JP3290047B2 - 加速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

加速度センサ及びその製造方法

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JP3290047B2 JP05616295A JP5616295A JP3290047B2 JP 3290047 B2 JP3290047 B2 JP 3290047B2 JP 05616295 A JP05616295 A JP 05616295A JP 5616295 A JP5616295 A JP 5616295A JP 3290047 B2 JP3290047 B2 JP 3290047B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/084Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass the mass being suspended at more than one of its sides, e.g. membrane-type suspension, so as to permit multi-axis movement of the mass

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加速度センサ及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に加速度センサとしては、図10
(a)に示す片持ち梁方式と同(b)に示す両持ち梁方
式とがあり、x軸、y軸、z軸方向に感度を有する、い
わゆる3軸加速度センサとしては両持ち梁方式が採用さ
れている。ここで、梁5′の長さをL、幅をW、厚さを
h、ヤング率をEとし、重り3′の長さを2c、質量を
Mとすれば、感度Dは以下の(1)式で与えられる。
【0003】 D∝(MgL3 )/(2EWh3 )∝MgL3 ……(1) 上記(1)式から、感度Dを上げるためには重り3′の
質量Mを増やすか、梁5′の長さLを増やせばよいこと
になるが、材料にシリコン基板を使用した場合等、通常
の方法で重り3′の質量Mを増加させ、梁5′の長さL
を長くすれば、チップサイズの増大を招く。そこで、チ
ップサイズを増大させずに、重い重り3′と長い梁5′
とを有する加速度センサが望まれている。
【0004】これを実現した加速度センサの一例とし
て、図11に示すように、ポリシリコンによる犠牲層エ
ッチング技術を用いて、図11(c)(d)に示すよう
に、梁5′と重り3′の接合部の一部を取り除くことに
より、重り3′の形状及び質量を殆ど変化させることな
く梁5′の長さLを確保できるようにしたものであり、
この場合、チップサイズを増大させずに、重い重り3′
と長い梁5′の要求を満たすことができる。また、図1
1に示すように、Z軸の方向及びx軸、y軸方向にも変
化することにより、3軸加速度センサ1′として感度の
高いものが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の3軸
加速度センサ1′はチップサイズを増大させずに、重い
重り3′と長い梁5′の要求を満たすことができるが、
製造面においては以下のような問題点を有している。つ
まり、梁5′の長さLを確保するために、梁5′と重り
3′の接合部の一部を取り除く方法として、ポリシリコ
ンの犠牲層エッチング技術を用いており、この方法で
は、犠牲層を形成する際のポリシリコン平坦化が難し
く、また、ポリシリコンとシリコンとの接合等の工程に
おいて安定な条件が確立できず、十分な歩留りが得られ
ていないのが現状である。ここで、ポリシリコンの平坦
化が難しい理由は、ポリシリコンと酸化膜の研磨レート
の違いによる。酸化膜は、ポリシリコンに比べ、10倍
研磨されにくいため、同一平面内に島状に研磨すること
は難しく、このため、酸化膜で囲まれたポリシリコン
(犠牲層)は周辺の酸化膜に比べて凹型にくぼむように
