JP2009073014A - 複合多層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム箔の一方の側にポリオレフィンフィルムを有し、他方の側にポリアミド層を有する複合多層フィルムにおいて、充分な接着強度でかつ十分な防湿性を有する多層フィルムの提供。
【解決手段】非クロム系化成皮膜処理アルミニウム層Bの一方の面にポリオレフィン系樹脂フィルムAを有し、他方の面にポリアミドの層Cを有する多層フィルムで、ポリオレフィン系樹脂フィルムAが、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)層A−1および結晶性プロピレン系重合体(β)層A−3ならびそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物層A−2を有し、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のDSC融解曲線の最も高い温度側ピークトップ融点をTmαとし、温度Tmαにおける上記結晶性プロピレン系重合体(β)結晶化度(Xc(Tmα))が60%以上で、層Bが層A−1上に直接積層される多層フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品や日用品、二次電池等の収容に有用な複合多層フィルムに関する。
カレー等のレトルト食品、シャンプーや液体洗剤等の詰換用品、二次電池などの内容物を収容するための包装材として、アルミニウム箔層の一方の側にポリオレフィンフィルムの層、他方の側にポリアミド層を有する複合多層フィルムが広く使用されている(例えば、特許文献1)。ポリオレフィンは熱接着性を有するので、ポリオレフィンフィルムが包装材の内側になるようにすることで、ヒートシールによる包装材の密封が可能である。また、ポリアミドは機械的強度に優れ、包装材の耐久性を高めることができる。
しかし、ポリオレフィンフィルムとアルミニウム箔とは、従来、アンカーコート剤や接着剤を介して接着されている。そのため、上記アンカーコート剤や接着剤を侵すような、浸透性や溶解力の強い液体等を内容物とすることは出来なかった。
また、従来の技術では、表面処理をしていないアルミニウム箔が使用されており、アルミニウムを侵すような液体等は、接着剤層には影響のないものであっても内容物とすることは出来なかった。
これらの問題を解決する手法として、アルミニウム箔の表面をクロム酸系薬剤により処理する方法(クロメート処理)が広く知られている(例えば、特許文献2)。この処理によって形成される皮膜により、アルミニウム箔の耐食性が格段に向上するとともに、アンカーコート剤や接着剤等を全く使用せずにポリオレフィンフィルムと熱ラミネートにより貼合することが出来るようになる。しかし、この技術は、環境負荷物質であるクロムを使用するという重大な問題を伴う。
クロムを使用しないアルミニウム表面処理として、ベーマイト処理(熱水処理)やリン酸塩処理などの非クロム系化成被膜処理が知られており、これらの表面処理もクロメート処理と同様の耐食性が得られる。しかし、ポリオレフィンフィルムと非クロム系化成被膜処理されたアルミニウム箔とをアンカーコート剤や接着剤等を使用しないで熱ラミネートにより貼合しようとすると、フィルム製造可能な温度範囲、すなわちポリオレフィンフィルムが加工機に融着することなくラミネートされ得る温度範囲では、充分な接着強度が得られない。
本発明者は、アルミニウム箔として非クロム系化成被膜処理されたものを使用し、ポリオレフィンフィルムが酸変性ポリオレフィンからなる熱ラミネート層と、特定の結晶性を有するプロピレン系重合体からなるヒートシール層を有することにより、アルミニウム箔とポリオレフィンフィルムとが直接、すなわちアンカーコート剤や接着剤等を全く塗布することなくかつ十分な接着強度で貼り合わされた複合多層フィルムを得ることできることを先に見出した(特願2007−231370)。しかし、上記複合多層フィルムは、それをヒートシール層が内側になるように袋状にヒートシールしたとき、外部の水分がヒートシール部分から浸入するという問題を有している。そのため、湿気や水分を嫌う内容物の包装材、特に二次電池の外装材として使用するには、防湿性が不十分である。
国際公開第99/40634号パンフレット 特開2003−288865号公報
本発明は、アルミニウム箔の一方の面にポリオレフィンフィルムを有し、他方の面にポリアミド層を有する複合多層フィルムにおいて、ポリオレフィンフィルムが充分な吸水性を有するべく多量の吸水性フィラーを有しても外観および膜厚安定性に優れ、したがってその上にアルミニウム箔およびポリアミド層を良好に積層することができ、かつアルミニウム箔とポリオレフィンフィルムとが直接、すなわちアンカーコート剤や接着剤等を全く塗布することなくかつ十分な接着強度で貼り合わされた、防湿性に優れた複合多層フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、ポリオレフィンフィルムが、上記酸変性ポリオレフィンからなる熱ラミネート層と上記特定の結晶性を有するプロピレン系重合体からなるヒートシール層との間に吸水性樹脂組成物の層を有し、上記吸水性樹脂組成物が特定のエチレン系重合体を特定量の酸変性樹脂および吸水性フィラーとともに含み、アルミニウム箔として非クロム系化成被膜処理されたものを使用することにより、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層(B)の一方の面にポリオレフィン系樹脂フィルム(A)を有し、他方の面にポリアミドの層(C)を有する複合多層フィルムであって、ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)が、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体(β)の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、上記酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のDSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点をTmαとしたとき、温度Tmαにおける上記結晶性プロピレン系重合体(β)の結晶化度(Xc(Tmα))が60%以上であり、層(B)が層(A−1)の上に直接積層されており、上記吸水性樹脂組成物が
