JP2009116165A - 照明光学系および投写型映像表示装置 - Google Patents

照明光学系および投写型映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 光路を高精度に保ちながら、エテンデューを増加させること無く明るさを向上させることができる照明光学系、および投射型映像表示装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 第1の光源2aおよび第2の光源2bと、光源2aと光源2bとを交互に時分割駆動させる駆動部20と、一方の偏光光を透過させ、他方の偏光光を反射させることにより、第1の光源2aからの第1の偏光光の光束と、第2の光源2bからの第2の偏光光の光束と、を同じ光軸の出射光として出射する第1の光学素子10と、透過する光の偏光軸を変化させない第1の透過領域11aと、透過する光の偏光軸を変化させる第2の透過領域11bとを有し、第1の光学素子10からの出射光のうち、第1の光源2aからの光束を第1の透過領域11aを透過させてから出射し、第2の光源2bからの光束を第2の透過領域11bを透過させてから出射する第2の光学素子11と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、照明光学系および該照明光学系からの光を映像光に変換してスクリーンに投写して表示させる投写型映像表示装置に関するものである。
投写型映像表示装置の光源には、従来から高圧水銀ランプ等の放電型のランプが多用されてきたが、寿命が短く、立ち上がり時間が長いため、長寿命で点灯してから明るさが安定するまでにかかる時間が短時間であるLED(Light Emitting Diode)等の固体発光素子が光源として使用されるようになってきた。しかし、LED光源は、高圧水銀ランプと比較すると、1つの光源から射出される光束量が低いため、複数の光源を使用する必要がある。
しかし、複数の光源を使用すると発光点が大きくなる、つまりエテンデューが増加することにより光学系として照明効率が低下するという問題があった。そこで、複数のLED光源を交番発光させるとともに、各光源から射出された発光光を所定の同一光路に導光する回動駆動手段を備え、短期間、定格以上の大電流を各LED光源に供給することにより、エテンデューの増加を防止し、かつ明るさを向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−99037号公報(段落0024〜0027、第2図)
しかしながら、上記の構成では、光路に直接影響を与える光源や導光部材を移動させる必要があり、光路を高精度に保つことが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、光路を高精度に保ちながら、エテンデューを増加させること無く明るさを向上させることができる照明光学系、および投写型映像表示装置を得ることを目的とする。
本発明にかかる照明光学系は、第1の光源および第2の光源と、前記第1の光源と前記第2の光源とを交互に時分割駆動させる駆動部と、2種類(p偏光、s偏光)の直線偏光光のうち、一方の直線偏光光を透過させ、他方の直線偏光光を反射させることにより、第1の方向から入射する前記第1の光源からの第1の直線偏光光の光束と、前記第1の方向と異なる第2の方向から入射する前記第2の光源からの第2の直線偏光光の光束と、を同じ光軸の射出光として射出する第1の光学素子と、透過する光の偏光軸を変化させない第1の透過領域と、透過する光の偏光軸を変化させる第2の透過領域とを有し、前記時分割駆動に同期して前記第2の透過領域の位置を移動させ、前記第1の光学素子からの射出光のうち、前記第1の光源からの光束を前記第1の透過領域を透過させてから射出し、前記第2の光源からの光束を前記第2の透過領域を透過させてから射出する第2の光学素子と、を備えたものである。
本発明によれば、交番発光させた2つの光源からの光の互いに異なる直線偏光光を同一の光軸の光束に合成する第1の光学素子と、2種類の透過領域を前記交番発光の時分割駆動に同期して移動させ、一方の直線偏光光の偏光軸を変換して、前記第1の光学素子から射出された互いに異なる直線偏光光を同一の直線偏光光にして射出する第2の光学素子を備えたことにより、光路を高精度に保ちながら、エテンデューの増加を防止し、明るさを向上させた照明光学系、および投写型映像表示装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明光学系、およびその照明光学系と反射型液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の構成図である。図において、投写型映像表示装置1は、光を発する照明光学系4と、照明光学系4から発せられた光を受けて映像光を射出するライトバルブ3(液晶ライトバルブ)と、ライトバルブ3から射出された映像光を拡大投写する投写光学系5と、投写光学系5により拡大投写された映像光を表示するスクリーン6とを備えている。
