JP2014157180A - Rfid粘着感熱ラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感熱層と、基材シートと、モジュール基板上に電子情報記録素子及びアンテナ回路を有する複数の電子情報記録モジュールと、接着剤層と、粘着層とを有し、前記感熱層が、前記基材シートに隣接して配され、前記基材シートが、前記感熱層が配される反対の面に、前記電子情報記録素子を深さ方向に配置するように凹部を有し、前記電子情報記録モジュールが、前記基材シートと、前記接着剤層を介して配され、前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と前記接着剤層を介する状態で配され、前記粘着層が、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接して配されるRFID粘着感熱ラベルである。
【選択図】図2
Description
感熱層と、基材シートと、モジュール基板上に電子情報記録素子及びアンテナ回路を有する電子情報記録モジュールと、接着剤層と、粘着層とを有し、
前記感熱層が、前記基材シートに隣接して配され、
前記基材シートが、前記感熱層が配される反対の面に、前記電子情報記録素子を深さ方向に配置するように凹部を有し、
前記電子情報記録モジュールが、前記基材シートと、前記接着剤層を介して配され、
前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と前記接着剤層を介する状態で配され、
前記粘着層が、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接して配されることを特徴とするRFID粘着感熱ラベルである。
本発明のRFID粘着感熱ラベルは、感熱層と、基材シートと、モジュール基板上に電子情報記録素子及びアンテナ回路を有する電子情報記録モジュールと、接着剤層と、粘着層とを有してなり、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記RFID粘着感熱ラベルは、前記感熱層が、前記基材シートに隣接して配され、前記基材シートが、前記感熱層が配される反対の面に、前記電子情報記録素子を深さ方向に配置するように凹部を有し、前記電子情報記録モジュールが、前記基材シートと、前記接着剤層を介して配され、前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と前記接着剤層を介する状態で配され、前記粘着層が、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接して配される。
前記感熱層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱記録層、熱溶融転写記録用インク受容層、電子写真用トナー受像層、ハロゲン化銀写真用記録層、及びインクジェット用インク受像層などが挙げられる。これらの中でも、感熱記録層が好ましく、色調が可逆的に変化する可逆性感熱記録層がより好ましい。
前記可逆性感熱記録層は、温度変化によって色の状態が可逆的に変化する可逆性感熱記録材料を有してなり、更に必要に応じて、添加剤、バインダー樹脂を有してなる。
前記可逆性感熱記録材料としては、熱により透明度や色調が可逆的に変化する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、常温より高い第1の温度で第1の色の状態となり、第1の温度よりも高い第2の温度で加熱し、その後冷却することにより第2の色の状態となる材料が挙げられる。これらの中でも、第1の温度と第2の温度で色の状態が変化する材料が特に好ましい。
具体的には、第1の温度で透明状態となり、第2の温度で白濁状態となる材料(特開昭55−154198号公報参照)、第2の温度で発色し、第1の温度で消色する材料(特開平4−224996号公報、特開平4−247985号公報、特開平4−267190号公報参照)、第1の温度で白濁状態となり、第2の温度で透明状態となる材料(特開平3−169590号公報参照)、第1の温度で黒色、赤色、青色等に発色し、第2の温度で消色する材料(特開平2−188293号公報、特開平2−188294号公報参照)などが挙げられる。これらの中でも、樹脂母材中に高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した系や、ロイコ染料と顕色剤を用いた系が好ましい。
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報等に開示されているものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤は、分子内に、ロイコ染料を発色させる顕色能を持つ構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等)と、分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)を1つ以上有する化合物である。これらの構造は、ヘテロ原子を有する2価以上の連結基を介して連結されていてもよい。また、長鎖炭化水素基は、同様の連結基及び芳香族基の少なくともいずれかを有していてもよい。
