JP2009112887A - 濾過材およびその製造方法、並びにカートリッジフィルター - Google Patents

濾過材およびその製造方法、並びにカートリッジフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】 流体から異物を除去する濾過材において、濾過材を構成する繊維集合物に特徴を持たせ、高い捕集能と長寿命を実現させる。
【解決手段】
少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であって、流体の流入側における第一不織布は密度0.05〜0.5/cm3であり、平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側の第二不織布は、少なくとも片面が平滑化したメルトブローン不織布であり、平滑化した面が流出側に配置され、前記メルトブローン不織布の密度が0.15〜0.7g/cm3であり、平均孔径が0.5〜20μm、最大孔径が5〜30μmであり、前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比が0.5〜5倍であることを特徴とする濾過材を得る。本発明の濾過材を使用したカートリッジフィルターは高い捕集精度を持ち、かつ、ゲル状の異物の混じる流体のろ過においても長寿命を示す。
【選択図】図1

Description

本発明は飲料食品、薬液、各種油脂、また、電子工業用洗浄水等の流体の濾過に適した濾過材およびカートリッジフィルターに関するものであり、特に濾過精度が高く、粒子状およびゲル状の異物を含む液体を濾過するのに適した濾過材およびカートリッジフィルターを提供する。
各種繊維で繊維集合物を製造し、その繊維集合物を濾過材として使用するカートリッジフィルターは異物を含む流体から容易に異物を分離できるため、流体から異物の分離が必要な分野で広く用いられている。カートリッジフィルターは、各種繊維集合物からなる濾過材を濾過層として使用し、液体もしくは気体といった流体が、濾過層を通過する際に濾過層が流体中の微粒子を捕捉する構造になっている。このため、濾過層を構成する繊維や布帛そのものに特徴を持たせることで、用途に適したフィルターを得ることが可能であり、その用途は食品工業、製薬工業、化学工業における液体製品の濾過、また各種産業で排出される、微細な異物を含む工業濾液の浄化といった用途で広く使用されている。
カートリッジフィルターにおいて重視されるのは、カートリッジフィルターの濾過膜に使用する繊維、及び繊維集合物について、用途に応じた特徴を持たせることである。これに関しては従来にも数多くの考案がなされている。例えば特許文献1(特開平4−193317号公報)では、最大孔径、平均孔径が限定された濾過材を上流側に配置し、その濾過材の下流側には前記濾過材よりも最大孔径、平均孔径が小さい濾過材を配置することで、幅広い粒子径の粒子を捕集可能であり、濾過寿命の長い濾過材が開示されている。また、特許文献2(特開平8−24535号公報)では、平均繊維径、目付、平均流量孔径が異なる2種類の不織布を積層し、平均繊維径が小さい不織布を上流側に配置することで濾過精度が高く、かつ被濾過物のケーキ層の剥離性を高めることで濾過寿命を高めたカートリッジフィルターが開示されている。
それに加え、特許文献3(特開2002−273181号公報)では、平均孔径が限定された不織布からなる、いわゆるデプスフィルターを上流側に配置し、その下流側には、前記不織布よりも平均孔径が小さい膜状のメンブレンフィルターを配置することで、特にゲル状の異物の捕集効果を高めたフィルターが開示されている。
特開平4−193317号公報 特開平8−24535号公報 特開2002−273181号公報
濾過が必要となる工業濾液には、粒子状の異物を含む濾液が多いが、濾液のなかにはゲル状の異物を含む工業濾液が存在する。このゲル状異物は濾過材表面に捕集されたとしても、流入する液体の圧力により形状が変化するため、捕集後、時間が経過することで形状が変化し、フィルターの細孔より二次側へ漏れ出る可能性が指摘されている。また、フィルターから二次側へ漏れ出ないとしても、形状の変化が容易であるため、フィルター表面を覆うように広がることで、フィルターの細孔を容易に目詰まりさせ、フィルターの濾過寿命が低下する大きな要因となっていた。
特許文献1の濾過フィルターは、細かい粒子から粗い粒子まで含む、幅広い粒度分布の異物を含む濾液に対し、濾過フィルターを構成する不織布の平均繊維径、目付、平均流量孔径といった構成要件を一次側不織布と二次側で変化させることで捕集効果を高めているが、ゲル状の異物に対する検討、対策は行われていない。それに加え、特許文献1に記載の濾過フィルターでは、上流側(一次側)に配置される濾過フィルターの最大孔径は120μm〜250μm、平均孔径が40〜90μmと限定されていることから、この孔径のフィルターでは、ゲル状異物は形状を変化して容易に上流側の濾過フィルターを通過してしまい、下流側の濾過フィルターの表面を覆うため、特許文献1の濾過フィルターでは、ゲル状異物を含む濾過液を濾過した場合、濾過寿命が低下すると考えられる。
また特許文献2の濾過フィルターでは平均流量孔径の細かい不織布、粗い不織布のどちらが上流側に配置するかは特に限定されていないものの、ゲル状異物の対する対策は示されていない。また、好ましい例として、より目の細かい不織布層を上流層とする濾過フィルターを開示しているが、この方法では、濾過液中に含まれるゲル状異物、粒子状の異物が全て目の細かいフィルターで捕集されるため、この文献に記載された濾過フィルターをゲル状異物を含む濾液の濾過に使用した場合においても、粒子状異物を含む濾液と比較した場合、濾過寿命が低下すると考えられる。
特許文献3の濾過フィルターは、1次側にデプスフィルターとしてガラス繊維もしくはポリプロピレンからなる不織布を配置し、その下流にポリテトラフルオロエチレン膜をメンブレンフィルターとして配置し、それぞれのフィルターの平均孔径を限定することで、ゲル状異物に対する捕集性を高めるよう試みている。この発明では、デプスフィルターとして平均孔径は規定しているが、ゲル状異物を効果的に捕集する手段について何ら開示されていない。それに加え、メンブレンフィルター膜は孔径が均一であり、精密濾過には適しているが、ゲル状異物に対しては空隙(細孔)がすぐに閉塞してしまい、結果として濾過寿命が短くなる可能性が指摘されている。
本発明は、従来の濾過材が有する課題を鑑みてなされたものであり、高い濾過精度と長寿命を有する濾過材およびカートリッジフィルターを得ることを目的とする。
本発明の濾過材は、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であって、流体の流入側(一次側)における第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側(二次側)における第二不織布は、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布であり、平滑化した不織布表面が流出側に配置しており、前記メルトブローン不織布の不織布密度が0.15〜0.7g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が0.5〜20μmであり、最大孔径が5〜30μmであり、前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする。
本発明のカートリッジフィルターは、前記濾過材がプリーツ状に折り畳まれていることを特徴とする。
本発明の濾過材の製造方法は、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材の製造方法であって、流体の流入側(一次側)に積層する第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側(二次側)における第二不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.6g/cm3であり、平均孔径が5〜30μmであり、かつ最大孔径が10〜50μmである合成樹脂繊維を含むメルトブローン不織布を原反として、線圧が2〜10MPa、ロール温度が、ロール温度をT(℃)とし、メルトブローン不織布を構成する合成樹脂繊維の樹脂成分のうち、最も融解ピーク温度が低い樹脂成分の融解ピーク温度をTm(℃)としたときに、Tm−120(℃)<T(℃)<Tm(℃)を満たす温度Tで前記メルトブローン不織布の少なくとも片表面に熱ロール処理を施し、不織布の表面を圧着して平滑化し、前記平滑化したメルトブローン不織布の1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度を0.15〜0.7g/cm3とし、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径を0.5〜20μmとし、最大孔径を5〜30μmとすることで、前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする。