研磨されるため、この部分での接合はできず、ボイドの
まま接合されることになる。これは後工程で貼り合わせ
られたウエハ(梁形成用ウエハ)を研磨する際にボイド
部での剥がれ(破壊)の原因となる。また、機械的研磨
により梁5′を形成しているので、梁5′の厚みばらつ
きが大きく、これに伴い再現性のよい梁5′を形成でき
ず、そのうえ、重り3′とシリコン基板とを貼り合わせ
した後に、異方性エッチングにより重り3′の上面の一
部をシリコン基板から分離しているために、重り3′の
側壁面3a′と基板の梁5′周囲の側壁面5a′とが略
平行になることがなく、つまり、基板の梁5′周囲の側
壁面5a′で囲まれた空洞領域内にサイズの大きい重り
3′を形成することができず、感度向上を図るためには
チップサイズを大きくする必要があった。
【0006】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、チップサイズを大
きくすることなく、感度を高めることができると共に、
梁部が機械的研磨ではなくエッチング処理により形成可
能となり、梁部を均一に、且つ再現性良く形成すること
ができる加速度センサ及びその製造方法を提供するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る加速度センサは、半導体基板の一部を
薄肉に形成して弾性を有する梁部5を構成し、梁部5の
上面に歪検出素子が形成されると共に梁部5の下面に重
り部3の上面の一部が接合された加速度センサであっ
て、半導体基板は重り部3が形成される第1の基板2と
梁部5が形成される第2の基板4とが貼り合わせて形成
され、重り部3の側壁面3aとこれに対向する第2の基
板4の梁部5周囲の側壁面5aとが上記重り部3の底面
の面積が上面の面積よりも広くなるように斜めに略平行
に形成されて成ることに特徴を有している。
【0008】また本発明に係る加速度センサの製造方法
は、第1の基板2の一部を加工して厚肉の重り部3を形
成すると共に、第2の基板4の一部を削り取って薄肉の
梁部5を形成し、次いで第1の基板2と第2の基板4と
を貼り合わせて、重り部3の側壁面3aとこれに対向す
る第2の基板4の梁部5周囲の側壁面5aとが上記重り
部3の底面の面積が上面の面積よりも広くなるように斜
めに略平行となるように重り部3の上面を梁部5の下面
に接合することに特徴を有している。
【0009】ここで、第2の基板4は、第1導電型半導
体基板8と、この第1導電型半導体基板8上に形成され
る第2導電型半導体層9又は第2導電型半導体領域とか
ら成るのが好ましい。また第1の基板2はシリコン、又
はステンレス、又はガラスであるのが好ましい。
【0010】また第2の基板4は薄肉の梁部5から成る
ダイヤフラム部と、ダイヤフラム部の上面に形成される
歪検出素子とを有する圧力センサから成り、該圧力セン
サのダイヤフラム部の下面に第1の基板2の重り部3が
接合されるのが好ましい。
【0011】
【作用】しかして、本発明に係る加速度センサによれ
ば、半導体基板は重り部3が形成される第1の基板2と
梁部5が形成される第2の基板4とが貼り合わせて形成
され、重り部3の側壁面3aとこれに対向する第2の基
板4の梁部5周囲の側壁面5aとが略平行に形成されて
いるから、梁部5周囲の側壁面5aで囲まれた空洞領域
内に従来よりもサイズの大きい重り部3を形成すること
が可能となり、チップサイズを大きくすることなく、感
度を高めることができる。
【0012】また本発明に係る加速度センサの製造方法
によれば、第1の基板2の一部を加工して厚肉の重り部
3を形成すると共に、第2の基板4の一部を削り取って
薄肉の梁部5を形成し、次いで第1の基板2と第2の基
板4とを貼り合わせて、重り部3の側壁面3aとこれに
対向する第2の基板4の梁部5周囲の側壁面5aとが略
平行となるように重り部3の上面を梁部5の下面に接合
するようにしたから、第2の基板4の梁部5周囲の側壁
面5aで囲まれた空洞領域内に従来より大きいサイズの
重り部3を形成することが可能となり、チップサイズを
