JP2009075284A - 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009075284A
JP2009075284A JP2007243287A JP2007243287A JP2009075284A JP 2009075284 A JP2009075284 A JP 2009075284A JP 2007243287 A JP2007243287 A JP 2007243287A JP 2007243287 A JP2007243287 A JP 2007243287A JP 2009075284 A JP2009075284 A JP 2009075284A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
resin composition
radiation
sensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007243287A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5217329B2 (ja
Inventor
Daigo Ichinohe
大吾 一戸
Toru Kajita
徹 梶田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2007243287A priority Critical patent/JP5217329B2/ja
Publication of JP2009075284A publication Critical patent/JP2009075284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5217329B2 publication Critical patent/JP5217329B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

【課題】1,000J/m以下の露光量でも十分な残膜率が得られ、200℃未満のポストベーク温度においても、密着性、ラビング耐性に優れ、さらに高い弾性回復率を有する表示素子用スペーサーまたは保護膜を形成しうる感放射線性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】感放射線性樹脂組成物は、[A](a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、(a2)前記(a1)以外の不飽和化合物の共重合体、〔B〕エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、〔C〕感放射線性ラジカル発生剤、並びに〔D〕特定のオニウムフッ素化アルキルフルオロリン酸塩を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法に関する。
液晶表示素子に使用される部材のうち、スペーサー、保護膜など多くはフォトリソグラフィーにより形成されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。通常、スペーサーや保護膜は、現像後に行われる200℃以上の温度下、30分以上の熱焼成工程を経て最終的なパターンが形成されるが、近年、製造コストの削減やプラスチック基板等、耐熱性に限度のある基板に対応する観点から、熱焼成工程の低温化や短縮化が検討されており、従来より低温ないしは短時間の熱焼成工程でも従来と変わらない性能を有する感放射線性樹脂組成物が強く望まれている。
特開平5−165214号公報 特開2001−261761号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、1,000J/m以下の露光量でも十分な残膜率が得られ、200℃未満のポストベーク温度においても、密着性、ラビング耐性に優れ、さらに高い弾性回復率を有する表示素子用スペーサーまたは保護膜を形成しうる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の感放射線性樹脂組成物を用いた液晶表示素子のスペーサーまたは保護膜の形成方法を提供することにある。本発明のさらに別の目的は、上記の感放射線性樹脂組成物から形成された液晶表示素子のスペーサーまたは保護膜を提供することにある。
本発明によると、前記目的および利点は、第一に、
〔A〕(a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、(a2)前記(a1)以外の不飽和化合物の共重合体、
〔B〕エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、
〔C〕感放射線性ラジカル発生剤、ならびに
〔D〕一般式(1)で表される化合物および一般式(4)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
Figure 2009075284
[式(1)中、AはVIA族〜VIIA族(CAS表記)の原子価mの元素を表し、mは1または2である。nは括弧内の構造の繰り返し単位数を表し、0〜3の整数である。RはAに結合している有機基であり、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基または炭素数2〜30のアルキニル基を表し、更にRはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、アシロキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アリール、複素環、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキレンオキシ、アミノ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。Rの個数はm+n(m−1)+1であり、Rはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また2個以上のRが互いに直接または−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基もしくはフェニレン基を介して結合し、元素Aを含む環構造を形成してもよい。ここでR’は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である。
Dは下記一般式(2)で表される構造であり、
Figure 2009075284
式(2)中、Eは炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基または炭素数8〜20の複素環化合物の2価の基を表し、更にEは炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、炭素数6〜10のアリール、ヒドロキシ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。Gは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基またはフェニレン基を表す。aは0〜5の整数である。a+1個のEおよびa個のGはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。ここでR’は前記のものと同じ。
はオニウムの対イオンである。その個数は1分子当りn+1であり、そのうち少なくとも1個は一般式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンであって、
Figure 2009075284
残りは他のアニオンであってもよい。一般式(3)において、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。bはその個数を示し、1〜5の整数である。b個のRfはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
Figure 2009075284
[式(4)中、MはVIB族〜VIII族(CAS表記)から選ばれる1種の遷移金属元素であり、L1およびL2は遷移金属元素Mの配位子である。L1は炭素数6〜24の芳香族化合物または炭素数4〜20の複素環化合物、L2はインデン、フルオレンまたはシクロペンタジェンのアニオンであり、これらのL1、L2は更にアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、フェニル、ベンゾイル、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。c、dはそれぞれL1、L2の個数を表し、いずれも0〜2の整数であり、合計個数(c+d)は2である。2つの配位子がいずれもL1またはいずれもL2の場合、それぞれは互いに同一であっても異なっていてもよい。配位子L1、L2の電荷と遷移金属元素Mの電荷との合計電荷eは正であって、1または2である。Xは式(1)におけるXと同義である。]
本発明によると、前記目的および利点は、第二に、前記感放射線性樹脂組成物から形成されてなる液晶表示パネル用保護膜またはスペーサーによって達成される。
本発明によると、前記目的および利点は、第三に、少なくとも以下の工程を以下に記載の順序で含むことを特徴とする液晶表示素子用保護膜またはスペーサーの形成方法によって達成される。
(イ)前記感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程、
(ロ)該被膜の少なくとも一部に露光する工程、
(ハ)露光後の該被膜を現像する工程、および
(ニ)現像後の該被膜を加熱する工程。
本発明によると、前記目的および利点は、第四に、前記感放射線性樹脂組成物から形成されてなる保護膜またはスペーサーを具備する液晶表示パネルによって達成される。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、1,000J/m以下の露光量でも十分な残膜率が得られ、200℃未満のポストベーク温度においても、密着性、ラビング耐性に優れ、さらに高い弾性回復率を有するパターン状薄膜を容易に形成することができる。本発明の感放射線性樹脂組成物は、液晶表示素子のスペーサーまたは保護膜を形成するために特に好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
感放射線性樹脂組成物
−共重合体〔A〕−
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される共重合体〔A〕は、(a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「化合物(a1)」という。)と、(a2)他の不飽和化合物(以下、「化合物(a2)」という。)との共重合体である。かかる共重合体〔A〕は、化合物(a1)および(a2)を溶媒中、適当なラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合することによって製造することができる。
化合物(a1)としては、カルボキシル基またはカルボン酸無水物構造と重合性不飽和結合を有するものである限り、特に限定はされないが、例えば不飽和モノカルボン酸化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、不飽和ジカルボン酸化合物の無水物、多環式の不飽和カルボン酸化合物、多環式の不飽和ジカルボン酸化合物、多環式の不飽和ジカルボン酸化合物の無水物などを挙げることができる。
上記不飽和モノカルボン酸化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート(東亞合成(株)から商品名「アロニックスM−5300」として市販されている。)など;
上記不飽和ジカルボン酸化合物としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸など;
上記不飽和ジカルボン酸化合物の無水物としては、例えば上記不飽和ジカルボン酸化合物として例示した化合物の無水物など;
上記多環式の不飽和カルボン酸化合物としては、例えば5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなど;
上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物としては、例えば5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなど;
上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物の無水物としては、例えば上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物として例示した化合物の無水物などを、それぞれ挙げることができる。
これら化合物(a1)のうち、共重合反応性、得られる共重合体のアルカリ水溶液に対する溶解性および入手が容易である点から、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸または2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸が好ましい。
共重合体〔A〕の合成において、化合物(a1)は単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
なお、化合物(a1)がカルボキシル基を有するものである場合には、カルボキシル基を保護したうえで重合に供し、次いで脱保護することによりカルボキシル基を再生してもよい。ここで、カルボキシル基を保護する保護基としては、特に限定されずカルボキシル基の保護基として公知のものが使用できる。例えばトリアルキルシリル基、1−アルコキシアルキル基、環状1−アルコキシアルキル基などがあげられる。さらに具体的には、例えばトリメチルシリル基、ジメチルブチルシリル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、トリフェニルメチル基などが挙げられる。
化合物(a2)としては、オキシラニル基を有する重合性不飽和化合物およびオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「化合物(a2−1)」という。)ならびに(a2)上記化合物(a1)、(a2−1)以外の不飽和化合物(以下、「化合物(a2−2)」という。)から選択される少なくとも1種である。
上記化合物(a2−1)としては、例えばオキシラニル基を有する重合性不飽和化合物として、オキシラニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物、オキシラニル基を有するα−アルキルアクリル酸エステル化合物、グリシジルエーテル化合物などを挙げることができる。
これらの具体例としては、オキシラニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物として、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなど;
オキシラニル基を有するα−アルキルアクリル酸エステル化合物として、例えばα−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチルなど;
グリシジルエーテル化合物として、例えばo−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどを、それぞれ挙げることができる。
オキセタニル基を有する重合性不飽和化合物としては、例えばオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを挙げることができ、その具体例として例えば3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−メチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2,2−ジフロロオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−エチルオキセタン、2−エチル−3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、2,2−ジフロロ−3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン、
2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、4−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−フェニルオキセタン、2,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、4,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,3,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,4,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,3,4,4−テトラフロロオキセタン、
2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2−(2−(2−メチルオキセタニル))エチル(メタ)アクリレート、2−(2−(3−メチルオキセタニル))エチル(メタ)アクリレート、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−メチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−メチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−フェニルオキセタン、2,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、4,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,3,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,4,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,3,4,4−テトラフロロオキセタンなどを挙げることができる。
これら化合物(a2−1)のうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、3−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、2−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタンまたは2−(メタクリロイルオキシメチル)−4−トリフロロメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタンが、感放射線性樹脂組成物の保存安定性が高く、得られるスペーサーまたは保護膜の耐熱性、耐薬品性をより高くしうる点から好ましく用いられる。
化合物(a2−1)は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記化合物(a2−2)としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸の脂環族エステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸のジエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、ポリエーテルの(メタ)メタクリレート化合物、芳香族ビニル化合物およびその他の不飽和化合物を挙げることができる。
これらの具体例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなど;