前記R1及びR3としては、以下の構造式で表されるものが好適に挙げられる。
前記脂肪族炭化水素基は、直鎖でも分枝していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基に結合している置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基などが挙げられる。なお、R1及びR2、R3及びR4の炭素の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、前記脂肪族炭化水素基の炭素数は8以上が好ましく、11以上がより好ましい。
前記R2及びR4としては、以下に示すものが好適に挙げられる。
前記添加剤としては、塗布特性や発色消色特性を改善、制御するための、界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、発色安定化剤、消色促進剤などが挙げられる。
前記バインダー樹脂としては、基材シート上に、これらの材料を結着できさえすれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線(UV)、電子線(EB)等を用いて硬化させることが可能な樹脂が好ましく、硬化剤を用いて熱硬化させることが可能な樹脂がより好ましい。これにより、ゲル分率を向上させることができる。
前記熱硬化させることが可能な樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが挙げられる。
前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、イソシアネートが好ましい。前記イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI);これらのイソシアネートのトリメチロールプロパン等によるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ、ブロック化イソシネートなどが挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、そのアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプが好ましい。なお、これらの硬化剤は、全量が硬化反応しなくてもよい。即ち、前記可逆性感熱記録層に未反応の硬化剤が存在していてもよい。このとき、硬化反応を促進させるために、硬化触媒を用いてもよい。
ここで、前記ゲル分率は、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことにより測定することができる。具体的には、基材シートから可逆性感熱記録層を剥離して、可逆性感熱記録層の初期質量を測定する。次に、可逆性感熱記録層を400メッシュの金網に挾んで、未硬化のバインダー樹脂が可溶な溶剤中に24時間浸した後、真空乾燥して、乾燥後の質量を測定する。これにより、ゲル分率は下記数式1から求めることができる。
ゲル分率(%)=(乾燥後の質量)/(初期質量)×100 ・・・式1
前記感熱層の形成方法としては、例えば、ロイコ染料、顕色剤、添加剤、バインダー樹脂、及び溶媒を均一に分散させた塗布液を塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法などが挙げられる。
前記塗布液は、例えば、ペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等の分散装置を用いて調製することができる。このとき、分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散させてもよいし、各材料を分散させたものを混合してもよい。更に、各材料を加熱溶解させて急冷又は徐冷することによって析出させてもよい。
前記塗布液の塗布方法としては、例えば、ブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、スプレー塗工法、エアナイフ塗工法、ビード塗工法、カーテン塗工法、グラビア塗工法、キス塗工法、リバースロール塗工法、ディップ塗工法、ダイ塗工法などが挙げられる。
前記感熱層が可逆性感熱記録層である場合、その厚みとしては、1μm〜20μmが好ましく、3μm〜15μmがより好ましい。前記厚みが、1μm未満であると、発色濃度が低下して画像のコントラストが低下することがあり、20μmを超えると、可逆性感熱記録層の熱分布が大きくなって、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、目的とする発色濃度が得られなくなることがある。
前記基材シートは、前記感熱層に隣接して配され、前記感熱層が配される面と反対の面に凹部が形成される。該凹部は、前記電子情報記録モジュール(ICタグ)上に配される凸状の前記電子情報記録素子(ICチップ)を挿入可能に形成される。
前記基材シートの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜2,000μmが好ましく、100μm〜1,000μmがより好ましい。