本発明の濾過材は、所定の第一不織布および第二不織布を積層することにより、高い濾過精度と、長い濾過寿命を得ることができる。特にゲル状異物に対して濾過精度および濾過寿命を向上させることができる。
本発明の濾過材は、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であって、流体の流入側(一次側)における第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側(二次側)における第二不織布は、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布であり、平滑化した不織布表面が流出側に配置しており、前記メルトブローン不織布の不織布密度が0.15〜0.7g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が0.5〜20μmであり、最大孔径が5〜30μmであり、前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする濾過材である。
本発明の濾過材では、流体の流出側(二次側)における第二不織布に、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布を使用する。メルトブローン不織布の表面に、例えば熱ロールを使用した熱カレンダー加工を施すなど平滑化することにより、平滑化された不織布表面は多孔膜状化される。これにより、第二不織布として使用する前記メルトブローン不織布は、少なくとも片面が平滑な多孔膜状となる。この平滑化されたメルトブローン不織布表面の多孔膜は、構成繊維間隔や細孔が小さくなることで、メンブレンフィルターに近い性質を持つ精密濾過ゾーンとなる。そして、平滑化したメルトブローン不織布の内部は構成繊維の繊維形態が維持されることで不織布の構造が保たれている繊維層が残存する。この層は平滑化した表面とは異なり深層濾過ゾーンとして機能するものとなる。すなわち、第二不織布は、少なくとも不織布片表面が圧着して平滑化したメルトブローン不織布であり、厚み方向における断面において、繊維層状の深層濾過ゾーンと多孔膜状の精密濾過ゾーンの少なくとも2層構造からなるメルトブローン不織布が用いられることが好ましい。
本発明の濾過材において、前記第二不織布は、目付が40〜160g/m2の範囲内であり、かつ1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが0.1〜0.8mmの範囲内であることが好ましい。目付、厚みがこの範囲内にあることで、前述の二層構造を有する前記第二不織布が得られる。目付、厚みがこの範囲を外れると、前述の二層構造を有する第二不織布が得られないおそれや、圧力損失が大きくなりすぎることで、使用できなくなるおそれがある。
本発明の濾過材において、前記第二不織布は、不織布両面が平滑化されたメルトブローン不織布であることが好ましい。第二不織布の両表面が平滑化されることで、前記第二不織布は、厚み方向の断面において、平滑な多孔膜状の層、深層濾過である繊維層、平滑な多孔膜状の層の三層構造からなるメルトブローン不織布となり、好ましい。第二不織布が前記三層構造からなることで、第二不織布は、流体が流入する側から多孔膜状の精密濾過ゾーン、繊維層状の深層濾過ゾーン、多孔質状の精密濾過ゾーンの三層からなり、加えて前記第一不織布を流体が流入する側(一次側)に積層することで、深層濾過、精密濾過による濾過工程が2回繰り返されるため、高い濾過精度を発揮でき、それに加えて、一次側表面の平滑な多孔膜状の層を異物、特にゲル状異物が通過しても、第二不織布内部の深層濾過である繊維層により捕集することが可能となるためである。
本発明の濾過材において、前記第二不織布は、通気度が0.1〜15cc/cm2/秒の範囲内であることが好ましい。前記第二不織布の通気度がこの範囲を満たすことで、この第二不織布を使用した本発明の濾過材およびカートリッジフィルターは濾過の対象物が気体中に浮遊している場合、圧力損失が低く、好ましい。また、液体濾過においても濾過精度等の代用特性としても用いられる。
本発明の濾過材において、前記第二不織布を構成する構成繊維はメルトブローン不織布にすることが可能な樹脂からなる繊維であれば、使用する樹脂は特に限定されず、繊維の種類も特に限定されず、メルトブローン法で製造可能な繊維であれば単一繊維や芯鞘型複合繊維、分割型複合繊維などいずれの種類の繊維であっても使用できる。例えばポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維が挙げられる。本発明の濾過材において、前記第二不織布を構成する繊維はポリオレフィン系の繊維であると、高い耐薬品性が得られるため好ましい。
本発明の濾過材において、前記第一不織布は目付が10〜100g/m2の範囲内であり、かつ1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが0.1〜1.0mmの範囲内であることが好ましい。前記第一不織布の目付および厚みがこの範囲を満たすことで、第一不織布が異物を捕集し、異物が脱落しないようにする高い効果が得られるためである。
本発明の濾過材において、前記第一不織布は前記不織布密度を満たした不織布であれば特に限定されず、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、水流交絡不織布といった各種不織布が使用できるが、不織布表面が平滑化しておらず、実質的に繊維間が融着していないメルトブローン不織布が好ましい。メルトブローン不織布は他の製法で製造された不織布比較して、極細繊維が得られやすく、他の不織布製造方法で作製した同目付の不織布と比較した場合繊維の充填率が高いことから、本発明の濾過材に好ましい。
ここで「平滑化していない」とは、溶融噴出したメルトブローン不織布そのままの状態のものを指し、二次的に不織布表面を平滑加工したものを除外することである。また、「実質的に繊維間が融着していない」とは、二次的に不織布を熱接着加工したものを除外するものである。メルトブローン不織布は製造時に樹脂が十分に冷却されないうちに集積されるので、自己仮接着はするが容易に交点が外れる程度のものであり、その状態を維持したものを用いるとよい。
本発明の濾過材は、筒状フィルターなどのあらゆるフィルターに使用可能であるが、好ましくは本発明の濾過材をプリーツ状に折り畳み、カートリッジフィルターの濾過材として使用すると好ましい。
また、本発明の濾過材は、以下のようにして製造することができる。すなわち、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材の製造方法であって、流体の流入側(一次側)における第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側(二次側)における第二不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.6g/cm3であり、平均孔径が5〜30μmであり、かつ最大孔径が10〜50μmである合成樹脂繊維を含むメルトブローン不織布を原反として、線圧が2〜10MPa、ロール温度が、ロール温度をT(℃)とし、メルトブローン不織布を構成する合成樹脂繊維の樹脂成分のうち、最も融解ピーク温度が低い樹脂成分の融解ピーク温度をTm(℃)としたときに、
m−120(℃)<T(℃)<Tm(℃)
を満たす温度Tで前記メルトブローン不織布の少なくとも片表面に熱ロール処理を施し、不織布の表面の構成繊維を圧着することで平滑化し、前記平滑化したメルトブローン不織布の1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度を0.15〜0.7g/cm3とし、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径を0.5〜20μmとし、最大孔径を5〜30μmとし、前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする濾過材の製造方法である。
以下、両表面が平滑化したメルトブローン不織布を使用した積層不織布を使用した本発明のカートリッジフィルターについて製造方法の一例を挙げて説明する。
