JP4381745B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SOI基板を用いて設けられる半導体装置及びその製造方法に関するものである。
近年、トランジスタ等の半導体素子の縮小化に伴い、半導体集積回路における素子間分離の方法として、トレンチ型素子分離構造が採用されるようになった。このトレンチ型素子分離構造とは、半導体基板の表面領域に活性領域を区画するようにトレンチ(溝)を形成し、トレンチ内に絶縁体膜を設けることにより、隣接する活性領域同士を分離する方法である。
特に、活性領域を設けるための半導体層を絶縁層の上に有するSOI(Silicon On Insulator)基板を用いた半導体装置においては、トレンチをこの絶縁層に到達するように形成することで、確実に素子分離を行うことが可能となる。例えば、特許文献1においては、貼り合わせ法によって形成されたSOI基板を用い、半導体層に絶縁層に達するトレンチを形成し、トレンチの側面上に熱酸化膜(側壁絶縁膜)を形成した後、トレンチの両側の側壁絶縁膜間の空間を多結晶シリコンで埋めることにより、トレンチ型素子分離領域を形成している。
特開昭61−059852号公報(要約書)
しかしながら、上記公報に記載されている従来の半導体装置の素子分離領域においては、その両端の活性領域間に高い電圧が印加された場合、素子分離領域の側壁絶縁膜(熱酸化膜)に高い電圧が集中的に印加されるので、耐圧特性がよくないことがわかった。一方、熱酸化膜を十分厚くすれば絶縁耐圧は向上するが、長時間の熱酸化処理によって厚い熱酸化膜を形成する際に、熱酸化膜が体積膨張するために、活性領域に大きな応力がかかり活性領域の半導体結晶中に結晶欠陥が発生する。結晶欠陥が発生すると、トランジスタの電流駆動能力が劣化するおそれがある。
なお、トレンチ全体にCVD酸化膜等の絶縁体によって埋め込んで形成された素子分離領域を有する半導体装置においても、活性領域には絶縁体と半導体との熱膨張率差に起因する大きな応力が印加されるおそれがある。
本発明の目的は、SOI基板を用いトレンチ分離構造を有する半導体装置において、活性領域における応力の発生を抑制しつつ、トレンチ側壁の絶縁膜に印加電圧が集中することを緩和し、絶縁耐圧の向上を図ることにある。
本発明の半導体装置は、SOI基板を用いた半導体装置において、トレンチの両側面を覆う側壁絶縁膜と、両側の側壁絶縁膜間に介在し、トレンチの深さ方向に延びるpn接合部を有する多結晶半導体領域とを備えている。
これにより、素子分離領域の両側の活性領域間に電圧が印加されると、側壁絶縁膜だけでなくpn接合部に生じる空乏層にも電圧が分配されるので、素子分離領域の幅が狭く側壁絶縁膜が薄い場合でも、高い耐圧を発揮することができる。よって、活性領域における横領の発生を抑制しつつ、耐圧性の向上を図ることができる。
上記多結晶半導体領域は、両側の側壁絶縁膜の各側面を覆う2つの第1伝導型多結晶半導体層と、両側の第1伝導型多結晶半導体層同士の間に介在する第2伝導型多結晶半導体層とを有することにより、いずれの活性領域に高い電圧が印加されても、確実に高い耐圧を発揮することができる。
上記第1伝導型多結晶半導体層が、多結晶半導体層のエッチバックにより形成されたサイドウォール型の構造を有していることにより、第1伝導型多結晶半導体層の横方向寸法に、マスクの位置ずれを考慮したマージンを設けなくてもよいので、微細化された半導体装置に適した構造が得られる。
半導体層が単結晶シリコンにより構成されている場合は、多結晶半導体領域が多結晶シリコンによって構成されていることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、SOI基板の半導体層の素子分離領域域を形成しようとする領域にトレンチを形成した後、側壁絶縁膜を形成し、さらに、トレンチの両側の側壁絶縁膜の間に、側壁絶縁膜の各側面を覆う第1伝導型多結晶半導体層と、両側の第1伝導型多結晶半導体層同士の間に介在する第2伝導型多結晶半導体層とを形成する方法である。
この方法により、2つの第1伝導型多結晶半導体層とそれに挟まれる第2伝導型多結晶半導体層との境界部にトレンチの深さ方向に延びるpn接合部がそれぞれ生じるので、上述の作用による耐圧の高い半導体装置が得られることになる。
