JP2009080520A - Icタグ、icタグロール - Google Patents

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Abstract

【課題】ICチップの破損を防ぐことが可能なICタグを提供する。
【解決手段】ICタグは、ロール状に巻き取られて保管及び運送されるICタグであり、ICタグ本体と、シートと、を備える。ICタグ本体は、ICチップ、ICチップに格納された情報を外部の装置と送受信するアンテナ、及び、ICチップが一方の面に実装されたベース基材を有する。シートは、ICチップを覆うようにして、ベース基材の一方の面と接着され、ICチップを介して外部より加えられた押圧力により、ICチップが受圧方向に沈み込むように変形する。このようにすることで、ICタグの表面は均されるので、ICタグの表面におけるICチップに対応する位置に押圧力が集中してかかるのを抑えることができ、ICチップの破損を防ぐことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば荷物などに取り付けられるICタグに関する。
近年、荷物やケースなどに取り付けられるタグとして、ICタグが用いられることが多くなっている。ICタグは、情報を記録して保持し非接触で外部装置と交信して情報交換できるので、運送や物流等における認識媒体として、あるいは商品の品質管理、在庫管理等の識別媒体のように、各種目的に多用されるようになってきている。ICタグは、主に、ICチップと、アンテナと、ベース基材と、より構成されている。具体的には、ICチップ及びアンテナは、ベース基材の一方の面上に実装されている。ICタグは、特許文献1に記載されているように、ロール状に巻き取られた状態で保管及び運送されることが多い。
特開2005−259091号公報
しかしながら、ICタグでは、ICチップが一定の厚さを有するため、ベース基材におけるICチップ及びアンテナが実装されている側とは反対側の面上において、ICチップに対応する位置が凸状に盛り上がる。そのため、ロール状に巻き取られる際のICタグ表面への締め付けや、外部からの衝撃及び振動は、ベース基材の他方の面上におけるICチップの存在する位置に集中してかかり、ICチップが破損してしまう恐れがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ロール状に巻き取られた場合であっても、ICチップの破損を防ぐことが可能なICタグを提供することを課題とする。
本発明の一つの観点では、ICタグは、ICチップと、前記ICチップに格納された情報を外部の装置と送受信するアンテナと、前記ICチップが一方の面に実装されたベース基材と、を有するICタグ本体と、前記ICチップを覆うようにして、前記ベース基材の一方の面と接着されるシートと、を備え、前記シートは、前記ICチップを介して外部より加えられた押圧力により、前記ICチップが受圧方向に沈み込むように変形する。
上記のICタグは、ロール状に巻き取られて保管及び運送されるICタグであり、ICタグ本体と、シートと、を備える。ICタグ本体は、ICチップ、前記ICチップに格納された情報を外部の装置と送受信するアンテナ、及び、ICチップが一方の面に実装されたベース基材を有する。シートは、ICチップを覆うようにして、ベース基材の一方の面と接着され、前記ICチップを介して外部より加えられた押圧力により、前記ICチップが受圧方向に沈み込むように変形する。このようにすることで、ICタグの表面は均されるので、ICタグの表面におけるICチップに対応する位置に押圧力が集中してかかるのを抑えることができ、ICチップの破損を防ぐことができる。
上記のICタグの他の一態様は、前記シートは、その厚さが前記ICチップの厚さよりも大きくなるように、且つ、前記押圧力が加えられることによる当該シートの体積変化量が前記ICチップの体積以上となるように構成される。このようにすることで、押圧力によりICチップはシートに完全に沈み込むことが可能となり、ICタグの表面は完全に均され、ICタグの表面におけるICチップに対応する位置に押圧力が集中してかかるのをより効果的に抑えることができる。
上記のICタグの好適な実施例は、前記シートは、前記押圧力が10N/m2以上となる場合において、当該シートにおける前記ICチップに対応する位置の厚さの変化量が、前記ICチップの厚さ以上となるように構成される。
上記のICタグの更なる好適な実施例は、前記シートは、有機高分子多孔質体である。
上記のICタグの他の一態様は、前記シートは、前記ベース基材との接着から剥離可能な離型層を有する。これにより、前記シートは、前記ベース基材より容易に剥がされ易くなっている。
