JP2009122113A - 加速度センサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイシングに伴う収率の低下が抑制される加速度センサの製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶シリコン基板10の主表面側に拡散抵抗配線15を形成し、シリコン窒化膜19aを形成した後に、シリコン窒化膜19a上に接合用金属層17を形成するとともに、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が隙間へ到達するのを防ぐための障壁17aを形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車、航空機、家電製品などに用いられる加速度センサの製造方法に関するものである。
近年、自動車など産業上の様々な分野において、加速度センサが多岐にわたって用いられるようになっている。なかでも、信頼性、コスト、小型軽量化の点から、車載関係や家電製品などにおける半導体加速度センサの使用が急増している。
この種の半導体加速度センサとしては、例えば図12および図13に示すように、支持部13に薄肉の撓み部11を介して揺動自在に支持された重り部12を有し、撓み部11に撓み部11の変形を検出するセンシング部たるゲージ抵抗14(図13参照)が形成され、ゲージ抵抗14から支持部13にわたって拡散抵抗配線15が形成された半導体チップ1を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1,2)。ここにおいて、半導体チップ1における重り部12と、撓み部11と、支持部13とはn形の単結晶シリコン基板10をエッチング加工することで一体に形成されている。
また、単結晶シリコン基板10の主表面上には、酸化シリコン膜18aが形成され、該シリコン酸化膜18a上にはシリコン窒化膜19aが形成されている。さらに、半導体チップ1は、シリコン窒化膜19aおよびシリコン酸化膜18aに開孔されたコンタクトホール(図示せず)を通して拡散配線抵抗15に接続されたワイヤボンディング用のパッド16を有している。
半導体チップ1の主表面側(図12における上面側)および裏面側(図12における下面側)には、それぞれガラスからなる上部キャップ30および下部キャップ40が陽極接合により接合されている。ここにおいて、上部キャップ30は、上記シリコン窒化膜19a上に形成された接合用金属層17を介して半導体チップ1に接合されている。また、上部キャップ30および下部キャップ40は、それぞれ重り部12との対向面に重り部12の揺動空間(重り部12との間のギャップ)を確保し空気によるダンピング効果(いわゆるエアダンピング効果)を得るための凹所30a,40aが形成されている。なお、半導体チップ1と上部キャップ30と下部キャップ40とでセンサチップを構成しており、センサチップは、下部キャップ40が図示しないパッケージ(基板)に接着される。
以下、図12の半導体加速度センサの製造方法について簡単に説明する。
まず、単結晶シリコン基板10の主表面および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜18a,18b(図15(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシリコン酸化膜18a上にフォトレジスト層(図示せず)を塗布形成し、ゲージ抵抗14を形成するために該フォトレジスト層をパターニングする。その後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、単結晶シリコン基板10の主表面側のシリコン酸化膜18aをエッチングする。
次に、フォトレジスト層を除去し、その後、パターニングされたシリコン酸化膜18aをマスクとしてイオン注入によって単結晶シリコン基板10の主表面側にp形不純物のプレデポジションを行う。その後、露出した単結晶シリコン基板10の主表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜(図示せず)をO雰囲気中で形成し、続いてN雰囲気中で該p形不純物のドライブを行うことによりゲージ抵抗14を形成する。要するに、単結晶シリコン基板10の主表面側は全面がシリコン酸化膜18aおよび上記熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜によって覆われる。
その後、単結晶シリコン基板10の主表面側の全面にフォトレジスト層21(図15(a)参照)を塗布形成し、拡散抵抗配線15を形成するために該フォトレジスト層21をパターニングする。続いて、該パターニングされたフォトレジスト層21をマスクとして、単結晶シリコン基板10の主表面側のシリコン酸化膜18aをエッチングし(図15(b)参照)、イオン注入によって単結晶シリコン基板10の主表面側にp形不純物22(図15(b)参照)のプレデポジションを行う。その後、フォトレジスト層21を除去し、露出した単結晶シリコン基板10の主表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜18cをO雰囲気中で形成し、続いてN雰囲気中で該p形不純物22のドライブを行うことにより拡散抵抗配線15(図15(c)参照)を形成する。
次に、単結晶シリコン基板10の主表面側および裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜19a,19b(図15(c)参照)を形成し、単結晶シリコン基板10の裏面側のシリコン窒化膜19b上(図15(c)における下)にフォトレジスト層(図示せず)を塗布形成し、凹所10a(図12参照)および撓み部11および重り部12を形成するために該フォトレジスト層をパターニングする。続いて、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、単結晶シリコン基板10の裏面側のシリコン窒化膜19bおよびシリコン酸化膜18bを例えばRIE(反応性イオンエッチング)などのドライエッチング技術によってエッチングする。そして、該フォトレジスト層を除去した後、該パターニングされたシリコン窒化膜19bをマスクとして、水酸化カリウム溶液を用いて単結晶シリコン基板10を異方性エッチングすることにより凹所10aおよび撓み部11および重り部12および支持部13を形成する。ここにおいて、凹所10aは重り部12を囲むように形成されている。
次に、単結晶シリコン基板10の裏面側の窒化シリコン膜19bおよび酸化シリコン膜18bを除去するとともに、単結晶シリコン基板10の主表面側にてパッド16を拡散抵抗配線15に接続するためのコンタクトホールを形成する。
その後、単結晶シリコン基板10の主表面側の全面にコンタクトホールが埋め込まれるように金属層を堆積させ、該金属層をパターニングすることにより、パッド16および接合用金属層17(図15(d)参照)を形成する。