第1伝導型多結晶半導体膜と第2伝導型多結晶半導体膜とを形成する方法としては、トレンチにノンドープ多結晶半導体膜を埋め込んだ後、第1伝導型不純物イオンの注入と、第2伝導型不純物イオンの注入とを行なうか、in-situ ドープを伴うCVDを利用する方法がある。
本発明の半導体装置又はその製造方法によると、素子分離領域の両側の活性領域に印加される電圧が、側壁絶縁膜だけでなく多結晶半導体領域内のpn接合部の空乏層にも分配されるので、活性領域への応力の印加を抑制しつつ、高い耐圧を発揮することができる。
(第1の実施形態)
−半導体装置の構造−
図1は、SOI基板を用いた第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の半導体装置は、単結晶シリコンからなる半導体基板3の主面上に設けられた厚さ900nmの絶縁層2と、絶縁層2上に設けられた厚さ3.5μmの単結晶シリコンからなる半導体層1とを有するSOI基板を用いて形成されている。
半導体層1は、トレンチ型素子分離領域Treisにより、多数の活性領域1a,1b,…に区画されているが、図1にはそれらのうち2つの活性領域1a,1bのみが表示されている。活性領域1aには、pチャネル型MISFET(以下、pMISFETという)が設けられており、活性領域1bにはnチャネル型MISFET(以下、nMISFETという)が設けられている。活性領域1a中の基板領域は低濃度のn型不純物(リン又は砒素)を含んでおり、活性領域1b中の基板領域は低濃度のp型不純物(ボロン)を含んでいる。
活性領域1aの上には、pMISFETの要素として、シリコン酸化膜,シリコン酸窒化膜等からなるゲート絶縁膜21aと、p型不純物(ボロン)を含む多結晶シリコンからなるゲート電極22aとが設けられている。また、活性領域1aのうちゲート電極22aの両側方に位置する領域には、低濃度のp型不純物(ボロン)を含むエクステンション領域及び高濃度のp型不純物(ボロン)を含む高濃度ソース・ドレイン領域からなるソース・ドレイン領域23aが形成されている。
活性領域1bの上には、nMISFETの要素として、シリコン酸化膜,シリコン酸窒化膜等からなるゲート絶縁膜21bと、n型不純物(リン又は砒素)を含む多結晶シリコンからなるゲート電極22bとが設けられている。また、活性領域1bのうちゲート電極22bの両側方に位置する領域には、低濃度のn型不純物(リン又は砒素)を含むエクステンション領域及び高濃度のn型不純物(リン又は砒素)を含む高濃度不純物拡散領域からなるソース・ドレイン領域23bが形成されている。
ここで、本実施形態の特徴部分であるトレンチ型素子分離領域Treisの構造について説明する。本実施形態のトレンチ型素子分離領域Treisは、半導体層1を貫通して絶縁層2に到達するトレンチの側面を覆う横方向厚さ100nmのシリコン酸化膜(熱酸化膜)からなる2つの側壁絶縁膜7と、各側壁絶縁膜7を覆う2つの第1伝導型多結晶半導体層9と、第1伝導型多結晶半導体層9間の空間を埋める第2伝導型多結晶半導体層11とを備えている。本実施形態においては、第1伝導型多結晶半導体層9は、濃度約5×1016cm-3のn型不純物(例えばリン,砒素)を含む横方向厚さ300nmのn型多結晶シリコン膜であり、第2伝導型多結晶半導体層11は、濃度約5×1016cm-3のp型不純物(例えばボロン)を含むp型多結晶シリコン膜である。そして、第1伝導型多結晶半導体層9と第2伝導型多結晶半導体層11との間には、縦方向(深さ方向)に延びる2つのpn接合部Jpn1,Jpn2が形成されている。すなわち、第1伝導型多結晶半導体層9と第2伝導型多結晶半導体層11とにより、トレンチの深さ方向に延びるpn接合部Jpnを有する半導体領域が構成されている。
ただし、第1伝導型多結晶半導体層9がp型多結晶シリコン膜で、第2伝導型多結晶半導体層11がn型多結晶シリコン膜であっても、第1伝導型多結晶半導体層9と第2伝導型多結晶半導体層11との間に、トレンチの深さ方向に延びる2つのpn接合部が形成されるので、後述するような本実施形態の作用効果を発揮しうる。なお、トレンチの横方向寸法は必ずしも一定ではないので、第2伝導型多結晶半導体層11の横方向寸法も部位によって異なる。
