JP2009099955A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】N型のエピタキシャル層6の表層部には、P型のボディ領域10が形成されている。エピタキシャル層6には、その表面から掘り下がったトレンチ11が、ボディ領域10を貫通して形成されている。ボディ領域10の表層部において、トレンチ11の側方には、N+型のソース領域12が形成されている。トレンチ11の底面および側面には、ゲート絶縁膜14が形成され、このゲート絶縁膜14を介して、トレンチ11にゲート電極15が埋設されている。ゲート電極15の表面は、ソース領域12の表面よりも一段低く形成されている。ゲート電極15の表面の周縁部上には、トレンチ11の側面の上端部に対向する周壁膜16が形成されている。
【選択図】図1
Description
図5は、トレンチゲート型VDMOSFETを備える半導体装置の模式的な断面図である。
半導体装置101は、N+型基板102を備えている。N+型基板102上には、N−型のエピタキシャル層103が積層されている。エピタキシャル層103の表層部には、P−型のボディ領域104が形成されている。
N+型基板102の裏面には、ドレイン電極110が形成されている。
ソース領域108およびボディコンタクト領域109が接地され、ドレイン電極110に適当な大きさの正電圧が印加されつつ、ゲート電極107の電位が制御されることにより、ボディ領域104におけるゲート絶縁膜106との界面近傍にチャネルが形成されて、ソース領域108とドレイン電極110との間に電流が流れる。
この構造の半導体装置は、請求項5に記載の方法、つまり、前記トレンチゲート型VDMOSFETが形成される第1素子形成領域に、第1導電型の半導体層の表面から掘り下がったトレンチを形成する工程と、前記トレンチ内に、前記半導体層の表面よりも一段低い表面を有するトレンチゲート電極を形成する工程と、前記プレーナゲート型MOSFETが形成される第2素子形成領域において、前記半導体層の表面上に、プレーナゲート電極を形成する工程と、前記トレンチゲート電極および前記プレーナゲート電極の形成後、前記半導体層の表面、前記トレンチゲート電極および前記プレーナゲート電極上に、絶縁性材料の堆積層を形成する工程と、前記堆積層をエッチバックして、前記トレンチゲート電極の表面の周縁部上およびプレーナゲート電極の側方に、それぞれ前記堆積層が部分的に残留してなる周壁膜およびサイドウォールを形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法により製造することができる。
なお、請求項6に記載のように、前記製造方法は、前記第1素子形成領域において、前記半導体層に前記トレンチゲート型VDMOSFETのボディ領域を形成するためのボディ領域用凹部を形成する工程と、エピタキシャル成長法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、前記ボディ領域用凹部に第2導電型の半導体材料を埋設する工程とをさらに含んでもよい。
また、前記プレーナゲート型MOSFETは、NチャネルMOSFETおよびPチャネルMOSFETを含んでいてもよい。この場合、請求項4に記載のように、前記半導体装置は、前記第2素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成された第2導電型のディープウェル領域と、前記ディープウェル領域の表層部に形成された第1導電型の第1ウェル領域と、前記ディープウェル領域の表層部に、前記第1ウェル領域と分離して形成された第2導電型の第2ウェル領域とをさらに含む。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
半導体装置1は、シリコンからなるN+型(高濃度N型)の半導体基板(図示せず)上に、トレンチゲート型VDMOSFET3(以下「VDMOSFET3」という。)と、プレーナゲート型NチャネルMOSFET4(以下「NMOSFET4」という。)と、プレーナゲート型PMOSFET5(以下「PMOSFET5」という。)とを備えている。
VDMOSFET3は、VDMOS形成領域7に形成されている。
VDMOS形成領域7において、エピタキシャル層6の表層部には、P型のボディ領域10が形成されている。また、VDMOS形成領域7において、エピタキシャル層6には、トレンチ11がその表面から掘り下がって形成されている。トレンチ11は、ボディ領域10を貫通し、その最深部がボディ領域10の下方のエピタキシャル層6に達している。また、トレンチ11は、図1の紙面と直交する方向(ゲート幅に沿う方向)に延びている。
NMOSFET4およびPMOSFET5は、CMOS形成領域8内に形成されている。具体的には、CMOS形成領域8において、エピタキシャル層6の表面には、NMOS形成領域17およびPMOS形成領域18を分離するためのLOCOS酸化膜19が形成されている。そして、NMOSFET4およびPMOSFET5は、それぞれNMOS形成領域17およびPMOS形成領域18に形成されている。