前記凹部の内壁面の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記凹部の開口端から前記凹部の底面に向かって前記凹部の最大開口径が小さくなるように傾斜したテーパ面などが挙げられる。
前記凹部の内壁面は、前記凹部の開口端から前記凹部の底面に向かって前記凹部の最大開口径が小さくなるように漸次傾斜したテーパ面であることが好ましい。
また、前記凹部の深さとしては、基材シートを貫通しない範囲であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm〜260μmが好ましい。
前記凹部の内壁面が前記のようなテーパ面を有すると、白抜けやカスレがなく、極めて優れた印字品質を得ることができる。
前記凹部の開口部を上方から見た形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円形、楕円形、四角形、長方形、六角形、八角形などが挙げられる。
前記テーパ面の傾斜角度(テーパ角)θとしては、30°以下が好ましく、5°〜20°がより好ましく、8°〜15°が更に好ましい。前記テーパ角θが、30°を超えると、前記凹部と塗布される第1の樹脂との間に隙間が生じることがある。
ここで、前記テーパ角θとは、凹部の底面の水平面とテーパ面とで形成される角度を意味する。
前記凹部と前記電子情報記録素子との間の前記凹部の幅方向における間隔とは、該凹部に前記電子情報記録素子を挿入した状態で空隙となる部分の幅寸法を意味する。
前記間隔が、5μm未満であると、電子情報記録素子が基材シート側に突出して、記録時に電子情報記録素子の周囲領域が発色不良(画像抜け)となることがある。一方、前記間隔が、50μmを超えると、電子情報記録素子が裏面側に凹となり、記録時に電子情報記録素子領域が発色不良(画像抜け)となることがある。
前記切削加工において、凹部の開口部を上方から見た形状が円形の場合には、回転させて切削する刃の角度を変化させることにより、テーパ角を調整することができる。また、凹部の開口部を上から見た形状が四角形の場合には、まず、四角形に凹部を削った後、四角形の外周縁部を面取りすることによりテーパ面を形成することができる。
前記電子情報記録モジュール(ICタグ)は、モジュール基板上に電子情報記録素子(ICチップ)及びアンテナ回路を有し、必要に応じて、その他の部材を有してなる。前記電子情報記録モジュールは、前記基材シートと前記接着剤層を介して配され、前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と間隔を有する状態で配されてなる。
前記モジュール基板に対して、例えば、前記アンテナ回路としての金属箔をラミネートする場合、前記金属箔としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅箔、アルミニウム箔、鉄箔などを使用できるが、コスト、加工性に優れることからアルミニウム箔が好ましく、その厚みとしては、6μm〜50μmが好ましい。
前記モジュール基板の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正方形、長方形、円形、楕円形などが挙げられる。
前記保護膜の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜20μmが好ましい。
前記接着剤層は、前記電子情報記録モジュールと前記基材シートとの間を充填(インレット)する形で配されてなる。更に、前記接着剤層は、基材シートの凹部の底面と前記電子情報記録素子の間を充填する状態で配されてなる。前記接着剤層を形成することで、前記凹部に対応する前記感熱層の表面領域に凹みが生ずることを抑制することができ、電子情報記録素子の破損を防止し、画像品質に優れた画像の形成及び消去を行うことができる。
これらの中でも、天然ゴム、合成ゴム、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、EVA系樹脂が好ましく、アクリル系樹脂がより好ましい。
前記最短距離が、10μm未満であると、前記アンテナ回路の凹凸形状の影響を受け、画像形成時における白抜け、カスレ等の発色不良の原因となる。このような観点から、前記最短距離としては、15μm以上がより好ましく、20μm以上が特に好ましい。
ただし、前記最短距離が10μm以上であれば、前記アンテナ回路の凹凸形状を吸収することができる。前記最短距離が大きくなりすぎると、前記RFID粘着感熱ラベルの総厚みが大きくなり、目的とする柔軟性が得られないことがある。したがって、前記最短距離の上限値としては、50μm以下が好ましい。
前記の通り、アンテナ回路における配線部の厚みは、通常、5μm〜30μmの凹凸形状を有している。
前記最短距離は、前記配線部近傍を断面研磨し、断面形状を観察することにより測定することができる。
前記凹部における接着剤層の厚みが、100μmを超えると、前記RFID粘着感熱ラベルの総厚みが大きくなり、目的とする柔軟性が得られないことがある。
前記粘着層は、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接してなる。
