JP2003156509A - 半導体加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサおよびその製造方法

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JP2003156509A
JP2003156509A JP2001357824A JP2001357824A JP2003156509A JP 2003156509 A JP2003156509 A JP 2003156509A JP 2001357824 A JP2001357824 A JP 2001357824A JP 2001357824 A JP2001357824 A JP 2001357824A JP 2003156509 A JP2003156509 A JP 2003156509A
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soi wafer
etching
slit
insulating layer
surface side
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JP2001357824A
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Inventor
Hiroshi Saito
宏 齊藤
Takuo Ishida
拓郎 石田
Hironori Kami
浩則 上
Akihisa Nishiyama
昭久 西山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れた半導体加速度センサおよび
その製造方法を提供する。 【解決手段】 センサ本体1は、n形シリコン層からな
る支持層101上の埋込絶縁層102上にn形シリコン
層からなる活性層103が形成されたSOI基板10
0’を用いて形成される。撓み部13は、延長方向の両
端部が中央部よりも幅広になるように撓み部13の両側
面と支持枠11の内周面および重り部12の外周面との
間に面取り部26が形成され、上記両端部を除いた部位
にゲージ抵抗15が形成されている。面取り部26は、
重り部12と支持枠11との間のスリット14を形成す
る際にあたって、支持層101においてスリット14に
対応する部位を埋込絶縁層102に達するまでエッチン
グした後で、シリコン窒化膜19aをマスクとして、活
性層103をTMAHにより異方性エッチングし、その
後、埋込絶縁層102を除去することによって形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、航空機、
家電製品などに用いられる半導体加速度センサおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、加速度センサとして、機械的
な歪みを電気抵抗の変化として検出するものと、静電容
量の変化として検出するものが知られており、機械的な
歪みを電気抵抗の変化として検出する加速度センサとし
て、半導体製造技術を用いて形成された半導体加速度セ
ンサが提供されている。
【0003】この種の半導体加速度センサとしては、例
えば図28(a)に示すように、厚み方向の中間部にシ
リコン酸化膜からなる埋込絶縁層102を有するSOI
(Silicon On Insulator)基板100’を用いて形成
したセンサ本体1の厚み方向の両面にガラス製のカバー
2,3を積層した構造を有するものがある。なお、SO
I基板100’としては表面が(100)面からなる
(100)基板が用いられており、表面側のn形シリコ
ン層(以下、活性層と称す)103の厚さが数μm〜1
0μm程度の範囲で設定され、裏面側のn形シリコン層
(以下、支持層と称す)102の厚さが数100μm程
度で設定され、埋込絶縁層102が数μm以下で設定さ
れている。また、SOI基板100’は支持層101と
活性層103との間に埋込絶縁層102が形成されたS
OIウェハの一部により構成される。
【0004】センサ本体1は、図28に示すように、矩
形枠状の支持枠11を備え、支持枠11の中央に厚み方
向の表裏に貫通する形で形成された開口窓11aの中に
重り部12が配置されるとともに、重り部12の周囲の
一辺が他の部位よりも薄肉である撓み部13を介して支
持枠11に連続一体に連結された構造を有する。したが
って、重り部12の周囲には撓み部13を除いて支持枠
11との間にスリット14が形成されている。また、撓
み部13は重り部12の一辺に沿う方向に離間して2箇
所に形成されている。各撓み部13には、それぞれ歪検
出素子として2個ずつのゲージ抵抗15が形成されてい
る。ゲージ抵抗15はピエゾ抵抗であり、ブリッジ回路
を構成するように拡散配線17によって接続されてい
る。また、ブリッジ回路の各端子となるパッド16は支
持枠11に形成されている。
【0005】したがって、センサ本体1の厚み方向の成
分を含む外力(すなわち、加速度)が作用すると、重り
部12の慣性によって支持枠11と重り部12とがセン
サ本体1の厚み方向に相対的に変位し、結果的に撓み部
13が撓んでゲージ抵抗15の抵抗値が変化することに
なる。つまり、ゲージ抵抗15の抵抗値の変化を検出す
ることによりセンサ本体1に作用した加速度を検出する
ことができる。このセンサ本体1は、重り部12が片持
ち梁としての撓み部13を介して支持枠11に結合され
ている。ここにおいて、図28(a)の半導体加速度セ
ンサは、いわゆる片持ち梁式の半導体加速度センサを構
成しているが、両持ち梁式の半導体加速度センサも知ら
れている。
【0006】センサ本体1の厚み方向の裏面側(図28
(a)の下面側)にはガラス製のカバー2が積層され、
またセンサ本体1の厚み方向の表面側(図28(a)の
上面側)にはカバー2とともに重り部12を囲む空間を
形成するガラス製のカバー3が積層されている。カバー
2とカバー3との間に形成される空間は密封する必要は
ないが、重り部12が支持枠11に対して相対的に移動
する際に、重り部12に対して空気による制動力(いわ
ゆるエアダンプ)が作用し、過度の加速度(例えば数千
Gの加速度)がかかった際に重り部12の移動量を規制
することによって撓み部13の折損が防止されるように
構成してある。両カバー2,3において重り部12との
対向面にはそれぞれ重り部12の移動範囲を確保するた
めの凹所2a,3aが形成されている。
【0007】ところで、センサ本体1は、活性層103
の表面にシリコン酸化膜18aが形成されるとともに、
シリコン酸化膜18a上にシリコン窒化膜19aが形成
されており、上述のパッド16は、コンタクト部20を
介して、或いは、Ai−Siよりなる金属配線21およ
びコンタクト部20を介して拡散配線17に接続されて
いる。
【0008】支持枠11とカバー3とを接合するために
センサ本体1における支持枠11の表面にはAl−Si
よりなる接合用金属層22が形成されている。ここにお
いて、センサ本体1と各カバー2,3とは陽極接合によ
り接合される。
【0009】以下、図28(a)の半導体加速度センサ
の製造方法について図29を参照しながら簡単に説明す
る。なお、以下に説明するSOIウェハ100(図29
(a)参照)にはセンサ本体1が多数形成され、第1の
ガラス基板にはカバー3が多数形成され、第2のガラス
基板にはカバー2が多数形成される。
【0010】まず、SOIウェハ100の表面および裏
面それぞれの全面にシリコン酸化膜18a,18b(図
29(a)参照)を形成した後、SOIウェハ100の
活性層103に拡散抵抗17、ゲージ抵抗15を順次形
成し、その後、SOIウェハ100の表面側および裏面
側それぞれの全面にシリコン窒化膜19a,19bを形
成する。次に、SOIウェハ100においてスリット1
4および撓み部13に対応する部位を他の部位に比べて
薄くするためにSOIウェハ100の裏面側のシリコン
窒化膜19bおよびシリコン酸化膜18bをパターニン
グする。続いて、シリコン窒化膜19a,19bをマス
クとして、SOIウェハ100においてスリット14お
よび撓み部13それぞれに対応する部位の厚さをパッド
16が形成されるまでSOIウェハ100の破損を防止
できる程度に設定した所定厚さ(SOIウェハ100の
活性層103の厚さと埋込絶縁層102の厚さとを加算
した厚さよりも大きく、例えば、20μm程度に設定さ
れている)になるようにKOHのようなアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハ100の裏面から支持層101を
異方性エッチングする。その後、SOIウェハ100の
表面側にパッド16および金属配線21および接合用金
属層22を形成し、続いて、フォトリソグラフィ技術を
利用して、SOIウェハの表面側に上述のスリットを形
成するためにパターニングされたレジスト層31(図2
9(a)参照)を形成し、レジスト層31をマスクとし
てSOIウェハ100の表面側のシリコン窒化膜19a
およびシリコン酸化膜18aをドライエッチングするこ
とによって、図29(a)に示す構造が得られる。
【0011】その後、SOIウェハ100の裏面側のシ
リコン窒化膜19bの全部と裏面側のシリコン酸化膜1
8bの大部分をエッチングすることによって、図29
(b)に示す構造が得られる。なお、このエッチング前
のシリコン酸化膜18bの膜厚は1μm程度に設定され
ており、このエッチング後のシリコン酸化膜18bの膜
厚は1000Å程度に設定されている。
【0012】次に、SOIウェハ100の表面側のレジ
スト層31および裏面側のシリコン酸化膜18bをマス
クとして、SOIウェハ100の表裏両側から埋込絶縁
層102に達するまでTMAH(テトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド)のようなアルカリ系溶液を用
いて異方性エッチングすることによって、図29(d)
に示す構造が得られる。ここにおいて、TMAHによる
エッチング前、スリット14に対応する部分では埋込絶
縁層102よりも表面側の活性層103の厚さに比べて
埋込絶縁層102よりも裏面側の支持層101の厚さが
厚くなっており、SOIウェハ100の表面側において
埋込絶縁層102が露出した時点(つまり、活性層10
3をいわゆるジャストエッチングした時点)でスリット
14に対応する溝14aの断面形状は図29(c)に示
すような逆台形状の形状となっている。また、図30に
示すセンサ本体1の概略平面図において撓み部13に対
応する部位でのシリコン窒化膜19aの平面形状は図3
1(a)に示すように撓み部13の延長方向(図31
(a)の左右方向)の両端に近づくほど幅が徐々に広く
なるような形状に形成され、活性層103がジャストエ
ッチングされた時点(つまり、図29(c)の状態)で
の撓み部13に対応する部位は図31(b)および図3
2に示すようになっており、エッチング終了後(つま
り、図29(d)の状態)での撓み部13の平面形状は
図31(c)のようになっている。要するに、活性層1
03がジャストエッチングされた時点では、撓み部13
の延長方向の両端部が中央部よりも幅広になるように形
成されているが、SOIウェハ100の表面側ではオー
バーエッチングされることになり、エッチング終了時点
では、撓み部13の延長方向の両端部と中央部との幅が
略同じになって撓み部13の両側面と支持枠11の内周
面および重り部12の外周面とのなす角度が略90度に
なっている。なお、図32において、撓み部13の両側
面13a、支持枠11の内周面11b、重り部12の外
周面12bはいずれも(111)面となっており、撓み
部13の両側面13bと支持枠11の内周面11bおよ
び重り部12の外周面12bとの間の連結面25はいず
れも(110)面となっている。
【0013】上述の図29(d)に示す構造を得た後、
埋込絶縁層102の露出した部分をフッ酸系の水溶液で
エッチングしてスリット14を形成することによって、
図29(e)に示す構造が得られる。
【0014】次に、SOIウェハ100の表面側に、あ
らかじめ多数のカバー3が形成された第1のガラス基板
を陽極接合により接合し、続いて、SOIウェハ100
の裏面側に、あらかじめ多数のカバー2が形成された第
2のガラス基板を陽極接合により接合し、その後、ダイ
シングを行うことによって、上述の図28(a)に示す
ようなセンサ本体1および一対のカバー2,3からなる
半導体加速度センサが得られる。
【0015】ところで、図28(a)に示した半導体加
速度センサにおけるセンサ本体1はSOI基板100’
を用いて形成したものであるが、特開平8−18066
号公報には、p形シリコン基板上にn形シリコン層をエ
ピタキシャル成長させた半導体基板を用いてセンサ本体
を形成したものも提案されている。この公報に開示され
た半導体加速度センサのセンサ本体では、n形シリコン
層の厚さが撓み部の厚さの2倍程度の厚さに設定されて
おり、支持枠と重り部との間のスリットを形成するにあ
たって、半導体基板の裏面にマスクを設けて半導体基板
の裏面(つまり、p形シリコン基板の裏面)からn形シ
リコン層に達するまで1回目のエッチングを行った後、
半導体基板の表裏から2回目のエッチングを行いスリッ
トに対応する部位が貫通するタイミングで2回目のエッ
チングを終了させている。したがって、このセンサ本体
では、n形シリコン層の厚さの半分程度の厚さの撓み部
が形成されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述の図28(a)に
示した半導体加速度センサにおいて感度を向上させるた
めの手段としては、撓み部13の撓み量が大きくなるよ
うに撓み部13の厚さをさらに薄膜化することや重り部
12の重量をさらに増加させることが考えられる。しか
しながら、このような手段によって感度を向上させる場
合、製造工程において、真空チャックによるSOIウェ
ハ100の吸着の際、液体による洗浄工程やエッチング
工程を行う際、SOIウェハ100を保管用のカセット
へ収納するハンドリングの際、SOIウェハ100の搬
送などの際に、撓み部13が機械的振動や衝撃により破
損しやすくなって、収率が著しく低下したり、破損した
SOIウェハ100の破片などによる製造装置の汚染や
故障などが発生してしまうことが考えられる。特に、パ
ッド16および金属配線21および接合用金属層22を
構成する金属薄膜の成膜装置における真空吸着や搬送に
よる衝撃や振動、当該金属膜をパターニングするための
スピナーによるレジスト塗布工程での塗布時の遠心力、
吸着や搬送による衝撃や振動、マスクアライナを用いた
フォトリソグラフィ工程での吸着や搬送による衝撃や振
動、レジストのベークや現像、乾燥などの搬送工程での
衝撃や振動などによりSOIウェハ100が破損してし
まう恐れがある。そこで、上述の製造方法では、SOI
ウェハ100の裏面からKOHを用いて異方性エッチン
グする際に撓み部13およびスリット14それぞれに対
応する部位の厚さを上述の所定厚さに設定している。
【0017】しかしながら、上述の半導体加速度センサ
では、KOH、TMAHなどのアルカリ系溶液を用いた
異方性エッチングを利用して撓み部13を形成している
にもかかわらず、撓み部13の両側面13bと支持枠1
1の内周面11bとのなす角度および撓み部13の両側
面13bと重り部12の外周面12bとのなす角度がい
ずれも90度になっており、しかも撓み部13の両端部
の形状が不安定であり、撓み部13の付根の部分でクラ
ックが発生しやすく、1000Gを超える耐衝撃性を得
ることができないという不具合があった。なお、車載用
の半導体加速度センサでは過度の加速度(数千G以上の
加速度)が加わる場合があり、数千Gの加速度での撓み