大きくすることなく、感度の高い加速度センサ1を製造
できると共に、従来では機械的研磨により形成していた
梁部5がエッチング処理により形成可能となり、従っ
て、従来は重り部3と基板を分離するのに必要であった
犠牲層の形成が必要なくなるので、梁部5を均一に、且
つ再現性良く形成することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本実施例の加速度センサの側面図であり、
同図において、加速度センサ1は、第1の基板2と、第
1の基板2に形成される厚肉の重り部3と、第2の基板
4と、第2の基板4に形成される弾性を有する薄肉の梁
部5と、梁部5の上面に形成されるピエゾ抵抗から成る
歪検出素子(図示せず)とで構成される。梁部5の下面
には重り部3の上面の一部が接合されており、従来と同
様、重り部3と梁部5の接合部の一部が取り除かれてお
り、重りの形状及び質量を殆ど変化させることなく梁部
5の長さLが確保されている。また、重り部3の側壁面
3aとこれに対向する第2の基板4の梁部5周囲の側壁
面5aとは略平行に形成され、これにより、従来と同じ
空洞領域内に従来よりもサイズの大きい重り部3を形成
することが可能となる。本実施例では、重り部3の底面
の面積が上面の面積よりも広くなった断面台形状に形成
されており、これにより、重り部3の質量がより増加し
て、チップサイズを大きくすることなく、感度の高い3
軸加速度センサ1の構造体を製造できるようになってい
る。
【0014】次に、上記加速度センサ1の製造方法の一
例を図2乃至図4に基づいて説明する。この加速度セン
サ1は2枚のウエハ2a,4aから作製される。一方の
ウエハは第1の基板2である重り形成用ウエハ2a、他
方のウエハ4aは第2の基板4である梁形成用ウエハ4
aである。両者は重り部3と梁部5とが夫々形成された
後に直接接合により貼り合わせられるものである。尚、
重り形成用ウエハ2aとしてはシリコン基板、又はステ
ンレス基板、ガラス基板を使用可能であり、その加工方
法、梁形成用ウエハ4aとの接合方法は夫々異なる手法
が用いられる。
【0015】先ず、重り形成用ウエハ2aとしてシリコ
ン基板を用いた場合を説明する。先ず400μmの厚み
aを有するシリコンウエハ2aの上面に、図2(a)の
ように 酸化膜エッチングマスク6を形成する。このマ
スク6は、梁部5と重り部3の接合部を形成するための
マスクで、次工程の異方性エッチング用のマスクであ
る。一般に、KOH等のエッチャントを使用する場合、
マスク6はシリコン窒化膜(Si3 4 )が望ましい
が、次工程でのエッチングは10μm程度であるため酸
化膜(SiO2 )を使用してもよい。この酸化膜は減圧
CVD又は熱酸化により形成された膜が望ましい。次い
で図2(b)のように1回目の異方性エッチングを行な
う。例えばKOH等のエッチング溶液によりウエハ2a
の接合面側を10μm程度エッチングして、梁部5と重
り部3との間の空間を確保する。次いで図2(c)のよ
うに窒化膜エッチングマスク7を形成する。例えばKO
H等による異方性エッチング用のマスクをマスク材料と
してシリコン窒化膜(Si 3 4 )を減圧CVDにより
1000Å形成する。次工程の異方性エッチングは、長
時間のエッチングのため酸化膜(SiO2 )はあまり適
さないが、エッチングに耐えうる膜圧を持つものであれ
ば使用してよい。シリコン窒化膜はRIE、イオンミリ
ング、ウェットエッチング等によりパターニングされ
る。次いで、図2(d)のように2回目の異方性エッチ
ングを行なう。ここではKOH等によりエッチング深さ
が350μm〜390μm程度になるまでエッチングす
る。次いで図2(e)のように接合面のシリコン窒化膜
(Si3 4 )をイオンミリング、又はプラズマエッチ
ング、または熱りん酸溶液によりエッチング除去する。
接合面は表面の平坦化とクリーン度が要求されるためド
ライエッチングの方が望ましい。ここまでは重り形成用
ウエハ2aの直接接合前までの製法である。
【0016】次に梁形成用ウエハ4aの直接接合前まで