(a)ポリエチレン系樹脂組成物100質量部、および
(b)吸水性フィラー5〜200質量部
を含み、ポリエチレン系樹脂組成物(a)は、
(a−1)下記(i)〜(iv)の特性を有するエチレン系重合体99〜60質量%、
(i)DSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点(Tm)が110℃以上である、
(ii)DSC融解曲線における融解熱量(ΔH)が90〜180J/gである、
(iii)110℃における結晶化度(Xc(110))が10〜60%である、および
(iv)MFR(190℃、21.18N)が0.1g/10分以上10g/10分未満である、
および、
(a−2)酸変性樹脂1〜40質量%を含み、ここで、成分(a−1)と成分(a−2)の量の合計が100質量%であり、吸水性フィラー(b)は、30μm以下の粒子径(D99)および20μm以下の粒子径(D50)を有する、ここでD99およびD50はそれぞれ、粒子径分布において粒子径の小さい方から累積して99質量%および50質量%になる点における粒子径を言う、ところの複合多層フィルムである。
また、本発明は、上記複合多層フィルムの製造法であって、
1)ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)の片面に、非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層(B)を積層する工程、および
2)上記層(B)の上にポリアミドの層(C)を積層する工程
を含み、ここで、ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)が、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体(β)の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、上記工程1)が、下記(1)を満たす温度(T)での熱ラミネートにより、層(A−1)の上に層(B)が積層されるように行なわれるところの方法も提供する。
αのXc(T)<60% かつ βのXc(T)≧60% (1)
ここで、Xc(T)は温度Tでの結晶化度である。
本発明の複合多層フィルムは、ポリオレフィン系樹脂の層と非クロム系化成被膜処理されたアルミニウムの層とがアンカーコート剤や接着剤等を塗布することなく充分な接着強度で貼り合わされており、かつ十分な防湿性を有するので、包装材、特に、二次電池の外装材として有用である。
本発明の複合多層フィルムの一例を図1に示す。図1に示されるように、本発明の複合多層フィルムは、非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層(B)の一方の面にポリオレフィン系樹脂フィルム(A)を有し、他方の面にポリアミドの層(C)を有する。層(C)の上にポリエステル系樹脂の層(D)をさらに有してもよい。フィルム(A)は、酸変性ポリオレフィン樹脂の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、層(A−1)は層(B)と接する位置にある。
(A)ポリオレフィン系樹脂フィルム
(A−1)酸変性ポリオレフィン樹脂の層
層(A−1)を構成する酸変性ポリオレフィン樹脂(α)は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂であれば何でも良い。不飽和カルボン酸の例としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸が挙げられ、その誘導体の例としては、例えば、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸等のエステルおよび無水物が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂としては、直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル(VA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート(EA)共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体などのエチレン系重合体、プロピレン系重合体、スチレン系エラストマーが挙げられる。酸変性ポリオレフィン樹脂(α)は、単独で、または2以上を組み合わせて使用することができる。また、本発明の目的に反しない範囲において、酸変性されていないポリオレフィン樹脂を配合しても良い。
層(A−1)は、フィルム(A)と後述する層(B)との熱ラミネートにおいて、層(B)と直接貼り合わされる層である。層(A−1)を構成する酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のDSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点をTmαとしたとき、Tmαは、低い方が熱ラミネート加工における温度を低くすることができるが、複合多層フィルムの使用目的に応じて適宜選択され得る。複合多層フィルムを浸透性や溶解力の強い液体等の内容物の包装材として使用する場合には、Tmαが100℃以上であるのが好ましく、より好ましくは120℃以上である。また、エージング処理などの熱処理を行う場合には、Tmαは高い方が良いが、後述する層(A−3)を構成する結晶性プロピレン系重合体(β)の耐熱性の上限を考慮すると、Tmαの上限は好ましくは155℃であり、さらに好ましくは150℃である。なお、樹脂(α)が2以上の組み合わせからなる混合物である場合のTmαは、上記混合物のDSC融解曲線から決定される値である。