NMOS形成領域17において、ディープウェル領域20の表層部には、P型ウェル領域21が形成されている。このP型ウェル領域21の表層部には、チャネル領域22を挟んで、N+型のソース領域23およびドレイン領域24が形成されている。
チャネル領域29上には、SiO2からなるゲート絶縁膜32が形成されている。ゲート絶縁膜32上には、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンからなるゲート電極33が形成されている。ゲート電極33の周囲には、SiNまたはSiO2からなるサイドウォール34が形成されている。サイドウォール34によって、ゲート絶縁膜32およびゲート電極33の側面の全周が覆われている。
まず、図2Aに示すように、LOCOS法により、エピタキシャル層6の表面に、LOCOS酸化膜9,19が選択的に形成される。
次に、図2Bに示すように、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、CMOS形成領域8に対向する開口を有するレジスト膜(図示せず)が形成される。そして、レジスト膜をマスクとして、エピタキシャル層6にその表面からP型不純物(たとえば、ホウ素イオン)が注入されることにより、ディープウェル領域20が形成される。レジスト膜は、P型不純物の注入後に除去される。
そして、犠牲酸化膜35およびSiN層36が、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされ、図2Dに示すように、トレンチ8を形成すべき部分に対向する開口を有するハードマスク37が形成される。
次に、図2Fに示すように、エピタキシャル層6上にハードマスク37を残したまま、熱酸化処理が行われることにより、トレンチ11の内面に、ゲート絶縁膜14が形成される。
そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層38のトレンチ11外に存在する部分が除去される。このポリシリコンの堆積層38のエッチバックは、トレンチ11内に埋設されたポリシリコンの堆積層38の表面が、エピタキシャル層6の表面から0.2μm〜0.3μm低くなるまで続けられる。その結果、図2Hに示すように、ゲート絶縁膜14を介してトレンチ11に埋設されたゲート電極15が得られる。
その後、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、PMOS形成領域18に対向する開口を有するレジスト膜(図示せず)が形成される。そして、レジスト膜をマスクとして、エピタキシャル層6にその表面からN型不純物(たとえば、リンイオン)が注入されることにより、図2Jに示すように、N型ウェル領域28が形成される。レジスト膜は、N型不純物の注入後に除去される。
その後、SiN膜39がエッチバックされる。このエッチバックにより、図2Nに示すように、ゲート電極26,33の周囲にSiN膜39が残り、そのSiN膜39の残留部分からなるサイドウォール27,34が形成される。また、ゲート電極15の表面の周縁部上にSiN膜39が残り、そのSiN膜39の残留部分からなる周壁膜16が形成される。
なお、前述の処理以外にも、イオンを活性化させるためのアニール処理などが必要に応じて適宜に行われる。
図3A〜3Rは、図1に示す半導体装置の他の製造方法を説明するための模式的な断面図である。図3A〜3Rにおいて、図2A〜2Nに示す各部に相当する部分には、図2A〜2Nの場合と同一の参照符号を付している。
その後、ハードマスク41を利用して、エピタキシャル層6がエッチングされることにより、図3Bに示すように、ボディ領域用凹部42が形成される。
次いで、図3Cに示すように、エピタキシャル成長法またはCVD法により、ハードマスク41およびボディ領域用凹部42上に、P型不純物がドーピングされたシリコンからなる半導体層43が形成される。ボディ領域用凹部42は、半導体層43により埋め尽くされる。
その後、図3Fに示すように、LOCOS法により、エピタキシャル層6およびボディ領域9の表面に、LOCOS酸化膜9,19が選択的に形成される。SiN膜44は、LOCOS酸化膜9,19の形成後に除去される。
そして、犠牲酸化膜35およびSiN層36が、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされ、図3Iに示すように、トレンチ8を形成すべき部分に対向する開口を有するハードマスク37が形成される。
次に、図3Kに示すように、エピタキシャル層6上にハードマスク37を残したまま、熱酸化処理が行われることにより、トレンチ11の内面に、ゲート絶縁膜14が形成される。
そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層38のトレンチ11外に存在する部分が除去される。このポリシリコンの堆積層38のエッチバックは、トレンチ11内に埋設されたポリシリコンの堆積層38の表面が、エピタキシャル層6の表面から0.2μm〜0.3μm低くなるまで続けられる。その結果、図3Mに示すように、ゲート絶縁膜14を介してトレンチ11に埋設されたゲート電極15が得られる。
