移動開始から設定値を超えるパルス差が生じたまでの時間に応じて予測走行距離が求められ、予測走行距離が進んでいる側の駆動車輪14Aに連動した駆動モータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、進んでいる側の駆動モータ16の駆動回転量が落ちることになって、この進んでいる側が遅れている側に対して低速で進むことになり、予測走行距離に応じて先んじて傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。この予測制御により、走行距離偏差のみの制御では偏差がオーバーシュートするのに対し、オーバーシュートを無くすことができ安定した走行制御を行える。
このように、自動姿勢制御部79では、検出される両駆動車輪14Aの走行量に基づいて、両駆動車輪14Aの走行量の偏差を無くすように各駆動モータ16による駆動回転量を補正制御する移動棚11の姿勢補正制御が実行される。
「自動幅ずれ制御部80」
自動幅ずれ制御部80は、図16に示すように、HP感度検出部62aにより求められるHP位置の磁気感度と、OP感度検出部62bにより求められるOP位置の磁気感度を加算して磁気感度合計値を求める第3加算器92と、走行停止時に時間をおいて(リレイRY-Sオンにてタイマーにて一定時間経過後)第3加算器92において求められた磁器感度合計値を記憶する前回感度記憶部93が設けられている。
またHP感度検出部62aにより求められるHP位置の磁気感度の有無を検出する第1比較器94と、OP感度検出部62bにより求められるOP位置の磁気感度の有無を検出する第2比較器95が設けられ、リレイRY−S(停止指令)がオンのときに、これら第1比較器94または第2比較器95により磁気感度無しが検出されると警報ランプ43へ警報信号が出力され、またリレイRY−S(停止指令)がオンのときに、第1比較器94および第2比較器95により磁気感度有りが検出されると、上記リセット信号が出力される。
またリレイRY−S(停止指令)がオンとなると、第3加算器92により求められている磁気感度合計値と、前回感度記憶部93に記憶されている前回の磁気感度合計値との偏差により、今回の走行により発生した走行経路10の幅方向Bの幅ずれを求め(前記磁気感度合計値の偏差を幅ずれに換算し)、求めた幅ずれが予め設定された幅ずれ以上かどうかを確認し、設定された幅ずれ以上のとき、HP感度検出部62aによりHP側への幅ずれが検出されていると、OP側への幅ずれ修正信号を出力し、HP感度検出部62aによりOP側への幅ずれが検出されていると、HP側への幅ずれ修正信号を出力する幅ずれ検出部96が設けられている。またOP側への幅ずれ修正信号により動作するリレイRY−W−OPが設けられ、HP側への幅ずれ修正信号により動作するリレイRY−W−HPが設けられている。
またリレイRY−W−OPまたはリレイRY−W−HPが動作し、かつリレイRY−F(前進指令)またはリレイRY−B(後進指令)が動作したときに実行が開始される、予め設定された一方の駆動車輪14Aの速度指令値が出力される第3速度指令部97と、予め設定された駆動車輪14Aの速度指令値が出力される第4速度指令部98が設けられている。
HPのベクトル制御インバータ42aへの速度指令値は以下のように出力される。リレイRY−W−OPがオンのとき、第3速度指令部97から出力される速度指令値、リレイRY−W−HPがオンのとき、第4速度指令部98から出力される速度指令値が求められ、リレイRY−F(前進指令)によりこの速度指令値が選択され、リレイRY−B(後進指令)によりこの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−S(停止指令)により速度指令値“0”が選択されて出力される。
またOPのベクトル制御インバータ42bへの速度指令値は以下のように出力される。リレイRY−W−OPがオンのとき、第4速度指令部98から出力される速度指令値、リレイRY−W−HPがオンのとき、第3速度指令部97から出力される速度指令値が求められ、リレイRY−F(前進指令)によりこの速度指令値が選択され、リレイRY−B(後進指令)によりこの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−S(停止指令)により速度指令値“0”が選択されて出力される。