の製法について説明する。先ず、図3(a)のようにエ
ピタキシャル成長によって第1導電型半導体基板8上に
導電型半導体層9を形成する。具体的にはp型シリコン
基板上にn型の単結晶シリコンを10μm程度成長させ
て、全体の厚みbを300μm程度にする。このn型層
のエピタキシャル成長層が梁部5となるため、梁部5の
厚みを変更する場合にはエピタキシャル成長層の膜厚を
変更すればよい。次いで図3(b)のようにウエハ4a
の両面にシリコン窒化膜(Si3 4 )から成るマスク
10,11を形成する。裏面のマスク11は裏面堀り込
み時のエッチングマスクとなり、表面のマスク10は次
工程のコンタクト層形成時のマスクとなる。これは酸化
膜(SiO2 )、レジスト等でもよい。次いで図3
(c)のように高濃度のボロン(B)等を拡散又はイオ
ン注入することによりコンタクト層(p+ 層)12を形
成する。次いで図3(d)のように酸化膜13を形成す
る。この酸化膜13は次工程のp拡散時のマスクであ
る。レジスト等でもよい。次いで図3(e)のようにピ
エゾ抵抗14を形成する。具体的には逆導電型半導体層
9の一部に半導体素子としてのピエゾ抵抗(p層)14
を形成する。ピエゾ抵抗14については、不純物抵抗を
用いる。不純物抵抗を用いた場合、感度の温度特性を零
にする不純物濃度は、表面濃度で10×(18)個/c
3 と10×(20)個/cm3であるが、抵抗値、感
度の点より10×(18)個/cm3 が望ましい。実際
には、ボロン(B)等をn型単結晶シリコンで形成され
た逆導電型半導体層9上にイオン注入して形成される。
イオン注入に限らず、拡散で形成してもよい。次いで図
3(f)のようにメタル配線15を形成する。メタル配
線15には、金等が望ましい。スパッタ等により形成
し、イオンミリング、RIE等によりパターニングす
る。尚、王水等による湿式エッチングによるパターニン
グでもよい。次いで図3(g)のようにエッチ窓16を
形成する。これは次工程の異方性エッチング又は電解エ
ッチング時のエッチングマスクである。ドライエッチン
グ、ウェットエッチング等によりパターニングを行な
う。次いで図3(h)のように電解エッチングを行な
う。この電解エッチングは、p−n接合をエッチストッ
パとしており、高濃度ボロン添加のときのような内部応
力の問題もなく、低濃度のn型シリコン薄膜を形成でき
るため、この領域にピエゾ抵抗14を形成することは可
能である。
【0017】ここで図9に示すように、梁部5となるn
型の逆導電型半導体層9に正の電圧を白金の対電極17
に対して印加するとき、p−n接合に逆方向電圧が印加
されるので電流は殆ど流れない。従ってp型シリコンが
エッチングされつくしてn型の逆導電型半導体層9に到
達するとn型シリコンに直接電圧がかかるのでパッシベ
ーション膜が形成されてエッチストップとなる。エッチ
ング溶液18にはKOH水溶液またはCsOH水溶液等
を用いる。ところで、電解エッチングを用いない場合は
前記重り形成用ウエハ2aと同時にエッチングし、エッ
チング時間によって梁部膜厚を決定してもよいが、再現
性に欠けるという問題がある。従って、本実施例のよう
に梁部5を逆導電型半導体層9で形成し、電解エッチン
グにより逆導電型半導体層9を残す方法が望ましい。そ
の後図3(i)のように梁形成用ウエハ4aの接合面の
シリコン窒化膜(Si3 4 )11をイオンミリング、
又はプラズマエッチング、または熱りん酸溶液によりエ
ッチングする。接合面は表面の平坦化とクリーン度が要
求されるためドライエッチングの方が望ましい。
【0018】ここまでは梁形成用ウエハ4aの直接接合
前までの製法である。その後、前記梁形成用ウエハ4a
と重り形成用ウエハ2aとを図4(a)のように直接貼
り合わせる。具体的には両ウエハ2a,4aをHF(フ
ッ酸)等で表面処理を行なった後室温で接合する。この
とき、専用の接合装置によりアライメント精度1μm以
下で精確にアライメントし、接合する必要がある。仮止
めされたウエハ2a,4aを1100℃の炉で1時間以
上アニールする。アニール時の空気の膨張等を考慮して