その後、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、PMOS形成領域18に対向する開口を有するレジスト膜(図示せず)が形成される。そして、レジスト膜をマスクとして、エピタキシャル層6にその表面からN型不純物(たとえば、リンイオン)が注入されることにより、図3Oに示すように、N型ウェル領域28が形成される。レジスト膜は、N型不純物の注入後に除去される。
その後、SiN膜39がエッチバックされる。このエッチバックにより、図3Rに示すように、ゲート電極26,33の周囲にSiN膜39が残り、そのSiN膜39の残留部分からなるサイドウォール27,34が形成される。また、ゲート電極15の表面の周縁部上にSiN膜39が残り、そのSiN膜39の残留部分からなる周壁膜16が形成される。
なお、前述の処理以外にも、イオンを活性化させるためのアニール処理などが必要に応じて適宜に行われる。
さらに、半導体層43は、エピタキシャル成長法またはCVD法により、ボディ領域用凹部42に埋設される。そのため、ボディ領域用凹部42に埋設された半導体層43からなるボディ領域10は、深さ方向(層厚方向)において、ほぼ均一な不純物濃度を有する。したがって、ボディ領域10は、その底部においても表層部とほぼ同じ不純物濃度を有する。よって、ボディ領域10を不純物の注入および拡散により形成する場合と比較して、ボディ領域のピーク濃度(不純物濃度のピーク値)を上げることなく、底部の不純物濃度を高くすることができる。その結果、エピタキシャル層6とボディ領域10との界面からボディ領域側への空乏層の広がりを抑制することができるので、ボディ領域10に生じる空乏層の幅(深さ)を小さくすることができる。
まず、図4Aに示すように、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、VDMOS形成領域7およびNMOS形成領域17に対向する開口を有するハードマスク51が形成される。
次いで、図4Cに示すように、エピタキシャル成長法により、ハードマスク51、ボディ領域用凹部52およびP型ウェル用凹部53上に、P型不純物がドーピングされたシリコンからなる半導体層54が形成される。ボディ領域用凹部52およびP型ウェル用凹部53は、半導体層54により埋め尽くされる。
その後、図4Fに示すように、LOCOS法により、エピタキシャル層6およびボディ領域9の表面に、LOCOS酸化膜9,19が選択的に形成される。SiN膜44は、LOCOS酸化膜9,19の形成後に除去される。
そして、犠牲酸化膜35およびSiN層36が、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされ、図4Iに示すように、トレンチ8を形成すべき部分に対向する開口を有するハードマスク37が形成される。
次に、図4Kに示すように、エピタキシャル層6上にハードマスク37を残したまま、熱酸化処理が行われることにより、トレンチ11の内面に、ゲート絶縁膜14が形成される。
そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層38のトレンチ11外に存在する部分が除去される。このポリシリコンの堆積層38のエッチバックは、トレンチ11内に埋設されたポリシリコンの堆積層38の表面が、エピタキシャル層6の表面から0.2μm〜0.3μm低くなるまで続けられる。その結果、図4Mに示すように、ゲート絶縁膜14を介してトレンチ11に埋設されたゲート電極15が得られる。
その後、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、PMOS形成領域18に対向する開口を有するレジスト膜(図示せず)が形成される。そして、レジスト膜をマスクとして、エピタキシャル層6にその表面からN型不純物(たとえば、リンイオン)が注入されることにより、図4Oに示すように、N型ウェル領域28が形成される。レジスト膜は、N型不純物の注入後に除去される。
この製造方法によっても、図3A〜3Rに示す製造方法と同様な効果を達成することができる。さらに、NMOSFET4のP型ウェル領域21をVDMOSFET3のボディ領域10と同一工程で形成することができる。
本発明は、他の形態で実施することもでき、たとえば、半導体装置1の各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。すなわち、半導体装置1において、P型の部分がN型であり、N型の部分がP型であってもよい。
3 トレンチゲート型VDMOSFET
4 プレーナゲート型NMOSFET(プレーナゲート型MOSFET)
5 プレーナゲート型PMOSFET(プレーナゲート型MOSFET)
6 エピタキシャル層(半導体層)
