JP2009105467A - 部品照合方法 - Google Patents

部品照合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009105467A
JP2009105467A JP2009032604A JP2009032604A JP2009105467A JP 2009105467 A JP2009105467 A JP 2009105467A JP 2009032604 A JP2009032604 A JP 2009032604A JP 2009032604 A JP2009032604 A JP 2009032604A JP 2009105467 A JP2009105467 A JP 2009105467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
tag
tape
holder
specified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009032604A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Maenishi
康宏 前西
Chika Konishi
親 小西
Ikuo Yoshida
幾生 吉田
Yukichi Nishida
裕吉 西田
Masaya Matsumoto
昌也 松本
Akihito Yamazaki
映人 山崎
Takuya Yamazaki
琢也 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009032604A priority Critical patent/JP2009105467A/ja
Publication of JP2009105467A publication Critical patent/JP2009105467A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

【課題】少ない手間で部品の照合ができる部品実装機のための部品照合方法を提供する。
【解決手段】少ない手間で部品の照合ができる部品実装機100のための部品照合方法は、各部品カセット114に付されたICタグ426bから2つのICタグリーダ/ライタ111が受信する信号の方向に基づいて、各ICタグ426bの位置座標を取得し、取得した各ICタグ426bの位置座標の違いにより、部品供給部115a,115bに配置された部品カセット114の配置位置を特定する位置特定ステップS12Aと、部品カセット114に付されたICタグ426bから部品情報を読み取る読み取りステップS13と、部品情報及び配置位置と、基板に対して実装されるべき部品や、部品カセット114の配置されるべき位置が規定された部品配列データとを照合する照合ステップS14とを含む。
【選択図】図19

Description

本発明は、部品実装機によって電子部品を実装する際の部品照合方法に関し、特に、IC(Integrated Circuit)タグを用いた部品照合方法に関する。
電子部品をプリント基板等の基板に実装する部品実装機では、実装前に部品カセットに装着された部品が正しいものであるか否かの照合を行なわなければならない。従来の部品実装機では、バーコードで表された部品の名称、員数等の情報を用いて部品の照合を行なうものがある(例えば、特許文献1参照。)。
バーコードは部品テープが巻きつけられたリールに付されている。部品の照合に先立って、バーコードの情報はバーコードリーダで読取られた後、メモリに書き込まれる。なお、メモリはリールが装着される部品カセットに設けられている。このようにすることにより、部品実装開始時に、部品カセットのメモリをメモリリーダでスキャンすることにより、部品照合を自動で行なうことができ、部品カセットのセットミスを発見することができる。
ここで、「部品テープ」とは、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール(供給用リール)等に巻かれた状態で供給される。主に、チップ部品と呼ばれる比較的小さいサイズの部品を部品実装機に供給するのに使用される。また、部品テープによって供給される部品をテーピング部品と呼ぶ。
特許第2932670号公報
しかしながら、従来の部品実装機では、部品照合に先立って、使用する部品種のテープの1つ1つについてバーコードの情報を部品カセットのメモリに転送するという作業が必要であり、手間がかかるという問題がある。一般的に、1台の部品実装機に使用する部品テープは20〜50種、多い場合には100種を超えるので、作業者は、そのすべての部品テープについて、部品カセットのメモリに転送するという作業を行なわなければならない。
また、部品の照合を行なうためには、実装開始時にメモリを部品実装機の読み取り部の近傍まで移動させて、もしくは読み取り部が移動して各部品カセットのメモリをスキャンすることによりメモリに記憶された情報を読み取らなければならない。このため、部品照合動作を実施する時間が必要であり、稼動ロスが生じるという問題がある。それとともに、上記のような読み取り部のスキャン動作つまり設備を稼動させるまでに、部品の掛け間違いを発見できないという問題点がある。
さらに、従来の部品実装機では部品ライブラリは予め作成しておかなければならず、部品ライブラリ作成の手間が生じるという問題がある。部品ライブラリとは、部品実装機が扱うことができる全ての部品種それぞれについての情報(部品名、部品サイズ、部品の色、部品の形状等)を集めたものであり、実装に使用する部品についての上記した情報が存在しないと、部品実装機はその部品の実装動作をすることができない。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、少ない手間で部品の照合ができる部品実装機のための部品照合方法を提供することを目的とする。
また、部品実装時の稼動ロスが少ない部品実装機のための部品照合方法を提供することも目的とする。
さらにまた、部品ライブラリ作成の手間が生じない部品実装機のための部品ライブラリ作成方法を提供することも目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の部品照合方法は、複数の部品を保持する部品保持具が、部品実装機に部品を供給する部品供給部に正しく配置されているかを、コンピュータを用いて照合する部品照合方法であって、前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、前記部品照合方法は、各部品保持具に付された前記ICタグから前記2つのICタグリーダが受信する信号の方向に基づいて、各ICタグの位置座標を取得し、取得した各ICタグの位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を特定する位置特定ステップと、前記位置特定ステップで特定された前記部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップで読み出された前記識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定ステップで特定された配置位置と、前記部品保持具の配置されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明の部品照合方法は、複数の部品を保持する部品保持具から部品実装機によって取り出された部品と、前記部品実装機によって基板に実装されるべき部品とを、コンピュータを用いて照合する部品照合方法であって、前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に装着されており、前記部品照合方法は、前記部品実装機に装着された前記部品保持具の装着位置を特定する位置特定ステップと、前記部品保持具に付されたICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップで読み出された識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定ステップで特定された装着位置と、前記部品保持具の装着されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合ステップとを含むことを特徴とする。例えば、前記位置特定ステップでは、ICタグから無線通信媒体を介して出力される信号の出力状況に基づいて、前記部品保持具の装着位置を特定する。
これにより、部品保持具に付されたICタグから識別情報が読み出されて、その識別情報が規定部品情報と照合されるため、従来のように部品照合に先立って、供給用リールに付されたバーコードの情報を部品カセットのメモリに転送するという作業を省いて、少ない手間で部品の照合をすることができる。また、ICタグによる無線通信により識別情報が読み出されるため、ヘッドや部品カセットを移動させる必要がなく、部品実装時の稼動ロスを少なくすることができる。さらに、部品保持具の装着位置が特定されて、その装着位置と規定位置情報とが照合されるため、部品保持具の装着位置の誤りを見つけることができる。ここで、ICタグから出力される電波などの信号の出力状況に基づいて部品保持具の装着位置が特定されるため、その装着位置を特定するために、部品カセットを移動させる必要がなく、部品実装時の稼動ロスをさらに少なくすることができる。
好ましくは、前記部品保持具は、部品テープであり、前記部品照合方法は、さらに、前記部品テープと、新たに部品実装機に装着された部品テープとの継ぎ目を検出する検出ステップを含み、前記読み取りステップでは、さらに、前記検出ステップで継ぎ目が検出されたときに、前記新たな部品保持具のICタグから前記識別情報を読み取り、前記照合ステップでは、さらに、前記読み取りステップで読み出された新たな部品テープに対応する識別情報と、前記規定部品情報とを照合する。
これにより、新しい部品テープがつながれた場合には、その新しい部品テープのICタグから識別情報が読み取られて、識別情報に基づく照合が行われるため、誤った部品テープがつながれているなどのミスを見つけてこれを防ぐことができる。
また、本発明の部品員数確認方法は、複数の部品を保持する部品保持具から部品実装機によって部品が取り出されることにより変動する、前記部品保持具に保持される部品の員数を、コンピュータを用いて確認する部品員数確認方法であって、前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報、及び前記部品の員数を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に装着されており、前記部品員数確認方法は、前記請求項A1記載の部品照合方法に含まれる各ステップと、前記部品保持具のICタグから前記部品の員数を読み取る員数読み取りステッ
プと、前記部品実装機が部品を基板に実装するために前記部品を前記部品保持具から取り出すごとに、前記員数読み取りステップで読み取られた員数を1つデクリメントするデクリメントステップと、前記デクリメントステップでデクリメントされた後の員数が、所定の数未満になったときに警告を発する員数警告ステップとを含むことを特徴とする。
これにより、部品保持具から部品が取り出されるごとに、員数読み取りステップで読み取られた部品の員数がデクリメントされ、その員数が少なくなると警告が発せられるため、その部品保持具に保持されている残りの部品の員数を容易に確認することができ、その部品がなくなる前に部品保持具を取り替えることができ、部品実装時の稼動ロスを少なくすることができる。
また、本発明の部品配列データ作成方法は、部品を基板に実装する部品実装機に対し、複数の部品を保持する部品保持具が装着される装着位置と、前記部品保持具に保持されている部品との関係を示す部品配列データを、コンピュータを用いて作成する部品配列データ作成方法であって、前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に装着されており、前記部品配列データ作成方法は、前記部品実装機に装着された前記部品保持具の装着位置を特定する位置特定ステップと、前記部品保持具に付されたICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記位置特定ステップで特定された装着位置と、前記読み取りステップで読み取られた識別情報とを対応づけて、前記部品配列データを作成するデータ作成ステップとを含むことを特徴とする。例えば、前記位置特定ステップでは、ICタグから無線通信媒体を介して出力される信号の出力状況に基づいて、前記部品保持具の装着位置を特定する。
これにより、部品保持具の装着位置が特定され、その部品保持具に保持されている部品の識別情報がICタグから読み取られることにより部品配列データが作成されるため、部品保持具を部品実装機に装着するだけで、わざわざ人が装着位置と識別情報を確認して部品配列データを作成する必要がなく、迅速に且つ容易に部品配列データを作成することができる。また、ICタグから出力される電波などの出力状況に基づいて装着位置が特定される場合には、例えば、位置を特定するために部品カセットを移動させるような手間を省くことができる。
また、本発明の部品ライブラリ作成方法は、部品実装機に装着された部品保持具に保持されている部品に関する情報を部品ライブラリとして、コンピュータを用いて作成する部品ライブラリ作成方法であって、前記部品保持具には、前記部品保持具に収納されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付されており、前記部品ライブラリ作成方法は、前記部品保持具に付されたICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップで読み取られた識別情報が含まれるように前記部品ライブラリを作成する作成ステップとを含むことを特徴とする。
これにより、部品保持具に付されたICタグから識別情報が読み取られて、部品ライブラリが作成されるため、わざわざ人が識別情報を確認して部品ライブラリを作成する必要がなく、手間をかけずに迅速に且つ容易に部品ライブラリを作成することができる。
また、本発明の部品管理方法は、複数の部品を保持する部品保持具から、部品実装機によって取り出されて基板に実装された部品を、コンピュータを用いて管理する部品管理方法であって、前記部品保持具には、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶している第1のIC(Integrated Circuit)タグが付されており、前記部品管理方法は、前記部品保持具に付された第1のICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記部品保持具から部品を順次取り出して基板に実装する実装ステ
ップと、前記読み取りステップで読み出された識別情報を、前記実装ステップで実装された部品に対応付けて、前記基板に取り付けられた第2のICタグに書き込む書込みステップとを含むことを特徴とする。
