JP2009118119A - ワイヤレスマイクロホン - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロホンの手元での操作によって特性を切り替えることを可能にし、この切り替えに対応した特性の音声信号がワイヤレスマイクロホンからワイヤレス信号に変調されて送信されるようにしたワイヤレスマイクロホンを得る。
【解決手段】マイクロホン本体11内に、マイクロホンユニットと、マイクロホンユニットによって電気音響変換された音声信号をワイヤレス信号に変調して送信するワイヤレス送信回路を備えている。マイクロホン本体11には音質切り替えスイッチ5が設けられ、マイクロホン本体11内には音質切り替えスイッチ5の切り替え操作に応じてマイクロホンユニットからの音声信号の特性を決定してワイヤレス送信回路に入力するイコライザが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】マイクロホン本体11内に、マイクロホンユニットと、マイクロホンユニットによって電気音響変換された音声信号をワイヤレス信号に変調して送信するワイヤレス送信回路を備えている。マイクロホン本体11には音質切り替えスイッチ5が設けられ、マイクロホン本体11内には音質切り替えスイッチ5の切り替え操作に応じてマイクロホンユニットからの音声信号の特性を決定してワイヤレス送信回路に入力するイコライザが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤレスマイクロホンに関するもので、特に、マイクロホン側で特性を切り替えて音声出力し、これを無線信号として送信することができるようにしたものある。
人間の声は、年齢や性別、その他さまざまな要素によって異なることは周知のとおりである。そのため、マイクロホンを使用して人間の声を音声信号に変換し、この音声信号を再生する場合、マイクロホンの特性によって音質が異なり、マイクロホンごとに人それぞれの声が適合している場合と適合しない場合とがある。例えばカラオケ用のマイクロホンの場合、歌い手の音質ごとにマイクロホンの音質ないしは周波数特性が適合する場合と適合しない場合とがある。
上記のように、マイクロホンの特性がある人の声に適合しない場合、マイクロホンの特性をその人の声に適合させることができるように、キーコントロール機能や音質切り替え機能を備えたマイクロホン装置は存在する。しかし、従来のマイクロホン装置は、キーコントロール機能や音質切り替え機能を発揮するための構成部分がマイクロホン本体外に設けられており、マイクロホン本体側で、すなわち手元で音質の調整制御を行うことはできない。特に、ワイヤレス方式のマイクロホンにおいては、マイクロホン本体側に、マイクロホンユニットで電気音響変換された音声信号をワイヤレス信号に変調して送信するワイヤレス送信回路を組み込まなければならないなどの技術的な事情があって、手元ですなわちマイクロホン側で音質の調整制御を可能にする回路を組み込むことは困難であった。
ここで、マイクロホンあるいは音響機器における音質調整装置の先行技術について説明する。特許文献1には、音量調整、音質調整、エコー調整など音を構成する要素の制御や、いわゆるカラオケなどにおける選曲を手元で行うことができるようにした遠隔制御機能付きマイクロホンについて記載されている。ただし、特許文献1には、音響信号を電気信号に変換するための電気回路と、この電気回路の動作をオン、オフするための電源スイッチと、送信用アンテナとを含むマイクロホンであって、音量調整、音質調整、エコー調整など音を構成する要素の調整手段と、調整手段を制御する操作子と、選曲のための符号送出手段と、この符号送出手段を制御する操作子が設けられている旨記載されているが、これら各部材自体の回路構成および、これらの部材がどのように接続されているのか、具体的な回路構成はなんら記載されていない。
また、特許文献2には、マイクロホンと音声入力対象者の口またはその周辺との距離を検出し、その距離に応じて信号発生手段から出力される音声信号に対してエフェクト処理を施すことにより、音質を向上させて歌唱力を高める楽音制御装置が記載されている。マイクロホンには、マイクロホン素子(マイクロホンユニット)と、距離センサが組み込まれている。マイクロホンからの出力信号にエフェクト処理を施すCPUおよびDSPがマイクロホンの外部にある。
特許文献1には、遠隔制御機能付きマイクロホンに関する記載はあるが、具体的な回路構成が何も記載されておらず、マイクロホンが、音量調整、音質調整、エコー調整などを調整するための操作部を備えている旨の記載があるに過ぎない。したがって、マイクロホン側で特性を切り替えて音声出力し、これを無線信号としてマイクロホンから送信することができるようにようにした構成は何ら開示されていない。