前記第二不織布について、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度、また、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が上記範囲を満たした上で、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布であれば、いかなるメルトブローン不織布も使用可能である。
第二不織布の不織布密度は1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.15〜0.7g/cm3である。第二不織布の不織布密度が0.15g/cm3より小さいと、メルトブローン不織布に繊維が密に入っておらず、濾過精度の高いものが得られない場合がある。また、第二不織布の不織布密度が0.7g/cm3より大きいと、圧力損失が大きくなり、使用に適さなくなるおそれや濾過寿命の短い濾過材となるおそれがある。本発明の濾過材に使用する第二不織布は、その不織布密度が1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度の範囲は、0.15〜0.7g/cm3であるが、第二不織布の不織布密度は用途に応じて適宜選択して使用する。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えばエレクトロニクス関連の液体濾過であれば、より高密度の第二不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、低密度の第二不織布を選択すると好ましい。第二不織布の密度は好ましくは0.2〜0.6g/cm3の範囲内であり、特に好ましくは0.3〜0.5g/cm3の範囲内のときである。
前記第二不織布のASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径は0.5〜20μm、最大孔径が5〜30μmである。第二不織布の平均孔径が0.5μmより小さいと圧力損失が大きくなるため好ましくない。また様々な粒子径の異物を含む流体を濾過した場合、容易に目詰まりが発生し濾過寿命が低下する恐れがある。一方、平均孔径が20μmより大きいと圧力損失は低下するものの、細孔径が全体的に大きいものとなるため濾過精度が低下する恐れがある。また、目詰まりが発生しにくいものの、細孔径が全体的に大きいことから、細孔を通過する粒子が発生する恐れがある。
第二不織布の最大孔径についても同様であり、前記第二不織布はASTM F 316−86に準じて測定した最大孔径は5〜30μmである。最大孔径が5μmより小さいと圧力損失が大きくなるため好ましくない。また様々な粒子径の異物を含む流体を濾過した場合、容易に目詰まりが発生し濾過寿命が低下する恐れがある。一方、最大孔径が30μmより大きいと圧力損失は低下するものの、細孔径が全体的に大きいものとなるため濾過精度が低下する恐れがある。また、目詰まりは発生しにくいものの、細孔径が全体的に大きいことから、細孔を通過する粒子が発生する恐れがある。前記第二不織布について、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径および最大孔径は、第二不織布の不織布密度と同様に用途に応じて適宜選択して使用する。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過であれば、より平均孔径、最大孔径の小さい不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、平均孔径、最大孔径が比較的大きい不織布が好ましい。本発明の濾過材の第二不織布では、平均孔径が1〜15μm、最大孔径が7〜22μmであることが好ましく、平均孔径が1〜9μm、最大孔径が10〜20μmであると最も好ましい。
前記条件を満たす、少なくとも不織布片表面が平滑化されたメルトブローン不織布である前記第二不織布に対し、流体の流入側に第一不織布を積層する。第一不織布は濾過材の性能を阻害しない範囲であれば不織布の製法および含まれる樹脂は制限されない。本発明の濾過材において、第一不織布は1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであることを特徴とする。前記第一不織布の平均孔径、第二不織布の最大孔径の範囲から、本発明の濾過材は、第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする。第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比がこの範囲を満たすことで、第一不織布は深層濾過ゾーンとして機能し、ゲル状異物および粒子径の大きな異物が精密濾過ゾーンである第二不織布の平滑化された表面に到達するのを防ぐ、もしくは到達を遅らせることで濾過寿命を向上させる効果を発揮する。、第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比は0.75〜3.5倍であると好ましく、0.8〜1.5倍であるとさらに好ましい。
本発明の濾過材において、前記第二不織布は目付が40〜160g/m2の範囲内であり、かつ、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが0.1〜0.8mmの範囲内にあることが好ましい。第二不織布の目付や厚みが上記の範囲を満たすことで、第二不織布は、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布となり好ましい。第二不織布において、目付が40g/m2よりも小さい、または厚みが0.1mmよりも小さいと、平滑化する際にメルトブローン不織布内部まで圧着され平滑化されている恐れがあり、さらに濾過精度の低下が発生する恐れもある。また目付が160g/m2よりも大きい、または厚みが0.8mmよりも大きいと、平滑化された層と平滑化されていない層の少なくとも2層からなる構造は得られるものの、圧力損失の増加や濾過寿命の低下を招く恐れがある。本発明の濾過材に使用する第二不織布の1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みは、0.1〜0.5mmの範囲内にあると好ましく、0.15〜0.3mmの範囲内にあると特に好ましい。第二不織布の目付は、第二不織布の不織布密度や平均孔径、最大孔径と同様に用途に応じて適宜選択して使用する。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過といった用途であれば、より高目付の不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、目付の比較的小さい不織布が好ましい。本発明の濾過材において、第二不織布の目付は50g/m2〜155g/m2の範囲内であると好ましく、目付が55g/m2〜150g/m2の範囲内にあると最も好ましい。
上記の不織布密度、平均孔径、最大孔径を満たす、少なくとも片表面が平滑化されたメルトブローン不織布を本発明の第二不織布として使用する。そして上記目付、厚みを満たしているとより好ましい。上記の各条件を満たしている場合において、特に平均繊維径は限定されず、また表面が平滑化される際に、メルトブローン不織布を構成する繊維の一部が平坦な、いわゆる扁平化されるため、一概には言えないが、おおむね10μm以下であればよい。
本発明の濾過材に使用する第二不織布は、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布であり、この第二不織布の平滑化した不織布表面が流出側に配置することを本発明の濾過材の特徴としている。前記第二不織布において、不織布両面が平滑化したメルトブローン不織布を第二不織布として使用することが好ましい。不織布両面を平滑化することで、第二不織布は多孔膜状の層を二層有する構造となり、第一不織布と積層することで、本発明の濾過材は、流体の流入側(一次側)より第一不織布の層、第二不織布の平滑化された多孔膜状の層、第二不織布の平滑化されていない層、第二不織布の平滑化された多孔膜状の層の順に配置されるため、より高い濾過精度を示す。
本発明の濾過材において、前記第二不織布が、通気度が0.1〜15(cc/cm2/秒)の範囲内であることが好ましい。前記第二不織布の通気度がこの範囲を満たすことで、この第二不織布を使用した本発明の濾過材およびカートリッジフィルターは濾過の対象物が気体である場合、圧力損失が低く、好ましい。第二不織布の通気度は通気度が0.1〜10(cc/cm2/秒)の範囲内であるとより好ましく、通気度が0.2〜8.0(cc/cm2/秒)の範囲内であると特に好ましい。