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記粘着層の前記基材シートと接するのと反対側に剥離紙、バック層を設けてもよい。また、前記可逆性感熱記録層の露出面に対して、保護層を設けてもよい。更に、前記保護層と感熱層との間に、中間層が配されていてもよい。
前記剥離紙は、前記粘着層の、前記接着剤層、前記電子情報記録モジュール、及び前記基材シートが配される反対の面に配されてなる。
前記バック層は、カールを防止する目的で配される。
前記バック層の構成材料としては、熱、紫外線、電子線等、好ましくは、紫外線を用いて硬化させた樹脂が挙げられる。また、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させることが可能なものとしては、前記可逆性感熱記録層と同様のものを用いることができ、同様に硬化させることができる。
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸塩、ケイ酸塩、金属酸化物、硫酸化合物などが挙げられる。
前記有機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂などが挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サリシレート構造、シアノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造等を有する化合物などが挙げられる。
前記滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成ワックス類、植物性ワックス類、動物性ワックス類、高級アルコール類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類、アミド類などが挙げられる。
前記帯電防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ナトリウム等の無機塩類;ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等のアニオン性高分子電解質;導電性酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性金属化合物などが挙げられる。
前記バック層の厚みとしては、0.1μm〜10μmが好ましい。
前記保護層は、前記感熱層を保護する目的で配される。
前記保護層の構成材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させた樹脂などが挙げられる。これらの中でも、紫外線又は電子線を用いて硬化させた樹脂が特に好ましい。
前記紫外線(電子線)を用いて硬化させることが可能な樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系等のオリゴマー;各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーなどが挙げられる。
なお、紫外線を用いて架橋させる際には、光重合開始剤、光重合促進剤を用いることが好ましい。また、熱硬化させることが可能な樹脂としては、前記可逆性感熱記録層と同様の樹脂を用いることができ、同様に硬化させることができる。
前記保護層の厚みとしては、0.1μm〜10μmが好ましい。
前記中間層は、前記感熱層に対する保護層の接着性向上、保護層の塗布液の塗布による感熱層の変質防止、保護層中の添加剤の感熱層への移行防止のために設ける。これにより、画像の保存性を改善することができる。
前記中間層の構成材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させる樹脂(熱硬化性樹脂)、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
前記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。
また、前記熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させる樹脂としては、特に制限はなく、前記可逆性感熱記録層と同様のものを用いることができ、同様に硬化させることができる。
なお、前記中間層の形成方法としては、前記感熱層と同様の形成方法などが挙げられる。
前記中間層中のフィラーの含有量としては、1体積%〜95体積%が好ましく、5体積%〜75体積%がより好ましい。
前記中間層中の紫外線吸収剤の含有量としては、前記樹脂に対して、0.5質量%〜10質量%が好ましい。
前記中間層の厚みは、0.1μm〜20μmが好ましく、0.3μm〜3μmがより好ましい。
なお、前記可逆性感熱記録層と前記基材シートの間にアンダー層を設けてもよい。これにより、前記可逆性感熱記録層の発色感度及び前記可逆性感熱記録層と前記基材シートの接着性を向上させることができる。
また、レーザー光を用いて、前記可逆性感熱記録層を発色させるためのレーザー光を吸収して光を熱に変換する光熱変換層を設けてもよい。
更に、放熱を防止するために、空気層等の断熱層を設けてもよい。
前記総厚みが、500μmを超えると、柔軟性が損なわれヘッド密着性向上効果が発揮できない。更に、580μm以上となると、プリンタの搬送系で詰まりが発生することがある。
