JPH09164639A - 耐内容品性に優れた包装体及びその製造方法 - Google Patents

耐内容品性に優れた包装体及びその製造方法

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JPH09164639A
JPH09164639A JP32464695A JP32464695A JPH09164639A JP H09164639 A JPH09164639 A JP H09164639A JP 32464695 A JP32464695 A JP 32464695A JP 32464695 A JP32464695 A JP 32464695A JP H09164639 A JPH09164639 A JP H09164639A
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JP32464695A
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Koji Suzuki
浩司 鈴木
Kazuo Taira
和雄 平
Yuuki Nagashima
勇希 長嶋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐内容物性、特に内容物充填、レトルト処理
後の経時にもかかわらず、優れた接着強度、耐層間剥離
性、耐腐食性等が維持される包装体及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 ガスバリアー層7、その一方の表面に設
けられた熱封緘性オレフィン系樹脂層4、及びその他方
の表面に設けられた耐熱性樹脂層2を含有する積層体か
ら形成された包装体において、ガスバリアー層7と熱封
緘性オレフィン系樹脂層4とは、分子量分布(MW /M
N )が3.5乃至9.0の範囲にあり且つピーク結晶化
温度よりも15℃高い温度における半結晶化時間が50
0秒以上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物から
成る接着剤層5を介して接着されている包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐内容品性に優れた包
装体に関するもので、より詳細には、レトルト殺菌可能
であり、しかも内容品による積層体の経時的な接着力低
下や剥離等に対して耐性の向上した包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】食品等の包装には、金属、ガラス、プラ
スチック等の各種素材を用いた容器が一般的に使用され
ているが、これらの複数素材を積層して各素材の特長の
組み合わせを生かしたラミネート容器も利用されてい
る。このラミネートでは、各素材の特性により、優れた
ガスバリアー性、密封信頼性、強度、ヒートシール性等
の要求される各種機能を十分に引き出し得るという利点
がある。
【0003】従来、柔軟包装の内面材としては、ヒート
シール性や衛生的特性の点から各種ポリエチレンやポリ
プロピレン等のオレフィン系樹脂が広く使用されてお
り、一方包装にガスバリアー性を付与するための素材と
しては、金属やガスバリアー性樹脂が広く使用されてい
る。
【0004】オレフィン系重合体と金属やガスバリアー
性樹脂との間には接着性がないため、ウレタン系接着剤
やエポキシ系の接着剤が使用されており、また熱接着性
を付与するための接着剤として、酸変性オレフィン樹脂
系接着剤も使用されている。酸変性オレフィン樹脂系接
着剤は、溶融押出可能であることから、押出コートやサ
ンドイッチラミネーションが可能であるという利点も与
えるものである。
【0005】特公昭58−27105号公報には、アル
ミニウム箔乃至シートと、熱封緘性の結晶性オレフィン
系樹脂とを、結晶化度15乃至95%で、カルボニル基
含有量が1乃至600meq/100g重合体の濃度
で、且つ構成オレフィン単位の実質的な量が結晶性オレ
フィン系樹脂と同種である変性オレフィン系樹脂を介し
て熱融着した密封包装体が記載されている。
【0006】特開昭58−118240号公報には、ポ
リオレフィンに重合性不飽和カルボン酸乃至酸無水物を
有機溶媒中にて反応させた後、重合性不飽和カルボン酸
及び副反応物を実質的に完全に除去して得られた変性ポ
リオレフィンを食品包装用基材或いは基材間に設けて成
ることを特徴とする食品包装用ラミネート物が記載され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの酸変性オレフ
ィン系樹脂を接着剤として包装用ラミネートでは、所期
には優れた接着性が得られるとしても、内容物を充填
し、更にレトルト殺菌を行った場合には、接着強度が著
しく低下したり、層間剥離を生じることが分かった。
【0008】例えば、食酢を含有する内容物を充填密封
した場合、経時により金属箔との接着強度が半分程度以
下に低下し、更には金属箔の腐食が進行する傾向があ
り、また、芳香成分を含有する内容物を充填した場合、
芳香成分によって金属箔とオレフィン系樹脂との層間剥
離が進行する傾向がある。
【0009】更に、従来使用されている酸変性オレフィ
ン系樹脂は、未だ押し出し成形性や加工性に難点があ
り、押出コートやサンドイッチラミネーションを高速で
行うと、耳ゆれ、偏肉、膜切れ等を生じるため、低速、
例えば数十メートル/分程度でしか行えず、より高速で
の加工性が望まれている。
【0010】従って、本発明の目的は、耐内容物性、特
に内容物充填、レトルト処理後の経時にもかかわらず、
優れた接着強度、耐層間剥離性、耐腐食性等が維持され
る包装体及びその製造方法を提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、耳ゆれ、偏肉、膜切
れ等を生じることなしに、押し出しコートやサンドイッ
チラミネーションによる積層を高速度で行うことが可能
な包装体の製造方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ガスバ
リアー層、その一方の表面に設けられた熱封緘性オレフ
ィン樹脂層、及びその他方の表面に設けられた耐熱性樹
脂層を含有する積層体から形成された包装体において、
前記ガスバリアー層と熱封緘性オレフィン系樹脂層と
は、分子量分布(MW /MN )が3.5乃至9.0の範
囲にあり且つピーク結晶化温度よりも15℃高い温度に
おける半結晶化時間が500秒以上の酸変性オレフィン
系樹脂乃至樹脂組成物から成る接着剤層を介して接着さ
れていることを特徴とする包装体が提供される。
【0013】本発明によればまた、ガスバリアー層、そ
の一方の表面に設けられた熱封緘性オレフィン系樹脂
層、及びその他方の表面に設けられた耐熱性樹脂層を含
有する積層体から形成された包装体の製造方法におい
て、前記耐熱性樹脂層とガスバリアー層との積層体と、
熱封緘性オレフィン系樹脂層との間に、分子量分布(M
W/MN )が3.5乃至9.0の範囲にあり且つピーク
結晶化温度よりも15℃高い温度における半結晶化時間
が500秒以上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成
物から成る接着剤層と未変性オレフィン系樹脂から成る
支持層との積層体を、接着剤層がガスバリアー層と対面
し且つ支持層が熱封緘性オレフィン系樹脂と対面する位
置関係で供給し、積層されていることを特徴とする包装
体の製造方法が提供される。
【0014】本発明において、酸変性オレフィン系樹脂
含有接着剤層として、示差走査熱量分析(以下DSCと
記す)において20cal/g以下の結晶融解熱量を有
する酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物を用いるの
が好ましく、また、酸変性オレフィン系樹脂組成物とし
て、酸変性オレフィン系樹脂、特にMW /MN が3.5
乃至9.0の範囲にある酸変性オレフィン系樹脂と、未
変性のオレフィン、特にオレフィン系共重合体とのブレ
ンド物を用いるのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明は、ガスバリアー層、その一方の表面に
設けられた熱封緘性オレフィン樹脂層、及びその他方の
表面に設けられた耐熱性樹脂層を含有する積層体から形
