JP3832265B2 - 移動棚設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば倉庫内の狭いスペース内に設置される移動棚設備、すなわち走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動棚設備としては、次のような構成が提供されている。すなわち、車輪付きの複数のラックが、それぞれ相互に近接・離反方向へ移動自在とされて床面上に並んで設けられることで、無軌条型の移動ラックが構成されている。そして、各ラックに直進性を持たせるために、各ラックの長手方向の一端部に設けられたガイド部材が、床面上に設けられた移動方向に長いサイドレールに係止されている。
【0003】
さらに、ラックの長手方向の両端部に、走行距離を検出可能にした位置検出手段と、駆動輪とが設けられている。そして、両端の位置検出手段により得られた検出値を比較して、速度差が認められたときには、これに基づいて両端側の駆動輪に対し、速度差を解消する方向の出力差を持たせ、以てラックの長手方向がサイドレールに対して直角状となるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来構成によると、床面上にサイドレールが設けられていることで、フォークリフトなどの車両がサイドレールを乗り越えて、スペース(作業用通路)を一方向に通過走行することはできず、したがってフォークリフトなどによる作業は制約を受けることになる。
【0005】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、作業用通路における車両の一方向への通過走行を可能とし得、しかも移動棚群の走行は、走行経路に対して直角状姿勢でかつ大きな幅ずれも生じることなく行える移動棚設備を提供することを目的としたものである。
【0006】
さらに請求項2記載の発明は、作業用通路における車両の一方向への通過走行を可能とし得、しかも移動棚群の走行は、走行経路に対して直角状姿勢でかつ大きな幅ずれも生じることなく行えるとともに、被検出体に対して幅ずれ検出手段を常に一定状の距離を置いて対向し得る移動棚設備を提供することを目的としたものである。
また請求項4記載の発明は、移動棚の幅方向の両側部分における走行距離の検出を、検出量を細かくして行える移動棚設備を提供することを目的としたものである。
【0007】
そして請求項5記載の発明は、移動棚の幅ずれを検出する構成を、簡単かつ安価とした移動棚設備を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の移動棚設備は、走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備であって、前記移動棚には、走行経路の幅方向の複数箇所にそれぞれ走行支持装置が設けられるとともに、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行支持装置は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行支持装置に構成され、前記移動棚には、幅方向の両側部分にそれぞれ走行量検出手段が設けられるとともに、これら走行量検出手段による検出に基づいて前記回転駆動手段による駆動回転量を制御する制御手段が設けられ、走行経路の幅方向の中間で床側には、車両の乗り越えを許すシートレール状の被検出体が走行経路方向に沿って配設されるとともに、移動棚には、前記被検出体を検出しながら移動棚の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段が設けられ、この幅ずれ検出手段は、幅方向で一対の近接センサを併設して構成されるとともに、これら近接センサは、被検出体から反射される光量を測定する光センサにより構成され、通常では被検出体を同時に検出し得るように、被検出体の幅に対する併設間隔が設定され、前記幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、前記制御手段により回転駆動手段を制御するように構成されていることを特徴としたものである。
【0009】
したがって請求項1の発明によると、移動棚群を走行経路上で走行させることにより、目的とする移動棚の前方に作業用通路を形成し得、たとえばフォークリフトなどの車両を作業用通路内で走行させることで、この作業用通路側から荷の出し入れを行える。その際に、作業用通路内の床側には車両の乗り越えを許す被検出体のみが存在し、さらに作業用通路の両側外方の床上には何も存在していないことから、車両の走行は、作業用通路における一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行える。
【0010】
移動棚群の走行経路上での走行は、一対の回転駆動手段を起動させ、それぞれ駆動式走行支持装置を駆動回転させて移動棚に走行力を付与することにより、残りの走行支持装置を追従回転(遊転)させながら行える。そして、移動棚の走行が、走行経路に対して直角状姿勢を維持して行われず、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われた場合、両走行量検出手段により走行距離を検出し、これら検出に基づいて制御手段によって、回転駆動手段による駆動回転量の制御を行う。これにより、回転駆動手段間に駆動回転量の差が生じることになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
【0011】
また移動棚の走行が走行経路に対して直角状姿勢で行われているにも拘わらず、移動棚が幅方向にずれる、いわゆる幅ずれ走行を行った場合、移動棚を走行させながら、走行経路方向に沿って配設された被検出体を幅ずれ検出手段である近接センサにより検出し、以て幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、制御手段により回転駆動手段を制御する。
すなわち、幅ずれの生じていない走行時に近接センサは被検出体を同時に検出している。そして幅ずれが生じたとき、一対の近接センサのうち、ずれた側の近接センサが床面を検出することになり、以て制御手段において、検出値に差が生じることになる。すると制御手段から、ずれた側とは反対側の駆動式走行支持装置の回転駆動手段に対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出され、これにより、反対側の駆動回転量が落ちることになって、この反対側がずれた側に対して低速で進むことになる。これにより、直角状姿勢で走行していた移動棚を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、ずれた側の近接センサが被検出体側に接近移動して、幅ずれを解消し得る。
【0012】
前述した別の目的を達成するために、本発明のうちで請求項2記載の移動棚設備は、走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備であって、前記移動棚には、走行経路の幅方向の複数箇所にそれぞれ走行支持装置が設けられるとともに、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行支持装置は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行支持装置に構成され、前記移動棚には、幅方向の両側部分にそれぞれ走行量検出手段が設けられるとともに、これら走行量検出手段による検出に基づいて前記回転駆動手段による駆動回転量を制御する制御手段が設けられ、走行経路の幅方向の中間で床側には、車両の乗り越えを許す被検出体が走行経路方向に沿って配設され、この被検出体は軌道を形成するとともに、被検出体の上面で非駆動式走行支持装置が走行されるように構成され、前記移動棚には、前記被検出体を検出しながら移動棚の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段が設けられ、この幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、前記制御手段により回転駆動手段を制御するように構成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、移動棚群を走行経路上で走行させることにより、目的とする移動棚の前方に作業用通路を形成し得、たとえばフォークリフトなどの車両を作業用通路内で走行させることで、この作業用通路側から荷の出し入れを行える。その際に、作業用通路内の床側には車両の乗り越えを許す被検出体のみが存在し、さらに作業用通路の両側外方の床上には何も存在していないことから、車両の走行は、作業用通路における一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行える。
移動棚群の走行経路上での走行は、一対の回転駆動手段を起動させ、それぞれ駆動式走行支持装置を駆動回転させて移動棚に走行力を付与することにより、残りの走行支持装置を追従回転(遊転)させながら行える。そして、移動棚の走行が、走行経路に対して直角状姿勢を維持して行われず、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われた場合、両走行量検出手段により走行距離を検出し、これら検出に基づいて制御手段によって、回転駆動手段による駆動回転量の制御を行う。これにより、回転駆動手段間に駆動回転量の差が生じることになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