照明光学系4は、ライトバルブ3に光を照射するように配置され、時分割駆動可能なLEDの光源2a(第1の光源)およびLEDの光源2b(第2の光源)と、光源2aと光源2bとを交互に時分割駆動させる駆動部20と、光源2aから射出された光束を光源2aの光軸C1と略平行にするレンズ群7a(第1のレンズ群)、光源2bから射出された光束を光源2bの光軸C2と略平行にするレンズ群7b(第2のレンズ群)と、レンズ群7aおよびレンズ群7bから射出された各々の光束を同一の光路上(光軸C1)に合成して射出する偏光分離素子10(第1の光学素子)と、偏光分離素子10から射出された光束の光強度分布を光軸C1に垂直な断面内で均一化する光強度均一化素子である柱状光学素子12と、偏光分離素子10から射出された光束を柱状光学素子12の入射端に集光する集光レンズ群7cと、柱状光学素子12に入射する光束を同一の偏光軸の直線偏光光とする円板11(第2の光学素子)と、柱状光学素子12から射出された光束をライトバルブ3に導くリレーレンズ群8と、を備える。
そして、リレーレンズ群8(照明光学系4)とライトバルブ3との間には、リレーレンズ群8から射出された光束のうち同一の直線偏光光をライトバルブ3へ透過させるとともに、ライトバルブ3に入射した前記直線偏光光と90度偏光軸が異なる光束を投写光学系5へ反射する反射型偏光板9が設けられている。
なお、図1に示す投写型液晶表示装置1は、光源2aおよび光源2bが1色の光路に関する構成を示しているが、赤、緑、青の各色について各々照明光学系4を経て、各ライトバルブ3の後段に備えられた光合成素子(図示せず)によって各色の画像光を合成した後に投写光学系5によってスクリーン6に投写させるようにしてもよい。
ライトバルブ3は、投写する画像光の各画素に対応する液晶表示素子を多数(例えば、数十万個)平面的に配列したものであり、画素情報に応じて各液晶表示素子を動作させることで、入射された光を基に画像光を射出する。なお、本発明の実施の形態では、ライトバルブ3として反射型液晶ライトバルブを用いたが、透過型液晶表示素子のようなライトバルブであってもよい。いずれのライトバルブであっても、液晶表示素子を用いる場合には、特定の直線偏光光を入射光として利用することができ、本実施の形態1におけるライトバルブ3は、p偏光光のみを入射光として利用する。ただし、透過型液晶表示素子を用いる場合は、反射型偏光板9は不必要となり、透過型液晶表示素子の後段に偏光板、光合成素子、投写光学系という配置にすることにより実現可能となる。
光源2aおよび光源2bは、時分割駆動が可能なLEDを用いており、制御部20によって交番発光するように時分割駆動される。LEDの発光光はランダム偏光光なので、上記ライトバルブ3に入射する光は、光源2aおよび光源2bから発せられるランダム偏光光のうち、一方の直線偏光光を使用する。本実施の形態1では、後述する偏光分離素子10を用いて、光源2a、2bから発せられる直線偏光光のうち、一方の直線偏光光のみを使用する構成としている。
レンズ群7aおよびレンズ群7bは、光源2aおよび光源2bから入射した光束を広げ、レンズ群7aおよびレンズ群7bから射出する光束をそれぞれの光軸C1および光軸C2と略平行になるようにしている。また、光軸C1と光軸C2は互いに垂直である。なお、本実施の形態1ではレンズ群7aおよびレンズ群7bのレンズ枚数は3枚であるが、各々のレンズ群から射出される光束が略平行になるのであれば任意の枚数のレンズを備えても良い。ただし、レンズ群7aおよびレンズ群7bの構成(レンズ枚数、レンズ間隔、レンズ曲率)は、同一であることが好ましい。
レンズ群7aから射出された光源2aからの光束は、光軸C1に略平行な光束となって偏光分離素子10の図中左側から入射する。そして、レンズ群7bより射出された光源2bからの光束は光軸C2(光軸C1に対して垂直)に略平行な光束となって偏光分離素子10の図中下側から入射する。
第1の光学素子である偏光分離素子10の概略図を図2に示す。偏光分離素子10は、2種類の直線偏光光を分離する特徴を有している。図2に示すように、偏光分離素子10に入射したp偏光光およびs偏光光は、偏光分離膜10aによってs偏光光は反射され、p偏光光が透過する。光軸C1と光軸C2とは直交しているので、光源2aからの光束のうち、p偏光光は光軸C1に沿って偏光分離素子10から射出し、s偏光光は偏光分離素子10で反射されて図中上側へ抜けていく。一方、光源2bからの光束のうち、s偏光光は偏光分離素子10で反射されて光軸C1に沿って射出し、p偏光光は偏光分離素子10を直進して図中上側へ抜けていく。つまり、光源2aのp偏光光と光源2bのs偏光光が偏光分離素子10から同じ光軸C1の射出光として射出する。このとき、偏光分離素子10は、入射角度依存性が反射型偏光板9より大きいため、偏光分離素子10には、略平行の光束を入射させることが好ましい。そのため、偏光分離素子10は、本実施の形態1のように照明光学系4の光路上において光束が広がった位置および光束が光軸に対して略平行となる位置に配置することが好ましい。
偏光分離素子10から射出された光束は集光レンズ群7cにより、柱状光学素子12に集光される。そして、この集光レンズ群7cと光強度均一化素子である柱状光学素子12との間であって、柱状光学素子12に近い位置に、互いに異なる偏光軸を有する直線偏光光を同一の偏光軸を有する直線偏光光として射出するための第2の光学素子である円板11が設置されている。なお、本実施の形態1における集光レンズ群7cは2枚であるが、各々のレンズ群から射出された光束が柱状光学素子12に集光されれば任意の枚数でよい。例えば、1枚でも良い。