成された包装体に関するものであるが、前記ガスバリア
ー層と熱封緘性オレフィン系樹脂層とを接着させるため
の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物として、分子
量分布(MW /MN )が3.5乃至9.0の範囲にあり
且つピーク結晶化温度よりも15℃高い温度における半
結晶化時間が500秒以上の酸変性オレフィン系樹脂乃
至樹脂組成物を用いたことが特徴である。
【0016】本発明では、酸変性オレフィン系樹脂乃至
樹脂組成物として、重量平均分子量/数平均分子量の
比、MW /MN が3.5乃至9と広いものを使用したの
で、押出成形性及び加工性が顕著に向上し、耳ゆれ、偏
肉、膜切れ等を発生することなく、押し出しコートやサ
ンドイッチラミネーション等によるラミネート加工を著
しく高速で行うことができる。
【0017】例えば、従来の酸変性オレフィン系樹脂で
は、膜厚が10μmで加工速度が数十m/minが限度
であるが、MW /MN が本発明の範囲のものでは、ラミ
ネート時の加工速度を同じ膜厚で150m/minに向
上させることができる。
【0018】本発明によれば、MW /MN が上記の範囲
のものを使用することにより、加工性の顕著な向上が達
成されるばかりでなく、ラミネート包装体の耐内容品性
も顕著に向上することがわかった。
【0019】即ち、MW /MN が3.5未満の酸変性オ
レフィン系樹脂を用いたラミネートでは、食酢充填2週
間後には、接着強度が初期強度の約半分に低下し、アル
ミニウム箔等の腐食も著しく進行するのに対して、MW
/MN が3.5以上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂
組成物を使用することにより、ラミネート中のアルミニ
ウムの腐食を防止し、経時後の接着強度を初期強度とほ
ぼ同じレベルに維持することができる。
【0020】MW /MN が本発明で規定した範囲の酸変
性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物を使用することによ
り、ラミネートの耐内容品性が向上する理由は未だ明ら
かではないが、押出性や加工性の向上に伴って、潜在的
膜欠点がなく、残留歪みの少ない接着剤層が形成される
ことにより、経時的接着劣化が防止されるためと思われ
る。また、分子量分布(MW /MN )が広い酸変性オレ
フィン系樹脂乃至樹脂組成物は、後述する半結晶化時間
を長くするのにも役立っていると信じられる。
【0021】本発明に用いる酸変性オレフィン系樹脂乃
至樹脂組成物では、MW /MN が3.5乃至9の範囲に
あると同時に半結晶化時間が500秒以上、特に550
以上であることも耐内容品性の点で重要である。
【0022】用いる酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組
成物の半結晶化時間が500秒未満では、後述する例に
示すとおり、耐内容物性が劣り、やはり経時的接着劣化
や金属箔の腐食が進行するが、半結晶化時間を500秒
以上とすることにより、ラミネート中のアルミニウムの
腐食を防止し、経時後の接着強度を初期強度とほぼ同じ
レベルに維持することができる。
【0023】本明細書において、半結晶化時間とは次の
意味を有する。酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物
を用いるラミネーションでは、酸変性オレフィン系樹脂
乃至樹脂組成物が、溶融状態から冷却固化される過程
で、必ず結晶化温度領域を通過する。半結晶化時間はこ
の結晶化温度領域において酸変性オレフィン系樹脂乃至
樹脂組成物が結晶化する速度(時間)の尺度を示すもの
であって、半結晶化時間が長いということは、上記冷却
固化過程で結晶化に長時間を有すること、即ち結晶化し
にくいことを意味している。半結晶化時間は次の通り求
める。即ち、酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物に
ついてピーク結晶化温度を求め、このピーク結晶化温度
よりも15℃高い温度において、保持時間とDSCにお
ける結晶化熱とを図4に示すとおりプロットし、結晶化
熱が半分に相当する保持時間を半結晶化時間とする。
【0024】本発明に用いる半結晶化時間が500秒以
上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物では、溶融
状態から固化状態に移行する間の結晶化が抑制されると
共に、固化状態での経時的な結晶化の進行も抑制され、
接着界面における歪みが緩和されることが接着劣化が防
止されることの理由と考えられる。
【0025】また、熱接着時における接着界面の歪みを
少なくするという見地からは、用いる酸変性オレフィン
系樹脂は、DSCにおいて20cal/g以下の結晶融
解熱量を有することが好ましい。前述した半結晶化時間
は熱結晶化の速度に関するものであるのに対して、上記
結晶融解熱量は熱的に見た実際の結晶の量に関するもの
であり、この結晶の量を上記基準以下に抑制することに
より、接着界面における歪みは著しく低減されたものと
なる。因みに、図5及び6は本発明に用いる酸変性オレ
フィン系樹脂組成物のDSC曲線を示し、図7は本発明
範囲外の酸変性オレフィン系樹脂のDSC曲線を示して
いる。
【0026】以上述べたとおり、本発明では、酸変性オ
レフィン系樹脂乃至樹脂組成物から成る接着剤層形成時
の残留応力を緩和し且つ酸変性オレフィン系樹脂乃至樹
脂組成物の熱接着時の歪みを緩和することにより、ラミ
ネート包装体の耐内容物性を向上させることが可能とな
るものである。
【0027】本発明において、酸変性オレフィン系樹脂
乃至樹脂組成物は、耐内容物性の点で、未反応のエチレ
ン系不飽和カルボン酸乃至その無水物を実質上含有して
いないことが好ましい。耐内容物性の点で、未反応のエ
チレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物の含有量が1
ppm以下であれば、満足すべき結果が得られる。
【0028】本発明においては、酸変性オレフィン系樹
脂含有接着剤層は、酸変性オレフィン系樹脂と未変性オ
レフィン系樹脂とのブレンド物から形成されていること
が、本発明に規定した分子量分布と半結晶化時間とを満
足させる点で好ましい。
【0029】即ち、通常の酸変性オレフィン系樹脂は、
既に指摘したとおり、MW /MN が3.5未満の分子量
分布の比較的狭いものであるが、この酸変性オレフィン
系樹脂に分子量分布の広い未変性のオレフィン系樹脂或
いは分子量の異なる未変性のオレフィン系樹脂をブレン
ドすることにより、分子量分布の広い樹脂組成物から成
る接着剤層を形成させることができる。
【0030】また、酸変性オレフィン系樹脂に未変性の
オレフィン系樹脂、特に未変性のオレフィン系共重合体
を配合すると、結晶化傾向を抑制して、所望の半結晶化
時間の接着剤樹脂を得ることができる。
【0031】本発明では、上記分子量分布及び半結晶化
時間が特定の範囲にある酸変性オレフィン系樹脂乃至樹
脂組成物から成る接着剤層を使用することにより、優れ
たラミネート加工性と、ラミネート包装体の優れた耐内
容物性とが得られるものであるが、この接着剤樹脂層
と、支持体層としての未変性のオレフィン系樹脂層とを
共押出し、ガスバリアー層側に酸変性オレフィン系樹脂
層、熱封緘性オレフィン系樹脂層側に未変性オレフィン
系樹脂層を位置させることにより、ラミネートの作業性
を向上させ、且つ酸変性オレフィン系樹脂の層厚を薄く
しながら、接着強度を一層向上させることができる。
【0032】
【発明の好適態様】
[接着剤]本発明で用いるラミネート用接着剤は、分子
量分布(MW /MN )が3.5乃至9でピーク結晶化温
度よりも15℃高い温度における半結晶化時間が500
秒以上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物から成
るものである。
【0033】酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物の
ベース樹脂(幹ポリマー)となるオレフィン系樹脂乃至
樹脂組成物としては、例えば低−、中−或いは高−密度
のポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、
シンジオタクティックポリプロピレン、線状低密度ポリ
エチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン
−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブ
テン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1
共重合体等、或いはそれらのブレンドが挙げられるが、
これらの内でも、ホモポリプロピレンやプロピレンと他
のα−オレフィンとの組合せが好適である。
【0034】酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物
は、これらのオレフィン系樹脂にエチレン系不飽和カル
ボン酸乃至酸無水物をグラフト重合させることにより得
られる。グラフト共重合すべき不飽和カルボン酸乃至酸
無水物としては、これに限定されるものではないが、例
えば次に掲げるものが使用される。
【0035】不飽和カルボン酸;アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ〔2,2,1〕
ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等。
【0036】不飽和カルボン酸無水物;無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物等。これらの中でも、
無水マレイン酸が好ましい。
【0037】上記の不飽和カルボン酸乃至酸無水物は、
単独でも或いは2種以上の組み合わせでも使用される
が、一般にグラフト率が、0.01乃至10重量%、特
に0.05乃至5重量%の範囲となるようにグラフト共
重合することが好適である。
【0038】グラフト共重合は、オレフィン系樹脂と不
飽和カルボン酸乃至酸無水物とを、ラジカル開始剤の存
在下に反応させることにより得られる。反応は溶液中で
行なうことが好ましいが、溶融状態で行なってもよい。
溶融状態で行なう場合には、押出機の中で連続的に行な
うことが最も効率的である。
【0039】グラフト反応に使用されるラジカル開始剤
としては、この種のグラフト重合に使用されている開始
剤は全て使用できる。具体的には、有機ペルオキシド、
有機ペルエステル等が使用され、例として、ベンゾイル
ペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジク
ミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエー
ト)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−
ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソ
ブチレート、tert−ブチルペル−sec−オクトエート、t
ert−ブチルペルビバレート、クミルペルビバレートお
よびtert−ブチルペルジエチルアセテート等が挙げられ
る。これらの開始剤は、所謂触媒量で用いるのがよい。
【0040】本発明において、分子量分布及び半結晶化
時間或いは更に結晶融解熱量が特定の範囲にある酸変性
オレフィン系樹脂を製造するためには、ベースとなるオ
レフィン系樹脂として、分子量分布(MW /MN )が
3.5乃至9で、ピーク結晶化温度よりも15℃高い温
度における半結晶化時間が500秒以上であり、或いは
更に結晶融解熱量が20cal/g以下のオレフィン系
樹脂乃至樹脂組成物を使用すればよく、このようなオレ
フィン系樹脂乃至樹脂組成物は重合条件の調節により或
いはブレンドにより容易に得ることができるし、また、
市販の製品からの選択も可能である。
【0041】酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物中
の未反応のエチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物
の含有量を低減させるには、それ自体公知の方法、例え
ば特開昭58−118240号公報に記載されている方
法を用いることができる。
【0042】即ち、オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物と
エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物とのグラフ
ト反応を有機溶媒中で行うと共に、得られる反応物を有
機溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン系溶媒で十分に洗浄すればよい。上記未反応物の含有
量は、10ppm以下、特に1ppm以下であることが
好ましい。
【0043】本発明においては、酸変性オレフィン系樹
脂と未変性オレフィン系樹脂とのブレンド物から接着剤
層を形成させることが有利である。
【0044】酸変性オレフィン系樹脂に未変性のオレフ
ィン系樹脂、特に未変性のオレフィン系共重合体を配合
すると、結晶化傾向を抑制して、所望の長い半結晶化時
間及び低い結晶融解熱量の接着剤樹脂組成物を得ること
ができる。
【0045】未変性のオレフィン系樹脂としては、例え
ば低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、アイソタ
クティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリ
プロピレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、
ポリ4−メチルペンテン−1、エチレン−ブテン−1共
重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−
プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノ
マー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙
げられ、これらは単独でも或いは2種以上の混合物の形
でも使用しうる。
【0046】酸変性オレフィン系樹脂としては、無水マ
レイン酸変性プロピレン系樹脂が適当であり、一方これ
にブレンドすべき未変性のオレフィン系樹脂としては、
プロピレンとそれ以外のオレフィンとのランダム或いは
ブロック共重合体、例えばプロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ペ
ンテン−1共重合体、プロピレン−オクテン−1共重合
体、プロピレン−4−メチルペンテン−1共重合体、プ
ロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン
−ブテン−1共重合体等を挙げることができる。プロピ
レン以外のオレフィンの占める割合が8モル%以下であ
る共重合体が好適である。
【0047】酸変性オレフィン系樹脂(A)と未変性の
オレフィン系樹脂(B)とをブレンド物として使用する
場合、A:B=70:30乃至99.95:0.05、
特に80:20乃至99.9:0.1の重量比で用いる
のが好適である。
【0048】上記酸変性樹脂乃至樹脂組成物は、一般
に、樹脂全体100g当たりの酸乃至酸無水物に基づく
カルボニル基 (=CO)濃度が0.01乃至100m
−mol、特に0.1乃至50m−molの範囲にあれ
ば、満足すべき接着強度と、押出成形性及び熱安定性と
が得られる。
【0049】本発明の接着剤には、一般に必用でない
が、その本質を損なわない範囲で、他の重合体、充填
剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤等を配合することが
できる。
【0050】[ラミネート]本発明では、ガスバリアー
層と熱封緘性オレフィン系樹脂とを上記接着剤で接合し
てラミネート包装体とする。
【0051】本発明のラミネート包装体の好適な一例を
示す図1において、このラミネート包装体1は、外面に
耐熱性樹脂層2が形成された金属基体3と、熱封緘性オ
レフィン系樹脂層4とを、酸変性オレフィン系樹脂乃至
樹脂組成物から成る接着剤層5を介して接着してなる。
