JP2009097878A - 電池の測定方法及び電池の製造方法 - Google Patents

電池の測定方法及び電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池の特性や安全性を簡単な方法で評価し優劣を見分けることが可能なリチウムイオン電池の測定方法を提供する。
【解決手段】交流インピーダンス法によりリチウムイオン電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に、リチウムイオン電池の正電極の電気化学インピーダンスを表す等価回路と負電極の電気化学インピーダンスを表す等価回路とを有するインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性の計算結果が一致するように、インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとの大小関係を比較することにより、リチウムイオン電池の特性を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池の測定方法及び電池の製造方法に係り、特に、交流インピーダンス法により電池の特性を測定する電池の測定方法、並びにこの測定方法を用いた電池の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は、ニッケル−カドミウム電池やニッケル水素電池等の他の二次電池と比較して、エネルギー密度が高い、メモリー効果がない、サイクル寿命が長い等の優れた特性を有しており、携帯型電子機器の電源として広く使用されている。
一方で、ここ数年、リチウムイオン電池を使用した電池パックが発煙・発火する不具合が発生している。原因は、リチウムイオン電池の内部に金属異物が混入し、電極間でショートを起こしたためとされている。しかしながら、現状では不具合電池から金属異物は発見されておらず、電池の特性そのものが不具合を引き起こしている可能性も考えられている。
電池の特性を測定するための技術としては、例えば特許文献1には、インピーダンススペクトル分析による電池容量測定方法が開示されている。また、例えば特許文献2には、非線形等価回路モデルを用いた電池の特性因子数値化方法が開示されている。
特許第3162346号公報 特許第3190313号公報
特許文献1及び特許文献2に記載された方法は、いずれも電池容量を判定するためのものであり、電池の特性や安全性を判定する方法ではなかった。
電池の電気的な特性を知ることは、電池が原因となる不具合を発生させないためにも極めて重要であるものと考えられる。また、簡単な方法で電池の優劣を見分けることができれば、不具合を未然に防ぐことができるものと考えられる。
しかしながら、従来は、リチウムイオン電池の特性や安全性を評価する方法は知られておらず、簡単な方法でリチウムイオン電池の優劣を見分けることが可能な評価方法が待望されていた。
本発明の目的は、電池の特性や安全性を簡単な方法で評価し優劣を見分けることが可能な電池の測定方法、並びに、このような測定を行う工程を含み信頼性の高い電池を製造しうる電池の製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求める電池の測定方法が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求めることにより、前記電池の特性を測定する工程を含む電池の製造方法が提供される。
本発明によれば、交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に、電池の正電極の電気化学インピーダンスを表す回路と、電池の負電極の電気化学インピーダンスを表す回路とを有するインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性の計算結果が一致するように、インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定するので、電池の内部インピーダンスの測定データをインピーダンスモデルに正確にフィッティングさせることができる。
また、パラメータの最適値を決定する際に、負電極における拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値を、正電極における拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値よりも大きい値に設定することにより、電池の内部インピーダンスの測定データをインピーダンスモデルに容易にフィッティングさせることができる。
また、正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとの大小関係を比較することにより、リチウムイオン電池の充電・放電特性、長期信頼性、安全性等の特性を評価することができる。
本発明の一実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法について図1乃至図18を用いて説明する。
図1は本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に用いた回路を示す概略図、図2は本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法を示すフローチャート、図3及び図6は本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に用いるリチウムイオン電池の等価回路モデルを示す回路図、図4はリチウムイオン電池の構造を示す概略図、図5は電気化学的な電極モデルを説明するための等価回路及び複素平面図、図7乃至図12はリチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ、図13乃至図18はリチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフである。
まず、解析対処のリチウムイオン電池について、交流インピーダンス法により、内部インピーダンスの周波数特性を測定する。交流インピーダンス法とは、測定対象に対し直流電圧に微小な交流電圧を重畳させた電圧を印加し、その交流応答特性から測定対象の電気化学的パラメータ(電気化学インピーダンス)を得る方法である。交流インピーダンス法は、印加する交流電圧が小さいので、測定対象の状態を変化させることなくインピーダンスの周波数特性を測定することができるのが特徴である。
図1は、本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に使用するリチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定回路の一例を示す概略図である。