また移動棚の走行が走行経路に対して直角状姿勢で行われているにも拘わらず、移動棚が幅方向にずれる、いわゆる幅ずれ走行を行った場合、移動棚を走行させながら、走行経路方向に沿って配設された被検出体を幅ずれ検出手段により検出し、以て幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、制御手段により回転駆動手段を制御する。これにより、直角状姿勢で走行していた移動棚を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、幅ずれ検出手段が被検出体側に接近移動して、幅ずれを解消し得る。その際に、非駆動式走行支持装置が、被検出体の上面を転動することで、被検出体に対して幅ずれ検出手段を常に一定状の距離を置いて対向し得る。
また本発明の請求項3記載の移動棚設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、走行支持装置は走行車輪であって、走行経路の幅方向の複数箇所でかつ走行経路方向の複数箇所にそれぞれ設けられ、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行車輪群のうち少なくとも1個の走行車輪は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行車輪に構成されていることを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項3の発明によると、走行車輪からなる走行支持装置は簡単かつ安価にして配設し得、また回転駆動手段による連動も容易に行える。
そして本発明の請求項4記載の移動棚設備は、上記した請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、走行量検出手段が、駆動式走行支持装置の近くに設けられたパルスエンコーダであることを特徴としたものである。
【0014】
したがって請求項4の発明によると、パルスエンコーダを採用することで、移動棚の幅方向の両側部分における走行量の検出を、検出量を細かくして、的確に行える。
【0015】
さらに本発明の請求項5記載の移動棚設備は、上記した請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、被検出体が、両駆動式走行支持装置間でかつ走行経路の幅方向の中央部分に配設されていることを特徴としたものである。
【0016】
したがって請求項5の発明によると、中央部分の1箇所に配設した被検出体と幅ずれ検出手段とによって、移動棚の幅ずれを検出する構成を、簡単かつ安価として提供し得る。
【0017】
しかも本発明の請求項6記載の移動棚設備は、上記した請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、被検出体が、両駆動式走行支持装置間でかつ走行経路の幅方向の中間の複数箇所に配設されていることを特徴としたものである。
【0018】
したがって請求項6の発明によると、移動棚の傾斜に伴う幅ずれを素早く検出し得る。
【0020】
そして本発明の請求項7記載の移動棚設備は、上記した請求項2〜6のいずれかに記載の構成において、被検出体は、走行経路の幅方向で一対が隙間を置いて配設され、両被検出体の上面間に亘って非駆動式走行車輪が載置されるとともに、この非駆動式走行車輪には、前記隙間に係合される鍔部が形成されていることを特徴としたものである。
【0021】
したがって請求項7の発明によると、非駆動式走行車輪が、両被検出体の上面間を転動することで、被検出体に対して幅ずれ検出手段を常に一定状の距離を置いて対向し得る。さらに、隙間に鍔部が係合していることで、非駆動式走行車輪が両被検出体から外れること、すなわち幅ずれなどをし難くし得る。
【0022】
さらに本発明の請求項8記載の移動棚設備は、上記した請求項7記載の構成において、幅ずれ検出手段が、一方の被検出体を基準に検出するように配設されていることを特徴としたものである。
【0023】
したがって請求項8の発明によると、幅ずれ検出手段をコンパクトに配設し得る。
しかも本発明の請求項9記載の移動棚設備は、上記した請求項1〜8のいずれかに記載の構成において、制御手段は、走行距離が進んでいる側の駆動式走行支持装置に連動した回転駆動手段に対して、その駆動回転量を落すように制御することを特徴としたものである。
【0024】
したがって請求項9の発明によると、走行距離が進んでいる側が、他側に対して低速で進むように制御し得ることによって、移動棚どうしの衝突など招くことなく、傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図11に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、移動棚11は、走行支持装置(後述する。)を介して走行経路10上において往復走行自在に複数が配設されている。これら移動棚11は、下部フレーム体12と、この下部フレーム体12上に据え付けられた棚部13などにより構成されている。
【0026】
図1、図2、図4、図5に示すように、前記下部フレーム体12は、移動棚11の走行経路方向(前後方向)Aに対して左右両側に位置される側下部フレーム12aと、内側の5箇所(複数箇所)に位置される中間下部フレーム12bと、これら側下部フレーム12aと中間下部フレーム12bとの間に連結される幅方向(左右方向)Bの連結材12cと、連結材12c間の複数箇所に配設される前後方向の渡し材12dと、複数本のブレース12eなどにより、矩形枠状に形成されている。
【0027】
なお側下部フレーム12aや中間下部フレーム12bは、それぞれ、一対の側板部と、両側板部の上端間に連設される上板部とにより、下面開放の門形型材状に形成されている。また連結材12cや渡し材12dは、断面が矩形の筒形型材状に形成されている。
【0028】
前記棚部13は、側下部フレーム12aや中間下部フレーム12bから立設されたトラス13a、ビーム13b、サブビーム13c、ブレース13dなどにより枠組状に形成され、以て走行経路方向Aで開放された区画収納空間13eが、上下方向ならびに幅方向Bに複数で形成されている。なお、最上段の区画収納空間13eは上方にも開放されている。
【0029】
図1、図4、図5、図8に示すように、側下部フレーム12aおよび中間下部フレーム12b内には、それぞれ前後一対の走行車輪(走行支持装置の一例)14が車輪軸15を介して設けられている。これら走行車輪14は、金属からなる内側輪体14aと、硬質ウレタンゴムからなる外側リング体14bとにより構成され、外側リング体14bを介して、たとえばコンクリート製の床1の床面1a上で転動自在に構成されている。すなわち走行車輪(走行支持装置)14は、走行経路10の幅方向Bの7箇所(複数箇所)でかつ走行経路方向Aの2箇所(複数箇所)にそれぞれ設けられている。
【0030】
そして、走行経路10の幅方向Bの両側部分に位置された走行支持装置は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行支持装置に構成されている。すなわち、走行経路10の幅方向Bの両側部分である側下部フレーム12aに支持された走行車輪14群のうち、走行経路方向Aの一方端側(少なくとも1個)の走行車輪は、駆動車輪軸15Aを介して設けられることで駆動式走行車輪(駆動式走行支持装置の一例)14Aに構成されている。
【0031】
その際に、幅方向Bの両側部分に設けられる駆動式走行車輪14Aは、矩形枠状の下部フレーム体12に対して対角状位置の2箇所に配設されている。さらに、駆動車輪軸15Aは幅方向Bにおいて内側に伸び、その内端部分に、隣接した中間下部フレーム12bに支持された走行車輪が取り付けられることで、この走行車輪も駆動式走行車輪14Aに構成されている。そして両駆動車輪軸15Aには、それぞれ減速機付きで誘導電動型のモータ(回転駆動手段の一例)16が連動連結され、これらモータ16は前記中間下部フレーム12bに取り付けられている。
【0032】
なお、前記側下部フレーム12aにおける前後端の上部には、ゴム製で円柱状のストッパ体17が設けられている。以上の12〜17などにより走行経路10上において往復走行自在な移動棚11の一例が構成される。
【0033】
図1、図4、図5、図7に示すように、前記移動棚11には、幅方向Bの両側部分である内側の駆動式走行車輪(駆動式走行支持装置)14Aの近くにそれぞれパルスエンコーダ(走行量検出手段の一例)21が設けられ、これらパルスエンコーダ21は、移動棚11の側面に設けた制御盤(制御手段の一例;後述する。)20に接続されている。
【0034】
すなわちパルスエンコーダ21は、下部フレーム体12側からのブラケット22に、幅方向Bに沿った横軸23を介して上下揺動自在に設けられた支持枠体24と、この支持枠体24に軸受25を介して輪体軸26が遊転自在に支持された検知用輪体27と、前記輪体軸26に取り付けられた回転体28と、この回転体28に形成されたスリット部28a,28bに対向されて前記支持枠体24側に設けられた光電スイッチ29a,29bなどにより構成されている。
【0035】