本発明の更なる他の観点では、ICタグがロール状に巻き取られたICタグロールを構成することができる。このICタグロールによっても、上記の効果を奏することができる。また、一般的なICタグロールと比較して、製造コストを抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[ICタグの構成]
まず、本発明の実施形態に係るICタグの構成について、図1及び図2を用いて述べる。図1は、ICタグロール30の模式図である。図1に示すように、ICタグロール30は、複数のICタグ10が連なった状態でロール状に巻き取られたものである。ここで、ICタグ10間にはミシン目31が設けられており、必要に応じて、ICタグ10は、ミシン目31より切り離され、荷物などに取り付けられる。ICタグ10は、ロール状に巻き取られたICタグロール30の状態で保管及び運送されることが多い。
図2は、図1の切断線A−A´に沿ったICタグ10の断面図を示している。ICタグ10は、主に、ICタグ本体21と、シート18と、より構成されている。
ICタグ本体21は、ICチップ14と、アンテナ13と、ベース基材11と、表紙16と、粘着層15と、より構成される。ベース基材11は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などで作製されたフィルムである。
ICチップ14及びアンテナ13は、ベース基材11の一方の面に実装されている。表紙16は、粘着層15を介して、ベース基材11の他方の面と接着されている。ICチップ14は、所要のデータを格納している。アンテナ13は、ベース基材11の面上に、導電性を有するアルミニウム(Al)や銅(Cu)などの金属で形成され、ICチップ14と電気的に接続されている。アンテナ13は、ICチップ14に格納されたデータを、外部装置、例えば、ICタグの読み取り書き取り装置(不図示)に対し送受信する。
シート18の一方の面には、シリコン樹脂などが塗布されることにより離型層17が形成されている。シート18における離型層17が形成されている側の面は、ベース基材11の一方の面、即ち、ベース基材11におけるICチップ14及びアンテナ13が実装されている側の面と粘着層12を介して接着される。離型層17は、シリコン樹脂などが塗布されることにより形成されるため、ベース基材11との接着から剥離可能に構成されている。つまり、シート18は、離型層17を有することにより、ベース基材11より容易に剥がされ易くなっている。このようにして、図2に示すように、シート18は、ICチップ14を覆うようにして、ベース基材11の一方の面と接着される。
ICタグ10を荷物に取り付ける際には、ユーザは、シート18をICタグ本体21より剥がして粘着層12を剥き出しにする。シート18には離型層17が形成されているので、シート18はICタグ本体21より剥がされ易くなっている。そして、ユーザは、ICタグ本体21における粘着層12が設けられた側の面を荷物に押し当てる。これにより、ICタグ本体21は、粘着層12を介して荷物に貼り付けられる。
ここで、図2に示すように、ICタグ10は、ICチップ14が実装されている位置における厚さICh1が、ICチップ14が実装されていない位置における厚さICh2と比較して、ICチップ14の厚さ分CHだけ大きくなっている。即ち、ベース基材11は、ICチップ14の存在する位置で凸状に盛り上がっている。
先にも述べたように、ICタグ10は、ロール状に巻き取られたICタグロール30の状態で保管及び運送されることが多い(図1参照)。ICタグ10は、ICチップ14が実装されている位置の厚さICh1が、ICチップ14が実装されていない位置ICh2における厚さと比較して、大きくなっているので、ICタグ10をロール状に巻き取る際の締め付け力や、運搬時におけるICタグロール30に加わる外部からの衝撃及び振動は、図2に示すように、ICタグ10の表面(ICタグ10における表紙16側の面)のうち、ICチップ14に対応する位置に押圧力として集中してかかる。このように、押圧力がICチップ14に対応する位置に集中してかかることにより、ICチップ14は破損する恐れがある。一般的なICタグロールでは、ICチップに押圧力がかからないようにするために、ICタグの表面上において、ICチップに対応する位置を挟むようにして調整用の基材(以下、「調整用基材」と称す)を設けることにより段差をなくし、ICタグと調整用基材とを重ねて巻き取る方法が採られる。しかしながら、これだと、調整用基材の位置合わせを行う必要があるため、製造コストが上昇するデメリットがある。
そこで、本発明に係るICタグ10では、シート18は、ICチップ14を介して外部より加えられた押圧力により、ICチップ14が受圧方向に沈み込むように変形するように構成される。このようにすることで、ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置に押圧力が集中してかかるのを抑えることができ、ICチップ14が破損するのを防ぐことができる。以下に具体的に述べる。