リチウムイオン電池10は、測定のための支持具12に取り付けられている。リチウムイオン電池10の正極は支持具12の正極側端子14に電気的に接続され、リチウムイオン電池10の負極は支持具12の負極側端子16に電気的に接続されている。
正極側端子14には、2本の測定用ケーブル18a,18bが接続されている。また、負極側端子16には、2本の測定用ケーブル18c,18dが接続されている。測定用ケーブル18a,18b,18c,18dの他端は、測定器20に接続されている。測定器20は、交流インピーダンス法によるインピーダンス測定が可能な電気化学特性測定器であり、例えばソーラトロン(Solartron)社製の電気化学測定システム(SI 1280B)等を用いることができる。
測定用ケーブル18a,18cは、リチウムイオン電池10に流れる電流を測定するためのケーブルである。また、測定用ケーブル18b,18dは、リチウムイオン電池10に測定用電圧を印加するとともにリチウムイオン電池10の両端の電圧を測定するためのケーブルである。
このような装置構成により、リチウムイオン電池10の内部インピーダンスを、交流四端子法の原理に基づいて測定することができる。
測定用ケーブル18b,18dからリチウムイオン電池10に印加する測定用電圧は、直流電圧成分に交流電圧成分を重畳したものである。直流電圧成分は、測定するリチウムイオン電池10の電圧程度に設定することが望ましい。また、重畳する交流電圧成分は、リチウムイオン電池10の特性に影響を与えない程度の電圧、例えば10mV程度に設定することが望ましい。
交流インピーダンス法の測定では、交流電圧の周波数を高い周波数から低い周波数へ掃引し、所定の周波数間隔で、各周波数におけるリチウムイオン電池10の内部インピーダンスを測定する。
測定された内部インピーダンスの周波数特性は、実数軸を抵抗成分、虚数軸をリアクタンス成分(通常は容量性)とする複素平面図(コールコールプロット)に表すことができる。測定周波数を高周波から低周波に変化させていくと、時計回りに半円を描くインピーダンスの軌跡が得られる。この軌跡において、実数軸の切片や半円の頂点でのRC時定数などから、測定対象のインピーダンスを解析することができる。
次に、リチウムイオン電池の内部インピーダンスの周波数特性の測定データを用いて、図2に示す手順により、リチウムイオン電池の解析を行う。図2に示す各ステップは、計算機によって総てのステップを自動的に行ってもよいし、一部のステップをオペレータが手動で行ってもよい。以下、図2の各ステップについて詳細に説明する。
まず、解析するリチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定結果を、解析プログラムによって計算機内に読み込む(ステップS11)。
次いで、リチウムイオン電池10の構造や電気化学的な電極モデルを考慮して、解析するリチウムイオン電池の内部インピーダンスを記述するための等価回路モデル(インピーダンスモデル)を作製する(ステップS12)。
なお、ステップS12は、必ずしも行う必要はない。等価回路モデルは、リチウムイオン電池の種類によって大幅に変更されるものではなく、通常の場合、等価回路モデルは確定しているものと考えられる。本ステップは、計算機に等価回路モデルを入力するためのステップを含むものである。
リチウムイオン電池の内部インピーダンスを記述するための等価回路モデルとしては、例えば図3に示す等価回路を用いることができる。
図3中、回路22はリチウムイオン電池10の構造によるインピーダンス成分であり、回路24,26は電極における電気化学反応を考慮した電気的モデルに基づくインピーダンス成分である。
リチウムイオン電池10は、例えば図4に示すように、例えば炭酸エチレンや炭酸ジエチルなどの有機溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)などのリチウム塩を溶解した電解質中に、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)等よりなる正電極30と、例えば炭素(C)よりなる負電極34とが、セパレータ32を介して対向するように配置され、例えばアルミニウム(Al)よりなる集電体36が正電極30に接続され、例えば銅(Cu)よりなる集電体38が負電極34に接続されたものである。電極は、短冊状に加工され、巻かれた状態で容器内に封入される。
回路22は、抵抗RとインダクタLとの並列接続体と抵抗Rとが直列接続されたものである。ここで、抵抗Rは高周波におけるセル全体(電解液、正電極30、負電極34、集電体36,38等)の抵抗である。抵抗Rは、正電極30及び負電極34のオーミック抵抗である。インダクタLは、薄い電極を巻いた構造に由来するインダクタンス成分である。すなわち、抵抗R及びインダクタLは電池の構造によるインピーダンス成分であり、抵抗Rは電解液や電極などによる電池2端子間の直列抵抗成分である。ただし、等価回路モデルの各回路要素は、測定データに合わせ込むために経験的に組み合わされたものであり、それぞれの物理的な意味を明確に切り分けることは困難である。
回路24,26は、正電極30及び負電極34における電気化学反応を考慮した電気化学インピーダンスのモデル(以下、「電極モデル」という)である。電極モデルについては、例えば、丸善株式会社発行「第5版 実験化学講座25 触媒化学,電気化学」等に詳述されている。
リチウムイオン電池10は、正電極30と負電極34との2つの電極を有しているため、等価回路モデルには、正電極30の電極モデルに対応する回路24と、負電極34の電極モデルに対応する回路26とが含まれる。回路24は、抵抗Rct(+)とインピーダンスW(+)との直列接続体と、キャパシタCdl(+)とが並列接続されたものである。同様に、回路26は、抵抗Rct(−)とインピーダンスW(−)との直列接続体と、キャパシタCdl(−)とが並列接続されたものである。抵抗Rct(+)及び抵抗Rct(−)は、電荷移動抵抗と呼ばれる抵抗成分である。インピーダンスW(+)及びインピーダンスW(−)は、拡散のインピーダンス(ワールブルグ(Warburg)インピーダンスともいう)と呼ばれるインピーダンス成分である。キャパシタCdl(+)及びキャパシタCdl(−)は、電気二重層容量と呼ばれるキャパシタンス成分である。
電極モデルは、一般的には、図5(a)に示すような等価回路によって表される。図中、抵抗Rctは電荷移動抵抗、インピーダンスZは拡散のインピーダンス、キャパシタCは電気二重層容量、抵抗Rsolは電解液の溶液抵抗である。抵抗Rct、インピーダンスZ、キャパシタCが、回路24,26の抵抗Rct(+)又は抵抗Rct(−)、インピーダンスW(+)又はインピーダンスW(−)、キャパシタCdl(+)又はキャパシタCdl(−)に、それぞれ対応している。抵抗Rsolは、回路22の抵抗Rの一部の抵抗成分に対応している。