ここで回転体28には、凹入状の外側スリット部28aと角孔状の内側スリット部28bとが、それぞれ設定角度置きに形成され、その際に外側スリット部28aと内側スリット部28bとは、設定角度の半分の角度で周方向において相対的にずらしている。また光電スイッチは、外側スリット部28aに対向される外側光電スイッチ29aと、内側スリット部28bに対向される内側光電スイッチ29bとからなる。そして両光電スイッチ29a,29bは前記制御盤20に接続されている。
【0036】
なお、検知用輪体27の床面1aへの圧接は、自重により支持枠体24側が下降されることにより行われているが、これは付勢体(圧縮コイルばねや板ばねなど)により支持枠体24を下降付勢させてもよい。以上の22〜30などによりパルスエンコーダ21の一例が構成される。
【0037】
図1、図2、図6、図8に示すように、前記走行経路10の幅方向Bの中間で床1側には、車両の乗り越えを許す被検出体31が走行経路方向Aに沿って配設されている。
【0038】
すなわち被検出体31はシートレール状であって、両駆動式走行車輪(駆動式走行支持装置)14A間でかつ走行経路10の幅方向Bの中央部分において床面1a上に敷設されている。そして被検出体31は、その長さ方向の複数箇所に作用される固定具によって床面1a上に固定されている。なお固定は、接着方式などによって行ってもよい。ここで被検出体31の厚さ(高さ)は、たとえば9mmとして、床面1a上を走行してきたフォークリフトや手押し台車などの車両の乗り越えを許すように構成されている。
【0039】
前記移動棚11には、前記被検出体31を基準に検出しながら移動棚11の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段35が設けられる。すなわち、幅方向Bの中央部分における中間下部フレーム12bで走行経路方向Aの中央部分からはブラケット36が連設され、このブラケット36には、幅方向Bで一対の近接センサ35a,35bが併設されている。ここで、近接センサ35a,35bは、被検出体31から反射される光量を測定する光センサにより構成され、通常では被検出体31を同時に同一検出値(光量)を検出し得るように、被検出体31の幅に対する併設間隔などが設定され、上記制御盤20に接続されている。
【0040】
図4、図5に示すように、前記移動棚11の下部フレーム体12の前後面にはそれぞれ、隣接する移動棚11の接近を検出する接近センサ37a,37bが設けられており、これら接近センサ37a,37bは、上記制御盤20に接続されている。接近センサ37a,37bは磁気センサや反射式の光電スイッチや超音波センサなどにより形成される。
【0041】
また図1、図4に示すように、床1には各移動棚11毎に幅方向B(左右方向)に位置を換えて走行原点(ホームポジション;HP)を示す反射板からなる原点38が設けられ、図4に示すように、各移動棚11には、ホームポジションでこの原点38に対向する位置に光電スイッチからなる原点センサ39が設けられている。
【0042】
上記各移動棚11に設けられた制御盤20はメイン制御盤40に接続されている。このメイン制御盤40は、移動棚設備の全体を制御するもので、たとえば移動棚設備のオンオフスイッチや、各移動棚11の走行操作部(釦)などが設けられている。そして走行操作部の操作によって、移動させる移動棚11の制御盤20に対して、走行指令として走行方向信号を与え、また複数台の移動棚11を同時状に走行させるとき、設定時間(2ないし3秒)をおいて順次起動(スタート)させる制御も行うように構成されている。
【0043】
図9に示すように、各移動棚11の制御盤20には、コンピュータからなる移動棚コントローラ41と、この移動棚コントローラ41から出力される速度指令値に応じて幅方向B(左右方向)に設けられた各モータ16をそれぞれトルクベクトル制御するベクトル制御インバータ42a,42bが設けられている。これらベクトル制御インバータ42a,42bはそれぞれ、高速演算器(CPU)により負荷の状態に応じた出力を高速・演算し、電圧・電流ベクトルを最適に制御し、また始動トルクをアップさせるように構成されており、これらベクトル制御インバータ42a,42bを使用してトルクベクトル制御を行うことにより、負荷変動に対して影響の少ない回転駆動が行え、移動棚11内に収納された荷の荷重分布のアンバランスによる斜行が最小限に抑えられる。
【0044】
上記移動棚コントローラ41には、メイン制御盤40、左右のパルスエンコーダ21(光電スイッチ29a,29b)、左右の近接センサ35a,35b、さらに前後の接近センサ37a,37b、原点センサ39が接続されており、下記のように構成されている。すなわち、
メイン制御盤40の走行方向信号と前後の接近センサ37a,37bの隣接する移動棚11の接近信号を入力し、走行方向信号により移動棚11を前進させるのか後進されるのかを判断し、前進指令または後進指令を出力し、走行方向の接近センサ37aまたは37bの接近信号により停止指令を出力する走行判断部43と、
走行判断部43より出力された走行指令が、前進指令または後進指令に切り替わったときに走行スタート信号を1パルス出力する走行リセット部44と、
原点センサ39が原点38を検出しており、かつ走行判断部43より前進指令が出力されたときにリセットされ、左のパルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントし、左の駆動式走行車輪14Aの走行距離(走行量の一例)を測定する第1カウンタ45と、
原点センサ39が原点38を検出しており、かつ走行判断部43より前進指令が出力されたときにリセットされ、右のパルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントし、右の駆動式走行車輪14Aの走行距離(走行量の一例)を測定する第2カウンタ46と、
走行リセット部44より出力される走行スタートパルス信号によりリセットされ、左右のパルスエンコーダ21からそれぞれ出力されるパルスの数をカウントして、2つのパルス数の差を検出し、その差が設定値(設定変更可能としている)を超えると予測制御実行信号を出力し(オンとし)、パルス数の差がほぼ0に戻ると予測制御実行信号をオフとするパルス誤差判断部47と、
第1カウンタ45により検出された左の駆動式走行車輪14Aの走行距離を微分し、後述する係数を乗算して左の駆動式走行車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を求める第1微分器48と、
第1カウンタ45により検出された左の駆動式走行車輪14Aの走行距離に、第1微分器48により求められた左の駆動式走行車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を加算して一定時間後の予測走行距離(走行距離の予測値)を求める第1加算器49と、
第2カウンタ46により検出された右の駆動式走行車輪14Aの走行距離を微分し、後述する係数を乗算して右の駆動式走行車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を求める第2微分器50と、
第2カウンタ46により検出された右の駆動式走行車輪14Aの走行距離に、第2微分器50により求められた右の駆動式走行車輪14Aによる一定時間の(進み)走行距離を加算して一定時間後の予測走行距離(走行距離の予測値)を求める第2加算器51と、
第1カウンタ45により検出された左の駆動式走行車輪14Aの走行距離より、第2カウンタ46により検出された右の駆動式走行車輪14Aの走行距離を減算して左右の駆動式走行車輪14Aの走行距離偏差を求める第1減算器52と、第1加算器49により求められた左の駆動式走行車輪14Aによる一定時間後の予測走行距離より、第2加算器51により求められた右の駆動式走行車輪14Aによる一定時間後の予測走行距離を減算して左右の駆動式走行車輪14Aの予測走行距離偏差を求める第2減算器53と、
走行リセット部44より出力される走行スタートパルス信号により時間のカウントを開始し、パルス誤差判断部47より出力された予測制御実行信号により時間のカウントを停止して、走行スタートから、設定値を超えるパルス数の差が発生するまでの時間を測定し、この測定時間に反比例した上記係数、すなわちパルス数の差が設定値(走行量の偏差が規定値)を超えるまでの傾向に基づく係数を出力するタイマー54と、
走行判断部43の走行判断信号、第1減算器52により求められた左右の駆動式走行車輪14Aの走行距離偏差、第2減算器53により求められた左右の駆動式走行車輪14Aの予測走行距離偏差、パルス誤差判断部47より出力された予測制御実行信号、および左右の近接センサ35a,35bにより検出されている被検出体31のデータに基づいて左右のベクトル制御インバータ42a,42bの速度指令値(回転駆動手段による駆動回転量に相当する)を求めて出力する速度制御部55
とから構成されている。
【0045】