その後、単結晶シリコン基板10に形成された薄肉の撓み部11のうちピエゾ抵抗14および拡散抵抗配線15が形成された部位の近傍を残して他の部分をドライエッチング技術によってエッチングしていわゆる梁構造を形成する。
そして、単結晶シリコン基板10の主表面側に、あらかじめ凹所30aが形成された上部キャップ30を接合用金属層17を介して陽極接合により接合する(図15(e)参照)。なお、上部キャップ30には、重り部12および撓み部11を囲むように接合され、パッド16は露出するようになっている(図12参照)。
その後、単結晶シリコン基板10の裏面側に、あらかじめ凹所40aが形成された下部キャップ40を陽極接合により接合する。
そして、スクライブ線に沿ってダイシングを行うことによって個々のセンサチップを形成する。
特開平7−260821号公報 特開平8−75779号公報
上記図12に示した従来構成の半導体加速度センサでは、図14に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60が形成される。この隙間60は、図15(c)ないし(e)に示すようにシリコン酸化膜18aと熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜18cとの膜厚が異なることによって接合用金属層17表面に段差が生じることに起因している。要するに、上述の製造方法に起因して接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60が形成される。
ところで、このような隙間60が形成されていると、ダイシング時に水や切削屑が該隙間60からセンサチップ内部へ侵入し、撓み部11が破壊されたり特性が劣化してしまうという不具合があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、ダイシングに伴う収率の低下が抑制される加速度センサの製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成するとともに、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴する。
この発明によれば、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が形成されるので、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合した後に、上記障壁と上記第1のキャップとの間を接着剤により埋め込み、その後にダイシングを行うことを特徴とする。
この発明によれば、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのをより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項3の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成するとともに、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位の近傍にダイシング時の水流が上記撓み部へ到達するのを防ぐための障壁を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする。
この発明によれば、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位の近傍にダイシング時の水流が上記撓み部へ到達するのを防ぐための障壁が形成されるので、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、上記第1のキャップとして、上記障壁が収納される凹部が形成されたものを用いることを特徴とする。
この発明によれば、第1のキャップと上記金属層とのアライメント精度を高めることができ、また、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのをより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項5の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に多結晶シリコン層を介在させて上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする。
この発明によれば、上記金属層と上記絶縁膜との間に多結晶シリコン層が介在することになり、金属層と第1のキャップとの接合面と、上記絶縁膜の表面との間に段差が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項6の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が突設された第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする。
この発明によれば、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が突設された第1のキャップが上記金属層を介して半導体基板に接合されるので、第1のキャップと上記金属層との合わせ精度を高めることができ、また、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、上記障壁を第1のキャップへのメタライズ処理を利用して形成することを特徴とする。
この発明によれば、上記障壁を簡単に形成することができる。
請求項8の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成され上記拡散抵抗配線に接続されたパッドと、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位と上記金属層に対応する部位との間に溝を形成し、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする。
この発明によれば、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位と上記金属層に対応する部位との間に溝が形成されるので、上記絶縁膜にも上記溝に対応した部位に溝が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項9の発明は、請求項8の発明において、上記第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合した後に、上記パッドと上記第1のキャップとの間を、上記溝に対応して形成された上記絶縁膜の溝が埋まるように樹脂により埋め込み、その後にダイシングを行うことを特徴とする。