(メタ)アクリル酸の脂環族エステルとして、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(以下、「トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル」を「ジシクロペンタニル」ともいう。)、2−ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなど;
(メタ)アクリル酸アリールエステルとして、例えばフェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなど;
不飽和ジカルボン酸のジエステルとして、例えばマレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなど;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとして、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど;
ポリエーテルの(メタ)メタクリレート化合物として、例えばポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど;
芳香族ビニル化合物として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなど;
その他の不飽和化合物として、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミドなどを、それぞれ挙げることができる。
これら化合物(a2−2)のうち、ベンジルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、2―ヒドロキシエチルメタクリレート、スチレン、1,3−ブタジエンまたはテトラヒドロフルフリルメタクリレートが、共重合反応性の点から好ましい。
化合物(a2−2)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される共重合体〔A〕は、上記のとおり化合物(a1)および(a2)の共重合体であるが、共重合体〔A〕は、化合物(a1)から誘導される構成単位を化合物(a1)および(a2)から誘導される繰り返し単位の合計に基づいて、5〜40重量%含有していることが好ましく、10〜30重量%含有していることがより好ましい。
共重合体〔A〕の製造に使用される化合物(a2)は、化合物(a2−1)を含有することが好ましい。この場合、化合物(a2−1)および(a2−2)の合計に占める化合物(a2−1)の割合は、好ましくは12重量%以上であり、より好ましくは20〜75重量%である。
共重合体〔A〕は、化合物(a1)、(a2−1)および(a2−2)の共重合体であることが特に好ましく、化合物(a1)から誘導される構成単位、化合物(a2−1)から誘導される構成単位および化合物(a2−2)から誘導される構成単位を、化合物(a1)、(a2−1)および(a2−2)から誘導される繰り返し単位の合計に基づいて、化合物(a1)につき5〜40重量%、化合物(a2−1)につき10〜70重量%および化合物(a2−2)につき10〜70重量%含有していることが好ましく、化合物(a1)につき10〜30重量%、化合物(a2−1)につき15〜60重量%および化合物(a2−2)につき15〜60重量%含有していることが最も好ましい。
共重合体〔A〕の製造に用いられる溶媒としては、例えば、アルコール、エーテル、グリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネート、芳香族炭化水素、ケトン、エステルなどを挙げることができる。
これらの具体例としては、アルコールとして、例えばメタノール、エタノール、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノールなど;
エーテルとして、例えばテトラヒドロフランなど;
グリコールエーテルとして、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど;
エチレングリコールアルキルエーテルアセテートとして、例えばメチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど;
ジエチレングリコールとして、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなど;
ジプロピレングリコールとして、例えばジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテルなど;
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとして、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなど;
プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネートとして、例えばプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなど;
プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートとして、例えばプロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなど;
芳香族炭化水素として、例えばトルエン、キシレンなど;
ケトンとして、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなど;
エステルとして、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステルをそれぞれ挙げることができる。
これらのうち、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートが好ましく、就中、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、酢酸3−メトキシブチルが特に好ましい。
前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4―シアノバレリアン酸)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;過酸化水素等を挙げることができる。また、ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、それと還元剤とを併用して、レドックス型開始剤としてもよい。
これらのラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このようにして得られた共重合体〔A〕は、溶液のまま感放射線性樹脂組成物の調製に供しても、また溶液から分離して感放射線性樹脂組成物の調製に供してもよい。
共重合体〔A〕のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。Mwが2,000未満であると、得られる被膜の現像性、残膜率等が低下したり、またパターン形状、耐熱性等が損なわれるおそれがあり、一方100,000を超えると、解像度が低下したり、パターン形状が損なわれるおそれがある。
本発明においては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する不飽和化合物を共重合した共重合体に、不飽和イソシアネート化合物を反応させることにより、共重合体〔A〕の側鎖に重合性不飽和結合を導入することもできる。
共重合体〔A〕に反応させることができる不飽和イソシアネート化合物としては、例えば、
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート
アクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチル、
アクリル酸2−[2−(2−イソシアネートエトキシ)エトキシ]エチル、
アクリル酸2−{2−[2−(2−イソシアネートエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル、アクリル酸2−(2−イソシアネートプロポキシ)エチル、
アクリル酸2−[2−(2−イソシアネートプロポキシ)プロポキシ]エチル等のアクリル酸誘導体;
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
メタクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチル、
メタクリル酸2−[2−(2−イソシアネートエトキシ)エトキシ]エチル、
メタクリル酸2−{2−[2−(2−イソシアネートエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル、
メタクリル酸2−(2−イソシアネートプロポキシ)エチル、
メタクリル酸2−[2−(2−イソシアネートプロポキシ)プロポキシ]エチル等のメタクリル酸誘導体を挙げることができる。
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの市販品としては、商品名で、カレンズAOI(昭和電工(株)製)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの市販品としては、商品名で、カレンズMOI(昭和電工(株)製)、メタクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチルの市販品としては、商品名で、カレンズMOI−EG(昭和電工(株)製)を挙げることができる。
共重合体〔A〕において、不飽和イソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
−エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物〔B〕−
感放射線性樹脂組成物における〔B〕成分は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(以下、「重合性化合物〔B〕」という。)
重合性化合物〔B〕としては、特に限定されるものではないが、単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルが、重合性が良好であり、得られるスペーサーの強度が向上する点から好ましい。
前記単官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレート、イソボロニルアクリレート、イソボロニルメタクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、3−メトキシブチルメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ω―カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート等を挙げることができ、また市販品として、例えば、アロニックスM−101、同M−111、同M−114、同M−5300(東亜合成(株)製);KAYARAD TC−110S、同TC−120S(日本化薬(株)製);ビスコート158、同2311(大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることができる。
また、前記2官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタクリレート等を挙げることができ、また市販品として、例えば、アロニックスM−210、同M−240、同M−6200(東亜合成(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604(日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることができる。
さらに、前記3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、トリ(2−メタクリロイルオキシエチル)フォスフェート等を挙げることができる。
特に9官能以上の(メタ)アクリレートは、アルキレン直鎖および脂環構造を有し、2個以上のイソシアネート基を含む化合物と分子内に1個以上の水酸基を含有する3官能、4官能および5官能の(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られるウレタンアクリレート化合物が挙げられる。
上記市販品として、例えば、アロニックスM−309、同M−400、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同TO−1450(東亜合成(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることができる。9官能以上の多官能ウレタンアクリレートの市販品は、例として、ニューフロンティア R−1150(以上、第一工業製薬(株)製)、KAYARAD DPHA−40H(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
これらの単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルのうち、3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルがさらに好ましく、特に、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
前記単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
感放射線性樹脂組成物において、重合性化合物〔B〕の使用量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは50〜200重量部、さらに好ましくは60〜150重量部である。重合性化合物〔B〕の使用量が50重量部未満では、現像時に現像残りが発生するおそれがあり、一方200重量部を超えると、得られるパターンの密着性が低下する傾向がある。
−感放射線性ラジカル発生剤〔C〕−
感放射線性樹脂組成物における感放射線性ラジカル発生剤〔C〕は、可視光線、紫外線、遠紫外線、荷電粒子線、X線などの放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうるラジカルを発生する成分からなる。このような感放射線性ラジカル発生剤〔C〕としては、例えば、9.H.−カルバゾール系のO−アシルオキシム型重合開始剤(以下、「O−アシルオキシム型重合開始剤」という。)が好ましい。
O−アシルオキシム型重合開始剤としては、例えば、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ペンタン−1,2−ペンタン−2−オキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−エチル−6−(1,3,5−トリメチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。
これらのO−アシルオキシム型重合開始剤のうち、特にエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)が好ましい。
前記O−アシルオキシム型重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、〔C〕成分として、O−アシルオキシム型重合開始剤を使用することにより、高感度であり、かつ基板との密着性に優れたパターンを形成することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、O−アシルオキシム型重合開始剤の使用量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは2〜20重量部である。O−アシルオキシム型重合開始剤の使用量が1重量部未満では、現像時の残膜率が低下する傾向があり、一方30重量部を超えると、現像時に未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
さらに、O−アシルオキシム型光重合開始剤以外の他の感放射線性ラジカル発生剤としては、例えば、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物等を挙げることができる。これらのうち、アセトフェノン系化合物およびビイミダゾール系化合物が好ましい。
前記アセトフェノン系化合物としては、例えば、α−ヒドロキシケトン系化合物、α−アミノケトン系化合物、これら以外の化合物を挙げることができる。
前記α−ヒドロキシケトン系化合物の具体例としては、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等を挙げることができ、前記α−アミノケトン系化合物の具体例としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1−オン等を挙げることができる。
これらのアセトフェノン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、他の重合開始剤としてアセトフェノン系化合物を用いることにより、感度、得られるスペーサーの形状や圧縮強度等をさらに改善することが可能である。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、アセトフェノン系化合物の使用量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは5〜20重量部である。アセトフェノン系化合物の使用量が1重量部未満では、現像時の残膜率が低下する傾向があり、一方30重量部を超えると、現像時に未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
前記ビイミダゾール系化合物の具体例としては、例えば、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
等を挙げることができる。
前記ビイミダゾール系化合物のうち、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等が好ましく、特に好ましくは、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールである。
前記ビイミダゾール系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらのビイミダゾール系化合物を用いることにより、感度、解像度、及び密着性をさらに良好にすることが可能である。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、ビイミダゾール系化合物の使用量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。ビイミダゾール系化合物の使用量が0.1重量部未満では、現像時の残膜率が低下する傾向があり、一方50重量部を超えると、現像時に未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
また、他の感放射線性ラジカル発生剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、それを増感するため、ジアルキルアミノ基を有する芳香族系化合物(以下、「ジアルキルアミノ基含有増感剤」という)を併用することができる。
ジアルキルアミノ基含有増感剤としては、例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸i−アミル、p−ジエチルアミノ安息香酸i−アミル等を挙げることができる。
これらのジアルキルアミノ基含有増感剤のうち、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記、ジアルキルアミノ基含有増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ジアルキルアミノ基含有増感剤の使用量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部である。ジアルキルアミノ基含有増感剤の使用量が、0.1重量部未満の場合は得られるパターンの膜べりを生じたり、パターン形状が損なわれたりするおそれがあり、一方、50重量部を超えると、パターン形状が損なわれるおそれがある。