速度制御部55の構成を図10に示す。図10に示すように、走行判断部43の走行指令信号が前進指令のときに動作するリレイRY−Fと、後進指令のときに動作するリレイRY−Bと、停止指令のときに動作するリレイRY−Sと、パルス誤差判断部47の予測制御実行信号がオンのときに動作するリレイRY−Mが設けられている。さらに移動棚11の所定走行速度が設定された速度設定器61が設けられている。またリレイRY−Mの動作により、予測制御実行信号がオンではないとき走行距離偏差が選択され、予測制御実行信号がオンのとき予測走行距離偏差が選択されるように構成され、さらにその選択された偏差が、後述するタイマーがオフとなっているとき選択され、タイマーがオンとなっているとき距離偏差なし(偏差=0)が選択されるように構成され、選択された偏差により左の駆動式走行車輪14Aの速度補正量を求める第1関数部62と、右の駆動式走行車輪14Aの速度補正量を求める第2関数部63が設けられている。第1関数部62は、偏差がプラスの所定量(デッドバンド)を超えてプラスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力し、第2関数部63は、偏差がマイナスの所定量(デッドバンド)を超えてマイナスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力する。また選択された偏差が、プラスまたはマイナスの所定量(デッドバンド)を超えると、すなわち第1関数部62または第2関数部63より速度補正量が出力され、移動棚姿勢補正制御(傾斜補正制御)が実行されると動作する第1比較器64が設けられ、この第1比較器64の動作により動作するリレイRY−Pが設けられている。
【0046】
また左右の近接センサ35a,35bにより検出されている被検出体31のデータを減算して走行経路10の幅方向Bの幅ずれを演算する第1減算器65が設けられ、この第1減算器65の移動棚11の幅ずれが、プラスまたはマイナスの所定量(後述する関数部66,67のデッドバンド)を超えると動作する第2比較器72が設けられ、この第2比較器72の動作により動作するオフディレイタイマー73が設けられている。さらに上記リレイRY−Pが動作していないとき第1減算器65の移動棚11の幅ずれが選択され、リレイRY−Pが動作しているとき幅ずれなし(幅ずれ=0)が選択されるように構成され、その選択された幅ずれにより、左の駆動式走行車輪14Aの速度補正量を求める第3関数部66と、右の駆動式走行車輪14Aの速度補正量を求める第4関数部67が設けられている。第3関数部66は、幅ずれがプラス(左方向へ幅ずれ)の所定量(デッドバンド)を超えてプラスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力し、第4関数部67は、偏差がマイナスの所定量(デッドバンド)を超えてマイナスとなると、比例してプラスの速度補正量を出力する。これら第3関数部66または第4関数部67から出力される速度補正量により移動棚幅ずれ補正制御が実行される。
【0047】
また速度設定器61において設定された移動棚11の所定走行速度より、上記第1関数部62および第3関数部66より出力されたプラスの速度補正量を減算し、左の駆動式走行車輪14Aの速度指令値を求める第2減算器68と、この第2減算器68より求められた左の駆動式走行車輪14Aの速度指令値の下限を制限し最低速度を保障する第1下限リミッタ69が設けられ、リレイRY−Fの動作(前進指令でオン)によりこの下限が制限された左の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が選択され、リレイRY−Bの動作(後進指令でオン)によりこの下限が制限された左の駆動式走行車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−Sの動作(停止指令でオン)により左の駆動式走行車輪14Aの速度指令値“0”が選択され、左のベクトル制御インバータ42aへ速度指令値を出力するように構成されている。
【0048】
また速度設定器61において設定された移動棚11の所定走行速度より、上記第2関数部63および第4関数部67より出力された速度補正量を減算し、右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値を求める第3減算器70と、この第3減算器70より求められた右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値の下限を制限し最低速度を保障する第2下限リミッタ71が設けられ、リレイRY−Fの動作(前進指令でオン)によりこの下限が制限された右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が選択され、リレイRY−Bの動作(後進指令でオン)によりこの下限が制限された右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値をマイナスとした値が選択され、リレイRY−Sの動作(停止指令でオン)により右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値“0”が選択され、右のベクトル制御インバータ42bへ速度指令値を出力するように構成されている。
【0049】
なお、速度指令値はプラスのときに前進の速度指令値を、マイナスのときに後進の速度指令値を示している。
上記制御盤20の構成による作用を説明する。
【0050】
まず、メイン制御盤40より走行方向信号を入力すると、走行方向が判断され、前進指令または後進指令が形成され、速度設定器61において設定された移動棚11の所定走行速度が速度指令値として左右のベクトル制御インバータ42a,42bへ出力される。左右のベクトル制御インバータ42a,42bによりモータ16が速度指令値に応じた回転数に制御され、移動棚11は前進または後進を開始する。なお、前進指令のとき速度指令値はプラスに、後進指令のとき速度指令値はマイナスに形成される。
【0051】
走行が開始されると、左右の各パルスエンコーダ21の出力パルスにより左右の駆動式走行車輪14Aの走行距離が求められ、これら走行距離の偏差、すなわち移動棚11の両側方の走行方向のずれである移動棚11の傾斜が求められ、この傾斜を0とするように左右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が求められ、左右のベクトル制御インバータ42a,42bへ出力される。
【0052】
上記走行距離の偏差に基づいて左右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が求められる通常の走行制御が実行されているとき、左右の各パルスエンコーダ21のパルス数の差が設定値を超え予測制御実行信号がオンとなると、すなわち上記傾斜が大きくなると、移動開始から設定値を超えるまでの時間が求められ、この時間により走行量の偏差の傾向が求められ、この傾向に基づく係数が求められ、また各駆動式走行車輪14Aの走行距離を微分することにより現在の走行距離の変化が求められ、これら(走行距離の偏差の傾向に基づく)係数と現在の走行距離の変化を乗算することにより一定時間の走行距離(進みの成分)が求められ、この一定時間の走行距離に現在の各走行距離を加算することにより一定時間後の各予測走行距離が求められ、これら予測走行距離の偏差が求められ、この予測走行距離偏差を0とするように左右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が求められ、左右のベクトル制御インバータ42a,42bへ出力される(移動棚姿勢補正制御が実行される)。なお、各予測走行距離は所定時間毎に求められる。
【0053】
この移動棚姿勢補正制御のとき、上記速度指令値は走行距離が進んでいる側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16のベクトル制御インバータ42a,42bに対して、その駆動回転量を落すように制御される。また速度指令値のプラスとマイナスの符号により正逆駆動の切り換えが行われる。
【0054】
これにより、モータ16間に駆動回転量の差が生じることになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。さらに走行距離が進んでいる側が、他側に対して低速で進むように制御し得ることによって、移動棚11どうしの衝突など招くことなく、傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
【0055】
そしてパルスエンコーダ21からそれぞれ出力されるパルスの数の差がほぼ0に戻ると予測制御実行信号がオフとなり、再び走行距離偏差に基づく通常の走行制御に戻される。
【0056】
また近接センサ35a,35bにより求められた被検出体31のデータに基づいて走行経路10の幅方向(左右方向)Bのずれが求められ、このずれが、第2比較器72に設定された所定量(デッドバンド)を超えると、走行距離偏差あるいは予測走行距離偏差による速度補正量が0に設定され移動棚姿勢補正制御に代えて、移動棚幅ずれ補正制御が実行される(移動棚幅ずれ補正制御が移動棚姿勢補正制御に優先される)。すなわち、幅方向Bのずれを0とするように、第3関数部66または第4関数部67から速度補正量が出力され、一方の駆動回転量を落すように左右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値が求められ、左右のベクトル制御インバータ42a,42bへ出力され、移動棚幅ずれ補正制御が実行される。
【0057】
これにより、直角状姿勢で走行していた移動棚11を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、近接センサ35a,35bがそれぞれ被検出体31上へ移動して、幅ずれを解消し得る。また移動棚幅ずれ補正制御が移動棚姿勢補正制御より優先して実行され、よって、いわゆる幅ずれが解消され、解消されると、タイマー73の設定時間遅れて移動棚姿勢補正制御が再実行され、移動棚11の走行が走行経路10に対して直角状姿勢で行われるように姿勢が修正される。
