JPH09150023A - 濾 材 - Google Patents

濾 材

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JPH09150023A
JPH09150023A JP33119995A JP33119995A JPH09150023A JP H09150023 A JPH09150023 A JP H09150023A JP 33119995 A JP33119995 A JP 33119995A JP 33119995 A JP33119995 A JP 33119995A JP H09150023 A JPH09150023 A JP H09150023A
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nonwoven
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Takashi Tokiwa
貴 常盤
Hitoshi Kobayashi
均 小林
Etsuro Nakao
悦郎 中尾
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この出願発明は、不織布を一定時間加熱した
後に、加圧または加熱加圧することにより、予め加熱加
圧処理を行っている不織布Bの加熱加圧処理の加圧条件
よりも小さい圧力条件でも、不織布Aと予め加熱加圧処
理を行っている不織布Bとを繊維接着により一体化でき
ることを見いだすことにより、数ミクロンオーダーの粒
子を捕集する能力があり、かつ濾過寿命の長い、平均繊
維径0.1〜10μm程度の微細繊維からなる2以上の
異なる密度の不織布が一体化された粗密構造を有する濾
材を提供することを課題とする。 【解決手段】 この出願発明は、平均繊維径0.1〜1
0μmの繊維からなる不織布Aと、平均繊維径0.1〜
10μmの繊維からなる不織布を加熱加圧処理した不織
布Bとを積層し、加熱後、不織布Bの加熱加圧処理の加
圧条件よりも小さい圧力条件で加圧処理されている不織
布Aと不織布Bとが一体化された粗密構造を有する濾材
に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この出願発明は濾材、とく
にプリーツ型カートリッジフィルタやディプス型カート
リッジフィルタなどに使用される濾材及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、プリーツ型カートリッジフィル
タに使用される濾材あるいは、ディプス型カートリッジ
フィルタの濾過精度を決定する内層に使用される濾材に
は、微細な粒子の捕集が可能なように、メルトブロー不
織布を加熱加圧処理した平均孔径の小さい緻密な濾材が
使用されている。これらの濾材は直径数ミクロンオーダ
ーの粒子をほぼ100%捕集する能力が得られるもの
の、目詰まりが生じやすく濾材寿命が短いという欠点が
あった。これに対して、繊維径の異なるメルトブロー不
織布を積層し、加熱加圧処理した粗密構造を有する濾材
が提案された。この濾材は同一の繊維径のものを加熱加
圧処理したものに比べると濾過寿命が若干延びるが、加
熱加圧処理によりいずれの繊維径のメルトブロー不織布
もかなり緻密化が進んでいるため、結局目詰まりしやす
く、十分な濾過寿命が得られなかった。また、上記の加
熱加圧処理した緻密な濾材に、加熱加圧処理前のメルト
ブロー不織布を積層一体化して、粗密構造の濾材とする
ことも試みられた。しかし、緻密な濾材とメルトブロー
不織布とを接着剤などを用いて一体化すると、接着剤に
より緻密な濾材の開孔が塞がれるため、通液抵抗が大き
くなるうえに、濾過寿命も短くなるという問題と、処理
液中に接着剤が流出するという問題があった。また、加
熱加圧処理による繊維接着で緻密な濾材とメルトブロー
不織布とを一体化する方法では、緻密な濾材を作製する
際に用いた加圧条件より小さい加圧条件では両者がうま
く一体化(接合)せず、プリーツ加工などを施すとすぐ
に層間剥離するという問題があり、一方加圧条件を同等
以上に大きくすると多少の粗密差は生じるものの、どち
らの層も緻密化してしまうため、濾過寿命を十分に長く
することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 この出願発明者等
は、これらの問題点について検討した結果、不織布を一
定時間加熱した後に、加圧または加熱加圧することによ
り、予め加熱加圧処理を行っている不織布Bの加熱加圧