これにより、基板に取り付けられた第2のICタグには、その基板に実装された部品の識別情報が書き込まれているため、その基板に不具合が生じても、その第2のICタグに書き込まれた識別情報を読み出せば、その原因を容易に究明することができる。
また、本発明の部品保持具は、複数の部品を保持する部品保持具であって、前記複数の部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグを備えることを特徴とする。
これにより、識別情報を記憶しているICタグが備えられているため、そのICタグから無線通信媒体を介して識別情報を容易に読み取ることができる。したがって、従来のように部品照合に先立って、リールに付されたバーコードの情報を部品カセットのメモリに転送するという作業が必要なくなり、少ない手間で部品の照合をすることができる。また、識別情報の読み取りのために部品カセットを移動させる必要がなく、部品実装時の稼動ロスを少なくすることができる。
なお、本発明は、上述のような各種方法として実現することができるだけでなく、このような方法に含まれるステップを手段とする各種装置として実現したり、コンピュータに各ステップを実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体やインターネ
ット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
本発明の部品照合方法は、部品保持具に付されたICタグから識別情報が読み出されて、その識別情報が規定部品情報と照合されるため、従来のように部品照合に先立って、供給用リールに付されたバーコードの情報を部品カセットのメモリに転送するという作業を省いて、少ない手間で部品の照合をすることができるという作用効果を奏する。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態に係る部品実装システムについて説明する。
(部品実装システム)
図1は、本発明に係る部品実装システム10全体の構成を示す外観図である。この部品実装システム10は、上流から下流に向けて回路基板(基板)20を送りながら電子部品を実装していく生産ラインを構成する複数の部品実装機100、200と、生産の開始等にあたり、各種データベースに基づいて必要な電子部品の実装順序を最適化し、得られたNC(Numeric Control)データを部品実装機100、200にダウンロードして設定・
制御する部品照合装置300とからなる。
部品実装機100は、同時かつ独立して、又は、お互いが協調して(又は、交互動作にて)部品実装を行う2つのサブ設備(前サブ設備110及び後サブ設備120)を備える。各サブ設備110(120)は、直交ロボット型装着ステージであり、部品テープを収納する最大48個の部品カセット114の配列からなる2つの部品供給部115a及び115bと、それら部品カセット114から最大10個の部品を吸着し基板20に装着することができる10個の吸着ノズル(以下、単に「ノズル」ともいう。)を有するマルチ装着ヘッド112(10ノズルヘッド)と、そのマルチ装着ヘッド112を移動させるXYロボット113と、マルチ装着ヘッド112に吸着された部品の吸着状態を2次元又は3次元的に検査するための部品認識カメラ116と、トレイ部品を供給するトレイ供給部117と、ICタグに格納された情報を読み出したり、ICタグに情報を書き込んだりするICタグリーダ/ライタ111等を備える。ICタグは部品テープが巻きつけられるリールに取り付けられる。各サブ設備は、他のサブ設備とは独立して(並行して)、基板への部品実装を実行する。
なお、「部品テープ」とは、現実には、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール(供給用リール)等に巻かれた状態で供給される。主に、チップ部品と呼ばれる比較的小さいサイズの部品を部品実装機に供給するのに使用される。ただし、最適化処理においては、「部品テープ」とは、同一の部品種に属する部品の集合(それら複数個の部品が仮想的なテープ上に並べられたもの)を特定するデータであり、「部品分割」と呼ばれる処理によって、1つの部品種に属する部品群(1本の部品テープ)が複数本の部品テープに分割される場合がある。なお、「部品種」とは、抵抗、コンデンサ等の電子部品の種類を示している。また、部品テープによって供給される部品をテーピング部品と呼ぶ。
この部品実装機100は、具体的には、高速装着機と呼ばれる部品実装機と多機能装着機と呼ばれる部品実装機それぞれの機能を併せもつ実装機である。高速装着機とは、主として□10mm以下の電子部品を1点あたり0.1秒程度のスピードで装着する高い生産性を特徴とする設備であり、多機能装着機とは、□10mm以上の大型電子部品やスイッチ・コネクタ等の異形部品、QFP(Quad Flat Package)・BGA(Ball Grid Array)等のIC部品を装着する設備である。
つまり、この部品実装機100は、ほぼ全ての種類の電子部品(装着対象となる部品として、0.6mm×0.3mmのチップ抵抗から200mmのコネクタまで)を装着できるように設計されており、この部品実装機100を必要台数だけ並べることで、生産ラインを構成することができる。
(部品実装機の構成)
図2は、本発明に係る部品実装機100の主要な構成を示す平面図である。
シャトルコンベヤ118は、トレイ供給部117から取り出された部品を載せて、マルチ装着ヘッド112による吸着可能な所定位置まで運搬するための移動テーブル(部品搬送コンベア)である。ノズルステーション119は、各種形状の部品種に対応するための交換用ノズルが置かれるテーブルである。
各サブ設備110(又は120)を構成する2つの部品供給部115a及び115bは、それぞれ、部品認識カメラ116を挟んで左右に配置されている。したがって、部品供給部115a又は115bにおいて部品を吸着したマルチ装着ヘッド112は、部品認識カメラ116を通過した後に、基板20の実装点に移動し、吸着した全ての部品を順次装着していく動作を繰り返す。「実装点」とは、部品を装着すべき基板上の座標点のことであり、同一部品種の部品が異なる実装点に装着される場合もある。同一の部品種に係る部品テープに並べられた部品(実装点)の個数の合計は、その部品種の部品数(実装すべき部品の総数)と一致する。
ここで、マルチ装着ヘッド112による部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の動作(吸着・移動・装着)、又はそのような1回分の動作によって実装される部品群を「タスク」と呼ぶ。例えば、10ノズルヘッド112によれば、1個のタスクによって実装される部品の最大数は10となる。なお、ここでいう「吸着」には、ヘッドが部品を吸着し始めてから移動するまでの全ての吸着動作が含まれ、例えば、
1回の吸着動作(マルチ装着ヘッド112の上下動作)で10個の部品を吸着する場合だけでなく、複数回の吸着動作によって10個の部品を吸着する場合も含まれる。
ICタグリーダ/ライタ111は、各サブ設備110(又は120)に1つまたは2つ設けられている。ICタグリーダ/ライタ111は、読み出しコマンドを含む所定周波数の電波をICタグに送信し、ICタグに記憶された情報を含む所定周波数の電波をICタグから受信する。2つのICタグリーダ/ライタ111が受信する電波の方向によりICタグの位置が特定される。
図3は、ICタグリーダ/ライタ111の回路構成およびICタグの回路構成を示す図である。
ICタグリーダ/ライタ111は、交流電源461に接続された変調復調部462と、制御部463と、インターフェース部464と、アンテナ465とを備えている。
変調復調部462は、アンテナ465を介してICタグ426bと通信を行なう回路であり、ICタグ426bに対して電力搬送電波を送信するとともに、ICタグ426bから送信されてきた部品の情報を受信する。すなわち、変調復調部462では、制御部463より出力された制御コードを受信している間、無線周波数(RF:Radio Frequency、例えば、13.56MHz)の電力搬送信号を生成し、その信号を電力搬送電波に変換しアンテナ465より送信する。また、変調復調部462は、ICタグ426bに書込むべき部品の情報をアンテナ465より送信する。
制御部463は、変調復調部462による電力搬送電波の送信やその送信の停止を制御したり、変調復調部462により受信した部品の情報をインターフェース部464を介して外部に出力したりする。
ICタグ426bは、アンテナ471と、変調復調部472と、電力生成部473と、ロジックメモリ474とを備える。ロジックメモリ474は、部品の情報を格納する。
電力生成部473は、アンテナ471を介して、ICタグリーダ/ライタ111より送信された電力搬送電波を電磁誘導方式または電磁結合方式によって受信し、高周波の誘起電力を生成する。電力生成部473は、さらに、誘起電力を整流するとともに、整流された誘起電力の電圧を一定の値に平滑化したり、直流電力を蓄積したりし、アンテナ471が電力搬送電波を受信している間、変調復調部472およびロジックメモリ474に対し、生成した直流電力を供給し続ける。
変調復調部472は、ロジックメモリ474に格納された部品の情報を電波に変換し、アンテナ471を介して外部に出力する。なお、変調方式は、ICタグリーダ/ライタ111の変調復調部462における復調方式と合致している限り、ASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency-Shift Keying)等の任意のものを利用することができる。変調復調部472は、また、変調復調部472は、ICタグリーダ/ライタ111より送信された部品の情報を復調して、ロジックメモリ474に書込む。
図4は、マルチ装着ヘッド112と部品カセット114の位置関係を示す模式図である。このマルチ装着ヘッド112は、「ギャングピックアップ方式」と呼ばれる作業ヘッドであり、最大10個の吸着ノズル112a〜112bを装着することが可能であり、このときには、最大10個の部品カセット114それぞれから部品を同時に(1回の上下動作で)吸着することができる。
なお、「シングルカセット」と呼ばれる部品カセット114には1つの部品テープだけが装填され、「ダブルカセット」と呼ばれる部品カセット114には2つの部品テープが
装填される。また、部品供給部115a及び115bにおける部品カセット114(又は、部品テープ)の位置を「Z軸上の値」又は「Z軸上の位置」と呼び、部品供給部115aの最左端を「1」とする連続番号等が用いられる。したがって、テーピング部品についての実装順序を決定するための重要な手順として、部品種(又は、部品テープ、又は、その部品テープを収納した部品カセット114)の並び(Z軸上の位置)を決定する。「Z軸」とは、部品実装機(サブ設備を備える場合には、サブ設備)ごとに装着される部品カセットの配列位置を特定する座標軸(又は、その座標値)のことをいう。
図5(a)に示されるように、各部品供給部115a、115b、215a、215bは、それぞれ、最大48個の部品テープを搭載することができる(それぞれの位置は、Z1〜Z48、Z49〜Z96、Z97〜Z144、Z145〜Z192)。具体的には、図5(b)に示されるように、テープ幅が8mmの部品テープを2つ収納したダブルカセットを用いることで、各部品供給部(Aブロック〜Dブロック)に最大48種類の部品を搭載することができる。テープ幅の大きい部品(部品カセット)ほど、1つのブロックに搭載できるカセット本数は減少する。
なお、各サブ設備に向かって左側の部品供給部115a、215a(Aブロック、Cブロック)を「左ブロック」、各サブ設備に向かって右側の部品供給部115b、215b(Bブロック、Dブロック)を「右ブロック」とも呼ぶ。
図6(a)及び図6(b)は、10ノズルヘッドが吸着可能な部品供給部の位置(Z軸)の例を示す図及び表である。なお、図中のH1〜H10は、10ノズルヘッドに搭載されたノズル(の位置)を指す。
ここでは、10ノズルヘッドの各ノズルの間隔は、1つのダブルカセットの幅(21.5mm)に相当するので、1回の上下動により吸着される部品のZ番号は、1つおき(奇数のみ又は偶数のみ)となる。また、10ノズルヘッドのZ軸方向における移動制約により、図6(b)に示されるように、各部品供給部の一端を構成する部品(Z軸)に対しては、吸着することができないノズル(図中の「−」)が存在する。
次に、図7(a)〜図9を用いて、部品カセット114の詳細な構造を説明する。
図7(a)〜図7(d)に示すような各種チップ形電子部品423a〜423dを図8に示すキャリアテープ424に一定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部424aに収納し、この上面にカバーテープ425を貼付けて包装し、供給用リール426に所定の数量分を巻回したテーピング形態でユーザに供給されている。ただし、電子部品が収納される部分の形状は凹形状には限られない。また、このようなキャリアテープ424及びカバーテープ425が部品テープを構成し、この部品テープ及び供給用リール426が、電子部品を保持する部品保持具として機能する。
供給用リール426にはICタグ426bが取り付けられており、ICタグ426bにはテーピング部品の部品名、員数、製造メーカ名、製造工場名、製造日時、ロット名などの製造情報、部品寸法、キャリアテープ424が取り付けられる部品カセット114の幅、収納凹部424aのピッチ間隔などの情報が格納されている。また、図8に示すようなキャリアテープ424以外であっても、部品をテープに粘着固定させた粘着テープや、紙テープなどもある。
このようなテーピング電子部品423dは図9に示すような部品カセット114に装着されて使用されるものであり、図9において供給用リール426は本体フレーム427に結合されたリール側板428に回転自在に取り付けられている。この供給用リール426より引き出されたキャリアテープ424は送りローラ429に案内され、この部品カセッ
ト114が搭載された電子部品自動装着装置(図示せず)の動作に連動し、同装置に設けられたフィードレバー(同じく図示せず)により部品カセット114の送りレバー430が図中の矢印Y1方向に移動し、送りレバー430に取り付けられているリンク431を介してラチェット432を定角度回転させる。そしてラチェット432に連動した前記送りローラ429を定ピッチ(たとえば、2mm又は4mmの送りピッチ)だけ動かす。なお、キャリアテープ424は、モータ駆動またはシリンダ駆動により送り出される場合もある。
また、キャリアテープ424は送りローラ429の手前(供給用リール426側)のカバーテープ剥離部433でカバーテープ425を引き剥がされる。引き剥がされたカバーテープ425はカバーテープ巻取りリール434に巻取られ、カバーテープ425を引き剥がされたキャリアテープ424は電子部品取り出し部435に搬送される。前記送りローラ429がキャリアテープ424を搬送するのと同時に前記ラチェット432に連動して開口する電子部品取り出し部435から、真空吸着ヘッド(図示せず)は、収納凹部424aに収納されたチップ形電子部品423dを吸着して取り出す。その後、送りレバー430は上記フィードレバーによる押し力を解除されて引張りバネ436の付勢力でもって同Y2方向に、すなわち元の位置にもどる。