本発明の濾過材に使用する第二不織布は不織布密度、平均孔径、最大孔径を所定の範囲とする、少なくとも片表面が平滑化されているメルトブローン不織布である。前記第二不織布はメルトブローン不織布であれば使用する樹脂は限定されず、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂など、メルトブローン法によりメルトブローン不織布を製造できる樹脂であれば、いずれの種類の樹脂も使用可能である。この中でも、本発明の濾過材に使用する第二不織布にはポリオレフィン系繊維からなるメルトブローン不織布を使用することが好ましく、特にポリプロピレン系の繊維であると好ましい。ポリプロピレンは耐薬品性が高いため、多くの液体の濾過に使用可能であり、軟化点、融点が低いため、熱加工性に優れていることから好ましい。本発明の第二不織布にはポリプロピレン系繊維でなるメルトブローン不織布が好ましく、ポリプロピレン単一繊維でなるメルトブローン不織布が最も好ましい。
本発明の濾過材において、前記第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであることを特徴とする。第一不織布の不織布密度、平均孔径が上記範囲を満たすことで第一不織布は深層濾過ゾーンとして濾液を濾過し、第二不織布のプレフィルターとして機能する。第一不織布の不織布密度が0.5g/cm3を越えると、第一不織布の表面で多くの粒子が捕集されることで第一不織布表面が容易に目詰まりし、濾過寿命が短くなる。第一不織布の不織布密度が0.05g/cm3よりも小さいと、第一不織布では異物がほとんど捕集されずに第二不織布に到達することで第二不織布が目詰まりし、濾過寿命が短くなる恐れがある。第一不織布の密度と同様に、第一不織布の平均孔径が5μmよりも小さいと、第一不織布の表面で多くの粒子が捕集されることで第一不織布表面が容易に目詰まりし、濾過寿命が短くなる。第一不織布の平均孔径が35μmよりも大きいと、第一不織布では異物がほとんど捕集されずに第二不織布に到達することで第二不織布が目詰まりし、濾過寿命が短くなる恐れがある。
第一不織布の不織布密度は、第二不織布の不織布密度や平均孔径、最大孔径と同様に用途に応じて適宜選択して使用する。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過であれば、より高密度の不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、密度の比較的小さい不織布が好ましい。本発明の濾過材では、第一不織布の不織布密度は0.07g/cm3〜0.3g/cm3の範囲内であると好ましく、不織布密度が0.1g/cm3〜0.2g/cm3の範囲内にあると特に好ましい。また第一不織布の平均孔径は第二不織布の最大孔径との比も考慮しつつ、選択しなければならない。従って、第一不織布の平均孔径も第一不織布の不織布密度と同様に用途に応じて適宜選択され、電子部品産業における工場濾液の濾過といった、特に高精度の濾過が必要な用途では、より小さい平均孔径である第一不織布が好ましい。本発明の濾過材では、第一不織布の平均孔径は7〜25μmであるとより好ましく、さらに好ましくは10〜20μmである。
本発明の濾過材において、前記第一不織布は、不織布密度、平均孔径が前記範囲内にある不織布であれば特に限定されず、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布などの、あらゆる製法で製造された不織布が使用可能であるが、前記第一不織布は、不織布表面が平滑化しておらず、実質的に繊維間が融着していないことが好ましい。第一不織布において、不織布表面が融着などにより平滑化されていたり、不織布内部の繊維間が融着していると、その部分で表面濾過が行われるため、異物が表面に堆積して、濾過寿命が短くなる恐れがあるためである。ここで「平滑化していない」とは溶融噴出したメルトブローン不織布もしくはスパンボンド不織布そのままの状態のものを指し、二次的に不織布表面を平滑加工したものを除外することである。また、「実質的に繊維間が融着していない」とは二次的に不織布を熱接着加工したものを除外するものである。メルトブローン不織布やスパンボンド不織布は、製造時に樹脂が冷えきれぬうちに集積されるので、自己仮接着はするが容易に交点が外れる程度のものであり、その状態を維持したものを用いるとよい。
また、第一不織布に使用する不織布として、特にメルトブローン不織布であることが好ましい。メルトブローン不織布は他の不織布と比較して極細繊維が得られやすいため、濾過材に適した不織布の製造方法である。また、メルトブローン不織布は構成する繊維長が長い繊維が得られるため、異物を捕集した際に異物を長繊維に絡め取り、再び放出しないようにする効果が高いため、前記第二不織布に積層する第一不織布にメルトブローン不織布が好ましく使用される。
前記第一不織布は、上記不織布密度、平均孔径を満たすものが使用することが可能であり、さらに、第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比を検討し本発明の濾過材となる。そして、第一不織布は、メルトブローン不織布であるとより好ましい。上記の条件を満たしている場合において、特に平均繊維径および最大孔径は限定されないが、第一不織布の平均繊維径は1μm〜50μm、最大孔径は8〜70μmであることが好ましい。特に平均繊維径が50μmより大きくなると、繊維間にできる空隙が大きくなることで最大孔径が大きくなり、第二不織布のプレフィルターとして機能が失われる恐れがあるためである。第一不織布の平均繊維径は第一不織布の平均孔径と同様に用途に応じて適宜選択して使用する。すなわちより高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過といった用途であれば、より細い平均繊維径の繊維からなる不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、平均繊維径の比較的大きい繊維からなる不織布が好ましい。本発明の濾過材では、第一不織布の平均繊維径は3〜30μmの範囲内であると、より好ましく、3〜10μmの範囲内にあると最も好ましい。また第一不織布の最大孔径は、最大孔径が70μmよりも大きくなると第二フィルターに対するプレフィルターとして機能が失われ、ゲル状異物や粒子からなる異物の多くが第二不織布まで到達している恐れがある。従って、第一不織布は上記最大孔径の範囲を満たしていることが好ましい。この最大孔径の範囲内において、第一不織布の最大孔径も用途に応じて適宜選択して使用する。すなわちより高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過といった用途であれば、より最大孔径の小さな不織布が好ましく、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、最大孔径の比較的大きい不織布が好ましい。本発明の濾過材では、第一不織布の最大孔径は10〜60μmの範囲内であると、より好ましく、20〜50μmの範囲内にあると最も好ましい。
本発明の濾過材は、成形されてカートリッジフィルターを始めとした濾過フィルターに使用可能であるが、特に本発明の濾過材は、プリーツ状に折り畳まれ、両端をヒートシール加工して熱接着させたものをケースに収めて使用するカートリッジフィルターにして使用することが好ましい。
本発明の濾過材、およびカートリッジフィルターは次の製法によって製造することができる。すなわち、本発明の濾材は、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であって、流体の流入側(一次側)における第一不織布が、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、流体の流出側(二次側)における第二不織布が、少なくとも不織布片表面の繊維が圧着して平滑化したメルトブローン不織布からなる濾過材であるが、第二不織布を得るために、メルトブローン不織布からなる原反を用意する。
第二不織布が、平滑化された後、前記不織布密度、平均孔径、最大孔径を満たすために、使用するメルトブローン不織布原反の不織布密度、平均孔径、最大孔径は下記の範囲にすることが好ましい。