この発明によれば、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのをより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項10の発明は、支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成され上記拡散抵抗配線に接続されたパッドと、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位が上記金属層に対応する部位よりも低くなるような段差を形成し、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする。
この発明によれば、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位が上記金属層に対応する部位よりも低くなるような段差が形成されるので、上記絶縁膜にも上記段差に対応した部位に段差が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
請求項1の発明は、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
請求項3の発明は、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位の近傍にダイシング時の水流が上記撓み部へ到達するのを防ぐための障壁が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
請求項5の発明は、上記金属層と上記絶縁膜との間に多結晶シリコン層が介在することになり、金属層と第1のキャップとの接合面と、上記絶縁膜の表面との間に段差が形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
請求項6の発明は、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が突設された第1のキャップが上記金属層を介して半導体基板に接合されるから、第1のキャップと上記金属層との合わせ精度を高めることができ、また、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
請求項8の発明は、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位と上記金属層に対応する部位との間に溝が形成されるから、上記絶縁膜にも上記溝に対応した部位に溝が形成されることになり、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
請求項10の発明は、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位が上記金属層に対応する部位よりも低くなるような段差が形成されるから、上記絶縁膜にも上記段差に対応した部位に段差が形成されることになり、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態における半導体加速度センサの基本構成は図12に示した従来構成と略同じであって、図1(d)に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60(図14参照)が形成される部位と図1(d)において単結晶シリコン基板10の主表面側の左端に設けられたダイシングレーンであるスクライブ線(図示せず)との間の所定位置に、ダイシング時の水流が上記隙間60へ到達するのを防ぐための障壁17aを形成してある点に特徴がある。ここに、障壁17aは接合用金属層17と同じ材料により形成され、接合用金属層17表面から突設されている。
したがって、図2に示すようにダイシング用ブレード(ダイシング・ソー)70を用いたダイシング時に汚れた水や切削屑が上記隙間60へ到達するのを上記障壁17aによって抑制することができる。
以下、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法について図1を参照しながら説明する。
まず、両面(主表面および裏面)に鏡面研磨処理を施した単結晶シリコン基板10の主表面および裏面それぞれの全面に熱酸化によりシリコン酸化膜18a,18b(図1(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシリコン酸化膜18a上にフォトレジスト層(図示せず)を塗布形成し、ゲージ抵抗14(図13参照)を形成するために該フォトレジスト層をパターニングする。その後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、単結晶シリコン基板10の主表面側のシリコン酸化膜18aをエッチングする。
次に、フォトレジスト層を除去し、その後、パターニングされたシリコン酸化膜18aをマスクとしてイオン注入によって単結晶シリコン基板10の主表面側にp形不純物のプレデポジションを行う。その後、露出した単結晶シリコン基板10の主表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜(図示せず)をO雰囲気中で形成し、続いてN雰囲気中で該p形不純物のドライブを行うことによりゲージ抵抗14を形成する。要するに、単結晶シリコン基板10の主表面側は全面がシリコン酸化膜18aおよび上記熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜によって覆われる。
その後、単結晶シリコン基板10の主表面側の全面にフォトレジスト層(図示せず)を塗布形成し、拡散抵抗配線15を形成するために該フォトレジスト層をパターニングする。続いて、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、単結晶シリコン基板10の主表面側のシリコン酸化膜18aをエッチングし(図1(a)参照)、イオン注入によって単結晶シリコン基板10の主表面側にp形不純物22(図1(a)参照)のプレデポジションを行う。その後、フォトレジスト層を除去し、露出した単結晶シリコン基板10の主表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜18cをO雰囲気中で形成し、続いてN雰囲気中で該p形不純物22のドライブを行うことにより拡散抵抗配線15(図1(b)参照)を形成する。