ウエハ2a,4a同士の界面にエアー抜き用のスリット
を形成しておくことが望ましい。次いで図4(b)のよ
うに裏面堀り込み19を形成して、重り部3をウエハ2
aから分離する。これにより、梁部5の下面に重り部3
が接合された3軸加速度センサ1の構造体を作製でき
る。
【0019】上記のように、重り部3を形成した後で重
り形成用ウエハ2aと梁形成用ウエハ4aとを直接貼り
合わせるため、重り部3の側壁面3aとこれに対向する
梁形成用ウエハ4aの梁部5周囲の側壁面5aとを略平
行にすることが可能となる。ちなみに、従来では基板の
梁部に重り部を貼り合わせした後、異方性エッチングに
より重り部を基板から分離する方法を採用しているた
め、重り部の側壁面と基板の側壁面とが略平行になるこ
とはなかったが、本実施例では、重り部3の側壁面3a
とこれに対向する梁形成用ウエハ4aの梁部5周囲の側
壁面5aとを略平行にすることが可能になるので、梁部
5周囲の側壁面5aで囲まれた空洞領域内に従来よりサ
イズの大きい重り部3を形成することができ、チップサ
イズを大きくすることなく、感度を向上させることがで
きる。また本実施例では、重り部3は底面の面積が上面
の面積よりも広くなった断面台形状に形成されているの
で、重り部3の質量がより増加して、感度が一層高めら
れる。しかも、重り部3の振動時には梁形成用ウエハ4
aの梁部5周囲の側壁面5aを重り部3のストッパ面と
して機能させることができるので、薄肉の梁部5の破断
防止が図られる。
【0020】また、重り部3を形成した後に重り形成用
ウエハ2aと梁形成用ウエハ4aとを直接貼り合わせて
重り部3と梁部5とを接合するという製造工程を採用し
たことにより、従来では機械的研磨により形成していた
梁部5がエッチングにより形成でき、また従来では重り
部と基板を分離するのに必要であった犠牲層の形成が必
要なくなる。しかも、梁形成用ウエハ4aに設けた逆導
電型半導体層9は電解エッチングにより残すことができ
るために、厚みのばらつきもなく、逆導電型半導体層9
で構成される梁部5を均一に、且つ再現性良く形成でき
るようになる。さらに、重り形成用ウエハ2aはエッチ
ング加工してから最終工程で梁形成用ウエハ4aとを直
接貼り合わせられるため、従来貼り合わせ後のプロセス
であった工程が前で処理でき、プロセスの簡略化及び歩
留り向上につながる。そのうえ、本実施例のプロセスで
は、梁形成用ウエハ4aは一般的な圧力センサと同様の
構造をとる。つまり梁形成用ウエハ4aは薄肉の梁部5
から成るダイヤフラム部と、ダイヤフラム部の上面に形
成されるピエゾ抵抗14とを有する圧力センサから成
り、該圧力センサのダイヤフラム部の下面に重り形成用
ウエハ2aの重り部3が接合されて加速度センサが構成
されるものであるから、加速度センサの製造時には複数
デバイスを同一プロセスで作製することが可能になる。
【0021】一方、重り形成用ウエハ2aがステンレス
基板の場合には、図5(a)のように、梁形成用ウエハ
4aとの接合面を確保するためのマスク21をステンレ
スウエハ2bの上面に形成する。このマスク21は金属
薄膜等で形成するのが望ましい。次いで図5(b)のよ
うにエッチング液によるウェットエッチを行なう。例え
ば10μm程度のエッチングを行ない、梁部5と重り部
3との間の空間を確保する。ここでは放電加工、機械的
研磨方法による加工でもよい。次いで図5(c)のよう
に所望の重り部3のサイズとなるようにマスク22を形
成する。ここでも金属薄膜等が望ましい。次いで図5
(d)のようにエッチング液によるウェットエッチを行
なう。また、重り部3の接合面が接合時に梁部5に触れ
合うようにエッチング深さをコントロールする必要があ
る。その後、図5(e)のようにステンレスウエハ2b
とシリコンの異種金属の接合には接着剤として金30を
利用した共晶接合を用いる。金は1μm以上形成する
が、ステンレス基板との密着性を高めるためにクロムを
1000Å〜2000Å程度形成する方が望ましい。こ
のようにステンレスで梁形成用ウエハ4aを成形した