図5(b)は、図5(a)の等価回路のインピーダンスの周波数特性を複素平面図(コールコールプロット)に表したものである。交流電圧の角周波数ωを高周波側から低周波側に走査していくと、時計回りに半円を描くインピーダンスの軌跡が得られる。この過程は、電荷移動過程と呼ばれている。更に周波数を下げていくと、実数軸及び虚数軸に対して45度の方向に増加するインピーダンスの軌跡が得られる。この過程は、物質移動過程と呼ばれている。
コールコールプロットにおいて、原点から半円までの実数軸に沿った距離が抵抗Rsolに相当する。半円の直径が、抵抗Rctに相当する。物質移動過程のインピーダンスが、拡散のインピーダンスZに相当する。半円においてリアクタンス値が最大となる角周波数ωをωmaxとして、1/(ωmax×Rct)が、キャパシタCに相当する。したがって、コールコールプロットを得ることにより、電荷移動抵抗Rct、拡散のインピーダンスZ、電気二重層容量C、溶液抵抗Rsolを算出することができる。
なお、交流インピーダンス法によりリチウムイオン電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定した場合、電池には正電極30と負電極34の2つの電極が存在するため、コールコールプロットは2つの半円が重なった軌跡を描くものとなる。
リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データにインダクタンス成分が現れている場合は、等価回路モデルにインダクタを加える。これは、インダクタンスはキャパシタンスと位相が逆で、リアクタンスの大きさ、インピーダンスの位相に影響するからである。インダクタンスを無視して、キャパシタンスだけで解析しても正しい結果を得ることはできない。なお、内部インピーダンスの測定データにインダクタンス成分が現れているかどうかは、コールコールプロットに正のリアクタンス(虚数部が正の値)を示す領域が存在するかどうかで判断することができる。
次に、リチウムイオン電池の内部インピーダンスの周波数特性の測定データがステップS12で用意した等価回路モデルにより計算したインピーダンスの周波数特性に一致するように、等価回路モデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定する。
各パラメータの最適値の決定は、シミュレータに等価回路モデルと各パラメータの初期値を入力し、計算により求められたコールコールプロット又はボード線図が測定データに一致するように各パラメータを調整しながら繰り返し計算することにより行う。
なお、本願発明者等は、シミュレータとして、ソーラトロン社製の電気化学測定システム(SI 1280B)に付属の交流インピーダンス測定・解析ソフトウェアを用いた。このソフトウェアでは、等価回路モデルと各パラメータの初期値を入力することにより、測定データに対する各パラメータの合わせこみ計算を行うことができる。
具体的には、以下の手順により、等価回路モデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定する。
まず、等価回路モデルの各パラメータの初期値を設定する(ステップS13)。
リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データから得られるコールコールプロットは、前述のように2つの電極の特性が重なったものであり、更にインダクタンス成分が含まれているため、一般的な半円の解析から正確な抵抗Rctの値、キャパシタCの値、拡散のインピーダンスZの値を得ることは困難である。インピーダンス軌跡から読むことができるパラメータは抵抗Rだけである。これらパラメータの初期値は、インピーダンス軌跡の大きさを参考にして値を設定する。
同型のリチウムイオン電池について過去に測定したことがあれば、そのときに決定した各パラメータの値を初期値として用いるようにしてもよい。
各パラメータの初期値を設定する際には、初期値として極端に大きい値や小さい値を設定しないことが望ましい。
また、回路24,26を構成する素子に同じ初期値を与えると、実質的に電極モデルが1つである等価回路を用いることと変わらなくなり、測定データに対するフィッティングが困難になる。そこで、本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法では、正電極と負電極との区別をつけるため、負電極側の拡散に関係するパラメータの初期値を、正電極側の拡散に関係するパラメータの初期値よりも大きく設定する。
これは、リチウムイオン電池が充電状態にあるとき、リチウムイオンは負電極側に多く集まっていることを根拠とするものである。すなわち、充電状態では、負電極の層間にリチウムイオンが入る領域が少ないため、つまり、リチウムイオンが移動できる領域が少なく、リチウムイオンが容易に移動できなくなるため、負電極側におけるリチウムイオンの拡散係数は小さくなると考えられる。
一般的に、リチウムイオン電池の測定は充電状態で行うことが望ましい。これは、リチウムイオン電池を充電状態で測定すると、測定結果のばらつきを小さく抑えることができるからである。上記仮定は、このような測定の実情を考慮したものである。
拡散に関係するパラメータは、具体的には、拡散のインピーダンスW(+)及び拡散のインピーダンスW(−)である。拡散のインピーダンスWは、一般的に、
W=(R×tanh(jω(δ/D))1/2)/(jω(δ/D))1/2
と表されることが知られている。ここで、Rは拡散抵抗、ωは角周波数、δは拡散距離、Dは拡散係数である。本願発明者等が用いた解析プログラムでは、拡散のインピーダンスWを、
W=(R×tanh(jωT))/((jωT)
と書き換えて、変数P、変数R、変数Tをパラメータとして計算を行っている。これら変数のうち、拡散に関係するパラメータは、変数Tである。
そこで、本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法では、正電極と負電極との区別をつけるために、拡散のインピーダンスW(−)の変数Tの初期値と拡散のインピーダンスW(+)の変数Tの初期値とに差をつける。変数Tは、T=δ/Dで表される。拡散距離δが正極及び負極において同等の値を取ると考えると、拡散係数Dが小さいほどに変数Tの値が大きくなる。すなわち、拡散のインピーダンスW(−)の変数Tの初期値を、拡散のインピーダンスW(+)の変数Tの初期値よりも大きい値に設定することにより、実際の測定状況に応じた適切なパラメータの重み付けをすることができる。
各パラメータの初期値は、例えば後述の電池C(図9を参照)の場合、以下の値を用いることができる。例えば、抵抗Rとしてはインピーダンス軌跡と実軸の交点との値(=0.055)を、インダクタLとしては任意の値(例えば、10−6)を、抵抗Rとしては任意の値(例えば、1)を、抵抗Rctとしては2つの半円を一つの半円と見なしてその半円の直径の1/2程度の値(例えば、0.015)を、キャパシタCdlとしては任意の値(例えば、1)を、変数Rとしては任意の値(例えば、0.01)を、変数Tとしてはリチウムイオンが負極に偏っていると考えて重み付けした値(例えば、正極側を1、負極側を100)を、変数Pとしては任意の値(例えば、0.5)を、それぞれ適用することができる。電極のパラメータについては、イオンの偏り以外の不確定要素をなくすため、変数T以外、正極側と負極側とで同じ値を設定することが望ましい。変数Tの重み付けは、経験的には、10:100程度以上の差をつけることにより、比較的値を合わせやすい。