少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布が、本発明の第二不織布の条件を満たすためには、第二不織布の原反として使用するメルトブローン不織布の1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.6g/cm3であり、平均孔径が5〜30μmであり、最大孔径が10〜50μmとすることが好ましい。より好ましくは、前記不織布密度、平均孔径、最大孔径の各数値範囲を満たし、かつ目付、厚みも限定されている第二不織布の原反として使用するとより好ましい。メルトブローン不織布原反の目付および厚みの好ましい数値は、目付が25〜160g/m2、厚みが0.2〜1mmの範囲内であると好ましい。このような原反を用いると、後述する熱ロール処理により所定の範囲を満たす少なくとも片表面が平滑化されたメルトブローン不織布を得ることができる。前記メルトブローン不織布原反において、不織布密度が0.05g/cm3より小さい、もしくはメルトブローン不織布原反の目付が25g/m2よりも小さいと、繊維密度が十分でなく、必要となる濾過精度が得られない恐れがある。逆にメルトブローン不織布原反の不織布密度が0.6g/cm3より大きい、またはメルトブローン不織布原反の目付が160g/m2よりも大きいと、熱カレンダー後の不織布の繊維密度が高くなりすぎるため、圧力損失が大きくなりすぎる恐れがある。メルトブローン不織布原反の厚みは0.2mm〜1mmの範囲内を満たすようにするとよい。メルトブローン不織布原反の厚みが1mmより大きいと、熱カレンダー加工して得られる第二不織布の繊維密度が高密度になりすぎることで、圧力損失が大きくなる恐れがあるほか、第二不織布の厚みが増加することで工程性が低下し、プリーツ加工などの後加工に悪影響を及ぼす可能性がある。逆に、加工前の原反の厚みが0.2mmより小さいと、繊維密度が十分に高められず、必要とする濾過精度が得られない恐れがある。また、得られる繊維シートも非常に薄いものであるため、強度が低く、使用中に破損する恐れがある。
本発明の濾過材における前記第二不織布に使用するメルトブローン不織布原反は、その不織布密度、目付、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが、それぞれの範囲を満たしつつ、用途に応じて適宜選択して使用することができる。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過といった用途であれば、不織布密度がより大きく、高目付で厚みのある不織布が好ましく使用される。一方、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、より低密度、低目付で厚みの薄い不織布が好ましく使用される。本発明の濾過材では、メルトブローン不織布原反の不織布密度が、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.07〜0.6g/cm3であると好ましく、0.08〜0.5g/cm3であると最も好ましい。またメルトブローン不織布原反の好ましい目付は40〜155g/m2であり、50〜150g/m2であると最も好ましい。さらに、メルトブローン不織布原反の好ましい厚みは0.3〜1mmであり、0.45〜1mmであると最も好ましい。
前記第二不織布が前記条件を満たすようにするため、第二不織布となるメルトブローン不織布原反は、平均孔径が5〜30μmの範囲内を満たし、最大孔径は10〜50μmの範囲内を満たすことが好ましい。メルトブローン不織布原反の平均孔径、最大孔径は熱ロールを使用した熱カレンダー加工により不織布表面の繊維同士が圧着されることで、加工終了後は小さくなるが、平滑化前のメルトブローン不織布原反の平均孔径が30μm以上、また、最大孔径が50μm以上であると、熱加工後も平均孔径や最大孔径の大きな状態となるため、結果的に求められる濾過精度が得られない恐れがある。また平均孔径が5μm以下であると、熱カレンダー加工により圧着した構成繊維によりメルトブローン不織布原反中の細孔が非常に狭くなるため、圧力損失が大きくなる恐れがある。前記メルトブローン不織布原反は、上記平均孔径、最大孔径の範囲を満たしつつ、用途に応じてそれらの値を適宜選択して使用することができる。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途であれば、平均孔径、最大孔径のより小さい不織布が好ましく使用される。一方、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、より平均孔径、最大孔径のより大きい不織布が好ましく使用される。高精度の濾過が必要となる用途において、メルトブローン不織布原反の熱加工前の平均孔径、また最大孔径は、平均孔径が10〜25μm、最大孔径が15〜45μmであることがより好ましく、最も好ましいのは平均孔径が12〜23μm、最大孔径が20〜40μmの範囲内にあるときである。
本発明の第二不織布において、第二不織布となるメルトブローン不織布原反は構成する繊維の平均繊維径が10μm以下であることが好ましい。第二不織布となるメルトブローン不織布原反を構成する繊維の平均繊維径がこの範囲内にあることで、繊維間空隙を微細にすることが可能である。前記メルトブローン不織布原反の平均繊維径が10μmより大きいと、繊維間空隙が大きくなり、必要とする濾過繊度が得られなくなる恐れがある。原反となるメルトブローン不織布の平均繊維径は、1〜8μmの範囲内であるとより好ましく。特に好ましいのは平均繊維径が1〜7μmのときである。
本発明の濾過材に使用する第二不織布は、前記メルトブローン不織布原反に対し、少なくとも片表面に熱ロールによる熱カレンダー加工を施すことで、熱カレンダー加工を施された表面が平滑化され、少なくとも不織布片表面の繊維を圧着して平滑化したメルトブローン不織布である前記第二不織布を得ることができる。熱ロールによる熱カレンダー加工を行う際の平滑加工する表面側の熱ロールの温度は、ロール温度をT(℃)とし、メルトブローン不織布に含まれる樹脂成分のうち、最も融解ピーク温度が低温の樹脂成分の融解ピーク温度をTm(℃)としたとき、
m−120(℃)<T(℃)<Tm(℃)
を満たす温度Tで前記メルトブローン不織布原反の少なくとも片表面に熱ロール処理を施すことが好ましい。熱ロールの温度がTm−120(℃)より低いと、熱カレンダー加工を施した側のメルトブローン不織布原反表面が平滑化されず、繊維ウェブ内の空隙を適度に埋めることができず、得られる繊維シートが径の大きい細孔を有するものとなり、高い濾過精度を発揮できない恐れがある。また、熱ロールの温度Tm(℃)より高温であると、メルトブローン不織布原反中の構成繊維が熱ロールに接触した際、ほとんどが溶融し、メルトブローン不織布原反全体をコーティングするように融解樹脂が広がることで、メルトブローン不織布原反がフィルム状になる恐れがあるためである。熱ロールによる熱カレンダー加工を行う際の熱ロールの温度は、
m−100(℃)<T(℃)<Tm−20(℃)であると好ましい。本発明の濾過材にはポリプロピレンからなるメルトブロー不織布が好ましく使用されるが、ポリプロピレン単一繊維からなるメルトブローン不織布を原反として用いた場合、熱カレンダー加工を行う際の熱ロールの温度は50℃より加工可能であるが、好ましくは60(℃)<T(℃)<120(℃)、特に好ましくは、70℃<T(℃)<110(℃)を満たす温度T(℃)で熱カレンダー加工を行うとよい。
熱カレンダー加工の際の熱ロールの圧力も適宜設定されるが、メルトブローン不織布原反に熱カレンダー加工を行う際は、線圧が2〜10MPaであることが好ましい。圧力が2MPaより小さいと、厚み加工をした際にメルトブローン不織布表面の平滑化が進行せず、熱カレンダー加工後のメルトブローン不織布原反が嵩高なものとなったり、強度の低いメルトブローン不織布となる恐れがある。圧力が10MPaより高いと圧力により繊維間隔が密なものとなり、得られるメルトブローン不織布の圧力損失が高くなる恐れがある。また、加える圧力が大きいと、厚み加工中にメルトブローン不織布原反が破損する恐れもある。熱ロールの圧力の好ましい範囲は、好ましくは3〜7.5MPaであり、もっとも好ましくは、3〜6MPaの範囲を満たす圧力で熱カレンダー加工を行う場合である。
前記メルトブロー不織布原反に熱ロールによる熱カレンダー加工を施すことで、本発明の濾過材に使用する前記第二不織布が得られる。第二不織布であるメルトブローン不織布は少なくとも片表面が熱カレンダー加工されることで、前記メルトブローン不織布原反と比較して不織布中に存在する孔径が縮小されている。第二不織布の平均孔径は0.5〜20μmを満たし、かつ最大孔径は5〜30μmであることを特徴とする。少なくとも片表面を平滑化したメルトブローン不織布の平均孔径及び最大孔径がそれぞれの範囲を同時に満たすことで、繊維間空隙が均一かつ微細なものとなり、本発明の濾過材に適した前記第二不織布が得られる。この第二不織布である、少なくとも片表面が平滑化したメルトブローン不織布は上記平均孔径、最大孔径の範囲を満たしつつ、用途に応じてそれらの値を適宜選択して使用することができる。すなわち、より高精度な異物の除去が必要とされる用途、例えば電子部品産業における工場濾液の濾過といった用途であれば、平均孔径、最大孔径のより小さい不織布が好ましく使用される。一方、比較的粒径の大きな異物を除去する用途であれば、より平均孔径、最大孔径のより大きい不織布が好ましく使用される。高精度の濾過が必要となる用途に使用される濾過材であれば、第二不織布の平均孔径は、1〜15μmの範囲内であるとより好ましく。特に好ましいのは平均孔径が1〜9μmのときである。また最大孔径は7〜22μmであるとより好ましく、最も好ましいのは10〜20μmの時である。
