JP2006297771A - Icタグ付き本 - Google Patents
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Abstract
【課題】合紙絵本に限られるが、外部からICタグが見えないことはもちろん、取扱い時に破損することがなく、しかも価格的な観点から実使用が可能なICタグ付き本を提供すること。
【解決手段】合紙絵本における本文の背部にICタグ用インレット10を貼着し、その上から表紙2を被せているので、ICタグ用インレット10は外部から見えない状態になっている。しかも、表紙用のシート2aが本文の背部に接着しておらず、背部との間に僅かな隙間が生じており、圧力を受けにくい状態になっているため、子供が乱暴に取り扱っても破損することがなく、ICタグの信頼性が高いものとなる。しかも、大量生産による安価なICタグ用インレットを本文の背部に貼着するだけであるので、コスト的に見ても実使用が可能である。
【選択図】図1
【解決手段】合紙絵本における本文の背部にICタグ用インレット10を貼着し、その上から表紙2を被せているので、ICタグ用インレット10は外部から見えない状態になっている。しかも、表紙用のシート2aが本文の背部に接着しておらず、背部との間に僅かな隙間が生じており、圧力を受けにくい状態になっているため、子供が乱暴に取り扱っても破損することがなく、ICタグの信頼性が高いものとなる。しかも、大量生産による安価なICタグ用インレットを本文の背部に貼着するだけであるので、コスト的に見ても実使用が可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、書籍、雑誌等のいわゆる本の技術分野に属し、詳しくは、パッシブ型のICタグを取り付けたICタグ付き本に関するものである。
近年、外部処理装置との通信を非接触で行うICタグが一般に広く知られるようになってきた。このICタグは、情報を発信するために電池を内蔵しているアクティブ型と、電池を内蔵せずに受けた電波で電力を得て発信するパッシブ型に分類される。このうちパッシブ型のICタグは、リーダライタが電波を使って電力を送り込み、その電力でICが起動するもので、その電波には指示や要求も載っており、リーダライタから電力と命令を同時に受け取るようになっている。そして、ICタグはその指示に対する答えを搬送波と呼ばれる電波に載せて送り出す。電波の到達距離は最大で数メートルと短いが、小型かつ軽量で、アクティブ型に比べると非常に安価に製造できる。そのため、今後はパッシブ型のICタグが多くの商品などに搭載されることが期待されている。
このパッシブ型のICタグは、ICチップとアンテナを備えていさえすればどんな形状であってもよい。例えば、円盤型、円筒型、カード型、箱型などがあるが、いずれも長い方向で数センチほどの大きさである。また、研究開発が進み、価格についても安価になることが見えてきたことから、様々な商品にICタグをつけて物流過程、保管時等における情報管理を可能にすることが提案されている。例えば、書籍、雑誌等の本にICタグを付けることにより、万引き防止機能を付与するのみならず、流通過程において必要な情報の管理を行うようにしたものが提案されている。
特開2003−63655号公報
上記した特許文献1に記載されている書籍、雑誌等の本は、背部の表紙内側にICタグを備えた構造をしており、ICタグが隠れて見えないという利点を有している。しかしながら、取扱い時や流通時においては、本の背側に外力が掛かることが多々あり、このように背部に外力が掛かると、その中のICタグにも圧力が掛かって破損する恐れがあり、ICタグの信頼性が損なわれるという問題点がある。特に、小さな子供を対象とした絵本のような場合、乱暴に扱われることが多いため、背部の表紙内側に取り付けたICタグの破損を招く確率が高い。
一方、上記したパッシブ型のICタグは、小型化・低価格化に向けての研究開発が行われており、最近では、極小のICチップに外部アンテナを装着し、テープ状にした印刷アンテナインレット型のICタグ用インレットが供給されている。そして、このICタグ用インレットを用いてタグ化することで、各種用途に応じた形態のICタグを製造することができるようになっており、ICタグの普及を図る上においてこの小さくて安価なICタグ用インレットを利用することが望ましいという背景がある。
本発明は、上記のような問題点や事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、合紙絵本に限られるが、外部からICタグが見えないことはもちろん、取扱い時に破損することがなく、しかも価格的な観点から実使用が可能なICタグ付き本を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のICタグ付き本は、隣接する見開きページが1枚のシートで構成されるように2枚のシートを貼り合わせることで本文の各用紙部を形成し、さらに両側の見返しの裏面側に対して表紙用のシートをくるみ状態で貼り合わせることで表紙部を形成することにより、本文の各用紙部と表紙部とがそれぞれ2枚のシートを貼り合わせた用紙となるようにし、表紙用のシートが本文の背部に対応する中央帯状部とそれに隣接する開閉用帯状部を除いたところで見返しの裏面側に貼り合わせられてなる構成をした合紙絵本において、本文の背部にICタグ用インレットを貼着したことを特徴としている。
本発明のICタグ付き本は、合紙絵本における本文の背部にICタグ用インレットを貼着し、その上から表紙を被せているので、ICタグ用インレットは外部から見えない状態になっている。しかも、表紙用のシートが本文の背部に接着しておらず、背部との間に僅かな隙間が生じており、圧力を受けにくい状態になっているため、子供が乱暴に取り扱っても破損することがなく、ICタグの信頼性が高いものとなる。しかも、大量生産による安価なICタグ用インレットを本文の背部に貼着するだけであるので、コスト的に見ても実使用が可能である。
以下、具体例を挙げて本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るICタグ付き本の一例を後方から見た状態で示す斜視図、図2は図1のICタグ付き本を開いた状態で示す一部破断斜視図である。