前記総厚みが、150μm未満であると、薄くなりすぎることで、ICチップの凸構造を吸収できずに、印字不良が発生することがある。
前記RFID粘着感熱ラベルの形状としては、特に制限はなく、ラベル状、シート状、ラベルシート状、ロール状などが好適に挙げられる。これらの中でも、利便性、保管場所、取り扱い性の点から円筒状の芯材に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。
これらの中でも、サーマルヘッドによる活性化方法が好ましい。この場合、既存の感熱記録プリンタ装置を用いて前記感熱粘着材料の両面を加熱することにより、前記感熱記録層への記録と、前記感熱性粘着層の熱活性化とを行うことができる点で有利である。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係るRFID粘着感熱ラベル(RFID粘着感熱ラベルロール)30について図2を用いて説明する。
前記RFID粘着感熱ラベルロール30は、複数のICタグ10が連なった状態でロール状に巻き取られたものであり、ロール状に巻き取られた状態で保管及び運送される。
本発明の第2の実施形態に係るRFID粘着感熱ラベル(RFID粘着感熱ラベルロール)40について図3を用いて説明する。
前記RFID粘着感熱ラベルロール40は、複数のICタグ10が連なった状態でロール状に巻き取られたものであり、ロール状に巻き取られた状態で保管及び運送される。ICタグ10間にはミシン目41が設けられており、必要に応じてミシン目41より切り離され、荷物などに貼り付けられる。
図5に実施例1におけるRFID粘着感熱ラベル20の断面模式図を示す。
感熱シート50(リコーサーマルペーパータイプ150LCSB、株式会社リコー製)の感熱層21形成面の対面に、切削加工により底面の直径6mm、深さ150μm、テーパ角15度の凹部23を形成した。凹部23を形成した後に、感熱シート50の凹部23を形成した面に、凹部23も含め、ホットメルト接着剤(ボンドマスター170−7310、日本エヌエスシー株式会社製)をロール法により平面部の厚みが15μmとなるように塗布した。
図6に比較例1におけるRFID粘着感熱ラベル60の断面図を示す。
剥離紙26(剥離フィルムシリコーンタイプ、リンテック株式会社製)の裏面側に、直径6mm、深さ150μm、テーパ角15度の凸部を有する金型を用いてプレス加工を行い、前記剥離紙26の裏面側に凹部62を形成する。プレス加工として、金型ロールの表面と剥離紙裏面上を圧着し形成する公知のエンボス法を用いた。その凹部62の形成位置は、電子情報記録素子(ICチップ)28の配置位置に合わせて形成した。
次に、上質紙61にアクリル系粘着剤(BPW6111、東洋インキ株式会社製)を乾燥後の厚み15μmとなるようにロール法で塗布した。
前記RFID粘着感熱ラベル(RFID粘着感熱ラベルロール)は、前記特許文献1に記載のものに対応する。
図7に比較例2におけるRFID粘着感熱ラベル70の断面図を示す。
感熱シート50(リコーサーマルペーパータイプ150LCSB、株式会社リコー製)の感熱層21形成面の対面に、ホットメルト接着剤(ボンドマスター170−7310、日本エヌエスシー株式会社製)をロール法により平面部の厚みが10μmとなるように塗布し,その上にPETシート71(クリスパーK1212、50μm、東洋紡株式会社製)を貼り合せた。
前記RFID粘着感熱ラベルは、前記特許文献3に記載のものに対応する。
前記実施例1、並びに比較例1及び2で作製されたRFID粘着感熱ラベル20、60、及び70について、以下のような測定を行い、ロール巻取り時と、感熱プリント時の評価を行った。結果を表1に示す。
−ICチップの破損−
RFID粘着感熱ラベル5mをΦ30mm径のロールに、巻きつけ、ほどく操作を2,000回繰り返した。試験後のRFID粘着感熱ラベルについて、TFU−RW526ハンディーリーダー(富士通株式会社製)を用い、交信の有無を測定した。
−−評価基準−−
○: 試験後の交信距離が試験前の交信距離の±10%範囲内で、交信が可能であった。
△: 交信は出来るが、試験後の交信距離が試験前の交信距離の−10%未満であった。
×: 全く交信できなかった。
RFID粘着感熱ラベル10mをΦ50mm径の駆動ロールに巻きつけを行い、端面ズレを測定した。
−−評価基準−−
○: 端面ズレが±5mm以内であった。
×: 端面ズレが±5mmを超えていた。
−ICチップの破損−
感熱印字装置TH−PMD(大倉電気株式会社製)を用いて、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて全ベタ印字を行った。印字後、TFU−RW526ハンディーリーダー(富士通株式会社製)を用い、交信の有無を測定した。
−−評価基準−−
○: 印字後の交信距離が印字前の交信距離の±10%範囲内で、交信が可能であった。
△: 交信は出来るが、印字後の交信距離が印字前の交信距離の−10%未満であった。
×: 全く交信できなかった。
感熱印字装置TH−PMD(大倉電気株式会社製)を用いて、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて全ベタ印字を行った。
−−評価基準−−
○: 印字部に画像抜けは観察されなかった。