なお、本明細書において、DSC融解曲線は、TA Instruments(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社)のDSC Q1000型を使用し、試料がポリプロピレン系重合体及び高密度ポリエチレンの場合には、それを230℃で5分間保持した後、10℃/分の降温速度で−10℃まで冷却し、−10℃で5分間保持した後、10℃/分の昇温速度で230℃まで加熱するという温度プログラムで、又、試料がポリエチレン系重合体(高密度ポリエチレンを除く)の場合には、それを190℃で5分間保持した後、10℃/分の降温速度で−10℃まで冷却し、−10℃で5分間保持した後、10℃/分の昇温速度で190℃まで加熱するという温度プログラムで、DSC測定を行って得られる曲線である。
酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の具体例としては、三井化学(株)製のアドマー(商品名)、日本ポリオレフィン(株)製のアドテックス(商品名)、クロンプトン社製のポリボンド(商品名)および住友化学(株)製のボンドファースト(商品名)が挙げられる。
(A−2)吸水性樹脂組成物の層
層(A−2)を構成する吸水性樹脂組成物は、(a)ポリエチレン系樹脂組成物および(b)吸水性フィラーを含み、ポリエチレン系樹脂組成物(a)は、エチレン系重合体(a−1)および酸変性樹脂(a−2)を含む。
(a−1)エチレン系重合体
エチレン系重合体は、十分な耐熱性を有すると共に十分なフィラー受容性を有してフィルム(A)の外観および膜厚安定性が良好になるように、下記(i)〜(iv)を満たすことが必要である。
(i)DSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点(Tm)が110℃以上である、
(ii)DSC融解曲線における融解熱量(ΔH)が90〜180J/gである、
(iii)110℃における結晶化度(Xc(110))が10〜60%である、および
(iv)MFR(190℃、21.18N)が0.1g/10分以上10g/10分未満である。
上記ピークトップ融点(Tm)が110℃より低いと、耐熱性が不充分になる場合がある。上記ピークトップ融点(Tm)は、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上である。なお、エチレン系重合体のピークトップ融点の上限は高分子物理的に135℃程度が限界になるが、その他のパラメータ(ii)〜(iv)も同時に満たすことが出来るならば、エチレン系重合体(a−1)のピークトップ融点は耐熱性のために高いほど好ましい。
また、上記融解熱量(ΔH)が90J/g未満であると、耐熱性が不充分になる場合があり、180J/gを超えるとフィラー受容性が不足し、製膜性に劣る場合がある。上記融解熱量(ΔH)は、好ましくは100〜170J/gである。
また、上記結晶化度(Xc(110))が10%未満では耐熱性が不充分になる場合があり、60%を超えるとフィラー受容性が不足し、製膜性に劣る場合がある。上記結晶化度(Xc(110))は、好ましくは15〜45%である。なお、温度Tにおける結晶化度(Xc(T))は、温度Tにおいて融解せずに結晶状態を保持している割合を意味し、例えば110℃での結晶化度(Xc(110))は、DSC融解曲線における全融解エンタルピーに対する110℃以上での融解エンタルピーの割合として算出される。
さらに、上記MFRが10g/10分以上では、ポリエチレン系樹脂組成物(a)と吸水性フィラー(b)との溶融混練性(フィラー分散性)が不充分になり、フィルム(A)の製膜時の引落性が低下する場合があり、0.1g/10分未満では、フィルム(A)の肉厚調整が困難になる場合がある。上記MFRは、好ましくは0.2〜7g/10分、最も好ましくは0.5〜5g/10分である。
エチレン系重合体(a−1)は、上記(i)〜(iv)の要件を満たすものであれば特に制限されない。例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンとα−オレフィン(例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等)とのコポリマーが挙げられる。酢酸ビニル、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどをコモノマーとするエチレンコポリマーは、コモノマーによる結晶性低下が大きいため、上記(i)〜(iv)の要件を満たすことが難しい。
エチレン系重合体は、1種を単独で、または2種以上を任意に配合した混合物として使用することが出来る。混合物として使用する場合には、混合物全体が上記要件(i)〜(iv)を満たすようにすればよい。
(a−2)酸変性樹脂
酸変性樹脂は、疎水性であるエチレン系重合体(a−1)と親水性である吸水性フィラー(b)との混和性を改良して吸水性フィラーの分散を促進し、製膜したときにフィルムにブツなどの欠点が発生しないようにするための成分である。