このICタグ付き本Bは合紙絵本をベースにしている。合紙絵本は、隣接する見開きページが1枚のシートで構成されるように2枚のシートを貼り合わせることで本文の各用紙部1が形成され、さらに両側の見返しの裏面に対して表紙用のシート2aをくるみ状態で貼り合わせることで表紙部2が形成されており、これによって、本文の各用紙部1と表紙部2とがそれぞれ2枚のシートを貼り合わせた用紙となったものである。また、表紙用のシート2aが本文の背部に対応する中央帯状部3とそれに隣接する開閉用帯状部4を除いたところで見返しの裏面に貼り合わせられている。そして、本発明のICタグ付き本Bは、図示の如く、合紙絵本における本文の背部に帯状のICタグ用インレット10が天地方向に貼着されたものになっている。
合紙絵本に用いるシートは板紙であり、1枚でも曲がりにくいが、2枚を貼り合わせた状態では簡単に曲がるものではない。したがって、表紙用のシート2aに対して、本文の背部に対応する中央帯状部3の両側辺にそれぞれ押罫a,bを設けるとともに、開閉用帯状部4における中央部3と反対側の辺に押罫cを入れてそれぞれを折曲げ可能にし、上記したように、中央帯状部3と隣接帯状部4の裏面側を接着しないようにしている。これにより、合紙絵本は図2の如く、表紙部2と各用紙部1を簡単に開くことができる。
ICタグ用インレット10としては、図3に示すようなものが使用される。このICタグ用インレット10は、0.01〜0.5mm角の小さなICチップ11(例えばミューチップ)を用い、これに長さ50〜60mmの外部アンテナ12を装着して幅が約1mmのテープ状としたものであり、ICチップ11はPETフィルム等の絶縁性のベースフィルム13上に載置接合され、外部アンテナ12はそのベースフィルム13上に印刷により形成される。またICチップ11は表面及び側面が樹脂封止された状態で外部アンテナ12に接続される。外部アンテナ12の略中央部には、その一端が外部アンテナ12の外縁に達するL字状のスリット14が形成されており、このスリット14の途中に樹脂封止されたICチップ11が実装されている。また、ベースフィルム13にはICチップ11や外部アンテナ12を保護するためのカバーフィルムが必要に応じてラミネートされる。この外部アンテナ12付きのICチップ11は、アンテナ内蔵型のICチップを用いたものよりは通信距離が長く、広い範囲で用いることができるものであり、本発明で使用できるものとして色々のものがある。このようなICタグ用インレット10は、印刷技術によりアンテナを作製することと、超音波接合技術により安価なフィルム素材を利用することで、大量生産でき、安価に供給することができる。
図1及び図2に示すICタグ付き本Bを製造するには、例えば、表紙用のシートを貼る工程の前に本文の背部に対してICタグ用インレット10を貼着すればよい。そして、このように作製したICタグ付き本Bは、外部からICタグ用インレット10が見えないものになる。また、ICタグ用インレット10は、表紙用のシート2aの裏面ではなく、本文の背部の方に付いているので、表紙用のシート2aが僅かな隙間を介してICタグ用インレット10を覆う状態になることから、子供が本を乱暴に扱っても、圧力を受けにくい状態になっている。
以上、具体例を挙げて本発明を説明したが、本発明によるICタグ付き本は、上記の例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
B ICタグ付き本
1 用紙部
2 表紙部
2a シート
3 中央部
4 帯状部
10 ICタグ用インレット
11 ICチップ
12 外部アンテナ
13 ベースフィルム
14 スリット
a,b,c 押罫
1 用紙部
2 表紙部
2a シート
3 中央部
4 帯状部
10 ICタグ用インレット
11 ICチップ
12 外部アンテナ
13 ベースフィルム
14 スリット
a,b,c 押罫
Claims (1)
- 隣接する見開きページが1枚のシートで構成されるように2枚のシートを貼り合わせることで本文の各用紙部を形成し、さらに両側の見返しの裏面側に対して表紙用のシートをくるみ状態で貼り合わせることで表紙部を形成することにより、本文の各用紙部と表紙部とがそれぞれ2枚のシートを貼り合わせた用紙となるようにし、表紙用のシートが本文の背部に対応する中央帯状部とそれに隣接する開閉用帯状部を除いたところで見返しの裏面側に貼り合わせられてなる構成をした合紙絵本において、本文の背部にICタグ用インレットを貼着したことを特徴とする合紙絵本。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005123398A JP2006297771A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | Icタグ付き本 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005123398A JP2006297771A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | Icタグ付き本 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006297771A true JP2006297771A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37466435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005123398A Pending JP2006297771A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | Icタグ付き本 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009031893A (ja) * | 2007-07-25 | 2009-02-12 | Hitachi Ltd | Rfidタグ実装パッケージおよびその製造方法 |
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-
2005
- 2005-04-21 JP JP2005123398A patent/JP2006297771A/ja active Pending
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