次に、例えば減圧CVD法により単結晶シリコン基板10の主表面側および裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜19a,19b(図1(b)参照)を形成し、単結晶シリコン基板10の裏面側のシリコン窒化膜19b上(図1(b)におけるシリコン窒化膜19bの下)にフォトレジスト層(図示せず)を塗布形成し、図1(c)における凹所10aおよび撓み部11および重り部12を形成するために該フォトレジスト層をパターニングする。続いて、該パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、単結晶シリコン基板10の裏面側のシリコン窒化膜19bおよびシリコン酸化膜18bを例えばRIE(反応性イオンエッチング)などのドライエッチング技術によってエッチングする。そして、該フォトレジスト層を除去した後、該パターニングされたシリコン窒化膜19bをマスクとして、80℃の水酸化カリウム溶液を用いて単結晶シリコン基板10を異方性エッチングすることにより凹所10aおよび撓み部11および重り部12および支持部13を形成する。ここにおいて、凹所10aは重り部12を囲むように形成されている。
次に、単結晶シリコン基板10の裏面側のシリコン窒化膜19bおよびシリコン酸化膜18bを除去する(図1(c)参照)。
次に、単結晶シリコン基板10の主表面側にてパッド16を拡散抵抗配線15に接続するためのコンタクトホールを形成する。
その後、単結晶シリコン基板10の主表面側の全面にコンタクトホールが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる金属層を例えばスパッタリング法によって堆積させ、フォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを繰り返し該金属層をパターニングすることにより、ワイヤボンディング用のパッド16、金属配線(図示せず)、および接合用金属層17および上記障壁17aを形成する(図1(c)参照)。
その後、単結晶シリコン基板10に形成された薄肉の撓み部11のうちピエゾ抵抗14(図13参照)および拡散抵抗配線15が形成された部位の近傍を残して他の部分をドライエッチング技術によってエッチングしていわゆる梁構造を形成する(図1(d)参照)。
そして、単結晶シリコン基板10の主表面側に、あらかじめ凹所30aが形成された上部キャップ30を接合用金属層17を介して陽極接合により接合する(図1(d)参照)。なお、上部キャップ30は、重り部12および撓み部11を囲むように接合され、パッド16は露出するようになっている。
その後、単結晶シリコン基板10の裏面側に、あらかじめ凹所40aが形成された下部キャップ40を陽極接合により接合する(図1(d)参照)。
そして、上部キャップ30および下部キャップ40が陽極接合された単結晶シリコン基板10(この段階ではまだウェハ)は、洗浄後にスクライブ線に沿ってダイシングされ、個々のセンサチップが形成される。
ダイシング後は、下部キャップ40の裏面を接着剤(例えば、シリコーンペーストなど)により基板50に接着することによって基板50に実装される。
以上説明した本実施形態の半導体加速度センサの製造方法によれば、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁17aが形成されるから、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、収率を高めることができ、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態2)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成および製造方法は実施形態1と略同じであり、図3に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60(図14参照)が形成される部位と図3において単結晶シリコン基板10の主表面側の左端に設けられたスクライブ線(図示せず)との間の所定位置に、ダイシング時の水流が上記隙間60へ到達するのを防ぐための障壁17bを形成してある点に特徴がある。ここに、障壁17bは接合用金属層17およびパッド16と同じ材料(例えばアルミニウム)により形成されている。
また、本実施形態の製造方法では、上部キャップ30および下部キャップ40を単結晶シリコン基板10に接合した後(つまり、下部キャップ40を単結晶シリコン基板10の裏面側に接合した後)に、上記障壁17bと上部キャップ30との間を例えばシリコーンペーストやシリコーンゲルのような接着剤7により埋め込み、その後にスクライブ線に沿ってダイシングを行う。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、上記障壁17bと上部キャップ30との間が接着材7により埋め込まれた状態で、ダイシングが行われるので、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを実施形態1の製造方法に比べてより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、収率を高めることができ、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態3)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成および製造方法は実施形態1と略同じであり、図4に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60(図14参照)が形成される部位の近傍にダイシング時の水流が撓み部11(図1参照)へ到達するのを防ぐための障壁17cを形成してある点に特徴がある。ここに、障壁17cは接合用金属層17およびパッド16と同じ材料(例えばアルミニウム)により形成されている。
また、本実施形態の製造方法では、上記障壁17cおよび接合用金属層17およびパッド16を形成した後に上部キャップを陽極接合した後、下部キャップ40を陽極接合し、その後にスクライブ線に沿ってダイシングを行う点に特徴がある。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、上記障壁17cを設けたことにより、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、収率を高めることができ、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態4)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成および製造方法は実施形態3と基本的に同じであって、図5に示すように上記障壁17cが収納される凹部30cが形成された上部キャップ30を接合用金属層17を介して単結晶シリコン基板10に接合している点に特徴がある。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、上部キャップ30と接合用金属層17とのアライメント精度を高めることができ、また、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのをより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態5)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成は図12に示した従来の半導体加速度センサと略同じであり、図6に示すように、接合用金属層17とシリコン窒化膜19aとの間に多結晶シリコン層8を介在させている点が相違だけである。