処理の加圧条件よりも小さい圧力条件でも、不織布Aと
予め加熱加圧処理を行っている不織布Bとを繊維接着に
より一体化できることを見いだし、この出願発明を完成
したものであり、数ミクロンオーダーの粒子を捕集する
能力があり、かつ濾過寿命の長い、平均繊維径0.1〜
10μm程度の微細繊維からなる2以上の異なる密度の
不織布が一体化された粗密構造を有する濾材を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 この出願発明は、平均
繊維径0.1〜10μmの繊維からなる不織布Aと、平
均繊維径0.1〜10μmの繊維からなる不織布を加熱
加圧処理した不織布Bとを積層し、加熱後、不織布Bの
加熱加圧処理の加圧条件よりも小さい圧力条件で加圧処
理されることにより不織布Aと不織布Bとを一体化した
粗密構造を有する濾材に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】 不織布Aは、メルトブロー不織
布あるいは、分割性繊維を主体とする水流絡合不織布が
好ましく、構成する繊維の平均繊維径が0.1〜10μ
m、とくには0.5〜5μmであることが好ましい。
【0006】メルトブロー不織布はメルトブロー法によ
って製造される不織布で平均繊維径が細く、平均孔径の
小さなものが得やすいのでとくによい。メルトブロー不
織布は、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維などの
ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミ
ド系繊維などの熱可塑性繊維からなるものが使用できる
が、薬品耐性などに優れたポリオレフィン系繊維からな
るものが望ましい。
【0007】分割性繊維を主体とする水流絡合不織布
は、水流による絡合工程で分割性繊維が分割されて、分
割後の繊維径が0.1〜10μm程度となるものが望ま
しい。分割性繊維としては、ポリプロピレン/ポリエチ
レン、ポリプロピレン/ポリエステル、ポリアミド/ポ
リエステルなどの樹脂成分を組合わせた繊維が使用でき
るが、とくに、薬品耐性などに優れたポリプロピレン/
ポリエチレンの樹脂成分を組合わせた分割性繊維が望ま
しい。
【0008】不織布Aの積層接着前の目付は20〜10
0g/m2、より好ましくは30〜80g/m2 の範囲
にあることが望ましく、また見かけ密度は0.01〜
0.25g/cm3が好ましく、とくに、0.02〜
0.2g/cm3の範囲にあることが望ましい。
【0009】不織布Bは、平均繊維径0.1〜10μm
の繊維からなる不織布を加熱加圧処理して緻密化した不
織布であり、メルトブロー不織布あるいは、分割性繊維
を主体とする水流絡合不織布が好ましい。メルトブロー
不織布は製造工程において繊維が強い延伸を受けていな
いため、加熱加圧処理により緻密化して、小さい平均孔
径のものが得やすいのでとくによい。
【0010】加熱加圧条件としては、使用する繊維の種
類によって異なるが、例えばポリプロピレン系の繊維の
場合であれば、温度40〜100℃、より好ましくは5
0〜80℃の加熱条件で、線圧30〜300kg/c
m、より好ましくは50〜200kg/cmの加圧条件
であることが望ましい。
【0011】不織布Bの積層接着前の目付は20〜10
0g/m2 、より好ましくは30〜80g/m2 の範囲
にあることが望ましく、また見かけ密度は0.4〜0.
7g/cm3が好ましく 、とくに、0.45〜0.65
g/cm3の範囲にあることが望ましい。なお、特に高
い濾過精度が要求されるプリーツ型カートリッジフィル
タに使用される濾材については、不織布Aと不織布Bの
平均繊維径は同じか、または、ほぼ同じであることが望
ましい。
【0012】不織布Aと不織布Bとを積層して加熱後、
加圧する処理条件は、不織布を構成する繊維の種類によ
って異なるが、例えば、ポリプロピレン系繊維からなる
場合には、加熱条件は温度40〜100℃が好ましく、
とくに、50〜80℃の範囲にあることが望ましく、ま
た加熱時間が10〜60秒、より好ましくは10〜40
秒の範囲にあることが望ましい。上記の加熱の後に行わ
れる加圧の条件は、不織布Bを製造する際の圧力条件よ
りも低くする必要があり、線圧5〜50kg/cm、好
ましくは10〜30kg/cmが望ましい。加圧条件が
不織布Bを製造する際の圧力条件よりも高くなると、得
られる濾材が緻密になりすぎる。なお加圧処理は加熱加
圧処理であってもよい。
【0013】得られる濾材の目付は40〜200g/m
2、好ましくは60〜160g/m2、見かけ密度は0.