本発明に使用する酸変性樹脂は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された樹脂であれば何でも良い。不飽和カルボン酸の例としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸が挙げられ、その誘導体の例としては、例えば、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸等のエステルおよび無水物が挙げられる。上記樹脂としては、直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル(VA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート(EA)共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体などのエチレン系重合体、プロピレン系重合体、スチレン系エラストマーが挙げられる。エチレン系重合体(a−1)との混和性の点から、上記樹脂がエチレン系重合体であるものが最も好ましい。
酸変性樹脂は、好ましくは0.1〜10g/10分のMFR(190℃、21.18N)を有する。さらに好ましくは、0.2〜7g/10分、最も好ましくは0.5〜5g/10分である。MFRが上記上限より高いと、フィルム(A)の製膜時の引落性が低下する場合がある。MFRが上記下限より低いと、フィルム(A)の肉厚調整が困難になる場合がある。
酸変性樹脂の具体例としては、三井化学(株)製のアドマー(商品名)、日本ポリオレフィン(株)製のアドテックス(商品名)、クロンプトン社製のポリボンド(商品名)および住友化学(株)製のボンドファースト(商品名)が挙げられる。
酸変性樹脂は、単独でまたは二種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリエチレン系樹脂組成物(a)は、エチレン系重合体(a−1)99〜60質量%および酸変性樹脂(a−2)1〜40質量%を含む。より好ましくは、エチレン系重合体(a−1)97〜70質量%および酸変性樹脂(a−2)3〜30質量%であり、更に好ましくは、エチレン系重合体(a−1)95〜80質量%および酸変性樹脂(a−2)5〜20質量%である。酸変性樹脂(a−2)が少ない(すなわち、エチレン系重合体(a−1)が多い)と、吸水性フィラー(b)の分散が不充分になり、製膜の際に目脂が多く発生したり、フィルム(A)にブツなどの欠点が発生し易くなったりする。一方、酸変性樹脂(a−2)が多い(すなわち、エチレン系重合体(a−1)が少ない)と、酸変性樹脂と吸水性フィラーとの相互作用が非常に強くなり、吸水性樹脂組成物の製造時の混練負荷やフィルム(A)の製膜時の押出負荷が高くなる場合がある。また、フィルム(A)の引張伸びが低下する場合がある。
(b)吸水性フィラー
吸水性フィラーは、吸水性を有し、溶剤に溶出しない安定的なものであればどのようなものでも良い。例えば、硫酸マグネシウム、酸化アルミニウム、シリカゲル、石灰、焼成ハイドロタルサイトおよびモレキュラーシーブが挙げられ、これらを、単独で、または2種以上の組み合わせで使用することができる。
吸水性フィラーは、ポリエチレン系樹脂組成物に良好に分散されてブツなどの欠点のない均一なフィルムが得られるように、制御された粒子径分布を有するものが使用される。すなわち、本発明で使用される吸水性フィラーは、30μm以下の粒子径(D99)および20μm以下の粒子径(D50)を有し、ここでD99およびD50はそれぞれ、粒子径分布において粒子径の小さい方から累積して99質量%および50質量%になる点における粒子径を言う。D99は、好ましくは0.01μmを超えて20μm以下、より好ましくは0.1μmを超えて15μm以下である。また、D50は、好ましくは0.01〜15μm、より好ましくは0.1〜10μmである。上記上限を超えるような粒子の粗いフィラーは、製膜したときに、フィルムの欠点や異物となる場合がある。また、粒子の細か過ぎるフィラーは、凝集してフィルムの欠点や異物になったり、凝集しなかった場合には多量の空気を抱き込んで吸水性樹脂組成物製造の際の溶融混練作業性を悪くしたりする場合がある。粒子径分布を制御するには、大きな粒子を生成してそれを粉砕、分級する方法、及び最初から細かい粒子を生成して分球する方法がある。粒子径分布を上記範囲内に制御出来るならどちらの方法でも良く、特に限定はされないが、押出負荷および製膜性の観点から、細かい粒子を最初から生成する方法がより好ましい。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂組成物(a)100質量部に対して吸水性フィラー(b)を5〜200質量部、好ましくは10〜150質量部、より好ましくは15〜120質量部の量で含む。吸水性フィラー(b)の配合量が上記下限未満の場合には、充分な吸水機能が得られず、上記上限を超えると、製膜性が低下する場合がある。
吸水性樹脂組成物は、上記成分の他に、必要に応じて、スリップ剤、リン系、フェノール系、硫黄系などの酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの耐候剤、銅害防止剤、芳香族リン酸金属塩系、ゲルオール系などの造核剤、グリセリン脂肪酸モノエステルなどの帯電防止剤、着色剤、芳香剤、抗菌剤、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、タルク、金属水和物などのフィラー、グリセリン脂肪酸エステル系、パラフィンオイル、フタル酸系、エステル系などの可塑剤等の添加剤を含んでいてもよい。
上記スリップ剤は、吸水性樹脂組成物の製造時の溶融混練作業性を向上させ、また製膜時のダイカスや目脂などの発生を回避することが出来る。スリップ剤としては、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、シリコンガム、シリコンオイルなどが挙げられる。スリップ剤の添加量は、ポリエチレン系樹脂組成物(a)100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。
(A−3)結晶性プロピレン系重合体の層
