JP2009100892A - プログラム、記憶媒体およびコンピュータ - Google Patents

プログラム、記憶媒体およびコンピュータ Download PDF

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Abstract

【課題】広大なゲーム空間においても、違和感なく戦闘状態と非戦闘状態を切り替えることができるプログラム、記憶媒体およびコンピュータを提供する。
【解決手段】ゲーム空間において、主キャラクタ10と各敵キャラクタ21、22、23との距離を検出する。敵キャラクタ毎に主キャラクタ10との距離が所定距離(射程範囲)内であるか否かを判定し、所定距離内であれば戦闘状態として判定し、戦闘用BGMを再生する等の戦闘時処理を行う。敵キャラクタが同じゲーム空間に存在する場合でも、主キャラクタの射程範囲外であれば非戦闘状態となるので、違和感なく戦闘状態と非戦闘状態を切り替えることができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、戦闘状態と非戦闘状態を切り替える処理を行うゲームを実行するためのプログラム、記憶媒体およびコンピュータに関する。
3Dアクションゲーム等のビデオゲームは、大規模な仮想空間(ゲーム空間)を持つものが多い。この大規模なゲーム空間をゲーム装置で実行するためのプログラム・データは大容量の記憶媒体(CDやDVD等)に記憶されている。
ゲーム装置が、CDやDVDに記憶されている全てのプログラム・データを一度に内部メモリに読み込んでゲーム空間を構築することは不可能である。このため、3Dアクションゲーム等のビデオゲームは、ゲーム空間が複数のステージに分割されており、ゲーム装置は、ステージ単位でプログラム・データを読み込んで(ロードして)、ゲームを進行させる。
上記のような3Dアクションゲームでは、遊技者の操作によって活動する主キャラクタが敵キャラクタに遭遇すると、BGMを戦闘用に切り替えたり、主キャラクタの姿勢を戦闘姿勢に切り替えたりすることで緊張感を高めゲームの雰囲気を盛り上げることが行われている。
従来は、プログラム・データがロードされたステージ、すなわち、主キャラクタが入っ
たステージに敵キャラクタが存在する場合、主キャラクタと敵キャラクタが遭遇して戦闘可能な状態(戦闘状態)であるとしてBGMを戦闘用のものに切り替える等の処理を行っていた(非特許文献1、2参照)。
「デビルメイクライ解体真書」株式会社カプコン、2005年 「デビルメイクライ3最強デビルハンター」講談社、2001年
近年、ゲーム装置は、メモリ容量の増大、CPUの処理能力の向上等のハード性能の向上により、一度に読み込んで処理することができるプログラム・データの量が大きくなっている。これに合わせて、3Dアクションゲームも、1つのステージで構築されるゲーム空間が大きく複雑化される傾向にある。このため、主キャラクタと敵キャラクタが同じステージに同時に存在しても、その距離が遠かったり、互いに見えない場所にいる等、戦闘可能な状態でない場合が生じるようになった。
このような場合においても上記従来の方式のように主キャラクタと同じステージに敵キャラクタが存在する場合に戦闘状態であると判定すると、敵キャラクタが遠くにいたり見えなかったりして、実際には戦闘可能な状態でないにもかかわらず戦闘用のBGMが流れる等の戦闘状態の設定になってしまい、ゲーム状態の設定が不自然になってしまうという問題があった。
この発明は、広大なゲーム空間においても、違和感なく戦闘状態と非戦闘状態を切り替えることができるプログラム、記憶媒体およびコンピュータを提供することを目的とする。
請求項1の発明のプログラムは、コンピュータを、仮想の三次元空間であるゲーム空間を生成するゲーム空間生成手段、遊技者によって操作される主キャラクタ、および、この主キャラクタと戦闘する敵キャラクタを生成して、前記ゲーム空間生成手段が生成したゲーム空間の内部に配置するキャラクタ生成手段、主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能か否か、または、敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能か否かの少なくとも一方を判定し、その判定結果が肯定的であったとき戦闘状態として判定する戦闘状態判定手段、前記戦闘状態判定手段が戦闘状態と判定したとき、前記主キャラクタの状態を戦闘時の状態に変更する処理、前記敵キャラクタの状態を戦闘時の状態に変更する処理、ゲームのBGMを戦闘用のものに切り換える処理、前記ゲーム空間を表示するゲーム画面をズームする処理、戦闘用の画像をゲーム画面に表示する処理、の少なくとも1つを実行するゲームモード設定手段、として機能させることを特徴とする。
この発明では、主キャラクタと敵キャラクタとが同一のゲーム空間に存在するだけではなく、主キャラクタまたは敵キャラクタが、実際に相手を攻撃可能または相手から攻撃を受け得る状態である戦闘状態であるか否かを判定する。これにより、ゲーム空間生成手段が広いゲーム空間を生成した場合に、主キャラクタと敵キャラクタとが同一のゲーム空間に存在するのみでなく、実際に戦闘が行われ得る状態のときゲームをゲームモードに設定することができる。なお、戦闘状態時の処理(戦闘時処理)としては、主キャラクタの姿勢を戦闘状態としたり、戦闘用の画面表示(主キャラクタの体力表示)を行ったり、ゲーム画面をズームしたりするなど、種々の処理を行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記戦闘状態判定手段は、前記ゲーム空間における前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が予め定めた射程範囲内のとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能、または、敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定することを特徴とする。
