JP2009091439A - 複合材料の製造方法、複合材料、炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の炭素繊維複合材料の製造方法は、粒子状の超高分子量ポリエチレン40とカーボンナノファイバー38とを、第1の温度に設定した密閉式混練機30内に投入し、剪断力によって混練する。こうして、粒子状の超高分子量ポリエチレン40にカーボンナノファイバー38が入り込んだ粒子状の複合材料を得る。第1の温度は、超高分子量ポリエチレン40の融解温度以上流動開始温度未満である。
【選択図】図1
Description
粒子状の超高分子量ポリエチレンとカーボンナノファイバーとを、第1の温度に設定した密閉式混練機内に投入し、剪断力によって混練し、前記粒子状の超高分子量ポリエチレンに前記カーボンナノファイバーが入り込んだ粒子状の複合材料を得る工程を含み、
前記第1の温度は、前記超高分子量ポリエチレンの融解温度以上流動開始温度未満であることを特徴とする。
前記粒子状の超高分子量ポリエチレンと前記カーボンナノファイバーとを、前記密閉式混練機に投入する前に、前記超高分子量ポリエチレンの融解温度未満で攪拌して粉体状の混合物を得る工程をさらに有することができる。このように攪拌することで、凝集し易いカーボンナノファイバーが複合材料の一部に偏在することを防止することができる。
前記第1の温度は、130℃以上180℃未満であることができる。
前記第1の温度は、130℃以上160℃以下であることができる。
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmであって、
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバーを1重量部〜20重量部含むことができる。
前記粒子状の超高分子量ポリエチレンの平均粒径は10〜200μmであることができる。
前記複合材料の製造方法で得ることができる。本発明にかかる複合材料によれば、超高分子量ポリエチレンは少なくともその粒子の表面にカーボンナノファイバーの一部が入り込むことで超高分子量ポリエチレンの粒子と共にカーボンナノファイバーを容易にハンドリングできるため、多様な成形法にもちいることができる。
前記複合材料の製造方法で得られた前記粒子状の複合材料を成形して一体化した炭素繊維複合材料を得る工程をさらに含むことができる。
前記粒子状の複合材料を、第2の温度に設定した金型内に充填して予熱した後、加圧して成形する工程をさらに含み、
前記第2の温度は、前記超高分子量ポリエチレンの流動開始温度以上熱劣化開始温度未満であることができる。
前記第2の温度は、180℃以上230℃未満であることができる。
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバー1重量部〜20重量部含み、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した、特性緩和時間(T2’H/150℃)が800〜1280μ秒であることができる。
前記超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)に対して、前記炭素繊維複合材料の前記特性緩和時間(T2’H/150℃)が低下した割合((T2’Hpe−T2’H)/T2’Hpe)は、前記カーボンナノファイバー1重量部当たり0.5%以上であることができる。
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバー1重量部〜20重量部含み、かつ、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した、特性緩和時間(T2’S/150℃)が4〜1000μ秒であることができる。
前記超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した特性緩和時間(T2’Spe/150℃)に対して、前記炭素繊維複合材料の前記特性緩和時間(T2’S/150℃)が低下した割合((T2’Spe−T2’S)/T2’Spe)は、前記カーボンナノファイバー1重量部当たり1.0%以上であることができる。
平均粒径は10〜200μmの超高分子量ポリエチレンの粒子に、平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーの少なくとも一部が入り込んだことを特徴とする。
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は、市販されている粒子状の超高分子量ポリエチレン樹脂であって、粘度法で測定した平均分子量が好ましくは100万g/mol〜800万g/mol、さらに好ましくは300万g/mol〜800万g/molである。超高分子量ポリエチレンの平均粒径は、10〜200μmであることが好ましい。超高分子量ポリエチレンは、融解温度(融点)が130℃〜135℃であり、超高分子量ポリエチレンの粒子同士が融着し始める流動開始温度が180℃以上であり、超高分子量ポリエチレンが熱分解し始める熱劣化開始温度(熱分解温度)が230℃以上であることが好ましい。超高分子量ポリエチレンの融解温度と流動開始温度は、後述する熱機械分析装置(TMA)によって測定することができる。また、超高分子量ポリエチレンの熱劣化開始温度は、後述する熱重量分析(TG)法によって測定することができる。市販されている超高分子量ポリエチレンとしては、例えば、三井化学工業のハイゼックスミリオン、旭化成工業のサンテック、Ticona社のHOSTALRN.GUR、ハーキュルスのHIFLAX.100などがある。
カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmであることが好ましく、炭素繊維複合材料の剛性を向上させるためには0.5ないし160nmであることがさらに好ましい。さらに、カーボンナノファイバーは、ストレート繊維状であっても、湾曲繊維状であってもよい。カーボンナノファイバーの配合量は、特に限定されず、用途に応じて設定できるが、超高分子量ポリエチレン100重量部(phr)に対してカーボンナノファイバー1重量部(phr)〜20重量部(phr)が成形性の点で好ましい。
本実施の形態にかかる複合材料の製造方法としては、まず、粒子状の超高分子量ポリエチレンと、カーボンナノファイバーと、を超高分子量ポリエチレンの融解温度未満で攪拌して粉体状の混合物を得る工程を有することができる。このように攪拌することで、凝集し易いカーボンナノファイバーが複合材料の一部に偏在することを防止することができるため好ましいが、例えばカーボンナノファイバーの配合量などによって後の工程で使用する密閉式混練機で同様の攪拌操作を行なうこともできる。このような攪拌に用いられる攪拌機としては、一般に2種類以上の粒子状の物質を混合するミキサやブレンダを用いることができる。このような攪拌操作は、超高分子量ポリエチレンの融解温度未満で行なうことがカーボンナノファイバーの偏在を防止するために好ましい。しかしながら、このままではカーボンナノファイバーは凝集塊のままであるので、解繊しなければならない。
炭素繊維複合材料について説明する。
炭素繊維複合材料は、超高分子量ポリエチレンのマトリックス中にカーボンナノファイバーが分散している。より詳細には、超高分子量ポリエチレンの微小系例えば原料時の超高分子量ポリエチレンの粒子と同じくらい小さい系を取り囲むようにカーボンナノファイバーが配置され、ケージセルレーションを構成している。前記製造方法によって得られた炭素繊維複合材料は、例えば、超高分子量ポリエチレン100重量部(phr)に対してカーボンナノファイバー1〜20重量部(phr)含み、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した、特性緩和時間(T2’H/150℃)が800〜1280μ秒であることができる。さらに、前記製造方法によって得られた炭素繊維複合材料は、超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)に対して、炭素繊維複合材料の特性緩和時間(T2’H/150℃)が低下した割合((T2’Hpe−T2’H)/T2’Hpe)は、カーボンナノファイバー1重量部当たり0.5%以上であることが好ましい。なお、特性緩和時間(T2’H)における「H」は、後述するソリッドエコー法の「S」と区別するために用いた表記であり、特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)の「pe」は超高分子量ポリエチレン単体であることを示す。また、超高分子量ポリエチレンの特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)は、炭素繊維複合材料と同様に、粒子状の複合材料を超高分子量ポリエチレンの一般に採用される成形加工例えば、押出成形法、トランスファー成形法、射出成形法、プレス成形法などによって所望の形状例えばシート状に成形したものの測定結果を用いる。なぜなら、超高分子量ポリエチレンの粉末状の原料よりもプレス成形などによって分子量が低下するため特性緩和時間も低下するためである。
1/T2’H=fa/T2a+fb/T2b+fc/T2c・・・
と表すことができる。
カーボンナノファイバーが分散した炭素繊維複合材料は、マトリックスである超高分子量ポリエチレン分子をカーボンナノファイバーが拘束する力を表すといえ、150℃におけるハーンエコー法による特性緩和時間(T2’H/150℃)が超高分子量ポリエチレン単体の特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)に比べてカーボンナノファイバーの配合量に応じて小さくなる。したがって、カーボンナノファイバーを混合した炭素繊維複合材料であっても、カーボンナノファイバーが均一に分散していない場合には超高分子量ポリエチレン分子を全体に拘束しにくいため、150℃におけるハーンエコー法による特性緩和時間(T2’H/150℃)が超高分子量ポリエチレン単体の特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)とほとんど変わらず、例えば特性緩和時間(T2’H/150℃)の低下した割合は0.5%未満もしくは増加する。
1/T2’S=fa/T2a+fb/T2b+fc/T2c・・・
と表すことができる。
(1)超高分子量ポリエチレンの熱機械分析装置(TMA)による測定
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は、三井化学社製ハイゼックスミリオンの粒子状の超高分子量ポリエチレン樹脂であって、粘度法で測定した平均分子量が550万g/molを用いた。粒子状の超高分子量ポリエチレンを融着防止のため石英板(0.5g)で挟み、厚さ約1mmのシート状に圧縮成形し、熱機械分析装置(TMA)によって実質荷重+0.5gで圧縮し、温度変化に対する熱変形量(μm)を測定した。測定装置は、SII社製TMA/SS6100を用いた。測定結果は、図2に示す。