層(A−3)を構成する結晶性プロピレン系重合体(β)は、フィルム(A)の層(A−1)側を層(B)と熱ラミネートするとき、ラミネート温度で融けて加工機に付着することがないように、層(A−1)を構成する酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のピークトップ融点Tmαでの結晶化度(Xc(Tmα))が60%以上のものが使用される。好ましくは、上記結晶化度が70%以上、より好ましくは80%以上である。上記結晶化度が60%未満では、熱ラミネート時にフィルム(A)が加工機に融着するなどのトラブルが非常に起こり易くなる。
結晶性プロピレン系重合体(β)は、上記結晶化度を満たすものであれば何でもよく、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと少量のコモノマー(例えば、エチレン、1-ブテン等)とのランダム共重合体およびプロピレン系ブロック重合体(例えば、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテンブロック共重合体、プロピレン‐1−ブテンブロック共重合体等)を包含する。結晶性プロピレン系重合体は、単独で、または2以上を組み合わせて使用することができる。なお、重合体(β)が2以上の組み合わせからなる混合物である場合には、上記結晶化度は、混合物のDSC融解曲線から決定される。
結晶性プロピレン系重合体(β)の市販例としては、プライムポリマー(株)製のF−704NP、F−300SP、F−724NP、E−185GおよびE−150GK、日本ポリプロ(株)製のFB3HAT、FY6、FY4、EC7およびEC9、およびサンアロマー(株)製のPC600SおよびPC412Aが挙げられる。
上記結晶性プロピレン系重合体(β)は熱接着性を有するので、得られる複合多層フィルムを層(A−3)が内側になるように袋状に加工する時及び袋の開口部をヒートシールにより密封する時、良好に加工することができる。
ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)は、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)、吸水性樹脂組成物および結晶性プロピレン系重合体(β)を、Tダイ法やインフレーション法による共押出などにより所望の厚さのフィルムに製膜することにより得ることができる。
こうして得られたフィルム(A)は、次いで、その層(A−1)の上に層(B)を、さらに層(C)を積層することにより本発明の複合多層フィルムを得ることができるが、フィルム(A)が吸水性の層(A−2)の一方の面に層(A−1)を有しかつ他方の面に層(A−3)を有するので、上記層(B)および(C)を積層する間に層(A−2)が不必要な吸湿を生じて複合多層フィルムの吸水性(防湿性)が低下するという問題が小さい。
(B)非クロム系化成被膜処理されたアルミニウムの層
非クロム系化成被膜処理は、クロムを使用しないで行われる被膜処理であり、熱水処理(ベーマイト処理)および、クロムを含まない化学薬品、例えばリン酸亜鉛やリン酸マンガン等のリン酸塩および有機酸の金属塩、を用いる被膜処理を包含する。本発明における層(B)は、無処理のアルミニウム箔を上記処理に付すことにより得ることができる。
(C)ポリアミドの層
ポリアミドは機械的強度に優れ、この層を有することにより、得られる複合多層フィルムの耐久性を高めることができる。使用されるポリアミドは特に制限されず、例えばナイロン6 、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9T、ナイロンM5T、ナイロンナイロン612、ケブラー(Kevlar、デュポン社の商標)、ノーメックス(Nomex、デュポン社の商標)を包含する。
ポリアミドの市販例としては、宇部興産(株)製のUBEナイロン(ナイロン6)、UBEナイロン66(ナイロン66)、UBESTA(ナイロン12)、東レ(株)製のアラミン(ナイロン6、66、610など)、東洋紡績(株)製の東洋紡ナイロン(ナイロン6、66、6Tなど)、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製のノバミッド(ナイロン6、66、12)、ユニチカ(株)製のユニチカナイロン6、ユニチカナイロン66、旭化成ケミカルズ(株)製のレオナ(ナイロン66)が挙げられる。
(D)ポリエステル系樹脂の層
この層は、層(C)上に任意的に積層される保護層である。層(C)は素晴らしい機械的強度を有するが、浸透性や溶解性の高い液体に対しては非常に脆い。上記(A)〜(C)からなる複合多層フィルムを層(C)が最外層となるように包装袋を作製し、その中にそのような浸透性や溶解性の高い液体等の内容物を入れ、袋口をヒートシールする際に、内容物がこぼれる可能性がある。したがって、層(C)の上にさらに層(D)を有すると有利である。
層(D)を構成するポリエステル系樹脂は、特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)を包含する。
ポリエステル系樹脂の市販例としては、東洋紡績(株)製のバイロペット(PETおよびPBT)、東レ株式会社製のトレコン(PBT)、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製のノバデュラン(PBT)、ユニチカ(株)のPET樹脂、および帝人化成(株)のPET樹脂、テオネックス(PEN)およびPBN樹脂が挙げられる。
本発明の複合多層フィルムの製造は、
1)ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)の片面に、非クロム系化成被膜処理されたアルミニウムの層(B)を積層する工程、および
2)上記層(B)の上にポリアミドの層(C)を積層する工程
を含む。ここで、フィルム(A)は、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体(β)の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、工程1)は、下記(1)を満たす温度(T)での熱ラミネートにより、層(A−1)の上に層(B)が積層されるように行なわれる。