【0058】
なお、左右の駆動式走行車輪14Aの速度指令値の補正は、速度設定器61において設定された移動棚11の所定走行速度と、下限リミッタ69,71において設定された最低速度との間において行われる。
【0059】
また各移動棚11が原点に戻り、原点センサ39が動作している状態で、前進指令が出力されるとカウンタ45,46のカウント値がリセットされ、走行距離の原点補正が行われる。
【0060】
そして、走行方向の接近センサ37aまたは37bが動作すると、停止指令が形成され、速度指令値が“0”とされ、左右のベクトル制御インバータ42a,42bによりモータ16が回転数“0”に制御され、移動棚11は停止する。
【0061】
以下に、上記した第1の実施の形態における作用を説明する。
図1、図2に示すように、1台または複数台の移動棚11を走行経路10上で走行させることにより、目的とする移動棚11の前方に作業用通路Sを形成し得、この作業用通路Sから目的とする区画収納空間13eに対する荷の出し入れを行える。この荷の出し入れは、たとえばフォークリフトを作業用通路S内で走行させ、パレットを介して行っている。
【0062】
その際に、作業用通路S内の床面1a上には車両の乗り越えを許す被検出体31のみが存在し、さらに作業用通路Sの両側外方の床面1a上には何も存在していないことから、フォークリフトなど車両の走行は、作業用通路Sにおける一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行える。これにより、荷の出し入れなど、作業用通路Sを利用した作業を迅速にかつ円滑に行える。
【0063】
たとえば、図1、図2の停止位置(ホ)に停止している移動棚11を、走行経路10上で走行させたのち停止位置(ヘ)に停止させるとき、まずメイン制御盤40を操作する。これにより、停止位置(ホ)に停止している移動棚11の制御盤20に対して、走行指令信号(走行方向信号)が与えられる。
【0064】
すると、一対のモータ16を起動させ、それぞれ駆動車輪軸15Aを介して駆動式走行車輪14Aを駆動回転させる。これにより移動棚11に走行力を付与し得、以て残りの走行車輪14を追従回転(遊転)させながら、移動棚11を走行経路10上で走行し得る。そして、移動棚11間に設けられた接近センサ37a,37bなどによる検出制御によって、移動棚11を、停止位置(ト)に停止している移動棚11に衝突などさせることなく、所期の停止位置(ヘ)に停止し得る。
【0065】
上述したような移動棚11の走行に際して、収納している荷の偏荷重、床面1aの平坦(凹凸)状態、床面1aに対する駆動式走行車輪14Aのスリップ、駆動式走行車輪14Aにおける外側リング体14bの摩損などによって、移動棚11の走行が、走行経路10に対して直角状姿勢を維持して行われず、たとえば図1の仮想線に示されるように、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われることがある。
【0066】
このような場合、幅方向Bの両側部分にそれぞれ設けたパルスエンコーダ21により走行距離を検出し、この検出に基づいて制御盤20によって、前記モータ16による駆動回転量を制御している。すなわち、移動棚11の走行に伴って、床面1aに圧接している検知用輪体27が摩擦転動する。この検知用輪体27の転動により、輪体軸26を介して回転体28を回転させる。
【0067】
すると、回転体28の回転によって、この回転体28に形成したスリット部28a,28b群の移動数(通過数)を光電スイッチ29a,29bによりカウントし、制御盤20に入力し得る。この制御盤20においては、両パルスエンコーダ21から出力されるパルスをカウントすることによりそれぞれ駆動式走行車輪14Aによる走行距離を求めて比較し、この場合には、一側部分側の駆動式走行車輪14Aによる走行距離が大きく(進み)、そして他側部分側の駆動式走行車輪14Aによる走行距離が小さい(遅れた)状態であることになる。
【0068】
この比較に基づいて制御盤20から、走行距離が進んでいる側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16に対して、すなわち一側部分側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、一側部分側のモータ16の駆動回転量が落ちることになって、この一側部分側が他側部分側に対して低速で進むことになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。
【0069】
さらに制御盤20においては、両パルスエンコーダ21から出力されるパルスに移動開始時より設定値を超えてパルス差が生じると、走行距離と移動開始から設定値を超えるパルス差が生じたまでの時間に応じて予測走行距離が求められ、予測走行距離が進んでいる側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、一側部分側のモータ16の駆動回転量が落ちることになって、この一側部分側が他側部分側に対して低速で進むことになり、予測走行距離に応じて先んじて傾斜姿勢を次第に修正して解消し得る。この予測制御により、図11に実線で示すように波うつ軌跡を描く床面1aまたは荷重条件において、走行距離偏差のみの制御では図11(a)に破線で示すようにオーバーシュートするのに対し、図11(b)に破線で示すようにオーバーシュートを無くすことができ安定した走行制御を行える。
【0070】
このように制御盤20を介しての制御を行うことで、移動棚11の走行は、走行経路10に対して直角状姿勢で行える。
なお、制御盤20において、それぞれ駆動式走行車輪14Aによる走行距離を比較したときで、その差がないときや、差が微少のとき(デッドバンド内のとき)には、制御盤20からの駆動回転量を落すような制御信号は出されず、以て速度設定器61に設定された所期の回転数による走行が継続される。
【0071】
上述したように、走行距離検出手段としてパルスエンコーダ21を採用したときには、回転体28に対して、それぞれ設定角度置きに形成する外側スリット部28a群と内側スリット部28b群とを、設定角度の半分の角度で周方向において相対的にずらせることができ、これにより、移動棚11の幅方向の両側部分における走行距離の検出を、検出量を細かくして、的確に行えることになる。
【0072】
上述したような移動棚11の走行に際して、たとえば、移動棚11の走行が走行経路10に対して直角状姿勢で行われているにも拘わらず、移動棚11が幅方向Bにずれる、いわゆる幅ずれ走行を行う恐れがある。このような場合、移動棚11を走行させながら、走行経路方向Aに沿って配設された被検出体31を幅ずれ検出手段35である近接センサ35a,35bにより検出し、以て近接センサ35a,35bの検出値の差がなくなるように、制御盤20によりモータ16を制御している。
【0073】
すなわち、幅ずれの生じていない走行時に近接センサ35a,35bは、図9に示すように被検出体31を同時に検出している。そして幅ずれが生じたとき、一対の近接センサ35a,35bのうち、ずれた側の近接センサ35a,35bが床面1aを検出することになり、以て前記制御盤20において、検出値に差が生じることになる。
【0074】
すると制御盤20から、ずれた側とは反対側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16のベクトル制御インバータ42aまたは42bに対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出される。これにより、反対側のモータ16の駆動回転量が落ちることになって、この反対側がずれた側に対して低速で進むことになり、以て直角状姿勢で走行していた移動棚11を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、ずれた側の近接センサ35a,35bが被検出体31側に接近移動して、幅ずれを解消し得る。
【0075】
制御盤20により、通常は、移動棚姿勢補正制御により移動棚11の走行が走行経路10に対して直角状姿勢で行われるように姿勢が修正されており、幅ずれが生じると、移動棚幅ずれ補正制御が移動棚姿勢補正制御より優先して実行されて幅ずれが解消され、解消されると、一定時間後に移動棚姿勢補正制御に戻り、移動棚11の走行が走行経路10に対して直角状姿勢で行われるように姿勢が修正される。
【0076】
なお、走行開始時に、すでに幅ずれが発生していたときには、先に移動棚幅ずれ補正制御が実行され、幅ずれが解消された後に移動棚姿勢補正制御が実行される。
【0077】
前述では、ずれた側とは反対側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16の駆動回転量を落とすことによって、直角状姿勢で走行していた移動棚11を次第に傾斜姿勢としているが、これは、ずれた側の駆動式走行車輪14Aに連動したモータ16の駆動回転量を落とすように制御したときも、同様に、直角状姿勢で走行していた移動棚11を次第に傾斜姿勢とし得る。
【0078】
以上のような動作によって、移動棚11の走行は、大きな幅ずれが生じることもなく行える。また中央部分の1箇所に配設された被検出体31と幅ずれ検出手段35とによって、移動棚11の幅ずれを検出する構成を、簡単かつ安価として提供し得る。そして前述した幅方向Bの両側部分の走行距離制御との組み合わせによって、移動棚11の走行は、走行経路10に対して直角状姿勢でかつ幅ずれも生じることなく行えることになる。また被検出体31を走行経路10の幅方向Bの中間で走行経路方向Aに沿って配設したことにより、幅ずれを解消するために移動棚11を斜行させるときに移動棚11の回転半径を小さくでき、蛇行を少なくすることができる。