図2の測定結果によれば、本実施例で用いられた超高分子量ポリエチレンは、点Aにおいて膨張率が大きくなり、点Bにおいてさらに急激に膨張率が大きくなり、点Cにおいてほぼ膨張しなくなり、点Dにおいて急激な収縮を開始した。これらの結果から、点Aが約60℃のガラス転移点、点Bが約130℃の融解温度、点Cが約160℃の膨張停止温度、点Dが約180℃の流動開始温度であることがわかった。なお、点Bについては、示差走査熱量分析(DSC)によって融解温度を確認した。
まず、ミキサーに、表1に示す所定量の超高分子量ポリエチレン(100重量部(phr))と、カーボンナノファイバーと、を投入し、高速攪拌後、粉体状の混合物をミキサーから取り出した。原料の粒子状の超高分子量ポリエチレンの電子顕微鏡写真を図3(3.0kV、150倍)、図4(3.0kV、500倍)、図5(3.0kV、10,000倍)に示した。
次に、160℃に設定した密閉式混練機(ブラベンダー社製、PLASTI−CORDER、容量350ml)に、粉体状の混合物100gを投入し、回転数20rpmで20分間混練し粒子状の複合材料を得た。実施例2の複合材料の電子顕微鏡写真を図6(3.0kV、150倍)、図7(3.0kV、500倍)、図8(3.0kV、10,000倍)に示した。
そして、粒子状の複合材料を、220℃に加熱された金型内に充填し、予熱5分間、加圧3分間でプレス成形し、それぞれ厚さ1mmのシート状の炭素繊維複合材料に成形した。
なお、比較例1のサンプルは、超高分子量ポリエチレン単体であるが、実施例1〜6と同じ条件で220℃にて余熱5分間、加圧3分間でプレス成形し、厚さ1mmのシート状サンプルに成形した。
表1において、原料の超高分子量ポリエチレンの「UHMWPE」は三井化学社製ハイゼックスミリオンの粘度法で測定した平均分子量が約550万g/mol、「気相成長炭素繊維」は平均直径87nmで平均長さ10μmの気相成長法で製造したマルチウォールカーボンナノチューブである。なお、超高分子量ポリエチレン100重量部(phr)に対してカーボンナノファイバーが20重量部(phr)を超えると成形が難しくなる傾向があった。
実施例1〜6及び比較例1の炭素繊維複合材料サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜y)にて、減衰曲線を測定し、炭素繊維複合材料サンプルの150℃における特性緩和時間(T2’H)を測定した。測定結果を表1に示す。
さらに、比較例1の超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてハーンエコー法によって同様にして測定した特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)に対して、実施例1〜5の炭素繊維複合材料の特性緩和時間(T2’H/150℃)が低下した割合((T2’Hpe−T2’H)/T2’Hpe)をカーボンナノファイバー1重量部当たりで計算した。例えば実施例1の場合、(1300μ秒−1250μ秒)/1300μ秒/1phr×100=3.8%と計算した。計算結果を表1の「T2’H低下率」に示す。なお、原料の粒子状の超高分子量ポリエチレンの特性緩和時間(T2’H)は1390μ秒であった。
また、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ソリッドエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−90゜y)にて、減衰曲線を測定し、炭素繊維複合材料サンプルの150℃における特性緩和時間(T2’S)を検出した。測定結果を表1に示す。
さらに、比較例1の超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって同様にして測定した特性緩和時間(T2’Spe/150℃)に対して、実施例1〜5の炭素繊維複合材料の特性緩和時間(T2’S/150℃)が低下した割合((T2’Spe−T2’S)/T2’Spe)をカーボンナノファイバー1重量部当たりで計算した。例えば実施例1の場合、(1100μ秒−1000μ秒)/1100μ秒/1phr×100=9.1%と計算した。計算結果を表1の「T2’S低下率」に示す。なお、原料の粒子状の超高分子量ポリエチレンの特性緩和時間(T2’S)は1100μ秒であった。
炭素繊維複合材料サンプルを1A形のダンベル形状に切り出した試験片について、東洋精機社製の引張試験機を用いて、23±2℃、引張速度500mm/minでJIS K6251に基づいて引張試験を行い引張強さ(MPa)及び破断伸び(%)を測定した。これらの結果を表1に示す。
炭素繊維複合材料サンプルを短冊形(40×1×5(巾)mm)に切り出した試験片について、SII社製の動的粘弾性試験機DMS6100を用いて、チャック間距離20mm、測定温度−100〜300℃、動的ひずみ±0.05%、周波数10HzでJIS K6394に基づいて動的粘弾性試験を行い動的弾性率(E’、単位はMPa)を測定した。測定温度が30℃と150℃における動的弾性率(E’)の測定結果を表1に示す。
