JP2009102609A - 塩化ビニル系樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩化ビニルモノマー100重量部と、CH2=CH−SiRnX3−n(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)で表されるビニルシラン化合物0.1〜10重量部を共重合して得られる架橋性塩化ビニル系共重合体に、錫メルカプト系化合物と錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒とを含有してなる塩化ビニル組成物を、加熱溶融・冷却固化して得られる塩化ビニル系樹脂成形体。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1では、耐衝撃性と耐久性とを兼ね添えた高重合度樹脂を用いる方法が開示されている(例えば、特許文献1及び2)。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、特定の材料を組み合わせて用いることにより、材料自体が有する優れた特性を十分に発揮させることにより、耐久性に優れ、かつ成形性に優れる塩化ビニル系樹脂からなる塩化ビニル系樹脂成形体及びその製造を提供することを目的とする。
CH2=CH−SiRnX3−n
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)
で表されるビニルシラン化合物0.1〜10重量部とを共重合して得られる架橋性塩化ビニル系共重合体と、錫メルカプト系化合物と、錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒とを含有してなる塩化ビニル組成物を、加熱溶融・冷却固化して得られることを特徴とする。 また、本発明の別の塩化ビニル樹脂成形体は、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー100重量部と、式
CH2=CH−SiRnX3−n
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)
で表されるビニルシラン化合物0.1〜10重量部からなる架橋性塩化ビニル系樹脂組成物70〜99重量%を、
(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性モノマーを重合して得られ、ガラス転移温度が−20℃以下のアクリル系共重合体1〜30重量%に、グラフト共重合して得られる塩化ビニル系グラフト共重合体と、
錫メルカプト系化合物と、
錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒と
を含有してなる塩化ビニル組成物を、加熱溶融・冷却固化して得られることを特徴とする。
このような塩化ビニル系樹脂成形体では、例えば、前記架橋性塩化ビニル系共重合体又は架橋性塩化ビニル系組成物100重量部に対して、錫メルカプト系化合物が1.0〜10重量部、錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒が0.1〜3.0重量部配合されてな
ることが好ましい。
また、錫メルカプト系化合物と錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒との配合比率は、錫メルカプト系化合物/錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒=4/1〜1/1であることが好ましい。
成形直後のゲル分率を0%以上、20%以下とし、
さらに、水分の存在下で加熱処理して架橋することにより、ゲル分率を20%以上、100%以下とする工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の塩化ビニル系樹脂成形体の製造方法によれば、簡便な方法によって、成形性を損なわず後架橋を行うことができ、架橋率の制御が可能となる。
CH2=CH−SiRnX3−n
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)
で表わされる化合物が適している。
ここで、Rにおける炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル基を用いることができる。
また、Xは、加水分解性を有する有機基であることが好ましい。例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基が挙げられる。ただし、アルコキシ基の炭素数が大きすぎると、加水分解速度が遅くなる傾向があり、架橋工程に時間がかかる傾向があるため、好ましくは炭素数1〜2のメトキシ、エトキシ基である。
このラジカル重合性モノマーとしては、例えば、塩化ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが挙げられ、ビニルモノマーの全てが含まれる。例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類:エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類:メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
この塩化ビニル系グラフト共重合体は、塩化ビニルモノマーと、ビニルシラン化合物と、これら以外のラジカル重合性モノマーとの共重合体、塩化ビニルモノマーとビニルシラン化合物との共重合体にラジカル重合モノマー又はポリマーを共重合させた共重合体等に加えて、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマーとビニルシラン化合物とからなる架橋性塩化ビニル系組成物に、ラジカル重合体性モノマー又はラジカル重合体をグラフト共重合して得られたものである。