次いで、設定した各パラメータの初期値を用いて、等価回路モデルにおけるインピーダンスの周波数特性を計算する(ステップS14)。
次いで、等価回路モデルから算出したインピーダンスの周波数特性とリチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データとを比較し(ステップS15)、計算データのインピーダンス軌跡が測定データのインピーダンス軌跡とかけ離れていないかどうかを判定する(ステップS16)。判定の結果、測定値と計算値とがかけ離れている場合には、ステップS13に戻り、各パラメータの初期値を設定し直す。測定値と計算値とが同じ程度の大きさになった場合は、パラメータの合わせこみを開始する。
なお、測定値と計算値とがかけ離れている場合とは、例えば、計算により求めたコールコールプロットのインピーダンス軌跡が、測定値のインピーダンス軌跡の表示レンジから大きくはみ出している場合などが該当する。
次いで、設定した初期値のうち、値を固定するパラメータと、値を変化させるパラメータとを選択する(ステップS17)。なお、経験的には、最初のうちは変数Pを固定し、他のパラメータを合わせ込んでいくと一致しやすい。
次いで、初期値から値を変更したパラメータを用いて、等価回路モデルにおけるインピーダンスの周波数特性を計算する(ステップS18)。
次いで、等価回路モデルから算出したインピーダンスの周波数特性とリチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データとを比較する(ステップS19)。
測定値と計算値との比較では、計算したインピーダンス値と測定値の軌跡の形が一致しているかどうか(ステップS20)、測定値と計算値との間の誤差が小さいかどうか(ステップS21)、無意味な値を示すパラメータがないかどうか(ステップS22)等を判定する。
ステップS20〜S22を自動的に処理する場合には、測定値と計算値について、各測定周波数におけるインピーダンス及び位相がどの程度異なっているかを判断基準とすることができる。例えば、インピーダンスについては、各測定周波数において、実数部及び虚数部ともに、測定値±0.001Ωの範囲に計算値が入るかどうか、計算値±0.001Ωの範囲に測定値が入るかどうか、を判断基準とすることができる。また、位相については、測定値±0.5degの範囲に計算値が入るかどうか、計算値±0.5degの範囲に測定値が入るかどうか、を判断基準とすることができる。
また、無意味なパラメータかどうかの判断については、例えば、RとCとの並列回路がインピーダンス軌跡に影響しているかどうかを確認することが考えられる。R≫Zcの場合(ZはキャパシタCのインピーダンス)、Cだけの特性に近くなる。また、R≪Zの場合、Rだけの特性に近くなる。組み合わせによっては半円の軌跡を描かない、インピーダンスの大きさと位相がほとんど変わらない場合があるので、このような場合にはRC並列回路は不要と判断することができる。
複数のRや複数のC、単独素子の直列接続は単純な合成が可能であるから、合わせこみにおいては意味を持たない素子となる。
等価回路モデルを設定したときに各素子に意味を持たせるならば無意味なパラメータは無くなるが、単純なモデルで合わせこみを行うときには、インピーダンス軌跡に影響しない素子は不要であると判断することが望ましい。
なお、誤差が大きかったり無意味なパラメータがあったりする場合でも、軌跡の形状が一致して見えることがある。このような場合には、インピーダンスの位相に違いが現れていることが考えられるため、必ずそれぞれの周波数においてインピーダンスの測定値と計算値とが一致しているかを比較することが重要である。表示画面では測定値と計算値とが軌跡上に点で表示することができるので、点の位置が合っているかを見ることにより、測定値と計算値が一致しているかどうかを判断することができる。
測定値と計算値との一致の度合いがよくないと思われる場合には、等価回路モデルを修正する必要があるかどうかを判断する(ステップS23)。等価回路モデルの修正が不要な場合には、ステップS17に戻り、パラメータの値を再設定する。等価回路モデルの修正が必要な場合には、等価回路モデルを修正し(ステップS24)、ステップS12の等価回路モデルの作製からやり直す。
軌跡の形状が同様で、各パラメータの誤差が例えば数%程度であり、明らかにおかしなパラメータが無ければ、特性が一致したと判断する(ステップS25)。
このようにして、解析プログラムを用い、測定値と計算値それぞれから得られるコールコールプロット、ボード線図が一致するように、各パラメータの値を調整しながら計算を繰り返す。この際、値の変化の少ないパラメータは固定してもよい。コールコールプロット、ボード線図の形状が一致するパラメータの組み合わせは一通りではない。複数通り計算し、測定値と計算値との誤差の大きさなどを参考にし、適切と思われる値を決定することが望ましい。各パラメータの合わせこみは、インダクタンス成分が見える周波数領域を含めたすべての測定点を用いて行うことが望ましい。
等価回路モデルの修正方法としては、例えば図6(a)に示すように、抵抗RとキャパシタCとの並列接続体28(以下、「RC並列回路28」と呼ぶ)を更に直列に接続することが考えられる。RC並列回路28は、電池の劣化により生じる被膜や電池の安定化のために設けている膜などをモデル化するためのものであり、RC並列回路28を追加することによって測定データに対するフィッティングが容易となる。
RC並列回路28の接続数は、測定値と計算値との誤差の大きさなどに応じて適宜増加することができる。例えば、図6(b)に示す等価回路モデルは、抵抗RとキャパシタCとからなるRC並列回路28a、抵抗RとキャパシタCとからなるRC並列回路28b、及び抵抗RとキャパシタCとからなるRC並列回路28cの、3つのRC並列回路28を直列接続したものである。ただし、RC並列回路28を多数接続すると、測定結果と計算結果とは一致しやすくなるが、無意味なパラメータ値の素子が増加するため、接続数はできるだけ少ないことが望ましい。
なお、本願発明者等の経験によれば、新品の電池や使用時間が短い電池ではほとんどの場合、RC並列回路28を使用することなく測定値と計算値とがほぼ一致する結果が得られている。
測定値と計算値とが一致する結果が得られた場合、解析するリチウムイオン電池の測定値を等価回路モデルで表すことができたと判断し(ステップS26)、解析対象のリチウムイオン電池の各パラメータを決定する(ステップS27)。
