JP2009108938A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器において、ピストン寸法をインナチューブの径に対して独立に設定可能にすること。
【解決手段】 油圧緩衝器10において、インナチューブ12内の外側作動油室20と、シリンダ18内のピストンロッド側油室21Aを連通し、アウタチューブ11の内周とインナチューブ12の外周との間に環状油室17を区画し、この環状油室17をインナチューブ12に設けた油孔28を介してインナチューブ12内の外側作動油室20に連通し、環状油室17の断面積をピストンロッド23の断面積より大きく形成し、ピストンロッド23が内側作動油室21から退出する伸側行程で内側作動油室21又は外側作動油室20の油を油溜室22へ流す体積補償流路64と、伸側行程で内側作動油室21又は外側作動油室20から油溜室22への油の流れを阻止するチェック弁60とを有してなるもの。
【選択図】 図5

Description

本発明は車両用の油圧緩衝器に関する。
フロントフォーク等の油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、アウタチューブの内周の開口部と、インナチューブの外周の先端部のそれぞれに固定したブッシュを介して、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、該アウタチューブの内周と、インナチューブの外周と、前記2つのブッシュとで囲まれる環状の油室を区画し、前記インナチューブの内周に隔壁部材を設け、下部に油室を区画するとともに、上部に油溜室を区画し、前記アウタチューブに取付けたピストンロッドを該隔壁部材に摺動自在に挿入し、前記インナチューブに挿入したピストンロッドの先端部に該インナチューブ内に摺動するピストンを固定し、前記油室を前記ピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と前記ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画し、前記環状の油室を前記インナチューブに設けた油孔を介して前記ピストンロッド側油室又はピストン側油室に連通した車両用の油圧緩衝器において、前記環状の油室の断面積を前記ピストンロッドの断面積より大きく形成し、かつ、前記隔壁部材に伸側行程時に前記油室から前記油溜室内への流れを阻止するチェック弁を設けるとともに、前記隔壁部材に前記油室と前記油溜室を通過する体積補償用微小流路を設けたものがある。
この従来の油圧緩衝器では、圧側行程でインナチューブに進入するピストンロッドの進入容積分の作動油がインナチューブ内の油室からインナチューブの油孔を通って環状油室に移送される。このとき、環状油室の容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッドの容積増加分ΔS2より大きいから、環状油室への油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室からチェック弁を介して補給される。また、伸側行程でインナチューブから退出するピストンロッドの退出容積分の作動油が環状油室からインナチューブの油孔を通ってインナチューブ内の油室に移送される。このとき、環状油室の容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッドの容積減少分ΔS2より大きいから、環状油室からの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が微小流路を通って油溜室へ排出される。この伸側行程では、微小流路の通路抵抗が伸側減衰力を発生させるものになる。
特開2003-269515
特許文献1に記載の油圧緩衝器には以下の問題点がある。
(1)油圧緩衝器のピストンに設けた減衰バルブ装置が発生する減衰力は、ピストンの両側のピストンロッド側油室とピストン側油室の圧力差ΔPに、ピストン面積Aを乗じたものになる。車両の乗心地を向上させるために減衰力を小さく設定しようとするときには、バルブの耐久性確保のためにバルブに一定の剛性を付与する必要があることから、圧力差ΔPを小とすることには限界があり、ピストン面積Aを小さくすることが必要とされる。ところが、従来の油圧緩衝器では、ピストンを直接インナチューブに摺動させており、ピストン面積Aを小さくするためにインナチューブの径を小さくすることは当該フロントフォークに要求される剛性との関係で困難があり、結果として減衰力を小さく設定することが困難になる。