さらに、感放射線性ラジカル発生剤としてビイミダゾール化合物とジアルキルアミノ基含有増感剤とを併用する場合、水素供与化合物としてチオール系化合物を添加することができる。ビイミダゾール化合物はジアルキルアミノ基含有増感剤によって増感されて開裂し、イミダゾールラジカルを発生するが、この時必ずしも高い重合開始能が発現されるとはいえず、得られるスペーサーが逆テーパ形状のような好ましくない形状となる場合が多い。この問題は、ビイミダゾール化合物とジアルキルアミノ基含有増感剤とが共存する系に、チオール系化合物を添加することにより緩和することができる。即ち、イミダゾールラジカルにチオール化合物から水素ラジカルが供与されることで、イミダゾールラジカルが中性のイミダゾールになり、重合開始能の高い硫黄ラジカルを有する成分が発生する結果、スペーサーの形状がより好ましい順テーパ形状になるのである。
上記チオール系化合物としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾイミダゾールなどの芳香族系チオール、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチルなどの脂肪族系モノチオールが挙げられる。2官能以上の脂肪族チオールとして、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール、ペンタエリストールテトラ(メルカプトアセテート)、ペンタエリストールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)などが挙げられる。
これらのチオール化合物は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。
チオール化合物の使用割合は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。チオール系化合物の使用量が、0.1重量部未満の場合は得られるパターンの膜べりやパターン形状不良が生じる傾向にあり、一方50重量部を超えると、パターン形状が損なわれるおそれがある。
−〔D〕成分−
本発明における〔D〕成分は、可視光線、紫外線、遠紫外線、荷電粒子線、X線等の放射線の露光または加熱により酸を発生する化合物である。
本発明を構成するオニウム塩を表す式(1)において、AはVIA族〜VIIA族(CAS表記)の元素を表し、有機基RおよびDと結合して、オニウム[A’]を形成する。VIA族〜VIIA族の元素のうち好ましいのは、カチオン重合開始能に優れるS、IおよびSeであり、特に好ましいのはSおよびIである。mは元素Aの原子価を表し、1または2である。
RはAに結合している有機基であり、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基または炭素数2〜30のアルキニル基を表し、これらはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、アシロキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アリール、複素環、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキレンオキシ、アミノ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。Rの個数はm+n(m−1)+1であり、Rはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また2個以上のRが互いに直接または−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基もしくはフェニレン基を介して結合して、元素Aを含む環構造を形成してもよい。ここでR’は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である。
上記において炭素数6〜30のアリール基としては、フェニル基などの単環式アリール基およびナフチル、アントラセニル、フェナンスレニル、ビレニル、クリセニル、ナフタセニル、ベンゾアントラセニル、アントラキノリル、フルオレニル、ナフトキノリルなどの縮合多環式アリール基が挙げられる。
炭素数4〜30の複素環基としては、酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を1〜3個含む環状のものが挙げられ、これらは同一であっても異なっていてもよく、具体例としては、チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ビリジル、ビリミジル、ピラジニルなどの単環式複素環基およびインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フエナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フエノキサジニル、フエノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル、ジベンゾフラニルなどの縮合多環式複素環基が挙げられる。
炭素数1〜30のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル
、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、オクダデシルなどの直
鎖アルキル基、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソへキシルなどの分岐アルキル基、シクロプロピル、シクロプチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基が挙げられる。
また、炭素数2〜30のアルケニル基としては、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1−デセニル、2−デセニル、8−デセニル、1−ドデセニル、2−ドデセニル、10−ドデセニルなどの直鎖または分岐状のものが挙げられる。更に、炭素数2〜30のアルキニル基としては、エチニル、1−プロビニル、2−プロビニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−1−プロビニル、1−メチル−2−プロビニル、2−メチル−1−プロビニル、2−メチル−2−プロビニル、1−ぺンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−1−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、3−メチル−2−ブチニル、1,2−ジメチル−1−プロビニル、1−デシニル、2−デシニル、8−デシニル、1−ドデシニル、2−ドデシニル、10−ドデシニルなどの直鎖または分岐状のものが挙げられる。
上記の炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基または炭素数2〜30のアルキニル基は、少なくとも1種の置換基を有してもよく、置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクダデシルなどの炭素数1〜18の直鎖アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソへキシルなどの炭素数1〜18の分岐アルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシルなどの炭素数3〜18のシクロアルキル基;ヒドロキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシなどの炭素数1〜18の直鎖または分岐のアルコキシ基;アセチル、プロピオニル、ブタノイル、2−メチルプロピオニル、ヘブタノイル、2−メチルブタノイル、3−メチルブタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、オクタデカノイルなどの炭素数2〜18の直鎖または分岐のアルキルカルポニル基;ベンゾイル、ナフトイルなどの炭素数7〜11のアリールカルポニル基;メトキシカルポニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert一ブトキシカルボニル、オクチロキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、オクタデシロキシカルボニルなどの炭素数2〜19の直鎖または分岐のアルコキシカルポニル基;フエノキシカルボニル、ナフトキシカルボニルなどの炭素数7〜10のアリールオキシカルボニル基;フェニルチオカルボニル、ナフトキシチオカルボニルなどの炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基;アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソプチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−プチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、テトラデシルカルボニルオキシ、オクタデシルカルボニルオキシなどの炭素数2〜19の直鎖または分岐のアシロキシ基;フェニルチオ、2−メチルフェニルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、2−クロロフェニルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−クロロフェニルチオ、2−ブロモフェニルチオ、3−ブロモフェニルチオ、4−ブロモフェニルチオ、2−フルオロフェニルチオ、3−フルオロフェニルチオ、4−フルオロフェニルチオ、2−ヒドロキシフェニルチオ、4−ヒドロキシフェニルチオ、2−メトキシフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フエノキシ]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フェニル]フェニルチオ、4−(フェニルチオ)フェニルチオ、4−ベンゾイルフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−メチルチオフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−メチルチオフェニルチオ、4−(4−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(2−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−メチルベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−エチルベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−イソプロピルベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオなどの炭素数6〜20のアリールチオ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert−ペンチルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオなどの炭素数1〜18の直鎖または分岐のアルキルチオ基;フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ナフチルなどの炭素数6〜10のアリール基;チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ビリジル、ビリミジル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フエナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フエノキサジニル、フエノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル、ジベンゾフラニルなどの炭素数4〜20の複素環基;フエノキシ、ナフチルオキシなどの炭素数6〜10のアリールオキシ基;メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソプチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、tert−ペンチルスルフィニル、オクチルスルフィニルなどの炭素数1〜18の直鎖または分岐のアルキルスルフィニル基;フユニルスルフィニル、トリルスルフィニル、ナフチルスルフィニルなどの炭素数6〜10のアリールスルフィニル基;メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、プチルスルホニル、イソプチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert−ペンチルスルホニル、オクチルスルホニルなどの炭素数1〜18の直鎖または分岐のアルキルスルホニル基;フェニルスルホニル、トリルスルホニル(トシル基)、ナフチルスルホニルなどの炭素数6〜10のアリールスルホニル基;
Figure 2009075284
一般式(5)で表されるアルキレンオキシ基(Qは水素原子またはメチル基を表し、kは1〜5の整数);無置換のアミノ基並びに炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数6〜10のアリール基でモノ置換もしくはジ置換されているアミノ基(炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルなどの直鎖アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−プチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチルなどの分岐アルキル基;シクロプロピル、シクロプチル、シクロペンチルなどのシクロアルキル基が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる);シアノ基;ニトロ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンなどが挙げられる。
また、2個以上のRが互いに直接または−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−(R’は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である。炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルなどの直鎖アルキル基;イソプロピル、イソプチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチルなどの分岐アルキル基;シクロプロピル、シクロプチル、シクロペンチルなどのシクロアルキル基が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基もしくはフェニレン基を介して結合して元素Aを含む環構造を形成した例としては、下記のものを挙げることができる。
Figure 2009075284
[AはVIA族〜VIIA族(CAS表記)、Lは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、を表す。R’は前記と同じである。]
式(1)において、原子価mのVIA族〜VIIA族(CAS表記)の元素Aに結合しているm+n(m−1)+1個のRは互いに同一であっても異なってもよいが、Rの少なくとも1つ、更に好ましくはRのすべてが、前記置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリール基または炭素数4〜30の複素環基である。
式(1)中のDは前記式(2)の構造で表され、式(2)中のEはメチレン、エチレン、プロピレンなどの炭素数1〜8の直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基;フェニレン、キシリレン、ナフチレン、ビフェニレン、アントラセニレンなどの炭素数6〜20のアリーレン基;ジベンゾフランジイル、ジベンゾチオフェンジイル、キサンテンジイル、フエノキサチインジイル、チアンスレンジイル、ビチオフェンジイル、ビフランジイル、チオキサントンジイル、キサントンジイル、カルバゾールジイル、アクリジンジイル、フェノチアジンジイル、フエナジンジイルなどの炭素数8〜20の複素環化合物の2価の基を表す。ここで複素環化合物の2価の基とは、複素環化合物の異なる2個の環炭素原子から、おのおの1個の水素原子を除いてできる2価の基のことをいう。
前記アルキレン基、アリーレン基または複素環化合物の2価の基は少なくとも1種の
置換基を有してもよく、置換基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、オクチルなどの炭素数1〜8の直鎖アルキル基;イソプロピル、イソプチル
、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜8の分岐アルキル基;シクロプロピル、シクロへキシルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、へキシルオキシなどの炭素数1〜8のアルコキシ基;フェニル、ナフチルなどの炭素数6〜10のアリール基;ヒドロキシ基;シアノ基;ニトロ基またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンが挙げられる。
式(2)中のGは、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−(R’は前記と同じ)、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基またはフェニレン基を表す。炭素数1〜3のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレンなどの直鎖または分岐状のアルキレン基が挙げられる。
式(2)中のaは0〜5の整数である。a+1個のEおよびa個のGはそれぞれ互いに同一であっても異なってもよい。式(2)で表されるDの代表例を以下に示す。a=0の場合、
Figure 2009075284
a=1の場合、
Figure 2009075284
a=2の場合、
Figure 2009075284
a=3の場合、
Figure 2009075284
これらのDのうち、以下に示す基が特に好ましい。
Figure 2009075284
式(1)中のnは、[D−Am−1]結合の繰り返し単位数を表し、0〜3の整数であり、好ましくは0または1である。
式(1)中のオニウムイオン[A]として好ましいものは、スルホニウム、ヨードニウム、セレニウムであるが、代表例としては以下のものが挙げられる。