後、図6(a)に示す共晶接合により梁形成用ウエハ4
aとの直接接合を行ない、その後同(b)に示す裏面堀
り込み部19を形成すればよい。
【0022】また、重り形成用ウエハ2aがガラス基板
の場合には、図7(a)のように梁形成用ウエハ4aと
の接合面を加工しないためのマスク31をガラスウエハ
2cの上面に形成する。金属薄膜を用いたマスクが望ま
しいが、ガラスとの密着性に優れるレジストであれば使
用してよい。裏面からのエッチングを防止するため裏面
にもマスク31aを形成しておく。次いで図7(b)の
ようにHF(フッ酸)系のエッチャントにより10μm
程度エッチングする。化学的エッチングに限らず、機械
的加工等でもよい。次いで図7(c)のように所望のマ
スクサイズとなるようにマスク32を形成する。ここで
金属薄膜を用いたマスクが望ましいが、レジスト等を用
いてもよい。ガラスウエハ2cのエッチングは、等方性
エッチングとなるため、サイドエッチ量を十分に考慮し
たマスクが必要である。次いで図7(d)のようにここ
ではHF系のエッチャントを利用したエッチングを行な
う。ここでガラスウエハ2cはウェットエッチングでは
等方性にエッチングされるため、重り部3の大きさがか
なり縮小されることが予想される。この縮小量を考慮し
てマスクサイズを決めればHF系エッチャントによるエ
ッチングも可能である。機械的加工方法の一つとしてダ
イシング等を利用することもできる。次いで図7(e)
のように接合面マスクを除去する。このようにガラスで
重り形成用ウエハ2aを形成した後に、図8(a)に示
す陽極接合により梁形成用ウエハ4aとの直接接合を行
ない、その後同(b)に示す裏面堀り込み部19を形成
すればよい。
【0023】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る加速度セン
サは、半導体基板の一部を薄肉に形成して弾性を有する
梁部を構成し、梁部の上面に歪検出素子が形成されると
共に梁部の下面に重り部の上面が接合された加速度セン
サであって、半導体基板は、重り部が形成される第1の
基板と梁部が形成される第2の基板とが貼り合わせて形
成され、重り部の側壁面とこれに対向する半導体基板の
梁部周囲の側壁面とが上記重り部の底面の面積が上面の
面積よりも広くなるように斜めに略平行に形成されてい
るから、半導体基板の梁部周囲の側壁面で囲まれた空洞
領域内に従来よりもサイズの大きい重り部を形成するこ
とが可能となるので、チップサイズを大きくすることな
く、感度の高い3軸加速度センサの構造体を実現でき
る。
【0024】また本発明に係る加速度センサの製造方法
は、第1の基板の一部を加工して厚肉の重り部を形成す
ると共に、第2の基板の一部を削り取って薄肉の梁部を
形成し、次いで第1の基板と第2の基板とを貼り合わせ
て、重り部の側壁面とこれに対向する第2の基板の梁部
周囲の側壁面とを上記重り部の底面の面積が上面の面積
よりも広くなるように斜めに略平行となるように重り部
の上面を梁部の下面に接合するものであるから、第2の
基板の梁部周囲の側壁面で囲まれた空洞領域内に従来よ
り大きいサイズの重り部を形成することが可能となり、
チップサイズを大きくすることなく、感度の高い3軸加
速度センサの構造体を製造できると共に、従来では機械
的研磨により形成していた梁部がエッチング処理により
形成可能となるので、重り部と基板を分離するのに必要
であった犠牲層の形成が必要なくなり、その結果、梁部
を均一に、且つ再現性良く形成できると共に、プロセス
の簡略化及び歩留り向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加速度センサを示す概略側
面図である。
【図2】(a)〜(e)は同上のシリコンから成る第1
の基板に重り部を形成するプロセスを説明する図であ
る。
【図3】(a)〜(i)は同上の第2の基板に梁部を形
成するプロセスを説明する図である。
【図4】(a)(b)は図3の第1の基板と第2の基板
の貼り合わせ状態を説明する図である。
【図5】(a)〜(e)は同上のステンレスから成る第