本実施形態の半導体装置によると、活性領域1a,1bを分離するためのトレンチ型素子分離領域Treisに、第1伝導型多結晶半導体層9と第2伝導型多結晶半導体層11とを設けているので、縦方向に延びる2つのpn接合部Jpnが形成されている。この構造により、活性領域1aと活性領域1bとの各ソース・ドレイン領域23a,23b間に電圧が印加された場合でも、2つのpn接合部Jpn1,Jpn2のうちいずれか一方において空乏層が広がる。例えば、第1活性領域1a側が高電位となる高電圧が印加された場合には、pn接合部Jpn2において空乏層が広がるので、この空乏層にも電圧が分配されて側壁絶縁膜7への電界の集中が緩和され、トレンチ分離領域Treisの幅が狭くて側壁絶縁膜7が薄い場合でも、十分な耐圧が得られることになる。よって、本実施形態の半導体装置によると、活性領域1a,1bにおける応力の発生を緩和しつつ、高い耐圧を発揮することができる。
なお、本実施形態のSOI基板は、公知の貼り合わせ法や、酸素イオンの注入によってBOX層を設ける方法や、絶縁性基板上に半導体層をエピタキシャル成長させる方法など、いずれの方法によって作成したものであっても、上述のような作用効果を発揮することができる。
また、SOI基板を構成する半導体材料は、シリコンに限定されるものではないが、第1,第2伝導型多結晶半導体層9,11を構成する材料は、半導体層1を構成する半導体材料と同じであることが好ましい。第1,第2伝導型多結晶半導体層9,11を構成する半導体材料と、半導体層1を構成する半導体材料とが同じであれば、両者の熱膨張率差がほとんどないので、活性領域1a,1bにおける応力の発生をより抑制することができるからである。
−半導体装置の製造方法−
図2(a)〜図4(b)は、第1の実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示す工程において、半導体層1と、半導体基板3と、半導体層1と半導体基板3との間に介在する絶縁層2とを有するSOI基板を用い、半導体層1の主面上に、熱酸化法あるいはCVD法により、パッド酸化膜4を形成する。さらに、このパッド酸化膜4の上に、CVD法により、エッチングストッパーとなる窒化膜5を形成する。
次に、図2(b)に示す工程において、フォトリソグラフィーにより形成されたレジスト膜(図示せず)をマスクとして異方性ドライエッチングを行ない、窒化膜5およびパッド酸化膜3をパターニングして、トレンチ用開口部を形成する。そして、この窒化膜5をマスクとして用いて異方性ドライエッチングを行ない、半導体層1を貫通して絶縁層2に到達するトレンチ6を形成する。
次に、図2(c)に示す工程において、熱酸化法により、トレンチ6の側面(半導体層1の側面)を覆う側壁絶縁膜7(熱酸化膜)を形成する。
次に、図3(a)に示す工程において、CVD法により、基板上に、ノンドープ多結晶シリコン膜8を堆積させる。これにより、トレンチ6内はノンドープ多結晶シリコン膜8によって埋められる。
次に、図3(b)に示す工程において、窒化膜5をエッチングストッパーとして異方性ドライエッチングを行なって、ノンドープ多結晶シリコン膜8をエッチバックする。これにより、ノンドープ多結晶シリコン膜8のうちトレンチ6からはみ出た部分は除去される。さらに、窒化膜5およびパッド酸化膜4をマスクとして、n型不純物(例えばリン)のイオン注入を行ない、ノンドープ多結晶シリコン膜8を第1伝導型多結晶半導体層9に変える。このとき、ドーズ量が2.9×1012cm-2で注入エネルギーが800keV、ドーズ量が3.2×1012cm-2で注入エネルギーが200keV、ドーズ量が3.8×1012cm-2で注入エネルギーが4000keVの3段階のイオン注入を行なう。そして、トレンチ6は、第1伝導型多結晶半導体層9によって埋められることになる。
次に、図3(c)に示す工程において、窒化膜5およびパッド酸化膜3を除去した後、基板上に、注入マスク用の酸化膜10を堆積する。そして、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより酸化膜10をパターニングして、トレンチ6の幅よりも狭い幅を有する開口部10aを形成する。