この発明では、主キャラクタまたは敵キャラクタの攻撃が届く範囲を射程範囲とし、この射程範囲に相手(敵キャラクタまたは主キャラクタ)が存在していれば、主キャラクタまたは敵キャラクタは相手を攻撃可能な状態であり、その相手は攻撃を受け得る状態である。このとき、ゲームは戦闘状態であると判定する。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記主キャラクタが前記敵キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記敵キャラクタが前記主キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定することを特徴とする。
この発明では、さらに主キャラクタから敵キャラクタ(または敵キャラクタから主キャラクタ)に至る経路があるか、すなわち、主キャラクタが敵キャラクタ(または敵キャラクタが主キャラクタ)に到達可能であるか否かを検出する。ゲーム空間内には崖や海などの移動不可能な地形が存在し、同じゲーム空間内においてもキャラクタ同士が到達可能でない場合がある。そこで、主キャラクタが敵キャラクタ(または敵キャラクタが主キャラクタ)の位置に到達可能であるか否かを検出し、到達可能である場合に戦闘可能であると判定する。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記主キャラクタまたは敵キャラクタを、相手に向けて飛翔する武器を所持するキャラクタとして生成し、前記戦闘状態判定手段は、前記ゲーム空間において、前記主キャラクタが放った武器が前記敵キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記ゲーム空間において、前記敵キャラクタが放った武器が前記主キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定することを特徴とする。
この発明では、さらに敵キャラクタと主キャラクタの間に武器の飛翔を妨げる障害物が有るか否かを検出する。なお、障害物とは、壁等が考えられるが、金網等の銃弾が通るものであれば障害物として検出しないようにしてもよい。また、弓矢などの放物線を描く武器で戦闘を行う場合、低い壁等は武器が到達可能として障害物として検出しないようにしてもよい。
請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記戦闘状態判定手段は、前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が前記射程範囲内である条件に加えて、さらに、前記主キャラクタが前記敵キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記敵キャラクタが前記主キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2の発明において、前記キャラクタ生成手段は、前記主キャラクタまたは敵キャラクタを、相手に向けて飛翔する武器を所持するキャラクタとして生成し、前記戦闘状態判定手段は、前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が前記射程範囲内である条件に加えて、さらに、前記ゲーム空間において、前記主キャラクタが放った武器が前記敵キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記ゲーム空間において、前記敵キャラクタが放った武器が前記主キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定することを特徴とする。
この発明では、主キャラクタと敵キャラクタとの距離が近い(射程範囲内)場合であっても、相手に到達できない場合や武器が相手に届かない場合には、互いに戦闘することができず、戦闘状態ではないと判定する。これにより、よりリアルな戦闘状態の判定が可能になる。
請求項7の発明は、上記発明において、前記キャラクタ生成手段は、前記敵キャラクタを、一時的に活動を停止した擬態状態に変化させ、前記戦闘状態判定手段は、前記敵キャラクタが擬態状態であるとき、他の判定条件にかかわらず戦闘状態でないと判定することを特徴とする。
この発明では、敵キャラクタが擬態状態で戦闘が不可な状態であるか否かを検出する。擬態状態とは、例えば敵キャラクタが何らかのもの(例えば袋など)に擬態している状態のほか、地面の中に潜っていたりする場合であり、外見上敵として認識できない状態になっている場合を含む。したがって、このような擬態状態では、主キャラクタとの距離が近くても戦闘状態でないと判断する。
請求項8の発明は、上記発明において、前記ゲーム空間生成手段は、複数のステージ空間からなるゲーム空間のうち、1つのステージ空間を、前記主キャラクタの移動に合わせて生成することを特徴とする。
この発明では、ゲーム空間が極めて広大な場合、このゲーム空間を複数のステージ空間に分割し、主キャラクタが移動して入ったステージ空間のみを生成する。そして、そのステージ空間内に存在する敵キャラクタとの関係で戦闘の可否を判定する。これにより、極めて広大且つ複雑なゲーム空間を生成することが可能であり、且つ、その場合に的確な戦闘可否の判定が可能になる。
請求項9の発明は、上記発明において、前記キャラクタ生成手段は、敵キャラクタを複数生成し、前記戦闘状態判定手段は、各敵キャラクタごとに前記主キャラクタとの戦闘状態の成否を判定することを特徴とする。
この発明では、複数の敵キャラクタが生成されている場合、各敵キャラクタごとに戦闘可否を判定する。そして、たとえば、戦闘可能である敵キャラクタが1体でもゲーム空間内に存在する場合に戦闘時処理を実行する。
請求項10の発明である記憶媒体は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なことを特徴とする。
請求項11の発明であるコンピュータは、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のプログラムが実行されることを特徴とする。