図3は第2の光学素子である円板11の構成を示す平面図、図4は円板11の動作の概略を説明するための図である。なお、図4では記載を簡略化するため、レンズ群7a、レンズ群7b、および集光レンズ群7cは省略している。図3において、円板11は、円周方向に4つの領域に分かれており、光が透過するときに偏光軸が変化しない透過領域11a(第1の透過領域)と、光が透過するときに偏光軸が90°変化するλ/2位相差フィルムからなる透過領域11b(第2の透過領域)とが交互に並ぶように配置されている。そして、図4に示すように集光レンズ群7cから柱状光学素子12に向かう光束が円板11の回転位置に応じて第1の透過領域または第2の透過領域に当たるように配置されているので、円板が回転することにより、集光レンズ群7cから柱状光学素子12に向かう光束を第1の領域11aを透過させてから射出するか、第2の透過領域11bを透過させてから射出するかが変化することになる。
図4(a)は、光源2aが点灯している場合を示す。このとき、第1の透過領域11aが集光レンズ群7cから柱状光学素子12に向かう光束中に入ると、光源2aから射出され、偏光分離素子10を経てp偏光光のみとなった光源2aからの光はp偏光光のまま円板11を透過して射出する。図4(b)に、光源2bが点灯している場合を示す。このとき、第2の透過領域11bが集光レンズ群7cから柱状光学素子12に向かう光束中に入ると、光源2bから射出され、偏光分離素子10を経てs偏光光のみとなった光源2bからの光はλ/2位相差フィルムによって偏光軸が90°回転してp偏光光として円板11から射出することになる。
そこで、偏光分離素子10から射出した光束のうち、光源2aが点灯しているときは第1の透過領域11aを通過し、光源2bが点灯しているときは第2の透過領域11bを通過するように円板11の各領域の回転位置を光源2a、2bの発光に合わせて変えることにより、円板11から射出する光をp偏光光単一とすることが可能となる。本実施の形態1において、光源は2a、2bの2つのため、それぞれの光源は50%の時分割駆動となる。例えば、ライトバルブ3が120Hzで駆動する場合、光源2a、光源2bは駆動部20によって240Hz以上で駆動させることが望ましい。この場合、円板11での領域の変化も、240Hz以上で駆動することが必要となるが、円板11は速度一定の回転運動により光束の当たる領域を変化させることができるので、240Hz以上で、しかも、駆動部20による時分割駆動と同期させることは容易である。また、図3に示すように、円板11内では領域が4分割され、1回転で2サイクル分変化するので、120Hzの回転駆動により、領域を240Hzで変化させることができる。円板11は、円形のガラスを用い、図3において、第1の透過領域はガラス板そのままを使用し、第2の透過領域としては、その領域内にλ/2位相差フィルムを貼付すれば容易に形成することができる。
つぎに、第2の透過領域11bにおけるλ/2位相差フィルムの貼付方法について説明する。図5は、円板11内での配置および位相差フィルム領域の説明を示す。図5(a)は、円板11と柱状光学素子12に向かう光束の光軸C1との配置位置を示す。柱状光学素子12の中心である光軸C1と円板11の中心軸とを結ぶ直線が、x軸およびy軸に対してα=45度の角度を有する。ここで、柱状光学素子12の光軸C1に垂直な断面における長軸はx軸と平行であり、短軸はy軸と平行であるとする。ここで、λ/2位相差フィルムは光学軸を45度とすることにより、s偏光光をp偏光光、あるいは、p偏光光をs偏光光とする特徴を有する。
図5(b)に、第2の透過領域11b内に同方向の光学軸のλ/2位相差フィルムのみを貼付した場合を示す。簡単のため、右下の領域のみ光学軸(矢印)を示した。50a〜50cは円板11の位置を示す。図6に点Pc1に位置する第2の領域11bにおける円板11の周上の点(50a〜50b〜50c)と偏光回転率の関係を示す。なお、点Pc1は、光軸C1と円板11の中心軸とを結ぶ直線と円板11の外周との交点であり、図において横軸は、点Pc1に位置する、第2の領域11bにおける円板11の周上の点(50a〜50b〜50c)を示す。縦軸は、偏光回転率を示している。なお、偏光回転率とは、偏光軸が90度回転した場合を100%とし、100%の偏光回転率でない場合は、p偏光光とs偏光光が含まれる光束となる。図6により、一方向の光学軸のみ有するλ/2位相差フィルムを貼付した場合、第2の領域11b中の周方向での中央に相当する50bの点が円板11回転時にPc1の位置にくるときのみ100%偏光が回転することとなる。これは、円板11が回転駆動しているため、光源2bが発光している間の第2の領域11b中での光学軸の角度が変化するためである。そのため、偏光回転率の平均値が約50%となり好ましくない。
そこで、本実施の形態1においては、図7(a)に示すように、第2の透過領域11内をさらに周方向に複数の領域に分割し、分割したそれぞれの複数の領域ごとに光学軸が円板11の円弧の法線方向になるようにλ/2位相差フィルムを貼付した。これにより、円板11の回転に伴う光学軸の変化が小さくなり、偏光回転率を改善することが可能である。