上記一連の動作が繰り返されると使用済のキャリアテープ424は部品カセット114の外部へ排出されるように構成されている。
この部品実装機100の動作上の特徴をまとめると、以下の通りである。
(1)ノズル交換
次の装着動作に必要なノズルがマルチ装着ヘッド112にないとき、マルチ装着ヘッド112は、ノズルステーション119へ移動し、ノズル交換を実施する。ノズルの種類としては、吸着できる部品のサイズに応じて、例えば、タイプS、M、L等がある。
(2)部品吸着
マルチ装着ヘッド112が部品供給部115a及び115bに移動し、電子部品を吸着する。一度に10個の部品を同時に吸着できないときは、吸着位置を移動させながら複数回、吸着上下動作を行うことで、最大10個の部品を吸着することができる。
(3)認識スキャン
マルチ装着ヘッド112が部品認識カメラ116上を一定速度で移動し、マルチ装着ヘッド112に吸着された全ての電子部品の画像を取り込み、部品の吸着位置を正確に検出する。
(4)部品装着
基板20に、順次電子部品を装着する。
上記(1)から(4)の動作を繰り返し行うことで、全ての電子部品を基板20に搭載する。上記(2)から(4)の動作は、この部品実装機100による部品の実装における基本動作であり、「タスク」に相当する。つまり、1つのタスクで、最大10個の電子部品を基板に装着することができる。
(部品実装機における制約)
部品の実装順序を最適化する目的は、部品実装機100による単位時間当たりの基板の生産枚数を最大化することである。したがって、好ましい最適化方法(最適化アルゴリズム)とは、この部品実装機100が有する上述の機能上及び動作上の特徴から分かるように、基板上に効率よく装着できる10個の電子部品を選び、それらを同時に部品供給部から吸着し、最短経路で順次装着するようなアルゴリズムである。このような最適化アルゴリズムで決定された部品実装順序は、理想的には、1本のノズルだけによる部品実装の場合と比較し、約10倍の生産性を向上することができる。
ところが、いかなる部品実装機であっても、機構上、コスト上、運用上などの面から、
部品の実装順序の決定に対する制約要因を持っている。したがって、現実的には、部品の実装順序の最適化とは、様々な制約を遵守したうえで、単位時間当たりの基板の生産枚数を可能な限り最大化することである。
以下、この部品実装機100における主な制約を列挙する。なお、制約の詳細については、個々の最適化アルゴリズムを説明している箇所においても説明している。
(マルチ装着ヘッド)
マルチ装着ヘッド112は、独立して吸着・装着動作をする10個の装着ヘッドが一列に並べられたものであり、最大10本の吸着ノズルが着脱可能であり、それら一連の吸着ノズルによって、1回の吸着上下動作で最大10個の部品を同時に吸着することができる。
なお、マルチ装着ヘッドを構成している個々の作業ヘッド(1個の部品を吸着する作業ヘッド)」を指す場合には、単に「装着ヘッド(又は、「ヘッド」)」と呼ぶ。
マルチ装着ヘッド112を構成する10本の装着ヘッドが直線状に並ぶという構造上、部品吸着時と部品装着時のマルチ装着ヘッド112の可動範囲に関して制約がある。具体的には、図6(b)に示されるように、部品供給部の両端(左ブロック115aの左端付近及び右ブロック115bの右端付近)で電子部品を吸着するときには、アクセスできる装着ヘッドが制限される。
また、電子部品を基板に装着する時にも、マルチ装着ヘッド112の可動範囲は制限を受ける。
(部品認識カメラ)
この部品実装機100には、部品認識カメラ116として、2次元画像を撮像する2Dカメラと、高さ情報も検出できる3Dカメラが搭載されている。2Dカメラには、撮像できる視野の大きさによって、2DSカメラと2DLカメラがある。2DSカメラは視野は小さいが高速撮像が可能で、2DLカメラは最大60×220mmまでの大きな視野を特徴としている。3Dカメラは、IC部品の全てのリードが曲がっていないかどうかを3次元的に検査するために用いられる。
電子部品を撮像する際の認識スキャン速度は、カメラによって異なる。2DSカメラを使用する部品と3Dカメラを使用する部品が同じタスクに存在する場合には、認識スキャンはそれぞれの速度で2度実施する必要がある。
(部品供給部)
電子部品のパッケージの状態には、電子部品をテープ状に収納するテーピングと呼ばれる方式と、部品の大きさに合わせて間仕切りをつけたプレートに収納するトレイと呼ばれる方式がある。
テーピングによる部品の供給は、部品供給部115a及び115bにより行われ、トレイによる供給は、トレイ供給部117により行われる。
電子部品のテーピングは規格化されており、部品の大きさに応じて、8mm幅から72mmまでのテーピング規格が存在する。このようなテープ状の部品(部品テープ)をテープ幅に応じた部品カセット(テープ・フィーダ・ユニット)にセットすることで、電子部品を安定した状態で連続的に取り出すことが可能となる。
部品カセットがセットされる部品供給部は、12mm幅までの部品テープを21.5mmピッチで隙間なく搭載できるように設計されている。テープ幅が16mm以上になると、テープ幅に応じて必要分だけ隙間をあけてセットすることになる。複数の電子部品を同時に(1回の上下動作で)吸着するためには、装着ヘッドと部品カセットそれぞれの並びにおけるピッチが一致すればよい。テープ幅が12mmまでの部品に対しては、10点同時吸着が可能である。
なお、部品供給部を構成する2つの部品供給部(左ブロック115a、右ブロック115b)それぞれには、12mm幅までの部品テープを最大48個搭載することができる。
(部品カセット)
部品カセットには、1つの部品テープだけを収納するシングルカセットと、最大2つの部品テープを収納することができるダブルカセットとがある。ダブルカセットに収納する2つの部品テープは、送りピッチ(2mm又は4mm)が同一の部品テープに限られる。
(その他の制約)
部品実装機100における制約には、以上のような部品実装機100の構造から生じる制約だけでなく、部品実装機100が使用される生産現場における事情から生じる以下のような運用面での制約もある。
(1)配列固定
例えば、人手による部品テープの交換作業を削減するために、特定の部品テープ(又は、それを収納した部品カセット)については、セットする部品供給部での位置(Z軸上の位置)が固定される場合がある。
(2)リソース上の制約
同一部品種について準備できる部品テープの本数、部品テープを収納する部品カセットの数、ダブルカセットの数、吸着ノズルの数(タイプごとの数)等が、一定数に制限される場合がある。
(部品照合装置)
部品照合装置300は、部品テープを収めた部品カセット114が部品供給部115a及び115bに正しくセットされているかを照合する装置である。また、部品照合装置300は、生産の対象(基板及びその上に実装すべき部品)と生産の道具(限られたリソースを備えた部品実装機、サブ設備)とが与えられた場合に、可能な限り短い時間で基板を製造する(単位時間あたりに製造できる基板の枚数を多くする)ための部品実装順序の決定をも行なう。
具体的には、基板あたりの実装時間を最小化するためには、どの部品実装機(サブ設備)のどの位置(Z軸)にいかなる部品テープを収めた部品カセットを配置しておき、各部品実装機(サブ設備)のマルチ装着ヘッドがいかなる順序で部品カセットから可能な限り多くの部品を同時に吸着し、吸着した複数の部品を基板上のどの位置(実装点)にどのような順序で装着すればよいかをコンピュータ上で決定する(最適解を探索する)装置である。
このときに、対象の部品実装機(サブ設備)が有する上述の制約を厳守することが要求される。
(部品照合装置のハードウェア構成)
部品照合装置300は、本発明に係る最適化プログラムをパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムが実行することによって実現され、現実の部品実装機100と接続されていない状態で、スタンドアロンのシミュレータ(部品実装順序の最適化ツール)としても機能する。
図10は、図1に示された部品照合装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。この部品照合装置300は、生産ラインを構成する各設備の仕様等に基づく各種制約の下で、対象となる基板の部品実装におけるラインタクト(ラインを構成するサブ設備ごとのタクトのうち、最大のタクト)を最小化するように、部品実装用CAD(Computer-Aided Design)装置等から与えられた全ての部品を対象として、各サブ設備で実装すべき部品及び各サブ設備における部品の実装順序を決定し、最適なNCデータを生成するコンピュータ装置である。なお、「タクト」とは、対象の部品を実装するのに要する総時間である。
そしてこの部品照合装置300は、演算制御部301、表示部302、入力部303、メモリ部304、最適化プログラム格納部305、通信I/F(インターフェース)部306及びデータベース部307、部品配列データ格納部308等から構成される。
演算制御部301は、CPU(Central Processing Unit)や数値プロセッサ等であり
、ユーザからの指示等に従って、最適化プログラム格納部305からメモリ部304に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果に従って、各構成要素302〜307を制御する。また、演算制御部301は、部品実装機100(200)より部品カセット114に関する情報を得て、当該情報より部品ライブラリおよび部品配列データを作成し、データベース部307および部品配列データ格納部308にそれぞれ格納する。部品ライブラリおよび部品配列データの作成処理については後述する。
表示部302はCRT(Cathode-Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等であり、入力部303はキーボードやマウス等であり、これらは、演算制御部301による制御の下で、本部品照合装置300と操作者とが対話する等のために用いられる。具体的なユーザインターフェースは、後述の画面表示例で説明している通りである。
通信I/F部306は、LAN(Local Area Network)アダプタ等であり、本部品照合装置300と部品実装機100、200との通信等に用いられる。
メモリ部304は、演算制御部301による作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)等である。最適化プログラム格納部305は、本部品照合装置300の機能を実現する各種最適化プログラムを記憶しているハードディスク等である。
データベース部307は、この部品照合装置300による最適化処理に用いられる入力データ(実装点データ307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報307c)や最適化によって生成された実装点データ等を記憶するハードディスク等である。
部品配列データ格納部308は、部品テープのZ軸上の位置を示す部品配列データ等を記憶するハードディスク等である。
図11〜図13は、それぞれ、実装点データ307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報307cの例を示す。
実装点データ307aは、実装の対象となる全ての部品の実装点を示す情報の集まりである。図11に示されるように、1つの実装点piは、部品種ci、X座標xi、Y座標yi、制御データφiからなる。ここで、「部品種」は、図12に示される部品ライブラリ307bにおける部品名に相当し、「X座標」及び「Y座標」は、実装点の座標(基板上の特定位置を示す座標)であり、「制御データ」は、その部品の実装に関する制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、マルチ装着ヘッド112の最高移動速度等)である。なお、最終的に求めるべきNCデータとは、ラインタクトが最小となるような実装点の並びである。
部品ライブラリ307bは、部品実装機100、200が扱うことができる全ての部品種それぞれについての固有の情報を集めたライブラリであり、図12に示されるように、部品種ごとの部品サイズ、タクト(一定条件下における部品種に固有のタクト)、その他の制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、部品認識カメラ116による認識方式、マルチ装着ヘッド112の最高速度比等)からなる。なお、本図には、参考として、各部品種の部品の外観も併せて示されている。部品ライブラリには、その他に、部品の色や部品の形状などの情報が含まれていてもよい。
実装装置情報307cは、生産ラインを構成する全てのサブ設備ごとの装置構成や上述の制約等を示す情報であり、図13に示されるように、設備番号を示すユニットID、マルチ装着ヘッドのタイプ等に関するヘッド情報、マルチ装着ヘッドに装着され得る吸着ノズルのタイプ等に関するノズル情報、部品カセット114の最大数等に関するカセット情報、トレイ供給部117が収納しているトレイの段数等に関するトレイ情報等からなる。
これらの情報は、以下のように呼ばれるデータである。つまり、設備オプションデータ(サブ設備毎)、リソースデータ(設備毎で利用可能なカセット本数とノズル本数)、ノズルステーション配置データ(ノズルステーション付きのサブ設備毎)、初期ノズルパターンデータ(サブ設備毎)、Z軸配置データ(サブ設備毎)等である。また、リソースに関して、SX,SA,S等の各タイプのノズル本数は10本以上とする。
図14は、部品配列データ格納部308に格納されている部品配列データの一例を示す図である。部品配列データは、テーピング部品の配列されるべきZ軸上の位置を示すデータであり、テーピング部品の部品名と、その部品カセット114がセットされている設備番号(ユニットID)と、部品カセット114のZ軸上の位置(Z番号)とからなる。この部品配列データに従って、部品カセット114を配列しなければならない。
(Z番号の特定及びつなぎ目検出)
図15は、部品供給部115a及び115bをより詳細に説明するための図である。部品供給部115a及び115bにはスイッチ450と、継ぎ目検出センサー452とがZ番号ごとに設けられている。
スイッチ450は、部品カセット114が部品供給部115a(115b)に装着されると電気的にONするスイッチ(センサー)である。スイッチ450からの出力に基づいて部品照合装置300は部品カセット114が装着されている部品供給部115a(115b)のZ番号を知ることができる。
継ぎ目検出センサー452は、キャリアテープ424の継ぎ目を光学的に検出するセンサーである。図16は、キャリアテープの継ぎ目を示す図である。部品実装時には、キャリアテープ441(424)の終端が外れる前に、当該終端を他のキャリアテープ442(424)の始端と接続する。このような接続により、部品実装機100(200)を停止させることなく部品補充が可能になる。この際、キャリアテープ441とキャリアテープ442との継ぎ目445部分には切り込み446が生じる。継ぎ目検出センサー452は、この切り込み446を光学的に検出する。なお、光学的な検出方法以外であっても継ぎ目を検出できるセンサーであればどのようなセンサーを用いてもよい。
(ICタグによるZ番号の特定)