またリレイRY−W−OPまたはリレイRY−W−HPが動作した回数をカウントし、すなわち幅ずれを少なくする走行が実行された頻度を求め、頻度が所定の頻度より大きくなると、注意信号を注意ランプ44へ出力する頻度検出部99が設けられている。なお、頻度検出部99は、幅ずれを少なくする走行が実行された回数を求め、回数が所定の回数より大きくなると注意信号を出力するようにしてもよい。
上記第3速度指令部97と第4速度指令部98から出力される速度指令値の設定方法は、半自動幅ずれ制御部78の第1速度指令部83と第2速度指令部84から出力される速度指令値の設定方法と同様であるが、自動幅ずれ制御部80では、解消できる幅ずれの設定を、1回の移動、すなわち作業用通路Sの幅を移動するときに補正できる幅(最大)に設定し、走行経路10の幅方向Bの幅ずれを求める磁気感度合計値の偏差を、この設定した最大幅に合わせて設定している。
なお、自動幅ずれ制御部80では、このように1回の移動で、解消できる幅ずれの設定を、補正可能な最大幅としているが、半自動幅ずれ制御部78と同様に半分とすることもでき、このとき、次回およびさらに次々回の走行のときに、幅ずれ制御を実行して、2回の移動により幅ずれを解消するようにしてもよい。さらに走行を重ねて3回以上の回数の移動により幅ずれを解消するようにしてもよい。
このような自動幅ずれ制御部80の構成による作用を説明する。
移動棚11が走行を停止したときに、HPとOPの各磁気センサ35によりマグネット31が検出され、検出された磁気感度合計値と前回走行停止時に記憶された磁気感度合計値との偏差が所定値を超えると、すなわち所定値より大きい幅ずれを検出すると、幅ずれの方向により、OP側への補正が必要と判断されるとリレイRY−W−OPが駆動され、HP側への補正が必要と判断されると、リレイRY−W−HPが駆動される。また幅ずれが発生したとき、幅ずれ制御実行信号がメイン制御盤38へ出力され、また幅ずれ発生がカウントされ、一定の頻度以上となると、移動棚11に幅ずれが頻繁に発生していると判断され注意信号が出力され、注意ランプ44が点灯される。またHPとOPの磁気センサ35のいずれかの感度が無くなると、すなわちマグネット31の検出できないと、自動幅ずれ制御に不具合が生じ自動で解消できない幅ずれが発生したと判断し、HP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55を促す警報信号が出力され、警報ランプ43が点灯される。
このようにリレイRY−W−OPまたはリレイRY−W−HPが動作し、次の走行指令によりリレイRY−F(前進指令)またはリレイRY−B(後進指令)が動作すると、第3速度指令部97と第4速度指令部98から速度指令値が出力される。
リレイRY−W−OPが動作しているとき、リレイRY−F(前進指令)が動作している場合は、HPのベクトル制御インバータ42aへ第3速度指令部97から出力されるプラスの速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第4速度指令部98から出力されるプラスの速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は前進し、移動棚11はOP側の方向に予め設定された幅、移動するように移動棚コントローラ41により制御される。リレイRY−B(後進指令)が動作している場合は、HPのベクトル制御インバータ42aへ第3速度指令部97から出力されるマイナスの速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第4速度指令部98から出力されるマイナスの速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は後進し、移動棚11はOP側の方向に予め設定された幅、移動するように移動棚コントローラ41により制御される。
またリレイRY−W−HPが動作しているとき、リレイRY−F(前進指令)が動作している場合は、HPのベクトル制御インバータ42aへ第4速度指令部98から出力されるプラスの速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第3速度指令部97から出力されるプラスの速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は前進し、移動棚11はHP側の方向に予め設定された幅、移動するように移動棚コントローラ41により制御される。リレイRY−B(後進指令)が動作している場合は、HPのベクトル制御インバータ42aへ第4速度指令部98から出力されるマイナスの速度指令値が出力され、OPのベクトル制御インバータ42bへ第3速度指令部97から出力されるマイナスの速度指令値が出力され、これら速度指令値にしたがってHP側とOP側の駆動モータ16が駆動されて、移動棚11は後進し、移動棚11はHP側の方向に予め設定された幅、移動するように移動棚コントローラ41により制御される。