【0052】本発明のラミネート包装体の他の好適な例
を示す図2において、このラミネート包装体1は、外面
の耐熱性樹脂層2が接着剤層6を介して金属基体3に接
着されている以外は図1と同様である。この場合、外面
の耐熱性樹脂層2はオレフィン系樹脂層であってもよ
く、また接着剤層6は酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂
組成物であってもよい。
【0053】金属基体3としては、特に各種表面処理鋼
板乃至箔やアルミニウム等の軽金属板乃至箔が使用され
る。
【0054】表面処理鋼板乃至箔としては、冷圧延鋼板
を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッ
ケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面
処理の一種または二種以上行ったものを用いることがで
きる。好適な表面処理鋼板乃至箔の一例は、電解クロム
酸処理鋼板乃至箔であり、特に10乃至300mg/m
2 の金属クロム層と1乃至50mg/m2 (金属クロム
換算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このも
のは樹脂との密着性と耐腐食性との組合せに優れてい
る。表面処理鋼箔の他の例は、0.5乃至11.2g/
2 の錫メッキ量を有する硬質ブリキ箔である。このブ
リキ箔は、金属クロム換算で、クロム量が1乃至30m
g/m2 となるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リ
ン酸処理が行われていることが望ましい。
【0055】軽金属板乃至箔としては、所謂純アルミニ
ウム板乃至箔の他にアルミニウム合金板乃至箔が使用さ
れる。耐腐食性と加工性との点で優れたアルミニウム合
金板乃至箔は、Mn:0.01乃至1.5重量%、M
g:0.01乃至6重量%、Zn:0.01乃至7重量
%、及びCu:0.01乃至6.0重量%、残部がAl
の組成を有するものである。
【0056】金属板乃至箔の厚みは、金属の種類、用途
或いはサイズによっても相違するが、一般に1乃至10
00μm、特に2乃至800μmの厚みを有するのがよ
い。
【0057】もちろん金属基体上には保護塗膜を有して
いてもかまわない。保護塗膜2としては、熱硬化性樹脂
塗料、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フ
ラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ア
ルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
ビスマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱
硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂、或は
熱可塑性樹脂塗料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル
−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、
飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これら
の樹脂塗料は単独でも2種以上の組合せでも使用され
る。これらの塗膜は、一般に0.05乃至30μm、特
に0.1乃至20μmの厚みで設けるのがよい。
【0058】また、金属基体上に接着剤を介して設ける
樹脂層2としては、それ自体公知の熱可塑性樹脂フィル
ムが用いられる。、例えば後述するオレフィン系樹脂の
他、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、
ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
熱可塑性ポリエステル、芳香族ポリエステル等の液晶ポ
リマー、ポリカーボネート等のフィルムを挙げることが
できる。これらの樹脂フィルムは未延伸のものでも或い
は一軸或いは二軸方向に延伸されたものであってもよ
い。フィルムの厚みは、5乃至200μm、特に10乃
至120μmの範囲にあることが好ましい。
【0059】金属とフィルムとの接着に用いる接着剤と
しては、酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物を使用
できることは勿論であるが、その他に、ウレタン系接着
剤、エポキシ系接着剤、一般的な酸変性オレフィン樹脂
等を用いることができる。
【0060】金属基体の他方の面に設ける熱封緘性オレ
フィン系樹脂層4としては、例えば低−、中−或いは高
−密度のポリエチレン、アイソタクティックポリプロピ
レン、シンジオタクティックポリプロピレン、線状低密
度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
ブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン
−オクテン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合
体、プロピレン−ヘキセン共重合体、プロピレン−デセ
ン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合
体等のエチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−
αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン−αオレ
フィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオ
ン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、これらは
単独でも或いは2種以上のブレンド物の形でも使用で
き、更に単層でも或いは2層以上の多層でも使用でき
る。オレフィン系樹脂は、耐湿性に優れていると共に、
ヒートシール性があるため、本発明の目的に特に好都合
である。オレフィン系樹脂層の厚みは、用途によっても
相違するが、一般に10乃至200μm、特に15乃至
160μmの範囲にあるのがよい。
【0061】本発明のラミネートは、押出コート或いは
サンドイッチラミネーション等のそれ自体公知の手段で
製造することができる。熱接着は、酸変性オレフィン系
樹脂乃至樹脂組成物の融点(Tm)以上の温度で行うの
は当然であるが、一般にTm+3℃乃至Tm+150℃
の温度が適当である。
【0062】例えば、一方の面を保護被覆した金属基体
の他方の面に、酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物
と熱封緘性オレフィン系樹脂との共押出積層体を、金属
基体と酸変性樹脂とが対面するように、押出コートし、
これを圧着させることにより、ラミネートを製造するこ
とができる。
【0063】また、特に好適な方法として、一方の面を
保護被覆した金属基体と、熱封緘性オレフィン系樹脂の
フィルムとを予め製造し、この両者の間に、酸変性オレ
フィン系樹脂乃至樹脂組成物とオレフィン系樹脂との共
押出積層体を、金属基体と酸変性樹脂とが対面し且つ押
し出されたオレフィン系樹脂層と熱封緘性オレフィン系
樹脂フィルムとが対面するように、押出し、これらを一
体に圧着するサンドイッチラミネーションにより、ラミ
ネートを製造することもできる。
【0064】酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物か
ら成る接着剤層の厚みは、一般に0.1乃至50μm、
特に1乃至30μmの範囲にあることが、接着性の点で
好ましい。
【0065】本発明によるラミネート包装体では、金属
基体3の代わりにガスバリアー性樹脂層7が使用されて
いてもよい。
【0066】ガスバリヤー性樹脂としては、エチレン−
ビニルアルコール共重合体を挙げることができ、例え
ば、エチレン含有量が20乃至60モル%、特に25乃
至50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、
ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となる
ようにケン化して得られる共重合体ケン化物が使用され
る。このエチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物
は、フイルムを形成し得るに足る分子量を有するべきで
あり、一般に、フェノール:水の重量比で85:15の
混合溶媒中30℃で測定して 0.01dl/g以上、特に0.05
dl/g以上の粘度を有することが望ましい。
【0067】また、ガスバリヤー性樹脂の他の例として
は、炭素数100個当りのアミド基の数が5乃至50
個、特に6乃至20個の範囲にあるポリアミド類;例え
ばナイロン6、ナイロン6・6 、ナイロン6/6・6 共重合
体、メタキシリレンアジパミド、ナイロン6,10、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン13、ヘキサメチ
レンテレフタラミド/イソフタラミド等が使用される。
これらのポリアミドもフイルムを形成するに足る分子量
を有するべきであり、濃硫酸中1.0g/dlの濃度で且つ3
0℃の温度で測定した相対粘度(ηrel)が1.1 以上、
特に1.5 以上であることが望ましい。
【0068】さらに、ガスバリヤー性樹脂の他の例とし
て液晶ポリエステルが挙げられる。液晶ポリエステルと
しては、芳香族ジカルボン酸成分と芳香族ジオール成分
とから重縮合により誘導されたポリエステル;芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸の重縮合により得られたポリエステ
ル;上記2つのポリエステルの共重合ポリエステル;及
びこれらのポリエステルとポリエチレンテレフタレート
のコポリエステル等、サーモトロピックなものを挙げる
ことができる。
【0069】全エステル反復単位中の2価炭化水素基当
りの2価芳香族基の割合は、例えばポリエチレンテレフ
タレートでは50%であるが、本発明に用いる液晶ポリ
エステルでは50乃至100%の範囲にあることが望ま
しい。その適当な例は、(1)式
【化1】 で表わされる反復単位から成るポリエステル、例えばセ
ラニーズ社のベクトラ、(2)式
【化2】 で表わされる反復単位から成るポリエステル、例えばダ
ートコ社のザイダー、(3)式
【化3】 の反復単位から成るポリフェニルハイドロキノンテレフ
タレート、(4)式
【化4】 の反復単位からPHB/PET共重合体等であるが、こ
れらの例に限定されない。液晶ポリエステルは、フィル
ムを形成するに足る分子量を有するべきであり、一般に
200乃至400℃で熱成形可能なものが好ましい。
【0070】上記ガスバリアー性樹脂は、包装内に許容
される酸素量によっても相違するが、一般に1乃至50
μm、特に3乃至30μmの厚みを有することが望まし
い。
【0071】本発明によるラミネート包装体は、各種食
品類、調味料、化粧料、トイレタリー製品、各種薬品類
を収容する包装として有用であり、パウチ、カップ、ト
レー、シール蓋、缶、ボトル等として有用である。
【0072】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0073】実施例及び比較例に記載の材料特性の評価
の測定方法は、それぞれ下記の方法に従って行った。 (1)分子量分布(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により
測定を行った。溶媒としてオルトジクロロベンゼンを用
い温度140℃にて測定した。 (2)半結晶化時間(t1/2) 示差走査熱量計(DSC)Perkin−Elmer社
DSC−2C型により測定を行った。試料5〜10mg
をアルミニウム容器に入れ加圧密封した。まず試料を3
20℃/minの速度で所定の融解温度まで昇温し、そ
の温度に5分間維持し試料を完全に融解させた。次に3
20℃/minの速度で所定の半結晶化測定温度に冷却
し、以後その温度に保った。これら一連の操作は窒素気
流下で行った。図4は、結晶化によるDSC曲線の時間
的変化を模式的に示したものである。本明細書におい
て、半結晶化時間とは図4に示した発熱量が最大となる
時間(t1/2)を意味する。 (3)結晶化温度(Tc)並びに結晶融解熱 結晶化温度並びに結晶融解熱の測定は、示差走査熱量計
(DSC)Perkin−Elmer社DSC−2C型
により、標準サンプルとしてインジウムを用いて行い、
同装置内臓のコンピューターシステムを利用し、ベース
ライン補正あるいは熱量計算を実施した。測定条件はサ
ンプル重量5〜10mg、昇温速度並びに降温速度を1
0℃/min、窒素気流下で行った。まず採取後のサン
プルについて室温(25℃)から融点(Tm)+30℃
付近まで速度10℃/minにて昇温し、所定の温度ま
で昇温後速やかに速度10℃/minにて室温まで降温
し結晶化温度Tcを測定した。(図5)その後再びTm
+30℃付近まで速度10℃/minにて昇温し、結晶
融解熱を測定した。(図6並びに図7) (4)メルトインデックス(M.I.)(g/10mi
n) 測定方法は”JIS K 7210”に従い測定温度は
230℃で実施した。
【0074】実施例1 融点が164℃、M.I.が1g/minのエチレン−
プロピレン−ブロック共重合体のTダイ法にて製膜され
た厚さ60μのフィルムと厚さ7μのアルミニウム箔と
の間に、無水マレイン酸がグラフトされたアイソタクチ
ックポリプロピレンにエチレン−プロピレン−ランダム
共重合体をブレンドした、Mw/Mnが4.69、Tc
が114.8℃、Tc+15℃での半結晶化時間が64
0秒、結晶融解熱が17.6cal/g、残マレイン酸
量が1ppm以下、グラフト率0.33wt%の変性ポ
リプロピレンを直径が65mmφスクリューを有する押
出し機を用い、ダイ部分における樹脂温度が280℃の
条件下で幅650mmのTダイから溶融押出しを行い、
直径が400mmφのチルロールと直径が200mmφ
のシリコンロールにより圧着することによりラミネート
速度が150m/minにて膜厚が10μmとなるよう
に仮接着を行った。次にこの仮接着された積層体を温度
が200℃に保持された直径が400mmφの熱処理ロ
ールと直径が200mmφのシリコンロールで熱圧着を
行い、直径が400mmφのチルロールと直径が200
mmφのシリコンロールで冷却することにより構成が、
7μアルミニウム箔/10μ変性ポリプロピレン層/6
0μエチレン−プロピレン・ブロック共重合体層の積層
体を得た。次に得られた積層体のアルミニウム箔面に印
刷が施された厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレート・フィルムをウレタン系接着剤を用いて積層す
ることにより最終製品とした。このようにして得られた
積層品のアルミニウム箔とポリプロピレン層との間の剥
離強度を測定したところ940g/15mmであった。
このようにして得られた積層品から120mm×160
mmの大きさの短形片を2片切りとり、前記エチレン−
プロピレン・ブロック共重合体層が内層となるように相
対向させ、3方の周辺部を220℃、2kg/cm2
1.5秒の条件で熱圧着することにより袋を得た。これ
に食酢(酢度4.2%)150ccを充填し、充填口を
同条件で熱封緘した。これを121℃で30分間レトル
ト殺菌処理した。この際、各層間の剥離、シール部の剥
離等による袋の破損はなかった。レトルト殺菌後のアル
ミ箔とポリプロピレン層の間の剥離強度を測定したとこ
ろ1100g/15mmであった。さらにレトルト殺菌
後、50℃の温度下で2週間保存した後アルミ箔とポリ
プロピレン層の間の剥離強度を測定したところ1057
g/15mmであった。またレトルト殺菌直後と同様各
層間の剥離、シール部の剥離などによる袋の破損はなか
った。
【0075】実施例2 融点が164℃、M.I.が1g/minのエチレン−
プロピレン−ブロック共重合体のTダイ法にて製膜され
た厚さ60μのフィルムと厚さ7μのアルミニウム箔と
の間に、無水マレイン酸がグラフトされたアイソタクチ
ックポリプロピレンとエチレン−プロピレン−ランダム
共重合体、さらに4−メチル−1−ペンテンからなる、
Mw/Mnが4.69、Tcが114.6℃、Tc+1
5℃での半結晶化時間が619秒、結晶融解熱が17.