部13の破損を防止して品質を保証しなければならな
い。
【0018】また、特開平8−18066号に開示され
た半導体加速度センサでは、支持枠と重り部との間のス
リットを形成するにあたって、1回目のエッチングをp
n接合界面付近で終了させるものであり、p形シリコン
基板の厚さは数百μm程度に設定されているので、n形
シリコン層の厚さを数μm〜10μm程度に設定する
と、1回目のエッチング終了後のウェハ面内において撓
み部に相当する部位の厚みのばらつきが大きくなり、結
果的に製品ごとの感度のばらつきが大きくなってしまう
という不具合があった。
【0019】しかも、特開平8−18066号に開示さ
れた半導体加速度センサの製造方法では、上述の1回目
のエッチング終了時において撓み部に相当する部位の厚
さが撓み部の所望の厚さの2倍程度の厚さしかないの
で、後の工程でウェハが破損してしまう可能性が高くな
って歩留まりが低下し、コストが高くなってしまうとい
う不具合があった。
【0020】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、耐衝撃性に優れた半導体加速度セン
サおよびその製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、矩形枠状の支持枠の表裏に貫通
する開口窓内に配置した重り部が可撓性を有する撓み部
を介して支持枠に一体に連結され、かつ重り部への加速
度の作用により撓み部に生じる応力を検出するゲージ抵
抗が撓み部に設けられ入出力用の電極が支持枠の表面側
に設けられたセンサ本体と、センサ本体の表面側におい
て前記開口窓を覆うように支持枠に接合された第1のカ
バーと、センサ本体の裏面側において前記開口窓を覆う
ように支持枠に接合された第2のカバーとを備え、撓み
部は、センサ本体の表面側に設けられ、延長方向の両端
部が中央部よりも幅広になるように撓み部の両側面と支
持枠の内周面および重り部の外周面との間に面取り部が
形成されてなることを特徴とするものであり、撓み部の
延長方向の両端部が中央部よりも幅広になるように撓み
部の両側面と支持枠の内周面および重り部の外周面との
間に面取り部が形成されているので、撓み部の耐衝撃性
が向上し、半導体加速度センサとしての耐衝撃性も向上
する。
【0022】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ゲージ抵抗は前記撓み部において前記両端部を
除いた部位に形成されているので、出力特性への前記面
取り部の影響を少なくすることができる。
【0023】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記撓み部を2つ備え、前記各撓み
部が前記重り部の一辺に沿う方向に離間して形成され、
前記各撓み部は前記一辺に沿う方向において互いに対向
する側面側の面取り部よりも反対の側面側の面取り部の
サイズを大きくしてあるので、前記重り部の先端部が上
記一辺に沿う方向に振れたり前記重り部が前記撓み部の
延長方向に平行な中心線に対してねじれた場合に応力が
集中して撓み部が折損するのを防止することができる。
【0024】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記センサ本体は、裏面側の第1の
シリコン層と表面側の第2のシリコン層との間に絶縁層
を介在させたSOI基板を用いて形成され、前記撓み部
が第2のシリコン層の一部からなることを特徴とし、実
施態様である。
【0025】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記SOI基板の表面は(100)面からなること
を特徴とし、実施態様である。
【0026】請求項6の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第4
のエッチング工程とを備え、前記第3のエッチング工程
では、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記
撓み部および前記支持枠および前記重り部および前記面
取り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの
表面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0027】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハにおいて前記スリットに対応する部位をあらか
じめ裏面側から前記埋込絶縁層に達するまで異方性エッ
チングした後に前記スリットに対応する部位を前記埋込
絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSO
Iウェハの表面から異方性エッチングしているので、ジ
ャストエッチング時点からのオーバーエッチング時間を
短くすることができて前記面取り部が形成されるから、
耐衝撃性の高い半導体加速度センサを提供することがで
きる。
【0028】請求項7の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、第2のエッ
チング工程の後に露出した前記埋込絶縁層を途中までエ
ッチングする第3のエッチング工程と、SOIウェハに
おいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に
達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハ
の表面から異方性エッチングする第4のエッチング工程
と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み
部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第5のエ
ッチング工程とを備え、前記第4のエッチング工程で
は、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓
み部および前記支持枠および前記重り部および前記面取
り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表
面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0029】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハにおいて前記スリットに対応する部位をあらか
じめ裏面側から前記埋込絶縁層の途中までエッチングし
た後に前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に
達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハ
の表面から異方性エッチングしているので、ジャストエ
ッチング時点からのオーバーエッチング時間を短くする
ことができて前記面取り部が形成されるから、耐衝撃性
の高い半導体加速度センサを提供することができる。
【0030】請求項8の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、前記各エッチング工程で用いたマスクを利用し
てSOIウェハの表裏両側から前記各シリコン層の等方
性エッチングを行う第4のエッチング工程と、SOIウ
ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
部位の前記埋込絶縁層を除去する第5のエッチング工程
とを備え、前記第3のエッチング工程では、前記スリッ
トに対応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記
支持枠および前記重り部および前記面取り部に対応する
部位を保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマス
クを用いることを特徴とする。
【0031】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハの表裏両側から前記各シリコン層の等方性エッ
チングを行う第4のエッチング工程を備えているので、
製造工程の途中で前記埋込絶縁層と前記支持枠および前
記重り部との境界部分に集中する応力を緩和することが
できてSOIウェハの破損を防止でき、その上、SOI
ウェハにおいて前記スリットに対応する部位をあらかじ
め裏面側から前記埋込絶縁層に達するまで異方性エッチ
ングした後に前記スリットに対応する部位を前記埋込絶
縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOI
ウェハの表面から異方性エッチングしているので、ジャ
ストエッチング時点からのオーバーエッチング時間を短
くすることができて前記面取り部が形成されるから、耐
衝撃性の高い半導体加速度センサを提供することができ
る。
【0032】請求項9の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層をSOIウェハ
の裏面側からドライエッチングにより除去する第4のエ
ッチング工程とを備え、前記第3のエッチング工程で
は、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓
み部および前記支持枠および前記重り部および前記面取
り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表
面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0033】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハにおいて前記スリットに対応する部位をあらか
じめ裏面側から前記埋込絶縁層に達するまで異方性エッ
チングした後に前記スリットに対応する部位を前記埋込
絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSO
Iウェハの表面から異方性エッチングしているので、ジ
ャストエッチング時点からのオーバーエッチング時間を
短くすることができて前記面取り部が形成されるから、
耐衝撃性の高い半導体加速度センサを提供することがで
きる。また、SOIウェハにおいて前記スリットおよび
前記撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層をSOIウ
ェハの裏面側からドライエッチングにより除去している
ので、SOIウェハの表面側にエッチングダメージを与
えることなく前記埋込絶縁層を除去することができる。
【0034】請求項10の発明は、請求項5記載の半導
体加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにお
いて前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除い
て形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応
する部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁
層の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電
極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程
度に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶
液を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングす
る第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にS
OIウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それ
ぞれに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2
のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異
方性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウ
ェハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶
縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOI
ウェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチン
グ工程と、SOIウェハの表面側をレジスト層にて覆っ
た状態でSOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第4
のエッチング工程と、前記レジスト層を除去するレジス
ト除去工程とを備え、前記第3のエッチング工程では、
前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓み部
および前記支持枠および前記重り部および前記面取り部
に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表面側
を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0035】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハにおいて前記スリットに対応する部位をあらか
じめ裏面側から前記埋込絶縁層に達するまで異方性エッ
チングした後に前記スリットに対応する部位を前記埋込
絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSO
Iウェハの表面から異方性エッチングしているので、ジ
ャストエッチング時点からのオーバーエッチング時間を
短くすることができて前記面取り部が形成されるから、
耐衝撃性の高い半導体加速度センサを提供することがで
きる。また、SOIウェハの表面側をレジスト層にて覆
った状態でSOIウェハにおいて前記スリットおよび前
記撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去するの
で、前記埋込絶縁層を除去する際にSOIウェハの表面
側を保護することができる。
【0036】請求項11の発明は、請求項5記載の半導
体加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにお
いて前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除い
て形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応
する部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁
層の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電
極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程
度に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶
液を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングす
る第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にS
OIウェハの裏面側の全面を第1のレジスト層で覆った
状態でSOIウェハにおいて前記スリットに対応する部
位を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの表面から異方性エッチングする
第2のエッチング工程と、第1のレジスト層を除去する
第1のレジスト除去工程と、第1のレジスト除去工程の
後にSOIウェハの表面側を第2のレジスト層にて覆っ
た状態でSOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第
3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から
異方性エッチングする第3のエッチング工程と、第2の
レジスト層を除去する第2のレジスト除去工程と、第2
のレジスト除去工程の後にSOIウェハにおいて前記ス
リットおよび前記撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁
層を除去する第4のエッチング工程とを備え、前記第3
のエッチング工程では、前記スリットに対応する部位が
開口され且つ前記撓み部および前記支持枠および前記重
り部および前記面取り部に対応する部位を保護するよう
にSOIウェハの表面側を覆うマスクを用いることを特
徴とする。
【0037】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができ、しかも、SO
Iウェハの裏面側の全面を第1のレジスト層で覆った状
態で前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達
するまで第2のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの
表面から異方性エッチングしているので、ジャストエッ
チング時点からのオーバーエッチング時間を短くするこ
とができて前記面取り部が形成されるから、耐衝撃性の
高い半導体加速度センサを提供することができる。
【0038】請求項12の発明は、請求項6ないし請求
項11の発明において、前記マスクにおいて前記面取り
部に対応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部
位の両端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線
とのなす45度の内角を一方の底角とする仮想直角二等
辺三角形の斜辺に沿って形成されてなることを特徴と
し、実施態様である。
【0039】請求項13の発明は、請求項6ないし請求
項11の発明において、前記マスクにおいて前記面取り
部に対応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部
位の両端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線
とのなす45度の内角を一方の底角とする仮想直角二等
辺三角形の斜辺を頂点側に凹ませた形状に形成されてな
ることを特徴とし、実施態様である。
【0040】請求項14の発明は、請求項6ないし請求
項11の発明において、前記マスクにおいて前記面取り
部に対応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部
位の両端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線
とのなす45度の内角を一方の底角とする仮想二等辺三
角形の斜辺が頂点とは反対側に膨らんだ形状に形成され
てなることを特徴とし、実施態様である。
【0041】請求項15の発明は、請求項6ないし請求
項11の発明において、前記マスクにおいて前記面取り
部に対応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部
位の両端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線
とのなす45度よりも大きな内角を一方の底角とする仮
想直角三角形の斜辺に沿って形成されてなることを特徴
とし、実施態様である。
【0042】請求項16の発明は、請求項6ないし請求
項11の発明において、前記マスクにおいて前記面取り
部に対応する部位の周縁は、前記撓み部の長さ寸法を直
径とし前記撓み部の側縁に対応する部位に接するような
仮想円の円周に沿って形成されてなることを特徴とし、
実施態様である。
【0043】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の半導
体加速度センサの基本構成は従来構成と略同じであっ
て、図1(a)に示すように、厚み方向の中間部にシリ
コン酸化膜からなる埋込絶縁層102を有するSOI基
板100’を用いて形成したセンサ本体1の厚み方向の
両面にガラス製のカバー2,3を積層した構造を有する
ものがある。なお、SOI基板100’としては表面が
(100)面からなる(100)基板が用いられてお
り、表面側のn形シリコン層(以下、活性層と称す)1
03の厚さが数μm〜10μm程度の範囲で設定され、
裏面側のn形シリコン層(以下、支持層と称す)101
の厚さが数100μm程度で設定され、埋込絶縁層10
2が数μm以下で設定されている。また、本実施形態で
は、支持層101が第1のシリコン層を構成し、活性層
103が第2のシリコン層を構成している。
【0044】センサ本体1は、図1に示すように、矩形
枠状の支持枠11を備え、支持枠11の中央に厚み方向
の表裏に貫通する形で形成された開口窓11aの中に重
り部12が配置されるとともに、重り部12の周囲の一
辺が他の部位よりも薄肉である撓み部13を介して支持
枠11に連続一体に連結された構造を有する。したがっ
て、重り部12の周囲には撓み部13を除いて支持枠1
1との間にスリット14が形成されている。また、撓み
部13は重り部12の一辺に沿う方向に離間して2箇所
に形成されている。各撓み部13には、それぞれ歪検出
素子として2個ずつのゲージ抵抗15が形成されてい
る。ゲージ抵抗15はピエゾ抵抗であり、ブリッジ回路
を構成するように拡散配線17によって接続されてい
る。また、ブリッジ回路の各端子となるパッド16は支
持枠11に形成されている。なお、上述のSOI基板1
00’の活性層103の導電形はn形であって、ゲージ
抵抗15および拡散配線17は活性層103の表面側に
p形不純物を導入することによって形成されており、ゲ
ージ抵抗15の不純物濃度が1018/cm3程度、拡散
配線17の不純物濃度が1020/cm3程度に設定され
ている。また、本実施形態では、パッド16が電極を構
成している。
【0045】したがって、センサ本体1の厚み方向の成
分を含む外力(すなわち、加速度)が作用すると、重り
部12の慣性によって支持枠11と重り部12とがセン
サ本体1の厚み方向に相対的に変位し、結果的に撓み部
13が撓んでゲージ抵抗15の抵抗値が変化することに
なる。つまり、ゲージ抵抗15の抵抗値の変化を検出す
ることによりセンサ本体1に作用した加速度を検出する
ことができる。このセンサ本体1は、重り部12が片持
ち梁としての撓み部13を介して支持枠11に結合され
ている。ここにおいて、図1(a)の半導体加速度セン
サは、いわゆる片持ち梁式の半導体加速度センサを構成
しているが、本発明の技術思想は両持ち梁式の半導体加
速度センサにも適用することができる。
【0046】センサ本体1の厚み方向の裏面側(図1
(a)の下面側)にはガラス製のカバー2が積層され、
またセンサ本体1の厚み方向の表面側(図1(a)の上
面側)にはカバー2とともに重り部12を囲む空間を形
成するガラス製のカバー3が積層されている。カバー2
とカバー3との間に形成される空間は密封する必要はな
いが、重り部12が支持枠11に対して相対的に移動す
る際に、重り部12に対して空気による制動力(いわゆ
るエアダンプ)が作用し、過度の加速度(例えば数千G
の加速度)がかかった際に重り部12の移動量を規制す
ることによって撓み部13の折損が防止されるように構
成してある。両カバー2,3において重り部12との対
向面にはそれぞれ重り部12の移動範囲を確保するため
の凹所2a,3aが形成されている。
【0047】ところで、センサ本体1は、活性層103
の表面にシリコン酸化膜18aが形成されるとともに、
シリコン酸化膜18a上にシリコン窒化膜19aが形成
されており、上述のパッド16は、コンタクト部20を
介して、或いは、Ai−Siよりなる金属配線21およ
びコンタクト部20を介して拡散配線17に接続されて
いる。
【0048】支持枠11とカバー3とを接合するために
センサ本体1における支持枠11の表面にはAl−Si
よりなる接合用金属層22が形成されている。ここにお
いて、センサ本体1と各カバー2,3とは陽極接合によ
り接合される。
【0049】ところで、本実施形態の半導体加速度セン
サにおける撓み部13の厚さは活性層103の厚さと略
同じであり、撓み部13は、センサ本体1の表面側に設
けられ、図1〜図4に示すように、延長方向(図1
(b)における左右方向)の両端部が中央部よりも幅広
になるように撓み部13の両側面13bと支持枠11の
内周面11bおよび重り部12の外周面12bとの間に
面取り部26が形成されており、上記両端部を除いた部
位にゲージ抵抗15が形成されている。ここにおいて、
撓み部13の両側面13a、支持枠11の内周面11
b、重り部12の外周面12bはいずれも(111)面
に沿って形成されており、撓み部13の両側面13bと
支持枠11の内周面11bおよび重り部12の外周面1
2bとの間の面取り部26はいずれも(110)面に沿
って形成されている。
【0050】しかして、本実施形態の半導体加速度セン
サでは、センサ本体1における撓み部13の延長方向
(図1(b)の左右方向)の両端部が中央部よりも幅広
になるように撓み部13の両側面13bと支持枠11の
内周面11bおよび重り部12の外周面12bとの間に
面取り部26が形成されているので、図28(a)に示
した従来の半導体加速度センサに比べて撓み部13の耐
衝撃性が向上し、半導体加速度センサとしての耐衝撃性
も向上する。なお、従来構成の半導体加速度センサでは
1000G程度の耐衝撃性しか得られなかったのに対し
て、本実施形態の半導体加速度センサでは5000Gの
耐衝撃性を得ることができた。
【0051】また、撓み部13の両側面13bと支持枠
11の内周面11bおよび重り部12の外周面12bと
の間に面取り部26が形成されていることにより、ゲー
ジ抵抗15を撓み部13の中間部と端部とに跨って形成
すると、撓み部13の撓みによる応力がゲージ抵抗15
に不均一にかかってしまい出力特性が悪くなってしまう
が、本実施形態では、ゲージ抵抗15が撓み部13にお
いて上記両端部を除いた部位に形成されているので、出
力特性への面取り部26の影響を少なくすることができ
る。
【0052】以下、本実施形態の半導体加速度センサの
製造方法について図5〜図10を参照しながら説明す
る。なお、以下に説明するSOIウェハ100にはセン
サ本体1が多数形成され、第1のガラス基板300には
カバー3が多数形成され、第2のガラス基板200には
カバー2が多数形成される。
【0053】まず、SOIウェハ100の表面および裏
面それぞれの全面にシリコン酸化膜18a,18bを形
成し、その後、フォトリソグラフィ技術を利用して、S
OIウェハ100の表面側のシリコン酸化膜18a上に
拡散配線17を形成するためにパターニングされたレジ
スト層(図示せず)を形成し、SOIウェハ100の活
性層103に拡散配線17を形成し、上記レジスト層を
除去することによって図5(a)に示す構造が得られ
る。ここにおいて、拡散配線17の不純物濃度は上述の
ように1020/cm3程度に設定されており、拡散配線
17の形成にあたっては、イオン注入によって活性層1
01の表面へp形不純物(例えば、ボロン)のプレデポ
ジションを行った後にドライブインを行う。なお、プレ
デポジションは1000℃程度、ドライブインは110
0℃程度の温度条件で行われる。
【0054】次に、SOIウェハ100の表面側のシリ
コン酸化膜18a上にゲージ抵抗15を形成するために
パターニングされたレジスト層41を形成することによ
って、図5(b)に示す構造が得られる。なお、レジス
ト層はネガ型のフォトレジストにより形成されている。
【0055】上述のレジスト層41を形成した後、レジ
スト層41をマスクとしてシリコン酸化膜18aをエッ
チングしてから、イオン注入によりゲージ抵抗15を形
成し、その後、レジスト層41を除去し、続いて、SO
Iウェハ100の表面側および裏面側それぞれの全面に
シリコン窒化膜19a,19bを形成することによっ
て、図5(c)に示す構造が得られる。なお、ゲージ抵
抗15の不純物濃度は上述のように1018/cm3程度
に設定されている。また、シリコン窒化膜の膜厚は10
00〜2000Åの範囲で設定されている。
【0056】次に、SOIウェハ100の表面側の全面
にレジスト層42を形成するとともに、裏面側に重り部
12を形成するためにパターニングされたレジスト層4
3を形成することによって、図5(d)に示す構造が得
られる。なお、レジスト層42,43はネガ型のフォト
レジストにより形成されている。
【0057】その後、レジスト層43をマスクとしてS
OIウェハ100の裏面側のシリコン窒化膜19bをド
ライエッチングすることによって、図6(a)に示す構
造が得られ、さらにレジスト層42,43をマスクとし
てSOIウェハ100の裏面側のシリコン酸化膜18b
をフッ酸系水溶液(例えば、BHF:フッ化アンモニウ
ム入りフッ酸水溶液)でウェットエッチングすることに
よって、図6(b)に示す構造が得られる。
【0058】次に、レジスト層42,43を除去した
後、SOIウェハ100の裏面側のシリコン窒化膜19
bをマスクとして、SOIウェハ100においてスリッ
ト14および撓み部13それぞれに対応する部位の厚さ
をパッド16が形成されるまでSOIウェハ100の破
損を防止できる程度に設定した所定厚さ(SOIウェハ
100の活性層103の厚さと埋込絶縁層102の厚さ
とを加算した厚さよりも大きく、例えば、20μm程度
に設定されている)になるようにアルカリ系溶液(例え
ば、KOHとアルコールとの混合液)を用いてSOIウ
ェハ100の裏面から異方性エッチングすることによっ
て、図6(c)に示す構造が得られる。すなわち、図6
(c)の状態では、SOIウェハ100において撓み部
13に対応する部位は最終的な撓み部13の厚さよりも
厚くなっている。
【0059】その後、SOIウェハ100の表面側に後
述のコンタクトホール45(図7(b)参照)を形成す
るためにパターニングされたレジスト層44を形成する
ことによって、図6(d)に示す構造が得られ、レジス
ト層44をマスクとして、SOIウェハ100の表面側
のシリコン窒化膜19aをドライエッチングすることに
よって、図7(a)に示す構造が得られる。なお、エッ
チングガスとしては、例えばCF4ガスなどが用いられ
る。
【0060】次に、レジスト層44をマスクとして、S
OIウェハ100の表面側のシリコン酸化膜18aをフ
ッ酸系水溶液(例えば、BHF)でウェットエッチング
することで上述のコンタクトホール45が形成され、図
7(b)に示す構造が得られる。
【0061】その後、レジスト層44を除去してから、
SOIウェハ100の表面側の全面にAi−Si(Si