スルホニウムイオンとしては、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−O−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフユニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニル(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフユニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フユニルジ−p−トリルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−(ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ)フェニル〕スルフィド、ビス(4−[ビス(4一フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル)スルフィド、ビス(4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フユニル)スルフィド、ビス(4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル)スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフユニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−[4−(4−tert−プチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−pLトリルスルホニウム、4−[4−(4−tert−プチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、5−トリルチアアンスレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアアンスレニウムなどのトリアリールスルホニウム;ジフェニルフェナシルスルホニウム、ジフェニル4−ニトロフェナシルスルホニウム、ジフェニルベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウムなどのジアリールスルホニウム;フェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−アセトカルポニルオキシフユニルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルポニル)エチルスルホニウム、フユニルメチルフェナシルスルホニ ウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−アセトカルポニルオキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルオクタデシルフェナシルスルホニウム、9−アントラセニルメチルフェナシルスルホニウムなどのモノアリールスルホニウム;ジメチルフェナシルスルホニウム、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム、ジメチルベンジルスルホニウム、ベンジルテトラヒドロチオフェニウム、オクタデシルメチルフェナシルスルホニウムなどのトリアルキルスルホニウムなどが挙げられ、これらは以下の文献に記載されている。
トリアリールスルホニウムに関しては、米国特許第4231951号、米国特許第4256828号、特開平7−61964号、特開平8−165290号、特開平7−10914号、特開平7−25922号、特開平8−27208号、特開平8−27209号、特開平8−165290号、特開平8−301991号、特開平9−143212号、特開平9−278813号、特開平10−7680号、特開平10−287643号、特開平10−245378号、特開平8−157510号、特開平10−204083号、特開平8−245566号、特開平8−157451号、特開平7−324069号、特開平9−268205号、特開平9−278935号、特開2001−288205号、特開平11−80118号、特開平10−182825号、特開平10−330353、特開平10−152495、特開平5−239213号、特開平7−333834号、特開平9−12537号、特開平8−325259号、特開平8−160606号、特開2000−186071号(米国特許第6368769号)など;ジアリールスルホニウムに関しては、特開平7−300504号、特開昭64−45357号、特開昭64−29419号など;モノアリールスルホニウムに関しては、特開平6−345726号、特開平8−325225号、特開平9−118663号(米国特許第6093753号)、特開平2−196812号、特開平2−1470号、特開平2−196812号、特開平3−237107号、特開平3−17101号、特開平6−228086号、特開平10−152469号、特開平7−300505号、特開2003−277353、特開2003−277352など;トリアルキルスルホニウムに関しては、特開平4−308563号、特開平5−140210号、特開平5−140209号、特開平5−230189号、特開平6−271532号、特開昭58−37003号、特開平2−178303号、特開平10−338688号、特開平9−328506号、特開平11−228534号、特開平8−27102号、特開平7−333834号、特開平5−222167号、特開平11−21307号、特開平11−35613号、米国特許第6031014号などが挙げられる。
ヨードニウムイオンとしては、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシフェニル)ヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム、イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウムなどが挙げられ、これらは、Macromolecules,10,1307(1977)、特開平6−184170号、米国特許第4256828号、米国特許第4351708号、特開昭56−135519号、特開昭58−38350号、特開平10−195117号、特開2001−139539号、特開2000−510516号、特開2000−119306号などに記載されている。
セレニウムイオンとしては、トリフェニルセレニウム、トリ−p−トリルセレニウム、トリ−0−トリルセレニウム、トリス(4−メトキシフェニル)セレニウム、1−ナフチルジフェニルセレニウム、トリス(4−フルオロフェニル)セレニウム、トリ−1−ナフチルセレニウム、トリ−2−ナフチルセレニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)セレニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルセレニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルセレニウムなどのトリアリールセレニウム;ジフェニルフェナシルセレニウム、ジフェニルベンジルセレニウム、ジフェニルメチルセレニウムなどのジアリールセレニウム;フェニルメチルベンジルセレニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルセレニウム、フェニルメチルフェナシルセレニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルセレニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルセレニウムなどのモノアリールセレニウム;ジメチルフェナシルセレニウム、フェナシルテトラヒドロセレノフェニウム、ジメチルベンジルセレニウム、ベンジルテトラヒドロセレノフェニウム、オクタデシルメチルフェナシルセレニウムなどのトリアルキルセレニウムなどが挙げられ、これらは特開昭50−151997号、特開昭50−151976号、特開昭53−22597号などに記載されている。
これらのオニウムのうちで好ましいものは、スルホニウムとヨードニウムであり、特に好
ましいものは、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−(ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ)フユニル〕スルフィド、ビス(4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル)スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフユニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2一イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、ジフェニルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウムおよびオクタデシルメチルフェナシルスルホニウムなどのスルホニウムイオン並びにジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウムおよび4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウムなどのヨードニウムイオンが挙げられる。
本発明の遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩を表す式(4)の配位子Llは、炭素数6〜24の芳香族化合物または酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を主として1〜3個含む炭素数4〜20の複素環化合物であり、それらは同一であっても異なっていてもよい。炭素数6〜24の芳香族化合物としては、ベンゼンなどの単環式のものおよびナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ビレン、クリセン、ナフタセン、ベンゾアントラセン、アントラキノン、ナフトキノン、インデン、ビフェニレン、フルオレン、トリフェニレン、コロネンなどの縮合多環式のものが挙げられる。
炭素数4〜20の複素環化合物としては、チオフェン、フラン、ピラン、ピロール、オキ
サゾール、チアゾール、ビリジン、ビリミジン、ピラジンなどの単環式のものや、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、カルバゾール、アクリジン、フユノチアジン、フエナジン、キサンテン、チアントレン、フエノキサジン、フエノキサチイン、クロマン、イソクロマン、ジベンゾチオフェン、キサントン、チオキサントン、ジベンゾフランなどの縮合多環式のものが挙げられる。
これらの芳香族化合物または複素環化合物は、以下の置換基から選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよく、該置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、オクチル、デシルなどの炭素数1〜12の直鎖アルキル基;イソプロピル、イソプチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert
−ペンチル、イソへキシルなどの炭素数1〜12の分岐アルキル基;シクロプロピル、
シクロプチル、シクロペンチル、シクロへキシルなどの炭素数3〜6のシクロアルキル
基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、へキシルオキシなどの炭素数1〜6の直鎖および分岐のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオなどの炭素数1〜6の直鎖および分岐のアルキルチオ基;フェニルチオ、ナフチルチオ基などの炭素数6〜12のアリールチオ基;アセチル、プロピオニル、ブタノイル、2−メチルプロピオニル、ヘプタノイル、2−メチルブタノイル、3−メチルブタノイルなどの炭素数2〜7の直鎖および分岐のアルキルカルボニル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル 、secc−ブトキシカルポニル、tert−ブトキシカルボニルなどの炭素数2〜7の直鎖および分岐のアルコキシカルボニル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン;フェニル基;ベンゾイル基;シアノ基またはニトロ基などが挙げられる。
上記の置換基を有する芳香族化合物の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、アセチルベンゼン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−クロロトルエン、ブロモベンゼン、1,2−ジプロモベンゼン、1,3−ジプロモベンゼン、1,4−ジプロモベンゼン、2−ブロモトルエン、3−ブロモトルエン、4−ブロモトルエン、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルフィド、トリフェニレンなどが挙げられる。
式(4)の配位子L2としては、インデン、フルオレンまたはシクロペンタジエンのアニオンが挙げられる。L2が2つの場合、同一であっても異なっていてもよい。これらは上記の配位子Llの場合と同じ置換基の少なくとも1種で置換されていてもよく、その例としては、2−メチルインデン、2−エチルインデン、4−メチルインデン、4−クロロインデンなどのインデン誘導体のアニオン;1−メチルフルオレン、4−メチルフルオレン、4−メトキシフルオレン、1−クロロフルオレンなどのフルオレン誘導体のアニオン;メチルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、フェニルシクロペンタジエン、クロロシクロペンタジエンなどのシクロペンタジエン誘導体のアニオンが挙げられる。
式(4)中、MはVIB族〜VIII族(CAS表記)から選ばれる1種の遷移金属元素であり、Cr、Mo、W、Mn、FeまたはCoなどが挙げられる。このうちFeが好ましい。
一般式(4)で表される遷移金属錯体カチオンとしては、例えば、(η−シクロペンタジェニル)(η−トルエン)Cr、(η−シクロペンタジエニル)(η−キシレン)Cr、(η−シクロペンタジエニル)(η−1−メチルナフタレン)Cr、(η−シクロペンタジエニル)(η−クメン)Cr、(η−シクロペンタジェニル)(η−メシチレン)Cr、(η−シクロペンタジエニル)(η−ビレン)Cr、(η−フルオレニル)(η−クメン)Cr、(η−インデニル)(η−クメン)Cr、ビス(η−メシチレン)Cr2+、ビス(η−キシレン)Cr2+、ビス(η−クメン)Cr2+、ビス(η−トルエン)Cr2+、(η−トルエン)(η−キシレン)Cr2+、(η−クメン)(η−ナフタレン)Cr2+、ビス(η−シクロペンタジェニル)Cr、ビス(η−インデニル)Cr、(η−シクロペンタジェニル)(η−フルオレニル)Crおよび(η−シクロペンタジエニル)(η−インデニル)CrなどのCr化合物、
更に(η−シクロペンタジエニル)(η−トルエン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−キシレン)Fe、(η−シクロペンタジェニル)(η−1−メチルナフタレン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−クメン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−メシチレン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−ビレン)Fe、(η−フルオレニル)(η−クメン)Fe、(η−インデニル)(η−クメン)Fe、ビス(η−メシチレン)Fe2+、ビス(η−キシレン)Fe2+、ビス(η−クメン)Fe2+、ビス(η−トルエン)Fe2+、(η−トルエン)(η−キシレン)Fe2+、(η−クメン)(η−ナフタレン)Fe2+、ビス(η−シクロペンタジエニル)Fe 2+、ビス(η−インデニル)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−フルオレニル)Feおよび(η−シクロペンタジエニル)(η−インデニル)FeなどのFe化合物が挙げられる。
これらは、Macromol.Chem.,81、86(1965)、Angew.Makromol.Chem.,50、9(1976)acromol.Chem.,153、229(1972)、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Edn.,14、1547(1976)、Chem.Ztg.,108、345(1984)、J.Imaging.Sci.,30、174(1986)、chem.Photobiol.A:Chem.,77(1994)、J.Rad.Curing.,26(1986)、Adv.Polym.Sci.,78、61(1986)、米国特許第4973722号、同第4992572号、同第3895954号、ヨーロッパ特許公開第203829号、同第354181号、同第94914号、同第109851号、同第94915号、特開昭58−210904号(米国特許第4868288号)、特開昭59−108003号、特開2000−226396号、特開平2−284903号などに記載されている。
上記の遷移金属錯体カチオンのうちで好ましいものは、(η−シクロペンタジエニ
ル)(η−トルエン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−キシレン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−1−メチルナフタレン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−クメン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−メシチレン)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−ビレン)Fe、(η−フルオレニル)(η−クメン)Fe、(η−インデニル)(η−クメン)Fe、ビス(η−メシチレン)Fe2+、ビス(η−キシレン)Fe2+、ビス(η−クメン)Fe2+、(η−トルエン)(η−キシレン)Fe2+、(η−クメン)(η−ナフタレン)Fe2+、ビス(η−シクロペンタジエニル)Fe、ビス(η−インデニル)Fe、(η−シクロペンタジエニル)(η−フルオレニル)Feおよび(η−シクロペンタジエニル)(η−インデニル)Feである。
式(1)および式(4)においてXは対イオンである。式(1)において、その個数は1分子当りn+1であり、また、式(4)において、その個数は1分子当りeであり、そのうち少なくとも1個は式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンであって、残りは他のアニオンであってもよい。他のアニオンとしては、従来公知のアニオンであればいかなるものでもよく、例えばF、CI、Br、Iなどのハロゲンイオン;OH、ClO 、FSO 、CISO 、CHSO 、CSO 、CFSO などのスルホン酸イオン類;HSO 、SO 2−などの硫酸イオン類;HCO 、CO 2−などの炭酸イオン類;HPO4−、HPO 2−、PO 3−などのリン酸イオン類;PF−、PFOHなどのフルオロリン酸イオン類;BF 、B(C 、B(CCF などのホウ酸イオン類;AICI ;BiF などが挙げられる。その他には、SbF 、SbFOHなどのフルオロアンチモン酸イオン類、あるいはAsF 、AsFOHなどのフルオロヒ素酸イオン類が挙げられるが、これらは毒性の元素を含むため好ましくない。
式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンにおいて、Rfはフッ素原
子で置換されたアルキル基を表し、好ましい炭素数は1〜8、さらに好ましい炭素数
は1〜4である。アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、オクチルなどの直鎖アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの分岐アルキル基;さらにシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシルなどのシクロアルキル基などが挙げられ、アルキル基の水素原子がフッ素原子に置換された割合は、通常、80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは100%である。フッ素原子の置換率が80%未満では、本発明のオニウムおよび遷移金属錯体の塩のカチオン重合開始能が低下する。