図7(a)において、領域61〜64は第2の透過領域11bを4分割した22.5度の内角を有する扇状の領域である。各々の領域61〜64には、それぞれ、周方向での中央部で円板11の円弧の法線に光学軸61f〜64fが一致する、つまり、各領域(61〜64)における円弧の法線と光学軸が平行になるようにλ/2位相差フィルムが貼付されている。図中、光学軸は直線の矢印で表している。図8に点Pc1に位置する第2の領域11bにおける円板11の周上の点(60a〜60b〜60c〜60d〜60e)と偏光回転率の関係を示す。図8に示すように、一つの第2の領域11bである90度の領域を4分割して、22.5度の内角を有する扇状の各領域61〜64のそれぞれにλ/2位相差フィルムを貼付することにより、偏光回転率の平均値が95%以上となることが確認できる。従って、内角を22.5度以下の扇状の各領域にλ/2位相差フィルムを回転方向に貼付することにより、偏光回転率の平均値が95%以上とすることが可能となる。従って、図7(b)のように、各領域における円弧の法線と平行あるいは垂直な方向に光学軸(矢印)を有することにより、光学軸が柱状光学素子12の入射面において45°または135°をなすように維持できるので、偏光変換を偏光回転率の低下を抑えて行うことが可能となる。
なお、本実施の形態1では、図5に示すように円板11の中心と柱状光学素子12の中心(光軸C1)とを結ぶ線が柱状光学素子12の入射面において、x軸およびy軸に対して45°(α)の角度をなしているため、光学軸を円弧の法線に対して平行または垂直にすることにより、光学軸が柱状光学素子12の入射面において45°または135°となり、偏光回転率を向上させることができた。したがって、αが45°(または135°)以外の角度であっても、例えばα=A°のとき、光学軸を法線に対して45°−A°、あるいは135°−A°の一定値を取ることにより、光学軸が柱状光学素子12の入射面において45°または135°となり、偏光回転率を向上させることができる。
ここで、図7(b)では、一部しか示していないが、λ/2位相差フィルム領域の円周全てにおいて、円弧の法線に対して平行あるいは垂直な方向とする、または上述したようなαが45°以外の角度の場合は、一定の角度をもつように光学軸(矢印)を設ける(例えば放射線状)ことにより、偏光変換を偏光回転率の低下を抑えて行うことが可能となる。
また、本実施の形態1においては、図1に示すように円板11の位置を集光レンズ群7cと柱状光学素子12との間であって、柱状光学素子12に近い側に設置している。柱状光学素子12の入射端は集光位置であり、光束が小さいので、第1の透過領域11a、第2の透過領域11bそれぞれの大きさを小さくすることができる。そのため、円板11の分割数を増やすことができ、LEDの時分割駆動をさらに高周波数側に設定することにより、スクリーン上に観察される光源のちらつきを抑制することが可能となる。例えば、図3の円板11の場合、光束の大きさに合わせて領域を4分割しているため、ライトバルブ3が120Hzで駆動する場合、円板11のモータを120Hzで駆動させることにより、光源2aおよび光源2bを240Hzで駆動させることができる。従って、ライトバルブ3の駆動1サイクルあたりにLEDを2サイクル分、時分割駆動させることができ、スクリーン上に観察される光源のちらつきを抑制することが可能となる。
また、光束が小さいので、円板11の大きさが小さくなり、装置を大型化することなく、上記構成を実現できる。
つぎに、光強度均一化素子である柱状光学素子12の説明をする。柱状光学素子12は、光源2a、2bから射出した光束を矩形断面(すなわち、光軸C1上を進む中心光に直交する矩形平面)の光束とし、かつ、光束断面内における光強度分布を均一化する(すなわち、照度むらを低減する)光強度均一化素子として機能する。そして、柱状光学素子12は、入射した光束を内部で多重反射させることにより上記機能を発揮するものであり、一般的に、ガラス又は樹脂等の透明材料で作られ、側壁内側が全反射面となるように構成されている。例えば、四角柱状のロッド(すなわち、光軸C1に対して垂直な断面形状が四辺形の中実の柱状部材)、又は、光反射面を内側にして筒状に組み合わされ、断面形状が四辺形のパイプ(管状部材)、すなわち、空洞内面反射鏡がある。柱状光学素子12が四角柱状ロッドである場合には、透明材料と空気界面との全反射作用を利用して光を複数回反射させた後に射出端(射出口)から射出させる。柱状光学素子12が四辺形のパイプである場合には、内側を向く表面鏡の反射作用を利用して光を複数回反射させた後に、射出口から射出させる。柱状光学素子12は、光の進行方向に適当な長さを確保すれば、内側で複数回反射した光が柱状光学素子12の射出端の近傍に重畳照射され、柱状光学素子12の射出端近傍においては、略均一な強度分布が得られる。この略均一な強度分布を有する射出端からの光を、リレーレンズ群8によってライトバルブ3へと導く。
ここで、リレーレンズ群8からの光束は反射型偏光板9を介してライトバルブに導かれ、さらにライトバルブ3から射出された映像光も反射型偏光板9を介して投写光学系5に導かれる。
反射型偏光板9の概略図の一例を図9に示す。反射型偏光板9は、2種類の直線偏光光を分離する特徴を有している。図9に示すように、反射型偏光板9に入射したp偏光光およびs偏光光は、s偏光光は反射されてp偏光光は透過する。このとき、反射型偏光板9は、偏光分離素子10と比較して入射角度依存性が小さいため、偏光分離素子10と比較して効率よくs偏光光が反射される。反射型偏光板9を透過したp偏光光は、ライトバルブ3に照射され、ライトバルブ3にてs偏光光に変換された後に反射型偏光板9に射出する。ライトバルブ3から射出されたs偏光光は反射型偏光板9に反射されて投写光学系5に射出される。