2〜0.6g/cm3、好ましくは0.3〜0.5g/
cm3の範囲にあることが望ましい。
【0014】この出願発明の濾材は、不織布を一定時間
加熱した後に、加圧または加熱加圧するため、予め加熱
加圧処理した不織布Bの加熱加圧処理の加圧条件よりも
小さい圧力条件でも、不織布Aと不織布Bとを繊維接着
により一体化できる。このため、不織布Aには小さい圧
力しか加わらないので不織布Aはあまり緻密化されず、
不織布Bと比較すると粗な状態となり、粗密差のある構
造の濾材が得られる。
【0015】以下、具体的に実施例によりこの出願発明
を説明する。
【実施例】
実施例1 メルトブローン法により、目付40g/m2、厚み0.
70mm、密度0.057g/cm3、平均繊維径1.
7μmのポリプロピレン製メルトブロー不織布1を作製
した。この不織布1を、表面温度60℃の加圧ロールに
より、線圧200kg/cmの条件で加熱加圧処理し
て、目付40g/m2、厚み0.06mm、密度0.6
3g/cm3の不織布2を作製した。また、不織布1と
不織布2を積層したものを、100℃で約30秒間予備
加熱した直後に、表面温度100℃の加圧ロールにより
線圧20kg/cmで加圧し、目付80g/m2、厚み
0.20mm、密度0.40g/cm3、平均孔径1.
0μmの濾材を作製した。
【0016】比較例1 実施例1の不織布1を2枚積層したものを、表面温度6
0℃の加圧ロールにより、線圧100kg/cmの条件
で加熱加圧処理して、目付80g/m2、厚み0.13
mm、密度0.62g/cm3、平均孔径1.0μmの
濾材を作製した。
【0017】比較例2 実施例1の不織布1を、表面温度60℃の加圧ロールに
より、線圧50kg/cmの条件で加熱加圧処理して、
目付40g/m2、厚み0.08mm、密度0.50g
/cm3の不織布3を作製した。実施例1の不織布1と
不織布3を積層したものを、表面温度60℃の加圧ロー
ルにより、線圧50kg/cmの条件で加熱加圧処理し
て、目付80g/m2、厚み0.14mm、密度0.5
7g/cm3、平均孔径1.1μmの濾材を作製した。
【0018】実施例2 ポリプロピレン成分とポリエチレン成分とからなる8分
割可能な分割繊維(繊度2デニール、繊維長45mm)
100重量%からなる繊維ウェブを、水流絡合処理し、
目付60g/m2、厚み0.34mm、密度0.18g
/cm3、平均繊維径3.5μmの不織布4を作製し
た。この不織布4を、表面温度60℃の加圧ロールによ
り、線圧200kg/cmの条件で加熱加圧処理して、
目付60g/m2、厚み0.12mm、密度0.50g
/cm3の不織布5を作製した。また、不織布4と不織
布5を積層したものを100℃で約30秒間予備加熱し
た直後に、表面温度100℃の加圧ロールにより線圧2
0kg/cmで加圧し、目付120g/m2、厚み0.