リレイRY−S(停止指令)が入力されると、HPのベクトル制御インバータ42aとOPのベクトル制御インバータ42bへ出力される速度指令値は“0”とされ、移動棚11は停止される。
「速度制御部75からの出力」
そして、速度制御部75は、各強制駆動部77、半自動幅ずれ制御部78、自動姿勢制御部79、自動幅ずれ制御部80から出力されるそれぞれのHPのベクトル制御インバータ42aへの速度指令値とOPのベクトル制御インバータ42bへの速度指令値を、リレイRY-FOR(強制選択)とリレイRY-AUTO(自動選択)とリレイRY-W(幅ずれ制御中)により切り換えて出力している。
すなわち強制駆動部77と半自動幅ずれ制御部78の出力信号は、リレイRY-FORが動作しているときに出力され、自動姿勢制御部79の出力信号は、リレイRY-AUTOが動作し、リレイRY-Wが動作していないときに出力され、自動幅ずれ制御部80の出力信号は、リレイRY-AUTOが動作し、リレイRY-Wが動作しているときに出力される。
[全体の作用]
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
図1、図3に示すように、1台または複数台の移動棚11を走行経路10上で走行させることにより、目的とする移動棚11の前方に作業用通路Sを形成し得、この作業用通路Sから目的とする区画収納空間13eに対する荷の出し入れを行える。この荷の出し入れは、たとえばフォークリフトを作業用通路S内で走行させ、パレットを介して行っている。
その際に、作業用通路S内の床面1a上にはマグネット31が埋設され、作業用通路Sの両側外方の床面1a上には何も存在していないことから、フォークリフトなど車両の走行は、作業用通路Sにおける一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行える。これにより、荷の出し入れなど、作業用通路Sを利用した作業を迅速にかつ円滑に行える。
たとえば、図1、図3の停止位置(ホ)に停止している移動棚11を、走行経路10上で走行させたのち停止位置(ヘ)に停止させるとき、まずメイン制御盤38を操作する。これにより、停止位置(ホ)に停止している移動棚11の制御盤20に対して、走行指令信号(走行方向信号)が与えられる。
すると、HPとOPの一対の駆動モータ16を起動させ、それぞ駆動車輪14Aを駆動回転させる。これにより移動棚11に走行力を付与し得、以て残りの走行車輪14を追従回転(遊転)させながら、移動棚11を走行経路10上で走行し得る。そして、移動棚11間に設けられた接近センサ37aなどによる検出制御によって、移動棚11を、停止位置(ト)に停止している移動棚11に衝突などさせることなく、所期の停止位置(ヘ)に停止し得る。
上述したような移動棚11の走行に際して、収納している荷の偏荷重、床面1aの平坦(凹凸)状態、床面1aに対する駆動車輪14Aのスリップ、駆動車輪14Aにおける外側輪体14bの摩損などによって、移動棚11の走行が、走行経路10に対して直角状姿勢を維持して行われず、たとえば図1の仮想線に示されるように、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われることがある。
このような場合、幅方向Bの両側部分にそれぞれ設けたパルスエンコーダ21により走行距離を検出し、この検出に基づいて制御盤20によって、前記駆動モータ16による駆動回転量を制御している。すなわち、移動棚11の走行に伴って、床面1aに圧接している検知用輪体27が摩擦転動する。この検知用輪体27の転動により、輪体軸26を介して回転体28を回転させる。
すると、回転体28の回転によって、この回転体28に形成したスリット部28a,28b群の移動数(通過数)を光電スイッチ29a,29bによりカウントし、制御盤20に入力し得る。この制御盤20においては、両パルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントすることによりそれぞれ駆動車輪14Aによる走行距離を求めて比較し、この場合には、HP側の駆動車輪14Aによる走行距離が大きく(進み)、そしてOP側の駆動車輪14Aによる走行距離が小さい(遅れた)状態であることになる。