αのXc(T)<60% かつ βのXc(T)≧60% (1)
ここで、Xc(T)は温度Tでの結晶化度である。
上記熱ラミネートは、上記(1)を満たす範囲の温度(熱ロール温度T)で、通常の方法により行なうことができる。好ましくは、αのXc(T)<50%、より好ましくは<40%であり、かつβのXc(T)≧70%、より好ましくは≧80%であるような温度で行われる。上記範囲より高い温度では、ポリオレフィンフィルム(A)が熱ロールに融着してラミネートできない場合があり、上記範囲より低い温度では、フィルム(A)と層(B)との接着強度が不十分になる場合がある。
工程2)は、上記工程1)で得られたフィルムの層(B)側とポリアミド層(C)とを、ドライラミネート法によって接着することにより行うことができる。接着剤としては、ポリオール系主剤とイソシアネート系硬化剤との通常の二液タイプのものを使用することができる。具体的には、三井化学ポリウレタン(株)製のタケラック(ポリオール系主剤)/タケネート(イソシアネート系硬化剤)二液タイプを挙げることが出来る。
層(C)の上に層(D)をさらに有する複合多層フィルムは、上記工程2)で得られたフィルムの層(C)の上に層(D)を、上記工程2)と同様にドライラミネート法によって接着することにより得ることができる。接着剤は、上記工程2)の場合と同じものを使用することができる。
こうして得られる本発明の複合多層フィルムは、ポリオレフィン系樹脂フィルムと非クロム系化成被膜処理されたアルミニウムの層とがアンカーコート剤や接着剤等を塗布することなくかつ充分な接着強度で貼り合わされており、かつ優れた防湿性を有するので、湿気を嫌う内容物、浸透性や溶解性の強い液体や無処理アルミニウムを侵すような液体等の内容物の包装材として有用である。上記内容物は、例えば、スナック菓子等の湿気を嫌う食品、乾燥メタノール等の水分除去された工業用薬剤、溶剤等の使い切りパック、二次電池等を包含する。中でも、本発明の複合多層フィルムは、二次電池の外装材として有用である。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜11
(1)吸水性樹脂組成物の製造
表1に示す、層(A−2)を構成する吸水性樹脂組成物のための成分を表1に示す量(質量部)でドライブレンドし、これを(株)モリヤマの20L加圧ニーダーにより溶融混練して吸水性樹脂組成物を得た後、造粒機によりペレット化した。排出温度(溶融混練温度)は220℃であり、造粒はホットカット法で行った。表1において、樹脂組成物IおよびIIは本発明に従う組成物であり、樹脂組成物III〜IXは比較のための組成物である。
(2)ポリオレフィンフィルム(A)の製造
表2に示す、層(A−1)を構成する酸変性ポリオレフィン樹脂、層(A−2)を構成する吸水性樹脂組成物および層(A−3)を構成する結晶性プロピレン系重合体を、マルチマニホールド型多層共押出Tダイを使用して、全厚60μm、層(A−1)/層(A−2)/層(A−3)の厚み比1/3/1のフィルム(A)を製造した。Tダイ出口樹脂温度は240℃であり、引取速度は10m/分であった。また、層(A−1)に、濡れ指数が55 mN/m以上になるようにコロナ処理を付した。
(3)アルミニウム箔のベーマイト処理
東洋アルミニウム株式会社製の無処理アルミニウム箔(スーパーホイル、厚さ40μm)を水槽に繰出して沸騰水に30分浸漬した後、浸漬部分を巻取る作業を繰返してベーマイト処理アルミニウム箔(B)を得た。
(4)ポリオレフィンフィルム(A)とアルミニウム箔(B)との熱ラミネート
上記で得られたポリオレフィンフィルム(A)とベーマイト処理されたアルミニウム箔(B)を、トクデン株式会社の誘電発熱式ラミネーターJD−DWを用いて、ポリオレフィンフィルムの層(A−1)がアルミニウム箔と接するように熱ラミネートを行なった。熱ロールの温度は、使用した酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のDSC融解曲線におけるピークトップ融点(141℃)であり、圧力は0.3MPa、引取速度は2m/分であった。また、135℃の熱ロール温度でも同様に熱ラミネートを行なった。
(5)ポリアミドフィルム(C)のドライラミネート
上記熱ラミネートによって得られたフィルムのアルミニウム箔の上に、ユニチカ株式会社のナイロンフィルム(エンブレムONUM、厚さ15μm)を、接着剤として三井化学ポリウレタン株式会社のタケラックA−310/タケネートA−3(12/1質量比)の二液タイプを使用して、平野金属のテストラミネーターMODEL200によりドライラミネートした。ラミネート後、40℃×90時間の養生を行った。
上記(2)、(4)および(5)で得られたフィルムについて、下記の試験を行った。結果を表2に示す。
ポリオレフィンフィルムの外観
上記(2)で得られたポリオレフィンフィルム(A)からA4サイズのフィルム片を5枚切り出し、その外観を目視観察して以下の基準で判定した。
○:発泡および穴開きがなく、直径0.1mm以上のブツもない
△:発泡および穴開きがなく、直径0.5mm以上のブツもないが、直径0.1mm〜0.5mm未満のブツが1〜10個ある
×:発泡または穴開きがあり、直径0.5mm以上のブツもある
ポリオレフィンフィルムの膜厚安定性
上記(2)で得られたポリオレフィンフィルム(A)の幅の中心付近についてマシン方向に2cm毎に20個所の膜厚を測定し、その標準偏差が1.5μm以下を「○」、1.5μmを超えて3.0μm以下を「△」、3.0μmを超えるものを「×」とした。
ポリオレフィンフィルムのヒートシール強度