特に好ましいRfは、炭素数が1〜4、かつフッ素原子の置換率が100%の直鎖または分岐のパーフルオロアルキル基であり、具体例としては、CF、CFCF、(CFCF、CFCFCF、CFCFCFCF、(CFCFCF、CFCF(CF)CF、(CFCが挙げられる。
式(3)においてRfの個数bは、1〜5の整数であり、好ましくは2〜4であり、特に好ましくは2または3である。b個のRfはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
好ましいフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンの具体例としては、[(CFCFPF,[(CFCFPF,[((CFCF)PF、[((CFCF)PF、[(CFCFCFPF、[(CFCFCFPF、[((CFCFCFPF、[((CFCFCFPF、[(CFCFCFCFPFおよび[(CFCFCFCFPFが挙げられ、これらのうち、[(CFCFPF、[(CFCFCFPF、[((CFCF)PF、[((CFCF)PF、[((CFCFCFPFおよび[((CFCFCFPFが特に好ましい。
本発明のオニウムまたは遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩は、複分解法によって製造できる。複分解法は、例えば、新実験化学講座14−I巻(1978年、丸善)p−448;AdvanceinPolymerScience,62,1−48(1984);新実験化学講座14−III巻(1978年、丸善)p1838−1846;有機硫黄化学(合成反応編、1982年、化学同人)、第8章、p237−280;日本化学雑誌,87,(5),74(1966)J.Org.Chem.,32,2580(1967);TetrahedronLetters,36,3437(1973);Bulletindela SocieteChimiquedeFrance,1,228(1976),;BulletindelaSocieteChimiquede Francell,2571(1975);Inorg.Chem.,10,1559(1971);Chem.Ber.,93,2729(1960);].anomet.Chem.,54,255(1973);”organometallicSyntheses”,VOl.1,AcademicPress,P138(1965);Tetrahedron,39,4027(1983);].Amer.Chem.Soc.,103,758(1981);].Chem.Soc.,Chem.Commun.,1971,930(71);].Amer.Chem.Soc.,92,7207(1970);特開昭64−45357号、特開昭61−212554号、特開昭61−100557号、特開平5−4996号、特開平7−82244号、特開平7−82245号、特開昭58−210904号、特開平6−184170号などに記載されているが、まずオニウムまたは遷移金属錯体のF、CI、Br、Iなどのハロゲンイオン塩;OH塩;ClO 塩;FSO 、CISO 、CHSO 、CSO 、CFSO などのスルホン酸イオン類との塩;HSO 、SO 2−などの硫酸イオン類との塩;HCO 、CO 2−、などの炭酸イオン類との塩;HPO 、HPO 2−、PO 4−などのリン酸イオン類との塩などを製造し、これを式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩または4級アンモニウム塩と、必要により、KPF、KBF、LiB(Cなどの他のアニオン成分とを理論量以上含む水溶液中に加えて複分解させる。これにより生成した本発明の塩は、結晶または油状で分離してくるので、結晶はろ過により回収し、液状のものは分液または適当な溶媒による抽出によって回収することができる。このようにして得られた本発明のオニウムまたは遷移金属錯体の塩は、必要により再結晶または水や溶媒による洗浄などの方法で精製することができる。
このようにして得られたオニウムおよび遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩の構造は、一般的な分析手法、例えば、H、13C、19F、13Pなどの各核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルあるいは元素分析などによって同定することができる。
上記の複分解反応に用いるフッ素化アルキルフルオロリン酸塩としては、アルカリ金属の塩が好ましい。この塩は前駆体であるフッ素化アルキルフルオロホスホランとフッ化アルカリ金属とをジメチルエーテル、ジェトキシエタン、アセトニトリルまたはこれらの混合物のような非プロトン性の溶媒中、−35〜60℃で反応させて得られる(米国特許6210830号)。前駆体のフッ素化アルキルフルオロホスホランは、例えば、アルキルホスフィンを常圧下、−15〜20℃の温度でフッ化水素酸により電気化学的にフッ素化する方法(米国特許6264818号)などにより得られる。電気化学的フッ素化の進行は電気量に比例し、通常、理論的電気量の90〜150%、特に110〜130%が消費された時点でフッ素化を終了する。これによりアルキル基の水素原子が80%以上、好ましくは90%以上がフッ素で置換されたフッ素化アルキルフルオロホスホランが得られる。目的のフッ素化アルキルフルオロホスホランは電解液から分離するので分液により回収し、必要により蒸留によって精製する。
本発明のオニウムおよび遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩は、カチオン重合開始剤として単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、従来公知の他のカチオン重合開始剤と併用してもよい。他のカチオン開始剤としては、例えば、スルホニウム、ヨードニウム、セレニウム、アンモニウム、ホスホニウムなどのオニウムイオン類または遷移金属錯体イオンと各種アニオンの塩が挙げられ、アニオンの例としては、F、CI、Br、Iなどのハロゲンイオン;OH;ClO ;FSO 、CISO 、CHSO 、CSO 、CFSO などのスルホン酸イオン類;HSO 、SOなどの硫酸イオン類;HCO 、COなどの炭酸イオン類;HPO 、HPO 2−、PO 3−などのリン酸イオン類;PF 、PFOHなどのフルオロリン酸イオン類;BF 、B(C 、B(CCF などのホウ酸イオン類;AICI ;BiF ;SbF 、SbFOHなどのフルオロアンチモン酸イオン類;AsF 、AsFOHなどのフルオロヒ素酸イオン類などが挙げられる。更にはアンモニウムまたはホスホニウムのフッ素化アルキルフルオロリン酸塩などと併用してもよい。ただし、フルオロアンチモン酸イオン類およびフルオロヒ素酸イオン類は毒性の元素を含むため好ましくない。
上記のスルホニウムイオン、ヨードニウムイオンまたはセレニウムイオンは公知のすべてのものを包含し、その代表例と参考文献は本明細書中の[0092]〜[0095]に記載されている。
上記のアンモニウムイオンとしては、例えば,テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチル−n−プロピルアンモニウム、トリメチルイソプロピルアンモニウム、トリメチル−n−ブチルアンモニウム、トリメチルイソブチルアンモニウム、トリメチル−t−ブチルアンモニウム、トリメチル−n−へキシルアンモニウム、ジメチルジ−n−プロピルアンモニウム、ジメチルジイソプロピルアンモニウム、ジメチル−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、メチルトリ−n−プロピルアンモニウム、メチルトリイソプロピルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム;N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウムなどのピロリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリニウム、N,N’−ジエチルイミダゾリニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムなどのイミダゾリニウム;N,N’−ジメチルテトラヒドロビリミジニウム、N,N’−ジエチルテトラヒドロビリミジニウム、N−エチル−N’−メチルテトラヒドロビリミジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロビリミジニウムなどのテトラヒドロビリミジニウム;N,N’−ジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジエチルモルホリニウムなどのモルホリニウム;N,N−ジメチルピペリジニウム、N−エチル−N’−メチルピペリジニウム、N,N’−ジエチルピペリジニウムなどのピペリジニウム;N−メチルビリジニウム、N−エチルビリジニウム、N−n−プロピルビリジニウム、N−イソプロピルビリジニウム、N−n−ブチルピリジニウム、N−ベンジルビリジニウム、N−フェナシルピリジウムなどのビリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリウム、N−エチル−N−メチルイミダゾリウム、N,N’−ジエチルイミダゾリウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−n−プロピル−2,4−ジメチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウム;N−メチルキノリウム、N−エチルキノリウム、N−n−プロピルキノリウム、N−イソプロピルキノリウム、N−n−ブチルキノリウム、N−ベンジルキノリウム、N−フェナシルキノリウムなどのキノリウム;N−メチルイソキノリウム、N−エチルイソキノリウム、N−n−プロピルイソキノリウム、N−イソプロピルイソキノリウム、N−n−ブチルイソキノリウム、N−ベンジルイソキノリウム、N−フェナシルイソキノリウムなどのイソキノリウム;ベンジルベンゾチアゾニウム、フェナシルベンゾチアゾニウムなどのチアゾニウム;ベンジルアクリジウム、フェナシルアクリジウムなどのアクリジウムが挙げられる。
これらは、米国特許第4069055号、特許第2519480号、特開平5−222112号、特開平5−222111号、特開平5−262813号、特開平5−255256号、特開平7−109303号、特開平10−101718号、特開平2−268173号、特開平9−328507号、特開平5−132461号、特開平9−221652号、特開平7−43854号、特開平7−43901号、特開平5−262813号、特開平4−327574、特開平2−43202号、特開昭60−203628号、特開昭57−209931号、特開平9−221652号などに記載されている。
上記のホスホニウムイオンとしては、例えば,テトラフェニルホスホニウム、テトラーp
−トリルホスホニウム、テトラキス(2−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(4−メトキシフェニル)ホスホニウムなどのテトラアリールホスホニウム;トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルプチルホスホニウムなどのトリアリールホスホニウム;トリエチルベンジルホスホニウム、トリプチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプチルホスホニウム、テトラへキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム、トリプチルフェナシルホスホニウムなどのテトラアルキルホスホニウムなどが挙げられる。これらは、特開平6−157624号、特開平5−105692号、特開平7−82283号、特開平9−202873号などに記載されている。
上記の遷移金属錯体イオンの代表例と参考文献は、本明細書中の[0102]〜[0103]に記載されている。
本発明の〔D〕成分は、カチオン重合性化合物への溶解を容易にするため、あらかじめカチオン重合を阻害しない溶剤類に溶かしておいてもよく、該溶剤類としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;酢酸エチル、乳酸エチル、β−プロビオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、∂−バレロラクトン、と−カプロラクトンなどのエステル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロビレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコールなどのモノアルキルエーテル類、例えば、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプチルエテルまたーは ジアルキルエテルー類、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、更には前記モノアルキルエーテル類の酢酸エステルなどのグリコール類などが挙げられる。これらの溶剤類を使用する場合の使用割合は、通常、〔D〕成分100部に対して、溶剤類15〜1000部、好ましくは30〜500部である。
本発明において〔D〕成分の使用割合は、共重合体〔A〕100重量部に対して、通常0.05〜20部、好ましくは0.1〜10部であるが、適当な使用割合は、カチオン重合性化合物の性質やエネルギー線の種類と照射量、温度、硬化時間、湿度、塗膜の厚みなど、さまざまな要因を考慮することによって決定される。〔D〕成分の使用割合が0.05部より少ないとカチオン重合性化合物の重合が不十分となり、20部より多いと未反応のカチオン重合開始剤やその分解物により硬化物の特性が低下する場合がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要により従来公知の増感剤を併用することができる。このような増感剤の例は、特開平11−279212号、特開平9−183960号などに記載されており、具体的には、アントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−tert−プチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9−エトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、9−イソプロポキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−tert−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、9−ベンジルオキシー10−メチルアントラセン、9,10−ジーα−メチルベンジルオキシアントラセン、2−エチルー9,10−ジーα−メチルベンジルオキシアントラセン、2−tert−9,10−ジーα−メチルベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジーα−メチルベンジルオキシアントラセン、9−(α−メチルベンジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9−エトキシアントラセン、9−メチルアントラセン、9−ブロモアントラセン、9−メチルチオアントラセン、9−エチルチオアントラセンなどのアントラセン類;ビレン;1,2−ベンゾアントラセン;ペリレン;テトラセン;コロネン;チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン類;フェノチアジン;キサントン;1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジメトキシナフタレン、1,1’−チオビス(2−ナフトール)、1,1’−ピー(2−ナフトール)、4−メトキシ−1−ナフトールなどのナフタレン類;ジメトキシアセトフェノン、ジェトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパンー1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシメチルー2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタンー1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−プチルジクロロアセトフェノン、p−tert−プチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プチルエーテル、ベンゾインイソプチルエーテル、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパンー1−オン、ベンゾフェノン、0−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドなどのケトン類;N−フェニルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、ポリーN−ビニルカルバゾール、N−グリシジルカルバゾールなどのカルバゾール類;1,4−ジメトキシクリセン、1,4−ジェトキシクリセン、1,4−ジプロポキシクリセン、1,4−ジベンジルオキシクリセン、1,4−ジーα−メチルベンジルオキシクリセンなどのクリセン類;9−ヒドロキシフェナントレン、9−メトキシフェナントレン、9−エトキシフェナントレン、9−ベンジルオキシフェナントレン、9,10−ジメトキシフェナントレン、9,10−ジェトキシフェナントレン、9,10−ジプロポキシフェナントレン、9,10−ジベンジルオキシフェナントレン、9,10−ジーα−メチルベンジルオキシフェナントレン、9−ヒドロキシー10−メトキシフェナントレン、9−ヒドロキシー10−エトキシフェナントレンなどのフェナントレン類が挙げられる。
これらの増感剤を使用する場合の使用割合は、本発明の共重合体〔A〕100重量部に対して、通常0.005〜20部、好ましくは0.01〜10部である。
−添加剤−
感放射線性樹脂組成物には、本発明の所期の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、〔E〕一分子中に2個以上のオキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物(ただし、共重合体〔A〕を除く)、〔F〕界面活性剤、〔G〕接着助剤、〔H〕保存安定剤、〔I〕耐熱性向上剤などをを配合することもできる。
前記〔E〕一分子中に2個以上のオキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物は、特に、共重合体〔A〕がオキシラニル基を有する重合性不飽和化合物またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物から誘導される繰り返し単位を含有しない場合に、好適に用いることができる。
このような一分子中に2個以上のオキシラニル基に有する化合物(以下、「〔E−1〕成分」ともいう。))としては、例えば一分子内に2個以上の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物およびその他の〔E−1〕成分を挙げることができる。
上記一分子内に2個以上の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートなどを挙げることができる。
上記その他の〔E−1〕成分としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテルなどのビスフェノール化合物のジグリシジルエーテル;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどの多価アルコールのポリグリシジルエーテル;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;
ポリフェノール型エポキシ樹脂;
脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル;