ここで、架橋性塩化ビニル系組成物としては、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー100重量部と、上述したビニルシラン化合物0.1〜10重量部とからなるものが好ましい。
特に、この場合のラジカル重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレートを主成分とするものが好ましく、ラジカル重合体としては、アクリル系共重合体であることが好ましい。
メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−メチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、2−メチルオクチル(メタ)クリレート、2−エチルヘプチルメタクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、2−メチルノニル(メタ)アクリレート、2−エチルオクチル(メタ)アクリレート、n−ドデシルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、上述した単独重合体のガラス転移温度は、培風館発行、高分子学会編「高分子データ・ハンドブック(基礎編)」等によった。
ジ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、トリ(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記乳化剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロース系分散剤、ゼラチン等が挙げられる。特に望ましくはアニオン系界面活性剤であり、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート等が挙げられる。
さらに、エマルジョン滴下法において、重合初期に上記乳化モノマーの一部を一括添加し(この一括添加したモノマーを以下シードモノマーと呼ぶ)、その後、残りの乳化モノマーを滴下する方法を用いれば、シードモノマーの量を変化させることにより容易に生成ラテックスの粒径を制御できる。
本発明の塩化ビニル系グラフト共重合体は、上述した塩化ビニルモノマー及びビニルシラン化合物以外のラジカル重合性モノマーを重合して得られた重合体(特に、アクリル系
共重合体)に、上述した架橋性塩化ビニル系組成物(つまり、塩化ビニルモノマーと、上述したビニルシラン化合物とからなる)をグラフト共重合して得られたものであるが、この場合、アクリル系共重合体1〜30重量%、好ましくは4〜20重量%に、架橋性塩化ビニル系組成物70〜99重量%をグラフト共重合させることが好ましい。この範囲でグラフト共重合させることにより、最終的に得られる成形体の耐衝撃性を充分得ることができ、曲げ強度や引張強度等の機械的強度、さらにはクリープ性能を維持/向上させることができる。
反応終了後は、未反応の塩化ビニルを除去しスラリー状にし、脱水乾燥することが好ましい。
、好ましくは400〜1600である。
しかし、発明者らは、種々の成形体についての成形性について鋭意研究を行った結果、単独で重合反応に対して有効な、特定のシロキサン触媒が、成形性に対しては十分に機能しないことを突き止め、さらに、錫メルカプト系化合物と併用することによって、塩酸補足と架橋反応との双方の反応を同時に進行させることをも突き止め、錫メルカプト系化合物と特定の触媒とを組み合わせることによって、予想外にも、一連の反応として両反応を制御することが可能となることを見出し、本発明の完成に至った。
錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒としては、例えば、ジメチル錫マレート、ジオクチル錫マレート、ジブチル錫マレート等;ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレートポリマー、ジオクチル錫ラウレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
錫マレート及び/又は錫ラウレート系化合物は、架橋性塩化ビニル系共重合体又は架橋性塩化ビニル系組成物100重量部に対して、0.1〜3重量部程度配合することが好ましく、0.5〜1.0重量部がより好ましい。
さらに、錫メルカプト系化合物と錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒との配合比率は、錫メルカプト系化合物/錫マレート及び/又は錫ラウレート系触媒=4/1〜1/1程度とすることが好ましい。錫マレート及び/又は錫ラウレート系触媒の比率が高いと成形直後の塩酸補足の効果が低く、架橋反応を促進する傾向にある。このような範囲とすることにより、錫メルカプト系化合物によって、その塩酸を補足することができ、架橋率の制御が可能となる。
安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、バリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
形法、カレンダー成形法、プレス成形法等の種々の方法が挙げられる。なかでも、押出成形法、射出成形法が好ましい。成形中及び成形直後のゲル分率は、0%以上、20%以下となるように成形を行う。ゲル分率が大きくなると、成型機内の圧力が高くなったり、表面状態が平滑な成形品が得られなくなる傾向がある。ここでゲル分率とは、試料を、例えば、常温〜40℃程度にて、テトラヒドロフラン(THF)中に16時間抽出したときの重量変化率であり、
