JP2009082835A - 液体塗布装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布液を高速塗布する場合であっても、ブレードで掻き落した処理液の一部がブレードの幅方向に濡れ広がって、基材両端部の塗布厚みが中央部よりも厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止でき、しかもそのために具備した部品による塗布精度等への悪影響がでないようにすることができる。
【解決手段】回転するグラビアローラー38の上部周面を連続搬送される中間転写体12に接触させ、グラビアローラー38の下部を液受けパン40内の処理液108中に浸漬すると共に、グラビアローラー38の周面に付着させた処理液108の余剰処理液を第1のブレード110で所定塗布量に掻き落してから中間転写体12に転写塗布する構成において、グラビアローラー38を、第1のブレード110と接触する塗工部38Aと、塗工部38Aの両側に形成され、該塗工部38Aの径よりも小径な小径部38Bと、で構成し、小径部38Bの周面に第2のブレード112を接触させた。
【選択図】図8

Description

本発明は、液体塗布装置及びインクジェット記録装置に係り、特にグラビアローラー塗布のように塗工用円柱体の表面に余剰に付与した液体をブレードで所定塗布量に掻き落してから基材に塗布する液体塗布装置において、塗布ムラや基材裏面への裏回り等の塗布欠陥を改善する技術に関する。
インクジェット記録方法は、インクジェットヘッドに形成される多数の吐出ノズルからそれぞれインク滴を打滴することによって記録を行うものであり、記録動作時の騒音が低く、ランニングコストが安く、多種多様な記録媒体に対して高品位な画像を記録できることなどから幅広く利用されている。
また、インクジェット記録方法には、インクと、該インクを凝集させる処理液との2液を反応させてインク画像を形成して、インクの定着を促進させる2液法が知られている。
インクジェット記録方法では、各種記録媒体への良好な画像形成を目的に従来から中間転写方式が検討されており、特にインク凝集剤などの下塗液(処理液)を中間転写体に付与しておく方式が画像形成に好適である。本方式を用いてカット紙に画像を形成する際、下塗液の塗布は膜厚の均質性が良好なグラビアローラーのリバース回転塗布が良好であるとされている。
グラビアローラー方式の液体塗布装置は、グラビアローラーの表面に余剰に付与した液体をドクターブレード(以後、単にブレードという)で所定塗布量に掻き落した後、基材に塗布するように構成される(例えば特許文献1)。
しかし、かかる液体塗布装置の場合、ブレードで掻き落した処理液の一部がブレード幅方向に濡れ広がって、基材両端部の塗布厚みが中央部よりも厚塗り(塗布ムラ)になったり、基材裏面へ裏回りして塗布装置を汚したりすることがある。特に、近年のインクジェット記録装置は、高速印字が要望され、処理液を基材に塗布する塗布速度も高速化せざるをえないのが実情である。この高速塗布により、ブレードで掻き落とされる処理液量が増加するため、塗布ムラや裏回りが発生し易く、この改善が急がれている。
特許文献2には、アプリケーションローラー(グラビアローラー)表面に塗料を供給し、余分な塗料をブレードで掻き落した後、ベースフィルムに塗布する塗布装置において、アプリケーションローラーのうちのブレードの両端部に対応する位置にカバーを設け、非回転状態としたことが開示されている。これにより、塗料の塗布時にブレードで掻き落とされた塗料がブレード両端部に集積されてもブレード両端部から滲み出て飛散、凝固することなく、下方に落下させることができるとされている。
特開2006−95489号公報 特許3114324号公報
しかしながら、塗布液を高速塗布するために、アプリケーションローラーを高速回転させた場合には、ブレードで掻き落した塗布液の一部がブレード幅方向に濡れ広がる液量が多くなるが、特許文献2のように、塗布ローラーのうちのブレードの両端部に対応する位置に一対のカバーを設ける方式では、基材両端部の厚塗りや、基材裏面へ裏回りを十分に防止できない。特に、インクジェット記録装置の場合、処理液には界面活性剤が含有されることが多く、アプリケーションローラーを高速回転すると処理液が発泡し易く、ローラー表面に形成されたセルに処理液が保持されにくくなる。これにより、処理液量保持不足が発生し易くなる。この発泡防止策としては、液受けパンへの送液量を増加して発泡を抑制したり、グラビアローラーへの付着液量を増加したりする必要がある。しかし、これにより、ブレードで掻き落とす液量が増加するので、処理液の濡れ広がる量がますます増大する。この結果、基材両端部の厚塗りや、基材裏面へ裏回りが一層生じ易くなる。
また、特許文献2の方式は、カバー等の部品に起因して、次のような新たな弊害が生じる。即ち、ブレードがアプリケーションローラーと一対のカバーの3部品に同時接触することになり、ブレードの掻き落し量が不安定になるため、基材への塗布厚み精度が悪くなる。特に、アプリケーションローラーを高速回転させる高速塗布の場合には、塗布厚み精度が不安定になり易い。
この対策として、特許文献2ではアプリケーションローラー表面とカバー表面との段差を解消するために、アプリケーションローラ表面にカバー幅と同一幅・同一厚みの溝を形成している。しかし、このためにはアプリケーションローラーとカバーとの両方について高精度加工が要求され、場合によっては、カバーを溝に嵌合した後、段差をなくすための表面研磨が必要になり極めて煩雑な加工工程が要求される。また、カバーを溝に嵌合した際に嵌合隙間が生じると、この隙間に塗料が入り込んで乾燥固化し、この固化物が塗布精度に悪影響を及ぼすのみならず、アプリケーションローラーのスムーズな回転をも妨げる。
また、カバーの内側面にミニブレードを配置しているが、ブレードに対して対向配置されているので、ブレードで掻き落とされた塗料が下方に落下しづらくなると共に、ミニブレードに塗料が蓄積されて固化し易い。
また、特許文献2には、ベースフィルム幅方向の端部を持ち上げるようにカバーを構成することが記載される。これにより、ベースフィルムの両端部(非塗布部)の汚れを防止することには効果があると思われるが、ベースフィルムの剛性が大きい場合には、ベースフィルムとアプリケーションローラーとの密着性が悪くなり、塗布精度が低下する恐れがあると共に、ベースフィルム両端部が傷つく恐れがある。
このように、特許文献2の塗布装置は、特に、高速塗布における基材両端部の厚塗り防止や基材裏面への裏回り防止が未だ十分とは言えないだけでなく、その対策として具備した部品による塗布精度への弊害があり、さらなる改善が必要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、塗布液を高速塗布する場合であっても、第1のブレードで掻き落した処理液の一部がブレード幅方向に濡れ広がって、基材両端部の塗布厚みが中央部よりも厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止でき、しかもそのために具備した部品による塗布精度等への悪影響がでないようにすることのできる液体塗布装置及び、この液体塗布装置を適用したインクジェット記録装置を提供する。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、回転する塗工用円柱体の上部周面を連続搬送される帯状の基材に接触させると共に前記回転する塗工用円柱体の下部位置で前記塗工用円柱体の周面に供給した塗布液の余剰塗布液を第1のブレードで所定塗布量に掻き落してから前記基材に転写塗布する液体塗布装置において、前記塗工用円柱体を、前記第1のブレードと接触する塗工部と、前記塗工部の両側に形成され、該塗工部の径よりも小径な小径部と、で構成し、前記小径部の周面に第2のブレードを接触させたことを特徴とする液体塗布装置を提供する。
請求項1によれば、第1のブレードで塗工部の余剰塗布液を掻き落とす際に、第1のブレードで掻き落としきれずに第1のブレードの幅方向に濡れ広がっても、塗工部よりも小径な小径部を形成したので、第1のブレードの幅方向両端部に液溜まりが形成されることはない。また、第1のブレードの幅方向に濡れ広がって、塗工部から小径部の方向に移動する余剰塗布液は、第2のブレードを伝って流れ落ちるので、塗工用円柱体の回転で基材に運ばれることがない。
これにより、塗布液を高速塗布する場合であっても、第1のブレードで掻き落した処理液の一部が第1のブレードの幅方向に濡れ広がって、基材両端部が厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止できる。従って、本発明の液体塗布装置は、界面活性剤を含み発泡し易い処理液(塗布液)を中間転写体に高速塗布するためのインクジェット記録装置における塗布装置として特に有効である。
しかも、液体塗布装置を請求項1のように構成することで、従来技術(特許文献2)のように、第1のブレードが塗工用円柱体以外の部品に接触することがないので、余剰塗布液の掻き落し状態が安定する。また、従来技術のようにカバー部材がないので、その固定機構も不要になるだけでなく、基材を変形させることもないので、基材と塗工用円柱体との密着性が良くなる。これにより、塗布液を基材に均一塗布することができる。
また、第1のブレードは塗工部のみに接触し、第2のブレードは塗工部よりも小径な小径部に接触するように、第1のブレードと第2のブレードの接触位置が異なるので、構造的にシンプルになる。これにより、高精度な加工精度を必要としないと共に、第1及び第2のブレードを簡単な組み立て位置調整で組み立てることができる。
また、塗工用円柱体に小径部を設け、塗工用円柱体への不要な塗布液の付着を抑制するようにしたので、塗工用円柱体を回転自在に支持する軸受部から外部に塗布液が漏洩することがない。
請求項2は請求項1において、前記塗工用円柱体は、周面に凹状の多数のセルを有し、該セルに前記塗布液が保持されるグラビアローラーであることを特徴とする。
本発明は、塗工用円柱体をグラビアローラーとしたときに一層効果を発揮するからである。例えば、グラビアローラーに小径部を設けることにより、同一径のグラビアローラーに比べて塗工用円柱体両端部での塗布液の汲み上げ量がなくなるか、あっても低減されるので、グラビアローラーへの不要な塗布液の付着が抑制される。これにより、発泡し易い塗布液の対策として、液受けパンに送液する塗布液の送液量を増加し、塗布液の発泡を抑制することができるので、グラビアローラーのセルへの塗布液量保持不足を発生することがない。
請求項3は請求項1又は2において、前記基材の幅を前記塗工部の幅よりも幅広にすることを特徴とする。
請求項3のように、基材の幅を塗工部の幅よりも幅広にすることで、塗布液が基材裏面に裏回りするのを一層防止できるからである。
請求項4は請求項1〜3の何れか1において、前記小径部は、前記塗工用円柱体の回転停止状態で前記小径部の周面が前記塗布液に接触しないことを特徴とする。
これにより、塗工用円柱体への不要な塗布液の付着を抑制することができ、不要な塗布液が基材へ運ばれることを防止できる。なお、塗工用円柱体の高速回転時には、液受けパン内において、塗工用円柱体の回転方向下流側の液面が上昇するので、その上昇程度を見越して液面と小径部との位置関係を設定することが一層好ましい。