この発明によれば、主キャラクタと敵キャラクタとが、ゲーム空間において、実際に戦闘可能であるか否かを判定することにより、広く複雑なゲーム空間が形成されている場合においても、違和感なく戦闘状態と非戦闘状態を切り替えることができる。
図面を参照してこの発明の実施形態であるゲーム装置およびゲームプログラムについて説明する。この実施形態では、3Dアクションゲームを例にあげて説明する。3Dアクションゲームは、遊技者が三次元のゲーム空間に配置される主キャラクタを操作して敵キャラクタと戦闘するゲームである。このような3Dアクションゲームにおいては、主キャラクタは種々の武器を用いて敵キャラクタと戦闘する。
≪ゲーム装置の構成≫
図1は、この発明が適用されるゲーム装置の外観を示す図である。
このゲーム装置は、ゲーム装置本体500にコントローラ200が接続されて構成されている。コントローラ200は、遊技者によって操作される。遊技者は、このコントローラ200を用いて、ゲーム中に登場する主キャラクタ等を操作する。また、ゲーム装置本体500には、表示装置・オーディオ装置として機能するテレビジョン408が接続される(図2参照)。
ゲーム装置本体500には、ゲームプログラムが記録された記録媒体411がセットされるトレイ501を有している。記録媒体411は、たとえばDVD(digital versatile disc)である。ゲーム装置本体500は、この記録媒体411からゲームプログラムを読み取って、このプログラムを実行する。なお、このゲーム装置本体500は、上記ゲームプログラム処理機能のほか、DVDビデオの再生、CDDA(compact disc digital audio)の再生等を実行することもできる。
また、装置前面には、コントローラ200が接続されるコネクタ510、フラッシュメモリからなるカード型の外部メモリ415(図2参照)がセットされるメモリスロット511が、それぞれ2つずつ設けられている。
図2は、ゲーム装置本体500の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置本体500は、装置全体の動作を制御するCPU401を有している。このCPU401に対してRAM402およびバス403が接続される。RAM402には、ゲームの進行に応じて各種のデータが記憶される。
バス403には、グラフィック・プロセッサ・ユニット(GPU)404、インプット・アウトプット(I/O)ポート409が接続される。GPU404には、デジタル映像信号をNTSCテレビジョン方式やPALテレビジョン方式に変換するためのデコーダ407を介して、外部機器であるテレビジョン(TV)408が、接続される。
I/Oポート409には、光ディスクである記録媒体411に記録されているデータを再生し、デコードするためのドライバ(DRV)410,サウンド・プロセッサ(S・P)412、フラッシュメモリからなる外部メモリ415、コントローラ200およびROM416が接続される。
ROM416には、このゲーム装置本体500を起動するとともに基本的な機能を実現するためのシステムプログラムが記憶されている。外部メモリ415には、遊技者の情報や実行しているゲームの途中経過等が記憶される。遊技者は、ゲームプログラムを記憶した記憶媒体411と自己の外部メモリ415をセットすることにより、途中で中断したゲームを、その中断したタイミングから再開することができる。
サウンド・プロセッサ412は、増幅器413を介して、外部機器であるスピーカ414に接続される。このスピーカ414は、一般的には、上記テレビジョン408に内蔵されているスピーカである。
図3は、コントローラ200の外観を示す平面図である。
コントローラ200は、略コ字形をしており、遊技者が両翼部の201L,201Rを左右両手で把持して操作する。コントローラ200の左右上面には操作ボタン群210、220、アナログスティック212、222が設けられており、コントローラ200の右前面にはR1ボタン211、左前面にはL1ボタン221がそれぞれ設けられている。操作ボタン群210、220は、それぞれ遊技者の右手親指、左手親指で操作される。また、R1ボタン211、L1ボタン221は、それぞれ遊技者の右手人指し指、左手人指し指で操作される。
右側の操作ボタン群210は、4個の操作ボタン210A〜210Dを備えている。操作ボタン210A〜210Dには、識別を容易にするために頭部に各々「△」「○」「×」「□」の識別マークが付されている。このゲーム装置で実行されるゲームにおいて、この操作ボタン群210は、主として、ゲーム中に登場する主キャラクタに特定の動作をさせるためのボタンとして設定される。特定の動作とは、たとえば、技をくり出す、ジャンプする等である。ゲーム 「DEVIL MAY CRY(登録商標)4」では、操作ボタン群210の各ボタンおよびR1ボタン211、L1ボタン221は、主キャラクタに各種の行動を行わせるためのボタンとして機能する。遊技者によって△ボタン210Aや○ボタン210Bがオンされると、前記CPU401の制御により、ゲーム中のメインキャラクタは、剣を振ったり銃を撃つ等の武器を用いた攻撃技をくり出して敵キャラクタを攻撃する。また、遊技者によって×ボタン210Cがオンされると、前記CPU401の制御により、メインキャラクタがジャンプする。また、遊技者によってR1ボタン211がオンされると、CPU401の制御により、ゲーム中のメインキャラクタは、武器を構える構えモーションとなる。
また、左側の操作ボタン群220は、前後左右に十字型に組み合わされた4個の操作ボタンを備えている。アナログスティック212、222は、前後左右を含む360度の方向に傾倒可能なスティックを有する操作子である。アナログスティック212、222が、遊技者によって操作されると、その操作による傾倒方向及び傾倒度合いに応じた操作量データがコントローラ200から出力される。前記ゲームにおいて、左アナログスティック222が、メインキャラクタの移動動作を制御するための操作子として設定される。遊技者がアナログスティック222を前に倒すとメインキャラクタが前に移動する。その倒す角度が大きいほど移動速度が早くなる。すなわち、倒す角度が小さいときは歩きモーションで移動し、倒す角度が大きいときは走りモーションで移動する。アナログスティック222を前以外の方向に倒すと、メインキャラクタはその倒した方向に移動する。