(2)油圧緩衝器の適用車種が変わるとき、インナチューブの径が変わる都度、ピストン寸法も変える必要があり、ピストンの共用化ができない。
本発明の課題は、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、アウタチューブの内周とインナチューブの外周との間に区画した環状油室をインナチューブに設けた油孔を介してインナチューブ内の作動油室に連通する油圧緩衝器において、ピストン寸法をインナチューブの径に対して独立に設定可能にすることにある。
請求項1の発明は、車体側のアウタチューブ内に車軸側のインナチューブを摺動自在に挿入し、インナチューブの内部にシリンダを立設し、インナチューブとシリンダの上部に隔壁部材を設け、隔壁部材の下部のインナチューブとシリンダの間に外側作動油室を、シリンダの内部に内側作動油室をそれぞれ区画するとともに、隔壁部材の上部に油溜室を区画し、アウタチューブ側に取付けたピストン支持部材を、隔壁部材に通してシリンダ内の内側作動油室に挿入し、ピストン支持部材の先端部にシリンダ内を摺動するピストンを設け、シリンダ内の内側作動油室をピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と、ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画し、インナチューブ内の外側作動油室と、シリンダ内のピストンロッド側油室を連通し、アウタチューブの内周とインナチューブの外周との間に環状油室を区画し、この環状油室をインナチューブに設けた油孔を介してインナチューブ内の外側作動油室に連通し、環状油室の断面積をピストン支持部材の断面積より大きく形成し、ピストン支持部材が内側作動油室から退出する伸側行程で内側作動油室又は外側作動油室の油を油溜室へ流す体積補償流路と、伸側行程で内側作動油室又は外側作動油室から油溜室への油の流れを阻止するチェック弁とを有してなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)油圧緩衝器において、圧側行程でシリンダに進入するピストンロッドの進入容積分の作動油が、ピストンロッド側油室から外側作動油室を通ってインナチューブの油孔から環状油室に移送される。このとき、環状油室の容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッドの容積増加分ΔS2より大きいから、環状油室への油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室からチェック弁を介して補給される。
伸側行程でシリンダから退出するピストンロッドの退出容積分の作動油が、環状油室からインナチューブの油孔を通って外側作動油室に、ひいてはピストンロッド側油室に移送される。このとき、環状油室の容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッドの容積減少分ΔS2より大きいから、環状油室からの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が体積補償流路の微小流路を介して油溜室へ排出される。
(b)油圧緩衝器が上述(a)の体積補償動作を行なうに際し、ピストンはインナチューブに摺動することなく、インナチューブの内部のシリンダに摺動する。従って、フロントフォークに要求される剛性との関係でインナチューブの径が定まるとき、ピストン面積Aをインナチューブの径に無関係に設定できる。ピストンの両側のピストンロッド側油室とピストン側油室との圧力差ΔPがバルブの剛性との関係で小さくできないときにも、ピストン面積Aを小さく設定し、油圧緩衝器の減衰バルブ装置が発生する減衰力を小さくし、車両の乗心地を向上できる。
(c)油圧緩衝器の適用車種が変わり、インナチューブの径が変わるときにも、ピストンの寸法はインナチューブの径によらず不変更とすることができ、ピストンを共用化できる。
図1は油圧緩衝器の全体を示す断面図、図2は図1の下部拡大断面図、図3は図1の中間部拡大断面図、図4は図1の上部拡大断面図、図5は図3の要部拡大断面図である。