33mm、密度0.36g/cm3、平均孔径2.3μ
mの濾材を作製した。
【0019】比較例3 実施例2の不織布4を2枚積層したものを、表面温度6
0℃の加圧ロールにより、線圧100kg/cmの条件
で加熱加圧処理して、目付120g/m2、厚み0.2
2mm、密度0.55g/cm3、平均孔径2.2μm
の濾材を作製した。
【0020】実施例3 実施例2の不織布4と実施例1の不織布2を2枚積層し
たものを、100℃で約30秒間予備加熱した直後に、
表面温度100℃の加圧ロールにより、線圧20kg/
cmの条件で加熱加圧処理して、目付100g/m2
厚み0.23mm、密度0.43g/cm3、平均孔径
1.2μmの濾材を作製した。
【0021】比較例4 実施例1の不織布1を、表面温度60℃の加圧ロールに
より、線圧100kg/cmの条件で加熱加圧処理し
て、目付40g/m2、厚み0.09mm、密度0.4
4g/cm3の不織布6を作製した。実施例2の不織布
4と不織布6を積層したものを、表面温度60℃の加圧
ロールにより、線圧100kg/cmの条件で加熱加圧
処理して、目付100g/m2、厚み0.16mm、密
度0.63g/cm3、平均孔径1.1μmの濾材を作
製した。
【0022】これらの各実施例及び比較例で得られた濾
材の濾過性能をつぎの方法で調べ、その結果を表1に示
した。
【0023】(通水抵抗)水を濾材(有効面積51.5
cm2)に濾材の粗な側から流量3リットル/分で通水
したときの圧力損失を測定し、通水抵抗とした。 (除去粒子径)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度
10ppmの試験液を均一に撹拌しながら、濾材(有効
面積51.5cm2)に濾材の粗な側から流量3リット
ル/分で通水して、通水開始1分後の濾液を採取し、こ
の濾液及び濾過前の試験液に含まれる粒子数を粒度分布
測定器を用いて各粒径別に計測し、それぞれの粒径にお
ける捕集効率を次式により求めた。100%の捕集効率
を示す粒子径のうち、最も小さな粒子径(μm)をその
濾材の除去粒子径とした。
【0024】捕集効率(%)=(A−B)×100/A Aは濾過前の粒子数であり、Bは濾過後の粒子数であ
る。 (濾過寿命)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度1
0ppmの試験液を均一に撹拌しながら、濾材(有効面
積51.5cm2)に濾材の粗な側から流量3リットル
/分で通水し、圧力損失を各通水量に対して順次測定
し、初期圧力との差圧が2kg/cm2になるまでに処
理された総通水量を濾過寿命とした。
【0025】
【表1】 通水抵抗 除去粒子径 濾過寿命 (kg/cm2) (μm) (L) 実施例1 0.25 2.0 120 比較例1 0.43 2.2 66 比較例2 0.39 2.3 72 実施例2 0.12 3.3 300 比較例3 0.23 3.1 183 実施例3 0.27 1.8 115 比較例4 0.42 2.2 65
【0026】実施例1と比較例1、2、実施例2と比較
例3および実施例3と比較例4とを各々比較すると、実
施例1、2及び3の濾材は、粗密構造で、しかも、密度
が小さいため、濾過精度が高く、かつ、処理流量が大き
く、濾過寿命が長い。それに対して、比較例1、2、3
及び4は、それぞれ実施例1、2、3と同等な平均孔径
を有しているため、濾過精度は、この出願発明のものと
同等な値を示しているが、通水抵抗が大きく、目詰まり
しやすく、著しく濾過寿命が短かった。この出願発明の
濾材は、高い濾過精度を有する層と、それよりも粗い層
を有しているため、通液抵抗が低く、高流量の処理が可
能なうえ目詰まりしにくく、長寿命で捕集効率に優れて
いる。
【0027】実施例4〜6、比較例5〜8(プリーツ型
カートリッジフィルタ) 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた濾材を、スパ
ンボンド法により作製した目付40g/m2、厚さ0.