また、遊技者が、複数の操作子を所定の組み合わせで操作すると、メインキャラクタに特殊な動作をさせることができる。たとえば、遊技者が、R1ボタン211をオンしながら左アナログスティック222を操作すると、メインキャラクタは、武器を構えた姿勢で移動する(構え歩き)。また、この構え歩きの操作状態でさらに△ボタン210Aをオンすると、メインキャラクタは、ジャンプして移動しつつ武器を何度も振り下ろす「ハイタイムジャンプ」という技をくり出す。
≪戦闘状態判定処理の説明≫
次に図4〜図10を参照してこの実施形態のゲームにおける戦闘状態判定処理について説明する。戦闘状態判定処理とは、主キャラクタと敵キャラクタが戦闘可能であるか否かを判定する処理である。戦闘状態判定処理によって戦闘状態であると判定した場合、戦闘用BGMに切り替える処理、ゲーム画面をズームする処理、主キャラクタの構えを変更する処理、主キャラクタの体力やスタイリッシュポイント(連続攻撃が成功した場合に蓄積されるポイント)などを表示する処理、等からなる戦闘時処理を行う。戦闘時処理を行い、戦闘状態であることを表現することで、遊技者に戦闘の緊張感を生じさせる。
この実施形態においては、戦闘可能であるか否かの判定を、(1)主キャラクタと敵キャラクタとの距離が射程範囲内であるか、(2)主キャラクタ、敵キャラクタが相手に到達可能であるか、(3)主キャラクタ、敵キャラクタの攻撃の射線が相手に通るか、で行う。戦闘状態であるか否かの判定は、これら(1)〜(3)の判定条件を重複(AND)して判定し、全ての条件が満たされたとき戦闘状態としてもよく、(1)〜(3)の判定条件を択一(OR)して判定し、いずれかの条件が満たされたとき戦闘状態としてもよい。
ここで、(1)射程範囲内であるとは、主キャラクタが敵キャラクタに対して武器による攻撃が可能な状態であること、または、敵キャラクタが主キャラクタに対して武器による攻撃が可能な状態であることを言う。主キャラクタまたは敵キャラクタのいずれかが相手を攻撃可能なとき戦闘状態であると判定する。なお、主キャラクタは、複数の武器を所持し、武器によって射程範囲が異なるため、そのとき所持している武器によって所定範囲が決定される。また、敵キャラクタが複数存在する場合には、各敵キャラクタごとに上記判定を行い、いずれか1つの敵キャラクタが射程範囲であれば戦闘状態であると判定する。
(2)到達可能であるとは、主キャラクタの位置から敵キャラクタの位置までの移動経路、または、敵キャラクタの位置から主キャラクタの位置までの移動経路が通じている状態を言う。ゲーム空間には崖や海などの移動不可能な地形が存在し、同じステージ内であっても、敵キャラクタが主キャラクタまで移動できない場合がある。そこで、主キャラクタから敵キャラクタへの移動経路、または、敵キャラクタから主キャラクタへの移動経路が通じているかを検出し、主キャラクタまたは敵キャラクタから相手に対する移動経路が通じていれば戦闘状態であると判定する。
なお、空中を飛行できるキャラクタの場合、地上の経路が通じていなくても空間がつながっていれば移動経路が通じていると判断される。また、敵キャラクタのなかには、壁を通過できるキャラクタも存在する。このような敵キャラクタの場合、つねに主キャラクタに到達可能である。したがって、敵キャラクタから主キャラクタに到達可能であっても主キャラクタから敵キャラクタに到達不可能である場合が存在する。また、その逆の場合も存在し得る。
また、敵キャラクタが複数存在する場合には、各敵キャラクタごとに上記判定を行い、いずれか1つの敵キャラクタと主キャラクタとの移動経路が通じていれば戦闘状態であると判定する。
(3)射線とは、主キャラクタまたは敵キャラクタの武器の軌道を意味する。射線が通るとは、主キャラクタと敵キャラクタの間に障害物が存在せず、主キャラクタの武器または敵キャラクタの武器が相手に到達可能な状態であることを言う。射線が通らない場合は攻撃することができないため、射線が通る場合にのみ戦闘状態であると判定する。敵キャラクタが複数存在する場合には、各敵キャラクタごとに上記判定を行い、いずれか1つの敵キャラクタと主キャラクタとの間で射線が通っていれば戦闘状態であると判定する。なお、主キャラクタと敵キャラクタとは、有している攻撃機能(武器)が異なるため、その軌道も異なり、主キャラクタが敵キャラクタに対して射線が通っていても、敵キャラクタから主キャラクタに対して射線が通っていない場合が存在する。また、その逆の場合も存在する。
また、以上の説明では、上の(1)〜(3)の判定条件を主キャラクタまたは敵キャラクタのどちらか一方が満たせば戦闘状態と判定するようにしているが、この判定を主キャラクタまたは敵キャラクタのいずれか一方のみで行うようにしてもよい。その場合、3つの条件のそれぞれで主キャラクタと敵キャラクタの両方について判定するか、いずれか一方のみについて判定するかをそれぞれ別々に設定してもよい。
以下の実施形態では、説明を簡略化するために、主キャラクタから敵キャラクタに対して(1)〜(3)の条件を満たすか否かのみを判定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、戦闘状態であるか否かの判定は、これら3つの判定条件をAND条件、OR条件のいずれとして用いてもよいが、以下の実施形態では、条件(1)の射程範囲内を主たる判定条件として用い、条件(2)、条件(3)を戦闘状態に入るときの条件として用いている。すなわち、非戦闘状態から戦闘状態に入るためには、条件(1)、および、条件(2)または条件(3)が満たされることを判定条件とするが、一旦戦闘状態に入ってしまえば、条件(1)が満たされなくならない限り、条件(2)、(3)が一時的に満たされなくなっても戦闘状態が維持される。したがって、戦闘状態か否かを判定する処理では、まず、敵キャラクタが主キャラクタの射程範囲内にあるかが判定される。