前記少なくとも片表面が平滑化したメルトブローン不織布である第二不織布を、平滑化した不織布表面が流出側に配置し、さらに、第二不織布よりも流体の流入側に第一不織布を積層することで本発明の濾過材が得られる。
前記第一不織布として第二不織布に積層する不織布は、前記不織布密度、平均孔径、最大孔径を満たすものであれば特に限定はされず、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布といった各種不織布が使用可能である。本発明では、前記第二不織布を本発明の濾過材に使用し、少なくとも1層存在する平滑化された層を多孔状の精密濾過ゾーンとして最終濾過層になるように配置している。従って、第一不織布は、平滑化した不織布表面からなる多孔状の精密濾過ゾーンに対してゲル状異物を多孔状の精密濾過ゾーンに到達する前に捕集する必要が生じるため、プレフィルターとしての役割を持たせることが好ましい。そして濾過材の性能を低下させないためにも、流体が流入する一次側に積層する第一不織布は微細な細孔を多数有し、かつ粒状の異物やゲル状の粒子を不織布の構成繊維中に包み込んで捕集することが求められるため、所定の第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比を満たす必要がある。
上記の条件から、前記第二不織布に対し、流体が流入する一次側に積層させる不織布はプレフィルターとしての役割を有することが好ましく、異物の状態によって平均繊維径、繊維間に存在する空隙の選択が容易である不織布や連続した線条で構成される不織布が好ましい。その中でもメルトブローン不織布は繊維同士の接着が弱く、比較的繊維の自由度があるため、ゲル状の異物を取り込む効果が高く、繊維径の選択も容易であるため好ましい。また、メルトブローン不織布は他の不織布よりも構成する繊維の平均繊度が細く、極細繊維が得られ易いため特に好ましい。
本発明のカートリッジフィルターは流体が流出する二次側において、前記第二不織布の平滑化しているメルトブローン不織布表面よりも二次側にも不織布や連続線条からなるネットといった繊維集合物を補強材として積層することが好ましい。第二不織布よりも二次側に積層される繊維集合物は特に限定されず、目付が10〜150g/m2の各種不織布や連続した線条で構成される網状構造物が使用できる。しかし、繊維間隔が密な繊維集合物であると、濾過材の圧力損失が増加する恐れがあるため、第二不織布よりも二次側に積層する繊維集合物は、構成繊維の繊維間隔が粗いものが好ましく、特に連続した線条により格子状の空間が構成されている格子状構造物が特に好ましい。
このようにして得られた、少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であり、前記第二不織布である、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布を、平滑化した不織布表面が流出側になるように配置し、第二不織布に対し、流体の流入側(一次側)に第一不織布を積層し、必要であれば第二不織布の流体の流出側(二次側)にも不織布もしくは連続線条からなるネットを積層した積層不織布に、ひだ状に折りたたむ、プリーツ加工を施すことで濾過膜を形成し、本発明のカートリッジフィルターとなる。
なお、本発明は第一不織布、第二不織布以外に性能を阻害しない範囲において、他の不織布、織編物といった繊維集合物を積層してもよい。また、第一不織布と第二不織布は性能を阻害しない範囲において一体化してもよい。
特に、第二不織布は一枚の原反に対し、熱ロールによる熱カレンダーを行うことで得る他にも、低目付の不織布を何層か積層した状態で、熱カレンダー処理を行うことでも得られる。この場合、熱カレンダー処理を行う前の積層不織布の密度、目付が前記条件を満たしていることが好ましい。また、熱カレンダーを行った後の不織布を本発明の第二不織布として使用する際は、前記不織布密度、平均孔径、最大孔径を満たしていることが必要とされる。前記第二不織布の条件である、不織布密度、平均孔径、最大孔径をそれぞれ満たしている不織布同士を積層して、さらに高目付、高密度の積層不織布を本発明の第二不織布として採用することも可能であるが、この場合も第二不織布としての不織布密度、平均孔径、最大孔径を満たしていることが必要であり、さらに前記通気度を満たしていることが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は以下の実施例に限られたものではない。実施例中、濾過材、及びカートリッジフィルターの物性および濾過性能は以下の方法により評価した。
(1)目付
目付を測定する繊維シート及び繊維集合物から、1辺が20cmの正方形の試料を切り出し、その試料の質量を測定し算出した。
(2)厚み
厚み測定機(商品名:THICKNESS GAUGE モデルCR−60A(株)大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cm2あたり2.94cNの荷重を加えた状態で測定した。
(3)不織布表面及び不織布断面の観察
少なくとも不織布片表面の繊維が圧着して平滑化したメルトブローン不織布の平滑化された多孔膜状の精密濾過ゾーン、および繊維層状の深層濾過ゾーンの存在を確認するため、不織布断面を走査型電子顕微鏡で観察した。
(4)平均孔径、最大孔径
ASTM F 316−86(バブルポイント法)に準じ、ポーラス・マテリアルズ社製「パーム・ポロメーター」を用いて測定した。
(5)濾過精度
減圧濾過用フィルターホルダー(アドバンテック製)に濾過膜を取り付けたのち、減圧容器にホルダー(直径 35mm)をセットする。ついで、JIS Z8901に準ずる試験用ダスト(JIS11種[中位径2μm]とJIS8種[中位径6.6〜8.6μm]を1:1の質量割合で混合したもの、関東ローム製)の試験用懸濁液(濃度:50ppm)を均一に攪拌しながら、上部表面から下部に向かって懸濁溶液を通水させて濾過液(1000L)を採取し評価した。評価方法は、まず、濾過前の試験用懸濁液の所定量に含まれるダストの粒子径別の個数(M)と、これを濾過した後の濾過液の所定量に残るダストの粒子径別の個数(N)とを粒度分布測定機(商品名:コールターカウンターマルチサイザー2、ベックマンコールター社製)を用いて測定した。次に下記に示す式(1)から、各粒子径別に遮断率を算出した。

遮断率(%)={(M−N)/M}×100・・・(1)

そして、遮断率(%)が99.9%になる粒子径(μm)を濾過精度とした。
(6)通気圧力損失
空気をプリーツ加工したカートリッジフィルターの一次側から二次側に向かって600L/分の流量で通気した時の、カートリッジフィルターの入口とカートリッジフィルターの出口との圧力差を測定した。
(7)通水圧力損失
水道水をプリーツ加工したカートリッジフィルターの一次側から二次側に向かって40L/分の流量で通水した時の、カートリッジフィルターの入口とカートリッジフィルターの出口との圧力差を測定した。
[使用した原反]
本発明の濾過材における第二不織布である、少なくとも片表面が平滑化したメルトブローン不織布を得るためのメルトブローン不織布原反として、以下に示すメルトブローン不織布を使用した。
[使用原反(1)]
メルトブローン不織布1(MB1)
構成繊維:ポリプロピレン単一繊維
平均繊維径:5.5μm
目付:81.1g/m2
厚み:0.75mm
密度:0.11g/cm3
平均孔径:14.9μm
最大孔径:23.6μm
[使用原反(2)]
メルトブローン不織布1(MB2)
構成繊維:ポリプロピレン単一繊維
平均繊維径:5.5μm
目付:55.0g/m2
厚み:0.76mm
密度:0.07g/cm3
平均孔径:16.1μm
最大孔径:26.0μm
[使用原反(3)]
メルトブローン不織布3(MB3)
構成繊維:ポリプロピレン単一繊維
平均繊維径:7.0μm
目付:40.0g/m2
厚み:0.21mm
密度:0.19g/cm3
平均孔径:23.8μm
最大孔径:38.1μm
[平滑化したメルトブローン不織布の作製]
使用原反(1)〜(3)のメルトブローン不織布に対し、熱カレンダーによる熱処理を行うことで、それぞれのメルトブローン不織布原反を使用した、前記第二不織布である両表面を平滑化したメルトブローン不織布を得た。使用原反(1)〜(3)に示したポリプロピレン単一繊維からなるメルトブローン不織布に対し、熱ロールを使用した熱カレンダー加工を行い、表面の平滑化と厚み加工を行った。カレンダー加工の条件として、加熱温度70℃、線圧3〜5MPaで熱カレンダー加工を施すことで、メルトブローン不織布の表面を平滑化させ、さらに厚みを減少させた。熱カレンダー加工は両面に対して行った。得られた両表面を平滑化したメルトブローン不織布(第二不織布)の各特性を下記に示す。