図17は、ICタグによりキャリアテープ424のZ番号を特定する方法を説明するための図である。2つのICタグリーダ/ライタ111は、各ICタグ426bより受信する電波の方向に基づいて、各ICタグ426bの位置を特定する。ICタグ426bの位置が特定されると、そのZ番号が特定される。その際、2つのICタグリーダ/ライタ111は、各ICタグ426bから部品名の情報を受信するため、ICタグ426bから受信される情報に基づいて部品カセット114の部品名とZ番号とが特定される。例えば、図のようにXが10ずつ増えるごとにZ番号が1つずつ増えるものとした場合、部品Aの位置が(X,Y)=(10,4)と特定されると、X座標より部品AのZ番号が1であることが分かる。なお、ダブルカセットの場合には、同じZ位置に2つの部品テープが存在することになるが、部品のX座標が異なるため、ダブルカセットの左側に位置する部品テープか右側に位置する部品テープかの判別が可能となる。
なお、ICタグ426bの位置の特定方法としては、電波の方向によるものに限られず
、2つのICタグリーダ/ライタ111が受信する電波の強さや、電波の強さの比によるものであってもよい。さらに、ICタグ426bが電磁波や赤外線などを無線通信媒体として信号を出力している場合には、その強度や方向などの信号出力状況に基づいてICタグ426bの位置を特定しても良い。
また、ICタグリーダ/ライタ111の数は必ずしも2つ必要ではなく、受信する電波の強さや方向からICタグ426bの位置を判別することができるのであれば、1つであってもよい。
図18は、1つのICタグリーダ/ライタ111がICタグ426bの位置を特定する様子を説明するための説明図である。
例えば、部品実装機100,200は、1つのICタグリーダ/ライタ111と、そのICタグリーダ/ライタ111から、部品供給部115a,115bにおける各部品カセット114のICタグ426b付近にまで配設されたアンテナ111aとを備える。
このようにアンテナ111aが各ICタグ426bの近くにまであることにより、ICタグリーダ/ライタ111は、ICタグ426bの電波を確実に受信することができる。即ち、ICタグリーダ/ライタ111は、その受信結果である各ICタグ426bの電波強度や受信方向に基づいて、各ICタグ426bの位置を正確に特定することができる。さらに、ICタグリーダ/ライタ111は、その位置から部品カセット114のZ番号を正確に特定することができる。
また、ICタグ426bごとに、そのICタグ426b付近にまで至るアンテナを敷設しても良い。この場合には、各アンテナは、各Z番号(Z=1,2,…)に対応しているため、ICタグリーダ/ライタ111は、各アンテナの出力を切り換えて取得することにより、切り換えられたアンテナに対応するICタグ426b(部品カセット114)のZ番号を特定し、そのICタグ426bから部品情報を取得する。
即ち、各アンテナにはスイッチが設けられており、そのスイッチがオンすることにより、そのスイッチに対応するアンテナからの出力が、ICタグリーダ/ライタ111に取得される。ICタグリーダ/ライタ111は、各アンテナに対応するスイッチの中から、Z=1に対応するアンテナのスイッチのみをオンし、次にZ=2に対応するアンテナのスイッチのみをオンするように、各スイッチを順にオンすることで、各アンテナの出力を切り換えて取得する。
なお、図15に示したように、スイッチ450が設置されている場合には、部品カセット114が部品供給部115a(115b)に装着されたことが、そのスイッチ450によって検知される。したがって、スイッチ450の検出結果に基づいて、部品カセット114のZ番号を特定するようにしてもよい。
(部品照合処理)
図19は、部品照合処理のフローチャートである。
部品照合装置300は、部品テープを収めた部品カセット114が部品供給部115a及び115bにセットされたか否かを、スイッチ450の出力に基づいて調べる(S11A)。部品カセット114が部品供給部115a及び115bに新たにセットされた場合には(S11AでYES)、スイッチ450の出力よりセットされた部品カセット114のZ番号を特定する(S12A)。その後、1つのICタグリーダ/ライタ111が、セットされた部品テープのICタグ426bより部品情報を取得する(S13)。
部品照合装置300は、セットされた部品テープが正しいものか否かを調べる(S14
)。すなわち、セットされた部品テープの部品名、ユニットIDおよびZ番号が部品配列データ(規定部品情報及び規定位置情報)に登録されているものと一致する場合には、正しいと判断される。また、セットされた部品テープの部品名が一致しない場合であっても、部品配列データに登録されている部品と代替可能な部品の部品テープがセットされている場合にも正しいと判断する。代替可能な部品に関する情報は、ICタグ426bに予め書き込まれているものとする。また、部品照合データまたは部品ライブラリに予め登録されているものとしてもよい。
正しい部品テープがセットされていなければ(S14でNO)、警告を発した後(S15)、部品カセットがセットされたか否かを調べる処理(S1)に戻る。正しい部品カセットがセットされている場合には(S14でYES)、部品照合処理を終了する。
以上のようにして部品実装開始前に、部品カセットを部品供給部にセットした際に、正しい部品が部品供給部115a及び115bに装着されているかを調べることができ、誤った部品の実装が行なわれるのを防ぐことができる。また、必要なICタグリーダ/ライタ111の個数は1つで済む。
図19に示した部品照合処理では、スイッチ450の出力に基づいて部品カセット114のZ番号の特定を行なっている。このため、ダブルカセットの場合には、各部品テープの位置を正確に特定することができない。また、一括して複数の部品カセットが同時にセットされた場合も、各部品テープの位置を特定することができない。このため、図20に示すように、ICタグリーダ/ライタ111を用いて各部品テープの位置を特定するようにしてもよい。
図20は、図19に示した部品照合処理の変形例のフローチャートである。部品照合装置300は、部品テープを収めた部品カセット114が部品供給部115a及び115bにセットされたか否かを、2つのICタグリーダ/ライタ111を用いて調べる(S11B)。すなわち、図17を参照して説明したように、2つのICタグリーダ/ライタ111によりICタグ426bの位置を調べることにより、そのICタグ426bが貼り付けられた部品カセット114の位置を調べる。部品カセット114が部品供給部115a及び115bに新たにセットされた場合には(S11BでYES)、2つのICタグリーダ/ライタ111によりセットされた部品カセット114のZ番号を特定する(S12B)。以降の処理については、図19に示したものと同様であるため、その詳細な説明はここでは繰返さない。なお、2つのICタグリーダ/ライタ111を使用することにより、ダブルカセットの場合にはカセットの左側または右側のいずれかに収められている情報についても一致するか否かを調べることができる。また、スイッチ450が必ずしも必要なくなる。
(部品テープつなぎ時の部品照合処理)
図21は、部品テープつなぎ時の部品照合処理のフローチャートである。部品テープが残り少なくなった場合には、その部品テープの終端と新しい部品テープの始端とを接続するが、その際、誤った部品が接続されることのないように本プログラムが実行される。なお、本プログラムは、部品実装処理開始後に起動され、部品実装処理のプログラムと並列に実行される。
継ぎ目検出センサー452がキャリアテープ424の継ぎ目を検出するまで待機し(S21)、継ぎ目が検出されると(S21でYES)、新しくつながれた部品テープが収められている部品カセットのZ番号が特定される(S22)。Z番号の特定は、継ぎ目検出センサー452の出力に基づいて行なわれる。その後、2つのICタグリーダ/ライタ111が新たにつながれた部品テープのICタグ426bより部品情報を取得する(S23)。
部品照合装置300は、部品情報より新たにつながれた部品テープが正しいものか否かを調べる(S24)。正しいか否かの判断は、図19の部品照合処理(S14)と同じである。正しい部品テープがつながれた場合には(S24でYES)、何も処理をしないが、誤った部品テープがつながれた場合には(S24でNO)、警告を発した後(S25)、部品テープから部品を取り出すのを禁止して、部品実装処理を中止させる(S26)。
このようにして、誤った部品テープがつながれた場合であっても、部品実装前に部品実装処理を中止させることができるため、製品の歩留まりを向上させることができる。
(製造情報書込み処理)
図22は、製造情報書込み処理(部品管理処理)のフローチャートである。
製造情報書込み処理は、部品実装時に、基板に設けられたICタグに製造情報を書込む処理である。この処理のプログラムは、部品実装処理のプログラムと並列に実行される。部品照合装置300は、基板に部品が実装されるごとに(S31でYES)、実装された部品の残数を1つデクリメントする(S32)。部品照合装置300は、部品テープ装着時にICタグ426bに登録されている部品の員数を部品の残数として処理を行なう。
次に、部品照合装置300は、実装した部品の情報を基板に設けられたICタグに書込む(S33)。その他、製造時に使用した部品実装機100(200)に関する情報を書き込んでも良い。たとえば、基板への部品実装時に用いられた部品に関する部品情報、ならびに生産管理情報、エラー情報、ノズル情報およびカメラ情報などの製造情報などである。情報の書込みはICタグリーダ/ライタ111を用いて行なわれる。
その後、部品の残数が予め定められたしきい値未満となっているか調べ(S34)、しきい値未満になっていれば(S34でYES)、部品テープの残数が残り少ないため、部品照合装置300は警告を発する(S35)。警告後、部品残数が0か否かを調べ(S36)、部品残数が0になった場合には(S36でYES)、部品テープからの部品の取り出しを禁止して、部品実装を中止させる(S37)。
このように製造装置や部品等の情報を基板に設けられたICタグ426bに書込むことにより製造時の情報を追跡することができる。
以上説明したように、本実施の形態によると、供給用リールに付されたICタグより部品情報を非接触で取得し、部品の照合を行なっている。このため、少ない手間で部品の照合を行なうことができる。
また、部品情報の読み取りのために部品カセットを移動させる必要がなく、部品実装時の稼動ロスを少なくすることができる。
さらに、キャリアテープの継ぎ目が検出された場合には、新たにつながれた部品テープのICタグより部品情報を取得し、部品照合を行なっている。このため、部品テープのつなぎミスを防ぐことができる。
また、実装した部品の情報を基板に設けられたICタグに書込むようにしている。このため、製品に不都合が生じた場合の原因究明に役立てることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る部品実装システムについて説明する。本実施の形態に係る部品実装システムの構成は、実施の形態1に示したものと同様である。ただし、本実施の形態に係る部品実装システムは、以下に示す部品配列データ作成処理および部品ライブラリ作成処理を部品実装に先立って行なうことができる。
(部品配列データ作成処理)
図23は、部品配列データ作成処理のフローチャートである。
部品実装に先立って、図23に示すような部品配列データの作成処理が行なわれる。部品照合装置300は、図15に示した部品供給部115a及び115bのスイッチ450からの情報に基づいて、セットされている部品カセット114のZ番号を調べる(S1A)。次に、部品照合装置300は、1つのICタグリーダ/ライタ111で受信されたICタグ426bの情報(部品名等)を取得する(S2A)。
部品照合装置300は、ICタグ426bより取得した情報に基づいて、部品名、ユニットID及びZ番号からなる部品配列データを作成し、部品配列データ格納部308に格納する(S3)。
以上のように、必要な部品テープを部品供給部115aおよび115bにセットするだけで、どこにどの部品がセットされたかが分かり、ユーザの手で部品配列データを事前に作成することなしに、配列データを自動的に生成することができ、部品実装を実施することができる。また、必要なICタグリーダ/ライタ111の個数は1つで済む。特に、多品種少量生産の場合には、1品種の生産基板の枚数が少ないため、部品配列の最適化の意味がないので、作業者が適当に部品テープをセットした場合でも、即座にそのセットした並び通りの部品配列データを作成できるというメリットがある。
図23に示した部品配列データ作成処理では、スイッチ450の出力に基づいて部品カセット114のZ番号の特定を行なっている。このため、ダブルカセットの場合には、各部品テープの位置を正確に特定することができない。また、一括して複数の部品カセットが同時にセットされた場合も、各部品テープの位置を特定することができない。このため、図24に示すようにICタグリーダ/ライタ111を用いて各部品テープの位置を特定するようにしてもよい。
図24は、図23に示した部品配列データ作成処理の変形例のフローチャートである。
部品照合装置300は、2つのICタグリーダ/ライタ111からの情報に基づいて、セットされている部品カセット114のZ番号を調べる(S1B)。次に、部品照合装置300は、2つのICタグリーダ/ライタ111で受信されたICタグ426bの情報(部品名等)を取得する(S2A)。その際、ICタグ426bからの電波の方向に基づいて取得した情報のZ番号を合わせて特定する。これにより、どのZ番号の部品カセット114から取得した情報であるかを知ることができる。部品照合装置300は、ICタグ426bより取得した情報に基づいて、部品名、ユニットID及びZ番号からなる部品配列データを作成し、部品配列データ格納部308に格納する(S3)。なお、ダブルカセットの場合には、カセットの左側または右側のいずれに収められるかの情報も部品配列データに書き込まれる。以上説明したように、2つのICタグリーダ/ライタ111を使用することにより、ダブルカセットの場合にはカセットの左側または右側のいずれに収められているかを示す情報についても部品配列データに含めることができる。また、スイッチ450が必ずしも必要なくなる。
(部品ライブラリ作成処理)
図25は、部品ライブラリ作成処理のフローチャートである。
部品実装に先立って、図25に示すような部品ライブラリの作成処理が行なわれる。部品照合装置300は、図15に示した部品供給部115aおよび115bのスイッチ450からの情報に基づいて、セットされている部品カセット114のZ番号を調べる(S16)。次に、部品照合装置300は、2つのICタグリーダ/ライタ111で受信されたICタグ426bの情報(部品名等)を取得する(S17)。その際、ICタグ426bからの電波の方向に基づいて取得した情報のZ番号を合わせて特定する。これにより、どのZ番号の部品カセット114から取得した情報であるかを知ることができる。
部品照合装置300は、ICタグ426bより取得した部品情報から図12に示すような部品ライブラリを作成する(S18)。
以上のように、部品ライブラリが自動的に作成されるため、ユーザの部品ライブラリ作成に要する手間を削減することができる。