特許文献2記載の発明は、ワイヤレスマイクロホンに関する発明ではないし、マイクロホン側で特性を切り替えて音声出力し、これを無線信号として送信するものでもない。
特許文献2記載の発明は、ワイヤレスマイクロホンに関する発明ではないし、マイクロホン側で特性を切り替えて音声出力し、これを無線信号として送信するものでもない。
本発明は、以上説明した従来の技術に鑑みてなされたもので、マイクロホンの手元での操作によって特性を切り替えることを可能にし、この切り替えに対応した特性の音声信号がワイヤレスマイクロホンからワイヤレス信号に変調されて送信されるようにしたワイヤレスマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、マイクロホン本体内に、マイクロホンユニットと、このマイクロホンユニットによって電気音響変換された音声信号をワイヤレス信号に変調して送信するワイヤレス送信回路とを備えたワイヤレスマイクロホンであって、上記マイクロホン本体には音質切り替えスイッチが設けられ、上記マイクロホン本体内には上記音質切り替えスイッチの切り替え操作に応じて上記マイクロホンユニットからの音声信号の特性を決定して上記ワイヤレス送信回路に入力するイコライザが設けられていることを最も主要な特徴とする。
本発明にかかるワイヤレスマイクロホンの使用者は、マイクロホン本体に設けられている音質切り替えスイッチを操作することにより、すなわち、手元で操作することにより音質を切り替えることができる。音質切り替えスイッチの切り替え操作に応じてマイクロホンユニットからの音声信号の特性が決定され、決定された音声信号特性に対応した信号が変調されてワイヤレス送信回路から送信される。したがって、例えば、カラオケ装置などにおいては、カラオケ装置本体を操作することなく、マイクロホンの使用者が手元での遠隔的な操作により、自分の声の性質に応じて歌いやすい音声に切り替えて出力することができる。
以下、本発明にかかるワイヤレスマイクロホンの実施例について図面を参照しながら説明する。
図1において、符号1はワイヤレスマイクロホンを示す。ワイヤレスマイクロホン1は、筒型のマイクロホン本体11と、マイクロホン本体11の先端に結合されたドーム形のフロントメッシュ12によって筐体が構成されている。マイクロホン本体11の外表面には音質切り替えスイッチ5が取り付けられている。音質切り替えスイッチ5は3点の切り替え位置を有していて任意の1点を選択することができるスライドスイッチからなる。3点の切り替え位置は、「標準」位置を中心にしてその両側の「音質1」の位置と「音質2」の位置である。フロントメッシュ12で囲まれた空間にはマイクロホンユニットが組み込まれている。マイクロホンユニットの形式は任意で、例えば、コンデンサー型であってもよいしダイナミック型でもよく、その他の方式であってもよい。マイクロホン本体11内には、増幅器、イコライザ、ワイヤレス送信回路などが組み込まれている。これらの回路は、例えば回路基板に組み込み、この回路基板をマイクロホン本体11内に配置することによって組み込むことができる。
図1において、符号1はワイヤレスマイクロホンを示す。ワイヤレスマイクロホン1は、筒型のマイクロホン本体11と、マイクロホン本体11の先端に結合されたドーム形のフロントメッシュ12によって筐体が構成されている。マイクロホン本体11の外表面には音質切り替えスイッチ5が取り付けられている。音質切り替えスイッチ5は3点の切り替え位置を有していて任意の1点を選択することができるスライドスイッチからなる。3点の切り替え位置は、「標準」位置を中心にしてその両側の「音質1」の位置と「音質2」の位置である。フロントメッシュ12で囲まれた空間にはマイクロホンユニットが組み込まれている。マイクロホンユニットの形式は任意で、例えば、コンデンサー型であってもよいしダイナミック型でもよく、その他の方式であってもよい。マイクロホン本体11内には、増幅器、イコライザ、ワイヤレス送信回路などが組み込まれている。これらの回路は、例えば回路基板に組み込み、この回路基板をマイクロホン本体11内に配置することによって組み込むことができる。
図2は、音質切り替えスイッチ5によって切り替えられる上記「標準」、「音質1」および「音質2」の周波数特性の例を示す。この例では、横軸は可聴帯域の音声周波数、縦軸は音声レベルを示している。「標準」の周波数特性に対して、「音質1」は高い周波数すなわち高音域の音声レベルをより高いレベルに強調し、「音質2」は高音域の音声レベルを標準よりも低いレベルに抑制している。