【0079】
上述したような移動棚11の走行は、メイン制御盤40における走行操作部の操作によって、複数を同時状に行える。すなわち図2に示すように、停止位置(ヘ)の部分に作業用通路Sが形成されている状態で、停止位置(ハ)〜(ホ)の部分に停止している3台の移動棚11を同時状に走行させるように操作したとき、メイン制御盤40の指示により、まず図3の(a)に示すように、停止位置(ホ)の部分に停止していた移動棚11を起動(走行)させる。
【0080】
次いで、この1台目の移動棚11の走行が開始され設定時間(2、3秒)をおいたのち、図3の(b)に示すように、停止位置(ニ)の部分に停止していた2台目の移動棚11を起動させる。そして、2台目の移動棚11の走行が開始され設定時間(2、3秒)をおいたのち、図3の(c)に示すように、停止位置(ハ)の部分に停止していた3台目の移動棚11を起動させる。
【0081】
その後に移動棚11群は、まず1台目の移動棚11が停止位置(ヘ)の部分に停止し、次いで2台目の移動棚11が停止位置(ホ)の部分に停止し、そして3台目の移動棚11が停止位置(ニ)の部分にと順次停止することになり、以て図3の(d)に示すように、相互に近接した状態で停止し得る。
【0082】
このようにして、3台の移動棚11を、設定時間(2、3秒)をおいて順次時差起動(時差スタート)させることによって、3台(複数台)の移動棚11の同時状の走行は、設定時間(2、3秒)に相当する間隔Lを保持した状態で行える。したがって、無軌条で移動棚11が傾斜姿勢になり易い形式でありながら、相互に接触、衝突など生じることなく、複数台の移動棚11を同時状に走行し得る。また3台(複数台)の移動棚11を順次停止することで、相互に充分に近接した状態で停止し得る。
【0083】
なお、上述したような移動棚11の走行制御において、制御盤20では、学習して記憶し、それに基づいて移動棚11を走行制御することもできる。すなわち、移動棚11を走行させたときで、たとえば走行が傾斜姿勢で行われ、パルスエンコーダ21の検出に基づいて傾斜姿勢を修正したとき、その一連の制御を記憶しておく。そして、次の移動棚11の逆方向への走行や同方向への走行の際に、記憶に基づいて移動棚11を走行制御(予測制御)することで、移動棚11の走行は、走行経路10に対して直角状姿勢で行えることになる。
【0084】
なお、記憶に基づいて移動棚11を走行制御したときも、たとえば荷重変化などにより走行が傾斜姿勢で行われることがあるが、これに対しては上述と同様にして、パルスエンコーダ21の検出に基づいて傾斜姿勢を修正し得る。
【0085】
上記した第1の実施の形態において、たとえば図1〜図3の仮想線に示すように、前記移動棚11群による走行経路10の両端外方には、必要に応じて固定棚3が配設される。この場合には、一対の固定棚3間に、固定棚間方向に往復走行自在な複数の移動棚11が配設されることになる。ここで固定棚3は、床面1a上に載置され固定される下部フレーム体4と、この下部フレーム体4上に据付けられる棚部5などにより構成されている。この棚部5には、上下方向ならびに水平方向に複数の区画収納空間5aが形成されている。
【0086】
そして両固定棚5の下部間には障害物検出用の光電センサ6が設けられている。この光電センサ6は、幅方向Bにおいて適当間隔置きに複数が併設されている。ここで光電センサ6は、投光器7と受光器8とが対向して配置された透過形の光電スイッチであって、各投光器7からの検出用光線7aが、移動棚11群における下部フレーム体12の底面と床面1aとの間の空間を通過して、対向位置にある受光器8に受け入れられるように構成されている。
【0087】
このように一対の固定棚3が設けられることで、設置スペースを有効に利用した荷の保管を可能にし得る。また、光電センサ6の採用によって、万一、作業用通路Sに作業員が入っている状態で移動棚11を移動させようとしても、作業用通路Sを横切る検出用光線7aによって確実に検出し得、以て移動棚11の移動を停止させるなどの制御を行える。なお、検出用光線7aが床面1aから低レベルで設定されていることで、作業員だけでなく、棚部13から作業用通路S内に落下した小型の異物も、非接触式で検出可能となる。
【0088】
なお他物検出方式としては、光電センサを移動棚11の前後面において、その検出用光線を幅方向Bとして配設した形式でもよく、さらには、移動棚11の前後面の下部に接触式のバンパーを配設した形式でもよい。
【0089】
次に、本発明の第2の実施の形態を、図12に基づいて説明する。
すなわち被検出体31が、両駆動式走行車輪(駆動式走行支持装置)14A間でかつ走行経路10の幅方向Bの中間の4箇所(複数箇所)に配設されている。そして各被検出体31に対向されて、それぞれ幅ずれ検出手段35が設けられている。
【0090】
この第2の実施の形態によると、移動棚11の傾斜に伴う幅ずれを素早く検出し得る。
次に、本発明の第3の実施の形態を、図13に基づいて説明する。
【0091】
すなわち、一対の被検出体81A,81Bが、走行経路10の幅方向Bで隙間82を置いて床面1a上に敷設され、そして鉄など金属製の非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置の一例)83が車輪軸84を介して設けられるとともに、この非駆動式走行車輪83が、軌道を形成する両被検出体81A,81Bの上面間に亘って載置されている。ここで幅ずれ検出手段35が、一方の被検出体81Aを検出するように、両近接センサ35a,35bが配設されている。
【0092】
この第3の実施の形態によると、非駆動式走行車輪83が、両被検出体81A,81Bの上面間を転動することで、被検出体81Aに対して両近接センサ35a,35bを常に一定状の距離を置いて対向し得、以て両近接センサ35a,35bによる検出は正確に行える。
【0093】
次に、本発明の第4の実施の形態を、図14に基づいて説明する。
すなわち、軌道を形成する一対の被検出体81A,81Bが、走行経路10の幅方向Bで隙間82を置いて床面1a上に敷設され、そして鉄など金属製の非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置の一例)85が車輪軸86を介して設けられるとともに、この非駆動式走行車輪85が、両被検出体81A,81Bの上面間に亘って載置されている。ここで非駆動式走行車輪85には、前記隙間82に係合される鍔部85aが形成されている。
【0094】
この第4の実施の形態によると、非駆動式走行車輪85が、両被検出体81A,81Bの上面間を転動することで、被検出体81A,81Bに対して両近接センサ35a,35bを常に一定状の距離を置いて対向し得、以て両近接センサ35a,35bによる検出は正確に行える。さらに、隙間82に鍔部85aが係合していることで、非駆動式走行車輪85が両被検出体81A,81Bから外れること、すなわち幅ずれなどをし難くし得る。
【0095】
次に、本発明の第5の実施の形態を、図15に基づいて説明する。
すなわち、軌道を形成する1本の被検出体87が、走行経路方向Aに沿って床面1a上に敷設され、そして鉄など金属製の非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置の一例)88が車輪軸89を介して設けられるとともに、この非駆動式走行車輪88が被検出体87上に載置されている。ここで非駆動式走行車輪88には、前記被検出体87の両側縁に外側から係合される一対の鍔部88aが形成されている。
【0096】
この第5の実施の形態によると、非駆動式走行車輪88が、両被検出体87上を転動することで、被検出体87に対して両近接センサ35a,35bを常に一定状の距離を置いて対向し得、以て両近接センサ35a,35bによる検出は正確に行える。さらに、被検出体87の両側縁に外側から鍔部88aが係合していることで、非駆動式走行車輪88が両被検出体87から外れること、すなわち幅ずれなどをし難くし得る。しかも、両近接センサ35a,35bを、広幅の被検出体87の全幅を有効に利用して、十分に離して配設することで、検出の正確度を高くし得る。
【0097】
次に、本発明の第6の実施の形態を、図16に基づいて説明する。
上記した第1〜第5の実施の形態において、幅方向Bの両側部分に設けられる駆動式走行車輪14Aは、矩形枠状の下部フレーム体12に対して対角状位置の2箇所に配設され、そして両駆動車輪軸15Aには、それぞれ減速機付きのモータ16が連動連結されるとともに、これら駆動式走行車輪14Aの近くにパルスエンコーダ21が設けられているが、これらの配置や数は任意に変更し得る。
【0098】
すなわち、図16の(a)では、駆動式走行車輪14Aなどが幅方向Bにおいて同一状の線上に位置されている。また図16の(b)では、駆動式走行車輪14Aなどが各隅部に対応して4箇所に設けられている。そして図16の(c)では、駆動式走行車輪14Aなどが中央部分の1箇所に追加されている。さらに図16の(d)では、一対のモータ16などが中央部分に配設されている。
【0099】
この第6の実施の形態によると、移動棚11の規模や取り扱う荷の荷重などに応じて、最適の駆動形態を採用し得る。
上記した各実施の形態では、移動棚11の区画収納空間13eや固定棚3の区画収納空間5aに対して、パレットを介して荷の載置、収納を行っているが、これは箱コンテナを載置、収納させる形式などであってもよい。