フロントフォーク(油圧緩衝器)10は、アウタチューブ11を車体側に、インナチューブ12を車輪側に配置する倒立型フロントフォークであり、図1〜図4に示す如く、アウタチューブ11の下端開口部の内周に固定したガイドブッシュ11Aと、インナチューブ12の上端開口部の外周に固定したガイドブッシュ12A(インナチューブ12の内周であってガイドブッシュ12Aの下部にはシール部材12Bを付帯的に備える)を介して、アウタチューブ11の内部にインナチューブ12を摺動自在に挿入する。11Bはオイルシール、11Cはダストシールである。アウタチューブ11の上端開口部にはキャップ13が液密に螺着され、アウタチューブ11の外周には車体側取付部材が設けられる。インナチューブ12の下端開口部にはボトムピース14、車軸ブラケット15が液密に挿着されてインナチューブ12の底部を構成し、車軸ブラケット15には車軸取付孔16が設けられる。このとき、インナチューブ12の底部を形成するボトムピース14が有底筒状をなして車軸ブラケット15の内径段差部に装填されるとともに、インナチューブ12の下端部が車軸ブラケット15の内径に螺着され、インナチューブ12の下端面がボトムピース14の外周段差部を車軸ブラケット15の内径段差部との間に挟圧保持する。
フロントフォーク10は、アウタチューブ11の内周と、インナチューブ12の外周と、前記2つのガイドブッシュ11A、12Aにて区画される環状油室17を区画する。
フロントフォーク10は、インナチューブ12の内部にシリンダ18を立設する。シリンダ18の下端部はボトムピース14の内周に螺着されてボトムピース14の底面と衝合し、インナチューブ12と環状間隙を介する状態で該インナチューブ12と同軸配置される。
フロントフォーク10は、インナチューブ12とシリンダ18の上部に隔壁部材19を設ける。隔壁部材19はシリンダ18の上端外周に螺着されるとともに、インナチューブ12の上端側の内周にシール部材19Aを介して液密に挿着される。
フロントフォーク10は、隔壁部材19の下部のインナチューブ12とシリンダ18の間に外側作動油室20を、シリンダ18の内部に内側作動油室21をそれぞれ区画するとともに、隔壁部材19の上部に油溜室22を区画する。油溜室22の中でその下側領域は油室22A(油面L)、上側領域は空気室22Bである。
フロントフォーク10は、図5に示す如く、アウタチューブ11に取付けたピストンロッド23を隔壁部材19に通してシリンダ18内の内側作動油室21に挿入する。具体的には、キャップ13の中心部の下端部にピストンロッド23を螺着し、これをロックナット24で固定する。
フロントフォーク10は、隔壁部材19からシリンダ18に挿入したピストンロッド23の先端部に螺着したピストンボルト25に、シリンダ18の内周に摺動するピストン26を固定し、前記内側作動油室21をピストンロッド23が収容されるピストンロッド側油室21Aと、ピストンロッド23が収容されないピストン側油室21Bに区画する。ピストン26はピストンナット25Aにより固定される。
フロントフォーク10は、インナチューブ12内の外側作動油室20と、シリンダ18内の内側作動油室21のピストンロッド側油室21Aを、シリンダ18に設けた油孔27により常時連通する。
フロントフォーク10は、前記環状油室17を、インナチューブ12に設けた油孔28を介してインナチューブ12内の外側作動油室20に常時連通する。
フロントフォーク10は、アウタチューブ11の上端開口部に設けたキャップ13の下端面と、インナチューブ12とシリンダ18の上部に設けた隔壁部材19の上端面との間に、懸架スプリング30を介装している。ピストンロッド23の上端側外周には、懸架スプリング30の内周をガイドするスプリングガイド31が設けられている。フロントフォーク10は、車両走行時に路面から受ける衝撃力を懸架スプリング30の伸縮振動により吸収する。
フロントフォーク10は、ピストン26に減衰力発生装置40を備える(図3)。
減衰力発生装置40は、圧側流路41と伸側流路42を備える。圧側流路41は、バルブストッパ41Bにバックアップされる圧側ディスクバルブ41A(圧側減衰バルブ)により開閉される。伸側流路42は、バルブストッパ42Bにバックアップされる伸側ディスクバルブ42A(伸側減衰バルブ)により開閉される。尚、バルブストッパ41B、バルブ41A、ピストン26、バルブ42A、バルブストッパ42Bは、ピストンボルト25に挿着されるバルブ組立体を構成し、ピストンボルト25に螺着されるピストンナット25Aに挟まれて固定される。
減衰力発生装置40は、圧側行程では、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。また、伸側行程では、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。この圧側減衰力と伸側減衰力により、前述した懸架スプリング30の伸縮振動を制振する。