この比較に基づいて制御盤20から、走行距離が進んでいる側の駆動車輪14Aに連動した駆動モータ16に対して、すなわちHP側の駆動車輪14Aに連動した駆動モータ16のベクトル制御インバータ42aに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、HP側の駆動モータ16の駆動回転量が落ちることになって、このHP側が他側部分側に対して低速で進むことになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
さらに制御盤20においては、両パルスエンコーダ21から出力されるパルスに移動開始時より設定値を超えてパルス差が生じると、走行距離と移動開始から設定値を超えるパルス差が生じたまでの時間に応じて予測走行距離が求められ、予測走行距離が進んでいる側の駆動車輪14Aに連動した駆動モータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、進み側の駆動モータ16の駆動回転量が落ちることになって、この進み側が遅れ側に対して低速で進むことになり、予測走行距離に応じて先んじて傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。この予測制御により、走行距離偏差のみの制御では偏差がオーバーシュートするのに対し、オーバーシュートを無くすことができ安定した走行制御を行える。
このように制御盤20を介しての制御を行うことで、移動棚11の走行は、走行経路10に対して直角状姿勢で行える。
また走行を停止したときに、HPとOPの磁気センサ35によりマグネット31が検出され、HPとOPの磁気センサ35の磁気感度合計値と前回の磁気感度合計値との間に偏差が生じると、幅ずれ発生と認識され、次回の走行時に、幅ずれを解消するように、駆動車輪14Aに連動した駆動モータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量に差を付ける制御信号が出される。これにより、作業用通路S分だけ移動する間に幅ずれは解消される。またこのとき、この幅ずれ制御を実行する移動棚11に続いて走行する移動棚11に、所定時間遅れて移動が開始される。またHPとOPの磁気センサ35のいずれかの感度が無くなると、すなわちマグネット31の検出できないと、自動幅ずれ制御に不具合が生じ自動で解消できない幅ずれが発生したと判断し、HP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55を促す警報ランプ43が点灯される。また幅ずれ制御の頻度が所定値を越えると、注意ランプ44が点灯される。
また作業者は、操作パネル40により、強制的に移動棚11を移動させることができる。
上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」を選択し、図10(a)に示すように、HP回動スイッチ52を前進側(FW側)、OP回動スイッチ53を後進側(RE側)に倒す(操作する)ことにより、HP側の駆動モータ16が直接駆動されてHP側の駆動車輪14Aが前進側に駆動され、OP側の駆動モータ16が直接駆動されてOP側の駆動車輪14Aが後進側に駆動されることにより、移動棚11はHP側に傾けられる。逆に図10(b)に示すように、HP回動スイッチ52を後進側(RE側)、OP回動スイッチ53を前進側(FW側)に倒す(操作する)ことにより、移動棚11をOP側に傾けられる。
また上記自動−強制選択スイッチ51により「強制」を選択し、図10(c)に示すように、HP移動押釦スイッチ54を押す(操作する)ことにより、移動棚11はHP側に予め設定された幅、移動され、図10(d)に示すように、OP移動押釦スイッチ55を押す(操作する)と、移動棚11をOP側に予め設定された幅、移動される。
以上のように本実施の形態によれば、移動棚11が走行を停止したときに、磁気センサ35によりHPとOPのマグネット31が検出され、これらの磁気感度合計値により所定値を超えた幅ずれが検出されると、幅ずれを解消する移動棚の走行軌跡が求められ、次の走行時に走行軌跡に沿うように各駆動モータ16の回転速度が制御され、移動棚11の幅ずれが補正されることにより、走行経路10に沿って従来のようにシートレール状の被検出体を敷設する必要をなくすことができ、敷設に伴う不具合を解消できる。