以上説明したように、本実施の形態によると実施の形態1に記載の作用、効果に加え、ICタグから受信する電波の強さに基づいて取得した情報のZ番号を特定している。このため、Z番号を特定するために部品カセットを移動させる必要がない。これにより、部品配列データも高速に作成可能となる。
また、ICタグに記憶された部品のライブラリ情報を読み取り、部品ライブラリを自動的に作成している。このため、手間をかけずに部品ライブラリを作成することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1の部品実装システム10では、リールに取り付けられたICタグからデータを読み出して上記製造情報書込み処理(部品管理処理)を行ったが、本実施の形態の部品実装システムは、部品テープの先頭に取り付けられたICタグからデータを読み出して製造情報書込み処理を行う。
このような本実施の形態における部品実装システムについて図面を参照しながら説明する。
図26は、本実施の形態における部品実装システムの構成を示す構成図である。
この部品実装システムは、電子部品3をプリント基板2上に実装する部品実装機500,600と、これらの部品実装機500,600を制御する制御装置700とを備え、プリント基板2上に実装された個々の電子部品3の管理を確実に行うものである。
部品実装機500,600は、それぞれ複数のリール501が配設された部品供給部502を備えている。そして部品実装機500,600は、その部品供給部502にあるリール501から部品テープ503を引き出して、その部品テープ503に収納されている電子部品3を取り出し、投入されたプリント基板2上に電子部品3を実装する。
ここで、部品テープ503にはテープ用ICタグ504が取着されており、そのテープ用ICタグ504は、その部品テープ503に収納されている電子部品3に関する内容を示す部品データ505を予め記憶している。
また、プリント基板2上には基板用ICタグ506が取着されており、その基板用ICタグ506は、その基板2に実装された電子部品3や実装作業結果を示す内容の管理データ507を記憶するための領域を有している。
このようなテープ用及び基板用ICタグ504,506は、いわゆるRFID(Radio Frequency Identification)技術を利用して非接触で通信を行うものであって、その通信により情報を記憶したり、記憶している情報を送信したりする。
即ち、本実施の形態における部品実装機500,600は、テープ用ICタグ504から部品テープ503に収納されている電子部品3の部品データ505を読み取り、実装作業が完了すると、実装作業を行ったプリント基板2の基板用ICタグ506に対して、実装された電子部品3に関する内容と実装作業結果を示す内容とを管理データ507として書き込む。さらに、本実施の形態における部品実装機500,600は、読み取った部品
データ505の内容に応じて、実装動作を変化させる。
また、制御装置700は、各部品実装機500,600によって基板用ICタグ506に書き込まれる管理データ507を、その部品実装機500,600から取得して一括して保存する。
図27は、本実施の形態における部品テープ503を説明するための説明図である。
本実施の形態における部品テープ503は、リール501に巻き付けられており、電子部品3が載置されるキャリアテープ503bと、キャリアテープ503bに貼り付けられたカバーテープ503aと、上述のテープ用ICタグ504とを備えている。
キャリアテープ503bは、薄肉の樹脂成形品や紙などからなり、複数の電子部品3は、そのキャリアテープ503b上に略等間隔に離れて形成された収納凹部503cに収納されている。
カバーテープ503aは、例えば透光性の合成樹脂からなり、電子部品3がキャリアテープ503bの収納凹部503cから外れないように、つまり各収納凹部503cを塞ぐようにキャリアテープ503bに貼り付けられている。
テープ用ICタグ504は、キャリアテープ503bの先端に取着されて、そこに記憶されている部品データ505には、電子部品3のロットや製造メーカなどを示す情報が含まれている。
このようなテープ用ICタグ504は、予めキャリアテープ503bに取り付けられており、キャリアテープ503bに電子部品3が載置されて収納された後に、その電子部品3に対応する部品データ505がテープ用ICタグ504に書き込まれる。
例えば図27に示すように、部品データ505には、部品テープ503に収納されている各電子部品3のシリアル番号が格納されるシリアル番号欄A1と、部品テープ503に収納されている電子部品3のロット番号が格納されるロット番号欄A2と、その電子部品3の部品名が格納される部品名欄A3と、その電子部品3の製造メーカを示すベンダーコードが格納されるベンダー欄A4と、その電子部品3の形状を示す内容が格納される形状欄A5と、その電子部品3の製造年月日が格納される製造欄A6と、その電子部品3が製造後に封止された状態から開封された年月日が格納される開封欄A7と、その部品テープ503に収納されている電子部品3の個数が格納されている員数欄A8と、収納された各電子部品3間の間隔(ピッチ)が格納されるピッチ欄A9とがある。
具体的に、シリアル番号欄A1には各電子部品3のシリアル番号を示す「ser0001,…,ser0500」が格納され、ロット番号欄A2には電子部品3のロット番号「lot0002」が格納され、部品名欄A3には電子部品3の部品名「1005C.R」が格納され、ベンダー欄A4には電子部品3の製造メーカを示すベンダーコード「ven0003」が格納されている。なお、上述の各電子部品3のシリアル番号はそれぞれ、例えば、電子部品3の部品テープ503上での配列順に格納されている。
また、形状欄A5には、その電子部品3の幅「10mm」と奥行き「5mm」と高さ「2mm」とが格納されている。
さらに、製造欄A6には電子部品3の製造年月日「2002年1月31日」が格納され、開封欄A7にはその電子部品3が開封された年月日「2003年2月1日」が格納され、員数欄A8にはその部品テープ503に収納されている電子部品3の個数「500個」が格納され、ピッチ欄A9には電子部品3のピッチ「10mm」が格納されている。
このような部品テープ503が交換されるときには、部品実装機500,600に引き出されている部品テープ503の終端に、交換用の新たな部品テープ503の先端がつなぎ合わされる。
図28(a)及び図28(b)は、部品テープ503の終端に交換用の部品テープ503の先端がつなぎ合わされた状態を説明するための説明図である。
この図28(a)に示すように、部品テープ503の終端と先端には、つなぎ合わせのための接続テープ4が貼り付けられる。即ち、作業員は、部品テープ503をつなぎ合せるときには、部品実装機500,600に引き出されている部品テープ503の終端と、交換用の部品テープ503の先端とを突き合わせて、その突き合わせ部分に接続テープ4を貼り付ける。
また、図28(b)に示すように、部品テープ503の終端に備えられた2つのコ字状の係止部5aに、交換用の部品テープ503の先端に備えられた2つのフック5bをそれぞれ各別に引っ掛けることにより、両部品テープ503をつなぎ合わせても良い。
このように部品テープ503がつなぎ合わされた場合には、そのつなぎ目にテープ用ICタグ504が位置することとなる。
即ち、本実施の形態の部品実装機500,600は、実装作業時には常時、部品テープ503の引き出し部分を監視しており、テープ用ICタグ504を検出したときには、そのテープ用ICタグ504が取着されている部位から交換用の新しい部品テープ503がつなぎ合わされていること、つまり部品テープ503が交換されたことを認識する。
図29は、本実施の形態における部品実装機500の内部構成を示すブロック図である。なお、部品実装機600も部品実装機500と同様の構成を有する。
部品実装機500は、部品リード部511と、ヘッド512と、ヘッド駆動部513と、基板RW部514と、データ記憶部515と、通信部516と、これらの各構成要素を制御する制御部517とを備えている。
部品リード部511は、部品テープ503に取着されたテープ用ICタグ504を検出してそのテープ用ICタグ504と非接触通信を行い、テープ用ICタグ504に記憶されている部品データ505を読み取る。
ヘッド512は、部品テープ503に収納されている電子部品3を吸着してプリント基板2上に載置する。
ヘッド駆動部513は、制御部517からの制御に応じてヘッド512を駆動させる。
基板RW部514は、プリント基板2上に取り付けられた基板用ICタグ506と非接触通信を行い、その基板用ICタグ506に記憶されている管理データ507を読み込んだり、新たに更新された管理データ507を基板用ICタグ506に書き込んだりする。
データ記憶部515は、制御部517からの制御に応じて、管理データ507及び部品データ505を記憶する。
通信部516は、制御部517からの制御に応じて、データ記憶部515に記憶されている管理データ507や部品データ505を制御装置700に対して送信する。
ここで、管理データ507は、そのプリント基板2に対して実装作業を行った各設備(部品実装機など)の作業結果を示す内容の作業結果情報507aと、各設備で実装された電子部品3に関する内容を示す実装部品情報507bとからなる。
図30は、作業結果情報507aの内容を示す情報内容表示図である。
この作業結果情報507aには、プリント基板2を識別するために割り当てられた基板ID(例えば「PB01ID」)と、そのプリント基板2のロット番号(例えば「PB01Rt」)とが含まれている。
さらに、その作業結果情報507aには、プリント基板2に対して作業を行った設備の名称(設備名)が格納される設備名欄B1と、その設備にプリント基板2が投入された日時が格納される投入日時欄B2と、その設備で作業に要した時間(タクト)が格納されるタクト欄B3と、その設備がプリント基板2に対して実行したプログラムの名称が格納されるPG欄B4と、プログラムの実行中にエラーが生じた場合にそのエラーに関する内容が格納されるエラー欄B5と、その設備の作業に関連する実装部品情報507bを指し示すインデックスが格納されるインデックス欄B6とがある。ここで、作業結果情報507aにインデックスを含めることにより、作業結果情報507aは設備毎に実装部品情報507bに関連付けられている。
例えば、設備名欄B1には、部品実装機500の設備名「CM402」が格納され、投入日時欄B2には、部品実装機500にプリント基板2が投入された日時「2003/01/06 11:16:34」が格納され、タクト欄B3には、部品実装機500で実装作業に要した時間「35秒」が格納され、PG欄B4には、部品実装機500でそのプリント基板2に対して実行されたプログラムの名称「PTESTA」が格納され、インデックス欄B6には、部品実装機500で実装された電子部品3に関連する実装部品情報507bのインデックス「Idx01」が格納されている。また、エラー欄B5には、例えば、プログラムを実行させたときに発生したエラーの発生日時「2003/01/06 11:16:55」と、そのエラーのエラーコード「MC0005」と、エラーが発生したステップ「100」とが格納されている。
図31は、実装部品情報507bの内容を表示する情報内容表示図である。
実装部品情報507bには各設備毎に上述のインデックスが割り当てられており、各実装部品情報507bはそのインデックスにより識別される。
例えば、インデックス「Idx01」の実装部品情報507bには、部品実装機500で実装された各電子部品3の部品名やシリアル番号などが含まれている。
即ち、その実装部品情報507bには、プリント基板2上の位置が格納される位置欄C1と、その位置に実装された電子部品3の部品名が格納される部品名欄C2と、その電子部品3のシリアル番号が格納されるシリアル番号欄C3と、その電子部品3のロット番号が格納されるロット番号欄C4と、その電子部品3のリール501が配置されていた場所(Z軸の位置)が格納されるZ軸欄C5とがある。
例えば、位置欄C1には実装された電子部品3のプリント基板2上の位置「X1,Y1」が格納され、部品名欄C2にはその電子部品3の部品名「1005C.R」が格納され、シリアル番号欄C3にはその電子部品3のシリアル番号「ser0001」が格納され、ロット番号欄C4にはその電子部品3のロット番号「lot0002」が格納され、Z軸欄C5にはその電子部品3のリール501が配置されていたZ軸の位置「10」が格納されている。なお、Z軸とは、部品実装機500の部品供給部502に配置されている複数のリール501の配列方向をいう。
本実施の形態における部品実装機500の制御部517は、プリント基板2が投入されると、基板RW部514を制御することにより、そのプリント基板2に取着されている基板用ICタグ506から管理データ507を読み取り、データ記憶部515に一時的に記
憶させる。そして、そのプリント基板2に対して実装作業が終了すると、制御部517は、データ記憶部515に記憶されている管理データ507にその実装作業結果を上書きし、再び基板RW部514を制御して、その上書き(更新)された管理データ507を基板用ICタグ506に書き込む。
また、本実施の形態における部品実装機500の制御部517は、部品リード部511による通信結果に基づいて、引き出されている部品テープ503にテープ用ICタグ504が取り付けられているか否かを判別し、テープ用ICタグ504が取り付けられていると判別したときには、そのテープ用ICタグ504の部位から部品テープ503が交換されたことを認識する。その後、制御部517は、部品リード部511を制御することにより、そのテープ用ICタグ504に記憶されている部品データ505を読み出し、その部品データ505をデータ記憶部515に記憶させる。
そして、管理データ507を更新するときには、制御部517は、実装された電子部品3に対応する部品データ505をデータ記憶部515から読み出して、その内容を管理データ507の実装部品情報507bの部品名欄C2及びシリアル番号欄C3などに格納する。具体的には、部品実装機500には複数のリール501が装着されているため、それらのリール501の部品テープ503に取着されたテープ用ICタグ504から読み出された各部品データ505は、リール501のZ軸の位置に対応付けてデータ記憶部515に記憶されている。そして、部品実装機500の制御部517は、各電子部品3を実装するときには、その各電子部品3を取り出したリール501のZ軸位置を記憶しており、管理データ507の実装部品情報507bを更新するときには、その記憶していたZ軸位置に対応付けられた部品データ505をデータ記憶部515から読み出す。制御部517はこの読み出した部品データ505に含まれる部品名やシリアル番号などの各内容を、実装部品情報507bの該当箇所に書き込む。
これにより、プリント基板2に取り付けられた基板用ICタグ506には、図31に示すように、各設備ごとにそのプリント基板2に実装された個々の電子部品3に対するシリアル番号やロット番号、実装点(プリント基板2に実装された位置)などが示されることとなる。