[MB膜1]
使用したメルトブローン不織布原反:メルトブローン不織布1(MB1)
目付:83.0g/m2
厚み:0.25mm
密度:0.332g/cm3
通気度:1.2cc/cm2/秒
濾過精度:1.2μm
平均孔径:4.2μm
最大孔径:18.9μm
[MB膜2]
使用したメルトブローン不織布原反:メルトブローン不織布2(MB2)
目付:56.7g/m2
厚み:0.17mm
密度:0.342g/cm3
通気度:2.6cc/cm2/秒
濾過精度:3.2μm
平均孔径:8.1μm
最大孔径:15.4μm
[MB膜3]
使用したメルトブローン不織布原反:メルトブローン不織布3(MB3)
目付:40.4g/m2
厚み:0.0.14mm
密度:0.299g/cm3
通気度:11.5cc/cm2/秒
濾過精度:10.5μm
平均孔径:12.3μm
最大孔径:21.3μm
得られた両表面を平滑化した、本発明の濾過材における第二不織布(MB膜)のうち、使用原反(2)を使用した両面が平滑化されたメルトブローン不織布(MB膜2)について、走査型電子顕微鏡を用いて不織布断面と不織布表面の観察を行った。不織布の断面の写真を図1に、不織布の表面の写真を図2に示す。不織布断面および不織布表面の両方の写真から、数本の繊維が集まって繊維束形成されていることが確認できる。このことから、平滑化されたメルトブローン不織布表面には、このように熱圧着された繊維束が形成されていることから、熱ロールを使用した熱カレンダー加工により構成繊維が圧着され、精密濾過ゾーンを形成していることが確認できた。また、不織布の断面の写真では、不織布内部が空隙の多い構造となっていることから、不織布内部において深層濾過ゾーンを形成していることも確認できた。従って、所定の条件のメルトブローン不織布に熱カレンダー加工を行うことで、繊維層状の深層濾過ゾーンと多孔質膜状の精密濾過ゾーンを有するメルトブローン不織布を得ることができることが、不織布断面および表面の観察から確認できる。
得られた両表面を平滑化した、本発明の濾過材における第二不織布に対し、前記第一不織布として、第二不織布の原反(MB不織布1、MB不織布2、MB不織布3)および、比較例として、熱カレンダー加工を行っていないスパンボンド不織布を第二不織布の一次側に積層し、本発明の濾過材を作製した。この濾過材に対し濾過精度を測定した。
[実施例1]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布2(MB膜2)に対し、一次側に積層する前記第一不織布としてメルトブローン不織布1(MB不織布1)を積層することで、本発明の濾過材を作製した。このようにして得られた濾過材に対し濾過精度を測定した。
[実施例2]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布2(MB膜2)に対し、一次側に積層する前記第一不織布としてメルトブローン不織布2(MB不織布2)を積層することで、本発明の濾過材を作製した。このようにして得られた濾過材に対し濾過精度を測定した。
[実施例3]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布2(MB膜2)に対し、一次側に積層する前記第一不織布としてメルトブローン不織布3(MB不織布3)を積層することで、本発明の濾過材を作製した。このようにして得られた濾過材に対し濾過精度を測定した。
[比較例1、比較例2]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布2(MB膜2)に対し、両面に何も積層していないものを比較例1とした。さらに、両表面を平滑化したメルトブローン不織布の一次側に積層する前記第一不織布として、熱カレンダー加工を行っていないスパンボンド不織布を積層して得られた積層不織布を比較例2として作製した。スパンボンド不織布の詳しい物性は次の通りである。
使用スパンボンド不織布(SB不織布)
構成繊維:ポリプロピレン単一繊維
平均繊維径:21.6μm
目付:15.0g/m2
厚み:0.230mm
密度:0.065g/cm3
平均孔径:73.6μm
最大孔径:1.75mm
このようにして得られ濾過材に対し濾過精度を測定した。測定結果を下記に示す。
[実施例1]
濾過材の構成
(第一不織布/第二不織布):メルトブローン不織布1/MB膜2
熱カレンダー加工
(第一不織布/第二不織布):無/両面有り
濾過精度:3.0μm
[実施例2]
濾過材の構成
(第一不織布/第二不織布):メルトブローン不織布2/MB膜2
熱カレンダー加工
(第一不織布/第二不織布):無/両面有り
濾過精度:3.0μm
[実施例3]
濾過材の構成
(第一不織布/第二不織布):メルトブローン不織布3/MB膜2
熱カレンダー加工
(第一不織布/第二不織布):無/両面有り
濾過精度:3.1μm
[比較例1]
濾過材の構成:MB膜2のみ
熱カレンダー加工
(第一不織布/第二不織布):無/両面有り
濾過精度:3.2μm
[比較例2]
濾過材の構成
(第一不織布/第二不織布):スパンボンド不織布/MB膜2
熱カレンダー加工
(第一不織布/第二不織布):無/両面有り
濾過精度:3.2μm
得られた両表面を平滑化した、本発明の濾過材における第二不織布に対し、前記第一不織布を第二不織布の一次側に積層し、さらに第二不織布の二次側にも網状構造物からなる繊維集合物を積層した。得られた積層不織布にプリーツ加工を施し、両端をヒートシール加工して止めた本発明の濾過材をポリプロピレン製のプロテクター、コア、エンドキャップからなるケースに収めた後、両端を熱接着することで本発明カートリッジフィルターを得た。カートリッジフィルターの実施例、比較例作製に使用した、第一不織布、および第二不織布の二次側に積層した繊維集合物を以下に示す。
積層物1 メルトブローン不織布
第一不織布として、平滑化されておらず、実質的に繊維間が融着していないメルトブローン不織布を検討した。メルトブローン不織布の構成要件は以下の通りである。
メルトブローン不織布
構成繊維:ポリプロピレン単一繊維
平均繊維径:7.0μm
目付:30.0g/m2
厚み:0.25mm
密度:0.12g/cm3
平均孔径:17.1μm
最大孔径:27.2μm
積層物2 網状構造物
前記第二不織布の補強材として、連続した線条で構成された格子状空間を有するネット状の網状構造体を使用した。ネット状の網状構造体の構成要件は以下の通りである。
網状構造物(ポリプロピレン単一連続線条ネット PPネット1)
構成繊維:ポリプロピレン単一連続線条
目合(縦×横):1mm×1mm
目付:100g/m2
連続線条径:0.55mm
積層物3 網状構造物
(ポリプロピレン単一連続線条ネット PPネット2)
構成繊維:ポリプロピレン単一連続線条
目合(縦×横):1mm×2mm
目付:30g/m2
連続線条径:0.2mm
[実施例4]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布1(MB膜1)に対し、一次側に積層する前記第一不織布として積層物1のメルトブローン不織布を、二次側には積層物2の網状構造物を積層し、重ねた状態でプリーツ加工を行うことで前記積層不織布をプリーツ状に加工し、両端を合わせてヒートシール加工することで止め、本発明のカートリッジフィルターを得た。このようにして得られたカートリッジフィルターに対し、濾過試験として、通気圧力損失測定、通水圧力損失測定を行った。
[実施例5]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布2(MB膜2)に対し、一次側に積層する前記第一不織布として積層物1のメルトブローン不織布を、二次側には積層物2の網状構造物を積層し、重ねた状態でプリーツ加工を行うことで前記積層不織布をプリーツ状に加工し、両端を合わせてヒートシール加工することで止め、本発明のカートリッジフィルターを得た。このようにして得られたカートリッジフィルターに対し、濾過試験として、通気圧力損失測定、通水圧力損失測定を行った。
[比較例3、4]
両表面を平滑化したメルトブローン不織布1、2(MB膜1、2)に対し、一次側積層物として積層物3の網状構造物を、二次側の積層物として積層物2の網状構造物を積層し、重ねた状態でプリーツ加工を行うことで前記積層不織布をプリーツ状に加工し、両端を合わせてヒートシール加工することで止め、カートリッジフィルターを得た。このようにして得られたカートリッジフィルターに対し、濾過試験として、通気圧力損失測定、通水圧力損失測定を行った。
(評価結果)