なお、本実施の形態1では、図1に示すように柱状光学素子12の前段にて光源2aおよび光源2bの光束を合成している。柱状光学素子12から射出した光束は偏光が少し乱れるものの、概ね入射偏光光と同一の直線偏光光が反射型偏光板9に到達し、反射型偏光板9により偏光がそろうため問題はない。また、反射型偏光板9の前段に偏光板を配置することにより、不要光(ここでは、s偏光光)を吸収し、p偏光光を反射型偏光板9に射出させるようにしても良い。
液晶ライトバルブであるライトバルブ3は上述したように一方の直線偏光光のみを利用するため、ランダム偏光光が射出された場合でも、反射型偏光板9により選択された一方の直線偏光光のみが有効な入射光としてライトバルブ3に入射する。本実施の形態1によれば第1の光学素子を用いることによって、2つの光源のそれぞれ異なる偏光光のみが通過することになる。しかし、第2の光学素子である円板11では、偏光軸を変化させたい偏光光のみをλ/2位相差フィルムに透過させるように構成したので、単一偏光光に揃えることが可能となり、2つの光源の光束を有効に利用することが可能となる。
そして、光源2aおよび光源2bを時分割駆動することが可能となるため、各光源に対して短時間ごとの定格以上の大電流を供給することができ、各光源から射出する光束量を増加させることが可能となる。また、偏光分離素子10により、光源2aおよび光源2bから射出された光束を同一光路上に合成するため、光束が広がることもなく、エテンデューが増加することもない。つまり、光源の冷却条件を同一とした場合、常時駆動させている場合と比較して、光源を効率よく冷却することが可能なため、光源あたりの電流値を増大(例えば約1.7倍)させることができる。
一方、例えば、レンズアレイを用い、その後段に設置した偏光変換素子により偏光変換を行い、1つの光源からの全ての光束を利用するようにすれば、本実施の形態1のように各光源の有効光束の半分を利用する場合よりも光束量が多くなるとも考えられる。しかし、レンズアレイを用いる場合において光源面積が大きくなると、後述するエテンデューの関係により、照明効率がかえって低下することが多い。そのため、本実施の形態1のように、全光束の半分(一方の直線偏光光)のみを利用した場合の方が総合的に有効光束量が多くなる場合がある。つまり、本発明にかかる実施の形態1の構成は、エテンデューを増加させずに2つの光源からの光を利用できるので、明るさを向上させる有効な手段となる。
さらに、本実施の形態1において、第1の透過領域11aと第2の透過領域11bとを有する円板11は、屈折や反射を用いる光学素子ではないので、光路に影響を及ぼすものではない。したがって、円板11の回転運動は第1の光学素子10から柱状光学素子12までの光束の光路に変化をもたらすことは無い。つまり、照明光学系4において、光源(2a、2b)や、屈折、反射を伴う光学素子、つまり光路に影響を与える部材は静止しているので、光路を高精度に保つことが可能となる。
ここで、本発明で問題としているエテンデューに関して説明する。エテンデューは、光源の面積と発散角との積で表され、光源の有効エテンデューは、ライトバルブ3の面積と照明光学系4のFナンバ(取り込み角)により規定される。従って、光源の面積を大きくすると有効発散角が小さくなるため、ライトバルブ3に取り込める光源の光束量が少なくなることとなる。光源から射出された光束をできるだけ多く取り込むためには、光源の面積を大きくすることは避ける必要がある。図10は、光源2aとライトバルブ3とのエテンデューの関係を示す図である。図10に示すように、レンズ71は光源2aから射出された光束をライトバルブ3に集光する。光源2aの面積をS1、ライトバルブ3の面積をS2とすると、以下の式1の関係が成り立つ。
S1×sin(θ1)=S2×sin(θ2) ・・・ 式1
図1で説明したように、本実施の形態1では、光軸C1と光軸C2は直交しており、偏光分離素子10から射出される光束は、光軸C2から射出される光源2bからの光束も同一光路(光軸C1)の光束となりエテンデュー(ここでは面積S1)の増加は生じない。なお、図10では光源2aからの光束について説明したが、光源2bからの光束についても同様である。
以上のように、本実施の形態1によれば、第1の光源2aおよび第2の光源2bと、光源2aと光源2bとを交互に時分割駆動させる駆動部20と、2種類の直線偏光光のうち、一方の直線偏光光(p偏光光)を透過させ、他方の直線偏光光(s偏光光)を反射させることにより、第1の方向C1から入射する第1の光源2aからの第1の直線偏光光(p偏光光)の光束と、第1の方向C1と異なる第2の方向C2から入射する第2の光源2bからの第2の直線偏光光(s偏光光)の光束と、を同じ光軸C1の射出光として射出する第1の光学素子10と、透過する光の偏光軸を変化させない第1の透過領域11aと、透過する光の偏光軸を90度変化させる第2の透過領域11bとを有し、時分割駆動に同期して第2の透過領域11bの位置を移動させ、第1の光学素子10からの射出光のうち、第1の光源2aからの光束を第1の透過領域11aを透過させてから射出し、第2の光源2bからの光束を第2の透過領域11bを透過させてから射出する第2の光学素子11と、を備えたので、2つの光源からの射出光を同一の光路に合成して単一の直線偏光光が得られるので、光路を高精度に保ちながら、エテンデューを増大させること無く、明るさを向上させる照明光学系を得ることができる。