34mmのポリプロピレン製スパンボンド不織布2枚の
間に挟み、これを折り幅15mmでプリーツ加工したも
のを円筒状の多孔性コアに濾材の山数が80山になるよ
うに1周巻いて、内径3cm、外径6.5cm、長さ2
5cmのプリーツ型カートリッジフィルターを作製し
た。これらのプリーツ型カートリッジフィルターを液体
濾過装置のハウジングに装着し、下記の方法で濾過性能
を調べ、その結果を表2に示した。 (通水抵抗)水をカートリッジフィルターに流量25リ
ットル/分で通水したときの圧力損失を測定し、通水抵
抗とした。 (除去粒子径)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度
10ppmの試験液を均一に撹拌しながら、カートリッ
ジフィルターに流量25リットル/分で通水して、通水
開始1分後の濾液を採取し、この濾液及び濾過前の試験
液に含まれる粒子数を粒度分布測定器を用いて各粒子別
に計測し、それぞれの粒径における捕集効率を下記式に
より求めた。100%の捕集効率を示す粒子径のうち、
もっとも小さな粒子径(μm)をそのカートリッジフィ
ルターの除去粒子径とした。 捕集効率(%)=(A−B)×100/A ここで、Aは濾過前の粒子数で、Bは濾過後の粒子数で
ある。 (濾過寿命)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度2
0ppmの試験液を均一に撹拌しながら、カートリッジ
フィルターに流量25リットル/分で通水して、圧力損
失を各通水量に対して順次測定し、初期圧力との差圧が
2kg/cm2になるまでに処理された総通水量を濾過
寿命とした。
【0028】
【表2】 使用濾材 通水抵抗 除去粒子径 濾過寿命 [ kg/cm2 ] [ μm ] [ リットル ] 実施例4 実施例1の濾材 0.22 1.9 7980 比較例5 比較例1の濾材 0.45 2.2 3900 比較例6 比較例2の濾材 0.40 2.1 4400 実施例5 実施例2の濾材 0.14 3.2 10250 比較例7 比較例3の濾材 0.25 3.3 7460 実施例6 実施例3の濾材 0.25 1.7 8150 比較例8 比較例4の濾材 0.43 2.1 4100 表2から明らかなように、実施例4と比較例5、6、実
施例5と比較例7及び実施例6と比較例8を各々比較す
ると、この出願発明の濾材を使用した各実施例のプリー
ツ型カートリッジフィルタは、各比較例のものより捕集
能力の点で若干優れており、通水抵抗はより小さくて処
理流量が大きく、濾過寿命は非常に長いものである。
【0029】実施例7、8、比較例9〜11(ディプス
型カートリッジフィルター) メルトブロー法により、下記表3に示す濾材番号1及び
3〜8の平均孔径の異なる目付80g/m2の7種類の
ポリプロピレン製メトルブロー不織布を作製した。ま
た、濾材番号2には実施例1、3及び比較例1、2、4
で得られた濾材を使用した。これらの濾材を濾材番号順
に多孔性コアに順次巻回積層して、内径3cm、外径
6.4cm、長さ25cmのディプス型カートリッジフ
ィルターを作製した。
【0030】
【表3】 濾材番号 1 2 3 4 5 6 7 8 平均孔径[μm] 70 1.0〜1.2 3 5 10 17 24 31 巻き長さ[cm] 180 60 60 60 40 40 40 30
【0031】実施例9、比較例12(ディプス型カート
リッジフィルター) メルトブロー法により、下記表4に示す濾材番号1及び
3〜8の平均孔径の異なる目付80g/m2の7種類の
ポリプロピレン製メトルブロー不織布を作製した。ま
た、濾材番号2には実施例2及び比較例3で得られた濾
材を使用した。これらの濾材を濾材番号順に多孔性コア
に順次巻回積層して、内径3cm、外径6.4cm、長
さ25cmのディプス型カートリッジフィルターを作製
した。
【0032】
【表4】 濾材番号 1 2 3 4 5 6 7 8 平均孔径[μm] 70 2.2〜2.3 5 10 17 24 31 62 巻き長さ[cm] 180 60 60 60 40 40 40 30 実施例7〜9、比較例9〜12のディスプ型カートリッ
ジフィルターを液体濾過装置のハウジングに装着し、下
記の方法で濾過性能を調べ、その結果を表5に示した。 (通水抵抗)水をカートリッジフィルターに流量10リ
ットル/分で通水した時の圧力損失を測定し通水抵抗と
した。 (除去粒子径)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度
10ppmの試験液を均一に撹拌しながら、カートリッ
ジフィルターに流量10リットル/分で通水して、通水
開始1分後の濾液を採取し、この濾液及び濾過前の試験
液に含まれる粒子数を粒度分布測定器を用いて各粒子別
に計測し、それぞれの粒径における捕集効率を下記式に
より求めた。100%の捕集効率を示す粒子径のうち、
もっとも小さな粒子径(μm)をそのカートリッジフィ