フロントフォーク10は、ピストンボルト25の上端面とシリンダ18の上端側の隔壁部材19のピストンロッド側油室21Aに臨む下端面に設けたスプリングシート51との間にリバウンドスプリング52を介装している。フロントフォーク10の最伸長時に、ピストンボルト25の上端面とスプリングシート51の間でリバウンドスプリング52を加圧することにより、最伸長ストロークを規制する。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間からなる前記環状油室17の断面積S1を、ピストンロッド23の断面積(外径に囲まれる面積)S2より大きく形成している(S1>S2、但しS1≧S2でも可)。
また、隔壁部材19に、圧側行程では油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容し、伸側行程ではピストンロッド側油室21Aから油溜室22への油の流れを阻止するチェック弁60を設けている。隔壁部材19とスプリングシート51の内周にはバルブ室61が設けられ、バルブ室61の上端側の段差部61Aと、バルブ室61の下端側のスプリングシート51上のバックアップスプリング62との間にチェック弁60が収容される。チェック弁60は、段差部61Aとスプリングシート51の間隔より短尺とされ、下端面に横溝を形成される。チェック弁60は、バルブ室61の内周に摺接して上下変位可能に設けられる。チェック弁60の外周は、バルブ室61の内周との間に、油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容する流路を形成する。チェック弁60は、ピストンロッド23を摺動自在に支持するブッシュ63をその内周に圧入されて備える。圧側行程では、チェック弁60はシリンダ18に進入するピストンロッド23に連れ移動して下方に移動し、スプリングシート51に衝合するとともに、段差部61Aとの間に隙間を形成し、油溜室22の油をその外周経由でピストンロッド側油室21Aへ流入可能とする。伸側行程では、チェック弁60はシリンダ18から退出するピストンロッド23に連れ移動して上方に移動し、段差部61Aに衝合して該段差部61Aとの間の隙間を閉じ、ピストンロッド側油室21Aの油が上述した圧側行程の逆経路で油溜室22へ排出されることを阻止する。
また、隔壁部材19に、伸側行程で外側作動油室20(内側作動油室21のピストンロッド側油室21Aでも可)の油を油溜室22へ流す体積補償流路64を設けている。体積補償流路64は微小流路64Aを備える。
フロントフォーク10の動作は以下の如くになる。
(圧側行程)
圧側行程でシリンダ18に進入するピストンロッド23の進入容積分の作動油がピストンロッド側油室21Aからシリンダ18の油孔27、外側作動油室20、インナチューブ12の油孔28を通って環状油室17に移送される。このとき、環状油室17の容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッド23の容積増加分ΔS2より大きいから、環状油室17への油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室22からチェック弁60を介して補給される。
この圧側行程では、前述した通り、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。
(伸側行程)
伸側行程でインナチューブ12から退出するピストンロッド23の退出容積分の作動油が環状油室17からインナチューブ12の油孔28を介してインナチューブ12内の外側作動油室20に移送される。このとき、環状油室17の容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッド23の容積減少分ΔS2より大きいから、環状油室17からの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が体積補償流路64の微小流路64Aを通って油溜室22へ排出される。
この伸側行程では、前述した通り、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。また、上述の微小流路64Aの通路抵抗による伸側減衰力も発生する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)フロントフォーク10において、圧側行程でシリンダ18に進入するピストンロッド23の進入容積分の作動油が、ピストンロッド側油室21Aから外側作動油室20を通ってインナチューブ12の油孔28から環状油室17に移送される。このとき、環状油室17の容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッド23の容積増加分ΔS2より大きいから、環状油室17への油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室22からチェック弁60を介して補給される。