図3は、図1に示すようなワイヤレスマイクロホン1に適用可能で、マイクロホン本体11とフロントメッシュ12で構成されるマイクロホンの筐体内に組み込まれる内部回路の例を示す。図3に示すように、内部回路は、マイクロホンユニット2、ヘッドアンプ3、音質切り替え回路4、ワイヤレス送信回路8を有してなる。マイクロホンに到達する音声はマイクロホンユニット2によって音声信号に電気音響変換され、音声信号はヘッドアンプ3によって増幅されて音質切り替え回路4に入力される。
音質切り替え回路4は、第1のイコライザアンプ6と、第2のイコライザアンプ7と、音質切り替えスイッチ5を有してなる。第1のイコライザアンプ6は上記「音質1」の周波数特性を持つように回路定数が設定され、第2のイコライザアンプ7は上記「音質2」の周波数特性を持つように回路定数が設定されている。音質切り替えスイッチ5は、前述のとおり、「標準」、「音質1」および「音質2」の周波数特性の一つを選択する。音質切り替えスイッチ5が「標準」を選択しているときは、第1のイコライザアンプ6も第2のイコライザアンプ7も選択することなく、したがってイコライザアンプをスルーしてヘッドアンプ3の出力信号を直接ワイヤレス送信回路8に入力する切り替え態様となっている。音質切り替えスイッチ5が「音質1」を選択しているときは、ヘッドアンプ3の出力信号が第1のイコライザアンプ6を通ることによって、周波数特性が「音質1」に補正されワイヤレス送信回路8に入力される切り替え態様となる。音質切り替えスイッチ5が「音質2」を選択しているときは、ヘッドアンプ3の出力信号が第2のイコライザアンプ7を通ることによって、周波数特性が「音質2」に補正されワイヤレス送信回路8に入力される切り替え態様となる。図3に示す音質切り替えスイッチ5は、1回路3接点の切り替えスイッチである。
音質切り替え回路4の音質切り替えスイッチ5によってマイクロホンユニット2からの音声信号の周波数特性が決定され、決定された特性に従った音声信号がワイヤレス送信回路8に入力される。ワイヤレス送信回路8では、上記音声信号をワイヤレス信号に変調して送信する。このワイヤレス信号は図示されない受信回路によって受信され、音声信号に復調され、スピーカから音声に変換されて出力される。
図4は、前述のイコライザ回路および音質切り替えスイッチ5を、より具体的に表わした回路例を示す。図4において、第1のイコライザ回路6と第2のイコライザ回路7はそれぞれオペアンプを有していて、抵抗およびコンデンサーからなる回路定数が異なることによってそれぞれの周波数特性が異なっている。第1、第2のイコライザ回路6,7には、図3に示すマイクロホンユニット2から出力されヘッドアンプ3で増幅された音声信号が入力される。第1、第2のイコライザ回路6,7は、入力される音声信号を、それぞれに設定された周波数特性に従った音声信号に補正ないしは変換して出力する。
図5に示す音質切り替えスイッチ5はスライド型のスイッチである。音質切り替えスイッチ5が図示のように中間のスライド位置にあるときは、第1、第2のイコライザ回路6,7のいずれも通ることなく音声入力をそのまま音声信号として出力する前述の「標準」の周波数特性を選択している。音質切り替えスイッチ5が図4において左側にスライドされると、第1のイコライザ6が選択され、音声入力信号の周波数特性が前述の「音質1」に補正されて出力される。音質切り替えスイッチ5が図4において右側にスライドされると、第2のイコライザ7が選択され、音声入力信号の周波数特性が前述の「音質2」に補正されて出力される。マイクロホンユニットからの音声信号の周波数特性は、音質切り替えスイッチ5の選択操作によって「標準」、「音質1」、「音質2」に補正されて出力される。補正された音声信号はワイヤレス送信回路8でワイヤレス信号に変調されて送信される。
イコライザ6,7はオペアンプを備えており、このオペアンプを駆動するために電源を必要とする。マイクロホンユニットがコンデンサーマイクロホンの場合、インピーダンス変換器を駆動する電源を必要とするので、この電源を上記オペアンプ駆動のための電源として兼用させるとよい。
本発明にかかるワイヤレスマイクロホンを、例えばカラオケ装置のマイクロホンとして使用すれば、マイクロホンを手に持って使用する歌い手は、マイクロホンに備えてある音質切り替えスイッチ5を手元で選択操作することにより、任意の周波数特性を選択することができる。選択した周波数特性に補正された音声信号はワイヤレス送信回路8でワイヤレス信号に変調されて送信され、受信機で受信された音声信号に復調され、補正後の周波数特性に対応した音声がスピーカから出力される。歌い手は、スピーカから出力される自己の声の周波数特性を、演奏されるカラオケに適合させることにより、気持ち良くカラオケを楽しむことができる。