上記(2)で得られたポリオレフィンフィルム(A)の層(A−3)同士を、フィルムのマシン方向がT字剥離試験の引張方向になるようにして、株式会社東洋精機製作所のHG−100型ヒートシール試験機を用いて、温度175℃、時間2秒、圧力0.2MPaの条件で融着した。次いで、T字剥離試験として株式会社東洋精機製作所製のAE−CT型引張試験機を使用し、引剥幅25mm、引剥速度100mm/分、引剥角度180°で、層(A−2)同士のヒートシール強度を測定した。
熱ラミネート性−1
上記(4)で得られたフィルムのポリオレフィンフィルム(A)上に縦横共に3mm間隔で碁盤目状に10列×10行の切目を入れ、その上から粘着テープを貼り、直ちに粘着テープを剥した。粘着テープにフィルムが何ら付着することなく剥がれた場合を○、それ以外を×とした。
熱ラミネート性−2
ポリオレフィンフィルム(A)とベーマイト処理したアルミニウム箔(B)とを、層(A−1)と層(B)が接するようにかつフィルムのマシン方向がT字剥離試験の引張方向になるようにして、株式会社東洋精機製作所のHG−100型ヒートシール試験機を用いて、温度141℃、時間2秒、圧力0.3MPaの条件で融着した。次いで、T字剥離試験として株式会社東洋精機製作所のAE−CT型引張試験機を使用し、引剥幅25mm、引剥速度100mm/分、引剥角度180°で、層(A−1)とアルミニウム箔との間のラミネート強度を測定した。また、融着温度を135℃に変更した場合についても、同様に測定した。
耐溶剤性および溶剤中の水分吸収能力
ジメチルカーボネート(DMC)/ジエチルカーボネート(DEC)/エチレンカーボネート(EC)=1/1/1(容積比)有機溶剤に水を極少量混合し、試験液とした。この試験液中の水分量をカールフィッシャー容量滴定装置(平沼産業株式会社のAQ−300)により測定した(初期の水分量)。
次に上記(5)で得られたフィルムから20cm×15cmのフィルム片を2枚切出し、ポリオレフィンフィルム(A)が内側になるように重ね、その三辺をヒートシールにより融着して袋を作成し、ここに上記試験液100gを入れた後、袋口をヒートシールにより閉じた。この有機溶剤を充填した袋を、温度60℃、湿度90%に設定した環境試験機中に置いて、100日間の促進劣化試験を行った。この促進劣化試験後に液漏れ等の異常が無いものを○、何らかの異常が認められるものを×とした(耐溶剤性)。耐溶剤性が○であったものについては、水分吸収能力を調べるために、上記促進劣化試験後の試験液中の水分量を上記と同様に測定した。なお、環境試験機による試験以外の操作は、アイ・エイ・シー株式会社のエアードライヤーQD20−75により露点温度−50℃以下にしたガス置換型グローブボックス(アズワン株式会社のSG−1000)中で25℃で行った。
衝撃破袋試験(耐衝撃性)
上記(5)で得られたフィルムから20cm×15cmのフィルム片を2枚切出し、ポリオレフィンフィルム(A)が内側になるように重ね、その三辺をヒートシールにより融着して袋を作成し、ここに水100gを入れた後、袋口をヒートシールにより閉じた。この水を充填した袋を大理石の試験台に1メートルの高さから「腹打ち」する方向に繰返し落下させた。100回繰返しても破袋しないものを○、それ以外を×とした。
使用した材料は以下の通りである。
アドマーQE060:三井化学(株)製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、Tmα=141℃、Xc=60%となる温度:126℃
F−704NP:プライムポリマー(株)製、ホモポリプロピレン、Xc(141)=86%、Xc(127)=93%、Xc=60%となる温度:156℃
F−300SP:プライムポリマー(株)製、ホモポリプロピレン、Xc(141)=82%、Xc=60%となる温度:155℃
F−730NV:プライムポリマー(株)製、プロピレンランダムコポリマー、Tm=139℃、MFR=7g/10分、Xc(141)=23%、Xc=60%となる温度:126℃
SP4530:プライムポリマー(株)製、高密度ポリエチレン、Tm=132℃、ΔH=185J/g、Xc110=80%、MFR=2.8g/10分、密度942kg/m
KF271:日本ポリエチレン(株)製、直鎖状低密度ポリエチレン、Tm=127℃、ΔH=127J/g、Xc110=26%、MFR=2.4g/10分、密度913kg/m
アドマーXE070:三井化学(株)製、無水マレイン酸変性エチレン系重合体、MFR=3 g/10分
モレキュラーシーブ:ユニオン昭和(株)製のモレキュラーシーブ4Aパウダー、D99=9.9μm、D50=2.5μm
硫酸マグネシウム:馬居化成工業(株)製の乾燥硫酸マグネシウムSN−00、D99=118μm、D50=24μm
LBT−77:堺化学工業(株)製のポリエチレンワックス
Figure 2009073014
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表2から明らかなように、本発明に従う複合多層フィルムは、良好な外観および膜厚安定性を有すると共に、吸水性(防湿性)、耐溶剤性、ヒートシール強度および熱ラミネート性に優れる。
一方、層(A−2)として樹脂組成物III〜VIIおよびIXを使用した比較例1〜5および7では、ポリオレフィンフィルム(A)の外観および/または膜厚安定性に劣り、したがって、その上に層(B)を良好に積層することができないため、層(B)および(C)の積層を行なわなかった。なお、比較例4では、フィルム(A)の製膜時に目脂が多く発生し、比較例5および7ではそれぞれ、フィルム(A)に穴開きおよびブツを多く生じた。層(A−2)として吸水性フィラー(b)の量が少ない樹脂組成物VIIIを使用した比較例6の複合多層フィルムは、吸水性(防湿性)が不十分であった。
結晶性プロピレン重合体(β)として結晶化度Xc(Tmα)が23%であるF−730NVを使用した比較例8は、実施例1と同様に141℃で熱ラミネートを行ったところ、ポリオレフィンフィルムが熱ロールに付着して剥がれなくなり、ラミネートすることができなかった。そこで、F−730NVの結晶化度が60%以上になるように熱ロールの温度を125℃に下げて熱ラミネートを行ったところ、ラミネートすることはできたが、接着強度は充分でなく、耐溶剤性も充分でなかった。なお、F−730NVの結晶化度が60%になる温度は126℃である。