また、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法は、従来の製造方法と略同じであり、接合用金属層17を形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面側に例えば減圧CVD法により多結晶シリコン層8を堆積させ、該多結晶シリコン層8をフォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を利用してパターニングすることにより、接合用金属層17の形成予定領域に上記多結晶シリコン層8を形成する点が相違するだけである。
(実施形態6)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成および製造方法は従来例と略同じであり、図7に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60(図14参照)が形成される部位と図7において単結晶シリコン基板10の主表面側の左端に設けられたスクライブ線(図示せず)との間の所定位置に、ダイシング時の水流(図7中に矢印で示す)が上記隙間60へ到達するのを防ぐための障壁30dを形成してある点に特徴がある。ここに、障壁30dはガラスよりなり上部キャップ30に一体に形成されている。
また、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法は、従来の製造方法と略同じであり、上記障壁30dが形成された上部キャップ30を接合用金属層17を介して単結晶シリコン基板10に接合する点が相違するだけである。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間60へ到達するのを防ぐための障壁30dが突設された上部キャップ30が接合用金属層17を介して単結晶シリコン基板10に接合されるから、上部キャップ30と接合用金属層17との合わせ精度を高めることができ、また、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態7)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成および製造方法は実施形態6と略同じであり、図8に示す障壁30dが上部キャップ30へのメタライズ処理を利用して形成されている点が相違するだけである。ここにおいて、障壁30dは実施形態6と同様の位置において上部キャップ30から突設されている。
本実施形態では、実施形態6のように上部キャップ30を加工して障壁30を形成する場合に比べ、障壁30dを簡単に形成することができる。
(実施形態8)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成は図12に示した従来構成と略同じであり、図9に示すように、接合用金属層17と上部キャップ30との間に隙間60(図14参照)が形成される部位と、パッド16との間に溝19cが形成されている点に特徴がある。
また、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法は、従来の製造方法と略同じであり、シリコン酸化膜18aを形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面側において上記パッド16に対応する部位と上記接合用金属層17に対応する部位との間に、上記溝19cを設けるための溝10bを形成している点に特徴がある。ここにおいて、単結晶シリコン基板10に溝10bを形成するにはドライエッチングあるいは異方性エッチングを利用する。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、シリコン酸化膜18aとシリコン窒化膜19aとから構成される絶縁膜を形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面において上記パッド16に対応する部位と上記接合用金属層17に対応する部位との間に溝10bが形成されるから、上記絶縁膜にも上記溝10bに対応した部位に溝19cが形成されることになり、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。なお、ダイシング時には純水を供給するが、センサチップには切削屑などを含んだ汚れた水となり比重が大きくなるので、溝19cを設けておくことにより、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができる。
(実施形態9)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成は実施形態8と略同じであり、図10に示すように、上部キャップ30とパッド16との間を、接合用金属層17とパッド16との間に形成された溝19cが埋まるように接着剤(例えばシリコーンペースト)7により埋め込んである点が相違する。
また、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法は、実施形態8と略同じであり、下部キャップ30を単結晶シリコン基板10の裏面側に接合した後に、上記パッド16と上部キャップ30との間を溝19cが埋まるように接着剤7により埋め込み、その後にダイシングを行っている点に特徴がある。
しかして、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法によれば、実施形態8に比べてダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのをより一層抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。
(実施形態10)
本実施形態の半導体加速度センサの基本構成は図12に示した従来構成と略同じであり、図11に示すように、単結晶シリコン基板10の主表面側においてパッド16が接合用金属層17よりも低い位置に形成されている点が相違する。
また、本実施形態の半導体加速度センサの製造方法は、従来の製造方法と略同じであり、シリコン酸化膜18aを形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面側において上記パッド16に対応する部位と上記接合用金属層17に対応する部位との間に、段差を形成している点に特徴がある。ここにおいて、本実施形態では、シリコン酸化膜18aを形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面側において上記パッド16に対応する部位をエッチングすることにより上記段差を形成している。