の含有率は約1%程度)よりなる金属薄膜46をコンタ
クトホール45が埋め込まれるようにスパッタ法ないし
蒸着法により堆積させることによって、図7(c)に示
す構造が得られる。なお、金属薄膜46の膜厚は数μm
程度に設定されている。
【0062】続いて、SOIウェハ100の表面側にパ
ッド16および金属配線21および接合用金属層22を
形成するためにパターニングされたレジスト層47を形
成することによって、図8(a)に示す構造が得られ
る。なお、レジスト層47にはネガ型のフォトレジスト
を用いている。
【0063】その後、レジスト層47をマスクとして金
属薄膜46をリン酸と硝酸との混合液でウェットエッチ
ングすることによってそれぞれ金属薄膜46の一部から
なるパッド16および金属配線21および接合用電極1
7が形成され、図8(b)に示す構造が得られる。
【0064】次に、上述のレジスト層47を除去してか
ら、SOIウェハ100の表面側に上述のスリット14
を形成するためにパターニングされたレジスト層48を
形成することによって、図8(c)に示す構造が得ら
れ、レジスト層48をマスクとしてSOIウェハ100
の表面側のシリコン窒化膜19aおよびシリコン酸化膜
18aをドライエッチングすることによって、図8
(d)に示す構造が得られる。なお、エッチングガスと
しては、例えば、シリコン窒化膜19aのエッチングガ
スとしてCF4ガスを用いればよく、シリコン酸化膜1
8aのエッチングガスとしてCF4ガスとCHF3ガスと
ArガスとO2ガスとを用いればよいが、エッチングガ
スは特に限定するものではない。
【0065】その後、SOIウェハ100の裏面側のシ
リコン窒化膜19bの全部と裏面側のシリコン酸化膜1
8bの大部分をドライエッチングすることによって、図
9(a)に示す構造が得られる。ここにおいて、エッチ
ング前のシリコン酸化膜18bの膜厚は1μm程度に設
定されており、エッチング後のシリコン酸化膜18bの
膜厚は1000Å程度に設定されている。このエッチン
グ後のシリコン酸化膜18bの膜厚は、後で埋込絶縁層
102の一部を除去する工程で除去できる程度の膜厚で
あればよい。なお、埋込絶縁層102の厚さは0.3〜
1μm程度に設定されている。
【0066】次に、SOIウェハ100の表面側の全面
にレジスト層49を形成することによって、図9(b)
に示す構造が得られる。ここにおいて、レジスト層49
は、SOIウェハ100の表面側の全面にフォトレジス
トを塗布し、マスクアライナなどを用いて紫外線により
全面露光して硬化させ、その後、ポストベークを行うこ
とで形成されている。なお、レジスト層49の厚さは後
述のTMAHによるエッチング耐性を考慮して数μm以
上に設定することが望ましく、数μm以上に設定してお
くことにより、TMAHの染み込みを防止できるととも
にSOIウェハ100の機械的強度を高めることができ
る。
【0067】その後、レジスト層49およびSOIウェ
ハ100の裏面側のシリコン酸化膜18bをマスクとし
て、TMAHのようなアルカリ系溶液によりSOIウェ
ハ100の裏面から埋込絶縁層102に達するまで異方
性エッチングすることによって、図9(c)に示す構造
が得られ、続いて、SOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49を発煙硝酸により除去することによって、図
9(d)に示す構造が得られる。
【0068】次に、SOIウェハ100の表面側から上
述のスリット14に対応する部位をTMAHのようなア
ルカリ系溶液により埋込絶縁層102に達するまで異方
性エッチングすることによって、図10(a)に示す構
造が得られる。なお、この異方性エッチングではアルカ
リ系溶液としてTMAHを用いているので、SOIウェ
ハ100の表面側のパッド16およびおよび金属配線2
1および接合用金属層22は侵食されない。また、この
SOIウェハ100の表面側からのエッチングは、いわ
ゆるジャストエッチング後のオーバーエッチングの時間
を極力短くすることが望ましい。
【0069】続いて、SOIウェハ100の埋込絶縁層
102において露出した部分をフッ酸系の水溶液でエッ
チングすることでスリット14が形成され、図10
(b)に示す構造が得られる。なお、ここで用いる水溶
液には、SOIウェハ100の表面側のパッド16およ
び金属配線21および接合用金属層22の侵食を抑える
ためにエチレングリコールなどを混合することが望まし
い。
【0070】次に、SOIウェハ100の表面側に、あ
らかじめ多数のカバー3が形成された第1のガラス基板
300を陽極接合により接合することによって、図10
(c)に示す構造が得られる。なお、第1のガラス基板
300としては例えばパイレックス(登録商標)を用い
ているが、センサ本体1との陽極接合が可能な材料であ
ればよい(ただし、シリコンとの熱膨張係数の小さい材
料を選択することが好ましい)。また、金とシリコンと
の共晶を利用して接合する場合には、SOIウェハ10
0にあらかじめ金を蒸着しておけばよい。
【0071】続いて、SOIウェハ100の裏面側に、
あらかじめ多数のカバー2が形成された第2のガラス基
板200を陽極接合により接合することによって、図1
0(d)に示す構造が得られ、その後、ダイシングを行
うことによりセンサ本体1および一対のカバー2,3か
らなる半導体加速度センサが得られる。なお、第2のガ
ラス基板200には第1のガラス基板300と同じ材料
のものを選択することが好ましい。
【0072】上述の製造方法によれば、SOIウェハ1
00において撓み部13およびスリット14それぞれに
対応する部位のKOHによる異方性エッチング後の所定
厚さを、パッド16が形成されるまでSOIウェハ10
0の破損を防止できる程度に設定してあるので、製造工
程の途中でSOIウェハ100が破壊されるのを防止す
ることができ、収率が高くなって低コスト化を図れ、さ
らに、撓み部13の破損が防止されることで、収率を悪
くすることなしに撓み部13の厚さを薄くすることが可
能となるので、半導体加速度センサの高感度化を図るこ
とができる。しかも、SOIウェハ100においてスリ
ット14に対応する部位をあらかじめ裏面側から埋込絶
縁層102に達するまで異方性エッチングした後にスリ
ット14に対応する部位を埋込絶縁層102に達するま
でTMAHを用いてSOIウェハ100の表面から異方
性エッチングしているので、ジャストエッチング時点か
らのオーバーエッチング時間を短くすることができて面
取り部26が形成されるから、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを提供することができる。
【0073】ところで、上述のスリット14を形成する
ためにSOIウェハ100の表面からTMAHによる異
方性エッチングを行っているが、このエッチング工程で
は、スリット14に対応する部位が開口され且つ撓み部
13および支持枠11および重り部12および面取り部
26に対応する部位を保護するようにSOIウェハ10
0の表面側を覆うマスクとして、シリコン窒化膜19a
(図10(a)参照)を用いている。なお、KOHはA
−SiやSiO2を侵食するが、本実施形態では、SO
Iウェハ100の表面側からの活性層103の異方性エ
ッチングをパッド16、金属配線21、接合用金属層2
2の材料であるAl−Siを侵食しないTMAHにより
行っているので、パッド16、金属配線21、接合用金
属層22を保護する必要はない。また、TMAHによる
シリコン層(活性層103、支持層101)のエッチン
グレートは、(111)面に比べて(110)面の方が
100倍以上になっている。
【0074】TMAHにより活性層103の異方性エッ
チングを行う際のマスクとなるシリコン窒化膜19a
(以下、マスク窒化膜19aと称す)は、図11(b)
に示すような面取り部26を形成するために図11
(a)に示すような平面形状にパターニングされてい
る。すなわち、図11(a)に示すようにパターニング
されたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチ
ングを行うことで図11(b)に示すような形状の面取
り部26が形成されている。ここで、図11(a)に示
すように、マスク窒化膜19aにおいて図11(b)の
面取り部26に対応する部位27の周縁は、面取り部2
6に対応する部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の
側縁に対応する直線28とのなす45度の内角を一方の
底角とする仮想直角二等辺三角形60の斜辺に沿って形
成されている。なお、図11(a)中の61は上記仮想
直角二等辺三角形60の頂点を示している。
【0075】図11(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図11(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26の面取り寸法はマスク窒化膜19aに
おいて対応する部位27の寸法(上記仮想直角二等辺三
角形60の斜辺の長さ)よりもやや小さくなる。
【0076】ところで、マスク窒化膜19aは、図12
〜図19それぞれの(a)に示すような平面形状にパタ
ーニングされていてもよい。以下、図12〜図19につ
いて簡単に説明する。
【0077】図12(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図12(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図12(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図12(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60(図11(a)参照)の斜辺
を頂点61(図11(a)参照)側に凹ませた形状に形
成されている。なお、マスク窒化膜19aにおいて面取
り部26に対応する部位27は撓み部13の側縁に対応
する直線28および支持枠11の内周縁に対応する直線
(または重り部12の外周縁に対応する直線)に滑らか
に連続している。
【0078】図12(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図12(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退している(上記仮想直角二等辺三角形60の斜
辺の長さよりも小さくなる)。
【0079】図13(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図13(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図13(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図13(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60(図11(a)参照)の斜辺
を頂点61(図11(a)参照)側に凹ませた形状に形
成されている。なお、マスク窒化膜19aにおいて面取
り部26に対応する部位27の周縁は両端間が折れ線状
に繋がっている。
【0080】図13(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図13(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退している。
【0081】図14(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図14(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図14(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図14(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60の斜辺が頂点61とは反対側
に膨らんだ形状に形成されている。なお、マスク窒化膜
19aにおいて面取り部26に対応する部位27の周縁
はL字状になっている。
【0082】図14(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図14(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退し、外方に膨らんだ形状に形成されている。
【0083】図15(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図15(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図15(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図15(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60の斜辺が頂点61とは反対側
に膨らんだ形状に形成されている。なお、マスク窒化膜
19aにおいて面取り部26に対応する部位27の周縁
は滑らかに連続する円弧状に形成されている。
【0084】図15(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図15(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退し、外方に膨らんだ形状に形成されている。
【0085】図16(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図16(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図16(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図16(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60(図15(a)参照)の斜辺
が頂点61(図15(a)参照)とは反対側に膨らんだ
形状に形成されている。なお、マスク窒化膜19aにお
いて面取り部26に対応する部位27の周縁は階段状に
なっている。
【0086】図16(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図16(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退し、複数の凸部が形成される。
【0087】図17(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図17(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図17(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図17(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角二等辺三角形60(図15(a)参照)の斜辺
が頂点61(図15(a)参照)とは反対側に膨らんだ
形状に形成されている。
【0088】図17(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図17(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退し、外方に膨らんだ形状に形成されている。