請求項5は請求項1〜4の何れか1において、前記第2のブレードは、ブレード保持体被支持部と、該ブレード保持体被支持部から前記グラビアローラーの前記小径部に向かって折曲して、前記小径部に接触するグラビアローラー接触片部とで構成されると共に、前記折曲位置が、前記第1のブレードの先端と前記塗工用円柱体の前記塗工部の周面とが接する接触線の延長線に対して、同一位置又は前記延長線よりも下側に配置されることを特徴とする。
請求項5によれば、第2のブレードを上記の如く形成すれば、第1のブレードで掻き落とされ切れずに、第1のブレードの幅方向に濡れ広がった余剰塗布液は、第2のブレードのブレード保持体被支持部若しくはグラビアローラー接触片部を伝って、確実に流れ落ちる。これにより、基材両端部が厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを一層確実に防止できる。
この場合、流れ落ちた余剰塗布液が、液受けパンあるいはその他の回収部、例えば、液受けパンからのオーバーフローした塗布液を受けるオーバーフロー受け部に回収されるようにすることが好ましい。
請求項6は請求項1〜5において、前記第1のブレードと前記第2のブレードとは、同一のブレード保持体に支持されると共に、前記第1のブレードの可撓性が、前記第2のブレードの可撓性よりも低い(撓みにくい)ことを特徴とする。
請求項6のように、第1のブレードが第2のブレードよりも撓みにくくすれば、第1のブレードと第2のブレードとを同じブレード保持体で支持しても、第1のブレードの撓み難さが支配的になるので、第1のブレードと塗工部の周面との接触性(密着性)が悪化することがない。なお、可撓性の高低は、一対の支点部材の間に架設したブレードの撓み量で判定することができる。
請求項7は請求項1〜6において、前記第2のブレードにおける前記塗工部側の側端が、前記塗工部の側面に接触していることを特徴とする。
請求項7によれば、第1のブレードで掻き落とされ切れずに、第1のブレードの幅方向に濡れ広がった余剰塗布液が、塗工部の側面(塗工部と小径部との段差面)に流れたとしても、第2のブレードの塗工部側の側端で掻き落とすことができる。また、塗工用円柱体の高速回転で、塗工部の側面に塗布液が付着しても、同様に、第2のブレードにおける塗工部側の側端で掻き落とすことができる。また、塗工用円柱体の高速回転で小径部に塗布液が付着した場合には、第2のブレードのグラビアローラー接触片部で掻き落とすことになる。
請求項8は請求項1〜6において、前記第2のブレードに、前記グラビアローラーの軸芯方向に移動可能な第3のブレードを設け、前記第3のブレードが前記塗工部の側面に接触するようにしたことを特徴とする。
請求項8は、塗工部の側面に当接するブレード当接力を調整できるように構成したものである。即ち、第2のブレードに移動自在に支持された第3のブレードを、グラビアローラーの軸芯方向に移動させることで、塗工部の側面に当接するブレード当接力を調整できる。
請求項9は請求項1〜6において、前記第2のブレードに、可撓性の異なる第3のブレードを交換可能に設けると共に、前記第3のブレードが前記塗工部の側面に接触するようにしたことを特徴とする。
請求項9は、塗工部の側面に当接するブレード当接力を調整できるように構成した別の態様であり、第2のブレードに支持された第3のブレードを交換して可撓性を変えることができるようにしたので、塗工部の側面に当接するブレード当接力を調整できる。
請求項10は請求項1〜9の何れか1において、前記第1のブレードと前記第2のブレードとが、同じ方向を向いて並設されていることを特徴とする。
請求項10によれば、第1及び第2のブレードが対向配置されずに、同じ方向を向いて並設されているので、第1のブレードで掻き落とされ切れずに、第1のブレードの幅方向に濡れ広がって塗工部の側面や小径部に移動しようとする余剰塗布液が、第2のブレードを伝って流れ落ちる。
仮に、第1のブレードと第2のブレードとを対向配置すると、余剰塗布液は塗工部の側面や小径部に流れ落ちた後、塗工用円柱体の回転で基材の位置を通って第2のブレードまで運ばれてから掻き落とされることになる。
本発明の請求項11は前記目的を達成するために、請求項1〜10の何れか1項に記載の液体塗布装置によって、基材としての中間転写体上に凝集剤を含む処理液を付与する処理液付与手段と、前記処理液付与手段によって処理液が付与された中間転写体上にインクを打滴してインクを凝集させたインク画像を形成するインク打滴手段と、前記中間転写体上に形成されたインク画像を記録媒体に転写する転写手段と、を備え、たことを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
請求項11は、請求項1〜10に記載される本発明の液体塗布装置を、インクジェット記録装置の中間転写体へ処理液を塗布するのに用いたので、高速印字に対応させて処理液の高速塗布を行っても、第1のブレードで掻き落した処理液の一部が第1のブレード幅方向に濡れ広がって、基材両端部が厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止できる。
以上説明したように、本発明の液体塗布装置によれば、塗布液を高速塗布する場合であっても、ブレードで掻き落した処理液の一部がブレード幅方向に濡れ広がって、基材両端部の塗布厚みが中央部よりも厚塗りになったり、基材裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止でき、しかもそのために具備した部品による塗布精度等への悪影響がでない。
従って、本発明の液体塗布装置をインクジェット記録装置に適用して、記録媒体や中間転写体への処理液の塗布に使用すれば、高速印字のためのインクジェット記録装置を構築することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
ここでは本発明の液体塗布装置をインクジェット記録装置への適用した例で以下に説明する。
〔第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成〕
図1は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置10は、非浸透媒体たる中間転写体12(基材)上に画像(一次画像)を記録した後に、普通紙等の記録媒体14に転写を行って本画像(二次画像)を形成する転写方式が適用された記録装置である。
インクジェット記録装置10は、主として、中間転写体12に対して凝集処理剤(以後、本実施形態において、単に「処理液」という場合もある)を付与する処理液塗布部16(本発明による「液体塗布装置」が適用される部分に相当)と、中間転写体12上に付与された処理液の乾燥及び冷却を行うための加熱部18及び冷却器20と、中間転写体12に対して複数色のインクを付与する印字部(インク打滴部)22と、インク打滴後に中間転写体12上の液体溶媒(余剰溶媒)を除去する溶媒除去部24と、中間転写体12上に形成されたインク画像を記録媒体14に対して転写を行う転写部26と、転写部26に対して記録媒体14を供給する給紙部28と、転写後の中間転写体12を清掃するクリーニング部(第1クリーニング部30、第2クリーニング部32)とを備えて構成される。
本例に用いる処理液及びインクの組成については後で詳説するが、処理液はインクに含有される着色材を凝集させる作用を有する酸性液である。インクはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色の着色材(顔料)を含有する着色インクである。
中間転写体12には無端状ベルトが適用される。この中間転写体(無端状ベルト)12は複数のローラ(図1では3つの張架ローラ34A〜34Cと転写ローラ36を図示したが、ベルトの巻き掛け形態は本例に限定されない)に巻き掛けられた構造を有し、張架ローラ34A〜34C及び転写ローラ36の少なくとも1つにモータ(図1中不図示、図13に符号288として図示)の動力が伝達されることにより、中間転写体12は、図1において反時計回り方向(矢印Aで示す方向)に駆動される。なお、符号34Cで示した張架ローラは、ベルトの蛇行補正と張力付与を行うテンショナーである。
中間転写体12は、印字部22と対向する表面(画像形成面)12Aの少なくとも一次画像が形成される画像形成領域(不図示)について、樹脂、金属やゴムなどのインク液滴が浸透しない非浸透性を有している。また、中間転写体12の少なくとも画像形成領域は、所定の平坦性を有する水平面(フラット面)をなすように構成されている。
中間転写体12の画像形成面12Aを含む表面層に用いられる好ましい材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂等の公知の材料が挙げられる。
また、中間転写体12の表面層の表面張力は10mN/m以上40mN/m以下とする態様が好ましい。中間転写体12の表面層の表面張力を40mN/m以上とすると、一次画像が転写される記録媒体14との表面張力差がなくなり(または、極めて小さくなり)、インク凝集体の転写性が悪化する。更に、中間転写体12の表面層の表面張力が10mN/m以下であると、処理液のぬれ性を考慮した場合に、処理液の表面張力を中間転写体12の表面層の表面張力よりも小さくする必要があり、処理液の表面張力を10mN/m以下とすることが困難となり、中間転写体12及び処理液の設計自由度(選択範囲)が狭くなる。
本実施形態における中間転写体12としては、耐久性と普通紙転写性の観点からポリイミドなどの基材に表面エネルギー15〜30mN/m(=mJ/m2)程度の弾性材料を30〜150μm程度の厚みで付与したものが望ましく、シリコンゴムやフッ素ゴム、フッ素系エラストマーなどのコーティングが好適である。
処理液塗布部16は、第1クリーニング部30によるクリーニング工程後の中間転写体12に下塗液となる処理液(凝集処理剤)を付与するものであり、本発明の液体塗布装置が設けられる。本例の処理液塗布部16は、処理液を付着させたグラビアローラー38(塗工用円柱体に相当)を中間転写体12に接触させながら、中間転写体12の搬送方向と逆方向にグラビアローラー38を回転させることにより、処理液を中間転写体12の画像形成面12Aに塗布するものであり、詳細な構造は後記する。
また、処理液にはインク打滴時の色材固定性と転写性の向上を目的に1〜5重量%のポリマー樹脂(微粒子)を含有しておく態様が好ましい。また、処理液には、フッ素系の界面活性剤を数%の割合で含有させることも好ましい。
処理液塗布部16の下流側かつ印字部22よりも上流側に加熱部18が配置される。本例の加熱部18は、50〜100℃の範囲で温度制御されるヒータが用いられている。処理液塗布部16によって中間転写体12上に付与された処理液は、この加熱部18を通過することで加熱され、溶媒成分が蒸発し、乾燥する。これにより、中間転写体12の表面に固体状または半固溶状の凝集処理剤層(処理液が乾燥した薄膜層)が形成される。
ここでいう「固体状または半固溶状の凝集処理剤層」とは、以下に定義する含水率が0〜70%の範囲のものを言うものとする。
Figure 2009082835
加熱部18の中間転写体搬送方向下流側かつ印字部22よりも上流側には、冷却器20が配設されている。この冷却器20は中間転写体12の裏面側に配置されている。冷却器20は、所定の温度範囲に制御可能であり、本実施形態では例えば、40℃に制御される。加熱部18の加熱乾燥により凝集処理剤層が形成された中間転写体12を冷却器20にて40℃程度に低温化することで、中間転写体12からの輻射熱を低減し、印字部22におけるヘッドのノズル内インクの乾燥を抑制する。