高級脂肪酸のグリシジルエステル;
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などを挙げることができる。
これらの市販品としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)など;
ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)など;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154、同157S65(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)など;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)など;
ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)など;
環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング社製)など;
脂肪族ポリグリシジルエーテルとしてエポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)などを挙げることができる。
これらの〔E−1〕成分のうち、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびポリフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
また、一分子中に2個以上のオキセタニル基に有する化合物(以下、「〔E−2〕成分」ともいう。))としては、例えばビスフェノールA型オキセタン樹脂、フェノールノボラック型オキセタン樹脂、クレゾールノボラック型オキセタン樹脂、環状脂肪族オキセタン樹脂、ビフェニル型オキセタン樹脂、グリシジルエステル型オキセタン樹脂、グリシジルアミン型オキセタン樹脂、複素環式オキセタン樹脂、グリシジルメタアクリレートを(共)重合した樹脂等を挙げることができる。これらの市販品としては、アロンオキセタン OXE−121、同OXE−221、同PNOX−1009(東亜合成(株)製)、ETERNACOLL OXEP(宇部興産(株)製)などが挙げられる。
これらの〔E−2〕成分のうち、ビスフェノールA型オキセタン樹脂、フェノールノボラック型オキセタン樹脂、ビフェニル型オキセタン樹脂、グリシジルエステル型オキセタン樹脂等が好ましい。
上記〔E〕成分の配合量は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは2〜50重量部であり、さらに5〜30重量部であることが好ましい。このような割合で〔E〕成分を使用することにより、現像性を損なわずに得られるスペーサーまたは保護膜の硬度のさらなる向上を実現することができる。
前記〔F〕界面活性剤は、塗布性を向上するために使用することができる。このような〔F〕界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤を好適に用いることができる。
フッ素系界面活性剤としては、末端、主鎖および側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物を好適に用いることができる。その具体例としては、1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキルホスホン酸ナトリウム、フルオロアルキルカルボン酸ナトリウム、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、パーフルオロアルキルポリオキシエタノール、パーフルオロアルキルアルコキシレート、フッ素系アルキルエステル等を挙げることができる。
また、これらの市販品としては、例えばBM−1000、BM−1100(以上、BM CHEMIE社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F178、同F191、同F471、同F476(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC 170C、FC−171、FC−430、FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(以上、新秋田化成(株)製)、フタージェントFT−100、同FT−110、同FT−140A、同FT−150、同FT−250、同FT−251、同FTX−251、同FTX−218、同FT−300、同FT−310、同FT−400S(以上、(株)ネオス製)等を挙げることができる。
また、シリコーン系界面活性剤としては、例えばトーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同SH11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH−190、同SH−193、同SZ−6032、同SF−8428、同DC−57、同DC−190(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4446、TSF−4460、TSF−4452(以上、GE東芝シリコーン(株)製)等の商品名で市販されているものを挙げることができる。
また、前記以外の〔F〕界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステル等のノニオン系界面活性剤や、市販品として、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.57、95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。
これらの〔F〕界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる
〔F〕界面活性剤の配合量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、さらに好ましくは2重量部以下である。界面活性剤の配合量が5重量部を超えると、塗布時に膜荒れを生じやすくなる傾向がある。
〔G〕接着助剤は、基体との密着性をさらに向上させるために使用することができる。
このような〔G〕接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましく、その例としては、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性官能基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。より具体的には、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これらの〔G〕接着助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
〔G〕接着助剤の配合量は、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下である。接着助剤の配合量が20重量部を超えると、現像残りが生じやすくなる傾向がある。
前記〔H〕保存安定剤としては、硫黄、キノン類、ヒドロキノン類、ポリオキシ化合物、アミン、ニトロニトロソ化合物を挙げることができる。より具体的には、4−メトキシフェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウムなどを挙げることができる。これらは、共重合体〔A〕100重量部に対して、好ましくは3.0重量部以下、より好ましくは0.001〜0.5重量部で用いられる。3.0重量部を超える場合は、十分な感度が得られず、パターン形状が悪化する。
前記〔I〕耐熱性向上剤としては、例えば、N−(アルコキシメチル)グリコールウリル化合物、N−(アルコキシメチル)メラミン化合物などを挙げることができる。前記N−(アルコキシメチル)グリコールウリル化合物の具体例としては、N,N,N’,N’−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(エトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(n−プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(i−プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(n−ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(t−ブトキシメチル)グリコールウリル等を挙げることができる。これらのうち特に、N,N,N’,N’−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリルが好ましい。前記N−(アルコキシメチル)メラミン化合物の具体例としては、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(メトキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(エトキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(n−プロポキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(i−プロポキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(n−ブトキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(t−ブトキシメチル)メラミン等を挙げることができる。これらのうち特に、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(メトキシメチル)メラミンが好ましい。これらの市販品としては、ニカラックN−2702、MW−30M(以上 三和ケミカル(株)製)等を挙げることができる。
感放射線性樹脂組成物の調製
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、通常、共重合体〔A〕、重合性化合物〔B〕、感放射線性ラジカル発生剤〔C〕、〔D〕成分等の構成成分を適当な溶剤を溶解して、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、感光性樹脂組成物を構成する各成分を均一に溶解し、かつ各成分と反応しないものが用いられる。
このような溶媒としては、上述した共重合体〔A〕を製造するために使用できる溶媒として例示したものと同様のものを挙げることができる。
このような溶媒のうち、各成分の溶解性、各成分との反応性、塗膜形成のし易さ等の点から、例えばアルコール、グリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、エステルおよびジエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのうち、例えばベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸―3メトキシブチルが特に好ましく使用できる。
さらに前記溶媒とともに膜厚の面内均一性を高めるため、高沸点溶媒を併用することもできる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。これらのうち、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
このように調製された組成物溶液は、必要に応じて、孔径が例えば0.2〜0.5μm程度のミリポアフィルタ等によりろ過して、使用に供することもできる。
保護膜またはスペーサーの形成方法
次に、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いてスペーサーまたは保護膜を形成する方法について説明する。
本発明のスペーサーまたは保護膜の形成方法は、以下の工程を以下に記載の順序で実施することを特徴とするものである。
(1)本発明の感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程。
(2)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程。
(3)放射線照射後の被膜を現像する工程。
(4)現像後の被膜を加熱する工程。
以下、これらの各工程について順次説明する。
(1)本発明の感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程
透明基板の片面に透明導電膜を形成し、該透明導電膜の上に、本発明の感放射線性樹脂組成物の被膜を形成する。
ここで用いられる透明基板としては、例えば、ガラス基板、樹脂基板などを挙げることができ、より具体的には、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどのガラス基板;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミドなどのプラスチックからなる樹脂基板を挙げることができる。
透明基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社の登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを挙げることができる。
被膜の形成方法としては、塗布法またはドライフィルム法によることができる。
塗布法により被膜を形成する場合、上記透明導電膜の上に本発明の感放射線性樹脂組成物の溶液を塗布したのち、塗布面を加熱(プレベーク)することにより、被膜を形成することができる。塗布法に用いる組成物溶液の固形分濃度は、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜40重量%であり、さらに好ましくは15〜35重量%である。組成物溶液の塗布方法としては、特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット塗布法などの適宜の方法を採用することができ、特にスピンコート法またはスリットダイ塗布法が好ましい。
一方、ドライフィルム法により被膜を形成する場合に使用されるドライフィルムは、ベースフィルム、好ましくは可とう性のベースフィルム上に、本発明の感光性樹脂組成物からなる感放射線性層を積層してなるもの(以下、「感放射線性ドライフィルム」という。)である。
上記感放射線性ドライフィルムは、ベースフィルム上に、本発明の感光性樹脂組成物を好ましくは組成物溶液として塗布した後に溶媒を除去することにより、感放射線性層を積層して形成することができる。感放射線性ドライフィルムの感放射線性層を積層するために用いられる組成物溶液の固形分濃度は、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜50重量%であり、さらに好ましくは20〜50重量%であり、特に30〜50重量%であることが好ましい。感放射線性ドライフィルムのベースフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂のフィルムを使用することができる。ベースフィルムの厚さは、15〜125μmの範囲が適当である。感放射線性層の厚さは、1〜30μm程度が好ましい。
感放射線性ドライフィルムは、未使用時にその感放射線性層上にカバーフィルムを積層して保存することもできる。このカバーフィルムは、未使用時には剥がれず、使用時には容易に剥がすことができるように、適度な離型性を有する物であることが好ましい。このような条件を満たすカバーフィルムとしては、例えばPETフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタンフィルムなどの合成樹脂フィルムの表面にシリコーン系離型剤を塗布しまたは焼き付けたフィルムを使用することができる。カバーフィルムの厚さは、5〜30μm程度が好ましい。これらカバーフィルムは、2層または3層を積層した積層型カバーフィルムとしてもよい。
かかるドライフィルムを透明基板の透明導電膜上に、熱圧着法などの適宜の方法でラミネートすることにより、被膜を形成することができる。
このようにして形成された被膜は、次いで好ましくはプレベークされる。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、好ましくは70〜120℃で1〜15分間程度である。
被膜のプレベーク後の膜厚は、好ましくは0.5〜10μmであり、より好ましくは1.0〜7.0μm程度である。
(2)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程
次いで、形成された被膜の少なくとも一部に放射線を照射する。このとき、被膜の一部にのみ照射する際には、例えば所定のパターンを有するフォトマスクを介して照射する方法によることができる。
照射に使用される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線などを挙げることができる。このうち波長が250〜550nmの範囲にある放射線が好ましく、特に365nmの紫外線を含む放射線が好ましい。
放射線照射量(露光量)は、照射される放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI model 356、OAI Optical Associates Inc.製)により測定した値として、好ましくは100〜5,000J/m、より好ましくは200〜3,000J/mである。
(3)放射線照射後の被膜を現像する工程
次に、放射線照射後の被膜を現像することにより、不要な部分を除去して、所定のパターンを形成する。
現像に使用される現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの脂肪族1級アミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの脂肪族2級アミン;トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族3級アミン;ピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンなどの脂環族3級アミン;ピリジン、コリジン、ルチジン、キノリンなどの芳香族3級アミン;ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩などのアルカリ性化合物の水溶液を使用することができる。上記アルカリ性化合物の水溶液には、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒および/または界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、シャワー法などのいずれでもよく、現像時間は、常温で10〜180秒間程度とすることが好ましい。
現像後、例えば流水洗浄を30〜90秒間行ったのち、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾することによって、所望のパターンを得ることができる。
(4)現像後の被膜を加熱する工程
次いで、得られたパターン状被膜を、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により加熱処理することにより、目的とする保護膜またはスペーサーを得ることができる。加熱温度としては、従来、好ましくは200〜250℃程度の処理温度が採用されてきたが、本発明の感放射線性樹脂組成物においては、130〜200℃程度の処理温度でも十分な諸性能を有する保護膜またはスペーサーを形成することができる。加熱時間としても、従来、ホットプレート使用の場合、好ましくは15〜30分間、オーブン使用の場合、好ましくは30〜90分間の処理時間が採用されてきたが、本発明の樹脂組成物においては、200℃以上の加熱温度であれば、ホットプレート使用の場合15〜20分間、オーブン使用の場合15〜30分間、200℃未満の加熱温度であれば、ホットプレート使用の場合20〜30分間、オーブン使用の場合25〜40分間の処理時間であっても、十分な諸性能を有する保護膜またはスペーサーを形成することができる。