【0089】図18(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図18(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図18(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて図18(b)の面取り部2
6に対応する部位27の周縁は、面取り部26に対応す
る部位27の両端を結ぶ直線と撓み部13の側縁に対応
する直線28とのなす45度の内角を一方の底角とする
仮想直角三角形70の斜辺に沿って形成されている。
【0090】図18(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図18(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて対応する
部位の幅寸法(直線28間の寸法)よりもやや小さくな
り、面取り部26は面取り部26に対応する部位27よ
りも後退している(上記仮想直角三角形70の斜辺の長
さよりも小さくなる)。図18(b)に示す形状の面取
り部26を形成すれば、撓み部13の両端での機械的強
度を高めることができる。
【0091】図19(a)に示すようにパターニングさ
れたマスク窒化膜19aをマスクとして異方性エッチン
グを行えば図19(b)に示すような形状の面取り部2
6が形成される。ここで、図19(a)に示すように、
マスク窒化膜19aにおいて面取り部26に対応する部
位27の周縁は、撓み部13の長さ寸法を直径とし撓み
部13の側縁に対応する部位に接するような仮想円の円
周に沿って形成されている。
【0092】図19(a)のマスク窒化膜19aをマス
クとした場合、撓み部13の幅寸法(図19(b)の上
下方向の寸法)はマスク窒化膜19aにおいて撓み部1
3に対応する部位の一側縁側(図19(a)の上側)の
上記仮想円の接線のうち撓み部13の延長方向に平行な
接線と、撓み部13に対応する部位の他側縁側(図19
(a)の下側)の上記仮想円の接点のうち撓み部13の
延長方向に平行な接線との間の寸法に略等しくなり、面
取り部26は図11(b)と同様の形状になる。
【0093】ところで、上述の半導体加速度センサにお
けるセンサ本体1では、2つの撓み部13が重り部12
の一辺に沿う方向(図1(b)の上下方向)に離間して
形成され、各面取り部26を同じサイズに形成してある
が、図20に示すような構成を採用してもよい。図20
における各撓み部13は上記一辺に沿う方向(図20の
上下方向)において互いに対向する側面側の面取り部2
6よりも反対の側面側の面取り部26のサイズを大きく
してある。すなわち、上記一辺に沿う方向において互い
に対向する側面側の面取り部26の上記一辺に沿う方向
における寸法をH1、反対の側面側の面取り部26の上
記一辺に沿う方向における寸法をH2とすれば、H2>
H1となっている。重り部12が各撓み部13の延長方
向に平行な中心線Bを中心としてねじれたり、重り部1
2の先端部が上記一辺に沿う方向(図20中の矢印Cの
向き)に振れた場合、上記反対側の側面の面取り部26
に応力が集中するが、H2>H1となっていることで応
力が緩和され、撓み部13が折損するのを防止すること
ができる。
【0094】(実施形態2)本実施形態の半導体加速度
センサの基本構成は実施形態1と同じであって、製造方
法が相違するので、以下ではその製造方法において実施
形態1の製造方法と相違する点について図21を参照し
ながら説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0095】実施形態1で説明した製造方法において、
上述の図9(b)のようにSOIウェハ100の表面側
の全面にレジスト層49を形成し、レジスト層49およ
びSOIウェハ100の裏面側のシリコン酸化膜18b
をマスクとして、TMAHのようなアルカリ系溶液によ
りSOIウェハ100の裏面から埋込絶縁層102に達
するまで異方性エッチングすることによって、図21
(a)に示す構造が得られる(図21(a)は図9
(c)と同じ構造である)。
【0096】その後、埋込絶縁層102のうち露出した
部位をフッ酸系水溶液で途中までエッチングすることに
よって、図21(b)に示す構造が得られる。なお、こ
のエッチングの際にSOIウェハ100の裏面側のシリ
コン酸化膜18bも埋込絶縁層102と同様に薄くな
る。
【0097】次に、SOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49を発煙硝酸により除去することによって、図
21(c)に示す構造が得られる。
【0098】続いて、シリコン窒化膜19aをマスクと
して、SOIウェハ100の表面側から上述のスリット
14に対応する部位をTMAHのようなアルカリ系溶液
により埋込絶縁層102に達するまで異方性エッチング
することによって、図21(d)に示す構造が得られ
る。なお、このSOIウェハ100の表面側からのエッ
チングは、いわゆるジャストエッチング後のオーバーエ
ッチングの時間を極力短くすることが望ましい。
【0099】続いて、SOIウェハ100の埋込絶縁層
102において露出した部分をフッ酸系の水溶液でエッ
チングすることでスリット14が形成され、図21
(e)に示す構造が得られる。なお、本実施形態では、
フッ酸系の水溶液で埋込絶縁層102をエッチングする
にあたって、埋込絶縁層102の露出部位の厚さが他の
部位に比べて薄くなっているので、SOIウェハ100
の表面側のパッド16および金属配線21および接合用
金属層22の侵食を防止することができる。
【0100】以後の製造工程は実施形態1と同様であ
る。
【0101】本実施形態の製造方法でも実施形態1の製
造方法と同様の効果が得られ、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを得ることができる。
【0102】(実施形態3)本実施形態の半導体加速度
センサの基本構成は実施形態1と同じであって、製造方
法が相違するので、以下ではその製造方法において実施
形態1の製造方法と相違する点について図22を参照し
ながら説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】実施形態1で説明した製造方法において、
図9(c)のようにSOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49およびSOIウェハ100の裏面側のシリコ
ン酸化膜18bをマスクとして、TMAHのようなアル
カリ系溶液によりSOIウェハ100の裏面から埋込絶
縁層102に達するまで異方性エッチングし、続いて、
図9(d)のようにSOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49を除去した後、シリコン窒化膜19aをマス
クとして、SOIウェハ100の表面側から上述のスリ
ット14に対応する部位をTMAHのようなアルカリ系
溶液により埋込絶縁層102に達するまで異方性エッチ
ングすることによって、図22(a)に示す構造が得ら
れる(図22(a)は図10(a)と同じ構造であ
る)。
【0104】その後、SOIウェハ100の表裏両側か
ら活性層103および支持層101の等方性エッチング
を行うことによって、図22(b)に示す構造が得られ
る。なお、この等方性エッチングのエッチング時間は、
埋込絶縁層102において露出した部位と支持枠11に
なる部位および重り部12になる部位との境界部分とが
滑らかに連続する形状になるように設定すればよい。言
い換えれば、エッチング時間は、重り部12になる部位
が厚み方向に振れた場合に境界部分に集中する応力を緩
和する形状になるように設定すればよい。
【0105】次に、SOIウェハ100の埋込絶縁層1
02において露出した部分をフッ酸系の水溶液でエッチ
ングすることでスリット14が形成され、図22(c)
に示す構造が得られる。以後の製造工程は実施形態1と
同様である。
【0106】本実施形態の製造方法でも実施形態1の製
造方法と同様の効果が得られ、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを得ることができる。
【0107】(実施形態4)本実施形態の半導体加速度
センサの基本構成は実施形態1と同じであって、製造方
法が相違するので、以下ではその製造方法において実施
形態1の製造方法と相違する点について図23を参照し
ながら説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0108】実施形態1で説明した製造方法において、
図9(c)のようにSOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49およびSOIウェハ100の裏面側のシリコ
ン酸化膜18bをマスクとして、TMAHのようなアル
カリ系溶液によりSOIウェハ100の裏面から埋込絶
縁層102に達するまで異方性エッチングし、続いて、
図9(d)のようにSOIウェハ100の表面側のレジ
スト層49を除去した後、シリコン窒化膜19aをマス
クとして、SOIウェハ100の表面側から上述のスリ
ット14に対応する部位をTMAHのようなアルカリ系
溶液により埋込絶縁層102に達するまで異方性エッチ
ングすることによって、図23(a)に示す構造が得ら
れる(図23(a)は図10(a)と同じ構造であ
る)。
【0109】その後、SOIウェハ100においてスリ
ット14および撓み部13に対応する部位の埋込絶縁層
102およびSOIウェハ100の裏面側のシリコン酸
化膜18bをSOIウェハ100の裏面側からドライエ
ッチングにより除去することによって、図23(b)に
示す構造が得られる。なお、ドライエッチングで用いる
エッチング装置としては、高アスペクト比のエッチング
が可能なドライエッチチャーを用いることが好ましく、
例えば、ICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチ
ャーを用いればよい。
【0110】以後の製造工程は実施形態1と同様であ
る。
【0111】本実施形態の製造方法でも実施形態1の製
造方法と同様の効果が得られ、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを得ることができる。また、SOIウェハ1
00においてスリット14および撓み部13に対応する
部位の埋込絶縁層102をSOIウェハ100の裏面側
からドライエッチングにより除去しているので、SOI
ウェハ100の表面側がプラズマに曝されることがな
く、SOIウェハ100の表面側にエッチングダメージ
を与えることなく埋込絶縁層102を除去することがで
きる。
【0112】(実施形態5)本実施形態の半導体加速度
センサの基本構成は実施形態1と同じであって、製造方
法が相違するので、以下ではその製造方法において実施
形態1の製造方法と相違する点について図24および図
25を参照しながら説明する。なお、実施形態1と同様
の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0113】実施形態1で説明した製造方法において、
上述の図9(a)のようにSOIウェハ100の裏面側
のシリコン窒化膜19bの全部と裏面側のシリコン酸化
膜18bの大部分をドライエッチングした後、SOIウ
ェハ100の表面側の全面にレジスト層49を形成する
ことによって、図24(a)に示す構造が得られる。こ
こにおいて、レジスト層49は、SOIウェハ100の
表面側にフォトレジストを塗布し、SOIウェハ100
におけるスリット14の形成部位に対応する部分49b
以外の部分49aを感光して紫外線硬化させ、その後に
ポストベースを行うことで形成されている。また、レジ
スト層49の厚さは数μm以上に設定することが好まし
い。
【0114】レジスト層49を形成した後、レジスト層
49およびSOIウェハ100の裏面側のシリコン酸化
膜18bをマスクとして、TMAHのようなアルカリ系
溶液によりSOIウェハ100の裏面から埋込絶縁層1
02に達するまで異方性エッチングすることによって、
図24(b)に示す構造が得られる。
【0115】その後、SOIウェハ100表面側のレジ
スト層49のうちスリット14の形成部位に対応する部
分49bを現像液で剥離除去し、続いて、レジスト層4
9をマスクとしてSOIウェハ100の表面側のシリコ
ン窒化膜19aおよびシリコン酸化膜18aをエッチン
グすることによって、図24(c)に示す構造が得られ
る。
【0116】次に、レジスト層49をマスクとして、S
OIウェハ100の表面側から上述のスリット14に対
応する部位をTMAHのようなアルカリ系溶液により埋
込絶縁層102に達するまで異方性エッチングすること
によって、図24(d)に示す構造が得られる。なお、
このSOIウェハ100の表面側からのエッチングは、
いわゆるジャストエッチング後のオーバーエッチングの
時間を極力短くすることが望ましい。
【0117】続いて、SOIウェハ100の埋込絶縁層
102において露出した部分をフッ酸系の水溶液でエッ
チングすることでスリット14が形成され、図25
(a)に示す構造が得られる。その後、レジスト層49
を除去することによって、図25(b)に示す構造が得
られる。以後の製造工程は実施形態1と同様である。
【0118】本実施形態の製造方法でも実施形態1の製
造方法と同様の効果が得られ、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを得ることができる。また、埋込絶縁層10
2をフッ酸系の水溶液でエッチングする際にSOIウェ
ハ100の表面側のパッド16、金属配線21、および
接合用金属層22はレジスト層49により覆われて保護
されているので、フッ酸系の水溶液で侵食されるのを確
実に防止することができる。
【0119】(実施形態6)本実施形態の半導体加速度
センサの基本構成は実施形態1と同じであって、製造方
法が相違するので、以下ではその製造方法において実施
形態1の製造方法と相違する点について図26および図
27を参照しながら説明する。なお、実施形態1と同様
の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0120】実施形態1で説明した製造方法において、
図8(c)のようにSOIウェハ100の表面側に上述
のスリット14を形成するためにパターニングされたレ
ジスト層48を形成し、図8(d)のようにレジスト層
48をマスクとしてSOIウェハ100の表面側のシリ
コン窒化膜19aおよびシリコン酸化膜18aをドライ
エッチングした後、SOIウェハ100の裏面側のシリ
コン窒化膜19bの全部と裏面側のシリコン酸化膜18
bの大部分をドライエッチングすることによって、図2
6(a)に示す構造が得られる(図26(a)は図9
(a)と同じ構造である)。
【0121】その後、SOIウェハ100の表面側のレ
ジスト層48を発煙硝酸で除去してから、SOIウェハ
100の裏面側の全面にレジスト層51を形成すること
によって、図26(b)に示す構造が得られる。ここに
おいて、レジスト層51は、SOIウェハ100の裏面
側にフォトレジストを塗布し、全面露光してからポスト
ベースを行うことで形成されている。また、レジスト層
51の厚さは数μm以上に設定することが好ましい。
【0122】次に、SOIウェハ100の表面側のシリ
コン窒化膜19aおよび裏面側のレジスト層51をマス
クとして、SOIウェハ100の表面側から上述のスリ
ット14に対応する部位をTMAHのようなアルカリ系
