JP2009126180A - 電動ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駐車ブレーキが作動して押付力を保持した後、IGN SW34がオフされて、制御ECU4(電力供給部)への電源接続が遮断された状態で、車輪速センサ検出値に変化が生じたときに、駐車ブレーキリクランプ動作のために制御ECU4(電力供給部)への電源接続を開始する。このため、駐車ブレーキリクランプ動作を行う上で、停車中であるにも拘わらずモータ及びPKB駆動機構に対する電力供給部への電力供給が必要とされる従来技術に比して、電力消費を抑制できる。
【選択図】図2
Description
このため、降坂後などのようにパッド温度が高温になっている場合には電源遮断までに時間がかかり、その分電力を消費することになり、改善が求められているというのが実情であった。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動ブレーキ装置1の電動キャリパ2の断面図である。図2は、図1の電動ブレーキ装置1に用いられる制御装置3の構成を示すブロック図である。図3は、図2の制御装置3による駐車ブレーキ及び駐車ブレーキリクランプ動作に係る演算処理内容を示すフローチャートである。
電動キャリパ2は、図1及び図2に示すように、シリンダ8、モータ9(電動装置)、レゾルバ10、回転直動変換機構11、減速機構12、ピストン13、電動キャリパ2の温度を検出する温度センサ14、PKB機構15(押付力保持機構)を含んで構成され、キャリア16に支持されて車両(図示省略)に装着される。キャリア16にはパッド17,17が装着され、このパッド17,17はモータ9の駆動に伴うピストン13の推力によって、ディスクロータ18を挟んで制動力を発生する。
なお、車両制御部33からは、車両制御部発生リレー駆動指令KS2とは、別個に、CAN通信回路29からのCAN通信指令による通常ブレーキに対する指令(通常ブレーキ時指令)、駐車ブレーキリクランプ動作に対する指令(自動PKBブレーキ動作指令)が発生される。
車両状態モニタ回路26には、PKB作動スイッチ35、車輪速センサ36、傾斜センサ37、Pレンジスイッチ38、Nレンジスイッチ39、アクセルスイッチ40、シートスイッチ41、及びドアスイッチ42が接続され、これら接続部材が得る車両状態を監視する。車輪速センサ36は、車両に搭載されたバッテリ45の+端子(プラス端子)46に電線(以下、車輪速センサ電源線という。)47を介して接続されている。
W/Uリレー7の励磁コイル7bは、その一端がW/U電源線48における前記ヒューズ49aとN/0接点7aとの間の部分に接続され、他端がリレー制御線51を介して自己保持回路25に接続されている。
IGN電源入力回路27は、IGN電源線53を介してバッテリ45の+端子46に接続されており、作動のために電力供給を受け得るようになっている。なお、IGN電源入力回路27は、このようにIGN電源線53を介した電力供給とは別個に、後述するようにVB電源入力回路54を介して作動のために電力供給を受け得るようになっている。
IGN電源線53には、バッテリ45からIGN電源入力回路27に向けてこの順で、過電流による機器の故障防止のためのヒューズ49b及び前記IGN SW34が介在されている。
アンド回路57は、2つの入力端子(以下、便宜上、アンド回路第1、第2入力端子という。)57a、57bを有し、アンド回路第1入力端子57aがIGN電源モニタ回路55に接続され、アンド回路第2入力端子57bが車輪速入力回路56の出力端子(符号省略)に接続されている。アンド回路57の出力端子57cは、W/Uリレー駆動回路58の入力端子(符号省略)に接続されている。
車輪速入力回路56は、その入力端子が車輪速センサ36に接続されており、車輪速センサ36の検出データが車輪速の変化を示す場合、Hレベル信号をアンド回路第2入力端子57bに入力する。車輪速入力回路56は、VB電源入力回路54に接続され、IGN SW34の開閉に拘わりなく電力供給を受けて作動可能となっている。
車輪速センサ電源線47及びVB電源入力回路電源線59には、W/U電源線48及びIGN電源線53の場合と同様に、ヒューズ49c、49dが介在されており、過電流による機器の故障防止を行えるようにしている。
そして、IGN電源モニタ回路55は、IGN SW34が閉じて制御ECU4への電源供給が行われる場合には、アンド回路第1入力端子57aにLレベルの信号を入力する一方、IGN SW34が開いて(オフされて)制御ECU4への電源供給がなくなると、アンド回路第1入力端子57aにHレベルの信号を入力するようになっている。
アンド回路57は、アンド回路第1、第2入力端子57a、57bの両者がHレベルの信号の入力を受けることにより、Hレベルの信号をW/Uリレー駆動回路58に入力する。
W/Uリレー駆動回路58の出力端子には、2つの入力端子(以下、便宜上、オア回路第1、第2入力端子という。)6a、6bを有するオア回路6のオア回路第1入力端子6aが接続されている。オア回路6のオア回路第2入力端子6bは、車両制御部33に接続されており、前記車両制御部発生リレー駆動指令KS2の入力を受け得るようになっている。
本実施形態では、例えばIGN SW34オフ中で制御ECU4が起動していない状態で、ドライバによるブレーキ操作またはPKB作動スイッチ操作などがあった場合でも、電動ブレーキを作動させ得るように、上述したように、車両制御部33からの車両制御部発生リレー駆動指令KS2の入力を受けるオア回路6を用いて回路を構成している。