とくに、第2の光学素子11は、第1の透過領域11aと第2の透過領域11bが周方向に分割配置された円板11であり、円板11を駆動部20の時分割駆動と同期させて回転駆動させる回転駆動制御部を備えたので、動きが滑らかな回転により第1の透過領域11aと第2の透過領域11bを移動させることにより、騒音を抑制して正確に時分割駆動に同期させることができる。
さらに、第2の透過領域11bは、前記周方向にさらに複数の領域(61、62、63、64)に分割され、複数の領域(61〜64)のそれぞれには、光学軸が各領域(61〜64)1の円弧の法線に対して一定の角度になるようにλ/2位相差フィルムが設けられているので、光学軸の変動が小さく、偏光回転率の高い偏光軸の変換が可能となる。
また、複数の領域(61〜64)のそれぞれの光学軸は、各領域(61〜64)1の円弧の法線に対して平行あるいは垂直な方向としたので、光学軸が柱状光学素子の入射面(x軸、y軸)で45°あるいは、135°の一定値をとり、偏光回転率の高い偏光軸の変換が可能となる。
また、第1の光学素子10から射出された光束を断面内において所定の光強度分布をつけた光に変換して射出する光強度均一化素子12と、第1の光学素子10からの射出光を光強度均一化素子12の入射面に集光させる集光レンズ群7cと、を備え、第2の光学素子11は、集光レンズ群7cと光強度均一化素子12との間であって、光強度均一化素子12に近い側に設置されているように構成したので、第2の光学素子11を透過する光束が小さくなるので、第1の透過領域11aおよび第2の透過領域11bの大きさを小さくすることができ、装置の大型化を抑制することができる。また、第2の光学素子内の各領域の分割数を多くすることにより、回転数を減じて騒音を下げる、あるいは回転数を落とさない場合には駆動周波数が上がるので、ちらつきの少ない画像を提供することができる。
また、第1の光源2aから射出された光束を光軸C1に略平行にして第1の光学素子10に射出する第1のレンズ群7aと、第2の光源2bから射出された光束を光軸C2に略平行にして第1の光学素子10に射出する第2のレンズ群7bと、を備えたので、第1の光学素子として入射角依存性の高い偏光分離膜10aを使った偏光分離素子10を用いても、第1の方向C1から入射する第1の光源2aからのp偏光光の光束と、第1の方向C1に対して垂直な第2の方向C2から入射する第2の光源2bからのs偏光光の光束と、を効率よく同じ光軸C1の射出光として射出することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、柱状光学素子12にp偏光光を入射させることとしたが、本実施の形態2においては、光強度均一化素子である柱状光学素子12内での光の減衰量を低減するため、断面形状が矩形の柱状光学素子12内において反射回数が多いy方向(柱状光学素子12の短軸方向)をs偏光光とすることとした。具体的には、実施の形態1の図1と同じ構成の照明光学系を構成し、第2の光学素子である円板11の回転を第1の光源2aが点灯しているときに第1の光学素子からの光束が第2の透過領域11bを透過し、第2の光源2bが点灯しているときに第1の光学素子からの光束が第1の透過領域11aを透過することにより、円板11から射出する光束を常時s偏光光とする。そして、柱状光学素子12の射出口から反射型偏光板9の間に図示しないλ/2位相差板を配置することによりs偏光光をp偏光光に変換し、反射型偏光板9に入射する光をp偏光光とする。ここで、光束が入射・反射する平面(基準面)に対して偏光軸が平行なp偏光光の反射率は、光束が入射・反射する平面(基準面)に対して偏光軸が垂直なs偏光光の反射率より低い特徴を有する。したがって、柱状光学素子12内で反射回数が多いy方向(短軸方向)に偏光軸が垂直なs偏光光を入射させることにより、柱状光学素子12内での光束量低下を抑制することが可能となる。また、反射型偏光板9に入射する光束がp偏光光であれば、光源および円板11の制御方法や照明光学系4の構成に制限はない。
以上のように、本実施の形態2によれば、断面が矩形をなし、第1の光学素子10から射出された光束を内部で多重反射させることにより、所定の光強度分布をつけた光に変換して射出する柱状光学素子12を備え、柱状光学素子12に入射する第1の直線偏光光の偏光軸が、前記矩形の短軸方向yに垂直となるので、柱状光学素子12内での光強度の低下を抑制することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1または2においては、光源2aおよび光源2bは、ランダム偏光光を発するLED(Light Emitting Diode)を用いているが、第1の光源2aにp偏光光を射出するレーザ光源を、第2の光源2bにs偏光光を射出するレーザ光源を使用すれば、第1の光学素子において光源2aからのs偏光光、光源2bからのp偏光光の損失が発生せず、効率よく光源2a、2bからの光束を同一の光軸C1の光束として射出することができる。
以上のように、本実施の形態3によれば、第1の光源2aは、前記直線偏光光のうち一方の直線偏光光(p偏光光)を発するレーザ光源であり、第2の光源2bは、前記他方の直線偏光光(s偏光光)を発するレーザ光源であるので、光源からの光束を効率よく単一の直線偏光光として合成して射出することができる。
実施の形態4.