【0100】
上記した各実施の形態では、移動棚11や固定棚3として、下部フレーム体12,4と棚部13,5とからなる形式が示されているが、これは棚部13,5が省略された台車形式の移動棚11や架台形式の固定棚3などであってもよい。
【0101】
上記した各実施の形態では、移動棚11や固定棚3として、最上段の区画収納空間13e,5aが上方に開放された形式が示されているが、これは上部に屋根体が設けられた移動棚11や固定棚3などであってもよい。
【0102】
上記した各実施の形態では、被検出体31,81A,81B,87を配設するに、これら被検出体31,81A,81B,87が床面1a上に敷設された形式が示されているが、これは床1に形成された溝内に位置させて、一部または全部が埋設された形式などであってもよい。この場合に、車両の乗り越えはより好適に行える。
【0103】
上記した各実施の形態では、モータ16により一対(2個)の駆動式走行車輪14Aを駆動しているが、これはモータ16により1個の駆動式走行車輪14Aを駆動する形式などであってもよく、また1個の駆動式走行車輪14Aの駆動軸の一端部に減速機を直結し、この減速機にモータ16を直結するダイレクトドライブ形式としてもよい。
【0104】
上記した各実施の形態では、走行支持装置として走行車輪形式が示されているが、これはローラチェーン形式(キャタピラ形式)などであってもよい。この場合にローラチェーンなどは、移動棚11の幅方向Bにおける両側部分に、それぞれ走行経路方向Aの全長に亘って単数で設けられ、また走行経路方向Aの全長に亘って分割された複数で設けられている。
【0105】
上記した各実施の形態では、走行量検出手段としてパルスエンコーダ21を採用し、そして回転体28に外側スリット部28aと内側スリット部28bとを形成するとともに、外側スリット部28aに対向される外側光電スイッチ29aと、内側スリット部28bに対向される内側光電スイッチ29bとが設けられた2組検出形式が示されているが、これは1組検出形式や2組以上の複数組検出形式などであってもよい。
【0106】
上記した各実施の形態では、走行量検出手段として検知用輪体27などを有するパルスエンコーダ21が示されているが、これは駆動式走行支持装置の駆動回転量を計測する形式などであってもよい。またパルスエンコーダ21は、検知用輪体27の回転を検出しているが、誘導電動型のモータ(回転駆動手段の一例)16の回転軸に連結して移動棚11の走行量を検知するようにしてもよい。
【0107】
上記した各実施の形態では、被検出体31としてシートレールを採用し、そして幅ずれ検出手段35として一対の近接センサ35a,35bからなる方式が採用されているが、この幅ずれ検出としては、誘導体(誘導ライン)とピックアップコイルとからなる方式などであってもよい。また移動棚幅ずれ補正制御を近接センサ35a,35bの検出データの差を無くすように行っているが、近接センサ35a,35bの各検出データが設定値を外れないように、あるいは外れたときに補正することにより、駆動式走行車輪14Aの速度指令値を求めて制御するようにすることもできる。また幅ずれ検出手段35を、被検出体31の幅方向の両端部上にそれぞれ被検出体31を検出するスイッチ(被検出体31の検出でオンするスイッチ)を設け、移動棚幅ずれ補正の制御をこれらスイッチが共にオンとなっているようにすることにより行うこともできる。また幅ずれ検出手段35として、移動棚11の前後の側面に複数の回帰反射型光センサを、対向する移動棚11に向けて設置し、この対向する移動棚11に、光センサに対向して反射体を設けて構成し、移動棚11同士がずれたことにより光センサがオフとなることで幅ずれを検出するようにすることもできる。また一対の近接センサ35a,35bにさらに一対の近接センサを加えて4台で、幅ずれを検出するようにしてもよい。
【0108】
上記した実施の形態では、複数台の移動棚11を同時状に走行させるとき、設定時間をおいて順次起動(スタート)させているが、これは複数台の移動棚11を同時に起動(スタート)させてもよい。
【0109】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、移動棚群を走行経路上で走行させることにより、目的とする移動棚の前方に作業用通路を形成し得、たとえばフォークリフトなどの車両を作業用通路内で走行させることで、この作業用通路側から荷の出し入れを行うことができる。その際に、作業用通路内の床側には車両の乗り越えを許す被検出体のみが存在し、さらに作業用通路の両側外方の床上には何も存在していないことから、車両の走行は、作業用通路における一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行うことができる。これにより、荷の出し入れなど、作業用通路を利用した作業を迅速にかつ円滑に行うことができる。
【0110】
移動棚群の走行経路上での走行は、一対の回転駆動手段を起動させ、それぞれ駆動式走行支持装置を駆動回転させて移動棚に走行力を付与することにより、残りの走行支持装置を追従回転(遊転)させながら行うことができる。そして、移動棚の走行が、走行経路に対して直角状姿勢を維持して行われず、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われた場合、両走行量検出手段により走行距離を検出し、これら検出に基づいて制御手段によって、回転駆動手段による駆動回転量の制御を行うことにより、回転駆動手段間に駆動回転量の差が生じることになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消できる。これにより移動棚の走行は、走行経路に対して直角状姿勢で行うことができる。
【0111】
また移動棚の走行が走行経路に対して直角状姿勢で行われているにも拘わらず、移動棚が幅方向にずれる、いわゆる幅ずれ走行を行った場合、移動棚を走行させながら、走行経路方向に沿って配設された被検出体を幅ずれ検出手段である近接センサにより検出し、以て幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、制御手段により回転駆動手段を制御できる。
すなわち、幅ずれの生じていない走行時に近接センサは被検出体を同時に検出しており、そして幅ずれが生じたとき、一対の近接センサのうち、ずれた側の近接センサが床面を検出することになり、以て制御手段において、検出値に差が生じることになる。すると制御手段から、ずれた側とは反対側の駆動式走行支持装置の回転駆動手段に対して、その駆動回転量を落すように制御信号が出され、これにより、反対側の駆動回転量が落ちることになって、この反対側がずれた側に対して低速で進むことになる。これにより、直角状姿勢で走行していた移動棚を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、ずれた側の近接センサが被検出体側に接近移動して、幅ずれを解消できる。
【0112】
以上のような幅ずれを解消動作と、前述した幅方向の両側部分の走行量制御との組み合わせによって、移動棚の走行は、走行経路に対して直角状姿勢でかつ幅ずれも生じることなく行うことができる。
【0113】
上記した本発明の請求項2によると、移動棚群を走行経路上で走行させることにより、目的とする移動棚の前方に作業用通路を形成し得、たとえばフォークリフトなどの車両を作業用通路内で走行させることで、この作業用通路側から荷の出し入れを行うことができる。その際に、作業用通路内の床側には車両の乗り越えを許す被検出体のみが存在し、さらに作業用通路の両側外方の床上には何も存在していないことから、車両の走行は、作業用通路における一方向への通過走行をも可能として、自由方向に行うことができる。これにより、荷の出し入れなど、作業用通路を利用した作業を迅速にかつ円滑に行うことができる。
移動棚群の走行経路上での走行は、一対の回転駆動手段を起動させ、それぞれ駆動式走行支持装置を駆動回転させて移動棚に走行力を付与することにより、残りの走行支持装置を追従回転(遊転)させながら行うことができる。そして、移動棚の走行が、走行経路に対して直角状姿勢を維持して行われず、一側部分が進みかつ他側部分が遅れた傾斜姿勢で行われた場合、両走行量検出手段により走行距離を検出し、これら検出に基づいて制御手段によって、回転駆動手段による駆動回転量の制御を行うことにより、回転駆動手段間に駆動回転量の差が生じることになり、以て前述した傾斜姿勢を次第に修正して解消できる。これにより移動棚の走行は、走行経路に対して直角状姿勢で行うことができる。
また移動棚の走行が走行経路に対して直角状姿勢で行われているにも拘わらず、移動棚が幅方向にずれる、いわゆる幅ずれ走行を行った場合、移動棚を走行させながら、走行経路方向に沿って配設された被検出体を幅ずれ検出手段により検出し、以て幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、制御手段により回転駆動手段を制御することにより、直角状姿勢で走行していた移動棚を次第に傾斜姿勢とし、それに伴って、幅ずれ検出手段が被検出体側に接近移動して、幅ずれを解消できる。
以上のような幅ずれを解消動作と、前述した幅方向の両側部分の走行量制御との組み合わせによって、移動棚の走行は、走行経路に対して直角状姿勢でかつ幅ずれも生じることなく行うことができる。その際に、非駆動式走行支持装置が、被検出体の上面を転動することで、被検出体に対して幅ずれ検出手段を常に一定状の距離を置いて対向でき、以て幅ずれ検出手段による検出を正確に行うことができる。