冷却器20の後段に配置された印字部22は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各インク色に対応したインクジェット方式の液体吐出ヘッド(以下「ヘッド」という。)22Y、22M、22C、22Kを備える。
冷却器20を通過した中間転写体12上の凝集処理剤層に対し、印字部22の各ヘッド22Y、22M、22C、22Kから画像信号に応じて各色(CMYK)の顔料インクを吐出して凝集処理剤層の上に打滴を行う。本例の場合、各ヘッド22Y、22M、22C、22Kによるインク吐出体積は約2plであり、記録密度は主走査方向(中間転写体12の幅方向)及び副走査方向(中間転写体12の搬送方向)ともに1200dpiで記録される。インクには成膜性を有するポリマー樹脂(微粒子)を含有しておくことも可能であり、かかる態様の場合、転写工程や定着工程により、耐擦性や保存安定性が向上する。
凝集処理剤層上にインク液滴を着弾させると、飛翔エネルギーと表面エネルギーとのバランスにより、インクと凝集処理剤層との接触面が所定の面積にて着弾する。インクが凝集処理剤上に着弾した直後に凝集反応が始まるが、凝集反応はインクと凝集処理剤層との接触面から始まる。凝集反応は接触面近傍のみで起こり、インク着弾時における所定の接触面積で付着力を得た状態でインク内の色材が凝集されるため、色材移動が抑止される。
このインク液滴に隣接して他のインク液滴が着弾しても先に着弾したインクの色材は既に凝集化しているので後から着弾するインクとの間で色材同士が混合せず、ブリードが抑止される。なお、色材の凝集後には、分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が中間転写体12上に形成される。
上記のように、凝集処理剤層上に着弾したインクは凝集反応により、顔料の凝集体が形成され、溶媒と分離する。分離した溶媒(残溶媒)成分は、印字部22の後段に配置されている溶媒除去部24の溶媒除去ローラ42によって中間転写体12上から除去される。
ここで用いる溶媒除去ローラ42は、塗布用のグラビアローラーと同様の原理で表面の溝(セル)に液体をトラップするものが好適である。溶媒除去ローラ42に捕獲された液はエア噴射や液体噴射等によって溶媒除去ローラ42から除去される。
このように、溶媒除去ローラ42によって中間転写体12の画像形成面12A上の溶媒を除去する態様では、中間転写体12上の溶媒が好適に除去されるため、転写部26で記録媒体14に多量の溶媒(分散媒)が転写されることはない。したがって、記録媒体14として普通紙等の紙類が用いられるような場合でも、カール、カックルといった水系溶媒に特徴的な問題が防止できる。
また、溶媒除去部24により、インク凝集体から余分な溶媒を除去することによって、インク凝集体を濃縮し、より内部凝集力を高めることができる。これによりインク凝集体に含まれる樹脂粒子の融着が効果的に促進され、転写部26による転写工程までにより強い内部凝集力をインク凝集体に付与することができる。更に、溶媒除去によるインク凝集体の効果的な濃縮により、記録媒体14に画像を転写した後も良好な定着性や光沢性を画像に付与することができる。
この溶媒除去部24によって、中間転写体12上の溶媒すべてを除去する必要は必ずしもない。余剰に除去しすぎてインク凝集体を濃縮しすぎるとインク凝集体の転写体への付着力が強くなりすぎて、転写に過大な圧力を必要とするため好ましくない。むしろ転写性に好適な粘弾性を保つためには、少量残留させることが好ましい。
中間転写体12上の溶媒を少量残留させることで得られる効果として、次のことが挙げられる。即ち、インク凝集体は疎水性であり、揮発しにくい溶媒成分(主にグリセリンなどの有機溶剤)は親水性であるので、インク凝集体と残留溶媒成分は溶媒除去実施後に分離し、残留溶媒成分からなる薄い液層がインク凝集体と中間転写体との間に形成される。したがって、インク凝集体の中間転写体12への付着力は弱くなり、転写性向上に有利である。
なお、画像内容によって中間転写体12上に打滴されるインク量がばらつくため、白地の多い画像(インク量が少ない画像)に対しては、それを補うためにミスト噴射ノズル43からミスト噴射を行い、中間転写体12上の水分量を所定の許容範囲内で安定化させるようになっている。
溶媒除去部24の中間転写体搬送方向下流側、かつ転写部26の手前には、中間転写体12の汚れを検出するための汚れ検出センサ44と、予備加熱手段としてのプレヒータ46が配置されている。本例のプレヒータ46は、中間転写体12の裏面12B側に配設されており、一次画像が形成された中間転写体12を裏面12B側から加熱する構成となっている。
プレヒータ46の加熱温度範囲は90〜130℃であり、転写部26における転写時の加熱温度(本例では90℃)以上に設定されている。中間転写体12の画像形成領域を予備加熱してから、転写部26にて中間転写体12から記録媒体14上に形成画像を転写することにより、予備加熱を行わない場合に比べて転写部26の加熱温度を低く設定することが可能となり、更に、転写部26の転写時間を短くすることができる。
転写部26は、ヒータ(図1中不図示、図13に複数のヒータを代表して符号289で図示)を有した転写ローラ36と、これに対向して配置される加熱加圧ニップ用の加圧ローラ48とを含んで構成される。これら転写ローラ36と加圧ローラ48の間に中間転写体12と記録媒体14とを挟み込み、所定の温度に加熱しながら、所定の圧力(ニップ圧)で加圧することにより、中間転写体12上に形成された一次画像を記録媒体14に転写する構成となっている。
転写部26における転写時のニップ圧を調整するための手段としては、例えば、転写ローラ36又は加圧ローラ48、若しくはその両方を図1の上下方向に移動させる機構(駆動手段)が挙げられる。
転写時の好ましいニップ圧力は1.5〜2.0MPaであり、好ましい加熱温度(ローラ温度)は80〜120℃である。本例では、転写ローラ36及び加圧ローラ48はともに90℃に設定される。なお、転写ローラ転写時の加熱温度を高くしすぎると、中間転写体12の変形等の問題があり、その一方、加熱温度が低すぎると転写性が悪化するという問題がある。
また、転写前に予め記録媒体14を給紙部28にて70〜100℃に予備(プレ)加熱しておくと転写性が一層向上して好適である。本例の場合、記録媒体14の予備加熱手段として、給紙部28にヒータ50を備えている。ヒータ50によって予備加熱された記録媒体14は、粘着ローラ52、53の対からなる給紙ローラによってニップ搬送され、転写部26へと送られる。
給紙部28の構成としては、ロール紙(連続用紙)のマガジンを備える態様、或いは、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給する態様がある。ロール紙を使用する装置構成の場合、裁断用のカッターが設けられており、該カッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンやカセットを併設してもよい。
複数種類の記録媒体を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
本例に適用される記録媒体14の具体例を挙げると、普通紙(上質紙、再生紙を含む)、インクジェット専用紙などの浸透性媒体、コート紙などの非浸透性又は低浸透性の媒体、裏面に粘着剤と剥離ラベルの付いたシール用紙、OHPシートなどの樹脂フィルム、金属シート、布、木など様々な媒体がある。
転写部26に送られた記録媒体14は、転写ローラ36と加圧ローラ48によって所定の温度及び所定のニップ圧で加熱加圧され、中間転写体12上の一次画像が記録媒体14上に転写される。転写部26を通過した記録媒体14(印刷物)は、剥離爪56によって中間転写体12から分離され、図示せぬ搬送手段によって機外へと排出される。図1には示さないが、印刷物の排出部には、プリントオーダー別に印刷物を集積するソーターが設けられる。
なお、中間転写体12から剥離した記録媒体14(印刷物)は機外排出前に図示せぬ定着工程を通してもよい。定着部は、例えば、温度及び加圧力の調整可能な加熱ローラ対を含んで構成される。このような定着工程を付加することにより、インクに含有されるポリマー微粒子を造膜させる(画像の最表面にポリマー微粒子が溶解した薄膜が形成される)ことで、耐擦性や保管性が一段と向上する。定着工程における加熱温度は100〜130℃、加圧力は2.5〜3.0MPaが好ましく、添加したポリマー樹脂の温度特性(成膜温度:MFT)などに応じて最適化される。もちろん、転写部26における転写工程において、転写性と造膜化が両立することができれば、定着部を省略する態様も可能である。
転写部26による転写工程後、剥離爪56による剥離部を通過した中間転写体12は、第1クリーニング部30に到達する。
第1クリーニング部30は、蒸留水や精製水などの水や前記溶媒除去部24で回収した溶媒、又はこれら液体に海面活性剤などを添加した洗浄液を用いて中間転写体12の洗浄を行う手段であり、洗浄液を噴射する洗浄液噴射部60、中間転写体12の画像形成面12Aに当接して中間転写体搬送方向に対して逆回転する回転ブラシ62、及び中間転写体12面を摺動払拭するブレード64を含んで構成される。また、第1クリーニング部30における中間転写体12の裏面側にはヒータ65が配設されている。この第1クリーニング部30は、主に、記録媒体14への画像転写終了後の中間転写体12をクリーニングする手段として機能する。
第1クリーニング部30で実施される洗浄液による液体クリーニング工程は、高速連続処理に好適だが、僅かな残留物が中間転写体12上に残留しやすく、中間転写体12のエッジ部分を安定にクリーニングするのも限界がある。このため長時間の稼動による残留物の堆積で転写性や質感の低下、装置の汚染や動作不良などの不具合を生じる場合がある。
或いはまた、機内冷却用の外気の取り込みや機内発塵、メンテナンス作業などで中間転写体に砂塵などの硬質の塵埃が付着すると第1クリーニング部30での液体クリーニング時に拭払部材(回転ブラシ62やブレード64)との間に挟まり、中間転写体12に擦り傷などの損傷を生じる場合がある。
このような問題に対処する観点から、本実施形態では、粘着部材(塵埃除去用の粘着ローラ66,68)を利用する第2クリーニング部32を備えている。第2クリーニング部32は、中間転写体12の表面(12A)に対して接触及び離間の移動制御が可能な粘着ローラ66,68と、これら粘着ローラ66,68が接触し得るクリーニングウエブ(又は粘着ベルト)70を含んで構成される。この第2クリーニング部32は、図示のように、張架ローラ34Aと対向する位置に配置される。なお、図1中、符号72,73は押さえローラである。
待機中などの非画像形成時、或いは、画像形成時の液体クリーニング前に、粘着ローラ66,68を中間転写体12に接触させて回転させることにより、中間転写体12上の異物を粘着ローラ66,68に付着させて、中間転写体上から異物(塵埃)を除去し、中間転写体表面を清掃する。