図3において、制御ECU4は、ドライバによるPKB作動スイッチ操作または車両制御部33からCAN通信による自動パーキング動作指令によるPKB要求の有無、もしくはドライバの降車の有無を判定する(ステップS1)。ドライバの降車の有無については車両状態モニタ回路26によりPレンジ又はNレンジに設定されていること、かつシートスイッチ41やドアスイッチ42等のオンオフ状態を把握することにより判定する。ステップS1でN0と判定すると、本フローを終了する。
F=駐車ブレーキ基本推力+温度分加算推力+傾斜分加算推力 (1)
両が停止状態にあるか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8でNOと判定すると、発生推力が最大発生可能推力か否かの判定を行う(ステップS9)。ステップS9でNOと判定する(すなわち、発生推力が最大発生可能推力でないと判定する)と、ステップS5に戻る。ステップS9でYESと判定する(すなわち、発生推力が最大発生可能推力であると判定する)と、駐車ブレーキでの駐車状態の維持が不可能な状況にあると判断してPKB動作を中止し、かつ、このことを示す警報を発生する(ステップS10)。ステップS8でYESと判定すると、車両の停止が維持された状態にあると判断して、駐車ブレーキ動作を完了する(ステップS11)。
ひいては車輪速センサ36の検出値(車輪速センサ36検出値)に変化が生じた(車輪速>0km/h)か否かを把握する。駐車ブレーキ動作の完了直後は駐車状態が維持された状態
であるので、ステップ12はNOである〔すなわち、車輪速=0km/h(車両が止っている
状態)である。〕と判定する。これにより、W/Uリレー7をオフの状態として(ステップS15)、制御ECU4ひいてはモータ9及びPKB機構15への電力供給は停止される。その後、このステップS12による車輪速の判定を継続する。
すると、IGN SW34 がオフ(OFF)になっているか否かを判定する(ステップS13)。上述したようにステップS12でYESと判定することは、車輪速>0km/hである(車
輪速センサ検出値に変化が生じた)ことに相当し、車輪速入力回路56は、車輪速センサ検出値に変化が生じた時点でHレベル信号をアンド回路57(アンド回路第2入力端子57b)に出力している。
駐車ブレーキ中に監視する車輪速センサ36は、1輪もしくは2輪のみに設けることにより駐車ブレーキリクランプ動作を行うことができるので、車輪速センサ36を設けることによる電力消費は極めて少なくすることができる。
駐車ブレーキリクランプ動作を、駐車ブレーキの押付力を余分に大きくすることなく達成できるので、ブレーキ本体の体格を小さくでき、ひいては装置全体を小型化できる。
ステップS22では、ステップS11でPKB動作完了となった後、タイマーカウントを開始する。
ステップS23では、タイマーカウントが所定値未満であるか否かの判定を行い、YESと判定するとステップS22に戻り、さらに、ステップS12の車輪速の判定を継続する。
ステップ24は、ステップS23でNO(即ち、タイマーカウントが所定値以上である)と判定された場合に実行される。ステップ24では、車輪速センサ電源スイッチ70をオフして、車輪速センサ36ヘの電源供給を遮断する。
即ち、タイマーカウントを開始した後、所定時間が経過した(タイマーカウントが所定値以上になった)場合には車輪速センサ電源スイッチ70がオフされて、車輪速センサ36ヘの電源供給が遮断されるので、車両のIGN SW34オフ時に余計な電力消費を防止できる。
制御ECU4は、W/Uリレー7によって電源が供給された場合には、通常のスタートアップチェック動作を省略(もしくは簡略して)、直ちにPKB推力をその時点の温度および傾斜に応じて増加させ、駐車ブレーキリクランプ動作を実施する。
Claims (3)
- 車輪側に取付けられたディスクロータヘ電動装置によって駆動されるブレーキパッドを押付け、この押付力により前記車輪を制動させるブレーキ本体と、前記ブレーキ本体が発生する押付力を保持することにより駐車ブレーキ作動を行なう押付力保持機構と、前記電動装置及び前記押付力保持機構を制御する制御装置と、を備えた電動ブレーキ装置において、
前記制御装置は、
前記電動装置及び前記押付力保持機構へ電力を供給する電力供給部と、
前記車輪に設けられた車輪速センサが検出して得た車輪速センサ検出値を監視する監視部と、
前記押付力保持機構により駐車ブレーキが作動して押付力を保持した後に前記電力供給部への電源接続が遮断された場合には、前記監視部への電源接続を継続させ、駐車ブレーキ作動状態で前記車輪速センサ検出値に変化が生じたときに、前記電力供給部への電源接続を開始する電源制御部と、
を有することを特徴とする電動ブレーキ装置。 - 請求項1に記載の電動ブレーキ装置において、前記電源制御部の作動により行われる電源接続に伴なって前記電力供給部に供給される電力によって、駐車ブレーキをリクランプすることを特徴とする電動ブレーキ装置。
- 請求項1又は2に記載の電動ブレーキ装置において、前記監視部が前記車輪速センサ検出値の変化を監視し始めた後に、所定時間が経過した場合には、前記車輪速センサへの電源供給を遮断することを特徴とする電動ブレーキ装置。
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