JP5390760B2 - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents
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Description
図6は、トレンチゲート構造を採用したVDMOSFETを備える半導体装置の模式的な断面図である。
半導体装置101は、N+型基板102を備えている。N+型基板102上には、N−型のエピタキシャル層103が積層されている。エピタキシャル層103の表層部には、P−型のボディ領域104が形成されている。
N+型基板102の裏面には、ドレイン電極110が形成されている。
ソース領域108およびボディコンタクト領域109を接地し、ドレイン電極110に適当な大きさの正電圧を印加しつつ、ゲート電極107の電位を制御することにより、ボディ領域104におけるゲート絶縁膜106との界面近傍にチャネルを形成して、ソース領域108とドレイン電極110との間に電流を流すことができる。
そこで、本発明の目的は、プレーナ型MOSFETと混載されるVDMOSFETのボディ領域を、その底部においても表層部とほぼ同じ不純物濃度を有するように形成することができる、半導体装置の製造方法およびこの製造方法により製造される半導体装置を提供することである。
請求項4に記載の半導体装置は、VDMOSFETおよびプレーナ型MOSFETを備える半導体装置であって、第1導電型の基板と、前記基板上に形成された、前記基板よりも不純物濃度が低い第1導電型の半導体層と、前記VDMOSFETが形成される第1素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成されたボディ領域用凹部に埋設された第2導電型のボディ領域と、前記プレーナ型MOSFETが形成される前記第2素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成された第2導電型のウェル領域と、前記半導体層の表面から前記ボディ領域を貫通するトレンチと、ゲート絶縁膜を介して前記トレンチに埋設されたゲート電極とを含み、前記ボディ領域および前記ウェル領域は、同じ不純物濃度プロファイルを有し、それぞれ深さ方向においてほぼ均一な不純物濃度を有している。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
半導体装置1は、シリコンからなるN+型(高濃度N型)の半導体基板2上に、VDMOSFET3と、プレーナ型NMOSFET(NチャネルMOSFET)4と、プレーナ型PMOSFET(PチャネルMOSFET)5とを備えている。
VDMOSFET3は、VDMOS形成領域7に形成されている。VDMOS形成領域7において、エピタキシャル層6の表層部には、P型のボディ領域9が形成されている。また、VDMOS形成領域7において、エピタキシャル層6には、トレンチ11がその表面から掘り下がって形成されている。トレンチ11は、ボディ領域9を貫通し、その最深部がボディ領域9の下方のエピタキシャル層6に達している。また、トレンチ11は、図1における左右方向に一定の間隔を空けて複数形成され、それぞれ図1の紙面と直交する方向(ゲート幅に沿う方向)に延びている。トレンチ11内には、その内面全域を覆うように、ゲート絶縁膜12が形成されている。そして、ゲート絶縁膜12の内側をN型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンで埋め尽くすことにより、トレンチ11内にゲート電極13が埋設されている。
NMOS形成領域16において、ディープウェル領域19の表層部には、P型ウェル20が形成されている。このP型ウェル20の表層部には、チャネル領域21を挟んで、N+型のソース領域22およびドレイン領域23が形成されている。
PMOS形成領域17において、ディープウェル領域19の表層部には、N型ウェル26が形成されている。このN型ウェル26の表層部には、チャネル領域27を挟んで、P+型のソース領域28およびドレイン領域29が形成されている。
図2A〜2Mは、半導体装置1の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
まず、図2Aに示すように、エピタキシャル成長法により、半導体基板2上にエピタキシャル層6が形成される。
その後、ハードマスク32を利用して、エピタキシャル層6がエッチングされることにより、図2Cに示すように、ボディ領域用凹部33が形成される。
次いで、図2Dに示すように、エピタキシャル成長法により、ボディ領域用凹部33およびハードマスク32上に、P型不純物がドーピングされたシリコンからなる半導体層34が形成される。ボディ領域用凹部33は、半導体層34により埋め尽くされる。
その後、図2Gに示すように、LOCOS法により、エピタキシャル層6およびボディ領域9の表面に、LOCOS酸化膜10,18が選択的に形成される。SiN膜35は、LOCOS酸化膜10,18の形成後に除去される。