粘着ローラ66,68の表面に付着した異物は、粘着ローラ66,68を中間転写体12から離間させた際に、粘着ローラ66,68をクリーニングウエブ(又は粘着ベルト)70に接触させて回転させることにより、粘着ローラ66,68上の異物をクリーニングウエブ(又は粘着ベルト)70に移動させることができる。これにより、粘着ローラ66,68の表面をクリーニングできる。
次に、インクジェット記録装置10の要部の構成について更に詳説する。
〔印字部の構成〕
図1に示したように、印字部22は、中間転写体搬送方向に沿って上流側から、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、各色に対応したヘッド22Y、22M、22C、22Kが並んで設けられている。
インク貯蔵/装填部74は、各ヘッド22Y、22M、22C、22Kにそれぞれ供給するインク液を各々貯蔵するインクタンクを含んで構成される。各インクタンクは所要の流路を介してそれぞれ対応するヘッドと連通されており、各ヘッドに対してそれぞれ対応するインク液を供給する。インク貯蔵/装填部74は、タンク内の液体残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、液体間の誤装填を防止するための機構を有している。
インク貯蔵/装填部74の各インクタンクから各ヘッド22Y、22M、22C、22Kにインクが供給され、各ヘッド22Y、22M、22C、22Kから中間転写体12の画像形成面12Aに対してそれぞれ対応する色インクが打滴される。
図2は、印字部22の平面図である。同図に示すように、各ヘッド22Y、22M、22C、22Kは、それぞれ中間転写体12における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズル(図1中不図示、図3に符号81で図示)が複数配列されたノズル列を有するフルライン型のヘッドとなっている。各ヘッド22Y、22M、22C、22Kは、中間転写体搬送方向と直交する方向に延在するように固定設置される。
中間転写体12の幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッドを吐出液別に設ける構成によれば、中間転写体12の搬送方向(副走査方向)について、中間転写体12と印字部22を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、中間転写体12の画像形成領域に画像(一次画像)を形成することができる。これにより、中間転写体搬送方向と直交する方向(主走査方向;図2参照)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドが適用される場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
〔ヘッドの構造〕
次に、各ヘッドの構造について説明する。色別のヘッド22Y、22M、22C、22Kの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号80によってヘッドを示すものとする。
図3(a)はヘッド80の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。記録媒体14上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド80におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド80は、図3(a)、(b) に示したように、インク吐出口であるノズル81と、各ノズル81に対応する圧力室82等からなる複数のインク室ユニット(記録素子単位としての液滴吐出素子)83を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(中間転写体12の搬送方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
中間転写体12の搬送方向(図3中矢印S)と略直交する方向(図3中矢印M)に中間転写体12の画像形成領域の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は図示の例に限定されない。例えば、図3(a) の構成に代えて、図4 に示すように、複数のノズル81が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール80’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで長尺化することにより、全体として中間転写体12の画像形成領域の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル81に対応して設けられている圧力室82は、その平面形状が概略正方形となっており(図3(a)、(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル81への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)84が設けられている。なお、圧力室82の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図5は、ヘッド80における記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル81に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図3(a) 中の5−5線に沿う断面図)である。
図5に示したように、各圧力室82は供給口84を介して共通流路85と連通されている。共通流路85はインク供給源たるインクタンク(図5中不図示;図1の符号74と等価なもの)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路85を介して各圧力室82に供給される。
圧力室82の一部の面(図3において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)86には個別電極87を備えたアクチュエータ88が接合されている。個別電極87と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ88が変形して圧力室82の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル81からインクが吐出される。なお、アクチュエータ88には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ88の変位が元に戻る際に、共通流路85から供給口84を通って新しいインクが圧力室82に再充填される。
入力画像からデジタルハーフトーニング処理によって生成されるドットデータに応じて各ノズル81に対応したアクチュエータ88の駆動を制御することにより、ノズル81からインク滴を吐出させることができる。中間転写体12を一定の速度で副走査方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル81のインク吐出タイミングを制御することによって、中間転写体12上に所望の画像(ここでは、転写前の一次画像)を記録することができる。
上述した構造を有するインク室ユニット83を図6に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット83を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影(正射影)されたノズルのピッチPはd×cosθとなり、主走査方向については、各ノズル81が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影される実質的なノズル列の高密度化を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、中間転写体12の幅方向(中間転写体12の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図6に示すようなマトリクス状に配置されたノズル81を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。即ち、ノズル81-11 、81-12 、81-13 、81-14 、81-15 、81-16 を1つのブロックとし(他にはノズル81-21 、…、81-26 を1つのブロック、ノズル81-31 、…、81-36 を1つのブロック、…として)、中間転写体12の搬送速度に応じてノズル81-11 、81-12 、…、81-16 を順次駆動することで中間転写体12の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと中間転写体12とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。即ち、本実施形態では、中間転写体12の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。
また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ88の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔凝集処理剤の調整〕
(処理液の例1)
[表1]に示す組成にて処理液(例1)を調整した。この調整により得られた処理液(例1)の物性値を測定した結果、pH3.6、表面張力28.0mN/m、粘度3.1mPa・sであった。
Figure 2009082835
(処理液の例2)
更に[表2]に示す組成にて界面活性剤を添加した処理液(例2)を調整した。この調整により得られた処理液(例2)の物性値を測定した結果、pH3.5、表面張力18.0mN/m、粘度10.1mPa・sであった。
Figure 2009082835
[表2]で用いたフッ素系界面活性剤1の化学式を[化1]に示す。
Figure 2009082835
〔インクの調整〕
本実施形態で用いるインクの調整例を以下に示す。
(ポリマー分散)シアンインクの調液
反応容器に、スチレン6質量部、ステアリルメタクリレート11質量部、スチレンマクロマーAS−6(東亜合成製)4質量部、プレンマーPP−500(日本油脂製)5質量部、メタクリル酸5質量部、2−メルカプトエタノール0.05質量部、メチルエチルケトン24質量部を調液した。
一方、滴下ロートにスチレン14質量部、ステアリルメタクリレート24質量部、スチレンマクロマーAS−6(東亜合成製)9質量部、プレンマーPP−500(日本油脂製)9質量部、メタクリル酸10質量部、2−メルカプトエタノール0.13質量部、メチルエチルケトン56重量部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2 重量部を入れ、混合溶液を調整した。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を1時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から2時間経過後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2 重量部をメチルエチルケトン12重量部に溶解した溶液を3時間かけて滴下し、更に75℃で2時間、80℃で2時間熟成させ、ポリマー分散剤溶液を得た。