(ゲル分率)=(THF抽出後の試料重量)/(THF抽出前の試料重量)で定義される。
(架橋性塩化ビニル系共重合体の製造)
攪拌機の備えられたジャケット付25リットルの耐圧重合器に、イオン交換水133部、ビニルトリエトキシシラン及び塩化ビニルモノマーをそれぞれ表1に示す所定重量部、油溶性ラジカル開始剤としてジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカルボネート0.05部、界面活性剤としてポリプロピレンオキサイドオレイルエーテル1部、水溶性増粘剤としてポリ塩化アルミニウム0.1部を供給した。
重合器を密閉して空気を排除した後、塩化ビニルモノマー100部を圧入し、次いで、攪拌しながら、64℃まで昇温し、重合器内の温度が64℃に保持しながら水懸濁重合を行った。
重合器内圧が降下を始めてから30分経過してからジャケットに冷却水を通して重合器を冷却した。その後、未反応の塩化ビニルモノマーなどを除去し、重合スラリーを取り出し、これをイオン交換水で洗浄し、乾燥して架橋性塩化ビニル系共重合体を得た(A1〜A3及びB1、B2)。
なお、表1に示すように、ビニルトリエトキシシランを用いないで、同様に重合を行い
、塩化ビニル共重合体を得た(B3)。
得られた塩化ビニル系共重合体又は重合体100重量部に対して、安定剤として有機錫メルカプト系安定剤(「ONZ 7F」、日東化成工業社製)、架橋触媒として有機錫マレート系安定剤(商品名「TVS #8604」、日東化成工業社製)、有機錫ラウレート系安定剤(商品名「TVS #8604」、日東化成工業社製)、滑剤として「モノグリMB、日本油脂社製」0.3重量部、「Hiwax405MP、三井化学社製」0.3重量部、加工助剤(商品名「PA20」(カネカ社製)1部をスーパーミキサー(100L、カワタ社製)にて攪拌混合して塩化ビニル組成物を得た。
また、上記で得られた塩化ビニル系樹脂成形体を60℃の熱水に5時間暴露することにより、塩化ビニル系樹脂管継手を得た。熱水処理後のゲル分率は表2のとおりである。
実施例1の塩化ビニル系樹脂の製造において、ビニルトリエトキシシランを0.01部としたこと以外は実施例1と同様にして成形を行い、塩化ビニル系樹脂管継手を得た。
実施例1の塩化ビニル系樹脂の製造において、ビニルトリエトキシシランを20部としたこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
実施例1と同様にして射出成形を行ったが、過負荷によりショートショットとなった。このとき、押出機内に残存する塩化ビニル系樹脂成形体のゲル分率は70%であった。
実施例1の塩化ビニル系樹脂の製造において塩化ビニルを使用したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
実施例1の塩化ビニル系樹脂の製造において、ビニルトリエトキシシランを1.0部とし、熱安定剤をオクチル錫マレート2重量部とし、架橋剤として化薬アクゾ「カヤヘキサAD(ジアルキルパーオキサイド)」を使用したこと以外は実施例1と同様に塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
比較例5
実施例1の塩化ビニル系樹脂の製造において、ビニルトリエトキシシランを1.0部とし、熱安定剤をオクチル錫メルカプト2重量部としたこと以外は実施例1と同様に塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
疲労強度:JIS K−6742に準拠し、上記塩化ビニル系樹脂管継手から切削して引張ダンベルを作製した後、ナイフノッチ(セラミックカッターHA70、コクヨ)でノッチを付け、温度23℃、最大応力1.5Mpa、周波数5Hzの条件で繰り返し加重(1.5Mpa→0Mpa→1.5Mpa)をかけ、破断するまでの繰り返し回数を測定した。
(アクリル系共重合体の作製)
イオン交換水(全使用量の1/3)、乳化分散剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアンモニウムサルフェート、表3のモノマー100重量部に対し、1重量部添加)、(メタ)アクリレート及びラジカル重合性モノマーを表3の割合で混合、攪拌し、乳化モノマーを調製した。
MBS:メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン共重合体
一方、重合器に残りのイオン交換水(全使用量の2/3)を入れ、攪拌を開始した。重合器内を減圧して容器内の脱酸素を行った後、窒素により圧力戻しをして置換し、重合槽を70℃まで昇温した。
次いで、撹拌機及びジャケットを備えた重合器に、イオン交換水、上記ラテックス、ビニルトリエトキシシラン、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの3%水溶液、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエートを一括投入し、その後、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、撹拌条件下で塩化ビニルを投入した。その後、ジャケット温度の制御により重合温度57℃にて重合を開始した。
その後、未反応の塩化ビニルモノマーを除去し、脱水乾燥することにより、上記アクリル系共重合体に、塩化ビニルモノマーと、エトキシシランとがグラフト共重合した塩化ビニル系グラフト共重合体を得た。
得られた塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル重合体部分の重合度は約1000であった(a1〜a3)。
表3に示した組成に従い、下記の操作手順で塩化ビニル系重合体(b1)を得た。