溶液により埋込絶縁層102に達するまで異方性エッチ
ングすることによって、図26(c)に示す構造が得ら
れる。なお、このSOIウェハ100の表面側からのエ
ッチングは、いわゆるジャストエッチング後のオーバー
エッチングの時間を極力短くすることが望ましい。
【0123】その後、SOIウェハ100の裏面側のレ
ジスト層51を発煙硝酸で除去することによって、図2
7(a)に示す構造が得られ、続いて、SOIウェハ1
00の表面側の全面にレジスト層52を形成し(レジス
ト層52は、SOIウェハ100の表面側にフォトレジ
ストを塗布し、全面露光してからポストベースを行うこ
とで形成されている)、SOIウェハ100の表面側の
レジスト層52および裏面側のシリコン酸化膜18bを
マスクとして、SOIウェハ100の裏面側からTMA
Hのようなアルカリ系溶液で埋込絶縁層102に達する
まで異方性エッチングすることによって、図27(b)
に示す構造が得られる。
【0124】続いて、SOIウェハ100の表面側のレ
ジスト層52を発煙硝酸で除去してから、SOIウェハ
100の埋込絶縁層102において露出した部分をフッ
酸系の水溶液でエッチングすることでスリット14が形
成され、図27(c)に示す構造が得られる。以後の製
造工程は実施形態1と同様である。
【0125】本実施形態の製造方法でも実施形態1の製
造方法と同様の効果が得られ、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを得ることができる。また、本実施形態で
は、SOIウェハ100においてスリット14に対応す
る部位をSOIウェハ100の表面側からTMAHによ
り異方性エッチングする際にSOIウェハ100の裏面
側がレジスト層51により覆われているので、この異方
性エッチングの際にSOIウェハ100の裏面側の支持
層102がエッチングされることがなく、センサ本体1
の小型化を図る上で有利である。例えば、重り部12の
重量が比較的小さい場合などに、このSOIウェハ10
0の表面側からの異方性エッチングの際に支持層102
がエッチングされて重り部12の重量が低下するのを防
止することができる。
【0126】
【発明の効果】請求項1の発明は、矩形枠状の支持枠の
表裏に貫通する開口窓内に配置した重り部が可撓性を有
する撓み部を介して支持枠に一体に連結され、かつ重り
部への加速度の作用により撓み部に生じる応力を検出す
るゲージ抵抗が撓み部に設けられ入出力用の電極が支持
枠の表面側に設けられたセンサ本体と、センサ本体の表
面側において前記開口窓を覆うように支持枠に接合され
た第1のカバーと、センサ本体の裏面側において前記開
口窓を覆うように支持枠に接合された第2のカバーとを
備え、撓み部は、センサ本体の表面側に設けられ、延長
方向の両端部が中央部よりも幅広になるように撓み部の
両側面と支持枠の内周面および重り部の外周面との間に
面取り部が形成されてなるものであり、撓み部の延長方
向の両端部が中央部よりも幅広になるように撓み部の両
側面と支持枠の内周面および重り部の外周面との間に面
取り部が形成されているので、撓み部の耐衝撃性が向上
し、半導体加速度センサとしての耐衝撃性も向上すると
いう効果がある。
【0127】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ゲージ抵抗は前記撓み部において前記両端部を
除いた部位に形成されているので、出力特性への前記面
取り部の影響を少なくすることができるという効果があ
る。
【0128】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記撓み部を2つ備え、前記各撓み
部が前記重り部の一辺に沿う方向に離間して形成され、
前記各撓み部は前記一辺に沿う方向において互いに対向
する側面側の面取り部よりも反対の側面側の面取り部の
サイズを大きくしてあるので、前記重り部の先端部が上
記一辺に沿う方向に振れたり前記重り部が前記撓み部の
延長方向に平行な中心線に対してねじれた場合に応力が
集中して撓み部が折損するのを防止することができると
いう効果がある。
【0129】請求項6の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第4
のエッチング工程とを備え、前記第3のエッチング工程
では、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記
撓み部および前記支持枠および前記重り部および前記面
取り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの
表面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0130】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができるという効果が
あり、しかも、SOIウェハにおいて前記スリットに対
応する部位をあらかじめ裏面側から前記埋込絶縁層に達
するまで異方性エッチングした後に前記スリットに対応
する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第3のアルカリ
系溶液を用いてSOIウェハの表面から異方性エッチン
グしているので、ジャストエッチング時点からのオーバ
ーエッチング時間を短くすることができて前記面取り部
が形成されるから、耐衝撃性の高い半導体加速度センサ
を提供することができるという効果がある。
【0131】請求項7の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、第2のエッ
チング工程の後に露出した前記埋込絶縁層を途中までエ
ッチングする第3のエッチング工程と、SOIウェハに
おいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に
達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハ
の表面から異方性エッチングする第4のエッチング工程
と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み
部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第5のエ
ッチング工程とを備え、前記第4のエッチング工程で
は、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓
み部および前記支持枠および前記重り部および前記面取
り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表
面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0132】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができるという効果が
あり、しかも、SOIウェハにおいて前記スリットに対
応する部位をあらかじめ裏面側から前記埋込絶縁層の途
中までエッチングした後に前記スリットに対応する部位
を前記埋込絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を
用いてSOIウェハの表面から異方性エッチングしてい
るので、ジャストエッチング時点からのオーバーエッチ
ング時間を短くすることができて前記面取り部が形成さ
れるから、耐衝撃性の高い半導体加速度センサを提供す
ることができるという効果がある。
【0133】請求項8の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、前記各エッチング工程で用いたマスクを利用し
てSOIウェハの表裏両側から前記各シリコン層の等方
性エッチングを行う第4のエッチング工程と、SOIウ
ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
部位の前記埋込絶縁層を除去する第5のエッチング工程
とを備え、前記第3のエッチング工程では、前記スリッ
トに対応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記
支持枠および前記重り部および前記面取り部に対応する
部位を保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマス
クを用いることを特徴とする。
【0134】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができるという効果が
あり、しかも、SOIウェハの表裏両側から前記各シリ
コン層の等方性エッチングを行う第4のエッチング工程
を備えているので、製造工程の途中で前記埋込絶縁層と
前記支持枠および前記重り部との境界部分に集中する応
力を緩和することができてSOIウェハの破損を防止で
きるという効果があり、その上、SOIウェハにおいて
前記スリットに対応する部位をあらかじめ裏面側から前
記埋込絶縁層に達するまで異方性エッチングした後に前
記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するま
で第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面か
ら異方性エッチングしているので、ジャストエッチング
時点からのオーバーエッチング時間を短くすることがで
きて前記面取り部が形成されるから、耐衝撃性の高い半
導体加速度センサを提供することができるという効果が
ある。
【0135】請求項9の発明は、請求項5記載の半導体
加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにおい
て前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除いて
形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応す
る部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層
の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電極
が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程度
に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングする
第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にSO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それぞ
れに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2の
アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異方
性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウェ
ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
ェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチング
工程と、SOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層をSOIウェハ
の裏面側からドライエッチングにより除去する第4のエ
ッチング工程とを備え、前記第3のエッチング工程で
は、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓
み部および前記支持枠および前記重り部および前記面取
り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表
面側を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0136】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、前記撓み部の破損
が防止されることで、収率を悪くすることなしに前記撓
み部の厚さを薄くすることが可能となるので、半導体加
速度センサの高感度化を図ることができるという効果が
あり、しかも、SOIウェハにおいて前記スリットに対
応する部位をあらかじめ裏面側から前記埋込絶縁層に達
するまで異方性エッチングした後に前記スリットに対応
する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第3のアルカリ
系溶液を用いてSOIウェハの表面から異方性エッチン
グしているので、ジャストエッチング時点からのオーバ
ーエッチング時間を短くすることができて前記面取り部
が形成されるから、耐衝撃性の高い半導体加速度センサ
を提供することができるという効果がある。また、SO
Iウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応
する部位の前記埋込絶縁層をSOIウェハの裏面側から
ドライエッチングにより除去しているので、SOIウェ
ハの表面側にエッチングダメージを与えることなく前記
埋込絶縁層を除去することができるという効果がある。
【0137】請求項10の発明は、請求項5記載の半導
体加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにお
いて前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除い
て形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応
する部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁
層の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電
極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程
度に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶
液を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングす
る第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にS
OIウェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部それ
ぞれに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2
のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から異
方性エッチングする第2のエッチング工程と、SOIウ
ェハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶
縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を用いてSOI
ウェハの表面から異方性エッチングする第3のエッチン
グ工程と、SOIウェハの表面側をレジスト層にて覆っ
た状態でSOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第4