次いで、CVD法により、ゲート絶縁膜12上に、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンの堆積層(図示せず)が形成される。トレンチ11内は、ポリシリコンの堆積層により埋め尽くされる。そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層のトレンチ11外に存在する部分が除去される。これにより、図2Jに示すように、ゲート絶縁膜12を介してトレンチ11に埋設されたゲート電極13が得られる。また、ハードマスク36は、ゲート電極13の形成後に除去される。これにより、エピタキシャル層6の表面が露出する。
この製造方法によれば、半導体層34は、エピタキシャル成長法により形成されるので、その深さ方向(層厚方向)においてほぼ均一な不純物濃度を有する。したがって、半導体層34からなるボディ領域9は、その底部においても表層部とほぼ同じ不純物濃度を有する。ボディ領域9を不純物の注入および拡散により形成する場合と比較して、ボディ領域9のピーク濃度(不純物濃度のピーク値)を上げることなく、底部の不純物濃度を高く確保することができる。その結果、N−型のエピタキシャル層6とP型のボディ領域9との界面からボディ領域9側への空乏層の広がりを抑制することができるので、ボディ領域9に生じる空乏層の幅(深さ)を小さくすることができる。
まず、図3Aに示すように、エピタキシャル成長法により、半導体基板2上にエピタキシャル層6が形成される。
次に、図3Bに示すように、フォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層6上に、VDMOS形成領域7およびNMOS形成領域16に対向する開口を有するハードマスク37が形成される。
次いで、図3Dに示すように、エピタキシャル成長法により、ボディ領域用凹部38、P型ウェル用凹部39およびハードマスク37上に、P型不純物がドーピングされたシリコンからなる半導体層40が形成される。
その後、図3Gに示すように、LOCOS法により、エピタキシャル層6、ボディ領域9およびP型ウェル20の表面に、LOCOS酸化膜10,18が選択的に形成される。SiN膜41は、LOCOS酸化膜10,18の形成後に除去される。
次いで、CVD法により、ゲート絶縁膜12上に、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンの堆積層(図示せず)が形成される。トレンチ11内は、ポリシリコンの堆積層により埋め尽くされる。そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層のトレンチ11外に存在する部分が除去される。これにより、図3Jに示すように、ゲート絶縁膜12を介してトレンチ11に埋設されたゲート電極13が得られる。また、ハードマスク42は、ゲート電極13の形成後に除去される。これにより、エピタキシャル層6の表面が露出する。
この製造方法によれば、プレーナ型NMOSFET4のP型ウェル20をVDMOSFET3のボディ領域9と同一工程で形成することができる。
図4は、本発明の他の実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
半導体装置51は、シリコンからなるN+型の半導体基板52上に、VDMOSFET53と、プレーナ型NMOSFET54と、プレーナ型PMOSFET55とを備えている。
NMOS形成領域67において、第2エピタキシャル層57は、P型ウェル71をなしている。このP型ウェル71の表層部には、チャネル領域72を挟んで、N+型のソース領域73およびドレイン領域74が形成されている。
PMOS形成領域68において、第2エピタキシャル層57には、N型ウェル77が第2エピタキシャル層57の全厚にわたって形成されている。このN型ウェル77の表層部には、チャネル領域78を挟んで、P+型のソース領域79およびドレイン領域80が形成されている。
図5A〜5Jは、半導体装置51の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
まず、図5Aに示すように、エピタキシャル成長法により、半導体基板52上に第1エピタキシャル層56が形成される。
その後、図5Cに示すように、CVD法により、第2エピタキシャル層57上に、LOCOS酸化膜60,69を形成すべき部分に対向する開口を有するSiN膜83が形成される。次に、CVD法により、第2エピタキシャル層57およびSiN膜83上に、VDMOS形成領域58およびNMOS形成領域67と対向する領域分離用膜84が形成される。この領域分離膜84をマスクとして、第2エピタキシャル層57にその表面からN型の不純物が注入される。
次いで、CVD法により、ゲート絶縁膜63上に、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンの堆積層(図示せず)が形成される。トレンチ62内は、ポリシリコンの堆積層により埋め尽くされる。そして、エッチバックによって、ポリシリコンの堆積層のトレンチ62外に存在する部分が除去される。これにより、図5Gに示すように、ゲート絶縁膜63を介してトレンチ62に埋設されたゲート電極64が得られる。また、ハードマスク85は、ゲート電極64の形成後に除去される。これにより、第2エピタキシャル層57の表面が露出する。