重合度1000のストレート塩化ビニル系樹脂(徳山積水工業社製、TS−1000R)95重量%とMBS(呉羽化学工業社製 BTA751)5重量%とからなる樹脂を作製した。
表3に示した組成に従い、上記A1〜A3を得た方法と同様にして架橋性塩化ビニル系共重合体(A4)を得た。
上記で得られた塩化ビニル組成物を、直径20mmの2軸異方向回転押出機(ブラベンダー社製)に供給し、厚さ2mmの塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
押出成形後のゲル分率は表4に示すとおりである。
上記で得られた塩化ビニル系樹脂成形体を80℃の熱水に5時間暴露することにより架橋塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
熱水処理後のゲル分率は表4に示すとおりである。
また、種々の物性を評価した。その結果を表4に併せて示す。
実施例1の塩化ビニル系樹脂成形体において、架橋性塩化ビニル系組成物を表3に示すように変更し、かつオクチル錫マレート熱安定剤を、オクチル錫ラウレートに代えたこと以外は実施例1と同様にして成形を行い、塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
実施例1の塩化ビニル系樹脂成形体において、架橋性塩化ビニル系組成物を表3に示すように変更し、かつ熱安定剤を、オクチル錫マレート単独としたこと以外は実施例1と同様にして成形を行い、塩化ビニル系樹脂成形体を得た。
実施例1の塩化ビニル系樹脂成形体において、架橋性塩化ビニル系組成物を表3に示すように変更し、かつ滑剤の量を変更したこと以外は実施例1と同様に、塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
外観、引張強度及び引張クリープは、以下の方法で評価した。
外観:成形時の目視とし、著しく凹凸のあるものは×とした。
引張強度:JIS K7113「硬質プラスチックのシャルピー試験方法」に準拠して、成形体のシャルピー衝撃強度を測定した。測定は23℃の雰囲気下で行った。
シャルピー:JIS K7111「硬質プラスチックの引張試験方法」に準拠して、成形体の引張強度を測定した。測定は23℃の雰囲気下で行った。
引張クリープ:JIS K−7115「硬質プラスチックの引張クリープ試験方法」に準拠して試験片を用い、かつ、ナイフノッチ(セラミックカッターHA70、コクヨ)でノッチを付け、成形体の引張クリープ値を、500万時間後の推定値として測定した。測
定は50℃の雰囲気下で行った。
Claims (5)
- 塩化ビニルモノマー100重量部と、式
CH2=CH−SiRnX3−n
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)
で表されるビニルシラン化合物0.1〜10重量部とを共重合して得られる架橋性塩化ビニル系共重合体と、
錫メルカプト系化合物と、
錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒と
を含有してなる塩化ビニル組成物を、加熱溶融・冷却固化して得られることを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形体。 - 塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー100重量部と、式
CH2=CH−SiRnX3−n
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、nは0〜2の整数である。)
で表されるビニルシラン化合物0.1〜10重量部とからなる架橋性塩化ビニル系組成物70〜99重量%を、
(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性モノマーを重合して得られ、ガラス転移温度が−20℃以下のアクリル系共重合体1〜30重量%に、グラフト共重合して得られる塩化ビニル系グラフト共重合体と、
錫メルカプト系化合物と、
錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒と
を含有してなる塩化ビニル組成物を、加熱溶融・冷却固化して得られることを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形体。 - 前記架橋性塩化ビニル系共重合体又は架橋性塩化ビニル系組成物100重量部に対して、錫メルカプト系化合物が1.0〜10重量部、錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒が0.1〜3.0重量部配合されてなる請求項1又は2に記載の塩化ビニル系樹脂成形体。
- 錫メルカプト系化合物と錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒との配合比率は、錫メルカプト系化合物/錫マレート及び/又は錫ラウレート触媒=4/1〜1/1である請求項1〜3のいずれか1つに記載の塩化ビニル系樹脂成形体。
- 請求項1〜4のいずれか1つの塩化ビニル形樹脂成形体を成形する際、
成形直後のゲル分率を0%以上、20%以下とし、
さらに、水分の存在下で加熱処理して架橋させることにより、ゲル分率を20%以上、100%以下とする工程を含むことを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形体の製造方法。
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JP5091771B2 (ja) | 2012-12-05 |
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