64cal/g、残マレイン酸量が1ppm以下、グラ
フト率0.33wt%の変性ポリプロピレンを直径が6
5mmφのスクリューを有する押出し機を用い、ダイ部
分における樹脂温度が280℃の条件下で幅650mm
のTダイから溶融押出しを行い、直径が400mmφの
チルロールと直径が200mmφのシリコンロールによ
り圧着することによりラミネート速度が150m/mi
nにて膜厚が10μmとなるように仮接着を行った。次
にこの仮接着された積層体を温度が200℃に保持され
た直径が400mmφの熱処理ロールと直径が200m
mφのシリコンロールで熱圧着を行い、直径が400m
mφのチルロールと直径が200mmφのシリコンロー
ルで冷却することにより構成が、7μアルミニウム箔/
10μ変性ポリプロピレン層/60μエチレン−プロピ
レン・ブロック共重合体層の積層体を得た。次に得られ
た積層体のアルミニウム箔面に印刷が施された厚さ12
μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート・フィルムを
ウレタン系接着剤を用いて積層することにより最終製品
とした。このようにして得られた積層品のアルミニウム
箔とポリプロピレン層との間の剥離強度を測定したとこ
ろ920g/15mmであった。このようにして得られ
た積層品から120mm×160mmの大きさの短形片
を2片切りとり、前記エチレン−プロピレン・ブロック
共重合体層が内層となるように相対向させ、3方の周辺
部を220℃、2kg/cm2 、1.5秒の条件で熱圧
着することにより袋を得た。これに食酢(濃度4.2
%)150ccを充填し、充填口を同条件で熱封緘し
た。これを121℃で30分間レトルト殺菌処理した。
この際各層間の剥離、シール部の剥離等による袋の破損
はなかった。レトルト殺菌後のアルミ箔とポリプロピレ
ン層の間の剥離強度を測定したところ990g/15m
mであった。さらにレトルト殺菌後、50℃の温度下で
2週間保存した後アルミ箔とポリプロピレン層の間の剥
離強度を測定したところ980g/15mmであった。
またレトルト殺菌直後と同様各層間の剥離、シール部の
剥離などによる袋の破損はなかった。
【0076】比較例1 実施例1において変性ポリプロピレンとしてMw/Mn
が3.18、Tcが126.4℃、Tc+15℃での半
結晶化時間が446秒、結晶融解熱が23.82cal
/g、残マレイン酸量が30ppm、グラフト率0.6
0wt%である無水マレイン酸変性ポリプロピレンを用
いたところ、レトルト殺菌後、50℃の温度下で2週間
保存した後にはアルミ箔の腐食と考えられる斑点状の浮
きが袋一面に発生し、内容品も一部腐敗しており包装体
としては不適当であった。さらにアルミ箔とポリプロピ
レン層の間の剥離強度を測定したところ552g/15
mmであった。
【0077】比較例2 実施例1において変性ポリプロピレンとしてMw/Mn
が2.51、Tcが126℃、Tc+15℃での半結晶
化時間が435秒、結晶融解熱が24.67cal/
g、残マレイン酸量が32ppm、グラフト率0.53
wt%である無水マレイン酸変性ポリプロピレンを用い
たところ、レトルト殺菌後、50℃の温度下で2週間保
存した後にはアルミ箔の腐食と考えられる斑点状の浮き
が袋一面に発生し、内容品も一部腐敗しており包装体と
しては不適当であった。さらにアルミ箔とポリプロピレ
ン層の間の剥離強度を測定したところ530g/15m
mであった。
【0078】実施例3 実施例1で用いた積層品から120mm×160mmの
大きさの短形片を2片切りとり、前記エチレン−プロピ
レン・ブロック共重合体層が内層となるように相対向さ
せ、3方の周辺部を220℃、2kg/cm2 、1.5
秒の条件で熱圧着することにより袋を得た。これに入浴
剤(アース製薬製アメリフト)150gを充填し、充填
口を同条件で熱封緘した。充填後50℃の温度下で2週
間保存した後アルミ箔とポリプロピレン層の間の剥離強
度を測定したところ1050g/15mmであった。経
時後の各層間の剥離、シール部の剥離などによる袋の破
損はなかった。
【0079】実施例4 融点が164℃、M.I.が1g/10minのエチレ
ン−プロピレン−ブロック共重合体のTダイ法にて製膜
された厚さ60μのフィルムと厚さ7μのアルミニウム
箔との間に、実施例1で用いた変性ポリプロピレンを直
径が40mmφスクリューを有する第1押出し機を用
い、また融点が139℃、M.Iが30g/10min
のエチレン−プロピレン−ランダム共重合体と低密度ポ
リエチレンとのブレンド物を直径が65mmφスクリュ
ーを有する第2押出し機を用い、ダイ部分における樹脂
温度が280℃の条件下で幅650mmのT型2層用ダ
イから溶融共押出しを行い、直径が400mmφのチル
ロールと直径が200mmφのシリコンロールにより圧
着することによりラミネート速度100m/minにて
仮接着を行った。次にこの仮接着された積層体を温度が
200℃に保持された直径が400mmφの熱処理ロー
ルと直径が200mmφのシリコンロールで熱圧着を行
い、直径が400mmφのチルロールと直径が200m
mφのシリコンロールで冷却することにより構成が、7
μアルミニウム箔/3μ変性ポリプロピレン層/7μエ
チレン−プロピレン・ランダム共重合体・低密度ポリエ
チレンブレンド層/60μエチレン−プロピレン−ブロ
ック共重合体層の積層体を得た。次に得られた積層体の
アルミニウム箔面に印刷が施された厚さ12μの2軸延
伸ポリエチレンテレフタレート・フィルムをウレタン系
接着剤を用いて積層することにより最終製品とした。こ
のようにして得られた積層品のアルミニウム箔とポリプ
ロピレン層との間の剥離強度を測定したところ940g
/15mmであった。このようにして得られた積層品か
ら120mm×160mmの大きさの短形片を2片切り
とり、前記エチレン−プロピレン・ブロック共重合体層
が内層となるように相対向させ、3方の周辺部を220
℃、2kg/cm2 、1.5秒の条件で熱圧着すること
により袋を得た。これに食酢(酢度4.2%)150c
cを充填し、充填口を同条件で熱封緘した。これを12
1℃で30分間レトルト殺菌処理した。この際、各層間
の剥離、シール部の剥離等による袋の破損はなかった。
レトルト殺菌後のアルミ箔とポリプロピレン層の間の剥
離強度を測定したところ1100g/15mmであっ
た。さらにレトルト殺菌後、50℃の温度下で2週間保
存した後アルミ箔とポリプロピレン層の間の剥離強度を
測定したところ1090g/15mmであった。またレ
トルト殺菌直後と同様各層間の剥離、シール部の剥離な
どによる袋の破損はなかった。
【0080】実施例5 融点が164℃、M.I.が1g/minのエチレン−
プロピレン−ブロック共重合体のTダイ法にて製膜され
た厚さ60μのフィルムと厚さ7μのアルミニウム箔と