ルターの除去粒子径とした。 捕集効率(%)=(A−B)×100/A ここで、Aは濾過前の粒子数で、Bは濾過後の粒子数で
ある。 (濾過寿命)JIS11種の塵埃を水に分散した濃度1
0ppmの試験液を均一に撹拌しながら、カートリッジ
フィルターに流量10リットル/分で通水して、圧力損
失を各通水量に対して順次測定し、初期圧力との差圧が
2kg/cm2になるまでに処理された総通水量を濾過
寿命とした。
【0033】
【表5】 濾材番号2に 通水抵抗 除去粒子径 濾過寿命 使用した濾材 [ kg/cm2 ] [ μm ] [ リットル ] 実施例7 実施例1の濾材 1.06 0.51 1850 比較例9 比較例1の濾材 1.59 0.53 1050 比較例10 比較例2の濾材 1.65 0.50 965 実施例8 実施例3の濾材 1.02 0.52 1920 比較例11 比較例4の濾材 1.64 0.51 980 実施例9 実施例2の濾材 0.80 0.92 2670 比較例12 比較例3の濾材 1.34 0.90 1425 表5から明らかなように、実施例7と比較例9、10、
実施例8と比較例11び実施例9と比較例12を各々比
較すると、この出願発明の濾材を使用した各実施例のデ
ィプス型カートリッジフィルタは、各比較例のものより
捕集能力の点では同等であるが、通水抵抗はより小さく
て処理流量が大きく、濾過寿命は非常に長いものであ
る。
【0034】
【発明の効果】 この出願発明の加圧処理条件で不織布
Aには小さい圧力しか加わらないので、不織布Aはあま
り緻密化されず、予め加圧加熱処理されている不織布B
と比較すると粗な状態となり、粗密差のある構造の濾材
が得られる。したがって、この出願発明の濾材は、粗密
構造であり、しかも、密度が小さいため、濾過精度が高
く、かつ、処理流量が大きく、濾過寿命が長い。また、
この出願発明の濾材は、高い濾過精度を有する層と、そ
れよりも粗い層を有しているため、目詰まりしにくく、
長寿命で捕集効率に優れている。とくに、この出願発明
の濾材は、プリーツカートリッジ用やディプスカートリ
ッジ用の濾材として用いると効果的であり、有用な素材
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径0.1〜10μmの繊維から
    なる不織布Aと、平均繊維径0.1〜10μmの繊維か
    らなる不織布を加熱加圧処理した不織布Bとを積層し、
    加熱後、不織布Bの加熱加圧処理の加圧条件よりも小さ
    い圧力条件で加圧処理されていることを特徴とする不織
    布Aと不織布Bとが一体化された粗密構造を有する濾
    材。
  2. 【請求項2】 不織布A及び/または不織布Bがメルト
    ブロー不織布であることを特徴とする請求項1に記載の
    濾材。
  3. 【請求項3】 不織布A及び/または不織布Bが分割性
    繊維を主体とする水流絡合不織布であることを特徴とす
    る請求項1に記載の濾材。
  4. 【請求項4】 不織布Aまたは不織布Bのいずれか一方
    がメルトブロー不織布であり、他方が分割性繊維を主体
    とする水流絡合不織布であることを特徴とする請求項1
    に記載の濾材。
  5. 【請求項5】 不織布A及び/または不織布Bを構成す
    る繊維の平均繊維径が0.5〜5μmであることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の濾材。
  6. 【請求項6】 不織布Aと不織布Bの平均繊維径が同じ
    かまたはほぼ同じであることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の濾材。
  7. 【請求項7】 平均繊維径0.1〜10μmの繊維から
    なる不織布Aと、平均繊維径0.1〜10μmの繊維か
    らなる不織布を加熱加圧処理した不織布Bとを積層し、
    加熱後、不織布Bの加熱加圧処理の加圧条件よりも小さ
    い圧力条件で加圧処理することを特徴とする不織布Aと
    不織布Bとが一体化された粗密構造を有する濾材の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008018429A (ja) * 2007-08-31 2008-01-31 Japan Vilene Co Ltd 筒状フィルタ
JP2009112887A (ja) * 2007-11-01 2009-05-28 Daiwabo Co Ltd 濾過材およびその製造方法、並びにカートリッジフィルター
JP4604351B2 (ja) * 1999-03-30 2011-01-05 チッソ株式会社 フィルターカートリッジ
JP2013236986A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Daiwabo Holdings Co Ltd 筒状フィルター

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