すなわち、一度戦闘状態であると判定した場合、到達可能でなくなった場合や射線が通らなくなった場合でも射程範囲内であれば、戦闘状態は維持する。キャラクタ同士が対峙しながら互いに移動するときに一瞬相手が隠れることもあるが、その都度、非戦闘状態にしていたのでは緊張感が途切れてしまうからである。
戦闘状態であると判定されると、戦闘時処理を行う。すなわち、ゲームのモード設定が戦闘状態モードになってBGM等が変更される。
図4は、非戦闘時のゲーム画面、および各キャラクタの位置関係を示す図である。また、図5は、戦闘時のゲーム画面、および各キャラクタの位置関係を示す図である。図4(A)および図5(A)は、テレビジョン408のモニタに表示される実際のゲーム画面の一場面を示したものであり、図4(B)および図5(B)は、RAM402にロードされているステージの平面図である。
図4および図5に示すように、モニタには港を表現したステージが表示され、突堤15Aおよび突堤15Bが表示されている。突堤15Aおよび突堤15Bは、図4(A)および図5(A)のゲーム画面においてはこれらをつなぐ洞窟35は表示されていない。したがって、突堤15Aおよび突堤15Bは、遠く離れて互いに到達できないように見られるが、図4(B)および図5(B)に示すように、ゲーム画面では見えない洞窟35でつながっており、各キャラクタは洞窟35を通って移動可能になっている。また、突堤15Aおよび突堤15Bの先端部には、それぞれ互いに移動可能なジャンプスポット17Aおよびジャンプスポット17Bが存在し、主キャラクタおよび敵キャラクタは、これらのジャンプスポット17Aおよびジャンプスポット17Bを経由して突堤15Aと突堤15Bとを移動することができる。
図4の例では、射程範囲内である敵キャラクタが存在しないため、非戦闘状態であると判定し、図5の例では敵キャラクタ21が主キャラクタ10から攻撃を受け得る位置にいる(射程範囲内である)ため、戦闘状態であると判定する。
まず、図4における戦闘状態判定処理について説明する。図4は、突堤15Aに主キャラクタ10が存在し、突堤15Bに敵キャラクタ22および敵キャラクタ23が存在する状態を示している。戦闘状態判定処理では、戦闘可能であるか否かを敵キャラクタ毎に判定する。したがって、図4の例では、敵キャラクタ22および敵キャラクタ23のそれぞれについて戦闘可能であるか否かを判定する。戦闘可能であるか否かは、主キャラクタと敵キャラクタとの距離によって判定する。すなわち、主キャラクタと敵キャラクタとの距離が主キャラクタの射程範囲内であれば戦闘可能(主キャラクタの武器により攻撃可能な状態)であると判定する。図4の例では、敵キャラクタ22は、主キャラクタ10との距離が射程範囲外であるため戦闘可能でないと判定し、同様に敵キャラクタ23も、主キャラクタ10との距離が射程範囲外であるため戦闘可能でないと判定する。なお、主キャラクタと敵キャラクタとの距離は、ゲーム空間内の各キャラクタの三次元座標に基づいて算出される。
以上のような判定処理をステージ内の全ての敵キャラクタについて行う。そして、主キャラクタから攻撃可能な敵キャラクタが1体でも存在する場合、戦闘状態であると判定し、攻撃可能な敵キャラクタが存在しない場合、非戦闘状態であると判定する。図4の例では、ステージ内に攻撃可能な敵キャラクタが存在しないため、非戦闘状態であると判定する。
次に、図5は、突堤15Aに主キャラクタ10および敵キャラクタ21が存在し、突堤15Bに敵キャラクタ22および敵キャラクタ23が存在する状態を示している。図5の例では、敵キャラクタ21、敵キャラクタ22および敵キャラクタ23のそれぞれについて主キャラクタから攻撃可能であるか否かを判定する。敵キャラクタ22および敵キャラクタ23は、主キャラクタ10からの距離が射程範囲外であるため攻撃可能でないと判定する。敵キャラクタ21は、主キャラクタ10からの距離が射程範囲内であるため、主キャラクタが攻撃可能であると判定する。したがって、ステージ内に主キャラクタから攻撃され得る敵キャラクタが存在するため、戦闘状態であると判定する。戦闘状態であると判定した場合、戦闘時処理を行う。図5の例では、戦闘用のBGMに切り替え、体力ゲージ31およびスタイリッシュポイント32の表示を行う。これにより、遊技者に戦闘の緊張感を生じさせる。
図6および図7を用いて他の判定処理(射線が通るか、到達可能であるか)について説明する。
図6は、射線判定処理を説明する図である。同図の例では武器として銃を用いる場合を示す。同図(A)および同図(B)に示すように、主キャラクタ10は、銃を用いて攻撃するため、直線の射線を有する。なお、射線は直線に限るものではない。例えば弓矢のような武器を用いる場合には、放物線の射線を有する。
射線判定処理においては、この射線上に障害物が有るか否かを判定する。例えば同図(A)においては、主キャラクタ10と敵キャラクタ21の間に障害物が存在せず、主キャラクタ10と敵キャラクタ21を直線で結ぶことができる。このような状態を図5に示した例で説明する。図5において、主キャラクタ10が突堤15Aに存在し、敵キャラクタ21も突堤15Aに存在する場合、突堤15A内には障害物が存在しないため、射線が通ることとなる。また、主キャラクタ10が突堤15Aに存在し、敵キャラクタ21が突堤15Bに存在する場合においても、突堤15Aと突堤15Bとの間には障害物が存在しないため、射線が通ることとなる。
一方、同図(B)においては、主キャラクタ10と敵キャラクタ21の間に壁25が存在するため、斜線が通らないと判定する。斜線が通らないと判定した場合、主キャラクタとの距離が射程範囲内であっても戦闘できないと判定する。したがって、非戦闘状態として判定する。このような状態を図5に示した例で説明する。図5において、例えば主キャラクタ10が突堤15Aに存在し、敵キャラクタ21が洞窟35に存在する場合、突堤15Aから洞窟35の間に障害物(壁)が存在するため、射線が通らない状態となる。したがって、主キャラクタとの距離が射程範囲内であっても非戦闘状態として判定する。
なお、主キャラクタと敵キャラクタとの間に障害物がある場合であっても、この障害物が武器を通過することができる場合(例えば金網などである場合)、障害物ではないとして処理し、戦闘可能であると判定する。