伸側行程でシリンダ18から退出するピストンロッド23の退出容積分の作動油が、環状油室17からインナチューブ12の油孔28を通って外側作動油室20に、ひいてはピストンロッド側油室21Aに移送される。このとき、環状油室17の容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッド23の容積減少分ΔS2より大きいから、環状油室17からの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が体積補償流路64の微小流路64Aを介して油溜室22へ排出される。
(b)フロントフォーク10が上述(a)の体積補償動作を行なうに際し、ピストン26はインナチューブ12に摺動することなく、インナチューブ12の内部のシリンダ18に摺動する。従って、フロントフォークに要求される剛性との関係でインナチューブ12の径が定まるとき、ピストン面積Aをインナチューブ12の径に無関係に設定できる。ピストン26の両側のピストンロッド側油室21Aとピストン側油室21Bとの圧力差ΔPがバルブ41A、42Aの剛性との関係で小さくできないときにも、ピストン面積Aを小さく設定し、フロントフォーク10の減衰力発生装置40が発生する減衰力を小さくし、車両の乗心地を向上できる。
(c)フロントフォーク10の適用車種が変わり、インナチューブ12の径が変わるときにも、ピストン26の寸法はインナチューブ12の径によらず不変更とすることができ、ピストン26を共用化できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。本発明のチェック弁60は、圧側行程で、油溜室22から内側作動油室21(ピストンロッド側油室21A)への油の流れを許容し、伸側行程で、内側作動油室21(ピストンロッド側油室21A)から油溜室22への油の流れを阻止するものに限らず、圧側行程で、油溜室22から外側作動油室20への油の流れを許容し、伸側行程で、外側作動油室20から油溜室22への油の流れを阻止するものでも良い。
また、本発明の体積補償流路64は、伸側行程で、外側作動油室20の油を油溜室22へ流すものに限らず、内側作動油室21(ピストンロッド側油室21A)の油を油溜室22へ流すものでも良い。
図1は油圧緩衝器の全体を示す断面図である。 図2は図1の下部拡大断面図である。 図3は図1の中間部拡大断面図である。 図4は図1の上部拡大断面図である。 図5は図3の要部拡大断面図である。
符号の説明
10 フロントフォーク(油圧緩衝器)
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
17 環状油室
18 シリンダ
19 隔壁部材
20 外側作動油室
21 内側作動油室
21A ピストンロッド側油室
21B ピストン側油室
22 油溜室
23 ピストンロッド(ピストン支持部材)
26 ピストン
27、28 油孔
60 チェック弁
64 体積補償流路

Claims (1)

  1. 車体側のアウタチューブ内に車軸側のインナチューブを摺動自在に挿入し、
    インナチューブの内部にシリンダを立設し、
    インナチューブとシリンダの上部に隔壁部材を設け、隔壁部材の下部のインナチューブとシリンダの間に外側作動油室を、シリンダの内部に内側作動油室をそれぞれ区画するとともに、隔壁部材の上部に油溜室を区画し、
    アウタチューブ側に取付けたピストン支持部材を、隔壁部材に通してシリンダ内の内側作動油室に挿入し、ピストン支持部材の先端部にシリンダ内を摺動するピストンを設け、
    シリンダ内の内側作動油室をピストンロッドが収容されるピストンロッド側油室と、ピストンロッドが収容されないピストン側油室に区画し、
    インナチューブ内の外側作動油室と、シリンダ内のピストンロッド側油室を連通し、
    アウタチューブの内周とインナチューブの外周との間に環状油室を区画し、この環状油室をインナチューブに設けた油孔を介してインナチューブ内の外側作動油室に連通し、
    環状油室の断面積をピストン支持部材の断面積より大きく形成し、
    ピストン支持部材が内側作動油室から退出する伸側行程で内側作動油室又は外側作動油室の油を油溜室へ流す体積補償流路と、伸側行程で内側作動油室又は外側作動油室から油溜室への油の流れを阻止するチェック弁とを有してなる油圧緩衝器。
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