得られたポリマー分散剤溶液の一部を、溶媒を除去することによって単離し、得られた固形分をテトラヒドロフランにて0.1質量%に希釈し、高速GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)HLC-8220GPCにて、TSKgel SuperHZM-H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ2000を3本直列につなぎ測定し、ポリスチレン換算で質量平均分子量25,000であった。
得られたポリマー分散剤を固形分換算で5.0g、シアン顔料Pigment Blue 15:3(大日精化製)10.0g、メチルエチルケトン40.0g、1mol/L水酸化ナトリウム8.0g、イオン交換水82.0g、0.1mmジルコニアビーズ300gをベッセルに添加し、レディーミル分散機(アイメックス製)で1000rpm6時間分散した。得られた分散液をエバポレーターでメチルエチルケトンが十分留去できるまで減圧濃縮し、顔料濃度が10%になるまで濃縮した。得られたシアン分散液の顔料粒径は77nmであった。
シアン分散を用いて[表3]に示す組成になるようにインクを調液し、調液後5μmフィルターで粗大粒子を除去し、シアンインク(C1−1)を調整した。得られたシアンインクC1−1の物性値を測定した結果、pH9.0、表面張力32.9mN/m、粘度3.9mPa・sであった。
Figure 2009082835
上記と同様にして、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクも調液した。
〔添加ポリマーについて〕
前述した処理液(凝集処理剤)やインクには、適宜ポリマー樹脂などの粒子が添加される。処理液には色材固定や転写改善用として粒径1〜5μm、融点60〜120℃の粒子を入れるのが望ましく、インクには画像定着用として粒径1μm以下、ガラス点移転点40〜60℃の粒子を1〜5%入れるのが好ましい。[表4]に例を示す。
Figure 2009082835
〔処理液塗布部の構成〕
(液体塗布装置の第1例)
本発明の液体塗布装置100は、塗工用円柱体の回転により液受けパンから汲み上げた処理液をブレードで所定塗布量に計量して中間転写体12(基材)に塗布する塗布方式に適用できる。なお、以下の説明では、塗工用円柱体としてグラビアローラーを使用したダイレクトグラビアコーター方式の例で液体塗布装置100を説明する。
図7は、液体塗布装置100を斜め上方から見た全体斜視図であり、図8は図7の側面断面図である。
図7及び図8において、中間転写体12は矢印A方向に搬送されるものとする。
これらの図に示すように、液体塗布装置100は、グラビアローラー38の塗工部38A上端周面が連続搬送される帯状の中間転写体12に接触され、塗工部38Aの下端部が液受けパン40内の処理液108中に浸漬される。処理液108は、図8に示すように、処理液配管113を通って送液ポンプ104により供給口111から液受けパン40内に供給される。液受けパン40の上流側(中間転写体12の搬送方向から見て)及び下流側には、オーバーフロー受け部106、106が設けられており、供給口111から連続的に供給された処理液は液受けパン40から処理液108がオーバーフロー受け部106にオーバーフローする。また、オーバーフロー受け部106にオーバーフローした処理液108は、図示しない循環系統(ポンプ、配管等)を介して再び液受けパン40に循環される。これにより、液受けパン40内の液面は、常にオーバーフロー面に維持されることになり、処理液108の液面高さが一定に保たれる。図8における符号108Aがグラビアローラー38を回転させていない時の液面である。
グラビアローラー38は、モータ(図示せず)による回転駆動力が駆動プーリ102を介してグラビアローラー38に伝達され、図7及び図8のB方向(中間転写体12の搬送方向とは逆方向)に一定速度で回転駆動する。このグラビアローラー38の回転により、液受けパン40内の処理液108が汲み上げられてグラビアローラー38の周面に付着する。グラビアローラー38の周面に付着した処理液108の余剰分は、第1のブレード110で所定の塗布量に掻き落とされ、グラビアローラー38の周面に計量された処理液108は、グラビアローラー38が中間転写体12に接触することにより、中間転写体12の下面に転写塗布される。
グラビアローラー38の回転駆動手段(図示せず)は、インバータモータによるダイレクト駆動(軸直結)が好ましい態様であるが、かかる構成に限らず、各種モータと減速機(ギア等)との組み合わせや、各種モータとタイミングベルト等の巻き掛け伝動手段との組み合わせなどであってもよい。
また、グラビアローラー38は、図示せぬ移動機構(当接/離間機構)によって上下方向に移動自在に支持されており、中間転写体12に対してグラビアローラー38を押し当てた状態と、中間転写体12から離間(退避)させた状態とに切り替える制御を行うことができる。
グラビアローラー38は、第1のブレード110と接触する塗工部38Aと、塗工部38Aの両側に形成された小径部38Bとで構成され、小径部38Bの径は塗工部38Aの径よりも小径な小径部38Bとで構成される。そして、小径部38Bの端部にグラビアローラー38の回転軸107が設けられると共に、回転軸107の径は小径部38Bの径よりも小径に形成される。塗工部38Aの径φは、処理液108の薄膜塗布及び装置のコンパクト化から40mm以下、より好ましくは30mm以下にすることが好ましい。即ち、一般的なグラビア印刷機やグラビア塗工機等に使用されるグラビアローラー径である50〜80mm程度のものに比べて、著しく小径にすることが好ましい。この場合、塗工部38Aの径φの下限としては、グラビアローラー38に撓みが発生しないように、30mm程度であることが好ましい。塗工部38Aの径φを上記の範囲とした場合、塗工部38Aの下端部を液受けパン40中の処理液108中に浸漬される浸漬程度としては、1〜4mmの範囲、より好ましくは2〜3mmとすることが好ましい。
また、グラビアローラー38の小径部38Bは、処理液108の塗布には関与しない部分であり、グラビアローラー38の非回転時において液受けパン40中の処理液108に浸漬しないように配置される。従って、小径部38Bの径φは、塗工部38Aよりも小径であることは上述の通りであり、具体的には16〜22mmmの範囲に形成することが好ましい。
グラビアローラー38の塗工部38A表面には、ピラミッド型や格子型(角錐台型)などに彫られた精密なセル(図9(a),(b)参照)が所定の密度で多数形成される。塗工部38A表面におけるセルの配列形態は特に限定されないが、回転方向に対して直交しない斜め方向の線に沿ってセルが並ぶ形態が好ましい。セルの形状、深さ(深度)、セル容積、密度等は、塗布すべき液量(塗布後の液膜の厚さ)に応じて適宜選択される。
また、図8のように、中間転写体12を挟んでグラビアローラー38の反対側(図8における上側)であって、グラビアローラー38の上流側と下流側には、押さえローラ116,118が配置されている。2本の押さえローラ116,118は、中間転写体12の搬送方向に所定の間隔で平行に並んで配置されており、グラビアローラー38は、中間転写体12搬送方向に関して2本の押さえローラ116,118の略中間に位置する。なお、図7には、押さえローラ116,118の図を略して図示している。
そして、塗布時には図示のように、グラビアローラー38を中間転写体12に押し当て、押さえローラ116,118の間に中間転写体12を押し上げる。押さえローラ116,118とグラビアローラー38の間に挟まれた中間転写体12はグラビアローラー38の上部周面に沿って湾曲し、グラビアローラー38との密着性が高まり、接触面積も確保される。中間転写体12に対するグラビアローラー38の押し付け量を制御することにより、グラビアローラー38に対する中間転写体12の巻き付け角(ラップ角)を調整できる。
このニップ状態で中間転写体12を一定速度で搬送し、かつ中間転写体搬送方向に対してグラビアローラー38を逆回転させることにより、被塗布部材たる中間転写体12の画像形成面12Aに均質な膜厚による薄膜塗布が可能である。なお、このとき、押さえローラ116,118は中間転写体12の搬送に伴い、搬送方向に追従した回転方向に回転する。
本例の液体塗布装置100において、特に、グラビアローラー38のセルの密度を100〜250線/インチ(より好ましくは150〜200線/インチ)とし、深度を45〜70μmの範囲に形成することが好ましい。これにより、塗布パターンの視認性が低く、塗布厚も1〜25μmの均質な薄膜塗布が可能である。更に、セルの密度を150〜165線/インチにすれば1〜10μm(より好ましくは1〜5μm、特に好ましくは1〜3μm)の均質な液膜が形成でき、中間転写体上での液流れを生じず、インク打滴時の色材固定性も良好となる点で一層好ましい。
インクジェット記録装置10の高速印字に対応して、液体塗布装置100での処理液108の塗布も高速化する必要があり、中間転写体12の搬送速度としては500〜660mm/秒(30〜40m/分)の範囲で搬送されることが好ましい。また、高速塗布における塗布安定性のためには、中間転写体12の搬送速度に対するグラビアローラー38の回転周速度を大きくすることが好ましく、相対速度比で1.2〜1.6倍の範囲にすることが好ましい。従って、中間転写体12の搬送速度を500mm/秒とした場合には、グラビアローラー38の回転周速度を600〜830mm/秒(36〜50m/分)の範囲にすることが好ましい。このときのグラビアローラー38の回転数は、塗工部38Aの径を30mmとした場合、380〜530rpmになる。
また、中間転写体12の幅と塗工部38Aの幅との関係は、中間転写体12の幅が塗工部38Aの幅よりも幅広であることが好ましい。これにより、中間転写体12に塗布された処理液108が中間転写体幅方向に濡れ広がったときに、処理液108が中間転写体12の裏面(図8では中間転写体の上面)に裏回りするのを防止できる。
次に、第1のブレード110及び第2のブレード112について説明する。
図8、図10、図11に示すように、第1のブレード110は薄板状に形成され、ブレードブラケット114に保持される。そして、ブレードブラケット114が装置本体117の軸支持部119に支持されたブラケット支持軸105に回動自在に支持される。また、ブレードブラケット114の両端部には、図示しない押圧機構(例えば押圧ネジ)が設けられ、ブレードブラケット114をグラビアローラー38の側に付勢している。これにより、第1のブレード110のブレード先端は、所定の押圧力でグラビアローラー38の塗工部38Aに接触する。第1のブレード110の先端と塗工部38Aの周面とが接触する位置を接触線P(図10参照)と称することにする。
第1のブレード110の幅と、グラビアローラー38の塗工部38Aの幅とは、略同一とすることが好ましいが、グラビアローラー38軸方向でのユニット組み立てを考慮すると、第1のブレード110の幅を塗工部38Aの幅より最大で1mm程度長くすることが好ましい。