作製した、実施例、比較例のカートリッジフィルターの部材構成と通気圧力損失試験、通水圧力損失試験の結果を下記に示す。
[実施例4]
カートリッジフィルターの構成(第一不織布/第二不織布/二次側補助材)
積層物1(メルトブローン不織布)/MB膜1/PPネット1
通気圧損:3.9×10-5MPa
通水圧損:2.0×10-2MPa
[実施例5]
カートリッジフィルターの構成(第一不織布/第二不織布/二次側補助材)
積層物1(メルトブローン不織布)/MB膜2/PPネット1
通気圧損:2.7×10-5MPa
通水圧損:1.7×10-2MPa
[比較例3]
カートリッジフィルターの構成(第一不織布/第二不織布/二次側補助材)
PPネット1/MB膜1/PPネット1
通気圧損:3.0×10-5MPa
通水圧損:2.3×10-2MPa
[比較例4]
カートリッジフィルターの構成(第一不織布/第二不織布/二次側補助材)
PPネット1/MB膜2/PPネット1
通気圧損:2.6×10-5MPa
通水圧損:1.6×10-2MPa
(1)濾過材の濾過精度結果
実施例1〜3、比較例1、2とも濾過精度を決定する濾過膜(第二不織布)は同一品種を使用しており、濾過精度においては3.0μmに近い数値を示した。実施例1,2,3ともに第一不織布で粗粒子を捕捉し、それを通過した細粒子が第二不織布で捕捉されていた。一方、比較例2では、第一不織布が粗粒子を捕捉する役割を担っておらず、すべての粒子が第一不織布を通過し、第二不織布ですべてのテスト粒子が捕捉されていた。これは、使用したスパンボンド不織布の平均孔径が73.6μmと非常に大きく、必要とする範囲を超えたため第一不織布で粒子を捕捉することができなかった要因と考える。
(2)濾過材を使用したカートリッジフィルターの測定結果
実施例4、5および比較例3、4の通気圧損測定、通水圧損測定から、本発明の濾過材は、従来品と比較して十分に満足できる圧損の値であることが確認できた。特に同一の濾過膜を使用した、実施例4と比較例3、実施例5と比較例4とを比較すると通水試験での圧損測定はいずれの場合でも圧損の差が小さいことが確認できた。
(3)濾過寿命試験
電子部品工場において、実際にゲル状異物を含む循環濾過設備で使用された結果、比較例4と実施例4のカートリッジフィルターを使用した場合とでは、顕著に濾過寿命の向上がみられ本発明の濾過材、およびそれを用いたカートリッジフィルターの使用により、フィルターの濾過寿命が大幅に改善できたことが確認できた。
本発明の濾過材を使用したカートリッジフィルターが、ゲル状異物に対する高い捕集効果を示した理由について次のように考えられる。すなわち、通常のメンブレンフィルターでは、ゲル状異物がメンブレンフィルター表面に付着し、液体の流速の圧力によりゲル状異物が広範囲にメンブレンフィルターの表面を覆ってしまい、濾過寿命の急激な低下を招く恐れがある。それに加えて、液体の流速の圧力が高くなるにつれ、ゲル状異物の一部は液体の圧力により形状を変化させながらメンブレンフィルターの細孔を通過してしまう恐れがある。
これに対し、本発明の濾過材を使用したカートリッジフィルターでは、濾過材に使用しているメルトブローン不織布が、厚み断面方向に、多孔膜による精密濾過の機能を示す平滑化されたメルトブローン不織布表面と深層濾過の機能を示す繊維層で構成される積層構造を有しているため、平滑化されたメルトブローン不織布表面にゲル状異物が到達する前に、深層濾過層である繊維層でゲル状異物を捕集することが可能であると考えられる。特に、実施例1〜3で示した、両表面を平滑化したメルトブローン不織布の1次側にメルトブローン不織布を積層させた濾過材は1次側の平滑化された表面をゲル状異物が万一通過しても内部の平滑化されていないメルトブローン不織布で絡み取ることが可能であると考えられる。また、積層したメルトブローン不織布もがゲル状異物を捕集し、繊維長の長い繊維で絡め取るため、両表面を平滑化したメルトブローン不織布にゲル状異物が到達しにくいため、使用時間が向上したと考えられる。また、メルトブローン不織布は繊維長の長い繊維かつ繊維径の細い繊維で絡め取るため、一度捕集したゲル状異物を放出しにくいため、ゲル状異物がフィルターを通過する危険性も低減できると考えられる。
本発明の濾過材は、様々な粒径の異物を含む流体の濾過、またゲル状の異物を含む液体の濾過に適しており、例えば感光性レジスト、絶縁保護膜形成材料、配向膜形成材料、顔料分散カラーペースト、透明保護層形成材料などエレクトロニクス関連の液体濾過に好適である。
本発明の濾過材(実施例1〜3、実施例5)に使用した、両表面を平滑化したメルトブローン不織布(MB膜2)の不織布断面を走査型電子顕微鏡にて500倍に拡大し、撮影した写真を示す。 本発明の濾過材(実施例1〜3、実施例5)に使用した、両表面を平滑化したメルトブローン不織布(MB膜2)の不織布表面を走査型電子顕微鏡にて200倍に拡大し、撮影した写真を示す。

Claims (7)

  1. 少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材であって、
    流体の流入側(一次側)における第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、
    流体の流出側(二次側)における第二不織布は、少なくとも不織布片表面が平滑化したメルトブローン不織布であり、平滑化した不織布表面が流出側に配置しており、
    前記メルトブローン不織布の不織布密度が0.15〜0.7g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が0.5〜20μmであり、最大孔径が5〜30μmであり、
    前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍であることを特徴とする濾過材。
  2. 前記第二不織布が、目付が40〜160g/m2の範囲内であり、かつ1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが0.1mm〜0.8mmの範囲内にあるメルトブローン不織布である、請求項1に記載の濾過材。
  3. 前記第二不織布が、不織布両面が平滑化したメルトブローン不織布である、請求項1または請求項2に記載の濾過材。
  4. 前記第一不織布が、目付が10〜100g/m2の範囲内であり、かつ1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した厚みが0.1〜1mmの範囲内である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の濾過材。
  5. 第一不織布が、メルトブローン不織布であり、不織布表面が平滑化しておらず、実質的に繊維間が融着していない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の濾過材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の濾過材が、プリーツ状に折り畳まれているカートリッジフィルター。
  7. 少なくとも二層以上の不織布が積層されている濾過材の製造方法であって、
    流体の流入側(一次側)における第一不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度0.05〜0.5g/cm3であり、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径が5〜35μmであり、
    流体の流出側(二次側)における第二不織布は、1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度が0.05〜0.6g/cm3であり、平均孔径が5〜30μmであり、最大孔径が10〜50μmである合成樹脂繊維を含むメルトブローン不織布に、線圧が2〜10MPa、ロール温度が、ロール温度をT(℃)とし、メルトブローン不織布を構成する合成樹脂繊維の樹脂成分のうち、最も融解ピーク温度が低い樹脂成分の融解ピーク温度をTm(℃)としたときに、

    m−120(℃)<T(℃)<Tm(℃)

    を満たす温度Tで前記メルトブローン不織布の少なくとも片表面に熱ロール処理を施し、不織布の表面を圧着して平滑化し、前記平滑化したメルトブローン不織布の1cm2当たり2.94cNの荷重で測定した不織布密度を0.15〜0.7g/cm3とし、ASTM F 316−86に準じて測定した平均孔径を0.5〜20μm、最大孔径を5〜30μmとし、
    前記第一不織布の平均孔径と第二不織布の最大孔径との比(第一不織布の平均孔径/第二不織布の最大孔径)が0.5〜5倍とすることを特徴とする濾過材の製造方法。
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