しかして、本実施形態の製造方法によれば、シリコン酸化膜18aとシリコン窒化膜19aとから構成される絶縁膜を形成する前に、単結晶シリコン基板10の主表面において上記パッド16に対応する部位と上記接合用金属層17に対応する部位との間に段差が形成されるから、上記絶縁膜にも上記段差に沿って段差が形成されることになり、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができ、ダイシングに伴う収率の低下が抑制され、低コスト化を図ることが可能となる。なお、ダイシング時には純水を供給するが、センサチップには切削屑などを含んだ汚れた水となり比重が大きくなるので、接合用金属層17に比べてスクライブ線に近いパッド16が形成される部位を接合用金属層17が形成される部位に対して低くしてことにより、ダイシング時にセンサチップ内部へ水や切削屑が侵入するのを抑制することができる。
実施形態1の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態2の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態3の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態4の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態5の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態6の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態7の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態8の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態9の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態10の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 従来の半導体加速度センサの概略断面図である。 同上の概略構成図である。 同上の要部断面図である。 同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。
符号の説明
10 単結晶シリコン基板
15 拡散抵抗配線
17 接合用金属層
17a 障壁
18a シリコン酸化膜
19a シリコン窒化膜
30 上部キャップ

Claims (10)

  1. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成するとともに、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  2. 上記第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合した後に、上記障壁と上記第1のキャップとの間を接着剤により埋め込み、その後にダイシングを行うことを特徴とする請求項1記載の加速度センサの製造方法。
  3. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成するとともに、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位の近傍にダイシング時の水流が上記撓み部へ到達するのを防ぐための障壁を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  4. 上記第1のキャップとして、上記障壁が収納される凹部が形成されたものを用いることを特徴とする請求項3記載の加速度センサの製造方法。
  5. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に多結晶シリコン層を介在させて上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  6. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、上記金属層と第1のキャップとの間に隙間が形成される部位とスクライブ線との間の所定位置にダイシング時の水流が上記隙間へ到達するのを防ぐための障壁が突設された第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  7. 上記障壁を第1のキャップへのメタライズ処理を利用して形成することを特徴とする請求項6記載の加速度センサの製造方法。
  8. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成され上記拡散抵抗配線に接続されたパッドと、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位と上記金属層に対応する部位との間に溝を形成し、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  9. 上記第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合した後に、上記パッドと上記第1のキャップとの間を、上記溝に対応して形成された上記絶縁膜の溝が埋まるように樹脂により埋め込み、その後にダイシングを行うことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  10. 支持部に薄肉の撓み部を介して揺動自在に支持された重り部を有し、撓み部に撓み部の変形を検出するセンシング部が形成され、センシング部から支持部にわたって拡散抵抗配線が形成された半導体基板と、半導体基板の主表面側に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成され上記拡散抵抗配線に接続されたパッドと、絶縁膜上に支持部に対応して重り部および撓み部を囲むように形成された接合用の金属層と、該金属層を介して半導体基板に接合された第1のキャップと、半導体基板の裏面側に接合され少なくとも重り部および撓み部を囲む第2のキャップとを備えた加速度センサの製造方法であって、上記絶縁膜を形成する前に、半導体基板の主表面において上記パッドに対応する部位が上記金属層に対応する部位よりも低くなるような段差を形成し、半導体基板の主表面上に上記絶縁膜を形成した後、上記絶縁膜上に上記金属層を形成し、その後、第1のキャップを上記金属層を介して半導体基板に接合し、さらに第2のキャップを半導体基板の裏面側に接合することを特徴とする加速度センサの製造方法。
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