第1のブレード110は、上述の如く、薄板状に形成され、その先端をグラビアローラー38の塗工部38Aに押圧することから、使用しているうちにブレード先端が磨耗する。従って、ブレードブラケット114に対してボルト・ナット等の締結具115(図11参照)により着脱自在に保持されることが好ましい。第1のブレード110の厚みは、0.5〜3.0mmの範囲が好ましく、0.5〜2.0mmの範囲がより好ましい。この範囲が、第1のブレード110による処理液108の掻き落し性能及び強度の両方を満足するからである。第1のブレード110の材質は、ステンレス鋼、アルミニム合金等の金属材料が強度的に好ましいが、樹脂材料、セラミンクス材料をも使用することができる。
第2のブレード112は、第1のブレード110と同じブレードブラケット114に支持される。即ち、図10から分かるように、ブレードブラケット114の幅は、グラビアローラー38の塗工部38Aの幅よりも幅広に形成され、第2のブレード112のブレード保持体被支持部(基端部分)112Bがブレードブラケット114の両端部に支持される。この場合、第1のブレード110の幅を塗工部38Aの幅よりも僅かに長く(0〜2mm程度)して、第1のブレード110の側端110Cと、第2のブレード112の側端112Cとが、図10のように僅かにオーバーラップした状態にあることが好ましい。これにより、第1のブレード110で掻き落とされてブレード幅方向に濡れ広がった余剰処理液が第2のブレード112を伝って流れ落ちやすくなる。但し、オーバーラップ部分は互いに接触しないことが好ましい。
第2のブレード112と小径部38B周面との接触形態は、第1のブレード110のようにブレード先端(エッジ)を接触させる必要はなく、第2のブレード112のグラビアローラー接触片部(先端部分)112Aの下面を小径部38Bの周面に接触させればよい。
第2のブレード112の材質は、第1のブレード110と同様であり、ステンレス鋼、アルミニム合金等の金属材料が強度的に好ましいが、樹脂材料、セラミンクス材料をも使用することができる。第1のブレード110の可撓性は、第2のブレード112の可撓性よりも小さいことが好ましい。このように、第1のブレード110が第2のブレード112よりも撓みにくくすれば、第1のブレード110と第2のブレード112とを同じブレードブラケット114に支持しても、第1のブレード110の撓み難さが支配的になるので、第1のブレード110のブレード先端と塗工部38Aの周面との接触性(密着性)が悪化することがない。即ち、第1のブレード110のブレード先端が塗工部38Aの周面に押圧状態で接触している接触状態に悪影響を与えないので、塗工部38Aに付着した処理液108の余剰分を掻き落とす際の掻き落し性を向上できる。なお、本実施の形態では、第1のブレード110と第2のブレード112とを、一つのブレードブラケット114に保持するようにしたが、別々のブラケットに保持するようにしてもよい。この場合には、第1と第2のブレード110、112の可撓性に関して、それほど注意する必要はない。可撓性の高低は、特に図示しないが、一対の支点部材の間に架設したブレード板の撓み量の大小で評価すればよい。
第1のブレード110の可撓性を、第2のブレード112の可撓性よりも小さくする方法としては、材質やブレード厚み等を変えることにより達成できる。第1及び第2のブレード110、112の材質が同じステンレス鋼の場合、第1のブレード110の厚みを上述の通り、0.5〜3.0mmの範囲に設定した場合、第2のブレード112の厚みは0.5mmよりも薄くすることが好ましく、例えば0.2mmにすることが好適である。
図11に示すように、第2のブレード112は、ブレード保持体被支持部112Bと、該ブレード保持体被支持部112Bからグラビアローラー38の小径部38Bに向かって折曲して小径部38B周面に接触するグラビアローラー接触片部112Aとで構成されると共に、折曲位置Mが、第1のブレード110のブレード先端と塗工部38A周面とが接する接触線Pの延長線Q(図10参照)に対して、同一位置又は延長線Qよりも下側に配置されることが好ましい。即ち、図11の2点鎖線で示した第2のブレード112が、延長線Qよりも下側に配置される場合である。
また、第2のブレード112における塗工部38A側の側端112Cは、図10に示すように、塗工部38Aの側面(塗工部38Aと小径部38Bの段差面)に接触されることが好ましい。
グラビアローラー38を塗工部38Aと小径部38Bとで構成し、第1のブレード110、第2のブレード112を上記の如く配置することにより、第1のブレード110で塗工部38Aの余剰処理液を掻き落とす際に、第1のブレード110で掻き落としきれずに第1のブレード110の幅方向に濡れ広がった余剰処理液で中間転写体12の両端部が厚塗りになったり、中間転写体12の裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止できる。
即ち、第1のブレード110で塗工部38Aの余剰処理液を掻き落とす際に、第1のブレード110で掻き落としきれずにブレード幅方向に濡れ広がっても、塗工部38Aよりも小径な小径部38Bを形成したので、第1のブレード110の幅方向両端部に液溜まりが形成されることはない。また、第1のブレード110の幅方向に濡れ広がって、塗工部38Aから小径部38Bの方向に移動する余剰処理液は、第2のブレード112のブレード保持体被支持部112Bやグラビアローラー接触片部112Aを伝って流れ落ちる。
特に、高速塗布のためにグラビアローラー38を高速回転すると、液受けパン40中の処理液108を汲み上げる量が増加し、第1のブレード110での掻き落し量が増加するため、濡れ広がる余剰処理液の量も増大する。しかし、上記の如く液体塗布装置100を構成することで、濡れ広がった余剰処理液がグラビアローラー38の回転により中間転写体12まで搬送されることはない。
仮に、濡れ広がった余剰処理液の一部が第2のブレード112を伝って流れ落ちずに、塗工部38Aの側面38Cに回り込んだとしても、第2のブレード112の側端112Cにより掻き落とされるので、余剰処理液がグラビアローラー38の回転により中間転写体12まで搬送されることはない。
これにより、処理液108を中間転写体12に高速塗布する場合であっても、第1のブレード110で掻き落した処理液108の一部がブレード幅方向に濡れ広がって、中間転写体12の両端部が厚塗りになったり、中間転写体12の裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止できる。
また、小径部38Bは、非塗布時には液受けパン40の処理液108に接触しないように配置されていても、高速塗布によるグラビアローラー38の高速回転による液受けパン40の液面上昇により、小径部38Bや塗工部38Aの側面38Cに処理液108が付着し易くなる。即ち、上述の回転数範囲のような高速回転でグラビアローラー38を回転させると、液受けパン40内の液面はグラビアローラー38の回転方向側(中間転写体の搬送方向から見た下流側)が上昇し、回転方向反対側(上流側)の液面が若干下降する。特に、処理液108の組成のところで述べたように、処理液108には界面活性剤が数%の割合で含有される場合には、液面上昇が顕著になると共に、液受けパン40内の処理液108が発泡現象を引き起こす。
このような場合であっても、小径部38Bに付着した処理液108は第2のブレード112のグラビアローラー接触片部112Aにより掻き落とされ、塗工部38Aの側面38Cに付着した処理液108は第2のブレード112の側端112Cにより掻き落とされる。
従って、液体塗布装置100を上記の如く構成すれば、中間転写体12の両端部の塗布厚みが中央部よりも厚塗りになったり、中間転写体12の裏面へ裏回りしたりすることを確実に防止できる。
しかも、従来技術のように具備した部品による塗布精度等への悪影響がでることもない。即ち、従来技術(特許文献2)のように、第1のブレード110が塗工部38A以外の部品に接触することがないので、余剰塗布液の掻き落し状態が安定する。また、従来技術のようにカバー部材がないので、その固定機構も不要になるだけでなく、中間転写体12を変形させることもないので、中間転写体12と塗工部38A周面との密着性が良くなる。これにより、処理液108を中間転写体12に均一塗布することができる。
また、第1のブレード110は塗工部38Aのみに接触し、第2のブレード112は塗工部38Aよりも小径な小径部38Bに接触するように、第1のブレード110と第2のブレード112の接触位置が異なるので、構造的にシンプルになる。これにより、高精度な加工精度を必要としないと共に、第1及び第2のブレードを簡単な組み立て位置調整で組み立てることができる。
また、グラビアローラー38に小径部38Bを設け、グラビアローラー38への不要な処理液108の付着を抑制するようにしたので、グラビアローラー38を回転自在に支持する軸受部(図示せず)から外部に処理液が漏洩することがない。
(液体塗布装置の第2例)
図12は、液体塗布装置100の第2例であり、グラビアローラー38の塗工部38Aの側面38Cに当接するブレードの当接力を調整できるように改良したものである。
当接力を調整する一つの構成としては、第2のブレード112にグラビアローラー38の軸芯方向に移動可能な第3のブレード120を設け、この第3のブレード120を塗工部38Aの側面38Cに当接させるようにした。これにより、グラビアローラー38の塗工部38Aの側面38Cに対するブレード当接力を調整することができる。
第3のブレード120を第2のブレード112に対して移動可能に設ける方法としては、例えば、第3のブレード120にグラビアローラー38軸芯方向の長穴122を形成し、この長穴122を介して第3のブレード120を第2のブレード112にネジ124で固定することで達成できる。しかし、この方法には限定されず、第3のブレード120が第2のブレード112に対してグラビアローラー38軸方向移動可能に支持される方法であれば、どのような方法でもよい。この場合、第3のブレード120を第2のブレード112に対して移動させる移動距離は、0.5mm以内、例えば0.1mm程度の微小移動であることが好ましい。
また、当接力を調整する別の構成としては、第3のブレード120の可撓性を可変できるようにすることによっても達成できる。この場合、第3のブレード120の可撓性は第2のブレード112の可撓性よりも大きい(撓み易い)ことが好ましい。従って、第1のブレード110、第2のブレード112、第3のブレード120の可撓性は、この順番に大きく、即ち撓み易くなるように設定することが好ましい。
第3のブレード120としては、例えば可撓性フィルムを使用することができ、可撓性の異なる複数の可撓性フィルムを用意し、第3のブレード120を第2のブレード112に対してネジ等により着脱自在に設ける。なお、可撓性の大小は、上述したように、一対の支点部材の間に架設した可撓性フィルムの撓み量の大小で評価すればよい。
可撓性フィルムとしては、0.02〜1.5mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PI(ポリイミド)フィルム等を好ましく使用できる。
〔制御系の説明〕
図13は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース270、システムコントローラ272、メモリ274、モータドライバ276、ヒータドライバ278、冷却器制御部279、プリント制御部280、画像バッファメモリ282、インクヘッドドライバ284等を備えている。