次に、図4(a)に示す工程において、酸化膜10をマスクとして、p型不純物(例えばボロン)のイオン注入を行なって、トレンチ6内の第1伝導型多結晶半導体層9のうちの一部(中央部)を第2伝導型多結晶半導体層11に変化させる。このとき、ドーズ量が1.4×1012cm-2で注入エネルギーが400keV、ドーズ量が1.5×1012cm-2で注入エネルギーが1200keV、ドーズ量が1.9×1012cm-2で注入エネルギーが2000keVの3段階のイオン注入を行なう。
最後に、図4(b)に示す工程において、エッチングにより、酸化膜10を除去する。これにより、側壁絶縁膜7,第1伝導型多結晶半導体層9及び第2伝導型多結晶半導体層11を有するトレンチ分離領域Treisが形成される。
その後の工程の図示は省略するが、一般的なCMOSプロセスを用いて、ゲート絶縁膜,ゲート電極,エクステンション領域,サイドウォール,高濃度不純物拡散領域の形成性を行なって、図1に示す構造を有する半導体装置を得る。
本実施形態の半導体装置の製造方法により、図1に示す半導体装置の構造を容易に得ることができる。
−第1の実施形態の変形例に係る製造方法−
第1の実施形態においては、トレンチ6を第1伝導型多結晶半導体層9により埋めるに際し、図3(a)に示す工程において、基板上にノンドープの多結晶シリコン膜8を堆積した後に、図3(b)に示す工程において、n型不純物のイオン注入を行なって、ノンドープ多結晶シリコン膜8を第1伝導型多結晶半導体膜9に変えている。
それに対し、本変形例では、図3(a)に示す工程において、n型不純物のin-situ ドープを伴うCVDにより、基板上にn型不純物を含む多結晶シリコン膜を堆積した後、ドライエッチングにより、多結晶シリコン膜のうちトレンチ6からはみ出た部分を除去して、第1伝導型多結晶半導体層9を形成する。
その他の工程は、図2(a)〜図4(b)に示す第1の実施形態の製造工程と同じである。この変形例においても、第1の実施形態と同じ作用効果を発揮することができる。特に、この方法によると、第1の実施形態に比べて、不純物濃度の分布がより均一な第1伝導型多結晶半導体層9を得ることができるので、耐圧のばらつきを抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態又は第1の実施形態の変形例における半導体装置の製造方法においては、第2伝導型多結晶半導体層11を形成する際に、イオン注入法を用いて、第1伝導型多結晶半導体層9の一部を第2伝導型多結晶半導体層11に変えているが、第2の実施形態の半導体装置の製造方法においては、in-situ ドープを伴うCVDにより、第2伝導型多結晶半導体層を形成する方法を採用する。
図5(a)〜(c)は、第2の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。本実施形態においても、図5(a)に示す工程に至るまでに、図2(a)〜図3(b)に示す第1の実施形態又は第1の実施形態の変形例の製造工程を行なって、パッド酸化膜4,窒化膜5,トレンチ6,側壁絶縁膜7及び第1伝導型多結晶半導体層9を形成する。ただし、重複を回避するために、図5(a)に示す工程よりも以前の工程の図示は省略する。
図5(a)に示す工程において、パッド酸化膜4,窒化膜5を除去した後、基板上に、新たにパッド酸化膜13および窒化膜14を堆積する。そして、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより窒化膜14及びパッド酸化膜13をパターニングして、トレンチ6の幅よりも狭い幅を有する開口部14aを形成する。
次に、図5(b)に示す工程において、窒化膜14をマスクとして第1伝導型多結晶半導体層9の中央部を除去して、絶縁層2に到達する小トレンチ15を形成する。
次に、図5(c)に示す工程において、p型不純物のin-situ ドープを伴うCVDにより、基板上に、p型多結晶シリコン膜を堆積させて、小トレンチ15内をp型多結晶シリコン膜によって埋める。さらに、ドライエッチングにより、p型多結晶シリコン膜のうち小トレンチ15からはみ出た部分を除去して、第2伝導型多結晶半導体層11を形成する。このとき、窒化膜14をエッチングストッパーとして用いる。これにより、側壁絶縁膜7,第1伝導型多結晶半導体層9及び第2伝導型多結晶半導体層11を有するトレンチ分離領域Treisが形成される。