のエッチング工程と、前記レジスト層を除去するレジス
ト除去工程とを備え、前記第3のエッチング工程では、
前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記撓み部
および前記支持枠および前記重り部および前記面取り部
に対応する部位を保護するようにSOIウェハの表面側
を覆うマスクを用いることを特徴とする。
【0138】この製造方法によれば、前記所定厚さを、
前記電極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止で
きる程度に設定してあるので、製造工程の途中でSOI
ウェハが破壊されるのを防止することができ、収率が高
くなって低コスト化を図れ、さらに、撓み部の破損が防
止されることで、収率を悪くすることなしに撓み部の厚
さを薄くすることが可能となるので、半導体加速度セン
サの高感度化を図ることができるという効果があり、し
かも、SOIウェハにおいて前記スリットに対応する部
位をあらかじめ裏面側から前記埋込絶縁層に達するまで
異方性エッチングした後に前記スリットに対応する部位
を前記埋込絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶液を
用いてSOIウェハの表面から異方性エッチングしてい
るので、ジャストエッチング時点からのオーバーエッチ
ング時間を短くすることができて前記面取り部が形成さ
れるから、耐衝撃性の高い半導体加速度センサを提供す
ることができるという効果がある。また、SOIウェハ
の表面側をレジスト層にて覆った状態でSOIウェハに
おいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する部位の
前記埋込絶縁層を除去するので、前記埋込絶縁層を除去
する際にSOIウェハの表面側を保護することができる
という効果がある。
【0139】請求項11の発明は、請求項5記載の半導
体加速度センサの製造方法であって、SOIウェハにお
いて前記重り部と前記支持枠との間に前記撓み部を除い
て形成されるスリットおよび前記撓み部それぞれに対応
する部位の厚さが前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁
層の厚さとを加算した厚さよりも大きく、且つ、前記電
極が形成されるまでSOIウェハの破損を防止できる程
度に設定した所定厚さになるように第1のアルカリ系溶
液を用いてSOIウェハの裏面から異方性エッチングす
る第1のエッチング工程と、前記電極を形成した後にS
OIウェハの裏面側の全面を第1のレジスト層で覆った
状態でSOIウェハにおいて前記スリットに対応する部
位を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液
を用いてSOIウェハの表面から異方性エッチングする
第2のエッチング工程と、第1のレジスト層を除去する
第1のレジスト除去工程と、第1のレジスト除去工程の
後にSOIウェハの表面側を第2のレジスト層にて覆っ
た状態でSOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
撓み部に対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第
3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの裏面側から
異方性エッチングする第3のエッチング工程と、第2の
レジスト層を除去する第2のレジスト除去工程と、第2
のレジスト除去工程の後にSOIウェハにおいて前記ス
リットおよび前記撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁
層を除去する第4のエッチング工程とを備え、前記第3
のエッチング工程では、前記スリットに対応する部位が
開口され且つ前記撓み部および前記支持枠および前記重
り部および前記面取り部に対応する部位を保護するよう
にSOIウェハの表面側を覆うマスクを用いることを特
徴とし、前記所定厚さを、前記電極が形成されるまでS
OIウェハの破損を防止できる程度に設定してあるの
で、製造工程の途中でSOIウェハが破壊されるのを防
止することができ、収率が高くなって低コスト化を図
れ、さらに、撓み部の破損が防止されることで、収率を
悪くすることなしに撓み部の厚さを薄くすることが可能
となるので、半導体加速度センサの高感度化を図ること
ができるという効果があり、しかも、SOIウェハの裏
面側の全面を第1のレジスト層で覆った状態で前記スリ
ットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第2
のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から異方
性エッチングしているので、ジャストエッチング時点か
らのオーバーエッチング時間を短くすることができて前
記面取り部が形成されるから、耐衝撃性の高い半導体加
速度センサを提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示し、(a)は概略断面図、
(b)はセンサ本体の概略平面図である。
【図2】同上の要部説明図である。
【図3】同上の要部説明図である。
【図4】同上の要部説明図である。
【図5】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図6】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図7】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図8】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図9】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図10】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図11】同上の製造方法の説明図である。
【図12】同上の製造方法の説明図である。
【図13】同上の製造方法の説明図である。
【図14】同上の製造方法の説明図である。
【図15】同上の製造方法の説明図である。
【図16】同上の製造方法の説明図である。
【図17】同上の製造方法の説明図である。
【図18】同上の製造方法の説明図である。
【図19】同上の製造方法の説明図である。
【図20】同上におけるセンサ本体の他の構成例の概略
平面図である。
【図21】実施形態2の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図22】実施形態3の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図23】実施形態4の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図24】実施形態5の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図25】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図26】実施形態6の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図27】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図28】従来例を示し、(a)は概略断面図、(b)
はセンサ本体の概略平面図である。
【図29】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図30】同上におけるセンサ本体の概略平面図であ
る。
【図31】同上の製造方法の説明図である。
【図32】同上の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 センサ本体 2 カバー 3 カバー 11 支持枠 12 重り部 13 撓み部 14 スリット 15 ゲージ抵抗 26 面取り部 100’ SOI基板 101 支持層 102 埋込絶縁層 103 活性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 浩則 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 西山 昭久 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4M112 AA02 CA21 CA23 CA24 CA25 CA28 CA29 DA03 DA04 DA08 DA09 DA10 DA12 DA13 DA16 DA18 EA01 EA03 EA06 EA07 EA10 EA11 FA01 FA07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形枠状の支持枠の表裏に貫通する開口
    窓内に配置した重り部が可撓性を有する撓み部を介して
    支持枠に一体に連結され、かつ重り部への加速度の作用
    により撓み部に生じる応力を検出するゲージ抵抗が撓み
    部に設けられ入出力用の電極が支持枠の表面側に設けら
    れたセンサ本体と、センサ本体の表面側において前記開
    口窓を覆うように支持枠に接合された第1のカバーと、
    センサ本体の裏面側において前記開口窓を覆うように支
    持枠に接合された第2のカバーとを備え、撓み部は、セ
    ンサ本体の表面側に設けられ、延長方向の両端部が中央
    部よりも幅広になるように撓み部の両側面と支持枠の内
    周面および重り部の外周面との間に面取り部が形成され
    てなることを特徴とする半導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記ゲージ抵抗は前記撓み部において前
    記両端部を除いた部位に形成されてなることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記撓み部を2つ備え、前記各撓み部が
    前記重り部の一辺に沿う方向に離間して形成され、前記
    各撓み部は前記一辺に沿う方向において互いに対向する
    側面側の面取り部よりも反対の側面側の面取り部のサイ
    ズを大きくしてなることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の半導体加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記センサ本体は、裏面側の第1のシリ
    コン層と表面側の第2のシリコン層との間に埋込絶縁層
    を介在させたSOI基板を用いて形成され、前記撓み部
    が第2のシリコン層の一部からなることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体加速度
    センサ。
  5. 【請求項5】 前記SOI基板の表面は(100)面か
    らなることを特徴とする請求項4記載の半導体加速度セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体加速度センサの製
    造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と前
    記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリッ
    トおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが前
    記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算し
    た厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるまで
    SOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定厚
    さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
    ェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチング
    工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハにおいて
    前記スリットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位
    を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液を
    用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチングする
    第2のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記ス
    リットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第
    3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から異
    方性エッチングする第3のエッチング工程と、SOIウ
    ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
    部位の前記埋込絶縁層を除去する第4のエッチング工程
    とを備え、前記第3のエッチング工程では、前記スリッ
    トに対応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記
    支持枠および前記重り部および前記面取り部に対応する
    部位を保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマス
    クを用いることを特徴とする半導体加速度センサの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の半導体加速度センサの製
    造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と前
    記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリッ
    トおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが前
    記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算し
    た厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるまで
    SOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定厚
    さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
    ェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチング
    工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハにおいて
    前記スリットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位
    を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液を
    用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチングする
    第2のエッチング工程と、第2のエッチング工程の後に
    露出した前記埋込絶縁層を途中までエッチングする第3
    のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記スリッ
    トに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第3の
    アルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から異方性
    エッチングする第4のエッチング工程と、SOIウェハ
    において前記スリットおよび前記撓み部に対応する部位
    の前記埋込絶縁層を除去する第5のエッチング工程とを
    備え、前記第4のエッチング工程では、前記スリットに
    対応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記支持
    枠および前記重り部および前記面取り部に対応する部位
    を保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマスクを
    用いることを特徴とする半導体加速度センサの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の半導体加速度センサの製
    造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と前
    記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリッ
    トおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが前
    記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算し
    た厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるまで
    SOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定厚
    さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
    ェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチング
    工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハにおいて
    前記スリットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位
    を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液を
    用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチングする
    第2のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記ス
    リットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第
    3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から異
    方性エッチングする第3のエッチング工程と、前記各エ
    ッチング工程で用いたマスクを利用してSOIウェハの
    表裏両側から前記各シリコン層の等方性エッチングを行
    う第4のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記
    スリットおよび前記撓み部に対応する部位の前記埋込絶
    縁層を除去する第5のエッチング工程とを備え、前記第
    3のエッチング工程では、前記スリットに対応する部位
    が開口され且つ前記撓み部および前記支持枠および前記
    重り部および前記面取り部に対応する部位を保護するよ
    うにSOIウェハの表面側を覆うマスクを用いることを
    特徴とする半導体加速度センサの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の半導体加速度センサの製
    造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と前
    記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリッ
    トおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが前
    記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算し
    た厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるまで
    SOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定厚
    さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
    ェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチング
    工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハにおいて
    前記スリットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位
    を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液を
    用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチングする
    第2のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記ス
    リットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで第
    3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から異
    方性エッチングする第3のエッチング工程と、SOIウ
    ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
    部位の前記埋込絶縁層をSOIウェハの裏面側からドラ
    イエッチングにより除去する第4のエッチング工程とを
    備え、前記第3のエッチング工程では、前記スリットに
    対応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記支持
    枠および前記重り部および前記面取り部に対応する部位
    を保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマスクを
    用いることを特徴とする半導体加速度センサの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の半導体加速度センサの
    製造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と
    前記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリ
    ットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが
    前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算
    した厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるま
    でSOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定
    厚さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOI
    ウェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチン
    グ工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハにおい
    て前記スリットおよび前記撓み部それぞれに対応する部
    位を前記埋込絶縁層に達するまで第2のアルカリ系溶液
    を用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチングす
    る第2のエッチング工程と、SOIウェハにおいて前記
    スリットに対応する部位を前記埋込絶縁層に達するまで
    第3のアルカリ系溶液を用いてSOIウェハの表面から
    異方性エッチングする第3のエッチング工程と、SOI
    ウェハの表面側をレジスト層にて覆った状態でSOIウ
    ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
    部位の前記埋込絶縁層を除去する第4のエッチング工程
    と、前記レジスト層を除去するレジスト除去工程とを備
    え、前記第3のエッチング工程では、前記スリットに対
    応する部位が開口され且つ前記撓み部および前記支持枠
    および前記重り部および前記面取り部に対応する部位を
    保護するようにSOIウェハの表面側を覆うマスクを用
    いることを特徴とする半導体加速度センサの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の半導体加速度センサの
    製造方法であって、SOIウェハにおいて前記重り部と
    前記支持枠との間に前記撓み部を除いて形成されるスリ
    ットおよび前記撓み部それぞれに対応する部位の厚さが
    前記第2のシリコン層と前記埋込絶縁層の厚さとを加算
    した厚さよりも大きく、且つ、前記電極が形成されるま
    でSOIウェハの破損を防止できる程度に設定した所定
    厚さになるように第1のアルカリ系溶液を用いてSOI
    ウェハの裏面から異方性エッチングする第1のエッチン
    グ工程と、前記電極を形成した後にSOIウェハの裏面
    側の全面を第1のレジスト層で覆った状態でSOIウェ
    ハにおいて前記スリットに対応する部位を前記埋込絶縁
    層に達するまで第2のアルカリ系溶液を用いてSOIウ
    ェハの表面から異方性エッチングする第2のエッチング
    工程と、第1のレジスト層を除去する第1のレジスト除
    去工程と、第1のレジスト除去工程の後にSOIウェハ
    の表面側を第2のレジスト層にて覆った状態でSOIウ
    ェハにおいて前記スリットおよび前記撓み部に対応する
    部位を前記埋込絶縁層に達するまで第3のアルカリ系溶
    液を用いてSOIウェハの裏面側から異方性エッチング
    する第3のエッチング工程と、第2のレジスト層を除去
    する第2のレジスト除去工程と、第2のレジスト除去工
    程の後にSOIウェハにおいて前記スリットおよび前記
    撓み部に対応する部位の前記埋込絶縁層を除去する第4
    のエッチング工程とを備え、前記第3のエッチング工程
    では、前記スリットに対応する部位が開口され且つ前記
    撓み部および前記支持枠および前記重り部および前記面
    取り部に対応する部位を保護するようにSOIウェハの
    表面側を覆うマスクを用いることを特徴とする半導体加
    速度センサの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記マスクにおいて前記面取り部に対
    応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部位の両
    端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線とのな
    す45度の内角を一方の底角とする仮想直角二等辺三角
    形の斜辺に沿って形成されてなることを特徴とする請求
    項6ないし請求項11のいずれかに記載の半導体加速度
    センサの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記マスクにおいて前記面取り部に対
    応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部位の両
    端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線とのな
    す45度の内角を一方の底角とする仮想直角二等辺三角
    形の斜辺を頂点側に凹ませた形状に形成されてなること
    を特徴とする請求項6ないし請求項11のいずれかに記
    載の半導体加速度センサの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記マスクにおいて前記面取り部に対
    応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部位の両
    端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線とのな
    す45度の内角を一方の底角とする仮想二等辺三角形の
    斜辺が頂点とは反対側に膨らんだ形状に形成されてなる
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項11のいずれか
    に記載の半導体加速度センサの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記マスクにおいて前記面取り部に対
    応する部位の周縁は、前記面取り部に対応する部位の両
    端を結ぶ直線と前記撓み部の側縁に対応する直線とのな
    す45度よりも大きな内角を一方の底角とする仮想直角
    三角形の斜辺に沿って形成されてなることを特徴とする
    請求項6ないし請求項11のいずれかに記載の半導体加
    速度センサの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記マスクにおいて前記面取り部に対
    応する部位の周縁は、前記撓み部の長さ寸法を直径とし
    前記撓み部の側縁に対応する部位に接するような仮想円
    の円周に沿って形成されてなることを特徴とする請求項
    6ないし請求項11のいずれかに記載の半導体加速度セ
    ンサの製造方法。
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