通信インターフェース270は、ホストコンピュータ286から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース270にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ286から送出された画像データは通信インターフェース270を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ274に記憶される。
メモリ274は、通信インターフェース270を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ272を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ274は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ272は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ272は、通信インターフェース270、メモリ274、モータドライバ276、ヒータドライバ278、冷却器制御部279等の各部を制御し、ホストコンピュータ286との間の通信制御、メモリ274の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ288やヒータ289を制御する制御信号を生成する。
ROM275には、システムコントローラ272のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、ROM275は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。メモリ274は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ276は、システムコントローラ272からの指示にしたがってモータ288を駆動するドライバである。図13には、装置内の各部に配置されるモータを代表して符号288で図示されている。例えば、図13に示すモータ288には、図1の張架ローラ34A〜34Cの中の駆動ローラを駆動するモータや、溶媒除去ローラ42の移動機構のモータ、転写ローラ36や加圧ローラ48の移動機構のモータなどが含まれている。
図13に示したヒータドライバ278は、システムコントローラ272からの指示にしたがって、ヒータ289を駆動するドライバである。図13には、インクジェット記録装置10に備えられる複数のヒータを代表して符号289で図示されている。例えば、図13に示すヒータ289には、図1に示す加熱部18のヒータや、プレヒータ46などが含まれている。
図13の冷却器制御部279は、システムコントローラ272からの指示にしたがって冷却器20(図1参照)の温度制御を行う制御部である。
プリント制御部280は、システムコントローラ272の制御にしたがい、メモリ274内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ284に供給する制御部である。プリント制御部280において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッドドライバ284を介してヘッド80のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部280には画像バッファメモリ282が備えられており、プリント制御部280における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ282に一時的に格納される。なお、図13において画像バッファメモリ282はプリント制御部280に付随する態様で示されているが、メモリ274と兼用することも可能である。また、プリント制御部280とシステムコントローラ272とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース270を介して外部から入力され、メモリ274に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データがメモリ274に記憶される。
インクジェット記録装置10では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、メモリ274に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ272を介してプリント制御部280に送られ、該プリント制御部280において閾値マトリクスや誤差拡散法などを用いたハーフトーニング処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。
即ち、プリント制御部280は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部280で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ282に蓄えられる。なお、中間転写体12上に形成される一次画像は、転写の際に反転することを考慮して、最終的に記録媒体14に形成される二次画像の鏡面画像としなければならない。即ち、ヘッド22Y、22M、22C、22Kに供給される駆動信号は鏡面画像に対応した駆動信号であり、プリント制御部280にて入力画像に対して反転処理を施す必要がある。
ヘッドドライバ284は、プリント制御部280から与えられる印字データ(即ち、画像バッファメモリ282に記憶されたドットデータ)に基づき、ヘッド80の各ノズル81に対応するアクチュエータ88を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ284にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
ヘッドドライバ284から出力された駆動信号がヘッド80に加えられることによって、該当するノズル81からインクが吐出される。中間転写体12を所定の速度で搬送しながらヘッド80からのインク吐出を制御することにより、中間転写体12上に画像(一次画像)が形成される。
また、システムコントローラ272は、転写制御部292、処理液塗布制御部294を制御するともに、図1で説明した溶媒除去部24、第1クリーニング部30及び第2クリーニング部32の動作を制御する。
図13に示した転写制御部292は、転写部26の転写ローラ36及び加圧ローラ48(図1参照)の温度制御やニップ圧制御を行う。記録媒体14の種類やインクの種類ごとに、ニップ圧や転写温度の最適値(制御目標値)が予め求められ、データテーブル化されて所定のメモリ(例えば、ROM275)に記憶されている。システムコントローラ272は、使用する記録媒体14の情報や使用インクの情報をオペレータによる入力、又は所定のセンサからの自動読取等により取得すると、当該データテーブルを参照して転写ローラ36及び加圧ローラ48の温度及びニップ圧を制御する。
図13に示した処理液塗布制御部294は、システムコントローラ272からの指示にしたがい処理液塗布部16の動作を制御する。処理液塗布部16に図7〜図12で説明した液体塗布装置100が適用される場合、図13のように、送液ポンプ104、グラビアローラーの当接/離間機構駆動部304、グラビアローラー回転駆動部306等が処理液塗布制御部294により制御される。
上述した第1の実施形態では、凝集処理剤(処理液)を塗布した後に、これを乾燥させて固体状又は半固溶状の凝集処理剤層を形成し、この上にインクを打滴する例を示したが、インク打滴後に凝集処理剤を付与する態様も可能である。以下、かかる態様について、第2の実施形態として説明する。
〔第2の実施形態〕
図14は、第2の実施形態に係るインクジェット記録装置700の構成図である。図14において、図1で説明した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図14に示すインクジェット記録装置700は、処理液塗布部16にて塗布する下塗液が図1の例とは異なるものであり、かつ、図1における加熱部18及び冷却器20に代えて、印字部22の後段に凝集処理液を付与する液体吐出ヘッド(以下「凝集液ヘッド」という。)702が配設された構成から成る。
即ち、本例に示すインクジェット記録装置700は、中間転写体12に下塗液(以下「第1処理液」ともいう。)による第1処理液層を形成し、この第1処理液層内にインク液滴を打滴し、その後、第1処理液層内のインク液滴に対応して、インク液滴を凝集させる機能を有する凝集処理液(以下「第2処理液」ともいう。)を打滴することにより、インク中の着色材(顔料)を凝集させて、インク凝集体を形成する3液系画像形成方式が適用される。
このインクジェット記録装置700の処理液塗布部16にて塗布する第1処理液は、インク液滴と接触してもインク液滴を凝集させる機能を有していない液体であって、例えば、印字部22に用いられるインク液から着色材(顔料)を取り除いた液体を用いることができる。[表5]に第1処理液の調整例を示す。
Figure 2009082835
凝集液ヘッド702から吐出される凝集処理液(第2処理液)は、インクのpHを変化させることにより、インクに含有される顔料(着色材)およびポリマー微粒子を凝集させ、インク凝集物を生じさせる機能を持つ処理液が好ましい。
図14に示した凝集処理液貯蔵/装填部704は、凝集液ヘッド702に供給する第2処理液を貯蔵するタンクを含んで構成される。当該タンクは所要の流路を介して凝集液ヘッド702と連通されている。
本例の凝集液ヘッド702は、印字部22に配置されるヘッドと同一構成のものが適用される。なお、凝集液ヘッド702は、中間転写体12に対して非接触で凝集処理液を付与可能なものであればよく、インク用のヘッド22Y、22M、22C、22Kよりも打滴密度(解像度)を落とした構造のヘッドを適用してもよいし、スプレー方式など他のインクジェット方式以外の方式を適用してもよい。
第2処理液の成分として、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から選ばれることが好ましい。
また、第2処理液の好ましい例として、多価金属塩あるいはポリアリルアミンを添加した処理液を挙げることができる。これらの化合物は、1種類で使用されてもよく、2種類以上併用されてもよい。
第2処理液は、インクとのpH凝集性能の観点からpHは1〜6であることが好ましく、pHは2〜5であることがより好ましく、pHは3〜5であることが特に好ましい。
第2処理液中におけるインクの顔料およびポリマー微粒子を凝集させる成分の添加量としては、液体の全重量に対し、0.01重量%以上20重量%以下であることが好ましい。0.01重量%以下の場合は第2処理液とインクが接触時に、濃度拡散が十分に進まずpH変化による凝集作用が十分に発生しないことがある。また20重量%以上であると、インクジェットヘッドからの吐出性能の悪化(例えば、吐出異常の発生)が懸念される。
第2処理液は、乾燥によって吐出ヘッド(702)のノズルが詰まるのを防止する目的から、水、その他添加剤溶性有機溶媒を含有することが好ましい。このような水、その他添加剤溶性有機溶媒には、湿潤剤及び浸透剤が含まれる。これらの溶媒は、水、その他添加剤と共に単独若しくは複数を混合して用いることができる。