また本実施の形態によれば、一の移動棚11が幅ずれ解消の走行を実行するとき、追従する他の移動棚11は一定時間遅らせて走行を開始することにより、幅ずれ解消の走行のために一旦、一の移動棚11は幅ずれを解消する向きに曲がり傾くとき、傾いた移動棚11の後端が後続の移動棚11に接触することを回避できる。
また本実施の形態によれば、幅ずれを解消するためにHPとOPの駆動モータ16を駆動するとき、両駆動モータ16が所定回転速度以上で起動されることにより、一方の駆動車輪14Aを停止し中心として他方の駆動車輪14Aを動かすと一方の駆動車輪14Aがひきずられて勝手に動いてしまうという現象が発生して走行軌跡通りに走行できなくなるという不具合を解消することができる。
また本実施の形態によれば、移動棚11の幅ずれ制御の頻度(または回数)が増加したとき、注意ランプ44が点灯され、作業者は、移動棚11に幅ずれが頻繁に発生していることを認識でき、第1カウンタ65と第2カウンタ66に設定される1パルス当たりの移動量の再学習を促すことができる。
また本実施の形態によれば、移動棚11の各停止位置に配置されたマグネット31を磁気センサ35により検出することによって移動棚11の幅ずれ制御が実行されることにより、各移動棚11の停止位置にマグネット31を配置さればよく、従来のようにシートレール状の被検出体を敷設する施工と比較して、施工を簡単にすることができる。
また本実施の形態によれば、HP移動押釦スイッチ54が操作されると、移動棚11の移動棚コントローラ41によりHP方向へ幅ずれが減少されるように設定された走行軌跡に沿うように各駆動モータ16の回転速度を制御され、移動棚11は幅方向BのHP方向に予め設定された幅、移動され、またOP移動押釦スイッチ55が操作されると、移動棚11の移動棚コントローラ41によりOP方向へ幅ずれが減少されるように設定された走行軌跡に沿うように各駆動モータ16の回転速度を制御され、移動棚11はOP方向に予め設定された幅、移動されることにより、作業者は、HP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55の操作のみで、HP回動スイッチ52とOP回動スイッチ53の操作では解消が困難な幅ずれを、簡単に解消することができ、操作性を改善することができる。
またHP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55の操作に応答して走行をするとき、移動棚11が面している作業用通路S側へ走行することにより、確実に幅ずれを解消できる。
また本実施の形態によれば、HP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55の操作により解消できる幅ずれの幅は、作業用通路Sを移動している間で補正できる所定の幅以内に設定されることにより、幅ずれ補正の最中に、走行方向の移動棚11を検出して停止し、姿勢が傾いて停止することを回避することができる。このように移動棚11の姿勢が傾いていると、作業用通路Sの前後方向Aの幅が狭くなり、荷の受け渡し作業が難しくなる。
また本実施の形態によれば、一方のHP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55の操作に基づいて移動棚11を移動しているとき、他方のOP移動押釦スイッチ55またはHP移動押釦スイッチ54の操作は無効とされることにより、半自動幅ずれ制御が途中で中断されて、姿勢が傾いて停止することを回避することができる。
また本実施の形態によれば、走行を停止したとき、マグネット31の検出できないと、自動幅ずれ制御に不具合が生じ自動で解消できない幅ずれが発生したと判断し、警報ランプ43が点灯される。作業者は、この警報により、移動棚の幅ずれ方向を確認でき、HP移動押釦スイッチ54またはOP移動押釦スイッチ55を操作することが促される。
また本実施の形態によれば、移動棚コントローラ41により移動棚11の走行時に姿勢制御が実行されることにより、停止時に移動棚11が傾いて停止することを回避することができる。
なお、本実施の形態では、移動棚11や固定棚3として、下部フレーム体12,4と棚部13,5とからなる形式が示されているが、これは棚部13,5が省略された台車形式の移動棚11や架台形式の固定棚3などであってもよい。
また本実施の形態では、移動棚11や固定棚3として、最上段の区画収納空間13e,5aが上方に開放された形式が示されているが、これは上部に屋根体が設けられた移動棚11や固定棚3などであってもよい。