比較例9では、層(B)として無処理のアルミニウム箔を使用した。実施例1と同様に141℃で熱ラミネートを行ったところ、充分な接着強度を得ることができず、耐溶剤性も不充分であった。そこで、熱ロールの温度を150℃および156℃に上げて熱ラミネートを行ったが、接着強度も耐溶剤性もまだ不充分であり、さらに160℃に上げると、ポリオレフィンフィルムが熱ロールに付着して剥がれなくなり、ラミネートすることができなかった。なお、160℃でのβ(F−704NP)の結晶化度は50%である。
層(A−3)を有しない比較例10の複合多層フィルムは、実施例1と同様に141℃で熱ラミネートを行ったところ、ポリオレフィンフィルムが熱ロールに付着して剥がれなくなり、ラミネートすることができなかった。そこで、層(A−2)の樹脂組成物Iの結晶化度が60%以上になるように熱ロールの温度を90℃に下げて熱ラミネートを試みたが、この温度では熱ラミネート強度が発現しなかった。なお、樹脂組成物Iの結晶化度が60%になる温度は90℃である。
比較例11では、層(A−1)を有しないフィルム(A)を使用した。実施例1と同様に141℃で熱ラミネートを行なってアルミニウム箔とフィルム(A)の層(A−2)側とを貼合したが、層(A−2)は吸水性フィラーを有し、これがアルミニウム箔との接着性を低下させるため、熱ラミネート強度が不十分で、衝撃破袋試験に耐えなかった。なお、層(A−2)の樹脂組成物Iはピークトップ融点が127℃である。また、アルミニウム箔を貼合するまでは吸水性の層(A−2)が直接外気に触れることになるため、不必要な吸湿が進み、得られた複合多層フィルムは吸水性(防湿性)が弱まっていた。
図1は、本発明の複合多層フィルムの一例である。
符号の説明
A ポリオレフィン系樹脂フィルム
B 非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層
C ポリアミドの層
D ポリエステル系樹脂の層
A−1 酸変性ポリオレフィン樹脂の層
A−2 吸水性樹脂組成物の層
A−3 結晶性プロピレン系重合体の層

Claims (6)

  1. 非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層(B)の一方の面にポリオレフィン系樹脂フィルム(A)を有し、他方の面にポリアミドの層(C)を有する複合多層フィルムであって、ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)が、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体(β)の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、上記酸変性ポリオレフィン樹脂(α)のDSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点をTmαとしたとき、温度Tmαにおける上記結晶性プロピレン系重合体(β)の結晶化度(Xc(Tmα))が60%以上であり、層(B)が層(A−1)の上に直接積層されており、上記吸水性樹脂組成物が
    (a)ポリエチレン系樹脂組成物100質量部、および
    (b)吸水性フィラー5〜200質量部
    を含み、ポリエチレン系樹脂組成物(a)は、
    (a−1)下記(i)〜(iv)の特性を有するエチレン系重合体99〜60質量%、
    (i)DSC融解曲線における最も高い温度側のピークトップ融点(Tm)が110℃以上である、
    (ii)DSC融解曲線における融解熱量(ΔH)が90〜180J/gである、
    (iii)110℃における結晶化度(Xc(110))が10〜60%である、および
    (iv)MFR(190℃、21.18N)が0.1g/10分以上10g/10分未満である、
    および、
    (a−2)酸変性樹脂1〜40質量%
    を含み、ここで、成分(a−1)と成分(a−2)の量の合計が100質量%であり、吸水性フィラー(b)は、30μm以下の粒子径(D99)および20μm以下の粒子径(D50)を有する、ここでD99およびD50はそれぞれ、粒子径分布において粒子径の小さい方から累積して99質量%および50質量%になる点における粒子径を言う、ところの複合多層フィルム。
  2. 層(C)の上にポリエステル系樹脂の層(D)を更に有する、請求項1に記載の複合多層フィルム。
  3. Tmαが100〜155℃である、請求項1または2に記載の複合多層フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合多層フィルムからなる成形体。
  5. 二次電池の外装材である、請求項4記載の成形体。
  6. 請求項1記載の複合多層フィルムの製造法であって、
    1)ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)の片面に、非クロム系化成皮膜処理されたアルミニウムの層(B)を積層する工程、および
    2)上記層(B)の上にポリアミドの層(C)を積層する工程
    を含み、ここで、ポリオレフィン系樹脂フィルム(A)が、酸変性ポリオレフィン樹脂(α)の層(A−1)および結晶性プロピレン系重合体(β)の層(A−3)ならびにそれらの間に位置する吸水性樹脂組成物の層(A−2)を有し、上記工程1)が、下記(1)を満たす温度(T)での熱ラミネートにより、層(A−1)の上に層(B)が積層されるように行なわれるところの方法、
    αのXc(T)<60% かつ βのXc(T)≧60% (1)
    ここで、Xc(T)は温度Tでの結晶化度である。
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