の間に、実施例1で用いた変性ポリプロピレンを直径が
40mmφのスクリューを有する第1押出し機を用い、
また融点が154℃、M.Iが13g/10minのエ
チレン−プロピレン−ランダム共重合体と直径が65m
mφのスクリューを有する第2押出し機を用い、ダイ部
分における樹脂温度が280℃の条件下で幅650mm
のT型2層用ダイから溶融共押出しを行い、直径が40
0mmφのチルロールと直径が200mmφのシリコン
ロールにより圧着することによりラミネート速度150
m/minにて仮接着を行った。次にこの仮接着された
積層体を温度が200℃に保持された直径が400mm
φの熱処理ロールと直径が200mmφのシリコンロー
ルで熱圧着を行い、直径が400mmφのチルロールと
直径が200mmφのシリコンロールで冷却することに
より構成が、7μアルミニウム箔/3μ変性ポリプロピ
レン層/7μエチレン−プロピレン・ランダム共重合体
層/60μエチレン−プロピレン−ブロック共重合体層
の積層体を得た。次に得られた積層体のアルミニウム箔
面に印刷が施された厚さ12μの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレート・フィルムをウレタン系接着剤を用いて
積層することにより最終製品とした。このようにして得
られた積層品のアルミニウム箔とポリプロピレン層との
間の剥離強度を測定したところ960g/15mmであ
った。このようにして得られた積層品から120mm×
160mmの大きさの短形片を2片切りとり、前記エチ
レン−プロピレン・ブロック共重合体層が内層となるよ
うに相対向させ、3方の周辺部を220℃、2kg/c
2 、1.5秒の条件で熱圧着することにより袋を得
た。これに食酢(酢度4.2%)150ccを充填し、
充填口を同条件で熱封緘した。これを121℃で30分
間レトルト殺菌処理した。この際、各層間の剥離、シー
ル部の剥離等による袋の破損はなかった。レトルト殺菌
後のアルミ箔とポリプロピレン層の間の剥離強度を測定
したところ1080g/15mmであった。さらにレト
ルト殺菌後、50℃の温度下で2週間保存した後アルミ
箔とポリプロピレン層の間の剥離強度を測定したところ
1050g/15mmであった。またレトルト殺菌直後
と同様各層間の剥離、シール部の剥離などによる袋の破
損はなかった。
【0081】実施例6 融点が164℃、M.I.が1g/minのエチレン−
プロピレン−ブロック共重合体のTダイ法にて製膜され
た厚さ60μのフィルムと厚さ7μのアルミニウム箔と
の間に、実施例1で用いた変性ポリプロピレンを直径が
40mmφスクリューを有する第1押出し機を用い、ま
た融点が163℃、M.Iが17g/10minのエチ
レン−プロピレン−ブロック共重合体を直径が65mm
φスクリューを有する第2押出し機を用い、ダイ部分に
おける樹脂温度が280℃の条件下で幅650mmのT
型2層用ダイから溶融共押出しを行い、直径が400m
mφのチルロールと直径が200mmφのシリコンロー
ルにより圧着することにより仮接着を行った。次にこの
ラミネート速度150m/minにて仮接着された積層
体を温度が200℃に保持された直径が400mmφの
熱処理ロールと直径が200mmφのシリコンロールで
熱圧着を行い、直径が400mmφのチルロールと直径
が200mmφのシリコンロールで冷却することにより
構成が、7μアルミニウム箔/3μ変性ポリプロピレン
層/7μエチレン−プロピレン・ブロック共重合体層/
60μエチレン−プロピレン−ブロック共重合体層の積
層体を得た。次に得られた積層体のアルミニウム箔面に
印刷が施された厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレート・フィルムをウレタン系接着剤を用いて積層
することにより最終製品とした。このようにして得られ
た積層品のアルミニウム箔とポリプロピレン層との間の
剥離強度を測定したところ950g/15mmであっ
た。このようにして得られた積層品から120mm×1
60mmの大きさの短形片を2片切りとり、前記エチレ
ン−プロピレン・ブロック共重合体層が内層となるよう
に相対向させ、3方の周辺部を220℃、2kg/cm
2 、1.5秒の条件で熱圧着することにより袋を得た。
これに食酢(酢度4.2%)150ccを充填し、充填
口を同条件で熱封緘した。これを121℃で30分間レ
トルト殺菌処理した。この際、各層間の剥離、シール部
の剥離等による袋の破損はなかった。レトルト殺菌後の
アルミ箔とポリプロピレン層の間の剥離強度を測定した
ところ1090g/15mmであった。さらにレトルト
殺菌後、50℃の温度下で2週間保存した後アルミ箔と
ポリプロピレン層の間の剥離強度を測定したところ10
60g/15mmであった。またレトルト殺菌直後と同
様各層間の剥離、シール部の剥離などによる袋の破損は
なかった。
【0082】実施例7 融点が162℃、M.I.=1.0のエチレン−プロピ
レン−ブロック共重合体を用いTダイ法によりそれぞれ
厚さ40μと70μのフィルムを製膜した。両面にクロ
メート表面処理層を有する75μの圧延鋼箔の片面に、
実施例1で示した無水マレイン酸変性ポリプロピレンを
厚み10μとなるようラミネート速度150m/min
にて押出し、上記70μのフィルムを介してを サンド
イッチラミネーションした。ラミネート直後に直径が4
00mmφのチルロールと直径が200mmφのシリコ
ンロールにより圧着することにより仮接着を行い、次に
この仮接着された積層体を温度が200℃に保持された
直径が400mmφの熱処理ロールと直径が200mm
φのシリコンロールで熱圧着を行い、直径が400mm
φのチルロールと直径が200mmφのシリコンロール
で冷却した。さらにもう片側には厚み3μのウレタン系
接着剤を介して上記40μのフィルムをラミネートし
た。こうして得た積層体を50℃で5日間放置し、ウレ
タン系接着剤を硬化させた後、積層品とした。この積層
品の鋼箔と70μのポリプロピレン層との間の剥離強度
を測定したところ1060g/15mmであった。この
積層品をブランク径140mmφに打ち抜き、弾性体パ
ンチを用いた絞り成形法により70μのフィルムが容器
内面側になるように、高さ30mm、外径78mm、内
径65mmで、満注容量85ccであるフランジ部分が
外側にカールされた丸形容器を作成した。また、この丸
形容器の蓋材として実施例4と同様な方法に従い、耐熱
性樹脂層及び接着剤層は実施例4と同じもので、アルミ
ニウム箔は20μのものを、内面材としてはサポート層
としてホモポリプロピレン層を、ヒートシール層として
エチレン−プロピレン−ランダム共重合体に直鎖状低密
度ポリエチレンをブレンドした2層からなるフィルムを
用い構成が12μポリエチレンテレフタレート層/20