また本実施の形態では、マグネット31は、埋設された形式が示されているが、車両の乗り越えが可能な薄いマグネット31を床面1aに配置した形式などであってもよい。
また本実施の形態では、駆動モータ16により一対(2個)の駆動車輪14Aを駆動しているが、これは駆動モータ16により1個の駆動車輪14Aを駆動する形式などであってもよく、また1個の駆動車輪14Aの駆動軸の一端部に減速機を直結し、この減速機に駆動モータ16を直結するダイレクトドライブ形式としてもよい。
また本実施の形態では、走行支持装置として走行車輪14が示されているが、これはローラチェーン形式(キャタピラ形式)などであってもよい。この場合にローラチェーンなどは、移動棚11の幅方向Bにおける両側部分に、それぞれ走行経路方向Aの全長に亘って単数で設けられ、また走行経路方向Aの全長に亘って分割された複数で設けられている。
また本実施の形態では、走行量検出手段としてパルスエンコーダ21を採用し、そして回転体28に外側スリット部28aと内側スリット部28bとを形成するとともに、外側スリット部28aに対向される外側光電スイッチ29aと、内側スリット部28bに対向される内側光電スイッチ29bとが設けられた2組検出形式が示されているが、これは1組検出形式や2組以上の複数組検出形式などであってもよい。
また本実施の形態では、走行量検出手段として検知用輪体27などを有するパルスエンコーダ21が示されているが、これは駆動車輪14Aの駆動回転量を計測する形式などであってもよい。またパルスエンコーダ21は、検知用輪体27の回転を検出しているが、駆動モータ(回転駆動手段の一例)16の回転軸に連結して移動棚11の走行量を検知するようにしてもよい。
また本実施の形態では、幅ずれ検出手段として磁気センサ35を使用しているが、移動棚11の前後の側面に複数の回帰反射型光センサを、対向する移動棚11に向けて設置し、この対向する移動棚11に、光センサに対向して反射体を設けて構成し、移動棚11同士がずれたことにより光センサがオフとなることで幅ずれを検出するようにすることもできる。
また本実施の形態では、複数台の移動棚11を同時状に走行させるとき、設定時間をおいて順次起動(スタート)させているが、これは複数台の移動棚11を同時に起動(スタート)させてもよい。
本実施の形態では、移動棚11の幅内にマグネット31が配置されているが、これは移動棚11の幅外にマグネット31が位置された形式などであってもよい。
また本実施の形態では、移動棚11の区画収納空間13eや固定棚3の区画収納空間5aに対して、パレットを介して荷の載置、収納を行っているが、これは箱コンテナを載置、収納させる形式などであってもよい。
本発明の実施の形態における移動棚設備の平面図である。 同移動棚設備のマグネットの配置を示す平面図である。 同移動棚設備の側面図である。 同移動棚設備における移動棚の要部の一部切り欠き平面図である。 同移動棚設備における移動棚の回転駆動手段および走行量検出手段部分の縦断側面図である。 同移動棚設備における移動棚の幅ずれ検出手段部分の縦断側面図である。 同移動棚設備における移動棚の走行量検出手段と幅ずれ検出手段部分の縦断正面図である。 同移動棚設備における移動棚の走行車輪の縦断側面図である。 同移動棚設備における移動棚の制御パネルのスイッチ配置図である。 同移動棚設備における移動棚の制御パネルのスイッチによる作用を説明する説明図である。 同移動棚設備における移動棚の制御ブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの強行走行制御部のブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの強行駆動部のブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの半自動幅ずれ制御部のブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの自動姿勢制御部のブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの自動幅ずれ制御部のブロック図である。 同移動棚設備における移動棚コントローラの半自動幅ずれ制御部と自動幅ずれ制御部の速度指令部に設定される速度指令値を形成する説明図である。
符号の説明
1 床
3 固定棚
4 下部フレーム体
5 棚部
5a 区画収納空間
10 走行経路
11 移動棚
12 下部フレーム体
13 棚部
13e 区画収納空間
14 走行車輪(走行支持装置)