次に、図7は、経路探索処理を説明する図である。同図(A)は探索対象となる経路を示す図であり、同図(B)は探索された経路を示す図である。経路探索処理とは、主キャラクタが敵キャラクタに到達可能であるか否かを判定する処理である。ゲーム空間内には崖や海などの移動不可能な地形が存在し、同じゲーム空間に存在する場合であっても、キャラクタ同士が相対して戦闘できない場合がある。そこで、主キャラクタが敵キャラクタに到達ための経路が通じているか否かの経路探索処理を行い、経路が通じている場合に到達可能であると判定する処理を行う。経路探索処理は、同図(A)に示すように、ゲーム空間内の通路に複数の基準点(ノード)を設定して隣接する往来可能なノードを接続した経路を設定し、主キャラクタが存在するノードと敵キャラクタが存在するノードとを結ぶ経路が形成されているか否かを検出する処理である。
同図(A)に示すように、ゲーム空間内の通路には複数の基準点(ノード)が設定されており、隣接するノードのうち移動可能なノード間に経路(破線で示す)が設定されている。ここで、主キャラクタ10から敵キャラクタ22に至る経路を探索する場合、まず、主キャラクタ10に一致するまたは最も近いノードを探索する。同図の例では、ノード31が主キャラクタ10に最も近いため、このノード31を経路探索における主キャラクタ10の存在位置として用いる。次に、敵キャラクタ22に一致するまたは最も近いノードを探索する。同図の例では、ノード32が敵キャラクタ22に最も近いため、このノード32を経路探索における敵キャラクタ22の存在位置として用いる。そして、ノード31からノード32まで、他のノードを経由して経路がつながっているかを探索する。その結果、同図(B)に示すようにノード31から他のノードを経由して、ノード32まで経路探索される。
この経路探索の具体例を図5に示したゲームの場面を例にあげて説明する。図5において、主キャラクタ10は突堤15Aに存在し、敵キャラクタ22は突堤15Bに存在する。突堤15Aと突堤15Bは、洞窟35またはジャンプスポット17A、17Bで経路が接続されている。まず主キャラクタに最も近いノード31(突堤15Aの任意の地点)を探索し、次に敵キャラクタ22に最も近いノード32(突堤15Bの任意の地点)を探索する。ノード31とノード32は、洞窟35またはジャンプスポット17A、17Bを介して接続可能であるため、経路として確立することができる。よって、主キャラクタ10は敵キャラクタ22に到達可能であると判定する。
なお、ノードとノードとを接続する経路は、相互に移動(往復)可能な経路であっても、いずれか一方ノードから他方のノードに移動可能な一方通行の経路であってもよい。上の例は全ての経路が往復可能な場合の例である。経路探索は、各経路が往復可能か一方通行であるかを考慮して行われる。したがって、ある経路を通って主キャラクタが敵キャラクタへ到達可能であっても、その逆の経路で敵キャラクタが主キャラクタへ到達が不可能な場合も存在する。また、その逆の場合も存在する。
また、複数の接続可能経路が存在する場合、最短の経路を選択すればよい。なお、各敵キャラクタは、上記最短の経路を通って主キャラクタ10に近づき、攻撃を行う。
図8〜図10は、敵キャラクタ毎の戦闘状態判定処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理は一定時間毎に繰り返し実行されるものである。
図8は、一般的な敵キャラクタに対する戦闘状態判定処理を示すフローチャートである。 まず、前回の判定処理において戦闘状態として判定されているか否かを判断する(s11)。戦闘状態として判定されていなければ(s11でNO)、敵キャラクタ(複数の敵キャラクタが存在する場合にはいずれか1つの敵キャラクタ)が主キャラクタの射程範囲内にあるか否かを判断する(s12)。射程範囲内の敵キャラクタが存在しなければ(s12でNO)戦闘状態でない(非戦闘状態)と判定する(s16)。
主キャラクタの射程範囲内に敵キャラクタが存在すれば(s12でYES)、その射程範囲内の敵キャラクタに対して主キャラクタが到達可能であるか否かを判定する(s13)。図7で説明した手順で経路探索を行い、主キャラクタから敵キャラクタへの経路が通じれば到達可能であると判定する(s13でYES)。到達可能であれば戦闘状態と判定する(s15)。一方、到達不可能であると判定した場合(s13でNO)、主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通るか否かを判断する(s14)。主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通らない場合は(s14でNO)非戦闘状態と判定する(s16)。主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通る状態であれば(s14でYES)戦闘状態として判定する(s15)。すなわち、主キャラクタが敵キャラクタに対して到達可能であるか射線が通っているかは、戦闘状態であるためのOR条件として判定される。
一方、s11の処理において、前回判定時に戦闘状態として判定されていれば(s11でYES)、現在も継続して敵キャラクタが主キャラクタの射程範囲内であるか否かを判断する(s17)。射程範囲内であれば(s17でYES)引き続き戦闘状態として判定する(s15)。射程範囲外になっていれば(s17でNO)非戦闘状態として判定する(s18)。一度戦闘状態として判定された場合は、経路探索や射線の判断を行わず、戦闘状態の対象となっている敵キャラクタが射程範囲外に離れるまでは戦闘状態継続と判定する。
以上のようにして戦闘状態、非戦闘状態を判定し、ゲーム空間内に1体でも戦闘状態の敵キャラクタが存在した場合、戦闘時処理を行い、全ての敵キャラクタが非戦闘状態であれば戦闘時処理を解除する。