その後の工程の図示は省略するが、パッド酸化膜13及び窒化膜14を除去した後、一般的なCMOSプロセスを用いて、ゲート絶縁膜,ゲート電極,エクステンション領域,サイドウォール,高濃度不純物拡散領域の形成性を行なって、図1に示す構造を有する半導体装置を得る。
(第3の実施形態)
−半導体装置の構造−
図6は、SOI基板を用いた第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図6に示すように、本実施形態の半導体装置は、単結晶シリコンからなる半導体基板3の主面上に設けられた厚さ900nmの絶縁層2と、絶縁層2上に設けられた厚さ3.5μmの単結晶シリコンからなる半導体層1とを有するSOI基板を用いて形成されている。
半導体層1は、トレンチ型素子分離領域Treisにより、多数の活性領域1a,1b,…に区画されているが、図6にはそれらのうち2つの活性領域1a,1bのみが表示されている。活性領域1aには、第1の実施形態と同様の構造を有するpMISFETというが設けられており、活性領域1bには第1の実施形態と同様の構造を有するnMISFETが設けられている。活性領域1a中の基板領域は低濃度のn型不純物(リン又は砒素)を含んでおり、活性領域1b中の基板領域は低濃度のp型不純物(ボロン)を含んでいる。
ここで、本実施形態の特徴部分であるトレンチ型素子分離領域Treisの構造について説明する。本実施形態のトレンチ型素子分離領域Treisは、半導体層1を貫通して絶縁層2に到達するトレンチの側面を覆う底部での横方向厚さ100nmのシリコン酸化膜(熱酸化膜)からなる側壁絶縁膜7と、トレンチ6の両側の側壁絶縁膜7をそれぞれ覆うサイドウォール型の第1伝導型多結晶半導体層9’と、両側の第1伝導型多結晶半導体層9’間の空間を埋める第2伝導型多結晶半導体層11とを備えている。本実施形態においては、第1伝導型多結晶半導体層9’は、n型不純物(例えばリン,砒素)を含む底部での横方向厚さ300nmのn型多結晶シリコン膜であり、第2伝導型多結晶半導体層11は、p型不純物(例えばボロン)を含むp型多結晶シリコン膜である。本実施形態においては、第1伝導型多結晶半導体層9’は、多結晶シリコン膜をエッチバックして形成されたものであるので、第1伝導型多結晶半導体層9’と第2伝導型多結晶半導体層11との間には、やや傾斜して縦方向(深さ方向)に延びる2つのpn接合部Jpn1,Jpn2が形成されている。
本実施形態においても、第1伝導型多結晶半導体層9’がp型多結晶シリコン膜で、第2伝導型多結晶半導体層11がn型多結晶シリコン膜であっても、第1伝導型多結晶半導体層9’と第2伝導型多結晶半導体層11との間に、トレンチの深さ方向に延びる2つのpn接合部が形成されるので、後述するような本実施形態の作用効果を発揮しうる。なお、トレンチの横方向寸法は必ずしも一定ではないので、第2伝導型多結晶半導体層11の横方向寸法も部位によって異なる。
本実施形態の半導体装置によると、活性領域1a,1bを分離するためのトレンチ型素子分離領域Treisに、第1伝導型多結晶半導体層9’と第2伝導型多結晶半導体層11とを設けているので、やや傾斜して縦方向に延びる2つのpn接合部Jpnが形成されている。この構造により、第1の実施形態と同様に、活性領域1aと活性領域1bとの各ソース・ドレイン領域23a,23b間に電圧が印加された場合でも、2つのpn接合部Jpn1,Jpn2のうちいずれか一方において空乏層が広がる。よって、本実施形態の半導体装置によると、第1の実施形態と同様に、活性領域1a,1bにおける応力の発生を緩和しつつ、高い耐圧を発揮することができる。
特に、本実施形態においては、第1伝導型多結晶半導体層9’が多結晶シリコン膜のエッチバックによって、セルフアラインで形成されているので、第1伝導型多結晶半導体層9’の厚みは、マスクの位置ずれを考慮したマージンを設けることなく設定することができ、特に半導体装置の微細化に有利な構造となる。
−半導体装置の製造工程−
図7(a)〜(c)は、第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。本実施形態においても、図7(a)に示す工程に至るまでに、図2(a)〜(c)に示す第1の実施形態の製造工程を行なって、パッド酸化膜4,窒化膜5,トレンチ6及び側壁絶縁膜7を形成する。ただし、重複を回避するために、図7(a)に示す工程よりも以前の工程の図示は省略する。