図7〜図12は、メーカ及び型番の異なる6種類のリチウムイオン電池(図中、それぞれ、「電池A」、「電池B」、「電池C」、「電池D」、「電池E」、「電池F」と表す)について、交流インピーダンス法により測定した内部インピーダンスの測定データと、図3の等価回路モデルで合わせこみを行った各パラメータの値を用いた内部インピーダンスの計算データとを、複素平面図(コールコールプロット)に表したものである。表1は、内部インピーダンスの計算に用いた各パラメータの値をまとめたものである。
Figure 2009097878
図7〜図12に示すように、いずれの種類のリチウムイオン電池においても、図3の等価回路モデルで合わせこみを行った各パラメータの値を用いた内部インピーダンスの計算データは、交流インピーダンス法により測定した内部インピーダンスの測定データによく一致していることが判る。すなわち、図3に示す等価回路モデルは、リチウムイオン電池の内部インピーダンスを表すうえで極めて有効である。
次に、決定したパラメータのうちリチウムイオン電池の特性を比較するパラメータを抽出し(ステップS28)、リチウムイオン電池の判定を行う。
本実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法では、決定したパラメータのうち、電荷移動抵抗Rct(+)及び電荷移動抵抗Rct(−)に着目する。電荷移動抵抗Rctは、電極表面での反応の起こりやすさ、電荷の移動しやすさを表す、速度論的なパラメータである。電荷移動抵抗Rctが大きいことは、リチウムイオンを吸蔵・放出しにくいことを意味している。逆に、電荷移動抵抗Rctが小さいことは、リチウムイオンを吸蔵・放出しやすいことを意味している。
正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)との大小を比較して考えると、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)が負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)よりも大きい場合には、1)充電時、正電極30はリチウムイオンを放出しにくく、負電極34はリチウムイオンを吸蔵しやすくなり、2)放電時、正電極30はリチウムイオンを吸蔵しにくく、負電極34はリチウムイオンを放出しやすくなるものと考えられる。逆に、負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)が正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)よりも大きい場合には、3)充電時、正電極30はリチウムイオンを放出しやすく、負電極34はリチウムイオンを吸蔵しにくくなり、4)放電時、正電極30はリチウムイオンを吸蔵しやすく、負電極34はリチウムイオンを放出しにくくなるものと考えられる。
リチウム或いはリチウム化合物が析出し又はデンドライトが発生するなど、電極表面に何らかの被膜が形成されるのは、上記2)又は3)の場合であると考えられる。本願発明者等が劣化したリチウムイオン電池のインピーダンスを解析した結果では、負電極のインピーダンスが大きく変化していたことから、負電極表面に被膜が形成される3)の場合が、リチウムイオン電池の特性に最も大きく影響するものと考えられる。
以上のことから、電荷移動抵抗Rct(+)及び電荷移動抵抗Rct(−)を解析することにより、リチウムイオン電池の充電及び放電の特性を評価することができる。また、電荷移動抵抗Rct(+)及び電荷移動抵抗Rct(−)を解析した結果、負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)が正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)よりも大きいリチウムイオン電池は、上記3)の効果のために負極にリチウム或いはリチウム化合物が析出し、又はデンドライトが発生しやすいものと考えられる。リチウムイオン電池内部に不要な析出物やデンドライトがある場合、使用中に正電極30と負電極34とを絶縁するためのセパレータ32を損傷したり、予期しない大電流が流れたりするきっかけとなり、発煙・発火などの不具合を引き起こす虞がある。
本願発明者等が検討を行ったところでは、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)よりも負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)の方が大きいリチウムイオン電池が、必ずしも発煙・発火などの不具合を引き起こすということではなかった。しかしながら、このようなリチウムイオン電池は、上述のように負極にリチウム或いはリチウム化合物が析出し、又はデンドライトが発生しやすい特性を有するものである。正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)との大小を比較することは、リチウムイオン電池の長期信頼性や安全性の判定の一つの指標となるものである。
また、電荷移動抵抗Rct(+)及び電荷移動抵抗Rct(−)の解析結果から、リチウムイオン電池の良否判定を行うことも可能である。例えば、負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)が正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)よりも小さいリチウムイオン電池を良品と判定するような基準を設けることができる。
図13〜図18は、メーカ及び型番の異なる6種類のリチウムイオン電池(図中、それぞれ、「電池A」、「電池B」、「電池C」、「電池D」、「電池E」、「電池F」と表す)について、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)とを比較したグラフである。図13〜図18の「電池A」、「電池B」、「電池C」、「電池D」、「電池E」、「電池F」は、図7〜図12の「電池A」、「電池B」、「電池C」、「電池D」、「電池E」、「電池F」に、それぞれ対応している。
各図(a)は、同一種類の複数の未使用電池を測定した結果であり、各図(b)は使用状態の異なる同一種類の複数の電池を測定した結果である。各図(b)において、「DOD=0%」は放電深度(DOD)が0%(満充電)の電池を、「DOD=20%」は放電深度が20%の電池を、「DOD=40%」は放電深度が40%の電池を、「DOD=60%」は放電深度が60%の電池を、「DOD=80%」は放電深度が80%の電池を、「DOD=100%」は放電深度が100%の電池を、「500h」は充電後に60℃、500時間放置した電池を、「500h−放電」は充電後に60℃、500時間放置し、更に充電・放電を行った電池を、「500回」は充電・放電サイクルを500回行った後の電池を、「500回−放電」は充電・放電サイクルを500回行った後、更に充電・放電を行った電池を、それぞれ意味する。