14A 駆動車輪(駆動式走行支持装置)
15 車輪軸
15A 駆動車輪軸
16 駆動モータ(回転駆動手段)
20 制御盤(制御手段)
21 パルスエンコーダ(走行量検出手段)
31 マグネット(被検出体)
35 磁気センサ(幅ずれ検出手段)
37a,37b 接近センサ
38 メイン制御盤
40 操作パネル
41 移動棚コントローラ
42a,42b ベクトル制御インバータ
43 警報ランプ
44 注意ランプ
51 自動−強制選択スイッチ
52 HP回動スイッチ
53 OP回動スイッチ
54 HP移動押釦スイッチ
55 OP移動押釦スイッチ
61 強制走行制御部
62a HP感度検出部
62b OP感度検出部
63 自動走行判断部
67 パルス誤差判断部
75 速度制御部
77 強制駆動部
78 半自動幅ずれ制御部
79 自動姿勢制御部
80 自動幅ずれ制御部
81 HP速度設定器
82 OP速度設定器
83 第1速度指令部
84 第2速度指令部
96 幅ずれ検出部
97 第3速度指令部
98 第4速度指令部
99 頻度検出部
A 走行経路方向(前後方向)
B 幅方向(幅方向)
S 作業用通路

Claims (7)

  1. 車輪を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設され、前記走行経路の幅方向の両側部分に位置された車輪は、それぞれ駆動モータが設けられて駆動車輪に構成され、前記移動棚の各駆動モータを駆動して移動棚の走行を制御する制御手段を設けた移動棚設備であって、
    床面の前記各移動棚の停止位置に被検出体を設け、
    前記各移動棚に、前記被検出体の検出により、前記走行経路とは直角な左右方向への移動棚の走行経路よりの幅ずれを検出する幅ずれ検出手段を設け、
    前記制御手段は、走行を停止すると、前記幅ずれ検出手段により前記幅ずれを検出し、所定値より大きい幅ずれを検出すると前記幅ずれを少なくする移動棚の走行軌跡を求め、次の走行時に、前記走行軌跡に沿うように各駆動モータの回転速度を制御すること
    を特徴とする移動棚設備。
  2. 前記制御手段は、一の移動棚を、前記幅ずれを少なくする軌跡に基づいて走行するとき、他の移動棚を一定時間遅らせて走行を開始すること
    を特徴とする請求項1に記載の移動棚設備。
  3. 前記走行軌跡は、前記両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、所定距離を移動して幅ずれを解消する軌跡であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動棚設備。
  4. 前記走行軌跡は、前記両駆動モータが所定回転速度以上で起動され、続けて回転速度に差を設けて駆動され、複数回の移動により幅ずれを解消する軌跡であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動棚設備。
  5. 前記制御手段は、幅ずれを少なくする走行が実行された頻度または回数を求め、頻度が所定の頻度より大きくなると、または回数が所定の回数より大きくなると、警報を発すること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の移動棚設備。
  6. 前記被検出体として、前記各移動棚が走行経路に沿って移動し停止する前後の各停止位置にそれぞれ、マグネットを配置し、
    前記幅ずれ検出手段して、前記マグネットに対向して磁気センサを設け、
    前記制御手段は、走行を停止すると、前回の前記磁気センサによって検出された磁気強度と今回の磁気センサによって検出された磁気強度との変化により移動棚の幅ずれを検出し、前記移動棚の幅ずれを少なくする移動棚の走行制御を実行すること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の移動棚設備。
  7. 前記各移動棚に、前記両側部分の各駆動車輪の走行量をそれぞれ検出する走行量検出手段を設け、
    前記制御手段は、前記各走行量検出手段により検出される駆動車輪の走行量に基づいて前記両駆動車輪の走行量の偏差を無くすように各駆動モータによる駆動回転量を補正制御する移動棚姿勢補正制御を行うこと
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の移動棚設備。
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