以下に、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
−〔D〕成分の合成−
国際公開05/116038号パンフレットの実施例に従い、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート(以下、「D−1」とする。)、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(へプタフルオロプロピル)トリフルオロホスフェート(以下、「D−2」とする。)および(η−シクロペンタジェニル)(η−トルエン)Fe(II)トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート(以下、「D−3」とする。)を合成した。
−共重合体〔A〕の合成−
(合成例1)
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル250部を仕込み、引き続いてメタクリル酸18部、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル34部、スチレン5部、ブタジエン5部およびメタクリル酸グリシジル40部を仕込んで、窒素置換したのち、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持して重合することにより、固形分濃度31.0%の共重合体〔A−1〕溶液を得た。得られた共重合体〔A−1〕について、MwをGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー) GPC−101(商品名、昭和電工(株)製)を用いて測定したところ、11,000であった。
(合成例2)
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5部および酢酸3−メトキシブチル250部を仕込み、引き続いてメタクリル酸18部、ジシクロペンタニルメタクリレート25部、スチレン5部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート30部および3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン22部を仕込んで、窒素置換したのち、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間保持して重合することにより、固形分濃度28.8%の共重合体〔A−2〕溶液を得た。
得られた共重合体〔A−2〕について、MwをGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー) GPC−101(商品名、昭和電工(株)製)を用いて測定したところ、13,000であった。
(合成例3)
前記共重合体〔A−2〕溶液に、メタクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチル(商品名カレンズMOI-EG、昭和電工(株)製)14部と4−メトキシフェノール0.1部を添加したのち、40℃で1時間、さらに60℃で2時間攪拌して反応させた。メタクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチル由来のイソシアネート基と共重合体〔A−2〕の水酸基の反応の進行は、IR(赤外線吸収)スペクトルにより確認した。重合体溶液〔α−1〕、1時間反応後の溶液および40℃で1時間さらに60℃で2時間反応後の溶液それぞれのIRスペクトルで、メタクリル酸2−(2−イソシアネートエトキシ)エチル基に由来する2270cm−1付近のピークが減少している様子を確認した。固形分濃度30.0%の〔A〕重合体溶液を得た。これを共重合体〔A−3〕とする。
実施例1
組成物溶液の調製
共重合体〔A〕として合成例1で得た共重合体〔A−1〕の溶液100重量部(固形分)、重合性化合物〔B〕としてKAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)100重量部、光重合開始剤〔C〕としてエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製 イルガキュアOX02)5重量部、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製 イルガキュア379)10重量部、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートの50質量%プロピレンカーボネート溶液10重量部を固形分濃度が30重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解したのち、孔径0.2μmのミリポアフィルタでろ過して、組成物溶液(S−1)を調製した。
実施例2〜実施例9、比較例1〜6は、実施例1と同様にして、表1に示す組成で組成物溶液を調製した。なお、実施例9および比較例6は、固形分濃度が50%になるよう組成物溶液を調製した。
表1中、各成分の略称は下記のとおりである。
B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)
B−2:多官能ウレタンアクリレート系化合物を含有する市販品(商品名KAYARAD DPHA−40H)
B−3:ω―カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート(商品名アロニックス M−5300(東亜合成(株)製)
B−4:1,9−ノナンジアクリレート(商品名ライトアクリレート1,9−NDA(共栄社(株)製
C−1:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製 イルガキュアOX02)
C−2:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製 イルガキュア379)
C−3:2,2’−ビス(2-クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
C−4:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
C−5:2−メルカプトベンゾチアゾール
C−6:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
(D−1):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
(D−2):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(へプタフルオロプロピル)トリフルオロホスフェート
(D−3):(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe(II)トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
(D−4):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート(商品名 DTS−102 ミドリ化学株式会社製)
(D−5):4−アセトキシフェニル−ジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート(商品名 SI−150 三新化学工業株式会社製)
表1中、−印は、該成分が添加されていないことを示す。
(I)スペーサーの形成
実施例1〜実施例8、比較例1〜5は、スピンナーを用いて基板に塗布し、スペーサーを形成した。以下にその詳細を示す。
無アルカリガラス基板上にスピンナーを用いて、上記組成物溶液を塗布した後、80℃で3分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.5μmの塗膜を形成した。
次いで、得られた塗膜に15μm丸の残しパターンのマスクを介して、露光ギャップを150μmで、露光を行った。その後、水酸化カリウム0.05重量%水溶液で25℃、現像した後、純水で1分間リンスした。さらに、オーブン中、230℃で30分間加熱(以下、「ポストベーク」という。)しスペーサーを形成した。
また、実施例9および比較例6は、ドライフィルム法にてスペーサーを形成した。その詳細を以下に示す。
実施例9
感放射線性樹脂組成物の液状組成物(S−9)をドライフィルム法で塗膜を作成した以外は、実施例1と同様にして、パターン状薄膜を形成して評価した。なお、露光工程前にベースフィルムの剥離除去を行った。ドライフィルムの作成および転写は以下のごとく行った。
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケーターを用いて感放射線性樹脂組成物の液状組成物(S−9)を塗布し、塗膜を100℃で5分間加熱し、厚さ4μmの感放射線性ドライフィルム(J−1)を作製した。次に、ガラス基板の表面に、感放射線性転写層の表面が当接されるように感放射線性転写ドライフィルムを重ね合わせ、熱圧着法で感放射線性ドライフィルム(J−1)をガラス基板に転写した。
比較例6
実施例9において、感放射線性樹脂組成物の液状組成物(S−9)に代えて感放射線性樹脂組成物の液状組成物(s−6)を用いる以外は、実施例9と同様にして、感放射線性ドライフィルム(J−2)を作製後、パターン状薄膜を形成して評価した。
次いで、下記の要領で各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
(II)ポストベーク230℃での感度の評価
上記(I)に従いスペーサーを形成したとき、ポストベーク後の残膜率(ポストベーク後の膜厚×100/露光後膜厚)が90%以上になる露光量を感度とした。その時の残膜率と感度の結果を表2に示す。
(III)ポストベーク150℃での残膜率の評価
ポストベーク温度を230℃から150℃に変更した以外は上記(I)と同様にスペーサーを形成し、上記(II)と同様にポストベーク後の残膜率を評価した。この際、露光は、上記(II)で感度と評価された露光量にて行った。ポストベーク後の残膜率が、上記(II)における残膜率に比較して差が5%以内であるなら、150℃/30分のポストベークでも十分なスペーサーが形成されていると判断できる。
(IV)ラビング耐性の評価
上記(III)で得られた基板に、液晶配向剤としてAL3046(JSR(株)製)を液晶配向膜塗布用印刷機により塗布し、150℃で1時間乾燥し、乾燥膜厚0.05μmの配向剤の塗膜を形成した。
この塗膜に、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒でラビング処理を行った。この時のスペーサーパターンの削れや剥がれの有無を表2に示す。
(V)密着性の評価
パターンマスクを使用しなかった以外は上記(III)と同様に実施して、密着性評価用の硬化膜を形成し、密着性試験を行った。試験法はJIS K−5400(1900)8.5の付着性試験のうち、8.5・2の碁盤目テープ法に従った。その際、残った碁盤目の数(10×10個)を表2に示す。碁盤目の数100個のうち、全て残った場合密着性は良好と言える。
(VI)弾性回復率の評価
上記(III)で得られたスペーサーについて、微小圧縮試験機(商品名DUH−201、(株)島津製作所製)を用い、直径50μmの平面圧子により、負荷速度および徐荷速度をともに2.6mN/秒として、50mNまでの荷重を負荷して5秒間保持したのち除荷して、負荷時の荷重−変形量曲線および徐荷時の荷重−変形量曲線を作成した。このとき、図1に示すように、負荷時の荷重50mNでの変形量と荷重5mNでの変形量との差をL1とし、除荷時の荷重50mNでの変形量と荷重5mNでの変形量との差をL2として、下記式により、弾性回復率を算出した。
弾性回復率(%)=L2×100/L1
弾性回復率(%)と変形量L1(μm)を表2に示す。
変形量L1が0.2μm以上の場合、柔軟性は良好と言える。
Figure 2009075284
Figure 2009075284
弾性回復率の評価における負荷時および除荷時の荷重−変形量曲線を例示する図である。

Claims (17)

  1. 〔A〕(a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、(a2)前記(a1)以外の不飽和化合物の共重合体、
    〔B〕エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、
    〔C〕感放射線性ラジカル発生剤、並びに
    〔D〕一般式(1)で表される化合物および一般式(4)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
    を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2009075284

    [式(1)中、AはVIA族〜VIIA族(CAS表記)の原子価mの元素を表し、mは1または2である。nは括弧内の構造の繰り返し単位数を表し、0〜3の整数である。RはAに結合している有機基であり、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基または炭素数2〜30のアルキニル基を表し、更にRはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、アシロキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アリール、複素環、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキレンオキシ、アミノ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。Rの個数はm+n(m−1)+1であり、Rはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また2個以上のRが互いに直接または−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基もしくはフェニレン基を介して結合し、元素Aを含む環構造を形成してもよい。ここでR’は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である。
    Dは下記一般式(2)で表される構造であり、
    Figure 2009075284
    式(2)中、Eは炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基または炭素数8〜20の複素環化合物の2価の基を表し、更にEは炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、炭素数6〜10のアリール、ヒドロキシ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。Gは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR’−、−CO−、−COO−、−CONH−、炭素数1〜3のアルキレン基またはフェニレン基を表す。aは0〜5の整数である。a+1個のEおよびa個のGはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。ここでR’は前記のものと同じ。
    はオニウムの対イオンである。その個数は1分子当りn+1であり、そのうち少なくとも1個は一般式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンであって、
    Figure 2009075284
    残りは他のアニオンであってもよい。一般式(3)において、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。bはその個数を示し、1〜5の整数である。b個のRfはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
    Figure 2009075284
    [式(4)中、MはVIB族〜VIII族(CAS表記)から選ばれる1種の遷移金属元素であり、L1およびL2は遷移金属元素Mの配位子である。L1は炭素数6〜24の芳香族化合物または炭素数4〜20の複素環化合物、L2はインデン、フルオレンまたはシクロペンタジェンのアニオンであり、これらのL1、L2は更にアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、フェニル、ベンゾイル、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。c、dはそれぞれL1、L2の個数を表し、いずれも0〜2の整数であり、合計個数(c+d)は2である。2つの配位子がいずれもL1またはいずれもL2の場合、それぞれは互いに同一であっても異なっていてもよい。配位子L1、L2の電荷と遷移金属元素Mの電荷との合計電荷eは正であって、1または2である。Xは式(1)におけるXと同義である。]
  2. 一般式(1)のAが、SまたはIであり、Rのうち少なくとも1つが炭素数6〜30のアリール基または炭素数4〜30の複素環基であり、これらはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、アシロキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アリール、複素環、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキレンオキシ、アミノ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 一般式(1)のm+n(m−1)+1個のRのすべてが、炭素数6〜30のアリール基または炭素数4〜30の複素環基であり、これらはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、アシロキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アリール、複素環、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキレンオキシ、アミノ、シアノ、ニトロの各基およびハロゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよく、それぞれ互いに同一であっても異なってもよい、請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 一般式(1)のDが
    Figure 2009075284

    で表される群から選ばれる少なくとも1種の基である、請求項1〜3に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 一般式(1)のnが0または1であり、オニウムイオンが、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−(ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ)フェニル〕スルフィド、ビス(4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル)スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、ジフェニルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、オクタデシルメチルフェナシルスルホニウム、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウムまたは4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウムである、請求項1〜4に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. 一般式(4)において、MがCr、Mo、W、Mn、FeおよびCoの群から選ばれる1種である、請求項1〜5に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. 一般式(4)において、配位子L1が、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、メトキシベンゼン、アセチルベンゼン、クロロベンゼン、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−クロロトルエン、ナフタレン、1−メチルナフタレン、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、ビフェニル、インデン、ビレンまたはジフェニルスルフィドである、請求項1〜6に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. 一般式(4)において、配位子L2が、インデン、フルオレンまたはシクロペンタジエンのアニオンである、請求項1〜7に記載の感放射線性樹脂組成物。