図7(a)に示す工程において、n型不純物のin-situ ドープを伴うCVDにより、基板上に、第1伝導型多結晶半導体膜9xを堆積させる。これにより、トレンチ6内は第1伝導型多結晶半導体膜9xによって埋められる。ただし、ノンドープ多結晶シリコン膜を堆積してから、n型不純物のイオン注入を行なうことにより、第1伝導型多結晶半導体膜9xを形成してもよい。
次に、図7(b)に示す工程において、窒化膜5をエッチングストッパーとして異方性ドライエッチングを行なって、n型多結晶半導体膜9xを、絶縁層2が露出するまでエッチバックする。これにより、トレンチ6の側面(側壁絶縁膜7,パッド酸化膜4及び窒化膜5の各側面)を覆う第1伝導型多結晶半導体層9’が形成される。
次に、図7(c)に示す工程において、p型不純物のin-situ ドープを伴うCVDにより、基板上に、厚さ4μmのp型多結晶シリコン膜を堆積させて、トレンチ6内をp型多結晶シリコン膜によって埋める。さらに、CMP(Chemical Mechanical Polish)により、半導体層1が露出するまで、p型多結晶シリコン膜のうちトレンチ6からはみ出た部分、窒化膜5及びパッド酸化膜4を除去して、第2伝導型多結晶半導体層11を形成する。これにより、側壁絶縁膜7,第1伝導型多結晶半導体層9’及び第2伝導型多結晶半導体層11を有するトレンチ分離領域Treisが形成される。
その後の工程の図示は省略するが、一般的なCMOSプロセスを用いて、ゲート絶縁膜,ゲート電極,エクステンション領域,サイドウォール,高濃度不純物拡散領域の形成性を行なって、図6に示す構造を有する半導体装置を得る。
本実施形態の製造方法により、マスク形成工程を伴うことなく、第1伝導型多結晶半導体層9’及び第2伝導型多結晶半導体層11を形成することができるので、製造コストが安価になる。また、上述のように、第1伝導型多結晶半導体層9’がセルフアラインで形成されるので、第1伝導型多結晶半導体層9’の厚さは、トレンチ6形成のためのマスクに対するマスクの位置ずれを考慮したマージンを設けることなく決定することができる。したがって、第1伝導型多結晶半導体層9’の厚さを100nm程度まで薄くすることができ、半導体装置の微細化に適した構造となる。
なお、上記各実施形態において、pn接合部Jpn1,Jpn2の第1伝導型多結晶半導体層9(又は9’)と第2伝導型多結晶半導体層11との間に、イントリンシックの(ノンドープの)多結晶半導体層が介在していても、空乏層を利用した高耐圧の構造という本発明の作用効果を得ることができる。
また、トレンチ型素子分離領域Treisの両側の2つの活性領域1a,1bのうちいずれの電位が高いかが定まっている場合には、pn接合部は少なくとも1つ存在していれば足りる。一般には、半導体装置の動作状態によって、トレンチ型素子分離領域Treisを挟む両側の活性領域1a,1bに印加される電圧の高低が変化するので、いずれに対しても空乏層を利用した電圧の分配作用を生じさせるためには、トレンチ型素子分離領域に2つ以上のpn接合部が存在することが好ましい。
また、半導体領域に4つ以上のpn接合部が設けられていてもよい。例えば第3の実施形態を利用する場合には、図7(b)に示す工程において、サイドウォール型の第1伝導型多結晶半導体層9’を形成した後、第1伝導型多結晶半導体膜の堆積とエッチバックとを行なって、サイドウォール型の第2伝導型多結晶半導体層の形成を行ない、さらに残っている空間を第1伝導型多結晶半導体層で埋めることにより、3つの第1伝導型多結晶半導体層と2つの第2伝導型多結晶半導体層とからなる多結晶半導体領域が形成される。そして、この多結晶半導体領域には、4つのpn接合部が存在することになる。したがって、各々サイドウォール型の第1伝導型多結晶半導体層と第2伝導型多結晶半導体層とを交互に形成することにより、多数のpn接合部を有する多結晶半導体領域を形成することができる。同様に、第1,第2の実施形態を利用しても、イオン注入を多数回繰り返すか、あるいは、小トレンチの形成とin-situ ドープを伴うCVDとを多数回繰り返すことにより、4つ以上のpn接合部を有する多結晶半導体領域を形成することができる。