また上記した本発明の請求項3によると、走行車輪からなる走行支持装置は簡単かつ安価にして配設でき、また回転駆動手段による連動も容易に行うことができる。
【0114】
そして上記した本発明の請求項4によると、パルスエンコーダを採用することで、移動棚の幅方向の両側部分における走行量の検出を、検出量を細かくして、的確に行うことができる。
【0115】
さらに上記した本発明の請求項5によると、中央部分の1箇所に配設した被検出体と幅ずれ検出手段とによって、移動棚の幅ずれを検出する構成を、簡単かつ安価として提供できる。
【0116】
しかも上記した本発明の請求項6によると、移動棚の傾斜に伴う幅ずれを素早く検出することができる。
【0117】
そして上記した本発明の請求項7によると、非駆動式走行車輪が、両被検出体の上面間を転動することで、被検出体に対して幅ずれ検出手段を常に一定状の距離を置いて対向でき、以て幅ずれ検出手段による検出は正確に行うことができる。さらに、隙間に鍔部が係合していることで、非駆動式走行車輪が両被検出体から外れること、すなわち幅ずれなどをし難くできる。
【0118】
さらに上記した本発明の請求項8によると、幅ずれ検出手段をコンパクトに配設できる。
しかも上記した本発明の請求項9によると、走行距離が進んでいる側を、他側に対して低速で進むように制御することによって、移動棚どうしが衝突など招くことなく、傾斜姿勢を次第に修正して解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、移動棚設備の平面図である。
【図2】同移動棚設備の側面図である。
【図3】同移動棚設備の複数台移動を説明する側面図である。
【図4】同移動棚設備における移動棚の要部の一部切り欠き平面図である。
【図5】同移動棚設備における移動棚の回転駆動手段および幅ずれ検出手段部分の縦断側面図である。
【図6】同移動棚設備における移動棚の走行量検出手段部分の縦断側面図である。
【図7】同移動棚設備における移動棚の走行量検出手段部分の縦断正面図である。
【図8】同移動棚設備における移動棚の幅ずれ検出部分の縦断側面図である。
【図9】同移動棚設備における移動棚の制御ブロック図である。
【図10】同移動棚設備における移動棚コントローラの速度制御部のブロック図である。
【図11】同移動棚設備における移動棚の走行制御の特性図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態を示し、移動棚設備の平面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態を示し、移動棚設備における移動棚の幅ずれ検出部分の縦断正面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態を示し、移動棚設備における移動棚の幅ずれ検出部分の縦断正面図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態を示し、移動棚設備における移動棚の幅ずれ検出部分の縦断正面図である。
【図16】本発明の第6の実施の形態を示し、(a)〜(d)はそれぞれ移動棚設備における移動棚の平面図である。
【符号の説明】
1 床
1a 床面
3 固定棚
4 下部フレーム体
5 棚部
5a 区画収納空間
6 光電センサー
10 走行経路
11 移動棚
12 下部フレーム体
13 棚部
13e 区画収納空間
14 走行車輪(走行支持装置)
14A 駆動式走行車輪(駆動式走行支持装置)
14b 外側リング体
16 モータ(回転駆動手段)
20 制御盤(制御手段)
21 パルスエンコーダ(走行量検出手段)
26 輪体軸
27 検知用輪体
28 回転体
28a 外側スリット部
28b 内側スリット部
29a 外側光電スイッチ
29b 内側光電スイッチ
31 被検出体
35 幅ずれ検出手段
35a 近接センサ
35b 近接センサ
37a 接近センサ
37b 接近センサ
40 メイン制御盤
41 移動棚コントローラ
42a ベクトル制御インバータ
42b ベクトル制御インバータ
81A 被検出体
81B 被検出体
82 隙間
83 非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置)
85 非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置)
85a 鍔部
87 被検出体
88 非駆動式走行車輪(非駆動式走行支持装置)
88a 鍔部
A 走行経路方向
B 幅方向
S 作業用通路
L 間隔
Claims (9)
- 走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備であって、前記移動棚には、走行経路の幅方向の複数箇所にそれぞれ走行支持装置が設けられるとともに、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行支持装置は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行支持装置に構成され、前記移動棚には、幅方向の両側部分にそれぞれ走行量検出手段が設けられるとともに、これら走行量検出手段による検出に基づいて前記回転駆動手段による駆動回転量を制御する制御手段が設けられ、走行経路の幅方向の中間で床側には、車両の乗り越えを許すシートレール状の被検出体が走行経路方向に沿って配設されるとともに、移動棚には、前記被検出体を検出しながら移動棚の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段が設けられ、この幅ずれ検出手段は、幅方向で一対の近接センサを併設して構成されるとともに、これら近接センサは、被検出体から反射される光量を測定する光センサにより構成され、通常では被検出体を同時に検出し得るように、被検出体の幅に対する併設間隔が設定され、前記幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、前記制御手段により回転駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする移動棚設備。
- 走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設された移動棚設備であって、前記移動棚には、走行経路の幅方向の複数箇所にそれぞれ走行支持装置が設けられるとともに、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行支持装置は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行支持装置に構成され、前記移動棚には、幅方向の両側部分にそれぞれ走行量検出手段が設けられるとともに、これら走行量検出手段による検出に基づいて前記回転駆動手段による駆動回転量を制御する制御手段が設けられ、走行経路の幅方向の中間で床側には、車両の乗り越えを許す被検出体が走行経路方向に沿って配設され、この被検出体は軌道を形成するとともに、被検出体の上面で非駆動式走行支持装置が走行されるように構成され、前記移動棚には、前記被検出体を検出しながら移動棚の幅ずれを検出する幅ずれ検出手段が設けられ、この幅ずれ検出手段による検出値が設定値を外れないように、あるいは外れたとき補正して、前記制御手段により回転駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする移動棚設備。
- 走行支持装置は走行車輪であって、走行経路の幅方向の複数箇所でかつ走行経路方向の複数箇所にそれぞれ設けられ、走行経路の幅方向の両側部分に位置された走行車輪群のうち少なくとも1個の走行車輪は、それぞれ回転駆動手段が設けられて駆動式走行車輪に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の移動棚設備。
- 走行量検出手段が、駆動式走行支持装置の近くに設けられたパルスエンコーダであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移動棚設備。
- 被検出体が、両駆動式走行支持装置間でかつ走行経路の幅方向の中央部分に配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動棚設備。
- 被検出体が、両駆動式走行支持装置間でかつ走行経路の幅方向の中間の複数箇所に配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動棚設備。
- 被検出体は、走行経路の幅方向で一対が隙間を置いて配設され、両被検出体の上面間に亘って非駆動式走行車輪が載置されるとともに、この非駆動式走行車輪には、前記隙間に係合される鍔部が形成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の移動棚設備。
- 幅ずれ検出手段が、一方の被検出体を基準に検出するように配設されていることを特徴とする請求項7記載の移動棚設備。
- 制御手段は、走行距離が進んでいる側の駆動式走行支持装置に連動した回転駆動手段に対して、その駆動回転量を落すように制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の移動棚設備。
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