なお、擬態等を行う特殊な敵キャラクタについては上記以外の戦闘状態判定処理を行う。図9は、特殊な敵キャラクタにおける戦闘状態判定の動作を示すフローチャートである。この動作は、何らかのもの(例えば袋など)に擬態したり、地面の中に潜ったりする敵キャラクタについて行うものである。袋などに擬態している敵キャラクタは、ゲーム画面上では外観上敵キャラクタとして認識することができず、攻撃することができない。このような敵キャラクタにおいて図8に示した戦闘状態判定を行うと、敵キャラクタとして認識できないにもかかわらず戦闘状態として判定されてしまい、不自然になってしまう。そこで、擬態中の敵キャラクタは非戦闘状態であると判定する。
まず、前回の判定処理において戦闘状態として判定されているか否かを判断する(s21)。前回判定時に戦闘状態として判定されていれば(s21でYES)、現在も継続して敵キャラクタが主キャラクタの射程範囲内であるか否かを判断し(s28)、射程範囲内であれば(s28でYES)引き続き戦闘状態として判定する(s26)。射程範囲外になっていれば(s28でNO)非戦闘状態として判定する(s29)。図8に示した動作と同様、一度戦闘状態として判定された場合は、経路探索や射線の判断を行わず、戦闘状態の対象となっている敵キャラクタが射程範囲外に離れるまでは戦闘状態継続と判定するものである。
一方、前回の判定処理において戦闘状態として判定されていなければ(s21でNO)、敵キャラクタ(複数の敵キャラクタが存在する場合にはいずれか1つの敵キャラクタ)が主キャラクタの射程範囲内にあるか否かを判断する(s22)。射程範囲内の敵キャラクタが存在しなければ(s22でNO)非戦闘状態として判定する(s27)。主キャラクタの射程範囲内に敵キャラクタが存在すれば(s22でYES)、その敵キャラクタが待機状態であるか否かを判断する(s23)。待機状態とは、上記のように敵キャラクタが何らかのもの (例えば袋など)に擬態していたり、地面の中に潜っていたりする場合であり、外見上敵として認識できない状態になっている場合を言う。射程範囲内の敵キャラクタが待機状態であれば(s23でYES)非戦闘状態として判定する(s27)。
待機状態でなければ(s23でNO)、その射程範囲内の敵キャラクタに対して主キャラクタが到達可能であるか否かを判定する(s24)。図7で説明した手順で経路探索を行い、主キャラクタから敵キャラクタへの経路が通じれば到達可能であると判定する(s24でYES)。到達可能であれば戦闘状態として判定する(s26)。到達不可能であると判定した場合(s24でNO)、主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通るか否かを判断する(s25)。主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通らない場合は(s25でNO)非戦闘状態と判定する(s27)。主キャラクタから敵キャラクタに対して射線が通る状態であれば(s25でYES)戦闘状態として判定する(s26)。図8の場合と同様、到達可能か否かと射線が通っているか否かはOR条件として適用する。
図8、図9は、主キャラクタを主体とし、主キャラクタが敵キャラクタに対して射程範囲内か否か、到達可能か否か、射線が通るか否かを戦闘状態の判定条件としているが、敵キャラクタを主体とし、敵キャラクタが主キャラクタに対して射程範囲内か否か、到達可能か否か、射線が通るか否かを戦闘状態の判定条件とすることも可能である。また、主キャラクタを主体とした判定、敵キャラクタを主体とした判定の両方を行い、いずれか一方が満たされたとき戦闘状態としてもよい。
図10は、敵キャラクタを主体として戦闘状態を判定する場合に、壁などを通過して移動可能な特殊な敵キャラクタが主キャラクタに対して戦闘状態であるかを判定するの動作を示すフローチャートである。壁などを通過することができる特殊なキャラクタ(例えばゲーム「DEVIL MAY CRY(登録商標)4」ではフロストという敵キャラクタ)は、同一のゲーム空間(ステージ)に存在していれば常に主キャラクタに到達可能であり、主キャラクタを攻撃することができるキャラクタである。したがって、このようなキャラクタについて戦闘状態を判定する場合、「到達可能」の条件は常に満たされているとして以下のような戦闘状態判定処理を行う。
まず、前回の判定処理において戦闘状態として判定されているか否かを判断する(s31)。前回判定時に戦闘状態として判定されていれば(s31でYES)、現在も継続して主キャラクタがこの敵キャラクタの射程範囲内であるか否かを判断し(s35)、射程範囲内であれば(s35でYES)引き続き戦闘状態として判定する(s33)。射程範囲外になっていれば(s35でNO)非戦闘状態として判定する(s36)。図8および図9に示した動作と同様、一度戦闘状態として判定された場合は、主キャラクタが射程範囲外に離れるまでは戦闘状態継続と判定する。
一方、前回の判定処理において戦闘状態として判定されていなければ(s31でNO)、主キャラクタがこの敵キャラクタの射程範囲内にあるか否かを判断する(s32)。射程範囲内に主キャラクタが存在しなければ(s32でNO)非戦闘状態として判定する(s34)。射程範囲内に主キャラクタが存在する場合には(s32でYES)、この特殊な敵キャラクタは必ずその主キャラクタに到達可能であるため戦闘状態として判定する(s33)。このように、ゲーム空間内の地形にかかわらず必ず主キャラクタに到達可能である敵キャラクタについては、到達可能か否か、射線が通るか否かの判定を行わない。
以上のように、主キャラクタと敵キャラクタが同一のステージに存在するか否かではなく、主キャラクタと敵キャラクタとが交戦可能な状態であるか、すなわち、主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能または敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能な状態であるかを判定して、ゲームのモードを戦闘状態に切り換えることにより、広大なゲーム空間が設定されるゲームにおいて、敵キャラクタが同じステージに存在する場合でも、主キャラクタの射程範囲外であれば非戦闘状態となるので、違和感のない戦闘状態と非戦闘状態のモード切り替えが可能になる。
なお、上記実施形態では、戦闘可能であるか否かを、「射程範囲内であるか」、「到達可能であるか」、「射線が通るか」、で判定するようにしているが、これらの判定条件はどのように組み合わせてもよい。無論、いずれか1つの判定条件のみを用いるようにしてもよい。