また、側壁絶縁膜7は必ずしも酸化膜である必要はなく、酸窒化膜,窒化膜等であってもよい。また、側壁絶縁膜7として、熱酸化膜に代えてCVD酸化膜を用いてもよい。ただし、活性領域1a,1bに大きな応力を生じさせないことが必要である。
本発明の半導体装置は、多数のMISFETを集積したLSIなどに利用することができ、有用である。
SOI基板を用いた第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態の半導体装置の製造工程のうち側壁絶縁膜を形成するまでの工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態の半導体装置の製造工程のうち注入マスクを形成するまでの工程を示す断面図である。 (a),(b)は、第1の実施形態の半導体装置の製造工程の後半の工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第2の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。 SOI基板を用いた第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1 半導体層
2 絶縁層
3 半導体基板
4 パッド酸化膜
5 窒化膜
6 トレンチ
7 側壁絶縁膜
8 ノンドープ多結晶シリコン膜
9,9’ 第2伝導型多結晶半導体層
9x 第2伝導型多結晶半導体膜
10 酸化膜
11 第2伝導型多結晶半導体層
13 パッド酸化膜
14 窒化膜
15 小トレンチ

Claims (3)

  1. SOI基板の絶縁層の上に設けられた半導体層のうち素子分離領域を形成しようとする部分を貫通して上記絶縁層まで到達するトレンチを形成する工程(a)と、
    上記トレンチの両側面を覆う側壁絶縁膜を形成する工程(b)と、
    上記トレンチの両側の側壁絶縁膜の間に、上記両側の側壁絶縁膜の各側面を覆う第1伝導型多結晶半導体層と、上記両側の第1伝導型多結晶半導体層間に介在する第2伝導型多結晶半導体層とを形成する工程(c)とを含む半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(c)は、
    上記トレンチを第1伝導型多結晶半導体層によって埋める工程と、
    上記第1伝導型多結晶半導体層の両端部を除く領域に、上記絶縁層に到達する小トレンチを形成する工程と、
    伝導型不純物のin-situ ドープを伴うCVDを用いて、上記小トレンチを第2伝導型多結晶半導体層によって埋める工程と
    を含む,半導体装置の製造方法。
  2. SOI基板の絶縁層の上に設けられた半導体層のうち素子分離領域を形成しようとする部分を貫通して上記絶縁層まで到達するトレンチを形成する工程(a)と、
    上記トレンチの両側面を覆う側壁絶縁膜を形成する工程(b)と、
    上記トレンチの両側の側壁絶縁膜の間に、上記両側の側壁絶縁膜の各側面を覆う第1伝導型多結晶半導体層と、上記両側の第1伝導型多結晶半導体層間に介在する第2伝導型多結晶半導体層とを形成する工程(c)とを含む半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(c)は、
    上記トレンチを埋める第1伝導型多結晶半導体膜を堆積した後、エッチバックにより、上記トレンチの両側の上記側壁絶縁膜の各側面を覆うサイドウォール型の第1伝導型多結晶半導体層を形成する工程と、
    第2伝導型不純物のin-situ ドープを伴うCVDを行なって、上記第1伝導型多結晶半導体層間の空間を埋める第2伝導型多結晶半導体層を形成する工程と
    を含む,半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(a)では、単結晶シリコンからなる半導体層を有するSOI基板を用い、
    上記工程(c)では、各々多結晶シリコンからなる第1伝導型多結晶半導体層及び上記第2伝導型多結晶半導体層を形成する,半導体装置の製造方法。
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