電池Aでは、図13に示すように、未使用状態や満充電状態において、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)が負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)よりも大きい結果が得られた。しかしながら、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)との大小関係の違いは小さく、使用状態によっては大小関係が逆転することもあった。
電池B〜電池Dでは、図14〜図16に示すように、未使用状態や満充電状態において、負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)が正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)よりも大きい結果が得られた。しかしながら、正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)との大小関係の違いは小さく、使用状態によっては大小関係が逆転することもあった。
以上のことから、電池A〜電池Dは、充電量や使用状況により、2つの電極の抵抗値のバランスが常に変化している状況で使用されていると予測できる。
電池Eでは、図17に示すように、電池の充電量や使用状態によらず、常に正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)が負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)よりも大きい結果が得られた。電池A〜電池Dの場合のように正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)と負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)との大小関係が反転することはなかった。また、充電量や使用状況によらず、直列抵抗、電荷移動抵抗Rct(+)、電荷移動抵抗Rct(−)の大きさはあまり変化していなかった。電池Eは、2つの電極の抵抗値のバランスが変化しない状況で使用されていると予測できる。
電池Fでは、図18に示すように、電池Eの場合と同様、電池の充電量や使用状態によらず、常に正電極30の電荷移動抵抗Rct(+)が負電極34の電荷移動抵抗Rct(−)よりも大きい結果が得られた。電池Fは、2つの電極の抵抗値のバランスが変化しない状況で使用されていると予測できる。
以上の測定結果から、電池A〜電池Fについて電荷移動抵抗の観点から検討すると、電池の負電極の表面でリチウム或いはリチウム化合物が偏析し又はデンドライトが発生する可能性があるものは電池A〜電池Dであり、偏析物やデンドライトが発生しにくいものは電池E及び電池Fであると判定することができる。
また、リチウムイオン電池の優劣を判定するために有効な他のパラメータとして、抵抗Rが挙げられる。抵抗Rが大きいリチウムイオン電池は、経験的に、劣化が進んでいることが知られている。
したがって、電荷移動抵抗Rctによる評価に加えて、抵抗Rによる評価をも加味することで、リチウムイオン電池の優劣の判定をより正確に行うことが可能となる。
次いで、別のリチウムイオン電池を解析する場合にはステップS11に戻り、解析を行わない場合には終了する(ステップS29)。
同じ型式のリチウムイオン電池は、通常、同じ特性を持つものと考えられるので、ステップS26で決定した各パラメータの値は、同じ型式の別の電池を解析する場合の初期値として用いることができると考えられる。繰り返し上述の操作を行い、このとき、明らかに傾向が違ったパラメータが得られるリチウムイオン電池が存在するならば、そのリチウムイオン電池は不良品であると判断することが可能である。
また、違う型式の電池を解析しパラメータを比較することで、それぞれの電池の特性を知ることもできる。
このように、本実施形態によれば、交流インピーダンス法によりリチウムイオン電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に、リチウムイオン電池の正電極の電気化学インピーダンスを表す回路と、リチウムイオン電池の負電極の電気化学インピーダンスを表す回路とを有するインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性の計算結果が一致するように、インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定するので、リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データをインピーダンスモデルに正確にフィッティングさせることができる。
また、パラメータの最適値を決定する際に、負電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値を、正電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値よりも大きい値に設定することにより、リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データをインピーダンスモデルに容易にフィッティングさせることができる。
また、正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとの大小関係を比較することにより、リチウムイオン電池の充電・放電特性、長期信頼性、安全性等の特性を評価することができる。
また、上述の測定方法を、リチウムイオン電池の製造における特性評価工程に適用することにより、信頼性の高いリチウムイオン電池を製造することができる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、電極の電気化学インピーダンスを記述する等価回路として、図3の回路24,26で示される等価回路を用いたが、電極の電気化学インピーダンスを記述する等価回路はこれに限定されるものではない。
また、等価回路モデルの全体構成も、図3又は図6に記載の等価回路に限定されるものではない。
以上詳述したように、本発明の特徴をまとめると以下の通りとなる。
(付記1) 交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、
前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、
前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、
最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求める
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記2) 付記1記載の電池の測定方法において、
前記電池はリチウムイオン電池である