ここで、制御部517は、部品テープ503にテープ用ICタグ504が取り付けられていると判別したときには、そのテープ用ICタグ504の検出位置(部品データ505の読み出し位置)とヘッド512との間の距離に基づいて、ヘッド512に吸着される電子部品3は、部品テープ503がN回だけフィードされた後に、交換された部品テープ503の電子部品3に切り換わることを認識する。そして制御部517は、部品リード部511に読み取らせた部品データ505に基づいて、部品テープ503の交換前後で電子部品3の形状が異なるか否かを判別し、電子部品3の形状が異なると判別したときには、上記N回のフィードの後、交換後の部品テープ503に収納されている電子部品3の形状に応じてヘッド512の吸着態様が変化するようにヘッド駆動部513を制御する。
例えば、制御部517は電子部品3の高さが低くなったと判断したときには、ヘッド512の吸着部分がその高さに応じて低くなるようにヘッド駆動部513を制御する。これにより、電子部品3を破損させることなく確実且つ安全に実装することができる。
また、制御部517は、例えば電子部品3の機能などが異なると判断したときには、ヘッド512の吸着動作を停止させるようにヘッド駆動部513を制御する。これにより、電子部品3の誤実装を防止することができる。
図32は、本実施の形態における部品実装機500の動作を示すフロー図である。
まず、部品実装機500は、部品テープ503に取り付けられたテープ用ICタグ504から部品データ505を読み出し(ステップS100)、さらに、投入されたプリント基板2の基板用ICタグ506から管理データ507を読み込み(ステップS101)、その部品データ505及び管理データ507を記憶する。
次に、部品実装機500は、部品テープ503を引き出しながら、そこに収納されている電子部品3のプリント基板2に対する実装を開始する(ステップS102)。
ここで、部品実装機500は、部品テープ503の引き出された部分を監視しており、ステップS100で部品データ505が読み出されたテープ用ICタグ504とは異なる他のテープ用ICタグ504との通信により、部品テープ503が交換されたか否かを判別する(ステップS104)。
部品テープ503が交換されたと判別したときには(ステップS104のY)、部品実装機500は、そのテープ用ICタグ504から部品データ505を読み出して記憶するとともに(ステップS106)、交換された部品テープ503に収納されている電子部品3に関する内容、例えば形状などを特定する(ステップS108)。
そして、部品実装機500は、所定のフィード回数だけ部品テープ503をフィードさせて、交換された部品テープ503の電子部品3がヘッド512の吸着位置まで到達すると、その電子部品3の形状などに応じてヘッド512の高さなどを調整する(ステップS110)。ヘッド512の調整後、部品実装機500はその電子部品3をヘッド512で吸着してプリント基板2上に実装する(ステップS112)。
また、部品実装機500は、ステップS112で電子部品3を実装した後、又は、ステップS104で部品テープ503が交換されていないと判別した後(ステップS104のN)、全ての電子部品3をプリント基板2に実装したか否かを判別する(ステップS114)。
全ての電子部品3を実装していないと判別したときには(ステップS114のN)、部品実装機500は、再びステップS102からの動作を繰り返し実行し、全ての電子部品3を実装したと判別したときには(ステップS114のY)、記憶していた管理データ507を更新し、その更新した管理データ507をプリント基板2上の基板用ICタグ506に書き込む(ステップS116)。
このように本実施の形態における部品テープ503は、先端部にテープ用ICタグ504を備えているため、部品実装機500に対して部品テープ503のつなぎ目を容易に検出させることができるとともに、そのテープ用ICタグ504には部品データ505が記憶されていることにより、部品テープ503が切り換わるタイミングでその部品データ505を部品実装機500に読み取らせ易くすることができる。その結果、作業員は、従来例のように部品テープをつなぎ合わせたときにわざわざバーコードリーダでリールに貼付されたバーコードを読み取るような作業を行うことなく、作業効率を向上することができる。
また、本実施の形態における部品実装機500,600は、テープ用ICタグ504と通信する部品リード部511を備えたことにより、部品テープ503のつなぎ目を検出し、新たに繋がれた部品テープ503に収納されている電子部品3に関する内容を、テープ用ICタグ504に記憶されている部品データ505から容易に把握することができる。さらに、本実施の形態における部品実装機500,600は、プリント基板2上に取り付けられた基板用ICタグ506と通信する基板RW部514を備え、プリント基板2に実装した電子部品3に関する内容を、部品データ505から把握した内容に基づいてプリン
ト基板2上の基板用ICタグ506に書き込む。これにより、例えば、部品テープ503がつなぎ合わされて、つなぎ合わされたそれぞれの部品テープ503に収納されている電子部品3のロットが異なっていても、基板用ICタグ506にはそのプリント基板2に実装された全ての電子部品に関する内容が管理データ507として記憶されているので、その管理データ507に基づいて、プリント基板2上に実装された各電子部品3のロットを特定することができる。その結果、プリント基板2に実装された各電子部品3をそれぞれ確実に管理することができる。
また、本実施の形態におけるプリント基板2は、基板用ICタグ506を備えているため、実装作業結果や、実装された電子部品3に関する内容をその基板用ICタグ506に随時書き込んで、プリント基板2毎にそれらの内容を管理することができる。即ち、プリント基板2に対してバーコードを貼り付けて実装された電子部品3の内容を管理するような場合に、プリント基板2に対して電子部品3をさらに実装したときには、バーコードに対する書き換えはできないため、バーコードを張り替えなければならないが、本実施の形態では基板用ICタグ506を備えることにより、そのような面倒な作業を要することなく、電子部品3を容易に管理することができる。
さらに、本実施の形態における部品実装システムでは、制御装置700が各部品実装機500,600と通信して管理データ507を一括して所持するため、作業員は、わざわざ各プリント基板2の基板用ICタグ506から管理データ507を読み出すことなく、各プリント基板2に実装された電子部品3に関する内容や、作業結果を示す内容を一元管理することができる。
(変形例1)
次に、上記本実施の形態におけるプリント基板の変形例について説明する。
図33は、本変形例に係るプリント基板の正面図である。
この図33に示すように、本変形例に係るプリント基板2aは、分割されることにより複数枚の子基板2bが生成される多面取り用の基板であって、各子基板2bには、それぞれ一つずつ基板用ICタグ506が取り付けられている。
具体的に、プリント基板2aには、表面から裏面に貫通する複数の溝9が形成されており、プリント基板2a上の各溝9に囲われた部位から上述の子基板2bが形成されている。そして、これらの各子基板2bの隅に基板用ICタグ506が取り付けられている。
一般に、多面取り用のプリント基板は、その基板ごとに部品実装機に投入されて電子部品が実装されるが、全ての実装作業の終了後、分割されてそれぞれ分割された子基板として市場に流通する。ここで、上記実施の形態のように、プリント基板に基板用ICタグ506が一つだけ取り付けられている場合に分割されてしまうと、各子基板ごとに電子部品を管理することができなくなってしまう。
そこで本変形例に係る多面取り用のプリント基板2aは、各子基板2bごとに基板用ICタグ506を備えることにより、実装された電子部品3を各子基板2bごとに管理することができる。
(変形例2)
次に、上記本実施の形態における部品テープの変形例について説明する。
図34は、本変形例に係る部品テープの正面図である。
本変形例に係る部品テープ503eは、複数のテープ用ICタグ504を備えている。
即ち、部品テープ503eのキャリアテープ503bには、上記実施の形態と同様、先端にテープ用ICタグ504が取り付けられているとともに、収納する各電子部品3の間
の位置においてもテープ用ICタグ504が取り付けられている。
先端にあるテープ用ICタグ504は、その後方(終端側)にある電子部品3に対応する部品データを記憶しており、先端から2番目のテープ用ICタグ504は、その後方にある他の電子部品3に対応する部品データを記憶している。つまり、各テープ用ICタグ504には、その後方にある1つの電子部品3に対応する部品データが記録されているのである。
このように、各電子部品3に対応した複数のテープ用ICタグ504を部品テープ503eに備えることにより、部品テープ503eに収納される各電子部品3の部品名やロット番号などの内容がそれぞれ異なっていても、それらの内容を各電子部品3に確実に対応付けることができる。
また、各電子部品3の前方(先端側)にその電子部品3に対応するテープ用ICタグ504が取り付けられているため、使用中の部品テープ503eの終端に、部品テープ503eを途中からつなぎ合せることができる。即ち、部品テープ503eを上記途中となる部位で切断するときに、テープ用ICタグ504がその切断後の新たな先端に残るように切断しておけば、その部品テープ503eを切断後の新たな先端からつなぎ合せることができるのである。これにより、部品テープ503eの使い勝手を向上することができる。
(変形例3)
次に、上記本実施の形態における管理データ507の更新のタイミングに関する変形例について説明する。
上記本実施の形態では、各部品実装機においてプリント基板2上に全ての電子部品3が全て実装された後に管理データ507を更新させたが、本変形例では、交換された部品テープ503のテープ用ICタグ504から部品データ505が読み出されてデータ記憶部515に記憶されるタイミングで、管理データ507の実装部品情報507bを更新させる。さらに、プリント基板2が部品実装機に投入され、そのプリント基板2の基板用ICタグ506から管理データ507が読み出されてデータ記憶部515に記憶されるタイミングで、既にデータ記憶部515に記憶されている部品データ505を用いて、管理データ507の実装部品情報507bを更新させる。
即ち、プリント基板2が投入されたときには、既に部品実装機は、そのプリント基板2に対して何れのZ軸位置の部品テープ503から電子部品3を取り出し、何れの位置にその電子部品を実装するかを認識している。これにより、部品実装機は、プリント基板2が投入されて管理データ507を読み込んだ時点で、そのZ軸位置に対応付けて記憶している部品データ505の内容を、管理データ507の実装部品情報507bの各欄に書き込んでその実装部品情報507bを更新する。
ここで、部品データ505には電子部品3の員数が含まれているため、部品実装機は取り出した電子部品3の個数をカウントすることで、電子部品3の残量を把握する。その結果、1つのプリント基板2に実装すべき電子部品3の個数よりも電子部品3の残量が少ないと判断したときには、その残量分だけ実装部品情報507bの内容を更新する。そして、交換された部品テープ503のテープ用ICタグ504から部品データ505が読み出されてデータ記憶部515に記憶されるタイミングで、その読み出した部品データ505の内容に基づき、実装すべき残りの電子部品3に対して、管理データ507の実装部品情報507bを更新する。
なお、実装工程の中で、電子部品3の吸着エラーや装着エラーが生じたときには、部品実装機が把握する電子部品3の残量と、実際の残量とが異なる場合があるため、部品実装
機は、そのようなエラーの発生を検出し、把握している残量の修正を行う。
また、各電子部品3がプリント基板2上に装着されるタイミングで、管理データ507の実装部品情報507bを随時更新させても良い。
例えば、部品実装機は、所定のZ軸位置にある部品テープ503から電子部品3を取り出して、その電子部品3をプリント基板2上に装着したときには、上記所定のZ軸位置に対応付けて記憶している部品データ505の内容を、管理データ507の実装部品情報507bの各欄に書き込んでその実装部品情報507bを更新する。そして、部品実装機は、交換された部品テープ503のテープ用ICタグ504を検出したときには、その部品テープ503のZ軸位置を把握し、そのZ軸位置に対応付けて既に記憶している部品データ505を消去するとともに、交換された部品テープ503のテープ用ICタグ504から新たな部品データ505を読み込んでこれをそのZ軸位置に対応付けて記憶する。その後、部品実装機は、装着のタイミングで、その新たな部品データ505の内容を、管理データ507の実装部品情報507bの各欄に書き込んでその実装部品情報507bを更新する。
以上、本発明について実施の形態1〜3及び変形例を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、実施の形態1及び2では、ICタグをリールに取り付け、実施の形態3及びその変形例では、ICタグを部品テープの先端に取り付けたが、それ以外の部位にICタグを取り付けても良い。
図35は、ICタグ426bの他の取り付け方法を説明するための説明図である。
この取り付け方法では、部品テープに対して、例えば樹脂成型品からなるスライド部材509がスライド自在に取り付けられる。そして、ICタグ426bは、このスライド部材509に取着される。
このように取り付けられたICタグ426bは、その部品テープが部品実装のために順次引き出されている状況であっても、常に、部品実装機100,200に対して一定の位置に留まることができる。例えば、スライド部材509は、部品実装機100,200の所定部位に係止することにより、順次引き出される部品テープに対してスライドしながらも、一定位置に留まることとなる。
その結果、部品実装機100,200のICタグリーダ/ライタ111は、部品実装の途中であっても、その部品テープにあるICタグ426bから部品情報を読み出すことができる。
また、部品実装機100,200は、ICタグリーダ/ライタ111を用いて、部品テープに含まれる電子部品423dの残りの員数をICタグ426bに書き込んでおくことができる。これにより、使用途中の部品テープ503を、部品実装機100,200から供給用リール426ごと取り外しても、その部品テープには、スライド部材509が取り付けられており、そのスライド部材509に取着されたICタグ426bには電子部品423dの残りの員数が書き込まれている。その結果、作業員は、途中で取り外された部品テープに含まれる電子部品3の残りの員数を数え直すことなく、確実に管理することができる。
また、実施の形態1及び2では、ICタグ426bを供給用リール426に取り付けたが、供給用リール426でなくても、一群の電子部品423a〜423dを保持するものであれば、トレイやバルク、スティックなどにICタグ426bを取り付けても良い。
図36は、トレイにICタグ426bを取り付けた様子を示す図である。
トレイ117aは、一群の電子部品423a〜423dが平面上に配列するようにこれらを支え受けるものである。上述のトレイ供給部117には、このようなトレイ117aが複数枚、互いに間隔を開けて重なり合うように収納されている。