厚さ約1mmの炭素繊維複合材料サンプルを熱機械分析装置(TMA)によって無負荷で寸法変化を測定した。そして、融解による大きな変形を開始する温度を、変形開始温度とした。測定装置は、SII社製TMA/SS6100を用いた。その結果を表1に示す。なお、表1において、(測定温度範囲不明)−100℃〜300℃で大きな変形が見られなかった場合を「無し」と記載した。
炭素繊維複合材料サンプルについて、熱重量分析(TG)法によって昇温速度20℃/minで昇温しながら重量変化を測定したとき、熱分解によって重量が減少し始める温度を熱劣化開始温度として得た。測定装置は、SII社製TG/DTA6300を用いた。その結果を表1に示す。なお、比較例1に示すように、超高分子量ポリエチレン単体の熱劣化開始温度は257℃であった。
31 第1のロール
32 第2のロール
34 投入口
36 チャンバー
38 カーボンナノファイバー
40 超高分子量ポリエチレン
Claims (15)
- 粒子状の超高分子量ポリエチレンとカーボンナノファイバーとを、第1の温度に設定した密閉式混練機内に投入し、剪断力によって混練し、前記粒子状の超高分子量ポリエチレンに前記カーボンナノファイバーが入り込んだ粒子状の複合材料を得る工程を含み、
前記第1の温度は、前記超高分子量ポリエチレンの融解温度以上流動開始温度未満である、複合材料の製造方法。 - 請求項1において、
前記粒子状の超高分子量ポリエチレンと前記カーボンナノファイバーとを、前記密閉式混練機に投入する前に、前記超高分子量ポリエチレンの融解温度未満で攪拌して粉体状の混合物を得る工程をさらに有する、複合材料の製造方法。 - 請求項1または2において、
前記第1の温度は、130℃以上180℃未満である、複合材料の製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記第1の温度は、130℃以上160℃以下である、複合材料の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmであって、
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバーを1重量部〜20重量部含む、複合材料の製造方法。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記粒子状の超高分子量ポリエチレンの平均粒径は10〜200μmである、複合材料の製造方法。 - 請求項1ないし6のいずれかの製造方法で得られた、複合材料。
- 請求項1ないし7のいずれかの製造方法で得られた前記粒子状の複合材料を成形して一体化した炭素繊維複合材料を得る工程をさらに含む、炭素繊維複合材料の製造方法。
- 請求項8において、
前記炭素繊維複合材料を得る工程は、前記粒子状の複合材料を、第2の温度に設定した金型内に充填して予熱した後、加圧して成形する工程をさらに含み、
前記第2の温度は、前記超高分子量ポリエチレンの流動開始温度以上熱劣化開始温度未満である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項9において、
前記第2の温度は、180℃以上230℃未満である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項8ないし10のいずれかの製造方法で得られた炭素繊維複合材料であって、
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバー1重量部〜20重量部含み、かつ、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した、特性緩和時間(T2’H/150℃)が800〜1280μ秒である、炭素繊維複合材料。 - 請求項11において、
前記超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した特性緩和時間(T2’Hpe/150℃)に対して、前記炭素繊維複合材料の前記特性緩和時間(T2’H/150℃)が低下した割合((T2’Hpe−T2’H)/T2’Hpe)は、前記カーボンナノファイバー1重量部当たり0.5%以上である、炭素繊維複合材料。 - 請求項8ないし10のいずれかの製造方法で得られた炭素繊維複合材料であって、
前記超高分子量ポリエチレン100重量部に対して前記カーボンナノファイバー1重量部〜20重量部含み、かつ、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した、特性緩和時間(T2’S/150℃)が4〜1000μ秒である、炭素繊維複合材料。 - 請求項13において、
前記超高分子量ポリエチレン単体におけるパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって150℃、観測核が1Hで測定した特性緩和時間(T2’Spe/150℃)に対して、前記炭素繊維複合材料の前記特性緩和時間(T2’S/150℃)が低下した割合((T2’Spe−T2’S)/T2’Spe)は、前記カーボンナノファイバー1重量部当たり1.0%以上である、炭素繊維複合材料。 - 平均粒径は10〜200μmの超高分子量ポリエチレンの粒子に、平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーの少なくとも一部が入り込んだ、複合材料。
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