図11は、本発明の実施の形態4に係る照明光学系、およびその照明光学系と反射型液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の構成図である。図において、投写型映像表示装置1bは、光を発する照明光学系4bと、照明光学系4bから発せられた光を受けて映像光を射出するライトバルブ3(液晶ライトバルブ)と、ライトバルブ3から射出された映像光を拡大投写する投写光学系5と、投写光学系5により拡大投写された映像光を表示するスクリーン6とを備えており、照明光学系4b以外は実施の形態1と同様であるので、同様の部分についての説明は省略する。
そして、照明光学系4bは、ライトバルブ3に光を照射するように配置され、時分割駆動可能なLEDの光源2a(第1の光源)およびLEDの光源2b(第2の光源)と、光源2aと光源2bとを交互に時分割駆動させる駆動部20と、光源2aおよび光源2bから射出された光束をそれぞれの光源2a、2bの光軸C1、C2と略平行にするレンズ群7ab(第1のレンズ群)およびレンズ群7bb(第2のレンズ群)と、レンズ群7abおよびレンズ群7bcから射出された各々の光束を同一の光路上(同じ光軸C1)に合成して射出する反射型偏光板10b(第1の光学素子)と、反射型偏光板10bから射出された光束の光強度分布を光軸C1に垂直な断面内で均一化する柱状光学素子12の入射端に集光する集光レンズ群7cbと、柱状光学素子12に入射する光束を同一の偏光軸の直線偏光光とする円板11(第2の光学素子)と、柱状光学素子12から射出された光束をライトバルブ3に導くリレーレンズ群8と、を備えており、第1の光学素子が反射型偏光板10bで構成していること以外は実施の形態1と同様である。従って、反射型偏光板10b、および反射型偏光板10b周辺のレンズ群7ab、7bb、集光レンズ群7cb以外の構成は概ね実施の形態1と同様のため、同様の部分についての説明は省略する。
本実施の形態4で用いた反射型偏光板10bは、実施の形態1で用いた偏光分離素子10と比較して入射角度依存性が小さいので、図11に示すようにレンズ群7ab、7bbにより、反射型偏光板10bにおいて、光束が比較的狭くなるように構成することが可能である。つまり、反射型偏光板10bに入射させる光は、偏光分離素子10と比較して、光束が広く、光軸C1および光軸C2と略平行にする必要がないという効果がある。ここで、図11は、本実施の形態4における照明光学系および投写型映像表示装置の基本構成の一例であり、投写光学系5およびスクリーン6についての説明は省略している。また、集光レンズ7cbは、レンズ群7abおよびレンズ群7bbの一部であり、第1レンズ群7abと集光レンズ群7cbによるレンズ群、および第2レンズ群7bbと集光レンズ群7cbによるレンズ群は柱状光学素子12に光を集光させる作用を有する。また、リレーレンズ群8は、柱状光学素子12から射出された光をライトバルブに集光する。
図12に本実施の形態4における第2の光学素子である円板11の動作の概略を説明する図を示す。図中、レンズ群7abおよびレンズ群7bbおよび集光レンズ群7cbおよびリレーレンズ群8は省略している。図12(a)は、光源2aが点灯している場合を示す。図12(a)に示すように、柱状光学素子12に入射させる直線偏光光をp偏光光とするために、円板11から射出する光束をp偏光光としなければならない。従って、図3に示される第1の透過領域11aが光軸C1に位置することにより、反射型偏光板10bを透過してきたp偏光光をそのまま円板11でも透過させる。図12(b)に、光源2bが点灯している場合を示す。図12(b)に示すように、柱状光学素子12に入射させる直線偏光光をp偏光光とするために、円板11から射出する光束をp偏光光としなければならない。従って、図3に示されるλ/2位相差フィルムを貼付した第2の透過領域1bが光軸C1に位置することにより、反射型偏光板10bを反射してきたs偏光光の偏光軸を90度回転させて円板11からp偏光光を射出させる。光源2aおよび光源2bは時分割駆動しているため、光源2aおよび光源2bの点灯に同期して円板11を図12(a)および図12(b)のように動作させることによって、円板11からは常にp偏光光が射出される。
つまり、反射型偏光板10bを第1の光学素子に用いた場合でも、2つの光源2a、2bからの射出光を同一の光軸C1の光路の光束に合成して、光路を高精度に保ちながら、単一直線偏光光を射出することができる。
以上のように、本実施の形態4によれば、第1の光学素子10bは、反射型偏光板10bであるので、第1の光学素子に対し、光束を比較的絞って入射させることが可能であり、光学上の制約が少なく、簡易なレンズ構成でコンパクトな照明光学系4bを構築することが可能である。
また、上記各実施の形態1〜4にかかる照明光学系(4または4b)と、液晶ライトバルブ3と、照明光学系から射出された光束を液晶ライトバルブ4に導くリレーレンズ群8と、液晶ライトバルブ3から射出された映像光をスクリーン6に導く投写光学系5と、を備えたので、画面が明るく、照明効率の高い投写型映像表示装置を得ることができる。
なお、上記各実施の形態においては、実施の形態3以外ではLED光源を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。時分割駆動可能な光源であれば、どのような光源を使用してもよい。また、実施の形態3においても単一直線偏光光が射出できるもので時分割駆動できるものであれば、レーザ光源に限らずどのような光源を使用してもよい。
さらに、上記各実施の形態においては、第2の光学素子として円板11を使用したが、第1の光学素子10または10bからの入射光が第1の透過領域11aと第2の透過領域11bに交互に当たるようにできればどのような形態でも構わない。例えば、第1の透過領域11aと第2の透過領域11bが交互に並んだフィルムをループ状にし、そのループを巡回させるようにしても、フィルムを連続して移動させることにより滑らかに各領域を移動させることができる。また、騒音等の問題が解決できれば、各領域を往復直線運動させるようにしてもよい。これらの場合、各領域が移動する際に偏光軸の方向が変化しないので、偏光回転率を高く保つことができる。