図3、図4に示す実施例では、第1のイコライザ6と第2のイコライザ7の二つのイコライザを備え、「標準」、「音質1」、「音質2」の三つの周波数特性の中から一つを選択することができるようになっているが、次のように構成してもよい。
例えば、1個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、上記1個のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を直接上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができるようにしてもよい。
あるいは、2個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、第1のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を、第2のイコライザを通して上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができるようにしてもよい。
例えば、1個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、上記1個のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を直接上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができるようにしてもよい。
あるいは、2個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、第1のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を、第2のイコライザを通して上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができるようにしてもよい。
1 ワイヤレスマイクロホン
2 マイクロホンユニット
3 ヘッドアンプ
4 音質切り替え回路
5 音質切り替えスイッチ
6 第1のイコライザ
7 第2のイコライザ
8 ワイヤレス送信回路
11 マイクロホン本体
2 マイクロホンユニット
3 ヘッドアンプ
4 音質切り替え回路
5 音質切り替えスイッチ
6 第1のイコライザ
7 第2のイコライザ
8 ワイヤレス送信回路
11 マイクロホン本体
Claims (4)
- マイクロホン本体内に、マイクロホンユニットと、このマイクロホンユニットによって電気音響変換された音声信号をワイヤレス信号に変調して送信するワイヤレス送信回路とを備えたワイヤレスマイクロホンであって、
上記マイクロホン本体には音質切り替えスイッチが設けられ、
上記マイクロホン本体内には上記音質切り替えスイッチの切り替え操作に応じて上記マイクロホンユニットからの音声信号の特性を決定して上記ワイヤレス送信回路に入力するイコライザが設けられているワイヤレスマイクロホン。 - 1個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、上記イコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を直接上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができる請求項1記載のワイヤレスマイクロホン。
- 2個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、第1のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を、第2のイコライザを通して上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができる請求項1記載のワイヤレスマイクロホン。
- 2個のイコライザを備え、音質切り替えスイッチは、マイクロホンユニットからの音声信号を、第1のイコライザを通してワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を、第2のイコライザを通して上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様と、マイクロホンユニットからの音声信号を直接上記ワイヤレス送信回路に入力する切り替え態様とを選択することができる請求項1記載のワイヤレスマイクロホン。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
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