そして、ICタグ426bは、この各トレイ117aに取り付けられている。2つのICタグリーダ/ライタ111は、各トレイ117aに取り付けられたICタグ426bからの電波の受信結果に基づいて、ICタグ426bの位置、即ち各トレイ117aの重なり合う方向における各ICタグ426bの位置を特定する。その結果、2つのICタグリーダ/ライタ111は、上述のZ番号と同様、各トレイ117aの位置又は番号を特定することができる。
図37は、スティックにICタグ426bを取り付けた様子を示す図である。
スティック177bは、例えば樹脂成型品からなる細長い容器であって、一群の電子部品423a〜423dが一列に隙間なく配列するようにこれらを収納する。このような複数のスティック117bは、それぞれの長手方向を鉛直方向に沿わせる形で、部品実装機100,200に一列に配列して取り付けられる。
そして、ICタグ426bは、この各スティック117bに取り付けられている。2つのICタグリーダ/ライタ111は、各スティック117bに取り付けられたICタグ426bからの電波の受信結果に基づいて、ICタグ426bの位置、即ち各スティック117bの配列方向における各ICタグ426bの位置を特定する。その結果、2つのICタグリーダ/ライタ111は、上述のZ番号と同様、各スティック117bの位置又は番号を特定することができる。
また、一群の電子部品を保持する部品保持具であれば、スティックやバルク(バルクカセット)、トレイ、部品テープ、リールなどの他、部品カセット(フィーダ)114にICタグ426bを取り付けても良い。
また、上述の実施の形態1および2では、部品カセット114を使用する部品実装機100について説明を行なったが、部品テープが部品カセット114に収納されないタイプの部品実装機も存在する。このような部品実装機では、部品供給部にテープを送る機構が備わっており、このテープ送り機構に部品テープをセットすることにより、部品テープが間欠送りされ部品を供給することができる。
また、上述の実施の形態1および2では、部品照合装置300が部品の照合を行ったが、この部品照合装置300の機能を部品実装機100,200に備えても良い。この場合、部品実装機100,200は、ICタグ426bから読み出した部品情報、及び部品テープのZ番号と、部品配列データとを照合し、その照合の結果、一致すれば、部品テープから部品を取り出して、その部品を基板に実装する作業を行う。
また、実施の形態3及び変形例では、予めキャリアテープ503bに取り付けられているテープ用ICタグ504に部品データ505を書き込んだが、テープ用ICタグ504に部品データ505を書き込んだ後に、その部品データ505が書き込まれたテープ用ICタグ504を部品テープ503に取り付けても良い。この場合には、部品テープ503を任意の部位(途中)から簡単につなぎ合せることができる。即ち、使用中の部品テープ503の終端に、交換用の部品テープ503を途中からつなぎ合せるときには、その交換用の部品テープ503をその途中の部分で切断し、新たな部品テープ503の先端に、部品データ505が書き込まれたテープ用ICタグ504を取り付ける。
また、実施の形態3及び変形例では、部品テープ503にテープ用ICタグ504を取り付けたが、例えば二次元バーコードなどを取り付けても良い。
さらに、実施の形態3及び変形例では、管理データ507の実装部品情報507bに、部品名やシリアル番号やロット番号を格納したが、さらに、部品データ505に含まれるベンダーコードや形状、製造年月日、開封年月日などを格納しても良いことは言うまでもない。これらを格納することにより、プリント基板2上に実装された電子部品3をベンダーコードや開封年月日などで管理することができる。
さらに、実施の形態3の変形例2では、複数のテープ用ICタグ504を部品テープ503eに備えたが、先頭に配置されるテープ用ICタグ504以外の他のテープ用ICタグ504を、例えばバーコードなどで置き換えても良い。この場合には、先頭のテープ用ICタグ504は、部品テープ503eに収納される先頭の電子部品3に関する内容のみを部品データ505として記憶しており、その他の電子部品3に対応するバーコードは、その部品データ505と異なる内容のみを示す。一般に、バーコードに含まれる情報量はICタグと比較して少ないが、このように、差異点のみをバーコードで表すことにより、部品テープ503eの生産コストを低減することができる。
本発明は複数種類の部品実装を一度に行なうことができる部品実装システム等に適用できる。
本発明に係る第1の実施の形態の部品実装システム全体の構成を示す外観図である。 同上の部品実装システムにおける部品実装機の主要な構成を示す平面図である。 同上のICタグリーダ/ライタおよびICタグの回路構成を示す図である。 同上の部品実装機の作業ヘッドと部品カセットとの位置関係を示す模式図である。 (a)は、同上の部品実装機が備える2つの実装ユニットそれぞれが有する合計4つの部品供給部の構成例を示す図であり、(b)は、同上の構成における各種部品カセットの搭載本数及びZ軸上の位置を示す表図である。 (a)は、同上の10ノズルヘッドが吸着可能な部品供給部の位置(Z軸)の例を示す図であり、(b)は、同上の位置を説明するための表図である。 (a)は、同上の実装の対象となるチップ形電子部品の例を示す図であり、(b)は、同上のチップ形電子部品の他の例を示す図であり、(c)は、同上のチップ形電子部品のさらに他の例を示す図であり、(d)は、同上のチップ形電子部品のさらに他の例を示す図である。 同上の部品を収めたキャリアテープ及びその供給用リールの例を示す図である。 同上のテーピング電子部品が装着された部品カセットの例を示す図である。 同上の部品照合装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 同上の実装点データの内容例を示す図である。 同上の部品ライブラリの内容例を示す図である。 同上の実装装置情報の内容例を示す図である。 同上の部品配列データ格納部に格納されている部品配列データの一例を示す図である。 同上の部品供給部の構成をより詳細に説明するための図である。 同上のキャリアテープの継ぎ目を示す図である。 同上のICタグよりキャリアテープのZ番号を特定する方法を説明するための図である。 同上の1つのICタグリーダ/ライタがICタグの位置を判別する様子を説明するための説明図である。 同上の部品照合処理のフローチャートである。 同上の部品照合処理の変形例のフローチャートである。 同上の部品テープつなぎ時の部品照合処理のフローチャートである。 同上の製造情報書込み処理のフローチャートである。 本発明に係る第2の実施の形態における部品配列データ作成処理のフローチャートである。 同上の部品配列データ作成処理の変形例のフローチャートである。 同上の部品ライブラリ作成処理のフローチャートである。 本発明に係る第3の実施の形態における部品実装システムの構成を示す構成図である。 同上の部品テープを説明するための説明図である。 (a)は、同上の部品テープの終端に交換用の部品テープの先端がつなぎ合わされた状態の一例を説明するための説明図であり、(b)は、同上の部品テープの終端に交換用の部品テープの先端がつなぎ合わされた状態の他の例を説明するための説明図である。 同上の部品実装機の内部構成を示すブロック図である。 同上の作業結果情報の内容を示す情報内容表示図である。 同上の実装部品情報の内容を表示する情報内容表示図である。 同上の部品実装機の動作を示すフロー図である。 同上の変形例に係るプリント基板の正面図である。 同上の変形例に係る部品テープの正面図である。 ICタグの他の取り付け方法を説明するための説明図である。 トレイにICタグを取り付けた様子を示す図である。 スティックにICタグを取り付けた様子を示す図である。
10 部品実装システム
20 回路基板
100 部品実装機
110 前サブ設備
111 ICタグリーダ/ライタ
112 マルチ装着ヘッド
112a〜112b 吸着ノズル
113 XYロボット
114 部品カセット
115a,115b 部品供給部
116 部品認識カメラ
117 トレイ供給部
118 シャトルコンベヤ
119 ノズルステーション
120 後サブ設備
300 部品照合装置
301 演算制御部
302 表示部
303 入力部
304 メモリ部
305 最適化プログラム格納部
306 通信I/F部
307 データベース部
307a 実装点データ
307b 部品ライブラリ
307c 実装装置情報
308 部品配列データ格納部
423d テーピング電子部品
424,441,442 キャリアテープ
424a 収納凹部
425 カバーテープ
426 供給用リール
426b ICタグ
427 本体フレーム
428 リール側板
429 送りローラ
430 送りレバー
431 リンク
432 ラチェット
433 カバーテープ剥離部
434 カバーテープ巻取りリール
435 電子部品取り出し部
436 引張りバネ
445 継ぎ目
450 スイッチ
452 継ぎ目検出センサー

Claims (10)

  1. 複数の部品を保持する部品保持具が、部品実装機に部品を供給する部品供給部に正しく配置されているかを、コンピュータを用いて照合する部品照合方法であって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記部品照合方法は、
    各部品保持具に付された前記ICタグから前記2つのICタグリーダが受信する信号の方向に基づいて、各ICタグの位置座標を取得し、取得した各ICタグの位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を特定する位置特定ステップと、
    前記位置特定ステップで特定された前記部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、
    前記読み取りステップで読み出された前記識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定ステップで特定された配置位置と、前記部品保持具の配置されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合ステップと
    を含むことを特徴とする部品照合方法。
  2. 前記位置特定ステップでは、取得した各ICタグの前記部品保持具の配列方向の位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を識別する番号である配置番号を特定し、
    前記照合ステップでは、前記位置特定ステップで特定された配置番号と、前記部品保持具の配置されるべき配置番号が規定された規定配置番号とを照合する
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品照合方法。
  3. 前記部品保持具は、部品テープであり、
    前記位置特定ステップでは、前記部品供給部に配置された前記部品テープの配置位置を特定し、
    前記読み取りステップでは、前記位置特定ステップで特定された前記部品テープの配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品照合方法。
  4. 前記部品保持具は、部品テープであり、
    前記部品照合方法は、さらに、
    前記部品テープと、前記部品テープの終端に接続された新たな部品テープとの継ぎ目を検出する検出ステップを含み、
    前記位置特定ステップでは、さらに、
    前記検出ステップで継ぎ目が検出されたときに、継ぎ目が検出された前記新たな部品テープの配置位置を特定し、
    前記読み取りステップでは、さらに、
    前記特定された新たな部品テープの配置位置に該当する位置座標を有するICタグから前記識別情報を読み取り、
    前記照合ステップでは、さらに、
    前記読み取りステップで読み出された新たな部品テープに対応する識別情報と、前記規定部品情報とを照合する
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品照合方法。
  5. 前記部品供給部の部品保持具が配置され得る複数の部位には、前記部品保持具の配置を検出するセンサーが備えられており、
    前記位置特定ステップでは、さらに、
    前記センサーの検出結果に基づいて、前記部品保持具の配置位置を特定し、
    前記読み取りステップでは、さらに、
    前記特定された部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有するICタグから前記識別情報を読み取る
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品照合方法。
  6. 複数の部品を保持する部品保持具から部品実装機によって部品が取り出されることにより変動する、前記部品保持具に保持される部品の員数を、コンピュータを用いて確認する部品員数確認方法であって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報、及び前記部品の員数を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に部品を供給する部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記部品員数確認方法は、
    前記請求項1に記載の部品照合方法に含まれる各ステップと、
    前記部品保持具のICタグから前記部品の員数を読み取る員数読み取りステップと、
    前記部品実装機が部品を基板に実装するために前記部品を前記部品保持具から取り出すごとに、前記員数読み取りステップで読み取られた員数を1つデクリメントするデクリメントステップと、
    前記デクリメントステップでデクリメントされた後の員数が、所定の数未満になったときに警告を発する員数警告ステップと
    を含むことを特徴とする部品員数確認方法。
  7. 複数の部品を保持する部品保持具が、部品実装機に部品を供給する部品供給部に正しく配置されているかを、コンピュータを用いて照合する部品照合装置であって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記部品照合装置は、
    各部品保持具に付された前記ICタグから前記2つのICタグリーダが受信する信号の方向に基づいて、各ICタグの位置座標を取得し、取得した各ICタグの位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を特定する位置特定手段と、
    前記位置特定手段により特定された前記部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み出された前記識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定手段により特定された配置位置と、前記部品保持具の配置されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合手段と
    を備えることを特徴とする部品照合装置。