この発明が適用されるゲーム装置の外観図 ゲーム装置本体の内部構成を示すブロック図 ゲーム装置のコントローラの構造を示す平面図 非戦闘時のゲーム画面、および各キャラクタの位置関係を示す図 戦闘時のゲーム画面、および各キャラクタの位置関係を示す図 射線判定処理を説明する図 経路探索処理を説明する図 戦闘状態判定の動作を示すフローチャート 戦闘状態判定の別の動作を示すフローチャート 戦闘状態判定のさらに別の動作を示すフローチャート
符号の説明
10 主キャラクタ
21,22,23 敵キャラクタ
15A,15B 突堤

Claims (11)

  1. コンピュータを、
    仮想の三次元空間であるゲーム空間を生成するゲーム空間生成手段、
    遊技者によって操作される主キャラクタ、および、この主キャラクタと戦闘する敵キャラクタを生成して、前記ゲーム空間生成手段が生成したゲーム空間の内部に配置するキャラクタ生成手段、
    主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能か否か、または、敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能か否かの少なくとも一方を判定し、その判定結果が肯定的であったとき戦闘状態として判定する戦闘状態判定手段、
    前記戦闘状態判定手段が戦闘状態と判定したとき、前記主キャラクタの状態を戦闘時の状態に変更する処理、前記敵キャラクタの状態を戦闘時の状態に変更する処理、ゲームのBGMを戦闘用のものに切り換える処理、前記ゲーム空間を表示するゲーム画面をズームする処理、戦闘用の画像をゲーム画面に表示する処理、の少なくとも1つを実行するゲームモード設定手段として機能させるプログラム。
  2. 前記戦闘状態判定手段は、前記ゲーム空間における前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が予め定めた射程範囲内のとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能、または、敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定する請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記戦闘状態判定手段は、前記主キャラクタが前記敵キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記敵キャラクタが前記主キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定する請求項1に記載のプログラム。
  4. 前記キャラクタ生成手段は、前記主キャラクタまたは敵キャラクタを、相手に向けて飛翔する武器を所持するキャラクタとして生成し、
    前記戦闘状態判定手段は、前記ゲーム空間において、前記主キャラクタが放った武器が前記敵キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記ゲーム空間において、前記敵キャラクタが放った武器が前記主キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定する請求項1に記載のプログラム。
  5. 前記戦闘状態判定手段は、前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が前記射程範囲内である条件に加えて、さらに、前記主キャラクタが前記敵キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記敵キャラクタが前記主キャラクタの位置まで移動する経路が前記ゲーム空間内に形成されているとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定する請求項2に記載のプログラム。
  6. 前記キャラクタ生成手段は、前記主キャラクタまたは敵キャラクタを、相手に向けて飛翔する武器を所持するキャラクタとして生成し、
    前記戦闘状態判定手段は、前記主キャラクタと前記敵キャラクタとの距離が前記射程範囲内である条件に加えて、さらに、前記ゲーム空間において、前記主キャラクタが放った武器が前記敵キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記主キャラクタが敵キャラクタを攻撃可能と判定し、前記ゲーム空間において、前記敵キャラクタが放った武器が前記主キャラクタまで飛翔する軌道上に障害物がないとき、前記敵キャラクタが主キャラクタを攻撃可能と判定する請求項2に記載のプログラム。
  7. 前記キャラクタ生成手段は、前記敵キャラクタを、一時的に活動を停止した擬態状態に変化させ、
    前記戦闘状態判定手段は、前記敵キャラクタが擬態状態であるとき、他の判定条件にかかわらず戦闘状態でないと判定する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプログラム。
  8. 前記ゲーム空間生成手段は、複数のステージ空間からなるゲーム空間のうち、1つのステージ空間を、前記主キャラクタの移動に合わせて生成する請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のプログラム。
  9. 前記キャラクタ生成手段は、敵キャラクタを複数生成し、前記戦闘状態判定手段は、各敵キャラクタごとに前記主キャラクタとの戦闘状態の成否を判定を判定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のプログラム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のプログラムが実行されるコンピュータ。
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