μアルミニウム箔/5μ変性ポリプロピレン層/10μ
エチレン−プロピレン−ランダム共重合体層/35μホ
モポリプロピレン・エチレン−プロピレン−ランダム共
重合体−直鎖状低密度ポリエチレンブレンド層である積
層体を得た。この積層体から直径が75mmφでタブを
有する円形の蓋材を打ち抜いた。前記丸形容器に食酢
(濃度4.2%)80ccを充填し、開口フランジ部に
この蓋材を熱融着した。これを121℃で30分間レト
ルト殺菌処理した。この際各層間の剥離、シール部の剥
離等は見られなかった。さらにレトルト殺菌後の鋼箔と
ポリプロピレン層の間の剥離強度を測定したところ11
00g/15mmであった。さらにレトルト殺菌後、5
0℃の温度下で2週間保存した後鋼箔とポリプロピレン
層の間の剥離強度を測定したところ1050g/15m
mであり、レトルト殺菌直後と同様各層間の剥離、シー
ル部の剥離等は見られなかった。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ガスバリアー層と熱封
緘性オレフィン系樹脂層とを、分子量分布(MW
N )が3.5乃至9.0で、ピーク結晶化温度よりも
15℃高い温度における半結晶化時間が500秒以上で
あり、或いは更に結晶融解熱量が20cal/g以下で
ある酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物から成る接
着剤層を介して接着することにより、耐内容物性、特に
内容物充填、レトルト処理後の経時にもかかわらず、優
れた接着強度、耐層間剥離性、耐腐食性等が維持される
包装体及びその製造方法を提供することができた。更
に、耳ゆれ、偏肉、膜切れ等を生じることなしに、サン
ドイッチラミネーションや押出コートによる積層を高速
度で行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラミネートの断面構造の一例を示す断
面図である。
【図2】本発明のラミネートの断面構造の他の例を示す
断面図である。
【図3】本発明のラミネートの断面構造のバリヤー性樹
脂層を含む例を示す断面図である。
【図4】半結晶化時間の測定法を示すグラフである。
【図5】実施例1で使用した酸変性オレフィン系樹脂組
成物の降温時のDSC曲線である。
【図6】実施例1で使用した酸変性オレフィン系樹脂組
成物の昇温時のDSC曲線である。
【図7】比較例1で使用した酸変性オレフィン系樹脂組
成物の昇温時のDSC曲線である。
【符号の説明】
1 ラミネート 2 耐熱性樹脂層 3 金属基体 4 熱封緘性オレフィン系樹脂層 5 酸変性オレフィン樹脂乃至樹脂組成物から成る接着
剤層 6 接着剤層 7 ガスバリヤー性樹脂層 8 スクラップ層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスバリアー層、その一方の表面に設け
    られた熱封緘性オレフィン系樹脂層、及びその他方の表
    面に設けられた耐熱性樹脂層を含有する積層体から形成
    された包装体において、前記ガスバリアー層と熱封緘性
    オレフィン系樹脂層とは、分子量分布(MW /MN )が
    3.5乃至9.0の範囲にあり且つピーク結晶化温度よ
    りも15℃高い温度における半結晶化時間が500秒以
    上の酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物から成る接
    着剤層を介して接着されていることを特徴とする包装
    体。
  2. 【請求項2】 前記酸変性オレフィン系樹脂が無水マレ
    イン酸変性プロピレン系樹脂であることを特徴とする請
    求項1記載の包装体。
  3. 【請求項3】 前記酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組
    成物が未反応のエチレン系不飽和カルボン酸乃至その無
    水物を実質上含有していないことを特徴とする請求項1
    記載の包装体。
  4. 【請求項4】 前記酸変性オレフィン系樹脂乃至樹脂組
    成物が示差熱分析において20cal/g以下の結晶融
    解熱量を有することを特徴とする請求項1記載の包装
    体。
  5. 【請求項5】 前記接着剤層が酸変性オレフィン系樹脂
    と未変性オレフィン系樹脂とのブレンド物から成る請求
    項1記載の包装体。
  6. 【請求項6】 前記ガスバリアー層がアルミニウム箔で
    あることを特徴とする請求項1記載の包装体。
  7. 【請求項7】 前記ガスバリアー層が鉄箔乃至鋼箔であ
    ることを特徴とする請求項1記載の包装体。
  8. 【請求項8】 ガスバリアー層、その一方の表面に設け
    られた熱封緘性オレフィン系樹脂層、及びその他方の表
    面に設けられた耐熱性樹脂層を含有する積層体から形成
    された包装体の製造方法において、前記耐熱性樹脂層と
    ガスバリアー層との積層体と、熱封緘性オレフィン系樹
    脂層との間に、分子量分布(MW /M N )が3.5乃至
    9.0の範囲にあり且つピーク結晶化温度よりも15℃
    高い温度における半結晶化時間が500秒以上の酸変性
    オレフィン系樹脂乃至樹脂組成物から成る接着剤層と未
    変性オレフィン系樹脂から成る支持層との積層体を、接
    着剤層がガスバリアー層と対面し且つ支持層が熱封緘性
    オレフィン系樹脂と対面する位置関係で供給し、積層さ
    れていることを特徴とする包装体の製造方法。
JP32464695A 1995-12-13 1995-12-13 耐内容品性に優れた包装体及びその製造方法 Withdrawn JPH09164639A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009061670A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Riken Technos Corp 多層フィルム
JP2009073014A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Riken Technos Corp 複合多層フィルム
US9123922B2 (en) 2010-10-14 2015-09-01 Toppan Printing Co., Ltd. Lithium ion battery exterior material
JP2021079597A (ja) * 2019-11-18 2021-05-27 凸版印刷株式会社 積層フィルム、および、包装袋

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