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記3) 付記2記載の電池の測定方法において、
前記リチウムイオン電池の前記インピーダンスモデルは、前記リチウムイオン電池の正電極の電気化学インピーダンスを表す第1の等価回路と、前記第1の等価回路に直列に接続され、前記リチウムイオン電池の負電極の電気化学インピーダンスを表す第2の等価回路とを有し、
前記リチウムイオン電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子は、前記第1の等価回路を構成する素子に含まれ、
前記リチウムイオン電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子は、前記第2の等価回路を構成する素子に含まれる
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記4) 付記2又は3記載の電池の測定方法において、
前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとの大小関係を比較することにより、前記電池の特性を測定する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記5) 付記2乃至4のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記パラメータの最適値を決定する際に、前記負電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値を、前記正電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値よりも大きい値に設定する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記6) 付記3乃至5のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記第1の等価回路は、第1の電荷移動抵抗と、前記第1の電荷移動抵抗に直列に接続され、リチウムイオンの電解液中への拡散に関係するインピーダンス成分を表す第1の拡散のインピーダンスと、前記第1の電荷移動抵抗と第1の拡散のインピーダンスとの直列接続体に並列に接続され、前記正電極界面における容量を表す第1の電気二重層キャパシタンスとを有し、前記正電極表面での電荷の移動しやすさを表す前記素子は、前記第1の電荷移動抵抗であり、
前記第2の等価回路は、第2の電荷移動抵抗と、前記第2の電荷移動抵抗に直列に接続され、リチウムイオンの電解液中への拡散に関係するインピーダンス成分を表す第2の拡散のインピーダンスと、前記第2の電荷移動抵抗と第2の拡散のインピーダンスとの直列接続体に並列に接続され、前記正電極界面における容量を表す第2の電気二重層キャパシタンスとを有し、前記負電極表面での電荷の移動しやすさを表す前記素子は、前記第2の電荷移動抵抗である
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記7) 付記3乃至5のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記インピーダンスモデルは、直列に接続され、前記リチウムイオン電池の構造に起因するインピーダンス成分を表す抵抗とインダクタとの並列接続体と、高周波におけるセル全体の抵抗成分を表す抵抗とが直列に接続された第3の等価回路を更に有する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記8) 付記7記載の電池の測定方法において、
高周波におけるセル全体の抵抗成分を表す前記抵抗の値から、前記リチウムイオン電池の劣化度合いを評価する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記9) 付記3乃至8のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記インピーダンスモデルは、直列に接続された少なくとも一のRC並列回路を更に有する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記10) 付記4乃至9のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記リチウムイオン電池の前記特性は、前記リチウムイオン電池の充電及び放電の特性である
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記11) 付記4乃至9のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記リチウムイオン電池の前記特性は、前記リチウムイオン電池の長期信頼性及び安全性である
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記12) 付記1乃至11のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
前記正電極表面での電荷の移動しやすさを表す前記素子のパラメータが、前記負電極表面での電荷の移動のしやすさを表す前記素子のパラメータよりも大きい前記リチウムイオン電池を、良品と判定する
ことを特徴とする電池の測定方法。
(付記13) 交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、
前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、
前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、
最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求めることにより、前記電池の特性を測定する工程を含む
ことを特徴とする電池の製造方法。
(付記14) 付記13記載の電池の製造方法において、
前記電池はリチウムイオン電池である
ことを特徴とする電池の製造方法。