7 VDMOS形成領域(第1素子形成領域)
9 LOCOS酸化膜(素子分離部)
10 ボディ領域
11 トレンチ
12 ソース領域
14 ゲート絶縁膜
15 ゲート電極(トレンチゲート電極)
16 周壁膜
17 NMOS形成領域(第2素子形成領域)
18 PMOS形成領域(第2素子形成領域)
20 ディープウェル領域
21 P型ウェル領域(第2ウェル領域)
26 ゲート電極(プレーナゲート電極)
27 サイドウォール
28 N型ウェル領域(第1ウェル領域)
33 ゲート電極(プレーナゲート電極)
34 サイドウォール
38 堆積層
42 ボディ領域用凹部
43 半導体層(半導体材料)
52 ボディ領域用凹部
53 ウェル領域用凹部
54 半導体層(半導体材料)
Claims (7)
- 第1導電型の半導体層と、
前記半導体層の表層部に形成された第2導電型のボディ領域と、
前記半導体層の表面から掘り下がって形成され、前記ボディ領域を貫通するトレンチと、
前記ボディ領域の表層部において、前記トレンチの側方に形成された第1導電型のソース領域と、
前記トレンチの底面および側面上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記トレンチに前記ゲート絶縁膜を介して埋設され、その表面が前記ソース領域の表面よりも一段低く形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の表面の周縁部上に形成され、前記トレンチの側面の上端部に対向する周壁膜とを含む、半導体装置。 - 前記半導体層の表面に形成され、第1素子形成領域と第2素子形成領域とを分離する素子分離部をさらに含み、
前記ボディ領域は、前記第1素子形成領域に形成されており、
前記第2素子形成領域には、プレーナゲート型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が形成されている、請求項1に記載の半導体装置。 - 前記プレーナゲート型MOSFETは、
第2素子形成領域において、前記半導体層の表面上に形成されたプレーナゲート電極と、
前記プレーナゲート電極の周囲を取り囲み、前記プレーナゲート電極の側面を覆うサイドウォールとを備えている、請求項2に記載の半導体装置。 - 前記第2素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成された第2導電型のディープウェル領域と、
前記ディープウェル領域の表層部に形成された第1導電型の第1ウェル領域と、
前記ディープウェル領域の表層部に、前記第1ウェル領域と分離して形成された第2導電型の第2ウェル領域とをさらに含む、請求項2または3に記載の半導体装置。 - トレンチゲート型VDMOSFET(Vertical Double diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)およびプレーナゲート型MOSFETを備える半導体装置を製造する方法であって、
前記トレンチゲート型VDMOSFETが形成される第1素子形成領域に、第1導電型の半導体層の表面から掘り下がったトレンチを形成する工程と、
前記トレンチ内に、前記半導体層の表面よりも一段低い表面を有するトレンチゲート電極を形成する工程と、
前記プレーナゲート型MOSFETが形成される第2素子形成領域において、前記半導体層の表面上に、プレーナゲート電極を形成する工程と、
前記トレンチゲート電極および前記プレーナゲート電極の形成後、前記半導体層の表面、前記トレンチゲート電極および前記プレーナゲート電極上に、絶縁性材料の堆積層を形成する工程と、
前記堆積層をエッチバックして、前記トレンチゲート電極の表面の周縁部上およびプレーナゲート電極の側方に、それぞれ前記堆積層が部分的に残留してなる周壁膜およびサイドウォールを形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法。 - 前記第1素子形成領域において、前記半導体層に前記トレンチゲート型VDMOSFETのボディ領域を形成するためのボディ領域用凹部を形成する工程と、
エピタキシャル成長法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、前記ボディ領域用凹部に第2導電型の半導体材料を埋設する工程とをさらに含む、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2素子形成領域において、前記半導体層に前記プレーナゲート型MOSFETのウェル領域を形成するためのウェル領域用凹部を形成する工程を含み、
前記半導体材料を埋設する工程では、前記ボディ領域用凹部への前記半導体材料の埋設と並行して、前記ウェル領域用凹部に前記半導体材料が埋設される、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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