×: ICチップ部の周辺に画像抜けが観察された。
<1> 感熱層と、基材シートと、モジュール基板上に電子情報記録素子及びアンテナ回路を有する複数の電子情報記録モジュールと、接着剤層と、粘着層とを有し、
前記感熱層が、前記基材シートに隣接して配され、
前記基材シートが、前記感熱層が配される反対の面に、前記電子情報記録素子を深さ方向に配置するように凹部を有し、
前記電子情報記録モジュールが、前記基材シートと、前記接着剤層を介して配され、
前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と前記接着剤層を介する状態で配され、
前記粘着層が、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接して配されることを特徴とするRFID粘着感熱ラベルである。
<2> 凹部の内壁面が、前記凹部の開口端から前記凹部の底面に向かって前記凹部の最大開口径が小さくなるように傾斜したテーパ面である前記<1>に記載のRFID粘着感熱ラベルである。
<3> 感熱層がロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層、熱溶融転写記録用インク受容層、電子写真用トナー受像層、ハロゲン化銀写真用記録層、及びインクジェット用インク受像層のいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベルである。
<4> 感熱層が可逆性感熱記録層である前記<3>に記載のRFID粘着感熱ラベルである。
<5> 基材シートが合成紙及びプラスチックフィルムのいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベルである。
<6> 剥離紙を有し、前記剥離紙は、粘着層の接着剤層、電子情報記録モジュール、基材シート、及び感熱層が配される面とは反対の面に配される前記<1>から<5>のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベルである。
<7> 複数の電子情報記録モジュールが連なった状態でロール状に加工されてなる前記<1>から<6>のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベルである。
11 ベース基材
12 粘着層
13 アンテナ
14 電子情報記録素子(ICチップ)
15 粘着層
16 表紙
17 離型層
18 シート
20 RFID粘着感熱ラベル
21 感熱層
22 基材シート
23 凹部
24 接着剤層
25 粘着層
26 剥離紙
27 モジュール基板
28 電子情報記録素子(ICチップ)
29 アンテナ回路
30 RFID粘着感熱ラベルロール
40 ミシン目付きRFID粘着感熱ラベルロール
50 感熱シート
61 上質紙
62 エンボス凹部
71 PETシート
72 高分子ポリエチレン基材
Claims (7)
- 感熱層と、基材シートと、モジュール基板上に電子情報記録素子及びアンテナ回路を有する電子情報記録モジュールと、接着剤層と、粘着層とを有し、
前記感熱層が、前記基材シートに隣接して配され、
前記基材シートが、前記感熱層が配される反対の面に、前記電子情報記録素子を深さ方向に配置するように凹部を有し、
前記電子情報記録モジュールが、前記基材シートと、前記接着剤層を介して配され、
前記電子情報記録素子が、基材シートの前記凹部に、前記凹部の底面と前記接着剤層を介する状態で配され、
前記粘着層が、前記接着剤層及び前記電子情報記録モジュールを内包する形で、前記基材シートに隣接して配されることを特徴とするRFID粘着感熱ラベル。 - 凹部の内壁面が、前記凹部の開口端から前記凹部の底面に向かって前記凹部の最大開口径が小さくなるように傾斜したテーパ面である請求項1に記載のRFID粘着感熱ラベル。
- 感熱層が感熱記録層、熱溶融転写記録用インク受容層、電子写真用トナー受像層、ハロゲン化銀写真用記録層、及びインクジェット用インク受像層のいずれかである請求項1から2のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベル。
- 感熱層が可逆性感熱記録層である請求項3に記載のRFID粘着感熱ラベル。
- 基材シートが合成紙及びプラスチックフィルムのいずれかである請求項1から4のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベル。
- 剥離紙を有し、前記剥離紙は、粘着層の接着剤層、電子情報記録モジュール、基材シート、及び感熱層が配される面とは反対の面に配される請求項1から5のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベル。
- 複数の電子情報記録モジュールが連なった状態でロール状に加工されてなる請求項1から6のいずれかに記載のRFID粘着感熱ラベル。
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- 2013-02-14 JP JP2013026651A patent/JP2014157180A/ja active Pending
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