1の基板に重り部を形成するプロセスを説明する図であ
る。
【図6】(a)(b)は図5の第1の基板と第2の基板
の貼り合わせ状態を説明する図である。
【図7】(a)〜(e)は同上のガラスから成る第1の
基板に重り部を形成するプロセスを説明する図である。
【図8】(a)(b)は図7の第1の基板と第2の基板
の貼り合わせ状態を説明する図である。
【図9】同上のn型の逆導電型半導体層に正の電圧を白
金の対電極に対して印加する場合を説明する概略図であ
る。
【図10】(a)は片持ち梁方式を説明する側断面図、
(b)は両持ち梁方式を説明する側断面図である。
【図11】(a)(b)は従来の加速度センサの斜視
図、(c)はZ軸方向の変位を説明する側断面図、
(d)はx,y軸方向の変位を説明する側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 加速度センサ 2 第1の基板 3 重り部 3a 側壁面 4 第2の基板 5 梁部 5a 側壁面 8 第1導電型半導体基板 9 第2導電型半導体層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/00 - 15/125 H01L 29/84

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の一部を薄肉に形成して弾性
    を有する梁部を構成し、梁部の上面に歪検出素子が形成
    されると共に梁部の下面に重り部の上面が接合された加
    速度センサであって、半導体基板は重り部が形成される
    第1の基板と梁部が形成される第2の基板とが貼り合わ
    せて形成され、重り部の側壁面とこれに対向する第2の
    基板の梁部周囲の側壁面とが上記重り部の底面の面積が
    上面の面積よりも広くなるように斜めに略平行に形成さ
    れて成ることを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 第1の基板の一部を加工して厚肉の重り
    部を形成すると共に、第2の基板の一部を削り取って薄
    肉の梁部を形成し、次いで第1の基板と第2の基板とを
    貼り合わせて、重り部の側壁面とこれに対向する第2の
    基板の梁部周囲の側壁面とが上記重り部の底面の面積が
    上面の面積よりも広くなるように斜めに略平行となるよ
    うに重り部の上面を梁部の下面に接合することを特徴と
    する加速度センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の基板は、第1導電型半導体基板
    と、この第1導電型半導体基板上に形成される第2導電
    型半導体層又は第2導電型半導体領域とから成ることを
    特徴とする請求項2記載の加速度センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の基板はシリコンであることを特徴
    とする請求項2記載の加速度センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 第1の基板はステンレスであることを特
    徴とする請求項2記載の加速度センサの製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の基板はガラスであることを特徴と
    する請求項2記載の加速度センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 第2の基板は薄肉の梁部から成るダイヤ
    フラム部と、ダイヤフラム部の上面に形成される歪検出
    素子とを有する圧力センサから成り、該圧力センサのダ
    イヤフラム部の下面に第1の基板の重り部が接合される
    ことを特徴とする請求項2記載の加速度センサの製造方
    法。
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