水、その他添加剤溶性有機溶媒の含有量は第2処理液の全重量に対し、60重量%以下であることが好ましい。60重量%以上よりも多い場合は処理液の粘度が増加し、インクジェットヘッドからの吐出性が悪化することがある。
第2処理液には、定着性および耐擦性を向上させるため、樹脂成分をさらに含有してもよい。樹脂成分は、処理液をインクジェット方式によって打滴する場合ヘッドからの吐出性を損なわないもの、保存安定性があるものであればよく、水溶性樹脂や樹脂エマルジョンなどを自由に用いることができる。
樹脂成分としては、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ビニル系、スチレン系等が考えられる。定着性向上といった機能を充分に発現させるには、比較的高分子のポリマーを高濃度1重量%〜20重量%に添加することが必要である。しかし、上記材料を液体に溶解させて添加しようとすると高粘度化し、吐出性が低下する。適切な材料を高濃度に添加し、かつ粘度上昇を抑えるには、ラテックスとして添加する手段が有効である。ラテックス材料としては、アクリル酸アルキル共重合体、カルボキシ変性SBR(スチレン−ブタジエンラテックス)、SIR(スチレン−イソプレン)ラテックス、MBR(メタクリル酸メチル−ブタジエンラテックス)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンラテックス)、等が考えられる。
ラテックスのガラス転移点温度Tgはプロセス上、定着時に影響の強い値で、常温保存時の安定性と加熱後の転写性を両立するために、50℃以上120℃以下であることが好ましい。さらに最低造膜温度MFTはプロセス上、定着時に影響の強い値で、低温で充分な定着を得る為に100℃以下、さらに好ましくは50℃以下である。
第2処理液にインクと逆極性のポリマー微粒子を含有し、インク中の顔料及びポリマー微粒子と凝集させることによってさらに凝集性を高める態様も好ましい。また、第2処理液に、インクに含まれるポリマー微粒子成分に対応した硬化剤を含有し、インクと第2処理液が接触した後に、インク成分中の樹脂エマルジョンが凝集するとともに架橋又は重合するようにして、凝集性を高めてもよい。
第2処理液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の例としては、炭化水素系では脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。
また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157636号の第(37)〜(38)頁に界面活性剤として挙げられたものや、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)に界面活性剤として挙げられたものを第2処理液の界面活性剤として使うことができる。
更に、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載されているようなフッ素(フッ化アルキル系)系、シリコン系の界面活性剤を用いることも可能である。これら表面張力調整剤は消泡剤としても使用することができ、フッ素系、シリコン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も使用することができる。
第2処理液に上述した界面活性剤を含有すると、第2処理液の表面張力を下げて中間転写体上でのぬれ性を高めるのに効果がある。第2処理液の表面張力は、10〜50mN/mであることが好ましく、インクジェット方式による付与において、液滴の微液滴化および吐出性能の観点からは、第2処理液の表面張力は15〜45mN/mであることがより好ましい。
第2処理液の粘度は、インクジェット方式による付与の観点から1.0〜20.0cPであることが好ましい。なお、第2処理液にpH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線、吸収剤、等も添加してもよい。
図15は、図14に示したインクジェット記録装置700のブロック図である。図15中、図14に示した例と同一又は類似の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図15に示したインクジェット記録装置700では、凝集処理液(第2処理液)を付与する手段としての、凝集液ヘッド702と、これを駆動するヘッドドライバ708を備えている。ヘッドドライバ708は、プリント制御部280から与えられる画像データに基づいて凝集液ヘッド702のアクチュエータ88に印加される駆動信号を生成するとともに、該駆動信号をアクチュエータ88に印加してアクチュエータ88を駆動する駆動回路を含んで構成される。このように、画像データに応じて凝集液を打滴する構成とし、印字部22によってインクが打滴される位置に対して、凝集処理液を選択的に打滴する態様が好ましい態様であるが、スプレーノズルを用いて一様に付与する態様も可能である。
また、上述した各実施形態では、中間転写体として無端状ベルトを用いたが、ドラム状の中間転写体を用いる態様も可能である。この場合はリブで補強したアルミ薄肉管などの表面にフッ素系エラストマーなどをコートして用いるのが、加工性や熱制御性の観点でから望ましい。また、上述した各実施形態では、中間転写体に処理液と塗布して記録媒体に転写する例で説明したが、中間転写体を介さずに記録媒体に処理液を直接塗布する記録方法についても本発明の液体塗布装置を使用できる。
第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 印字部周辺の要部平面図 ヘッドの内部構造を示す要部平面透視図 ヘッドの他の構成例を示す平面図 図3中の5−5線に沿う断面図 ヘッドのノズル配置例を示す平面図 処理液塗布部に適用される液体塗布装置の第1例を示す斜視図 液体塗布装置の側面断面図 グラビアローラーの表面に形成されるセル形状を示す図 液体塗布装置の第1及び第2のブレードを説明する説明図 液体塗布装置の第1及び第2のブレードを説明する要部断面図 処理液塗布部に適用される液体塗布装置の第2例を示す構成図 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示すブロック図 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示すブロック図
符号の説明
10、700…インクジェット記録装置、12…中間転写体、14…記録媒体、16…処理液塗布部、18…加熱部、20…冷却器、22…印字部、22K,22C,22M,22Y…ヘッド、26…転写部、36…転写ローラ、38…グラビアローラー、38A…塗工部、38B…小径部、40…液受けパン、48…加圧ローラ、81…ノズル、82…圧力室、88…アクチュエータ、100…液体塗布装置、102…駆動プーリ、104…送液ポンプ、105…ブラケット支持軸、106…オーバーフロー受け部、107…グラビアローラーの回転軸、108…処理液、110…第1のブレード、111…供給口、112…第2のブレード、113…処理液配管、114…ブレードブラケット、115…締結具、117…装置本体、116、118…押さえローラ、119…軸支持部、120…第3のブレード、272…システムコントローラ、294…処理液塗布制御部、702…凝集液ヘッド、P…接触線、Q…延長線、M…折曲位置

Claims (11)

  1. 回転する塗工用円柱体の上部周面を連続搬送される帯状の基材に接触させると共に前記回転する塗工用円柱体の下部位置で前記塗工用円柱体周面に供給した塗布液の余剰塗布液を第1のブレードで所定塗布量に掻き落してから前記基材に転写塗布する液体塗布装置において、
    前記塗工用円柱体を、前記第1のブレードと接触する塗工部と、前記塗工部の両側に形成され、該塗工部の径よりも小径な小径部と、で構成し、
    前記小径部の周面に第2のブレードを接触させたことを特徴とする液体塗布装置。
  2. 前記塗工用円柱体は、周面に凹状の多数のセルを有し、該セルに前記塗布液が保持されるグラビアローラーであることを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
  3. 前記基材の幅を前記塗工部の幅よりも幅広にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体塗布装置。
  4. 前記小径部は、前記塗工用円柱体の回転停止状態で前記小径部の周面が前記塗布液に接触しないことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  5. 前記第2のブレードは、ブレード保持体被支持部と、該ブレード保持体被支持部から前記グラビアローラーの前記小径部に向かって折曲して、前記小径部に接触するグラビアローラー接触片部とで構成されると共に、前記折曲位置が、前記第1のブレードの先端と前記塗工用円柱体の前記塗工部の周面とが接する接触線の延長線に対して、同一位置又は前記延長線よりも下側に配置されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  6. 前記第1のブレードと前記第2のブレードとは、同一のブレード保持体に支持されると共に、前記第1のブレードの可撓性が、前記第2のブレードの可撓性よりも低いことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  7. 前記第2のブレードにおける前記塗工部側の側端が、前記塗工部の側面に接触していることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  8. 前記第2のブレードに、前記グラビアローラーの軸芯方向に移動可能な第3のブレードを設け、前記第3のブレードが前記塗工部の側面に接触するようにしたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  9. 前記第2のブレードに、可撓性の異なる第3のブレードを交換可能に設けると共に、前記第3のブレードが前記塗工部の側面に接触するようにしたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  10. 前記第1のブレードと前記第2のブレードとが、同じ方向を向いて並設されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の液体塗布装置。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の液体塗布装置によって、基材としての中間転写体上に凝集剤を含む処理液を付与する処理液付与手段と、
    前記処理液付与手段によって処理液が付与された中間転写体上にインクを打滴してインクを凝集させたインク画像を形成するインク打滴手段と、
    前記中間転写体上に形成されたインク画像を記録媒体に転写する転写手段と、を備え、たことを特徴とするインクジェット記録装置。
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