  8. 複数の部品を保持する部品保持具から部品実装機によって部品が取り出されることにより変動する、前記部品保持具に保持される部品の員数を、コンピュータを用いて確認する部品員数確認装置であって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報、及び前記部品の員数を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に部品を供給する部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記部品員数確認装置は、
    前記請求項7に記載の部品照合装置と、
    前記部品保持具のICタグから前記部品の員数を読み取る員数読み取り手段と、
    前記部品実装機が部品を基板に実装するために前記部品を前記部品保持具から取り出すごとに、前記員数読み取り手段により読み取られた員数を1つデクリメントするデクリメント手段と、
    前記デクリメント手段によりデクリメントされた後の員数が、所定の数未満になったときに警告を発する員数警告手段と
    を備えることを特徴とする部品員数確認装置。
  9. 複数の部品を保持する部品保持具から前記部品を取り出して基板に実装する部品実装機であって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品実装機に部品を供給する部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記部品実装機は、
    各部品保持具に付された前記ICタグから前記2つのICタグリーダが受信する信号の方向に基づいて、各ICタグの位置座標を取得し、取得した各ICタグの位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を特定する位置特定手段と、
    前記位置特定手段により特定された前記部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み出された前記識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定手段により特定された配置位置と、前記部品保持具の配置されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合手段と、
    前記照合手段による照合の結果、前記識別情報と規定部品情報とが一致し、前記配置位置と前記規定位置情報とが一致するときに、前記部品保持具に保持される部品を取り出して、前記部品を基板に実装する実装手段と
    を備えることを特徴とする部品実装機。
  10. 複数の部品を保持する部品保持具が、部品実装機に部品を供給する部品供給部に正しく配置されているかを、コンピュータに照合させるためのプログラムであって、
    前記部品保持具は、前記部品保持具に保持されている部品を識別するための識別情報を記憶しているIC(Integrated Circuit)タグが付された状態で、前記部品供給部に配置され、さらに、前記部品供給部に配置された複数の前記部品保持具の配列の両側には、前記ICタグからの信号を受信する2つのICタグリーダが備えられており、
    前記プログラムは、
    各部品保持具に付された前記ICタグから前記2つのICタグリーダが受信する信号の方向に基づいて、各ICタグの位置座標を取得し、取得した各ICタグの位置座標の違いにより、前記部品供給部に配置された前記部品保持具の配置位置を特定する位置特定ステップと、
    前記位置特定ステップで特定された前記部品保持具の配置位置に該当する位置座標を有する前記ICタグから前記識別情報を読み取る読み取りステップと、
    前記読み取りステップで読み出された前記識別情報と、基板に対して実装されるべき部品が規定された規定部品情報とを照合するとともに、前記位置特定ステップで特定された配置位置と、前記部品保持具の配置されるべき位置が規定された規定位置情報とを照合する照合ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
JP2009032604A 2003-08-26 2009-02-16 部品照合方法 Pending JP2009105467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009032604A JP2009105467A (ja) 2003-08-26 2009-02-16 部品照合方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003301838 2003-08-26
JP2009032604A JP2009105467A (ja) 2003-08-26 2009-02-16 部品照合方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004245858A Division JP2005101576A (ja) 2003-08-26 2004-08-25 部品照合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009105467A true JP2009105467A (ja) 2009-05-14

Family

ID=37031209

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008298850A Pending JP2009044197A (ja) 2003-08-26 2008-11-21 部品配列データ作成方法および部品ライブラリ作成方法
JP2009032604A Pending JP2009105467A (ja) 2003-08-26 2009-02-16 部品照合方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008298850A Pending JP2009044197A (ja) 2003-08-26 2008-11-21 部品配列データ作成方法および部品ライブラリ作成方法

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JP2009044197A (ja)
CN (1) CN100563417C (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011066128A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Juki Corp 電子部品実装装置
JP2011243892A (ja) * 2010-05-21 2011-12-01 Juki Corp 生産システム及びその生産管理方法
WO2013089145A1 (ja) * 2011-12-16 2013-06-20 日本電気株式会社 情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム
JP2019075588A (ja) * 2019-02-07 2019-05-16 株式会社Fuji 部品実装装置
JPWO2019012577A1 (ja) * 2017-07-10 2019-12-26 株式会社Fuji 基板生産ライン、情報管理装置および情報管理代行装置
KR20200098596A (ko) * 2017-12-21 2020-08-20 가부시키가이샤 사이게임스 입체를 인식하기 위한 프로그램, 시스템, 전자 장치 및 방법
JP7475555B2 (ja) 2021-10-05 2024-04-26 三菱電機株式会社 トレーサビリティ管理システム、トレーサビリティ管理方法及びプログラム

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009043642B4 (de) * 2009-09-29 2015-04-02 Asm Assembly Systems Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Bestücken von Leiterplatten mit Bauelementen
JP5293705B2 (ja) * 2010-08-30 2013-09-18 富士通株式会社 部品管理装置、段替え支援方法、段替え支援プログラム、部品管理システム及び基板ユニットの製造方法
JP6202542B2 (ja) * 2013-02-26 2017-09-27 学校法人福岡大学 製造装置、製造管理システム及び製造制御プログラム
JP6097938B2 (ja) * 2014-01-27 2017-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 部品照合方法および部品照合システム
KR20150094357A (ko) * 2014-02-11 2015-08-19 한화테크윈 주식회사 부품 공급 테이프, 이를 이용한 전자 부품 실장 장치 및 태그 인쇄 장치
CN105323978B (zh) * 2014-07-24 2019-05-31 韩华精密机械株式会社 数据生成器及数据生成方法
CN107229954A (zh) * 2017-04-13 2017-10-03 北京理工大学 一种用于密闭空间定位的定位终端、方法及系统
CN107835630B (zh) * 2017-11-09 2020-04-14 伟创力电子技术(苏州)有限公司 一种随机捆绑产品生产系统
CN108725866B (zh) * 2018-05-31 2020-04-14 沈阳友联电子装备有限公司 一种m2m芯片在线补写方法
US11272649B2 (en) * 2018-10-12 2022-03-08 Panasonic Corporation Of North America Electronic component mounting system with cross line communication
WO2021009846A1 (ja) * 2019-07-16 2021-01-21 株式会社Fuji 作業機
JP7470907B2 (ja) * 2020-03-25 2024-04-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 部品実装システムおよびキャリアテープロール体の処理方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011066128A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Juki Corp 電子部品実装装置
JP2011243892A (ja) * 2010-05-21 2011-12-01 Juki Corp 生産システム及びその生産管理方法
WO2013089145A1 (ja) * 2011-12-16 2013-06-20 日本電気株式会社 情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム
JPWO2013089145A1 (ja) * 2011-12-16 2015-04-27 日本電気株式会社 情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム
JPWO2019012577A1 (ja) * 2017-07-10 2019-12-26 株式会社Fuji 基板生産ライン、情報管理装置および情報管理代行装置
US11520319B2 (en) 2017-07-10 2022-12-06 Fuji Corporation Base board production line, information management device, and information management proxy device
KR20200098596A (ko) * 2017-12-21 2020-08-20 가부시키가이샤 사이게임스 입체를 인식하기 위한 프로그램, 시스템, 전자 장치 및 방법
KR102502488B1 (ko) 2017-12-21 2023-02-23 가부시키가이샤 사이게임스 입체를 인식하기 위한 프로그램, 시스템, 전자 장치 및 방법
JP2019075588A (ja) * 2019-02-07 2019-05-16 株式会社Fuji 部品実装装置
JP7475555B2 (ja) 2021-10-05 2024-04-26 三菱電機株式会社 トレーサビリティ管理システム、トレーサビリティ管理方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
CN100563417C (zh) 2009-11-25
CN1843068A (zh) 2006-10-04
JP2009044197A (ja) 2009-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009105467A (ja) 部品照合方法
KR101074253B1 (ko) 부품 대조 방법 및 장치
WO2006035651A1 (ja) メンテナンス方法および部品実装機
US8849442B2 (en) Component mounting line and component mounting method
JP4988527B2 (ja) 機器の配置決定方法およびシステム
JP2005101576A (ja) 部品照合方法
JP4724402B2 (ja) メンテナンス方法および部品実装機
JP4045267B2 (ja) 部品の員数管理方法、部品実装機及びプログラム
US20120111776A1 (en) Component sorting and wasting device in component mounting apparatus
JP2005236097A (ja) 部品供給装置
JP4291633B2 (ja) 部品供給テープ接続部材,接続部材供給装置,電子回路部品供給システム,電子回路部品装着システム,部品情報付与方法および電子回路部品供給方法
JP4044084B2 (ja) 部品照合方法、部品照合装置及び部品実装機
JP4308150B2 (ja) 部品数管理方法
WO2007023701A1 (en) Component mounting method
JP4328277B2 (ja) 部品情報取得方法
JP4555126B2 (ja) 部品実装方法
JP2008103747A (ja) 部品情報取得方法
JP4041055B2 (ja) 部品の管理方法及び部品実装機
JP2000022392A (ja) 実装機の電子部品配置管理装置
JP4753896B2 (ja) 吸着ノズルの照合方法
JP2006093349A (ja) 回路基板の生産方法
JP4359216B2 (ja) 部品供給方法、部品供給装置、部品実装機およびプログラム
JP4317581B2 (ja) 電子回路部品装着システム
CN110741746B (zh) 元件判定系统及元件判定方法
WO2023139789A1 (ja) 準備装置、実装装置、実装システム及び情報処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929