  9. 一般式(4)の遷移金属錯体が、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−キシレン)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−1−メチルナフタレン)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−メシチレン)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−ビレン)Fe、(η5−フルオレニル)(η6−クメン)Fe、(η5−インデニル)(η6−クメン)Fe、ビス(η6−メシチレン)Fe2+、ビス(η6−キシレン)Fe2+、ビス(η6−クメン)Fe2+、(η6−トルエン)(η6−キシレン)Fe2+、(η6−クメン)(η6−ナフタレン)Fe2+、ビス(η5−シクロペンタジエニル)Fe、ビス(η5−インデニル)Fe、(η5−シクロペンタジエニル)(η5−フルオレニル)Feまたは(η5−シクロペンタジエニル)(η5−インデニル)Feである、請求項1〜8に記載の感放射線性樹脂組成物。
  10. 一般式(3)において、Rfの炭素数が1〜8であり、水素原子がフッ素原子で置換された割合が90%以上である、請求項1〜9に記載の感放射線性樹脂組成物。
  11. 一般式(3)において、Rfの炭素数が炭素数1〜4の直鎖または分岐のパーフルオロアルキル基である、請求項1〜10に記載の感放射線性樹脂組成物。
  12. 一般式(3)で表されるフッ素化アルキルフルオロリン酸アニオンが、[(CFCFPF、[(CFCFCFPF、[((CFCF)PF、[((CFCF)PF、[((CFCFCFPF、[((CFCFCFPFである、請求項1〜11に記載の感放射線性樹脂組成物。
  13. (a2)前記(a1)以外の不飽和化合物が、オキシラニル基を有する重合性不飽和化合物およびオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1〜11に記載の感放射線性樹脂組成物。
  14. 液晶表示パネル用保護膜またはスペーサーの形成に用いられる、請求項1〜13に記載の感放射線性樹脂組成物。
  15. 請求項14に記載の感放射線性樹脂組成物から形成されてなる液晶表示パネル用保護膜またはスペーサー。
  16. 少なくとも以下の工程を以下に記載の順序で含むことを特徴とする液晶表示パネル用保護膜またはスペーサーの形成方法。
    (イ)請求項14に記載の感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程、
    (ロ)該被膜の少なくとも一部に露光する工程、
    (ハ)露光後の該被膜を現像する工程、および
    (ニ)現像後の該被膜を加熱する工程。
  17. 請求項15に記載の保護膜またはスペーサーを具備する液晶表示パネル。
JP2007243287A 2007-09-20 2007-09-20 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法 Active JP5217329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243287A JP5217329B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243287A JP5217329B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009075284A true JP2009075284A (ja) 2009-04-09
JP5217329B2 JP5217329B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=40610314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007243287A Active JP5217329B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5217329B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009157235A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
JP2009180949A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Jsr Corp 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子
JPWO2008059935A1 (ja) * 2006-11-15 2010-03-04 太陽インキ製造株式会社 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、硬化物及びプリント配線板
JP2012013907A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
US9030727B2 (en) 2012-03-16 2015-05-12 Amazon Technologies, Inc. Electrowetting display apparatus and method of manufacturing the same
JP2017072832A (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 三菱化学株式会社 感光性樹脂組成物、それを用いて得られる光学素子、スペーサー、絶縁膜及び表示装置
JP2017119803A (ja) * 2015-12-29 2017-07-06 サンアプロ株式会社 感光性組成物
JP2019131512A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 東洋合成工業株式会社 スルホニウム塩、光酸発生剤、それを含む組成物、及び、デバイスの製造方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03221955A (ja) * 1989-11-09 1991-09-30 E I Du Pont De Nemours & Co 金属イオンを光分解により形成することのできる水性処理可能な光重合性組成物
JPH11212263A (ja) * 1997-10-02 1999-08-06 Dainippon Printing Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2000319354A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびスペーサー
JP2001235614A (ja) * 2000-02-23 2001-08-31 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタおよびその製造方法
JP2003066604A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Jsr Corp スペーサー用感放射線性樹脂組成物、スペーサーおよび液晶表示素子
WO2005116038A1 (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 San-Apro Limited 新規なオニウムおよび遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩
WO2007061024A1 (ja) * 2005-11-25 2007-05-31 San-Apro Limited フッ素化アルキルフルオロリン酸スルホニウムの製造方法
JP2007163890A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示素子用感光性組成物およびこれを用いたカラーフィルタ
JP2007183298A (ja) * 2005-12-07 2007-07-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd 液晶表示装置用樹脂組成物、硬化物、カラーフィルター、スペーサー、tft素子平坦化膜、および液晶表示装置
JP2007262401A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 San Apro Kk 活性エネルギー線硬化性光学的立体造形用樹脂組成物およびそれを硬化した光造形物
WO2007119391A1 (ja) * 2006-03-22 2007-10-25 San-Apro Limited 感活性エネルギー線ネガ型フォトレジスト組成物およびその硬化物
JP2009073871A (ja) * 2007-09-18 2009-04-09 Jsr Corp 熱硬化性樹脂組成物、カラーフィルタの保護膜の形成方法およびカラーフィルタの保護膜

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03221955A (ja) * 1989-11-09 1991-09-30 E I Du Pont De Nemours & Co 金属イオンを光分解により形成することのできる水性処理可能な光重合性組成物
JPH11212263A (ja) * 1997-10-02 1999-08-06 Dainippon Printing Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2000319354A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびスペーサー
JP2001235614A (ja) * 2000-02-23 2001-08-31 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタおよびその製造方法
JP2003066604A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Jsr Corp スペーサー用感放射線性樹脂組成物、スペーサーおよび液晶表示素子
WO2005116038A1 (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 San-Apro Limited 新規なオニウムおよび遷移金属錯体のフッ素化アルキルフルオロリン酸塩
WO2007061024A1 (ja) * 2005-11-25 2007-05-31 San-Apro Limited フッ素化アルキルフルオロリン酸スルホニウムの製造方法
JP2007183298A (ja) * 2005-12-07 2007-07-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd 液晶表示装置用樹脂組成物、硬化物、カラーフィルター、スペーサー、tft素子平坦化膜、および液晶表示装置
JP2007163890A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示素子用感光性組成物およびこれを用いたカラーフィルタ
JP2007262401A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 San Apro Kk 活性エネルギー線硬化性光学的立体造形用樹脂組成物およびそれを硬化した光造形物
WO2007119391A1 (ja) * 2006-03-22 2007-10-25 San-Apro Limited 感活性エネルギー線ネガ型フォトレジスト組成物およびその硬化物
JP2009073871A (ja) * 2007-09-18 2009-04-09 Jsr Corp 熱硬化性樹脂組成物、カラーフィルタの保護膜の形成方法およびカラーフィルタの保護膜

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008059935A1 (ja) * 2006-11-15 2010-03-04 太陽インキ製造株式会社 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、硬化物及びプリント配線板
JP4831786B2 (ja) * 2006-11-15 2011-12-07 太陽ホールディングス株式会社 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、硬化物及びプリント配線板
US8101336B2 (en) 2006-11-15 2012-01-24 Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. Photocurable and thermosetting resin composition, cured product thereof, and printed circuit board
JP2009157235A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
JP2009180949A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Jsr Corp 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子
JP2012013907A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
US9030727B2 (en) 2012-03-16 2015-05-12 Amazon Technologies, Inc. Electrowetting display apparatus and method of manufacturing the same
JP2017072832A (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 三菱化学株式会社 感光性樹脂組成物、それを用いて得られる光学素子、スペーサー、絶縁膜及び表示装置
JP2017119803A (ja) * 2015-12-29 2017-07-06 サンアプロ株式会社 感光性組成物
WO2017115690A1 (ja) * 2015-12-29 2017-07-06 サンアプロ株式会社 感光性組成物
JP2019131512A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 東洋合成工業株式会社 スルホニウム塩、光酸発生剤、それを含む組成物、及び、デバイスの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5217329B2 (ja) 2013-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5217329B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、液晶表示素子のスペーサーおよび保護膜ならびにそれらの形成方法
JP6708382B2 (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた硬化体
CN102566278B (zh) 硅氧烷聚合物组合物、固化膜以及固化膜的形成方法
KR20110091474A (ko) 신규 화합물, 그것을 함유하는 감방사선성 조성물, 및 경화막
CN104914668B (zh) 硬化性树脂组合物、显示元件用硬化膜、显示元件用硬化膜的形成方法及显示元件
TWI405038B (zh) A radiation-sensitive resin composition, an interlayer insulating film and a microlens, and a method for manufacturing the same
JP5003376B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびマイクロレンズ、ならびにそれらの製造方法
JP2009073871A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、カラーフィルタの保護膜の形成方法およびカラーフィルタの保護膜
JP4998293B2 (ja) 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子
JP5640978B2 (ja) 新規化合物、その製造方法、この新規化合物を含有する感放射線性組成物及び硬化膜
JP2012014932A (ja) 感光性樹脂組成物
TW201638672A (zh) 負型感光性樹脂組合物、使用其形成的光固化圖案和圖像顯示裝置
JP5003375B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびマイクロレンズ、ならびにそれらの製造方法
CN105278243B (zh) 感光性树脂组合物及其应用
JP2013242540A (ja) 感放射線性樹脂組成物、表示素子用層間絶縁膜及びその形成方法
JP5533184B2 (ja) 新規化合物、感放射線性組成物、硬化膜及びその形成方法
JP5821282B2 (ja) 新規化合物、新規化合物の製造方法、新規化合物を含有する感放射線性組成物及び硬化膜
JP2011102269A (ja) スルホニウム塩,光酸発生剤,硬化性組成物及びポジ型フォトレジスト組成物
JP2010085929A (ja) 感放射線性樹脂組成物および液晶表示素子用スペーサーとその製造法
TW202202544A (zh) 含有聚合性不飽和基的鹼可溶性樹脂及其製造方法、以及感光性樹脂組成物及感光性樹脂組成物的硬化物
JP2014214129A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた硬化体
JP5517658B2 (ja) スルホニウム塩,光酸発生剤,硬化性組成物及びポジ型フォトレジスト組成物
JP5683849B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2013181991A (ja) 光硬化型樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成された基材の製造方法、並びに該基材を備える電子部品
KR101736237B1 (ko) 감방사선성 조성물, 보호막 및 층간 절연막 및, 그들의 형성 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130218

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5217329

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250