図3は、シート18にICチップ14が沈み込んだ状態のICタグ10の断面図を示している。ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置に押圧力がかかると、シート18にもICチップ14を介して当該押圧力がかかる。本発明に係るICタグ10では、シート18は、当該押圧力が加えられると、図3に示すように、当該押圧力が加えられた方向である受圧方向に凹むように変形し、ICチップ14はシート18に沈み込む。このようにすることで、ICタグ10の表面は均されるので、ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置に押圧力が集中してかかるのを抑えることができ、ICチップ14が破損するのを防ぐことができる。シート18の材料としては、押圧力に対し受圧方向に変形をすることが可能な材料、具体的には、ポリプロピレンやポリエチレンなどの有機高分子多孔質体が好適である。また、本発明のICタグ10を巻き取ったICタグロール30では、上記の効果に加えて、調整基材を設ける必要がなくなるため、調整基材を用いて製造されたICタグロールと比較して、製造コストを抑えることができる。
ここで、シート18は、その厚さSHがICチップ14の厚さCHよりも厚くなるように、且つ、押圧力による体積変化量がICチップ14の体積以上となるように構成されるのが望ましい。なぜならば、このようにすることで、押圧力によりICチップ14はシート18に完全に沈み込むことが可能となるからである。このようにすることで、ICタグ10の表面は完全に均されるので、ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置に押圧力が集中してかかるのをより効果的に抑えることができる。
また、一般的には、ICチップ14は10N/m以上の力が加わると破損してしまう恐れがある。従って、別の言い方をすれば、ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置にかかる押圧力が10N/m以上となる場合において、シート18におけるICチップ14に対応する位置の厚さの変化量SDが、ICチップ14の厚さCH(例えば、150μm)以上となるように、シート18は構成されるのが望ましい。このようにしても、押圧力によりICチップ14はシート18に完全に沈み込むことが可能となり、ICタグ10の表面は完全に均されるので、ICタグ10の表面におけるICチップ14に対応する位置に押圧力が集中してかかるのをより効果的に抑えることができる。
ICタグロールの模式図である。 ICタグの構造を示す断面図である。 ICタグの構造を示す断面図である。
符号の説明
10 ICタグ、 11 ベース基材、 12 粘着層、 13 アンテナ、 14 ICチップ、 15 粘着層、 16 表紙、 17 離型層、 18 シート

Claims (6)

  1. ICチップと、前記ICチップに格納された情報を外部の装置と送受信するアンテナと、前記ICチップが一方の面に実装されたベース基材と、を有するICタグ本体と、
    前記ICチップを覆うようにして、前記ベース基材の一方の面と接着されるシートと、を備え、
    前記シートは、前記ICチップを介して外部より加えられた押圧力により、前記ICチップが受圧方向に沈み込むように変形することを特徴とするICタグ。
  2. 前記シートは、その厚さが前記ICチップの厚さよりも大きくなるように、且つ、前記押圧力が加えられることによる当該シートの体積変化量が前記ICチップの体積以上となるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のICタグ。
  3. 前記シートは、前記押圧力が10N/m以上となる場合において、当該シートにおける前記ICチップに対応する位置の厚さの変化量が前記ICチップの厚さ以上となるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のICタグ。
  4. 前記シートは、有機高分子多孔質体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のICタグ。
  5. 前記シートは、前記ベース基材との接着から剥離可能な離型層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のICタグ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のICタグがロール状に巻き取られた構成を有することを特徴とするICタグロール。
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