この製造方法では、N−型の第1エピタキシャル層56が形成された後、エピタキシャル成長法により、第1エピタキシャル層56上にP型の第2エピタキシャル層57が形成される。その後、第2エピタキシャル層57にN型の不純物が選択的に注入されることにより、VDMOSFET53のP型のボディ領域61とプレーナ型NMOSFET54のP型ウェル71とが分離して形成される。
なお、前述の処理以外にも、イオンを活性化させるためのアニール処理などが必要に応じて適宜に行われる。
また、半導体層34,40および第2エピタキシャル層57は、エピタキシャル成長法によって形成されるとしたが、CVD法によって形成されてもよい。半導体層34,40および第2エピタキシャル層57がCVD法で形成された場合にも、その深さ方向(層厚方向)においてほぼ均一な不純物濃度で形成される。
2 半導体基板
3 VDMOSFET
4 プレーナ型NMOSFET(プレーナ型MOSFET)
5 プレーナ型PMOSFET(プレーナ型MOSFET)
6 エピタキシャル層(第1半導体層)
9 ボディ領域
20 P型ウェル(ウェル領域)
33 ボディ領域用凹部
34 半導体層(第2半導体層)
38 ボディ領域用凹部
39 N型ウェル用凹部(ウェル領域用凹部)
51 半導体装置
52 半導体基板
53 VDMOSFET
54 プレーナ型NMOSFET(プレーナ型MOSFET)
55 プレーナ型PMOSFET(プレーナ型MOSFET)
56 第1エピタキシャル層(第1半導体層)
57 第2エピタキシャル層(第2半導体層)
61 ボディ領域
71 P型ウェル(ウェル領域)
Claims (4)
- VDMOSFET(Vertical Double diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)およびプレーナ型MOSFETを備える半導体装置を製造する方法であって、
第1導電型の基板上に、エピタキシャル成長法により、前記基板よりも不純物濃度が低い第1導電型の第1半導体層を形成する工程と、
前記第1半導体層の表面における前記VDMOSFETのボディ領域となる部分に、ボディ領域用凹部を形成する工程と、
エピタキシャル成長法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、前記ボディ領域用凹部に、第2導電型の第2半導体層を埋設することにより、当該第2半導体層からなるボディ領域を形成する工程と、
前記第1半導体層の前記表面から前記ボディ領域を貫通するトレンチを形成する工程と、
ゲート絶縁膜を介して前記トレンチにゲート電極を埋設する工程とを含む、半導体装置の製造方法。 - 前記第1半導体層の表面における前記プレーナ型MOSFETのウェル領域となる部分に、ウェル領域用凹部を形成する工程を含み、
前記第2半導体層を埋設する工程では、前記ボディ領域用凹部への前記第2半導体層の埋設と並行して、前記ウェル領域用凹部に、前記第2半導体層が埋設される、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - VDMOSFETおよびプレーナ型MOSFETを備える半導体装置を製造する方法であって、
エピタキシャル成長法により、第1導電型の第1半導体層を形成する工程と、
エピタキシャル成長法またはCVD法により、前記第1半導体層上に、第2導電型の第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層に第1導電型の不純物を選択的に注入することにより、前記VDMOSFETの第2導電型のボディ領域と前記プレーナ型MOSFETの第2導電型のウェル領域とを分離して形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法。 - VDMOSFETおよびプレーナ型MOSFETを備える半導体装置であって、
第1導電型の基板と、
前記基板上に形成された、前記基板よりも不純物濃度が低い第1導電型の半導体層と、
前記VDMOSFETが形成される第1素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成されたボディ領域用凹部に埋設された第2導電型のボディ領域と、
前記プレーナ型MOSFETが形成される前記第2素子形成領域において、前記半導体層の表層部に形成された第2導電型のウェル領域と、
前記半導体層の表面から前記ボディ領域を貫通するトレンチと、
ゲート絶縁膜を介して前記トレンチに埋設されたゲート電極とを含み、
前記ボディ領域および前記ウェル領域は、同じ不純物濃度プロファイルを有し、それぞれ深さ方向においてほぼ均一な不純物濃度を有している、半導体装置。
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