本発明の一実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に用いた回路を示す概略図である。 本発明の一実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に用いるリチウムイオン電池の等価回路モデルを示す回路図である。 リチウムイオン電池の構造を示す概略図である。 電気化学的な電極モデルを説明するための等価回路及び複素平面図である。 本発明の一実施形態によるリチウムイオン電池の測定方法に用いるリチウムイオン電池の等価回路モデルの他の例を示す回路図である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その1)である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その2)である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その3)である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その4)である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その5)である。 リチウムイオン電池の内部インピーダンスの測定データと計算データとを複素平面図に表したグラフ(その6)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その1)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その2)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その3)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その4)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その5)である。 リチウムイオン電池の正電極の電荷移動抵抗と負電極の電荷移動抵抗とを比較したグラフ(その6)である。
符号の説明
10…リチウムイオン電池
12…支持具
14…正極側端子
16…負極側端子
18a,18b,18c,18d…測定用ケーブル
20…測定器
22,24,26…回路
28,28a,28b,28c…RC並列回路
30…正電極
32…セパレータ
34…負電極
36,38…集電体

Claims (9)

  1. 交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、
    前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、
    前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、
    最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求める
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  2. 請求項1記載の電池の測定方法において、
    前記電池はリチウムイオン電池である
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  3. 請求項2記載の電池の測定方法において、
    前記リチウムイオン電池の前記インピーダンスモデルは、前記リチウムイオン電池の正電極の電気化学インピーダンスを表す第1の等価回路と、前記第1の等価回路に直列に接続され、前記リチウムイオン電池の負電極の電気化学インピーダンスを表す第2の等価回路とを有し、
    前記リチウムイオン電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子は、前記第1の等価回路を構成する素子に含まれ、
    前記リチウムイオン電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子は、前記第2の等価回路を構成する素子に含まれる
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  4. 請求項2又は3記載の電池の測定方法において、
    前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとの大小関係を比較することにより、前記電池の特性を測定する
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
    前記パラメータの最適値を決定する際に、前記負電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値を、前記正電極におけるリチウムイオンの拡散に関係する素子のパラメータに与える初期値よりも大きい値に設定する
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
    前記第1の等価回路は、第1の電荷移動抵抗と、前記第1の電荷移動抵抗に直列に接続され、リチウムイオンの電解液中への拡散に関係するインピーダンス成分を表す第1の拡散のインピーダンスと、前記第1の電荷移動抵抗と第1の拡散のインピーダンスとの直列接続体に並列に接続され、前記正電極界面における容量を表す第1の電気二重層キャパシタンスとを有し、前記正電極表面での電荷の移動しやすさを表す前記素子は、前記第1の電荷移動抵抗であり、
    前記第2の等価回路は、第2の電荷移動抵抗と、前記第2の電荷移動抵抗に直列に接続され、リチウムイオンの電解液中への拡散に関係するインピーダンス成分を表す第2の拡散のインピーダンスと、前記第2の電荷移動抵抗と第2の拡散のインピーダンスとの直列接続体に並列に接続され、前記正電極界面における容量を表す第2の電気二重層キャパシタンスとを有し、前記負電極表面での電荷の移動しやすさを表す前記素子は、前記第2の電荷移動抵抗である
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  7. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の電池の測定方法において、
    前記インピーダンスモデルは、直列に接続され、前記リチウムイオン電池の構造に起因するインピーダンス成分を表す抵抗とインダクタとの並列接続体と、高周波におけるセル全体の抵抗成分を表す抵抗とが直列に接続された第3の等価回路を更に有する
    ことを特徴とする電池の測定方法。
  8. 交流インピーダンス法により電池の内部インピーダンスの周波数特性を測定し、
    前記電池のインピーダンスモデルを用いたインピーダンスの周波数特性を求め、
    前記インピーダンスの周波数特性の計算結果が、前記内部インピーダンスの周波数特性の測定結果に一致するように、前記インピーダンスモデルを構成する各素子のパラメータの最適値を決定し、
    最適値を決定した前記パラメータのうち、前記電池の正電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータと、前記電池の負電極表面での電荷の移動しやすさを表す素子のパラメータとを求めることにより、前記電池の特性を測定する工程を含む
    ことを特徴とする電池の製造方法。
  9. 請求項8記載の電池の製造方法において、
    前記電池はリチウムイオン電池である
    ことを特徴とする電池の製造方法。
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