本実施の形態1にかかる照明光学系と投写型映像表示装置の基本構成を示す図である。 本実施の形態1にかかる第1の光学素子である偏光分離素子の動作を説明するための図である。 本実施の形態1にかかる第2の光学素子である円板を示す図である。 本実施の形態1にかかる第2の光学素子である円板の動作を説明する図である。 本実施の形態1にかかる第2の光学素子である円板の動作を説明する平面図である。 円板11の回転位置と射出光の偏光回転率との関係を示す図である。 本実施の形態1にかかる円板における第2の透過領域の構成を示す図である。 本実施の形態1にかかる円板の回転位置と偏光回転率との関係を示す図である。 本実施の形態1にかかる反射型偏光板の動作を説明するための図である。 光源とライトバルブとのエテンデューの関係を説明するための図である。 本実施の形態4にかかる照明光学系と投写型映像表示装置の基本構成を示す図である。 本実施の形態4にかかる第2の光学素子である円板の動作を説明する図である。
符号の説明
1、1b 投写型液晶表示装置、 2a 第1の光源、 2b 第2の光源、 3 ライトバルブ、 4、4b 照明光学系、 5 投写光学系、 6 スクリーン、 7a,7ab 第1レンズ群、 7b、7bb 第2レンズ群、 7c、7cb 集光レンズ群、 8 リレーレンズ群、 9 反射型偏光板、 10 偏光分離素子(第1の光学素子)、 10b 反射型偏光板(第1の光学素子)、 11 円板(第2の光学素子)、 11a 第1の透過領域、 11b 第2の透過領域、 12 柱状光学素子(光強度均一化素子)

Claims (10)

  1. 第1の光源および第2の光源と、
    前記第1の光源と前記第2の光源とを交互に時分割駆動させる駆動部と、
    2種類(p偏光、s偏光)の直線偏光光のうち、一方の直線偏光光を透過させ、他方の直線偏光光を反射させることにより、第1の方向から入射する前記第1の光源からの第1の直線偏光光の光束と、前記第1の方向と異なる第2の方向から入射する前記第2の光源からの第2の直線偏光光の光束と、を同じ光軸の射出光として射出する第1の光学素子と、
    透過する光の偏光軸を変化させない第1の透過領域と、透過する光の偏光軸を変化させる第2の透過領域とを有し、前記時分割駆動に同期して前記第2の透過領域の位置を移動させ、前記第1の光学素子からの射出光のうち、前記第1の光源からの光束を前記第1の透過領域を透過させてから射出し、前記第2の光源からの光束を前記第2の透過領域を透過させてから射出する第2の光学素子と、
    を備えてなる照明光学系。
  2. 前記第2の光学素子は、前記第1の透過領域と前記第2の透過領域が周方向に分割配置された円板であり、
    前記円板を前記駆動部の時分割駆動と同期させて回転駆動させる回転駆動制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記第2の透過領域は、前記周方向にさらに複数の領域に分割され、
    前記複数の領域のそれぞれには、光学軸が前記領域の円弧の法線に対して一定の角度になるようにλ/2位相差フィルムが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の照明光学系。
  4. 前記複数の領域におけるそれぞれの光学軸は、前記法線に対して平行、あるいは、前記法線に対して垂直な方向であることを特徴とする請求項3に記載の照明光学系。
  5. 前記第1の光学素子から射出された光束を断面内において所定の光強度分布をつけた光に変換して射出する光強度均一化素子と、
    前記第1の光学素子からの射出光を前記光強度均一化素子の入射面に集光させる集光レンズ群と、を備え、
    前記第2の光学素子は、前記集光レンズ群と前記光強度均一化素子との間であって、前記光強度均一化素子に近い側に設置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の照明光学系。
  6. 断面が矩形をなし、前記第1の光学素子から射出された光束を内部で多重反射させることにより、所定の光強度分布をつけた光に変換して射出する光強度均一化素子を備え、
    前記光強度均一化素子に入射する前記第1の直線偏光光の偏光軸が、前記矩形の短軸方向に垂直であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の照明光学系。
  7. 前記第1の光源から射出された光束を光軸に略平行にして前記第1の光学素子に射出する第1のレンズ群と、
    前記第2の光源から射出された光束を光軸に略平行にして前記第1の光学素子に射出する第2のレンズ群と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の照明光学系。
  8. 前記第1の光源は、前記直線偏光光のうち一方の直線偏光光を発するレーザ光源であり、
    前記第2の光源は、前記他方の直線偏光光を発するレーザ光源である、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の照明光学系。
  9. 前記第1の光学素子は、反射型偏光板であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の照明光学系。
  10. 液晶ライトバルブと、
    請求項1ないし9のいずれかの照明光学系から射出された光束を前記液晶ライトバルブに導くリレーレンズ群と、
    前記液晶ライトバルブから射出された映像光を拡大投写する投写光学系と、
    前記拡大投写された映像光を表示するスクリーンと、
    を備えたことを特徴とする投写型映像表示装置。
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